JP2523114B2 - アルミニウムの親水性処理方法 - Google Patents
アルミニウムの親水性処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金の
表面を親水性処理するに関するものであり、さらに詳し
く述べるならばアルミニウム製熱交換器の放熱部および
冷却部を構成するフインの表面を親水化処理する方法に
関するものである。
表面を親水性処理するに関するものであり、さらに詳し
く述べるならばアルミニウム製熱交換器の放熱部および
冷却部を構成するフインの表面を親水化処理する方法に
関するものである。
従来、アルミニウムもしくはアルミニウム合金(以
下,「アルミニウム」と総称する)より構成されるアル
ミニウム製熱交換器のフイン等において、白錆防止を目
的とした表面処理として陽極酸化皮膜、ベーマイト皮
膜、並に樹脂皮膜処理などが行われているが、これらの
処理により形成される皮膜表面は水濡れ性がほとんどな
く、むしろ發水性がある。又、白錆防止のためクロメー
ト化成皮膜処理なども行なわれている。クロメート化成
皮膜は皮膜形成初期には多少の水濡れ性があるが、クロ
メート処理だけでは十分な親水性は得られない。またク
ロメート化成皮膜は特に加温乾燥条件下における経時に
よって、親水性面から疎水性面に変化する傾向があるの
で熱交換器のフインの皮膜としては問題がある。
下,「アルミニウム」と総称する)より構成されるアル
ミニウム製熱交換器のフイン等において、白錆防止を目
的とした表面処理として陽極酸化皮膜、ベーマイト皮
膜、並に樹脂皮膜処理などが行われているが、これらの
処理により形成される皮膜表面は水濡れ性がほとんどな
く、むしろ發水性がある。又、白錆防止のためクロメー
ト化成皮膜処理なども行なわれている。クロメート化成
皮膜は皮膜形成初期には多少の水濡れ性があるが、クロ
メート処理だけでは十分な親水性は得られない。またク
ロメート化成皮膜は特に加温乾燥条件下における経時に
よって、親水性面から疎水性面に変化する傾向があるの
で熱交換器のフインの皮膜としては問題がある。
一方熱交換器の多くは、放熱あるいは冷却効果を向上
させるために放熱部および冷却部の面積を出来る限り大
きくとる様設計されているため、フインの間隔が極めて
せまい。このため、冷却用として用いる場合、大気中の
水分が熱交換器表面、特にフイン間隙に凝縮する。凝縮
した水は、フイン表面が疎水性面である程水滴になり易
く、且つフイン間隙で目詰りを起して通風抵抗が増加
し、熱交換率を低下させる。
させるために放熱部および冷却部の面積を出来る限り大
きくとる様設計されているため、フインの間隔が極めて
せまい。このため、冷却用として用いる場合、大気中の
水分が熱交換器表面、特にフイン間隙に凝縮する。凝縮
した水は、フイン表面が疎水性面である程水滴になり易
く、且つフイン間隙で目詰りを起して通風抵抗が増加
し、熱交換率を低下させる。
又、フイン間隙に溜った水滴は熱交換器の送風機によ
って飛散し易くなり、熱交換器の下部に設置した水滴受
皿で受けきれず、熱交換器の近傍を水で汚す。
って飛散し易くなり、熱交換器の下部に設置した水滴受
皿で受けきれず、熱交換器の近傍を水で汚す。
従って、水滴がフイン間隙に残り水滴による目詰りを
起させない様にするため、アルミニウム表面に親水性を
与え、水濡れ性を向上させる処理が提案されている。特
に、水ガラス等の珪酸塩でフインを処理する方法は、水
濡性、耐熱性が高く、価格も安いところから、多くの方
法が提案されている。珪酸塩等の無機化合物と有機化合
物の使用方法の観点から従来の方法を整理すると、次の
四つの層構成方法に分けられる。
起させない様にするため、アルミニウム表面に親水性を
与え、水濡れ性を向上させる処理が提案されている。特
に、水ガラス等の珪酸塩でフインを処理する方法は、水
濡性、耐熱性が高く、価格も安いところから、多くの方
法が提案されている。珪酸塩等の無機化合物と有機化合
物の使用方法の観点から従来の方法を整理すると、次の
四つの層構成方法に分けられる。
そのひとつの方法イは、化成処理したアルミニウム表
面に直接珪酸塩水溶液を塗布し、乾燥する方法である。
この方法としては、例えば、特開昭50−38645がある。
次の方法ロとして特開昭60−221582号公報は、アルミニ
ウム板上にケイ酸塩、ベーマイト等より構成される親水
性無機皮膜層を形成し、その上に重合度が50以上の親水
性有機高分子皮膜を形成したフイン材を開示している。
面に直接珪酸塩水溶液を塗布し、乾燥する方法である。
この方法としては、例えば、特開昭50−38645がある。
次の方法ロとして特開昭60−221582号公報は、アルミニ
ウム板上にケイ酸塩、ベーマイト等より構成される親水
性無機皮膜層を形成し、その上に重合度が50以上の親水
性有機高分子皮膜を形成したフイン材を開示している。
別法ハとして、アルミニウム表面に予め有機高分子皮
膜を形成後、この上に珪酸塩溶液を塗布し、乾燥する方
法等が提案されている。この方法は例えば、特開昭56−
205596号公報に記載のものがある。この公報に開示され
たフイン材は、アルミニウム板上に有機高分子樹脂耐食
皮膜を形成し、その上にシリカゾル、ケイ酸、水ガラス
などのケイ酸塩より構成される親水性皮膜を形成したも
のである。
膜を形成後、この上に珪酸塩溶液を塗布し、乾燥する方
法等が提案されている。この方法は例えば、特開昭56−
205596号公報に記載のものがある。この公報に開示され
たフイン材は、アルミニウム板上に有機高分子樹脂耐食
皮膜を形成し、その上にシリカゾル、ケイ酸、水ガラス
などのケイ酸塩より構成される親水性皮膜を形成したも
のである。
他の別法ニとして有機高分子化合物と無機珪酸塩の混
合物をアルミニウム表面に塗布する提案がされている。
この提案は例えば次の公開公報に見られる。
合物をアルミニウム表面に塗布する提案がされている。
この提案は例えば次の公開公報に見られる。
特開昭61−8598号公報は、スチレンマレイン酸共重合
体、ポリアクリルアミド、ブチレンマレイン酸共重合
体、ポリアクリル酸あるいはこれらの塩と、xM2O・ySiO
2(M=Li,Na,K,y/x≧2)で示されるケイ酸塩化合物と
の混合物を被覆層とするフイン材を開示している。
体、ポリアクリルアミド、ブチレンマレイン酸共重合
体、ポリアクリル酸あるいはこれらの塩と、xM2O・ySiO
2(M=Li,Na,K,y/x≧2)で示されるケイ酸塩化合物と
の混合物を被覆層とするフイン材を開示している。
特開昭60−101156号公報は、アルカリケイ酸塩とカル
ボニル基を含む化合物(アルデヒド類、エステル類、ア
ミド類など)を含むアルミニウムの親水性皮膜形成剤を
開示している。
ボニル基を含む化合物(アルデヒド類、エステル類、ア
ミド類など)を含むアルミニウムの親水性皮膜形成剤を
開示している。
次に、アルミニウムの親水性処理に有機化合物を用い
る従来技術のうち、特開昭59−205596号は有機溶剤を使
用する方法に関する。すなわち、同公報に示された有機
化合物は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン
系樹脂、たとえばポリ塩化ビニル−酢酸ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンのようなビニル系樹脂、スチロ
ール系樹脂、フエノール系樹脂、フッ素系樹脂、ケイ素
系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ポリカーボネイト
系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ユリアメラミン系樹脂、ポリアセタール
系樹脂および繊維素系樹脂などであり、これらは有機溶
剤を使用して塗布されることが多い。一方、前掲特開昭
60−101156号公報に記載されたアルミニウムの親水性処
理剤に含有されるカルボニル基を有する低分子有機化合
物(例えばグリオキザール)および水溶性有機高分子化
合物(例えばアクリルアミドとアクリル酸の共重合体)
は水に希釈されてアルミニウム上に塗布されそして加熱
乾燥される。
る従来技術のうち、特開昭59−205596号は有機溶剤を使
用する方法に関する。すなわち、同公報に示された有機
化合物は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン
系樹脂、たとえばポリ塩化ビニル−酢酸ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンのようなビニル系樹脂、スチロ
ール系樹脂、フエノール系樹脂、フッ素系樹脂、ケイ素
系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ポリカーボネイト
系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ユリアメラミン系樹脂、ポリアセタール
系樹脂および繊維素系樹脂などであり、これらは有機溶
剤を使用して塗布されることが多い。一方、前掲特開昭
60−101156号公報に記載されたアルミニウムの親水性処
理剤に含有されるカルボニル基を有する低分子有機化合
物(例えばグリオキザール)および水溶性有機高分子化
合物(例えばアクリルアミドとアクリル酸の共重合体)
は水に希釈されてアルミニウム上に塗布されそして加熱
乾燥される。
さらに、有機化合物としてポリアクリルアミドを親水
性処理に使用する従来技術について検討すると、特開昭
60−101156号公報、特開昭61−8598号公報に示されてい
るように、ポリアクリルアミドを親水性処理剤として用
いることは公知であるが、水溶液中濃度が低い場合には
均一に混合しているが、乾燥段階等で濃度が上昇するに
従ってアルカリ珪酸塩層とポリマー層が相分離を起すた
めに、性能の再現性に屡々バラツキを生じる欠点があ
る。
性処理に使用する従来技術について検討すると、特開昭
60−101156号公報、特開昭61−8598号公報に示されてい
るように、ポリアクリルアミドを親水性処理剤として用
いることは公知であるが、水溶液中濃度が低い場合には
均一に混合しているが、乾燥段階等で濃度が上昇するに
従ってアルカリ珪酸塩層とポリマー層が相分離を起すた
めに、性能の再現性に屡々バラツキを生じる欠点があ
る。
特開昭60−221582号の方法では、ポリアクリルアミド
を親水性有機皮膜形成剤として、親水性無機皮膜層上に
形成し、重合度を適宜調整した親水性有機高分子皮膜層
により、加工時のプレス油の溶剤脱脂を容易にするとと
もに、親水性無機皮膜上に脱脂後残存した親水性有機高
分子層により無機親水性皮膜のピンホールを埋めること
が提案されている。なお、同公報ではポリアクリルアミ
ドはジルコニウム、チタニウム等の化合物よりなる架橋
剤により、親水基がすべて架橋されない範囲で架橋され
る。上記公報のフイン材が、熱交換器用部材として溶剤
脱脂された後に最終的に親水性皮膜として残るのは珪酸
塩処理やベーマイト処理によって生成した最下層の無機
親水性皮膜層である。
を親水性有機皮膜形成剤として、親水性無機皮膜層上に
形成し、重合度を適宜調整した親水性有機高分子皮膜層
により、加工時のプレス油の溶剤脱脂を容易にするとと
もに、親水性無機皮膜上に脱脂後残存した親水性有機高
分子層により無機親水性皮膜のピンホールを埋めること
が提案されている。なお、同公報ではポリアクリルアミ
ドはジルコニウム、チタニウム等の化合物よりなる架橋
剤により、親水基がすべて架橋されない範囲で架橋され
る。上記公報のフイン材が、熱交換器用部材として溶剤
脱脂された後に最終的に親水性皮膜として残るのは珪酸
塩処理やベーマイト処理によって生成した最下層の無機
親水性皮膜層である。
第1番目に述べた従来の親水性処理層構成方法 イ(化成処理したアルミニウムに直接珪酸塩水溶液塗
布)により形成される皮膜は、親水性皮膜ではあるが耐
食性皮膜ではないため、皮膜形成によりかえって、耐食
性が低下し、白錆発生傾向が高まるなどの欠点があっ
た。
布)により形成される皮膜は、親水性皮膜ではあるが耐
食性皮膜ではないため、皮膜形成によりかえって、耐食
性が低下し、白錆発生傾向が高まるなどの欠点があっ
た。
第2番目に述べた従来の親水性処理層構成方法 ロ(無機皮膜形成後、有機高分子皮膜形成)では、親水
性皮膜の主体はベーマイト、珪酸塩等の無機皮膜であっ
て、有機皮膜は、上記無機皮膜がプレス油で汚染され撥
水性となるのを防ぐのが主目的で、この目的を果して後
は、プレス油と共に脱脂工程で除去されるために、耐食
性は勿論親水性も不充分なものであった。
性皮膜の主体はベーマイト、珪酸塩等の無機皮膜であっ
て、有機皮膜は、上記無機皮膜がプレス油で汚染され撥
水性となるのを防ぐのが主目的で、この目的を果して後
は、プレス油と共に脱脂工程で除去されるために、耐食
性は勿論親水性も不充分なものであった。
第3番目に述べた従来の親水性処理層構成方法 ハ(有機高分子皮膜形成後、珪酸塩皮膜形成)では、耐
食性と初期の親水性は充分であるが、上層の珪酸塩が凝
縮水で流去され易いため、親水持続性が悪いという欠点
があった。
食性と初期の親水性は充分であるが、上層の珪酸塩が凝
縮水で流去され易いため、親水持続性が悪いという欠点
があった。
第4番目に述べた従来の親水性処理層構成方法 ニ(有機高分子と珪酸塩の混合物塗布)でアルミニウム
上に形成される皮膜に含まれる珪酸塩は親水性であるた
め、この方法で処理されたフインはアルミニウムの白錆
発生を促進する傾向がある。また、アルミニウム上に混
合物を塗布し、乾燥する段階で珪酸塩と有機高分子が相
分離するため製造条件による性能のばらつきが大きく、
フインの親水性は不十分になる場合が多い。
上に形成される皮膜に含まれる珪酸塩は親水性であるた
め、この方法で処理されたフインはアルミニウムの白錆
発生を促進する傾向がある。また、アルミニウム上に混
合物を塗布し、乾燥する段階で珪酸塩と有機高分子が相
分離するため製造条件による性能のばらつきが大きく、
フインの親水性は不十分になる場合が多い。
そこで、本発明者らは、従来技術を種々検討の結果、
アルミニウム上に塗布する有機高分子皮膜についてさら
に検討を行なった。
アルミニウム上に塗布する有機高分子皮膜についてさら
に検討を行なった。
上記のような耐水、耐食性のある有機高分子皮膜を下
塗として用いる特開昭59−205596号公報の方法は、有機
溶剤を使用することが多いため、火災や環境汚染の問題
があると同時に、生成した下塗り塗膜の親水性が低いた
めに水ガラス水溶液を上塗りとして薄く均一に塗布する
ことが困難である。
塗として用いる特開昭59−205596号公報の方法は、有機
溶剤を使用することが多いため、火災や環境汚染の問題
があると同時に、生成した下塗り塗膜の親水性が低いた
めに水ガラス水溶液を上塗りとして薄く均一に塗布する
ことが困難である。
よって、本発明者は有機高分子化合物の水溶液をアル
ミニウム塗布する方法を検討した。下塗りに用いる水溶
性有機化合物には、種々のものがあるが、入手し易く安
価であること、架橋剤との反応によって非水溶化し得る
基を有すること、形成した皮膜が加水分解反応などに対
して安定であると同時に、後の加工時に加えられる外力
や熱に対しても、充分な強さを保持する等の点から(メ
タ)アクリルアミド及びその誘導体のポリマーが最適で
ある。
ミニウム塗布する方法を検討した。下塗りに用いる水溶
性有機化合物には、種々のものがあるが、入手し易く安
価であること、架橋剤との反応によって非水溶化し得る
基を有すること、形成した皮膜が加水分解反応などに対
して安定であると同時に、後の加工時に加えられる外力
や熱に対しても、充分な強さを保持する等の点から(メ
タ)アクリルアミド及びその誘導体のポリマーが最適で
ある。
なお、ポリアクリルアミド等が示されている特開昭60
−221582号の方法では、フイン材上にはポリアクリルア
ミドはほとんど残存しないために、同方法は層構成に関
しては第1番目に述べられた従来技術に該当し、ポリア
クリルアミド等の水溶性有機化合物をフインの永久的皮
膜として使用する方法は示されておらない。
−221582号の方法では、フイン材上にはポリアクリルア
ミドはほとんど残存しないために、同方法は層構成に関
しては第1番目に述べられた従来技術に該当し、ポリア
クリルアミド等の水溶性有機化合物をフインの永久的皮
膜として使用する方法は示されておらない。
以上のとおり種々の検討の結果、本発明者は、層の構
成として、有機高分子化合物一層のみでも充分な耐食性
と、親水性(流水耐久性も含む)を有する塗装フインを
提供すれば、第1番目の層構成技術の欠点を解消できる
とともに、多様な層構造の親水性被覆層を実現できると
の着想に到達した。
成として、有機高分子化合物一層のみでも充分な耐食性
と、親水性(流水耐久性も含む)を有する塗装フインを
提供すれば、第1番目の層構成技術の欠点を解消できる
とともに、多様な層構造の親水性被覆層を実現できると
の着想に到達した。
上記のような有機高分子化合物層を下塗り塗膜とし、
その上に、第2番目の層構成技術のように珪酸塩皮膜形
成すると親水性の点でフインの性質の一層の改良が期待
される。さらに、必要であれば、下塗りとしては高い耐
食性と、上塗りの均一塗装には充分な親水性を保持した
皮膜を形成させた二層構造の上に高親水性の有機皮膜を
形成させると、後加工時に使用する工具の摩耗に問題の
ある無機親水層、例えばシリカゲルや水ガラスが表層と
して出るのを避けることもできる。
その上に、第2番目の層構成技術のように珪酸塩皮膜形
成すると親水性の点でフインの性質の一層の改良が期待
される。さらに、必要であれば、下塗りとしては高い耐
食性と、上塗りの均一塗装には充分な親水性を保持した
皮膜を形成させた二層構造の上に高親水性の有機皮膜を
形成させると、後加工時に使用する工具の摩耗に問題の
ある無機親水層、例えばシリカゲルや水ガラスが表層と
して出るのを避けることもできる。
〔問題点を解決するための手段〕 本第1発明は、一般式: −こゝで、R1:HまたはCH3,R2及びR3:H,C1〜C4のアルキ
ル基、ベンジル基またはC2〜C3のアルカノール基である
− で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との
共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び
前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマー
の後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)より
なる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1種を含
む水溶液をアルミニウム表面に塗布し、乾燥することを
特徴とする。
ル基、ベンジル基またはC2〜C3のアルカノール基である
− で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との
共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び
前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマー
の後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)より
なる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1種を含
む水溶液をアルミニウム表面に塗布し、乾燥することを
特徴とする。
本第2発明は、第1発明で得られた皮膜上に更に水ガ
ラス水溶液を塗布して乾燥させ、親水性皮膜を形成させ
ることを特徴とする。
ラス水溶液を塗布して乾燥させ、親水性皮膜を形成させ
ることを特徴とする。
本第3発明は、モノマー(I)と、カチオン性不飽和
モノマー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)
との共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、
及び前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリ
マーの後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)
よりなる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1
種、ならびに水溶性架橋剤(C)を含む水溶液をアルミ
ニウム表面に塗布し、乾燥することを特徴とする。
モノマー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)
との共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、
及び前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリ
マーの後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)
よりなる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1
種、ならびに水溶性架橋剤(C)を含む水溶液をアルミ
ニウム表面に塗布し、乾燥することを特徴とする。
第4発明は、第2発明で得られた皮膜上に更に水ガラ
ス水溶液を塗布して乾燥させ、親水性皮膜を形成させる
ことを特徴とする。
ス水溶液を塗布して乾燥させ、親水性皮膜を形成させる
ことを特徴とする。
アクリルアミド(一般式のR1,R2,R3=H)のポリマー
が親水性にすぐれていることは公知であるが、線状構造
のものは水に溶解し易いため熱交換器の親水性皮膜には
不適である。ところが、ポリアクリルアミドを両イオン
性ポリマーとし、あるいはさらに、架橋剤によって網状
構造にすると、水に不溶性となり、熱交換器の皮膜とし
て用いることができ、皮膜として種々のすぐれた性質が
現われることが分かった。すなわち本発明に於ては生成
皮膜を非水溶化して流水中に置いても流去することな
く、永続性のある皮膜を形成させ、また、後加工工程で
使用される場合もある有機溶媒、例えばトリクロロエタ
ン等に対しても溶解することを防止する。このようなす
ぐれた性質を得るためには、両イオン性ポリマー
(A),(B)を生成するか、あるいは、さらに、水溶
性の架橋剤を水溶性(共)重合体溶液中に均一に混合
し、架橋反応を十分に進行させることが必要である。
が親水性にすぐれていることは公知であるが、線状構造
のものは水に溶解し易いため熱交換器の親水性皮膜には
不適である。ところが、ポリアクリルアミドを両イオン
性ポリマーとし、あるいはさらに、架橋剤によって網状
構造にすると、水に不溶性となり、熱交換器の皮膜とし
て用いることができ、皮膜として種々のすぐれた性質が
現われることが分かった。すなわち本発明に於ては生成
皮膜を非水溶化して流水中に置いても流去することな
く、永続性のある皮膜を形成させ、また、後加工工程で
使用される場合もある有機溶媒、例えばトリクロロエタ
ン等に対しても溶解することを防止する。このようなす
ぐれた性質を得るためには、両イオン性ポリマー
(A),(B)を生成するか、あるいは、さらに、水溶
性の架橋剤を水溶性(共)重合体溶液中に均一に混合
し、架橋反応を十分に進行させることが必要である。
さらに、後述の如く、基本となるアルミニウム表面に
耐食性を賦与することを目的としてクロム酸、重クロム
酸やその塩類等を添加する場合にも、上記モノマー
(I),(II),(III)により、生成されるポリマー
は、充分な混合安定性を有しているため、クロム酸によ
るアルミニウム表面の耐食化成処理と(共)重合体塗膜
形成処理が一回の操作で完了し、さらに両処理効果が組
み合わされて、すぐれた表面性能が得られる。
耐食性を賦与することを目的としてクロム酸、重クロム
酸やその塩類等を添加する場合にも、上記モノマー
(I),(II),(III)により、生成されるポリマー
は、充分な混合安定性を有しているため、クロム酸によ
るアルミニウム表面の耐食化成処理と(共)重合体塗膜
形成処理が一回の操作で完了し、さらに両処理効果が組
み合わされて、すぐれた表面性能が得られる。
以下、具体的に本発明を説明する。
本第3発明に用いられる水溶性無機架橋剤(C)とし
ては、ポリマー(A),(B)と錯化合物を形成し得る
金属化合物を用いることができる。錯化合物を形成し得
る金属化合物としては、表1の4配位数以上の金属化合
物が挙げられ、特にCr,Ti,Al,Zr化合物のうち、特に水
溶性の高い化合物、すなわち、クロム酸、重クロム酸及
びその塩、ジイソプロポキシチタニウムビスアセチルア
セトン、乳酸とチタニウムアルコキシドとの反応物、硝
酸ジルコニウム、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアン
モニウム、ジルコン弗酸及びその塩、硫酸アルミ等が有
効である。
ては、ポリマー(A),(B)と錯化合物を形成し得る
金属化合物を用いることができる。錯化合物を形成し得
る金属化合物としては、表1の4配位数以上の金属化合
物が挙げられ、特にCr,Ti,Al,Zr化合物のうち、特に水
溶性の高い化合物、すなわち、クロム酸、重クロム酸及
びその塩、ジイソプロポキシチタニウムビスアセチルア
セトン、乳酸とチタニウムアルコキシドとの反応物、硝
酸ジルコニウム、酢酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアン
モニウム、ジルコン弗酸及びその塩、硫酸アルミ等が有
効である。
水溶性有機架橋剤としては、水溶性のブロック化ポリ
イソシアネート及び/または、水溶性のポリメチロー
ル、ポリグリシジル、ポリアジリジル化合物を用いるこ
とができる。この具体例としては、NaHSO3でブロック化
したポリイソシアネート(例:第一工業製薬製エラスト
ロン)、メチロールメラミン、メチロール尿素、メチロ
ール化ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイドの
ジグリシジルエーテル、ジアジリジル化ポリエチレンオ
キサイド等がある。
イソシアネート及び/または、水溶性のポリメチロー
ル、ポリグリシジル、ポリアジリジル化合物を用いるこ
とができる。この具体例としては、NaHSO3でブロック化
したポリイソシアネート(例:第一工業製薬製エラスト
ロン)、メチロールメラミン、メチロール尿素、メチロ
ール化ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイドの
ジグリシジルエーテル、ジアジリジル化ポリエチレンオ
キサイド等がある。
水溶性架橋剤としては有機架橋剤と無機架橋剤を併用
することもできる。その例としては、水溶性のCr,Ti,A
l,Zr化合物と水溶性のブロック化ポリイソシアネート、
ポリメチロール、ポリグリシジル、ポリアジリジル化合
物との併用が可能である。
することもできる。その例としては、水溶性のCr,Ti,A
l,Zr化合物と水溶性のブロック化ポリイソシアネート、
ポリメチロール、ポリグリシジル、ポリアジリジル化合
物との併用が可能である。
架橋剤(C)の使用量は、架橋剤の種類により異な
り、また(共)重合体(A),(B)の塗膜を耐食性を
主体とした下塗りとして使用する場合は少なく、一層塗
布型で用いる場合は多くなるため、共重合体(A),
(B)の塗膜の用途によっても異なるが、一般的に言え
ば使用する重合体または共重合体の100重量部に対して
1〜400重量部、好ましくは、5〜200重量部程度が使用
される。
り、また(共)重合体(A),(B)の塗膜を耐食性を
主体とした下塗りとして使用する場合は少なく、一層塗
布型で用いる場合は多くなるため、共重合体(A),
(B)の塗膜の用途によっても異なるが、一般的に言え
ば使用する重合体または共重合体の100重量部に対して
1〜400重量部、好ましくは、5〜200重量部程度が使用
される。
本第1〜3発明で使用される両イオン性ポリマーの具
体例としては一般式(I′)l−(II)m−(III)n
(IV)oにより表されるポリマーがある。
体例としては一般式(I′)l−(II)m−(III)n
(IV)oにより表されるポリマーがある。
上式中、l>40、m=1〜59、n=1〜59、0≦o<
30、l+m+n+o=100である。
30、l+m+n+o=100である。
上式中(I′)はアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、Nメチルアクリルアミド、又はNジメチルアクリル
アミドを表す。
ド、Nメチルアクリルアミド、又はNジメチルアクリル
アミドを表す。
(IV)は共重合可能なノニオニックモノマーであり、
その具体例は、 2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、 ジアセトンアクリルアミド、 メチロールアクリルアミド、 アクリロイルモルホリン、 アクリルニトリル、 (メタ)アクリル酸エステル、 スチレン、 酢酸ビニルである。
その具体例は、 2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、 ジアセトンアクリルアミド、 メチロールアクリルアミド、 アクリロイルモルホリン、 アクリルニトリル、 (メタ)アクリル酸エステル、 スチレン、 酢酸ビニルである。
(II)は一般式: で示されるカチオニックモノマーを示し、上記式中のM
は、例えば下記イ)〜ホ): 〔上式中、Ra,Rb,Rc=H、アルキル、ヒドロキシアルキ
ル、フェニル、又はベンジル基を表し、 r=1〜3、 x =無機、有機酸の酸基である。〕 を表す。
は、例えば下記イ)〜ホ): 〔上式中、Ra,Rb,Rc=H、アルキル、ヒドロキシアルキ
ル、フェニル、又はベンジル基を表し、 r=1〜3、 x =無機、有機酸の酸基である。〕 を表す。
(III)は一般式: 示されるアニオニックモノマー、またはこれと無水マレ
イン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、或はスルフ
ォン酸(フォスフォン酸)基を有する不飽和化合物との
共重合体である。
イン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、或はスルフ
ォン酸(フォスフォン酸)基を有する不飽和化合物との
共重合体である。
上式中Nは例えば、 ヘ)−COOH(又はその塩) ト)−SO3H(又はその塩) を表す。
また、ポリマーの両イオン性化後処理の具体例は、 i)アミド基の加水分解によるカルボキシル基への転
化、 ii)アミド基の一部を 及びホルムアルデヒドによるマンニッヒ反応による への転化、 (但し、R4,R5はC1〜C4のアルキル基またはC2〜C3のア
ルカノール基、ベンジル基である)、 iii)側鎖エステル基とアルキレンジアミン(H2N−R6−
NH2)の反応による−CONH−R6−NH2の導入 (但し、R6はC2〜C6のアルキレン基である)、 iv)ii)及びiii)の反応により得られるアミノ基のア
ルキル化による4級アミノ化物である。
化、 ii)アミド基の一部を 及びホルムアルデヒドによるマンニッヒ反応による への転化、 (但し、R4,R5はC1〜C4のアルキル基またはC2〜C3のア
ルカノール基、ベンジル基である)、 iii)側鎖エステル基とアルキレンジアミン(H2N−R6−
NH2)の反応による−CONH−R6−NH2の導入 (但し、R6はC2〜C6のアルキレン基である)、 iv)ii)及びiii)の反応により得られるアミノ基のア
ルキル化による4級アミノ化物である。
上記水溶液の塗装方法としては浸漬、噴霧、刷毛、ロ
ール、フローコート法等が使用されるが、塗装時の糸曳
現象を抑えるためには分子量は200万以下、好ましくは1
00万以下とするのが適当である。濃度や粘度について
は、使用する塗装方法、所望膜厚等により適当なものが
選ばれる。塗膜厚としては、特に熱交換器に用いる場合
には、熱効率を高めると共に、耐食性にも寄与させるた
め0.1ミクロンから10ミクロン以下、好ましくは0.2ミク
ロンから2ミクロン程度とするのが好ましい。
ール、フローコート法等が使用されるが、塗装時の糸曳
現象を抑えるためには分子量は200万以下、好ましくは1
00万以下とするのが適当である。濃度や粘度について
は、使用する塗装方法、所望膜厚等により適当なものが
選ばれる。塗膜厚としては、特に熱交換器に用いる場合
には、熱効率を高めると共に、耐食性にも寄与させるた
め0.1ミクロンから10ミクロン以下、好ましくは0.2ミク
ロンから2ミクロン程度とするのが好ましい。
アルミニウムは予め脱脂処理をし、直接塗布または、
ベーマイト処理、クロメート処理等の化成処理を施して
から塗布しても良い、 この他の、防錆剤、充填剤、着色剤、界面活性剤、消
泡剤、レベリング剤、防菌防黴剤などが、本願の趣旨
や、皮膜性能を損わない範囲で添加し得る。
ベーマイト処理、クロメート処理等の化成処理を施して
から塗布しても良い、 この他の、防錆剤、充填剤、着色剤、界面活性剤、消
泡剤、レベリング剤、防菌防黴剤などが、本願の趣旨
や、皮膜性能を損わない範囲で添加し得る。
前述の如く、塗料溶媒としては水を用いるが、乾燥の
促進や、塗膜状態の改善のためにアルコール、ケトン、
セロソルブ等の水溶性溶剤の併用を妨げるものではな
い。
促進や、塗膜状態の改善のためにアルコール、ケトン、
セロソルブ等の水溶性溶剤の併用を妨げるものではな
い。
塗布液の安定性は組成によって夫々異るが、両イオン
性ポリマーの等電点近傍の使用はポリマーの析出分離が
起るため、回避する必要がある。一般的に言えば、カチ
オニックポリマーを用いる場合は、中性〜酸性側に、ア
ニオニックポリマーを使用する場合は中性〜アルカリ性
側で保つことが好ましい。
性ポリマーの等電点近傍の使用はポリマーの析出分離が
起るため、回避する必要がある。一般的に言えば、カチ
オニックポリマーを用いる場合は、中性〜酸性側に、ア
ニオニックポリマーを使用する場合は中性〜アルカリ性
側で保つことが好ましい。
また、架橋剤が用いられる場合、金属化合物使用の場
合は例えば、炭酸ジルコニルアンモニウム等特殊な化合
物以外では、一般的に酸性側が好ましく、有機架橋剤の
場合は、イソシアネート系にあって酸性側、メチロー
ル、グリシジル、アジリジル系ではアルカリ性側に保つ
のが好ましい。
合は例えば、炭酸ジルコニルアンモニウム等特殊な化合
物以外では、一般的に酸性側が好ましく、有機架橋剤の
場合は、イソシアネート系にあって酸性側、メチロー
ル、グリシジル、アジリジル系ではアルカリ性側に保つ
のが好ましい。
第2,4発明において、有機高分子皮膜上に塗布される
水ガラスSiO2/M2O比(MはLi,Na,K)は、特に制限がな
いが、2〜5のものが一般に使用される。珪酸塩水溶液
の濃度は、塗布し易いように定めればよく、親水性面の
性能上にも特に制限はない。珪酸塩水溶液の塗布量は、
加熱乾燥後に0.1〜5μmの厚さの珪酸塩皮膜が形成さ
れるようにすることが望ましい。皮膜の厚さが0.1μm
未満であると、親水性持続効果が十分でなく、5μmを
越えると珪酸塩が十分硬化(非水溶化)されなくなった
り、亀裂発生などが起り、また熱交換器の性能への悪影
響が懸念される。また、水ガラスに、ポリマー、例えば
アクリル酸の水溶性塩を添加すると亀裂発生の防止に有
効である。珪酸塩の加熱乾燥温度は100〜250℃および20
秒〜10分の範囲内において、高(低)温側では短(長)
時間加熱とする。
水ガラスSiO2/M2O比(MはLi,Na,K)は、特に制限がな
いが、2〜5のものが一般に使用される。珪酸塩水溶液
の濃度は、塗布し易いように定めればよく、親水性面の
性能上にも特に制限はない。珪酸塩水溶液の塗布量は、
加熱乾燥後に0.1〜5μmの厚さの珪酸塩皮膜が形成さ
れるようにすることが望ましい。皮膜の厚さが0.1μm
未満であると、親水性持続効果が十分でなく、5μmを
越えると珪酸塩が十分硬化(非水溶化)されなくなった
り、亀裂発生などが起り、また熱交換器の性能への悪影
響が懸念される。また、水ガラスに、ポリマー、例えば
アクリル酸の水溶性塩を添加すると亀裂発生の防止に有
効である。珪酸塩の加熱乾燥温度は100〜250℃および20
秒〜10分の範囲内において、高(低)温側では短(長)
時間加熱とする。
本発明により、両イオン性ポリマーを乾燥して得た塗
膜は、水に不溶となるのでアルミニウムフインの塗膜と
して使用可能になり、従来からポリアクリルアミドにつ
いて知られていた親水性の他に、耐食性がすぐれている
との知見が得られた。かかるすぐれた性質を有する塗膜
はアルミニウム熱交換器用表面皮膜として好適である。
膜は、水に不溶となるのでアルミニウムフインの塗膜と
して使用可能になり、従来からポリアクリルアミドにつ
いて知られていた親水性の他に、耐食性がすぐれている
との知見が得られた。かかるすぐれた性質を有する塗膜
はアルミニウム熱交換器用表面皮膜として好適である。
以下実施例によりさらに本発明を説明する。
実施例における試験法は次のとおりであった。
試験法 ・接触角 固体表面上に静置した直径1〜2mmの小水滴
の接触角をFACE接触角計CA−P型(協和界面化学)を用
いて測定した。
の接触角をFACE接触角計CA−P型(協和界面化学)を用
いて測定した。
加工後初期のもの、流水浸漬1週間後のもの、について
それぞれ測定した。
それぞれ測定した。
・耐食性 塩水噴霧試験法JIS Z−2371に基づく白錆面
積が5%に達する迄の噴霧テスト時間で示す。
積が5%に達する迄の噴霧テスト時間で示す。
・流水安定性 室温で流水中に8HR浸漬後、16HR,80℃で
乾燥する処理を1cycleとし、5cycle後の対水接触角で示
す。
乾燥する処理を1cycleとし、5cycle後の対水接触角で示
す。
実施例1 アクリルアミド95モル%、アクリル酸5モル%の共重
合体のアクリルアミド部分的11モル%を、ヂメチルアミ
ン及びホルムアルデヒドとの反応により、ジメチルアミ
ノメチル化して得られたポリマーの10g/水溶液を、ク
ロム酸クロメート処理されたアルミニウム板上に塗布
し、250℃の電気乾燥炉中で加熱乾燥した。付着した塗
膜重量は0.3g/m2であった。
合体のアクリルアミド部分的11モル%を、ヂメチルアミ
ン及びホルムアルデヒドとの反応により、ジメチルアミ
ノメチル化して得られたポリマーの10g/水溶液を、ク
ロム酸クロメート処理されたアルミニウム板上に塗布
し、250℃の電気乾燥炉中で加熱乾燥した。付着した塗
膜重量は0.3g/m2であった。
実施例2 表2に示すように条件を変えて実施例1と同様の操作
を行なった。結果を表3に示す。
を行なった。結果を表3に示す。
〔発明の効果〕 本発明によると親水性および耐食性にすぐれた皮膜が
得られる。
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 瑛 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日 本パーカライジング株式会社内 (72)発明者 置田 宏 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日 本パーカライジング株式会社内 (72)発明者 坂本 義則 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日 本パーカライジング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−227877(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】一般式: −こゝで、R1:HまたはCH3,R2及びR3:H,C1〜C4のアルキ
ル基、ベンジル基またはC2〜C3のアルカノール基である
− で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との
共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び
前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマー
の後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)より
なる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1種を含
む水溶液をアルミニウム表面に塗布し、乾燥することを
特徴とするアルミニウムの親水性処理方法。 - 【請求項2】一般式: −こゝで、R1:HまたはCH3,R2及びR3:H,C1〜C4のアルキ
ル基、ベンジル基またはC2〜C3のアルカノール基である
− で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との
共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び
前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマー
の後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)より
なる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1種を含
む水溶液をアルミニウム表面に塗布して塗膜を形成した
後に、該塗膜の上に水ガラス水溶液を塗布して乾燥さ
せ、親水性皮膜を形成することを特徴とするアルミニウ
ムの親水性処理方法。 - 【請求項3】一般式: −こゝで、R1:HまたはCH3,R2及びR3:H,C1〜C4のアルキ
ル基、ベンジル基またはC2〜C3のアルカノール基である
− で表わされるモノマー(I)と、カチオン性不飽和モノ
マー(II)と、アニオン性不飽和モノマー(III)との
共重合により得られる両イオン性ポリマー(A)、及び
前記モノマー(I)のホモポリマー若しくはコポリマー
の後処理により得られる両イオン性ポリマー(B)より
なる群(A),(B)から選ばれた少なくとも1種、な
らびに水溶性架橋剤(C)を含む水溶液をアルミニウム
表面に塗布して塗膜を形成した後に、該塗膜の上に水ガ
ラス水溶液を塗布して乾燥させ、親水性皮膜を形成する
ことを特徴とするアルミニウムの親水性処理方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61315818A JP2523114B2 (ja) | 1986-12-29 | 1986-12-29 | アルミニウムの親水性処理方法 |
US07/132,243 US4783224A (en) | 1986-12-29 | 1987-12-14 | Method for hydrophilic treatment of aluminum using an amphoteric polymer |
AU82993/87A AU588149B2 (en) | 1986-12-29 | 1987-12-23 | Method for hydrophilic treatment of aluminum using an amphoteric polymer |
DE19873744006 DE3744006A1 (de) | 1986-12-29 | 1987-12-24 | Verfahren zur erzeugung von ueberzuegen auf aluminiumoberflaechen |
EP87119191A EP0274738A1 (de) | 1986-12-29 | 1987-12-24 | Verfahren zur Erzeugung von Überzügen auf Aluminiumoberflächen |
CA000555524A CA1332329C (en) | 1986-12-29 | 1987-12-29 | Method for hydrophilic treatment of aluminum using an amphoteric polymer |
MX995587A MX168763B (es) | 1986-12-29 | 1987-12-29 | Metodo para el tratamiento hidrofilico de aluminio empleando un polimero anfoterico |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61315818A JP2523114B2 (ja) | 1986-12-29 | 1986-12-29 | アルミニウムの親水性処理方法 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63171684A JPS63171684A (ja) | 1988-07-15 |
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---|---|
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EP (1) | EP0274738A1 (ja) |
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AU (1) | AU588149B2 (ja) |
CA (1) | CA1332329C (ja) |
DE (1) | DE3744006A1 (ja) |
MX (1) | MX168763B (ja) |
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JPH02219876A (ja) * | 1989-02-21 | 1990-09-03 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 親水性被覆剤、フィン用アルミニウム又はアルミニウム合金板材および熱交換器 |
US5211989A (en) * | 1992-04-13 | 1993-05-18 | Morton Coatings, Inc. | Clear hydrophilic coating for heat exchanger fins |
CA2123034C (en) * | 1993-05-07 | 2000-10-17 | Katsuyoshi Yamasoe | Hydrophilic surface treating aqueous solution, hydrophilic surface treating method and hydrophilic surface treating film |
CA2126887A1 (en) * | 1993-08-16 | 1995-02-17 | Betzdearborn Inc. | Chromium and fluoride free metal treatment |
DE4409306A1 (de) * | 1994-03-18 | 1995-09-21 | Basf Ag | Verfahren zur Modifizierung von Metalloberflächen |
JPH07268274A (ja) * | 1994-04-01 | 1995-10-17 | Kansai Paint Co Ltd | 親水化処理用組成物および親水化処理方法 |
US5538078A (en) * | 1994-04-08 | 1996-07-23 | Nippondenso Co., Ltd. | Aluminum-containing metal composite material and process for producing same |
US5700523A (en) * | 1996-06-03 | 1997-12-23 | Bulk Chemicals, Inc. | Method for treating metal surfaces using a silicate solution and a silane solution |
AT403914B (de) * | 1996-09-24 | 1998-06-25 | Krems Chemie Ag | Sprühgetrocknete dispersionen, verfahren zu ihrer herstellung und deren anwendung |
JPH10182916A (ja) * | 1996-10-21 | 1998-07-07 | Nippon Paint Co Ltd | N複素環を含むアクリル樹脂含有金属表面処理組成物、処理方法及び処理金属材料 |
WO1998017735A1 (fr) * | 1996-10-21 | 1998-04-30 | Nippon Paint Co., Ltd. | Composition de traitement de surface metallique contenant une resine acrylique, procede de traitement et metaux ainsi traites |
US5910532A (en) * | 1997-05-29 | 1999-06-08 | The Dow Chemical Company | Multisolvent-based film-forming compositions |
US5959016A (en) * | 1997-07-31 | 1999-09-28 | The Dow Chemical Company | Composition for preparing a solvent-resistant coating |
EP1027171A1 (en) * | 1997-08-14 | 2000-08-16 | Henkel Corporation | Hydrophilicizing surfaces, especially aluminum |
EP0937757A1 (en) | 1998-02-19 | 1999-08-25 | Nihon Parkerizing Co., Ltd. | Composition and method for hydrophilic treatment of aluminium or aluminium alloy, and use of the composition |
US6191211B1 (en) | 1998-09-11 | 2001-02-20 | The Dow Chemical Company | Quick-set film-forming compositions |
JP4008620B2 (ja) | 1999-06-04 | 2007-11-14 | カルソニックカンセイ株式会社 | アルミニウム合金製熱交換器 |
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