JPH0715148B2 - アルミニウムの親水性処理方法 - Google Patents
アルミニウムの親水性処理方法Info
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- JPH0715148B2 JPH0715148B2 JP4684087A JP4684087A JPH0715148B2 JP H0715148 B2 JPH0715148 B2 JP H0715148B2 JP 4684087 A JP4684087 A JP 4684087A JP 4684087 A JP4684087 A JP 4684087A JP H0715148 B2 JPH0715148 B2 JP H0715148B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金の表
面を親水性処理するに関するものであり、さらに詳しく
述べるならばアルミニウム製熱交換器の放熱部および冷
却部を構成するフインの表面を親水化処理する方法に関
するものである。
面を親水性処理するに関するものであり、さらに詳しく
述べるならばアルミニウム製熱交換器の放熱部および冷
却部を構成するフインの表面を親水化処理する方法に関
するものである。
従来、アルミニウムもしくはアルミニウム合金(以下、
「アルミニウム」と総称する)より構成されるアルミニ
ウム製熱交換器のフイン等において、白錆防止を目的と
した表面処理として陽極酸化皮膜、ベーマイト皮膜、並
に樹脂皮膜処理などが行われているが、これらの処理に
より形成される皮膜表面は水濡れ性がほとんどなく、む
しろ撥水性がある。又、白錆防止のためクロメート化成
皮膜処理なども行なわれている。クロメート化成皮膜は
皮膜形成初期には多少の水濡れ性があるが、クロメート
処理だけでは十分な親水性は得られない。またクロメー
ト化成皮膜は特に加温乾燥条件下における経時によっ
て、親水性面から疎水性面に変化する傾向があるので熱
交換器のフインの皮膜としては問題がある。
「アルミニウム」と総称する)より構成されるアルミニ
ウム製熱交換器のフイン等において、白錆防止を目的と
した表面処理として陽極酸化皮膜、ベーマイト皮膜、並
に樹脂皮膜処理などが行われているが、これらの処理に
より形成される皮膜表面は水濡れ性がほとんどなく、む
しろ撥水性がある。又、白錆防止のためクロメート化成
皮膜処理なども行なわれている。クロメート化成皮膜は
皮膜形成初期には多少の水濡れ性があるが、クロメート
処理だけでは十分な親水性は得られない。またクロメー
ト化成皮膜は特に加温乾燥条件下における経時によっ
て、親水性面から疎水性面に変化する傾向があるので熱
交換器のフインの皮膜としては問題がある。
一方熱交換器の多くは、放熱あるいは冷却効果を向上さ
せるために放熱部および冷却部の面積を出来る限り大き
くとる様設計されているため、フインの間隔が極めてせ
まい。このため、冷却用として用いる場合、大気中の水
分が熱交換器表面、特にフイン間隙に凝集する。凝集し
た水は、フイン表面が疎水性面である程水滴になり易
く、且つフイン間隙で目詰りを起して通風抵抗が増加
し、熱交換率を低下させる。
せるために放熱部および冷却部の面積を出来る限り大き
くとる様設計されているため、フインの間隔が極めてせ
まい。このため、冷却用として用いる場合、大気中の水
分が熱交換器表面、特にフイン間隙に凝集する。凝集し
た水は、フイン表面が疎水性面である程水滴になり易
く、且つフイン間隙で目詰りを起して通風抵抗が増加
し、熱交換率を低下させる。
又、フイン間隙に溜った水滴は熱交換器の送風機によっ
て飛散し易くなり、熱交換器の下部に設置した水滴受皿
で受け消れず、熱交換器の近傍を水で汚す。
て飛散し易くなり、熱交換器の下部に設置した水滴受皿
で受け消れず、熱交換器の近傍を水で汚す。
従って、水滴がフイン間隙に残り水滴による目詰りを起
させない様にするため、アルミニウム表面に親水性を与
え、水濡れ性を向上させる処理が提案されている。特
に、水ガラス等の珪酸塩でフィンを処理する方法は、水
濡性、耐熱性が高く、価格も安いところから、多くの方
法が提案されている。
させない様にするため、アルミニウム表面に親水性を与
え、水濡れ性を向上させる処理が提案されている。特
に、水ガラス等の珪酸塩でフィンを処理する方法は、水
濡性、耐熱性が高く、価格も安いところから、多くの方
法が提案されている。
そのひとつの方法は、化成処理したアルミニウム表面に
直接珪酸塩水溶液を塗布し、乾燥する方法である。この
方法としては、例えば、特開昭50-38645号公報に記載の
ものがある。
直接珪酸塩水溶液を塗布し、乾燥する方法である。この
方法としては、例えば、特開昭50-38645号公報に記載の
ものがある。
別法として、アルミニウム表面に予め有機高分子皮膜を
形成後、この上に珪酸塩溶液を塗布し、乾燥する方法等
が提案されている。この方法は例えば特開昭60-117098
号公報に提案されている。
形成後、この上に珪酸塩溶液を塗布し、乾燥する方法等
が提案されている。この方法は例えば特開昭60-117098
号公報に提案されている。
他の別法として有機高分子化合物と無機珪酸塩の混合物
をアルミニウム表面に塗布する提案がされている。この
提案は例えば次の公開公報に見られる。
をアルミニウム表面に塗布する提案がされている。この
提案は例えば次の公開公報に見られる。
特開昭61-8598号公報は、スチレンマレイン酸共重合
体、ポリアクリルアミド、ブチレンマレイン酸共重合
体、ポリアクリル酸あるいはこれらの塩と、xM2O・ySiO
2(M=Li,Na,K,y/x≧2)で示されるケイ酸塩化合物と
の混合物を被覆層とフイン材を開示している。
体、ポリアクリルアミド、ブチレンマレイン酸共重合
体、ポリアクリル酸あるいはこれらの塩と、xM2O・ySiO
2(M=Li,Na,K,y/x≧2)で示されるケイ酸塩化合物と
の混合物を被覆層とフイン材を開示している。
特開昭60-101156号公報は、アルカリケイ酸塩とカルボ
ニル基を含む化合物(アルデヒド類、エステル類、アミ
ド類など)を含むアルミニウムの親水性皮膜形成剤を開
示している。
ニル基を含む化合物(アルデヒド類、エステル類、アミ
ド類など)を含むアルミニウムの親水性皮膜形成剤を開
示している。
特開昭60-221582号公報は、アルミニウム板上にケイ酸
塩、ベーマイト等より構成される親水性無機皮膜層を形
成し、その上に重合度が50以上の親水性有機高分子皮膜
を形成したフイン材を開示している。
塩、ベーマイト等より構成される親水性無機皮膜層を形
成し、その上に重合度が50以上の親水性有機高分子皮膜
を形成したフイン材を開示している。
第1番目に述べた従来の親水性処理方法(化成処理した
アルミニウムに直接珪酸塩水溶液塗布)により形成され
る皮膜は、親水性皮膜のみであり、耐食性皮膜ではない
ため、皮膜形成によりかえって、耐食性が低下し、白錆
発生傾向が高まるなどの欠点があった。
アルミニウムに直接珪酸塩水溶液塗布)により形成され
る皮膜は、親水性皮膜のみであり、耐食性皮膜ではない
ため、皮膜形成によりかえって、耐食性が低下し、白錆
発生傾向が高まるなどの欠点があった。
第2番目に述べた従来の親水性処理方法(有機高分子皮
膜形成後、珪酸塩皮膜形成)では、耐食性と初期の親水
性は充分であるが、上層の珪酸塩が凝縮水で流去され易
いため、親水持続性が悪いという欠点があった。
膜形成後、珪酸塩皮膜形成)では、耐食性と初期の親水
性は充分であるが、上層の珪酸塩が凝縮水で流去され易
いため、親水持続性が悪いという欠点があった。
第3番目に述べた従来の親水性処理方法(有機高分子と
珪酸塩の混合物塗布)でアルミニウム上に形成される皮
膜に含まれる珪酸塩は親水性であるため、この方法で処
理されたフインはアルミニウムの白錆発生を促進する傾
向がある。また、アルミニウム上に混合物を塗布し、乾
燥する段階で珪酸塩と有機高分子が相分離するため製造
条件による性能のばらつきが大きく、フインの親水性は
不十分になる。
珪酸塩の混合物塗布)でアルミニウム上に形成される皮
膜に含まれる珪酸塩は親水性であるため、この方法で処
理されたフインはアルミニウムの白錆発生を促進する傾
向がある。また、アルミニウム上に混合物を塗布し、乾
燥する段階で珪酸塩と有機高分子が相分離するため製造
条件による性能のばらつきが大きく、フインの親水性は
不十分になる。
そこで、本発明者らは種々検討の結果、 第2番目に説明した従来の親水性処理方法の工程を採用
し、同方法の問題点を解消するのが、最もすぐれ、かつ
安定した親水性皮膜を得またアルミニウムの白錆発生を
なくする上での最良の方法であると判断し、アルミニウ
ム上に塗布する有機高分子皮膜に、後に塗布される珪酸
塩を非水溶化させる硬化剤特に水溶性の硬化剤を含有さ
せることにより、親水持続性を大きく向上させ得ること
を見出した。
し、同方法の問題点を解消するのが、最もすぐれ、かつ
安定した親水性皮膜を得またアルミニウムの白錆発生を
なくする上での最良の方法であると判断し、アルミニウ
ム上に塗布する有機高分子皮膜に、後に塗布される珪酸
塩を非水溶化させる硬化剤特に水溶性の硬化剤を含有さ
せることにより、親水持続性を大きく向上させ得ること
を見出した。
本発明が最大の特徴とする、有機高分子内に含有せしめ
られた硬化剤としては、(イ)Mg(OH)2硝酸アルミ、ミ
ョウバンなどの多価金属の水酸化物、塩、(ロ)リン
酸、ポリリン酸、硼酸などの無機酸及びそのアンモニウ
ム塩、(ハ)酒石酸、リンゴ酸、有機スルホン酸、ホス
ホン酸、拘掾酸、ポリアクリル酸などの有機酸、特にカ
ルボン酸、ハイドロキシカルボン酸およびそのアンモニ
ウム塩、(ニ)ケイ弗化ソーダ、チタン弗酸などの珪弗
化、チタン弗化物などを用いることができる。
られた硬化剤としては、(イ)Mg(OH)2硝酸アルミ、ミ
ョウバンなどの多価金属の水酸化物、塩、(ロ)リン
酸、ポリリン酸、硼酸などの無機酸及びそのアンモニウ
ム塩、(ハ)酒石酸、リンゴ酸、有機スルホン酸、ホス
ホン酸、拘掾酸、ポリアクリル酸などの有機酸、特にカ
ルボン酸、ハイドロキシカルボン酸およびそのアンモニ
ウム塩、(ニ)ケイ弗化ソーダ、チタン弗酸などの珪弗
化、チタン弗化物などを用いることができる。
水ガラスが上記のような硬化剤で硬化(非水溶化)する
のは公知である(例えば、科学と工業57p:177〜178,184
〜185(1983)、日本接着協会誌12 394(1976)など)
が、これらの化合物は無機系耐熱塗料や耐熱接着剤等の
成分である水ガラスを硬化させるために塗料、接着剤等
に含有させる従来例がほとんどである。唯、前掲特開昭
60-101156号公報にはグリオキザールとアルカリケイ酸
塩の混合液よりアルミニウムの親水性皮膜を形成するこ
とが述べられているが、この方法は上記した第3番目の
従来法の問題点の他に、このような混合液は混合後直ち
に、又は暫時にしてゲル化し、塗装し難いために、水ガ
ラスの硬化反応(不溶化反応)が工業的に有効に親水性
処理に利用されておらない。本発明者らは種々実験を行
なったところ、意外にも、加熱乾燥された有機高分子皮
膜中に含有された硬化剤が、珪酸塩水溶液を用い珪酸塩
皮膜を造膜する工程で、珪酸塩が流去しない程度に珪酸
塩を不溶化させ、フイン材の要求性能が完全に満足され
ることを見出した。水ガラスの硬化剤としては水溶性の
ものが好ましい。
のは公知である(例えば、科学と工業57p:177〜178,184
〜185(1983)、日本接着協会誌12 394(1976)など)
が、これらの化合物は無機系耐熱塗料や耐熱接着剤等の
成分である水ガラスを硬化させるために塗料、接着剤等
に含有させる従来例がほとんどである。唯、前掲特開昭
60-101156号公報にはグリオキザールとアルカリケイ酸
塩の混合液よりアルミニウムの親水性皮膜を形成するこ
とが述べられているが、この方法は上記した第3番目の
従来法の問題点の他に、このような混合液は混合後直ち
に、又は暫時にしてゲル化し、塗装し難いために、水ガ
ラスの硬化反応(不溶化反応)が工業的に有効に親水性
処理に利用されておらない。本発明者らは種々実験を行
なったところ、意外にも、加熱乾燥された有機高分子皮
膜中に含有された硬化剤が、珪酸塩水溶液を用い珪酸塩
皮膜を造膜する工程で、珪酸塩が流去しない程度に珪酸
塩を不溶化させ、フイン材の要求性能が完全に満足され
ることを見出した。水ガラスの硬化剤としては水溶性の
ものが好ましい。
以下、親水性処理剤の成分、条件などについて詳しく説
明する。
明する。
有機高分子皮膜としては、現在工業化され使用されてい
る有機高分子樹脂のほとんどが使用可能であり、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のビニル系および
その共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、及びそのエ
ステル、アクリルアミド等のアクリル系およびその共重
合体、アルキッド系、エポキシ系、ウレタン系、ポリエ
ステル系、スチレン系、オレフイン系およびそれらの共
重合体、ブタジエン等の合成ゴム系および天然高分子系
及びそれらの混合物が用いられる。
る有機高分子樹脂のほとんどが使用可能であり、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のビニル系および
その共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、及びそのエ
ステル、アクリルアミド等のアクリル系およびその共重
合体、アルキッド系、エポキシ系、ウレタン系、ポリエ
ステル系、スチレン系、オレフイン系およびそれらの共
重合体、ブタジエン等の合成ゴム系および天然高分子系
及びそれらの混合物が用いられる。
有機高分子樹脂の分子量は5,000以上が好ましく、5,000
未満の場合特に親水性の高い樹脂の場合には、 皮膜形成時に酸化反応・付加反応あるいはビニル重合反
応などによって高分子化し水に不溶で耐食性のある皮膜
を形成させることが好ましい。
未満の場合特に親水性の高い樹脂の場合には、 皮膜形成時に酸化反応・付加反応あるいはビニル重合反
応などによって高分子化し水に不溶で耐食性のある皮膜
を形成させることが好ましい。
又、本発明では表面処理用の樹脂が主として熱交換器に
用られるため、アルミニウムおよびその合金表面に対し
て薄膜で耐食性の良い樹脂皮膜を形成するものから選択
する必要がある。熱交換器に用いる皮膜厚は出来る限り
薄い方が望ましく、通常は10ミクロン以下であり最適に
は0.1ミクロン〜2ミクロンが望ましい。有機溶媒溶液
又はオルガノゾル形態の塗料を使用してもよいが、有機
溶剤等による大気汚染や、引火性の点などを勘案する
と、下塗組成としては、水溶性高分子、と水溶性架橋剤
の組合せまたは水系エマルジョンが最も望ましい。
用られるため、アルミニウムおよびその合金表面に対し
て薄膜で耐食性の良い樹脂皮膜を形成するものから選択
する必要がある。熱交換器に用いる皮膜厚は出来る限り
薄い方が望ましく、通常は10ミクロン以下であり最適に
は0.1ミクロン〜2ミクロンが望ましい。有機溶媒溶液
又はオルガノゾル形態の塗料を使用してもよいが、有機
溶剤等による大気汚染や、引火性の点などを勘案する
と、下塗組成としては、水溶性高分子、と水溶性架橋剤
の組合せまたは水系エマルジョンが最も望ましい。
造膜用水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、
グルコース誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ
ビニルフェノール、ポリエチレングリコール、ポリ(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸(イタコン酸)コポリマ
ー、リン酸ポリスチレン、サリチル酸樹脂、スルホン酸
ポリスチレン、スルホン酸フェノール、ポリエチレンイ
ミン、アミノ化ポリスチレン、ポリビニルピリジン、ポ
リアクリルアミド、水溶性ポリアミド、ポリビニルピリ
ジン、ポリビニルピロリドン、澱粉、ゼラチン、カゼイ
ン、アラビアゴムなどの天然または合成高分子やメチロ
ールアクリルアミド、メチロールメラミン、メチロール
フェノール、メタクリル酸ヒドロキシエチル、レゾー
ル、p−アミノベンゼンスルホン酸等のモノマー、オリ
ゴマーより得られる重合体などを用いることができる。
グルコース誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ
ビニルフェノール、ポリエチレングリコール、ポリ(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸(イタコン酸)コポリマ
ー、リン酸ポリスチレン、サリチル酸樹脂、スルホン酸
ポリスチレン、スルホン酸フェノール、ポリエチレンイ
ミン、アミノ化ポリスチレン、ポリビニルピリジン、ポ
リアクリルアミド、水溶性ポリアミド、ポリビニルピリ
ジン、ポリビニルピロリドン、澱粉、ゼラチン、カゼイ
ン、アラビアゴムなどの天然または合成高分子やメチロ
ールアクリルアミド、メチロールメラミン、メチロール
フェノール、メタクリル酸ヒドロキシエチル、レゾー
ル、p−アミノベンゼンスルホン酸等のモノマー、オリ
ゴマーより得られる重合体などを用いることができる。
架橋剤としては基体となる高分子によって各種のものが
使用され例えば、活性水素を有する高分子の場合には、
2ヶ以上のイソシアネート基、アジリジル基、グリシジ
ル基、メチロール基等の活性水素と反応し得る化合物
が、また、不飽和基を含有するオリゴマーや高分子の場
合にはこれと共重合可能な不飽和化合物が使用される。
Zn,Al,Ti化合物などの無機化合物は、O,N含有の有機高
分子と錯体を生成し、架橋不溶化剤として作用する。有
機高分子の塗布方法としては、噴霧、刷毛、ロール、フ
ローコート、浸漬塗装、粉体塗装等任意の方法を採用で
きる。
使用され例えば、活性水素を有する高分子の場合には、
2ヶ以上のイソシアネート基、アジリジル基、グリシジ
ル基、メチロール基等の活性水素と反応し得る化合物
が、また、不飽和基を含有するオリゴマーや高分子の場
合にはこれと共重合可能な不飽和化合物が使用される。
Zn,Al,Ti化合物などの無機化合物は、O,N含有の有機高
分子と錯体を生成し、架橋不溶化剤として作用する。有
機高分子の塗布方法としては、噴霧、刷毛、ロール、フ
ローコート、浸漬塗装、粉体塗装等任意の方法を採用で
きる。
次に、有機高分子塗膜の乾燥方法としては加熱による方
法が最も一般的であるが、勿論風乾のほか、UV,EB照射
による乾燥も使用し得る。
法が最も一般的であるが、勿論風乾のほか、UV,EB照射
による乾燥も使用し得る。
有機高分子皮膜上に塗布される珪酸塩水溶液の珪酸塩と
しては、Li,Na,K、アミンの珪酸塩を使用可能である
が、いわゆる水ガラスがコストの面から一般に使用され
る。水ガラスのSiO2/Na2O比は特に制限がないが、2〜
5のものが一般に使用される。珪酸塩水溶液の濃度は、
塗布し易いように定めればよく、親水性面の性能上の制
限は特に制限はない。珪酸塩水溶液の塗布量は、加熱乾
燥後に0.1〜5μmの厚さの珪酸塩皮膜が形成されるよ
うにすることが好ましい。皮膜の厚さが0.1μm未満で
あると、親水性持続効果が十分でなく、5μmを越える
と珪酸塩が十分硬化(非水溶化)されなくなり、また亀
裂の発生や剥離などのため熱交換器の性能への悪影響が
懸念される。
しては、Li,Na,K、アミンの珪酸塩を使用可能である
が、いわゆる水ガラスがコストの面から一般に使用され
る。水ガラスのSiO2/Na2O比は特に制限がないが、2〜
5のものが一般に使用される。珪酸塩水溶液の濃度は、
塗布し易いように定めればよく、親水性面の性能上の制
限は特に制限はない。珪酸塩水溶液の塗布量は、加熱乾
燥後に0.1〜5μmの厚さの珪酸塩皮膜が形成されるよ
うにすることが好ましい。皮膜の厚さが0.1μm未満で
あると、親水性持続効果が十分でなく、5μmを越える
と珪酸塩が十分硬化(非水溶化)されなくなり、また亀
裂の発生や剥離などのため熱交換器の性能への悪影響が
懸念される。
珪酸塩の加熱乾燥温度は100〜200℃および10秒〜10分の
範囲内において、高(低)温側では短(長)時間加熱と
する。
範囲内において、高(低)温側では短(長)時間加熱と
する。
上塗として塗布される珪酸塩水溶液は均一に塗布され、
乾燥後も均質な珪酸塩皮膜を形成する。下塗として用い
られる塗膜は均一上塗りを可能とするとともに、乾燥後
には耐水性を発揮する。均質な珪酸塩皮膜はすぐれた親
水性を発揮し、また下塗り塗膜中に含有された硬化剤の
作用により珪酸塩皮膜の親水性は経時劣化を示さない。
このため上下塗膜の耐食性も高められる。
乾燥後も均質な珪酸塩皮膜を形成する。下塗として用い
られる塗膜は均一上塗りを可能とするとともに、乾燥後
には耐水性を発揮する。均質な珪酸塩皮膜はすぐれた親
水性を発揮し、また下塗り塗膜中に含有された硬化剤の
作用により珪酸塩皮膜の親水性は経時劣化を示さない。
このため上下塗膜の耐食性も高められる。
以下、実施例によりさらに本発明を説明する。
以下の実施例における試験法は次のとおりである。
接触角 固体表面上に静置した直径1〜2mmの小水滴の
接触角をFACE接触角計CA-P型(協和界面化学製品)を用
いて測定した。
接触角をFACE接触角計CA-P型(協和界面化学製品)を用
いて測定した。
耐食性 塩水噴霧試験法JIS Z-2371に基づく測定を行な
い、白錆面積が5%に達する迄の噴霧テスト時間で示
す。
い、白錆面積が5%に達する迄の噴霧テスト時間で示
す。
流水安定性 室温で流水中に8時間浸漬後、16時間80℃
で乾燥する処理を1cycleとし、5cycle後の対水接触角で
表わす。
で乾燥する処理を1cycleとし、5cycle後の対水接触角で
表わす。
実施例1 造膜用有機高分子として水溶性ナイロン(AQ−ナイロ
ン、東レ(株))を22g/l、水溶性ナイロンの架橋剤と
して水溶性ポリウレタン(エラストロンH-38、第一工業
製薬)を固形分換算で5g/l、水溶性珪酸塩の硬化剤とし
てリン酸を8g/l含む混合水溶液を、脱脂したアルミニウ
ム板(A-1100)の表面に塗布し、180℃の空気乾燥器中
で3分間乾燥し、平均膜厚0.8μの塗膜を得た。
ン、東レ(株))を22g/l、水溶性ナイロンの架橋剤と
して水溶性ポリウレタン(エラストロンH-38、第一工業
製薬)を固形分換算で5g/l、水溶性珪酸塩の硬化剤とし
てリン酸を8g/l含む混合水溶液を、脱脂したアルミニウ
ム板(A-1100)の表面に塗布し、180℃の空気乾燥器中
で3分間乾燥し、平均膜厚0.8μの塗膜を得た。
この上に3号水ガラスの10%水溶液を塗布後、上記同様
に乾燥して、平均膜厚0.3μの塗膜とした。
に乾燥して、平均膜厚0.3μの塗膜とした。
比較例1 硬化剤であるリン酸を除いた以外上記実施例1と同様に
処理した。
処理した。
実施例2〜5 表1に示す如き処方の液で実施例1と同様の処理を行
い、また表中の水溶性珪酸塩硬化物を使用しない処理
(比較例)を行った。但し、特記する以外は、濃度はす
べて固形分換算値である。結果を表2に示す。
い、また表中の水溶性珪酸塩硬化物を使用しない処理
(比較例)を行った。但し、特記する以外は、濃度はす
べて固形分換算値である。結果を表2に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、初期親水性、経
時親水性および耐食性のすべてにすぐれた親水性皮膜が
得られる。かかる皮膜はアルミニウム製熱交換器のフイ
ンのみならず、アルミニウム送電線の耐コロナ放電処理
(特開昭57-49110号)としても有用である。
時親水性および耐食性のすべてにすぐれた親水性皮膜が
得られる。かかる皮膜はアルミニウム製熱交換器のフイ
ンのみならず、アルミニウム送電線の耐コロナ放電処理
(特開昭57-49110号)としても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金沢 泉樹 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 西原 瑛 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 置田 宏 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (72)発明者 礒山 永三 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内 (72)発明者 溝口 政秋 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内 (72)発明者 田中 克美 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内 (72)発明者 伊藤 昌明 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウム材の表面に有機高分子皮膜を
形成させ、次で珪酸塩水溶液で処理する親水化処理法に
おいて、有機高分子皮膜中に珪酸塩を非水溶化する硬化
剤を含有せしめることを特徴とする親水化処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4684087A JPH0715148B2 (ja) | 1987-03-03 | 1987-03-03 | アルミニウムの親水性処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4684087A JPH0715148B2 (ja) | 1987-03-03 | 1987-03-03 | アルミニウムの親水性処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS63213681A JPS63213681A (ja) | 1988-09-06 |
JPH0715148B2 true JPH0715148B2 (ja) | 1995-02-22 |
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ID=12758536
Family Applications (1)
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JP4684087A Expired - Fee Related JPH0715148B2 (ja) | 1987-03-03 | 1987-03-03 | アルミニウムの親水性処理方法 |
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JP (1) | JPH0715148B2 (ja) |
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-
1987
- 1987-03-03 JP JP4684087A patent/JPH0715148B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS63213681A (ja) | 1988-09-06 |
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