JP2523292B2 - 勤怠状況表示機能付きタイムレコ−ダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、IDカード（磁気カード又はICカード）とか
タイムカードを挿入することによって、各人の勤怠デー
タを記録するタイムレコーダの技術分野で利用されるも
のであって、具体的には、出社と退社の各勤怠人数を表
示する機能を備えたタイムレコーダに関する。

〔従来の技術〕

会社とか工場等の運営を円滑に進めるには、社員の勤
怠状況（勤務状況）を適確に把握することが必要とされ
ているが、従来は、タイムカードを収めるカードラック
に出社用と退社用の２種類の差込部を設け、これ等両差
込部に対するタイムカードの差込枚数を確認することに
よって出退状況を把握したり、タイムカードの表裏に異
なる色とか模様或は文字等の目印を付し、出退印字の度
にカードの表裏を返してカードラックに差込むことによ
り、これ等目印によってカード枚数を数えて出退数を把
握していた。

一方、残業とか早退、或は、外出、休暇と云った各種
イレギュラア勤務の状況に付いては、各人又は上司から
予め提出されている申告書とか計画書等を見ることによ
って、その具体的な数を把握していた。

また、タイムカードに代えて身分証明書を兼ねるICカ
ードとか磁気カードと云ったIDカードを用いるタイムレ
コーダシステムの場合は、上述したカードラックは使用
せずにカードを各人に携帯させる関係で、社員の勤怠状
況に付いては、上記イレギュラア勤務の場合と同様に専
ら申告書とか計画書、或はタイムレコーダから打出した
データ等に頼って把握していた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

所が、上述したカードラックの出退用差込部に対する
タイムカードの差込枚数とか、タイムカードの目印によ
って出退人数を数えて把握する方法は、全ての社員がタ
イムカードを出退用の差込部に対して規定通り差込んだ
り、正確に表裏を返して差込むとは限らず、また、間違
いも可成り多い関係で、出退の人数を正確に把握できな
い問題があり、更に、社員数が多くてタイムカードの枚
数が多い場合には、各カードラックに差込まれているタ
イムカードの枚数を数えるだけでも結構大変で、出退人
数の計数作業が著しく煩雑化して、正確な出退人数を短
時間で計数できない問題があった。

更に、タイムカードに代えて各種IDカードを用いる場
合の勤怠状況、或は、残業とか早退と云った各種イレギ
ュラア勤務の状況に付いては、いちいち人事課等に行っ
て提出されている申告書とか計画書、更にはプリントア
ウトしたデータ等を見なくてはならないから、その具体
的な人数を適確に素早く確認できない問題があると共
に、特に残業とか徹夜勤務の場合は、守衛（ガードマ
ン）等が残業や徹夜勤務の人員を知らなかったり、間違
って記憶したりして、その結果、社員が未だ残業を行な
っているのに施錠して消灯してしまうとか、逆に、社員
が全員退社しているのに施錠及び消灯を忘れてしまう場
合もあって、警備を万全に行なえない問題があった。

従って本発明の技術的課題は、タイムレコーダに対す
るカード挿入に従って全社員の出退状況を計数し、且
つ、カウント表示して、出退人数をリアルタイムで表示
して、現在の勤務状況を正確に把握できる様にすること
にある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の技術的課題を解決するために本発明で講じた手
段は以下の如くである。

IDカード又はタイムカードを挿入すると、各人の勤怠
データを記録するタイムレコーダに於いて、 （１）IDカード又はタイムカードを挿入すると、各人の
勤怠データを記録するタイムレコーダに、上記各カード
の挿入をカウントすることによって出退時間帯には出社
人数を、また、退社時間帯には退社人数を計数する出退
人数計数部を設けること。

（２）同じく上記のタイムレコーダには、上記の計数部
によって計数された出退人数を順次カウント表示する出
退人数表示部を備えた出退人数表示器を設けること。

（３）更にこの出退人数表示器には、当該タイムレコー
ダを使用する総登録人数と、外出、早退、残業と云った
各種イレギュラア勤務の人数を夫々項目別に表示する表
示部を設け、且つ、これ等イレギュラア勤務の表示部に
は、予めキー入力によって申告された人数を表示する一
方、残業表示部にキー入力した人数を当該残業者がIDカ
ード又はタイムカードをタイムレコーダに挿入する度に
１人ずつマイナスカウントして表示する様に構成するこ
と。

〔作用〕

上記（１），（２），（３）の要素から成る手段は以
下の如く作用する。

上記（１）の要素は、予めプログラムされている出社
時間帯には、各カードがタイムレコーダに挿入されて勤
怠データ（出社時刻）が記録される度に出社人数がカウ
ントされ、逆に退社時間帯には、同じく各カードが挿入
されて勤怠データ（退社時刻）が記録される度に退社人
数がカウントされて、出退人数を正確に計数することを
可能にする。

上記（２）の要素は、上記計数された出退人数を直ち
に表示器の各表示部にカウント表示するから、出社人数
と退社人数を正確に、且つ、リアルタイムで把握するこ
とを可能にする。

上記（３）の要素は、出勤時間帯では、表示部に表示
された総登録人数と出社人数とイレギュラア勤務の人数
を照合することによって、当日の勤務状況の実態を一目
で把握することができると共に、退社時間帯では、同じ
く総登録人数と退社人数並びにイレギュラア勤務、特に
残業の人数を照合することによって、会社或は工場内に
残っている社員の存否を確実に掌握することを可能にす
る。

〔実施例〕

以下に、本発明に係る勤怠状況表示機能付きタイムレ
コーダの好適な実施例を添付した図面を参照しながら詳
細に説明する。

第１図は、本発明の実施例に係るIDAカード式タイム
レコーダの斜視図であって、専用ワークステーション又
はパソコンネットワーク等の外部機器（図示せず）に接
続して使用されるこのターミナル式レコーダ１は、符号
２で示したIDカードカード（磁気カード又はICカード）
をカード挿通溝1aに挿通することによって、勤怠データ
が上記の外部機器に送られて個人別メモリに記憶される
仕組に成っている。

一方、第２図に於いて符号３で示したのはタイムカー
ド式のタイムレコーダであって、このタイムレコーダ３
はカード差込口3aからタイムカード４を差込むと、タイ
ムカード４に記録されている個人コードを読取り、この
個人コードに相当する個人別メモリに勤怠データを記憶
すると共に、差込まれたタイムカード４の所定印字欄に
上記の勤怠データをプリントアウトする仕組に成ってい
る。

また、第１図と第２図に於いて５は各レコーダ１と３
に設けた現在時刻用の表示器で、同じく６はファンクシ
ョンキーとテンキーを兼ねる入力キー、７はモード切換
用のキースイッチ、８はライン接続用の外部接続端子を
示す。

同じく第１図と第２図に於いて夫々符号９で全体的に
示したのは、第３図並びに第４図に詳記の如く「登録
数」「出社」「遅刻」「早退」「直行」「外出」「休
暇」「退社」「残業」の各インデックスを施した表示部
9a〜9iを備える出退人数表示器で、これ等各表示部の
内、「登録数」用の表示部9aには、上記各タイムレコー
ダ１又は３を用いて勤怠データの記録を行なう総社員数
（図示の場合は48人）が予めキー入力によって表示され
ている。また、「出社」用の表示部9bには、予めプログ
ラムされている出社時間帯に出社した人数、具体的に
は、タイムレコーダ１又は３に対するカード２又は４の
挿入回数（図示の場合は42人）がカウント表示される。

一方、「遅刻」用の表示部9cには、当日遅刻した人数
（図示の場合は２人）が表示され、更には、「早退」
「直行」「外出」「休暇」用の各表示部9d,9e,9f,9gに
は、夫々申告に基づいてキー入力によってその人数が予
め表示される。また、退社用の表示部9hには、予めプロ
グラムされている退社時間帯に退社した人数、具体的に
は、退社時にタイムレコーダ１又は３に対して挿入され
るカード２又は４は挿入回数（図示の場合は40人）がカ
ウント表示される。

最下段に設けた「残業」用の表示部9iには、申告され
た残業者の人数（図示の場合は４人）がキー入力によっ
て表示される。この表示部9iに表示された人数は、残業
を終えた当該残業者が残業コード入りのカード２又は４
をタイムレコーダ１又は３に挿入した場合、或は、専用
のキー操作を行った場合に１人ずつマイナスカウントさ
れ、逆に「退社」用表示部9hの人数がプラスカウントさ
れる仕組に成っていて、従って、第４図に於いて計４人
の残業者が全て仕事を終えてカード２又は４の挿入を行
なうと、「退社」表示部9hが44人にプラスカウント表示
され、「残業」表示部9iはゼロ表示（無表示）と成る仕
組に成っている。

尚、「出社」表示部9bにカウント表示された出社人数
と、「遅刻」表示部9cに表示された人数は、時間帯が退
社時間帯に切換ると消去され、また、退社時間帯に入る
と表示が開始される「退社」表示部9hは、翌朝出社時間
帯に切換ると消去される仕組に成っている。更に、徹夜
残業の者がいる場合、「残業」表示部9iにその人数が表
示され続けるが、この表示も翌朝出社時間帯に切換ると
消去され、これと同じ人数が「出社」表示部9bに表示さ
れて、カード２又は４の挿入を行なわなくても自動的に
出社扱いにする。但し、徹夜勤務の者が出社時間帯中に
退社した場合は、キー入力による退社カウントによって
「出社」表示部9bの人数が減算される。

上述したキー入力による各種の申告、及び、各種イレ
ギュラア勤務の申告等は、前記キー入力６のファンクシ
ョンキーとテンキーを操作して行なうが、入力キー６と
しては従来の電子式タイムレコーダで使用しているもの
をそのまま使用可能であるから、具体的構成の説明は省
略する。

第５図は第２図に示した本発明に係るタイムカード式
タイムレコーダ３の電気的構成を簡略的に示したブロッ
ク図であって、制御部の中心を成すCPU10には前述した
時刻表示器５、入力キー６、キースイッチ７、外部接続
端子８、並びに、出退人数表示器９の他に、前述した各
種処理を遂行するためのシステムプログラムを格納した
ROMと、各人の勤怠データをファイルするRAMから成るメ
モリ11と、基準時計信号を発振する時計回路12、タイム
カード４に対して勤怠データを印字する印字器13、カー
ド２又は４の挿入と個人コードを検出するカード読取器
14、及び、カード２又は４の挿入によって社員の出退数
をカウントする出退人数計数部15が接続されている。

本発明は以上述べた如き構成であるから、使用に当っ
ては先ず入力キー６を操作して総登録人数を入力し、こ
の人数を表示部9aに表示する。また、申告等に基づいて
各種イレギュラア勤務の人数を夫々入力キー６を操作し
て入力する。

即ち、例えば直行とか休暇と云ったイレギュラア勤務
の入力に当っては、入力キー６の直行と休暇用の各ファ
ンクションキーを押下し、続いてテンキーによってその
人数を入力する。すると、例えば第３図の様に各表示部
9eと9gに人数が表示され、これで申告書等を見なくても
当日のイレギュラア勤務の状況を把握するとが可能と成
る。尚、これ等イレギュラア勤務の入力は一般的に前日
に行なわれ、翌朝出勤時間帯に切換ると自動的に表示さ
れる仕組に成っている。また、このイレギュラア勤務の
人数は予め入力されている総登録人数からマイナスカウ
ントされ、残りの人数（第３図の場合は48-4＝44人）が
当日出勤可能人数としてメモリ11に一時記憶される。

出社時間帯に於ける出社人数のカウントは、タイムレ
コーダ１又は３にカード２又は４を挿入することによっ
て行なわれ、その数字が順次「出社」表示部9bにカウン
ト表示される。また、出社定時（例えばAM9:00）を過ぎ
て遅刻した場合は、カード２又は４を挿入しても「出
社」表示部9bのカウントは行なわれず、以後は「遅刻」
表示部9cのカウント表示が行なわれて遅刻した人数を表
示する。

一方、退社時間帯に於ける残業の登録は、申告等に基
づいて予め入力キー６の残業キーとテンキーを操作する
ことによってその人数を入力して置く。そして、退社時
間帯に成るとこの登録人数（第４図の場合は４人）が
「残業」表示部9iに表示され、当日の残業予定者数を明
示する。

退社定時（例えばPM5:00）後にカード２又は４の挿入
を行なうと、その差込み回数が順次「退社」表示部9hに
カウント表示され、退社の状況を明示する。第４図に示
した実施例では、総登録数が48人に対して、残業者数が
４人、直行者１人、休暇３人であるから、「退社」表示
部9hが図示の様に40人に成ると、残業者を除いた他の全
社員が定時退社したことに成るが、定時を過ぎてもこの
表示部9hが例えば38人を表示している場合には、残業以
外の目的で２人の社員が未だ在席中であることが判明す
る。また、残業を終えた者がカード２又は４の挿入を行
なうと、残業コード等の読取りに従って「残業」表示部
9iの表示が順次マイナスカウントされ、逆に「退社」表
示部9hが順次プラスカウントされるから、これ等の表示
を見ることによって残業者が未だ在席しているか否かを
判断することができる。

尚、図示した出退人数表示器９の表示部9a〜9iの項目
は実施の一例であって、これに早出とか直帰と云った他
のイレギュラア勤務の表示部を加える場合もある。ま
た、本発明を各種会場に於ける入出退人数の管理に使用
することも可能である。

〔効果〕

本発明に係る勤怠状況表示機能付きタイムレコーダは
以上述べた如くであるから、タイムレコーダの出退人数
表示器を見るだけで、出社時間帯にはその日の登録数に
照らした出社状況をイレギュラア勤務を含めて正確に把
握することができ、また、退社時間帯には、同じくその
日の退社状況を残業者の存否も含めて正確に把握できる
から、会社運営上洵に好適で、特に管理者にとって出退
管理を適格に把握できて有益である。

更に本発明では、守衛とかガードマンによる夜間のパ
トロール時に、いちいち各職場内に入って直接確認した
り、申告書等を調べて確認しなくても、上記の出退人数
表示器を見るだけで一目で残業者の存否が確認できるか
ら、残業者が在席中なのに間違って鍵を掛けて消灯した
り、逆に残業者が全て退社したのに施錠とか消灯を忘れ
てしまうと云った問題を無くすことができるものであっ
て、構成が簡単で実施が容易である点と相俟って、各種
のタイムレコーダに実施して洵に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本発明に係る勤怠状況表示機能付きタ
イムレコーダの実施例を示した斜視図で、第３図と第４
図は出退人数表示器のAM出社時とPM退社時の表示例を示
した正面図、第５図は第２図に示したタイムカード式タ
イムレコーダの電気的構成を簡略的に示したブロック図
である。 １と３はタイムレコーダ、２と４はカード、６は入力キ
ー、９は出退人数表示器、9a〜9iは表示部、10はCPU、1
1はメモリ、14はカード読取器、15は出退人数計数部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】IDカード又はタイムカードを挿入すると、
   各人の勤怠データを記録するタイムレコーダに於いて、 上記各カードの挿入をカウントすることによって出社時
   間帯には出社人数を、また、退社時間帯には退社人数を
   夫々計数する出退人数計数部と、この計数部によって計
   数された出社人数と退社人数を順次カウント表示する出
   退人数表示部を備えた出退人数表示器を設けると共に、
   更にこの出退人数表示器には、当該タイムレコーダを使
   用する総登録人数と、外出、早退、残業と云った各種イ
   レギュラア勤務の人数を夫々項目別に表示する表示部を
   設け、且つ、これ等イレギュラア勤務の表示部には、予
   めキー入力によって申告された人数を表示する一方、残
   業表示部にキー入力した人数を当該残業者がIDカード又
   はタイムカードをタイムレコーダに挿入する度に１人ず
   つマイナスカウントして表示する様に構成したことを特
   徴とする勤怠状況表示機能付きタイムレコーダ。