JP2522776Y2 - ハードディスク装置 - Google Patents

ハードディスク装置

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JP2522776Y2
JP2522776Y2 JP1992041330U JP4133092U JP2522776Y2 JP 2522776 Y2 JP2522776 Y2 JP 2522776Y2 JP 1992041330 U JP1992041330 U JP 1992041330U JP 4133092 U JP4133092 U JP 4133092U JP 2522776 Y2 JP2522776 Y2 JP 2522776Y2
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信彦 藤村
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はハードディスク装置に係
り、特にボイスコイルモータによって駆動するアクチュ
エータを具備するハードディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6はハードディスク装置の内部機構を
示す。同図中、アクチュエータ構成部1の先端にはヘッ
ド構成部 2が具備されており、フレキシブルプリントコ
ード 3を介して図示しない制御基板から供給される駆動
電流に対応して回動する。これによってヘッド構成部 2
は、ベース 4上に回転自在に取り付けられたディスク 5
表面の所定の位置に移動する。
【0003】図7は従来のハードディスク装置の一例の
要部を、図8は他の例の要部をそれぞれ示し、両図
(A)は平面図を、両図(B)は両図(A)の部分切截
側断面図を、それぞれ示す。両図中、ハードディスク装
置のアクチュエータ構成部 1は、ダイキャスト製のアー
ム部11,アクチュエータ構成部 1を回動自在とするベア
リング構成部12,アーム部11に固定されてヘッド構成部
2を支持するサスペンション構成部13,装置外部の制御
基板から供給される駆動電流によってアクチュエータ構
成部 1を駆動させる駆動用コイル部14によって構成され
る。
【0004】図7および図8において、アーム部11はベ
アリング構成部12に固定される。また、アーム部11には
延出部111 ,112 113 ,114 が設けられている。
【0005】サスペンション構成部13は、同一構造を有
するサスペンション部131 および132 によって構成さ
れ、それぞれアーム部11の延出部111 および112 に対
し、かしめ,接着,圧入などによって固定される。ま
た、駆動用コイル部14はアーム部11の延出部113 および
114 に固定される。
【0006】ヘッド構成部 2はディスク 5の表裏面に対
向するヘッド21および22にて構成され、それぞれサスペ
ンション構成部13を構成するサスペンション部131 およ
び132 によって支持される。
【0007】上記構成になるハードディスク装置のアク
チュエータ構成部 1を組み立てる際には、サスペンショ
ン構成部13を構成するサスペンション部131 および132
の平行度および間隔を、高い精度で設定することが必要
となる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のハードディ
スク装置においては、サスペンション構成部13を構成す
るサスペンション部131 および132 の平行度および間隔
は、ダイキャスト製のアーム部11における延出部111
よび112 によって設定されていたため、アーム部11の作
製時に前記平行度および間隔の精度が決定され、組立時
に微調整することができないという問題点があった。
【0009】また、上記問題点に伴ってダイキャストの
鋳型の精度を厳密に設定する必要があるため、アーム部
11の作製に要するコストが上昇し、ハードディスク装置
全体の生産コストを抑制しにくいという問題点があっ
た。
【0010】本考案は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、サスペンション構成部13を構成する複数のサス
ペンション部の平行度および間隔を組立時に微調整する
ことが可能であり、装置全体の生産コストを低減できる
ハードディスク装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、磁気ヘッドを設けたサスペンション部を支
持するアームと、前記アームを軸承する回動軸構成部と
を有するアクチュエータ構成部を具備してなるハードデ
ィスク装置において、前記複数のアームを独立した構成
とし、各独立アームは貫通孔を有するとともに、前記複
数アームの貫通孔を前記回動軸構成部に対してそれぞれ
独自に圧入して軸承させた構成とする。
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】上記構成によれば、アクチュエータ構成部にお
ける複数のアームは独立した構成とされるとともに、回
動軸構成部に対してそれぞれ独自に軸承されるため、各
アームの作製時には組立後のアクチュエータ構成部につ
いて考慮する必要はなく、また、アクチュエータ構成部
の組立時においてはジグを使用して各アームの位置関係
を所定の許容範囲内で設定することが可能である。
【0015】したがって、各アームを通常の加工精度を
有する方法によって作製しても差し支えない。
【0016】
【実施例】図2は本考案になるハードディスク装置の第
1実施例の要部を示し、同図(A)は平面図を、同図
(B)は同図(A)中の部分切截側断面図を、それぞれ
示す。同図中、図1および図7と同一構成部分について
は同一符号を付し、その説明を省略する。また、11a11
および11a12は独立アーム11a1 と一体形成された延出
部を、15は独立アーム11a1 および11a2 の間隔を設定
する円環形状のスペーサを、16はアーム部11aとスペー
サ15をベアリング構成部12に貫通固定するネジ止め部
を、それぞれ示す。
【0017】図2において、アクチュエータ構成部 1a
のアーム部11aは独立アーム11a1および11a2 にて構
成されており、各独立アームの間隔を設定する円環形状
のスペーサ15を挟んで、ベアリング構成部12に回動中心
となる貫通孔11a1bおよび11a2bを挿入された後、独立
アーム11a1 ,11a2 およびスペーサ15がネジ止め部16
によって固定される。
【0018】独立アーム11a1 の図示しないサスペンシ
ョン部取付孔にはサスペンション構成部13を構成するサ
スペンション部131 が固定され、サスペンション部131
の先端にはヘッド21がディスクの一方の面にアクセスす
るため、下向きに具備される。また、独立アーム11a2
の図示しないサスペンション部取付孔にはサスペンショ
ン構成部13を構成するサスペンション部132 が固定さ
れ、サスペンション部132 の先端にはヘッド22がディス
クの他方の面にアクセスするため、上向きに具備され
る。
【0019】独立アーム11a1 と一体形成された延出部
11a11および11a12には、駆動用コイル部14が取り付け
られる。この駆動用コイル部14には図示しない制御基板
から駆動電流が供給され、ベース上に配設された図示し
ない駆動用マグネットとの間に磁気回路を形成する。こ
れによって、アクチュエータ構成部 1aにベアリング構
成部12まわりのトルクが発生し、アクチュエータ構成部
1aは所定の回動を行う。
【0020】図3は本考案になるハードディスク装置の
要部の組立工程の一例を示す。同図中、11a1 および11
2 は2組の独立アームを、11a1aおよび11a2aはサス
ペンション部取付孔を、11a1bおよび11a2bは回動中心
となる貫通孔を、12は独立アーム11a1 および11a2
て構成されるアーム部11aを回動自在とするベアリング
構成部を、91〜93はアクチュエータ構成部の組立時に前
述の2組の独立アーム11a1 および11a2 の間隔を設定
するジグを、それぞれ示す。
【0021】図3の組立工程は、ハードディスク装置の
アクチュエータ構成部におけるアーム部11aを、ベアリ
ング構成部12に固定する場合の工程を示している。同図
においては、まず最初にジグ91の作業面911 および912
に対して、独立アーム11a1および11a2 のサスペンシ
ョン部取付孔11a1aおよび11a2aの部分を密着させる。
【0022】ジグ91の作業面911 および912 は、高い精
度で平行とされており、また、サスペンション部取付孔
11a1aおよび11a2aの大きさより大きくなっている。し
たがって、ジグ91の作業面911 および912 にサスペンシ
ョン部取付孔11a1aおよび11a2aの部分を密着させるこ
とによって、独立アーム11a1 および11a2 は高い精度
で平行となるとともに、作業面911 と912 との間の距離
に設定される。
【0023】次に、上記の状態のジグ91と独立アーム11
1 および11a2 において、独立アーム11a1 のサスペ
ンション部取付孔11a1aと、独立アーム11a2 のサスペ
ンション部取付孔11a2aとに対してそれぞれジグ92の挿
入部92aを挿入し、押圧支持部92bに対して所定の押圧
力を加えてジグ91と独立アーム11a1 および11a2 を支
持する。
【0024】これによって、独立アーム11a1 および11
2 との間を平行および所定の距離に保ったままで、所
定の位置に移動させたり所定の力を加えたりすることが
可能となる。
【0025】最後に、上記の状態のジグ91と独立アーム
11a1 および11a2 と2組のジグ92において、独立アー
ム11a1 の貫通孔11a1bに対して円筒形状を有するジグ
93を接触させるとともに、独立アーム11a2 の貫通孔11
2bに対してベアリング構成部12を接触させ、ベアリン
グ構成部12に対してジグ93の向きに強い押圧力を加え、
ベアリング構成部12を貫通孔11a2bおよび11a1bに例え
ば圧入する。
【0026】ジグ93の外径は貫通孔11a1bおよび11a2b
の直径よりも大きく、内径はやや小さくなっているの
で、上述のように独立アーム11a1 および11a2 との間
を平行および所定の距離に保ったままで押圧して圧入で
きる。また、内径がベアリング構成部12から延出した軸
より大きくなっているので、圧入されたベアリング構成
部12の回動軸を破損することなく圧入できる。
【0027】これによって、ハードディスク装置のアク
チュエータ構成部におけるアーム部11aを、ベアリング
構成部12に固定する組立工程において、ジグ91を選択す
ることによって、2組の独立アーム11a1 および11a2
の間隔を微調整してベアリング構成部12に固定でき、す
なわち、各独立アームに支持される各サスペンション部
の間隔を組立時に設定することができる。
【0028】図4は本考案になるハードディスク装置の
第2実施例の要部を示し、同図(A)は平面図を、同図
(B)は同図(A)中の部分切截側断面図を、それぞれ
示す。同図中、図2と同一構成部分については同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0029】図4は、アーム部11aの長さを極力短くし
て、アクチュエータ構成部 1aをより小さく構成した例
である。従来は、アーム部をダイキャスト製法によって
一体成形していたため、必然的に図8(B)にて符号M
で示したような径方向の肉厚部分が形成され、これがア
クチュエータ構成部の小型化の障害となっていた。
【0030】しかしながら、本考案によるアーム部11a
においては、各独立アーム11a1 および11a2 を個別に
作製することによって、上記のような径方向の肉厚部分
がなくなったため、図4に示すようにアクチュエータ構
成部 1aを小さくすることが可能となる。
【0031】図5は本考案になるハードディスク装置の
第3実施例の要部を示し、同図(A)は平面図を、同図
(B)は同図(A)中の部分切截側断面図を、それぞれ
示す。同図中、図2と同一構成部分については同一符号
を付し、その説明を省略する。また、11a1 〜11a4
アーム部11aを構成する独立アームを、11a31および11
32は独立アーム11a3 と一体形成された延出部を、13
1 〜134 はサスペンション構成部13を構成するサスペン
ション部を、151 および152 はスペーサを、21〜24はヘ
ッド構成部 2を構成するヘッドを、それぞれ示す。
【0032】図5は、2枚のディスクの同一トラックに
対して同時にアクセスできるようにアクチュエータ構成
部 1aを構成した例を示し、これ以外の構成および動作
については図2の例と同様である。
【0033】以上のように、アーム部11aを複数のサス
ペンション部のそれぞれに対応する複数の独立アームに
て構成すれば、複数のサスペンション部の間隔を組立時
に微調整することができる。また、各独立アームは、ダ
イキャスト製法より安価なプレス加工で作製できるの
で、生産コストを従来より低減させることができる。
【0034】
【考案の効果】上述の如く本考案によれば、アームを通
常の加工精度を有する方法によって作製しても差し支え
ないため、アームをダイキャスト製法より安価なプレス
加工で作製することによって、ハードディスク装置全体
の生産コストを低減させることができるという特長があ
る。また、各アームによって支持される複数のサスペン
ション部の間隔をアクチュエータ構成部の組立時に微調
整することができるという特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案になるハードディスク装置の原理図であ
る。
【図2】本考案になるハードディスク装置の第1実施例
の要部を示す図である。
【図3】本考案になるハードディスク装置の要部の組立
工程の一例を示す図である。
【図4】本考案になるハードディスク装置の第2実施例
の要部を示す図である。
【図5】本考案になるハードディスク装置の第3実施例
の要部を示す図である。
【図6】ハードディスク装置の内部機構を示す平面図で
ある。
【図7】従来のハードディスク装置の一例の要部を示す
図である。
【図8】従来のハードディスク装置の他の例の要部を示
す図である。
【符号の説明】
1a アクチュエータ構成部 2 ヘッド構成部 21〜24 ヘッド 3 フレキシブルプリントコード 4 ベース 5 ディスク 11a アーム部 11a1 〜11a4 独立アーム 12 ベアリング構成部 13 サスペンション構成部 131 〜134 サスペンション部 14 駆動用コイル部 15 スペーサ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドを設けたサスペンション部を
    支持するアームと、 前記アームを軸承する回動軸構成部とを有するアクチュ
    エータ構成部を具備してなるハードディスク装置におい
    て、 前記複数のアームを独立した構成とし、各独立アームは
    貫通孔を有するとともに、前記複数アームの貫通孔を前
    記回動軸構成部に対してそれぞれ独自に圧入して軸承さ
    せたことを特徴とするハードディスク装置。
JP1992041330U 1992-06-16 1992-06-16 ハードディスク装置 Expired - Lifetime JP2522776Y2 (ja)

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JPH0626058U JPH0626058U (ja) 1994-04-08
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01315074A (ja) * 1988-06-14 1989-12-20 Toshiba Corp 磁気ディスク装置のキャリッジ
JPH0256782A (ja) * 1988-08-22 1990-02-26 Fujitsu Ltd 磁気ヘッドアームの固定構造
JPH0358356A (ja) * 1989-07-27 1991-03-13 Mitsubishi Electric Corp 揺動型ヘッド位置決め機構

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JPH0626058U (ja) 1994-04-08

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