JP2522723B2 - 液圧による転写印刷方法 - Google Patents

液圧による転写印刷方法

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JP2522723B2 JP2291120A JP29112090A JP2522723B2 JP 2522723 B2 JP2522723 B2 JP 2522723B2 JP 2291120 A JP2291120 A JP 2291120A JP 29112090 A JP29112090 A JP 29112090A JP 2522723 B2 JP2522723 B2 JP 2522723B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ABS樹脂またはポリスチレン樹脂による成
形体の表面に、水圧を利用して転写印刷を行なう方法に
関する。
[従来の技術] 特に凹凸による立体面(三次元形状)や曲面等の複雑
な表面形状を呈する成形体の表面に、印刷模様層による
絵付けを施す手段として、表面に印刷模様層が形成され
ている液圧転写用シートを、該転写用シートにおける印
刷模様層面が上面になるようにして水面(液面)に受か
べた後、絵付けされる所定の成形体(被転写体)を上方
から押し入れることによって、成形体の表面に転写用シ
ートにおける印刷模様層を転写する方法が利用されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来の液圧による転写印刷方法においては、ニト
ロセルロースとアルキッド樹脂とをバインダー成分とす
る印刷模様層を具備する転写用シートと、前記バインダ
ー成分を溶解する溶媒中にニトロセルロースとアルキッ
ド樹脂とが溶解されている活性剤との組み合わせが利用
されているが、転写用シートに形成されている印刷模様
層の密着性能が悪いため、被転写体として利用され得る
成形体の種類が限られている。
特に前述の転写印刷方法を利用してポリスチレン樹脂
成形体の表面に絵付けする場合には、転写された印刷模
様層とポリスチレン樹脂成形体との間の接着力が不足す
る関係から、絵付けされるポリスチレン樹脂成形体の所
定の表面を、例えば、ウレタン系の塗料やアクリル系の
塗料で予めプライマー塗装し、このプライマー塗装面に
対して転写印刷を行なわなければならなく、プライマー
塗装のための手間が煩雑であり、転写印刷のための経費
が嵩むという欠点を有する。
これに対して、本発明の液圧による転写印刷方法は、
従来、ウレタン系の塗料やアクリル系の塗料によるプラ
イマー塗装を予め施さなくてはならないとされていたポ
リスチレン樹脂成形体に対しては、かかるプライマー塗
装を行なうことなく、直接転写印刷し得る印刷方法を、
また、従来、直接転写印刷されていたABS樹脂成形体に
対しては、従来の転写印刷によって形成されるABS樹脂
成形体と転写印刷模様層との間に形成される密着強度よ
りも更に優れた密着強度が得られる転写印刷方法を提供
する。
[課題を解決するための手段] 本発明の液圧による転写印刷方法は、表面に印刷模様
層を有する水溶性または水膨潤性支持体からなる転写用
シートを液面に受かべると共に、前記印刷模様層を活性
剤によって活性化させ、さらに、ABS樹脂またはポリス
チレン樹脂成形体からなる被転写体を、液面の上方から
転写用シート上に押圧することにより、転写用シートに
おける印刷模様層を被転写体に転写するものであって、
表面に印刷模様層を有する水溶性または水膨潤性支持体
からなる転写用シートを液面に浮かべた後に、前記印刷
模様層を活性剤によって活性化させても、あるいは、表
面に印刷模様層を有する水溶性または水膨潤性支持体か
らなる転写用シートの印刷模様層に対して活性剤を適用
した後に、該転写用シートを液面に浮かべても良い。
本発明の液圧による転写印刷方法においては、転写用
シートの印刷模様層を、ブチルメタクリレート重合体、
エチルメタクリレート重合体、及び、ブチルメタクリレ
ート・エチルメタクリレート共重合体の中から選択され
る少なくとも1種の重合体、あるいは、該重合体とニト
ロセルロースとの混合樹脂をバインダー成分とする印刷
インキによって形成し、また、前記印刷模様層を活性化
させる活性剤として、ブチルメタクリレート重合体、エ
チルメタクリレート重合体、及び、ブチルメタクリレー
ト・エチルメタクリレート共重合体の中から選択される
少なくとも1種の重合体が溶解されている活性剤を使用
することからなる。
前記構成からなる本発明方法において、転写用の印刷
模様層を形成するための水溶性または水膨潤性支持体に
は、水溶性また水膨潤性のフィルムが利用され、例え
ば、ポリビニルアルコール樹脂,デキストリン,ゼラチ
ン,にかわ,カゼイン,セラック,アラビアゴム,澱
粉,蛋白質,ポリアクリル酸アミド,ポリアクリル酸ソ
ーダ,ポリビニルメチルエーテル,メチルビニルエーテ
ルと無水マレイン酸との共重合体,酢酸ビニルとイタコ
ン酸との共重合体,ポリビニルピロリドン,アセチルセ
ルロース,アセチルブチルセルロース,カルボキシメチ
ルセルロース,メチルセルロース,ヒドロキシエチルセ
ルロース,アルギン酸ソーダ等による厚さ10〜100μ程
度のものが使用される。
水溶性または水膨潤性支持体の表面に形成される印刷
模様層は、ブチルメタクリレート重合体、エチルメタク
リレート重合体、及び、ブチルメタクリレート・エチル
メタクリレート共重合体の中から選択される少なくとも
1種の重合体、あるいは、該重合体とニトロセルロース
との混合樹脂からなるバインダー成分と、例えば、メチ
ルエチルケトンとトルエンとの混合溶剤等による溶剤と
を利用して得られる印刷インキによって形成されるもの
で、前記印刷インキ中には、染料または顔料等の着色剤
を初め、分散剤,可塑剤,体質顔料等が必要に応じて含
有されることは勿論である。
なお、前記印刷インキにおけるバインダー成分とし
て、ブチルメタクリレート重合体、エチルメタクリレー
ト重合体、及び、ブチルメタクリレート・エチルメタク
リレート共重合体の中から選択される少なくとも1種の
重合体とニトロセルロースとの混合樹脂が利用される場
合には、両者の割合は重量比で、6:4〜8:2程度で利用さ
れる。
また、前記印刷インキにおける溶剤は、印刷インキに
利用されるバインダー成分に対するの溶解能力と乾燥性
との観点から適宜選択されるが、例えば、メチルエチル
ケトンとトルエンとの略等量の混合溶剤が最適である。
水溶性または水膨潤性支持体に対する印刷模様層は、
例えば、凹版印刷方式,平版印刷方式,凸版印刷方式,
スクリーン印刷方式,刷毛塗り,へら塗り,吹き付け塗
り等によって、所望の絵柄,図形,文字,記号等の印刷
模様層として形成される。
転写用シートにおける印刷模様層を活性化させる活性
剤には、該印刷模様層中のバインダー成分を完成化させ
る溶剤中に、ブチルメタクリレート重合体、エチルメタ
クリレート重合体、及び、ブチルメタクリレート・エチ
ルメタクリレート共重合体の中から選択される少なくと
も1種の重合体が溶解されている溶液が利用される。
活性剤に利用される溶剤、すなわち、ブチルメタクリ
レート重合体、エチルメタクリレート重合体、及び、ブ
チルメタクリレート・エチルメタクリレート共重合体の
中から選択される少なくとも1種の重合体が溶解される
溶剤の好適な具体例は、ブチルセルソルブアセテートと
ブチルカルビトールアセテートとの混合溶剤であり、可
塑剤としてジブチルフタレートが添加されている活性剤
が最も好適である。
なお、転写用シートの印刷模様層を形成する際の印刷
インキのバインダー成分、あるいは、前記印刷模様層を
活性化させる活性剤中に含有される重合体として、ブチ
ルメタクリレート・エチルメタクリレート共重合体が利
用される場合には、通常、ブチルメタクリレートとエチ
ルメタクリレートとの割合が、6:4〜8:2(重量比)程度
の共重合体が利用される。
[発明の作用] 本発明の液圧による転写印刷方法は、ABS樹脂または
ポリスチレン樹脂成形体からなる被転写体に対して、ブ
チルメタクリレート重合体、メチルメタクリレート重合
体、及び、ブチルメタクリレート・エチルメタクリレー
ト共重合体の中から選択される少なくとも1種の重合
体、あるいは、該重合体とニトロセルロースとの混合樹
脂をバインダー成分とする印刷インキによる印刷模様層
を、ブチルメタクリレート重合体、エチルメタクリレー
ト重合体、及び、ブチルメタクリレート・エチルメタク
リレート共重合体の中から選択される少なくとも1種の
重合体が溶解されている活性剤を利用して転写すること
からなる。
前記本発明方法においては、ABS樹脂またはポリスチ
レン樹脂成形体に転写される印刷模様層中のバインダー
成分として、ABS樹脂またはポリスチレン樹脂成形体と
の間の化学的な親和性が良好で、しかも、水圧転写され
る印刷模様層に必要とされる十分な伸びと可変形とを満
足する可撓性及び柔軟性を具備するブチルメタクリレー
ト重合体、エチルメタクリレート重合体、及び、ブチル
メタクリレート・エチルメタクレート共重合体の中から
選択される少なくとも1種の重合体を利用し、しかも、
転写用シートの印刷模様層を活性化させるための活性剤
中に、転写用シートの印刷模様層と被転写体であるABS
樹脂またはポリスチレン樹脂成形体との両者に対して化
学的な親和性を有し、しかも、可撓性と粘着性とを券備
する重合体が溶解されているものを利用しているため、
液圧による転写印刷によって、品質の良好な、しかも、
被転写体との間の接着強度の十分な印刷模様層を、被転
写体に対して直接形成し得る。
さらに、転写印刷用の印刷模様層におけるバインダー
成分として、ニトロセルロースを添加した場合には、転
写用シートに形成されている印刷模様層の可撓性がさら
に高められるため、カーブのきつい曲面に対しても、整
然とした良好な転写印刷模様層を形成し得る。
[実施例] 以下、本発明の液圧による転写印刷方法の具体的な構
成を実施例を以って説明する。
実施例1 転写用シートの作製 厚さ40μのポリビニルアルコール樹脂フィルムの表面
に対して、下記のインキ組成[1A]〜[1C]による印刷
用インキを利用して、抽象柄による印刷模様層を形成
し、乾燥後に巻き取りロールで巻き取り、転写用シート
の巻き取りロールを得た。
インキ組成[1A] (1)溶剤 ……67重量部 [メチルエチルケトンとトルンエンとの1:1(重量比)
の混合溶剤] (2)バインダー成分 ……23重量部 [ブチルメタクリレート・エチルメタクリレート共重合
体とニトロセルロースとの6.5:3.5(重 比)の混合
物] (3)着色剤:イソインドリノン ……10重量部 インキ組成[1B] (1)溶剤 ……65重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……22重量部 [ブチルメタクリレート・エチルメタクリレート共重合
体とニトロセルロースとの8:2(重量比)の混合物] (3)着色剤:キナクリドン ……13重量部 インキ組成[1C] (1)溶剤 ……65重量部 [メチルエチルケトとトルエンとの1:1(重量比)の混
合溶剤] (2)バインダー成分 ……23重量部 [ブチルメタクリレート・エチルメタクリレート共重合
体とニトロセルロースとの6.5:3.5(重量比)の混合
物] (3)着色剤:シアニン ……12重量部 活性剤の調製 下記の混合組成[2]による活性剤を調製した。
混合組成[2] (1)ブチルセロソルブアセテート ……26重量部 (2)ブチルカルビトールアセテート ……26重量部 (3)ブチルメタクリレート重合体 ……8重量部 (4)ジブチルフタレート ……20重量部 (5)硫酸バリウム ……20重量部 液圧による転写印刷 前述の転写用シートを枚葉に切断した後、該転写用シ
ートの印刷模様層面に、前記混合組成[2]による活性
剤を13g/m2に塗布し、さらに、水温30℃の水面に、前記
活性剤が塗布されている印刷模様層面が上面となるよう
にして浮かべ、1分経過後に、エアコンの外枠用のポリ
スチレン樹脂成形体を上方から押し入れ、該成形体の表
面に転写用シートを延展,密着させた。
次いで、表面に転写用シートが延展,密着しているポ
リスチレン樹脂成形体を水中から引き出し、40℃の温水
で30分間シャワーした後、さらに、清水でシャワーし、
転写用シートにおけるポリビニルアルコール樹脂フィル
ムを除去し、続いて、乾燥に付し、転写による印刷模様
層を有するポリスチレン樹脂成形体を得た。
実施例2 ABS樹脂成形体に対して、前記実施例1の転写印刷工
程における対応する転写印刷を行ない、印刷模様層を有
するABS樹脂成形体を得た。
実施例3 転写用シートの作製 厚さ40μのポリビニルアルコール樹脂フィルムの表面
に対して、下記のインキ組成[3A]〜[3C]による印刷
用インキを利用して、抽象柄による印刷模様層を形成
し、乾燥後に巻き取りロールで巻き取り、転写用シート
を得た。
インキ組成[3A] (1)溶剤 ……67重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……23重量部 [ブチルメタクリレート重合体とニトロセルロースとの
6.5:3.5(重量比)の混合物] (3)着色剤:イソインドリノン ……10重量部 インキ組成[3B] (1)溶剤 ……65重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……22重量部 [ブチルメタクリレート重合体とニトロセルロースとの
8:2(重量比)の混合物] (3)着色剤:キナクリドン ……13重量部 インキ組成[3C] (1)溶剤 ……65重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……23重量部 [ブチルメタクリレート重合体とニトロセルロースとの
6.5:3.5(重量比)の混合物] (3)着色剤:シアニン ……12重量部 活性剤の調製 下記の混合組成[4]による活性剤を調製した。
混合組成[4] (1)ブチルセロソルブアセテート ……26重量部 (2)ブチルカルビトールアセテート ……26重量部 (3)ブチルメタクリレート重合体 ……8重量部 (4)ジブチルフタレート ……20重量部 (5)硫酸バリウム ……20重量部 液圧による転写印刷 前述の転写用シートを枚葉に切断した後、該転写用シ
ートの印刷模様層面に、前記混合組成[4]による活性
剤を13g/m2に塗布し、さらに、水温30℃の水面に、前記
活性剤が塗布されている印刷模様層面が上面となるよう
にして浮かべ、1分経過後に、エアコンの外枠用のポリ
スチレ樹脂成形体を上方から押し入れ、該成形体の表面
に転写用シートを延展,密着させた。
次いで、表面に転写用シートが延展,密着しているポ
リスチレン樹脂成形体を水中から引き出し、40℃の温水
で30分間シャワーした後、さらに、清水でシャワーし、
転写用シートにおけるポリビニルアルコール樹脂フィル
ムを除去し、続いて、乾燥に付し、転写による印刷模様
層を有するポリスチレン樹脂成形体を得た。
実施例4 転写用シートの作製 厚さ40μのポリビニルアルコール樹脂フィルムの表面
に対して、下記のインキ組成[5A]〜[5C]による印刷
用インキを利用して、抽象柄による印刷模様層を形成
し、乾燥後に巻き取りロールで巻き取り、転写用シート
を得た。
インキ組成[5A] (1)溶剤 ……67重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……23重量部 [エチルメタクリレート重合体とニトロセルロースとの
6.5:3.5(重量比)の混合物] (3)着色剤:イソインドリノン ……10重量部 インキ組成[5B] (1)溶剤 ……65重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……22重量部 [エチルメタクリレート重合体とニトロセルロースとの
8:2(重量比)の混合物] (3)着色剤:キナクリドン ……13重量部 インキ組成[5C] (1)溶剤 ……65重量部 [メチルエチルケトンとトルエンとの1:1(重量比)の
混合溶剤] (2)バインダー成分 ……23重量部 [エチルメタクリレート重合体とニトロセルロースとの
6.5:3.5(重量比)の混合物] (3)着色剤:シアニン ……12重量部 活性剤の調製 下記の混合組成[6]による活性剤を調製した。
混合組成[6] (1)ブチルセロソルブアセテート ……26重量部 (2)ブチルカルビトールアセテート ……26重量部 (3)エチルメタクリレート重合体 ……8重量部 (4)ジブチルフタレート ……20重量部 (5)硫酸バリウム ……20重量部 液圧による転写印刷 前述の転写用シートを枚葉に切断した後、該転写用シ
ートの印刷模様層面に、前記混合組成[6]による活性
剤を13g/m2に塗布し、さらに、水温30℃の水面に、前記
活性剤が塗布されている印刷模様層面が上面となるよう
にして浮かべ、1分経過後に、エアコンの外枠用のポリ
スチレン樹脂成形体を上方から押し入れ、該成形体の表
面に転写用シートを延展,密着させた。
次いで、表面に転写用シートが延展,密着しているポ
リスチレン樹脂成形体を水中から引き出し、40℃の温水
で30分間シャワーした後、さらに、清水でシャワーし、
転写用シートにおけるポリビニルアルコール樹脂フィル
ムを除去し、続いて、乾燥に付し、転写による印刷模様
層を有するポリスチレン樹脂成形体を得た。
比較例1 転写用シートの作製 厚さ40μのポリビニルアルコール樹脂フィルムの表面
に、シアニンブルー,カーボン,ジスアゾイエロー,酸
化鉄のそれぞれを顔料とする下記のインキ組成[7]に
よる4種類の印刷用インキを利用し、抽象柄からなる印
刷模様層を形成し、乾燥後、巻き取りロールで巻き取
り、転写用シートを得た。
インキ組成[7] (1)溶剤:トルエン ……75重量部 (2)バインダー成分 ニトロセルロース ……12重量部 アルキッド樹脂 ……3重量部 (3)顔料 ……10重量部 活性剤の調製 下記の混合組成[8]による活性剤を調製した。
混合組成[8] (1)ブチルセロソルブ ……13重量部 (2)ブチルカルビトールアセテート ……35重量部 (3)ニトロセルロース ……1重量部 (4)アルキッド樹脂 ……9重量部 (5)ジブチルフタレート ……20重量部 (6)硫酸バリウム ……23重量部 液圧による転写印刷 前述の転写用シートを枚葉に切断した後、該転写用シ
ートの印刷模様層面に、前記混合組成[8]による活性
剤を5g/m2に塗布し、さらに、水温30℃の水面に、前記
活性剤が塗布されてい印刷模様層面が上面となるように
して浮かべ、1分経過後に、表面が予めウレタン系の塗
料でプライマー塗装されているポリスチレン樹脂成形体
を上方から押し入れ、該成形体の表面に転写用シートを
延展,密着させた。
次いで、表面に転写用シートが延展,密着しているポ
リスチレン樹脂成形体を水中から引き出して、40℃の温
水で30分間シャワーした後、さらに清水でシャワーして
転写用シートにおけるポリビニルアルコール樹脂フィル
ムを除去し、続いて乾燥に付し、転写による印刷模様層
を有するポリスチレン樹脂成形体を得た。
比較例2 ABS樹脂成形体の表面に付して直接、前記比較例1の
転写印刷工程における対応する転写印刷を行ない、印刷
模様層を有するABS樹脂成形体を得た。
比較例3 プライマー塗装のなされていないポリスチレン樹脂成
形体に対して、前記比較例1の転写印刷工程における対
応する転写印刷を行ない、印刷模様層を有するポリスチ
レン樹脂成形体を得た。
[実 験] 初期密着テスト 実施例1〜4および比較例1〜3で得られた印刷模様
層を有する成形体に対して、JISK−5400にる基盤目試験
にしたがって100個の基盤目を形成した後、セロファン
テープ[ニチバン(株)製]による印刷層の剥離試験を
行なった。
前記剥離試験にて印刷層に剥れが発生しなかった基盤
目の数を第1表に示す。
耐水性試験 実施例1〜4および比較例1〜3で得られた印刷模様
層を有する成形体をそれぞれ40℃の温水中に72時間浸漬
した後、室温で24時間乾燥し、しかる後に、前述の初期
密着テストの項の処方による剥離試験を行なった。
印刷層に剥れが発生しなかった基盤目の数を第1表に
示す。
[発明の効果] 本発明の液圧による転写印刷方法は、表面に印刷模様
層を有する水溶性または水膨潤性支持体からなる転写用
シートを液面に浮かべると共に、前記印刷模様層を活性
剤によって活性化させ、さらに、AS樹脂またはポリスチ
レン樹脂成形体からなる被転写体を、液面の上方から転
写シート上に押圧することによって、転写用シートにお
ける印刷模様層を被転写体に転写する方法からなる。
前記構成による本発明の液圧による転写印刷方法にお
いては、従来、ウレタン系の塗料やアクリル系の塗料で
予めプライマー塗装した上でなければ、転写印刷による
印刷模様層を形成することのできなかったポリスチレン
系樹脂成形体に対しては、プライマー塗装の工程を省略
しても、なお、密着強度においてより優れた作用を奏す
る転写印刷模様層を形成し得る。
また、従来からウレタン系の塗料やアクリル系の塗料
で予めプライマー塗装を行なうことなく、直接、転写印
刷が行なえたABS樹脂成形体に対しては、同じく、プラ
イマー塗装の工程に付すことなく転写印刷を行なうもの
ではあるが、密着強度において更に暮れた作用を奏する
転写印刷模様層を形成し得る。
したがって、本発明方法によれば、被転写体との間の
接着強度において極めて優れた性質を有する転写印刷模
様層を、ポリスチレン系樹脂成形体やABS樹脂成形体に
対して、煩雑なプライマー処理を行なうことなく直接形
成できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に印刷模様層を有する水溶性または水
    膨潤性支持体からなる転写用シートを液面に受かべると
    共に、前記印刷模様層を活性剤によって活性化させ、さ
    らに、ABS樹脂またはポリスチレン樹脂成形体からなる
    被転写体を、液面の上方から転写用シート上に押圧する
    ことによって、転写用シートにおける印刷模様層を被転
    写体に転写する液圧による転写印刷方法において、前記
    水溶性または水膨潤性支持体の表面の印刷模様層を、ブ
    チルメタクリレート重合体、エチルメタクリレート重合
    体、及び、ブチルメタクリレート・エチルメタクリレー
    ト共重合体の中から選択される少なくとも1種の重合
    体、あるいは、該重合体とニトロセルロースとの混合樹
    脂をバインダー成分とする印刷インキで形成し、また、
    前記印刷模様層を活性化させる活性剤として、ブチルメ
    タクリレート重合体、エチルメタクリレート重合体、及
    び、ブチルメタクリレート・エチルメタクリレート共重
    合体の中から選択される少なくとも1種の重合体が溶解
    されている活性剤を利用することを特徴とする液圧によ
    る転写印刷方法。
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