JP2522923Y2 - 偏向ヨーク用集合細線 - Google Patents

偏向ヨーク用集合細線

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JP2522923Y2
JP2522923Y2 JP1990064019U JP6401990U JP2522923Y2 JP 2522923 Y2 JP2522923 Y2 JP 2522923Y2 JP 1990064019 U JP1990064019 U JP 1990064019U JP 6401990 U JP6401990 U JP 6401990U JP 2522923 Y2 JP2522923 Y2 JP 2522923Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はテレビジョン受像機のブラウン管に取り付け
られる偏向ヨーク用のコイルに用いられる集合細線に関
する。
(従来技術) テレビジョン受像機のブラウン管には、後部の電子銃
から発射される電子ビームを水平方向および垂直方向に
偏向させるための偏向ヨークが取り付けられている。
この偏向ヨークはラッパ状に広がる樹脂製ボビンの内
側に水平偏向コイルが巻かれ、外側には垂直偏向コイル
が巻かれ、垂直偏向コイルの外側にはコイルを包むよう
に2分割した磁性体コアが配置されている。
ところで最近種々の仕様のディスプレイが開発され、
偏向周波数も数10KHz以上の高いものも現われ高周波化
の傾向にある。偏向コイルに高周波電流が流れると、う
ず電流による発熱が問題となり、その発熱対策の1つと
して何本かの細い銅線を撚ったリッツ線と呼ばれる撚り
細線をコイルに用いる方法が採用されている。これは、
周波数が高くなると表皮効果が著しくなることに着目
し、一本一本の線を細くすることによりうず電流損を最
小限におさえて、細い銅線を撚って断面積を同じにした
撚り細線または集合細線を用いることにより、発熱を軽
減することができるからである。
さて、従来の偏向ヨーク用コイルに用いられている細
線について考えてみると、第4図(イ)、(ロ)、
(ハ)に示すようなものが知られている。
第4図(イ)および(ロ)は同芯撚り細線の例であ
り、(イ)に示した細線は、各細線は銅線1の外面に絶
縁被膜2をライニングし、さらにその絶縁被膜2の外面
に粘着被膜3を塗布して形成されており、このような構
造の1本の細線を中心にして6本の同じ構造の細線がそ
のまわりに撚り合わされている。この撚り細線全体を例
えば200℃で加熱すると、細線の粘着被覆3が粘着性を
帯びて隣接する細線どうしが接着するとともに、同図の
6本の細線も中心の1本の細線と接着し、全体が一体と
なって強固な同芯撚り細線となる。
この撚り細線は、7本の細線どうしが粘着被膜により
互いに固着しているので細線が全体として硬くなり所定
の形状の巻きにくく、また撚り線であるので線長が撚ら
ない場合よりも長くなってしまうためその分だけ銅損が
増大する。ここで、第4図(イ)の例で、撚り力だけで
構成しているものもあるが、巻線時にこの7本がバラバ
ラになったりする欠点もあり、また撚ってあるために単
一線長が撚らない時より長くなってしまうという、前述
と同様の欠点もあった。
また、第4図(ロ)の例はやはり7本同芯撚り細線の
例であるが、この例は銅線1の外面に絶縁被膜2のみを
被覆したもので、第4図(イ)のようにさらにその外面
に粘着被膜3を塗布せず、その代わりに7本同芯撚細線
全体の周囲に粘着被覆3を塗布してこれを約180℃で加
熱して一体形成している。したがって、第3図(イ)に
示した例と同様な障害があった。
さらに、第4図(ハ)の例は7本集合細線の例であっ
て、この7本集合細線は前記2例と異なり、各細線が撚
り合さっていないで互いに平行である。しかしこの集合
細線は各銅線1の周囲に絶縁被膜2を被覆し、さらにそ
の周囲に粘着被膜3を塗布し、線全体を加熱し、粘着被
膜3により一体結合する点では第4図(イ)の例と同様
である。したがって、細線どうしが粘着被覆3により完
全に固着しているので、集合細線全体が硬くなり、コイ
ルとして巻きにくいことは前例と同じであるが、細線は
撚れていないので、前例に比較し、銅損は少ない。
(考案が解決しようとする問題点) このように従来の細線は細線全体の柔軟性が失われる
ため、偏向ヨークの偏向コイルを形成する場合、所定の
コイル形状が得にくいとか、銅損が多くなるという問題
があった。
本考案は上記の点にかんがみてなされたもので柔軟性
があり、かつ銅損の少ない集合細線を提供することを目
的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成すために、絶縁被覆を施した銅線か
ら成る細線を1本を中心にその周囲に複数本同心層状に
配列してなる集合細線において、最外層を構成する複数
の細線には高温粘着被膜を形成し、その最外層を構成す
る複数の細線に隣接する内側の細線には低温粘着被膜を
形成することとした。
(作用) このような集合細線を約60℃の低温で加熱すると高温
粘着被覆は粘着性を帯びずに、低温粘着被膜のみが粘着
性を帯びるので、低温粘着被膜が塗布された細線のみが
隣接する細線と固着するが、高温粘着被膜を塗布された
細線の間では固着しないので、柔軟性のある集合細線が
得られる。この集合細線で用いる偏向ヨークのコイルを
巻けば、柔軟性があるので、所望の形状の容易に形成す
ることができる。このように所望形状に形成されたコイ
ルを約200℃の高温で加熱すると、高温粘着性を帯び、
しっかりしたコイルを製造し得る。
(実施例) 以下図面に基づいて本考案を説明する。
第1図は本考案による集合細線の一実施例としての7
本構成の集合細線を端面に見えるように示した斜視図で
ある。集合細線は1本の細線を中心にしてその周囲を6
本の細線が互いに接触しながら取り囲み、かつ各細線が
平行に配列されている。中心の細線は銅線1の外面に絶
縁被覆2が塗布され、さらにその外面にポリエステル系
樹脂等から成る低温粘着被膜3aが塗布されている。一
方、周辺の6本の細線は銅線1の外面に絶縁被覆2が塗
布され、その外面にポリエステル系樹脂等から成る高温
粘着被膜3bが塗布されている。ここで、低温粘着被膜と
は、加熱したとき高温粘着被膜よりも先に軟化し、粘着
性を呈するものをいう。
このような構成の7本の集合細線をまず、約60℃で加
熱すると、中心の細線の低温粘着被膜3aのみが軟化し、
その中心の細線とその周囲の6本の細線とが接着する
が、周囲の6本の細線どうしは接着しない。その結果、
集合細線に曲げ力が作用した場合、外側の6本の細線ど
うしは互いに自由に変形可能なので、柔軟性のある集合
細線が得られる。この柔軟性のある集合細線をこの状態
で金型あるいはボビンを介して所望の形状のコイルを形
成した後、7本集合細線に通電すると、これにより発生
した熱により各細線の高温粘着被膜が軟化し、各細線が
粘着性を帯び、固着する。この加熱はコイルへの通電に
よらずにコイルの外部から行なってもよい。これによ
り、7本集合細線がほぐれることのない、しっかりした
コイルが得られる。
第2図(イ)は本考案に係る集合細線の他の実施例で
あり、19本の細線で構成された集合細線の端面図であ
る。この図に示すように、この集合細線は、中心に1
本、そのまわりに7本、さらにその外側に12本の細線を
互いに接触させながら平行に配置した3層構造で、中心
の1本と最外層の12本の細線には絶縁被膜2とその表面
に高温粘着被膜3bを塗布し、中間層の7本の細線には絶
縁被膜2とその表面に低温粘着被膜3aを塗布してある。
第2図(ロ)は本考案に係る集合細線のさらに他の実
施例であり、38本の細線で構成された集合細線の端面図
である。この集合細線は、第2図(イ)に示す19本集合
細線の外周に19本の細線を配置した4層構造で、各細線
の構成は前記実施例のものと同様であり、1層目と3層
目の細線は絶縁被膜2の外側に低温粘着被膜3aを塗布し
た細線であり、2層目と4層目の細線は絶縁被膜2の外
表面に高温粘着被膜3bを塗布した細線である。
なお、上記の実施例では、集合細線の全長にわたり、
連続して低温粘着被膜を塗布したが、集合細線がほぐれ
ない程度に断続して塗布してもよい。さらに、上記の実
施例では、集合細線を構成するすべての細線が平行に配
列されているが、中心の細線のまわりに撚って撚り線と
してもよい。
第3図は本考案による集合細線のさらに他の実施例の
1本の細線のみを示す。
この実施例の細線は、銅線1を絶縁被膜2で被覆し、
その外面に高温粘着被膜3bを、さらにその外面に低温粘
着被膜3aを塗布したものである。このように、1本の細
線に低温粘着被膜3aと高温粘着被膜3bを塗布すると、ま
ず約60℃の低温加熱により表面の低温粘着被膜3aが軟化
して細線どうしがばらけない程度に接着するので柔軟性
は確保され、この状態で金型あるいはボビンを介して所
定形状、例えばくら型に巻いた後高温で加熱すると高温
粘着被膜3bが軟化して細線どうしが強固に接着されてコ
イルの形状がしっかり保持される。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案においては、絶縁被覆を
施した銅線から成る細線を1本を中心にその周囲に複数
本同心層状に配列して成る集合細線において、最外層を
構成する複数の細線には高温粘着被膜を形成し、その最
外層を構成する複数の細線に隣接する内側の細線には低
温粘着被膜を形成したので、この集合細線をまず低温度
(約60℃)で加熱すれば低温の粘着被膜が形成された細
線どうしが固着し、高温粘着被膜を形成された細線同志
間では固着しないので、柔軟性のある集合細線が得られ
る。したがって、この状態で金型あるいはボビンを介し
て、所望の形状(例えばくら型)のコイルが容易に得ら
れ、その後集合細線を高温(約200℃)で加熱すれば高
温粘着被膜が軟化して最外層の細線どうしがしっかり接
着するのでコイルを製造し得る。
また集合細線と撚り細線とを比較すると、集合細線の
方が線長が短くなるのでその分だけ銅損が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかる偏向ヨーク用集合細線の一実施
例を示す斜視図、第2図(イ)は本考案による偏向コイ
ル用集合細線の他の実施例を示す端面図、第2図(ロ)
は4層から成る集合細線のさらに他の実施例を示す端面
図、第3図は本考案にかかる偏向ヨーク用集合細線のさ
らに他の実施例を構成する細線の端面図、第4図
(イ)、(ロ)および(ハ)は従来の集合細線の3例を
示す斜視図である。 1……銅線、2……絶縁被膜、3a……低温粘着被膜、3b
……高温粘着被膜

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁被膜を施した銅線からなる細線1本を
    中心にしその周囲に複数本同心層状に配列してなる集合
    細線において、最外層を構成する複数の細線には高温粘
    着被膜を形成し、該最外層を構成する複数の細線に隣接
    する内側の細線には低温粘着被膜を形成したことを特徴
    とする偏向ヨーク用集合細線。
  2. 【請求項2】前記最外層を構成する複数の細線に隣接す
    る内側の細線には、高温粘着被膜と、該高温粘着被膜の
    上に低温粘着被膜とを形成したことを特徴とする請求項
    1に記載の偏向ヨーク用集合細線。
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