JP3208464B2 - 熱変色性水スライド転写紙及びその製造方法 - Google Patents
熱変色性水スライド転写紙及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は温度変化により可逆的に
色変化する絵柄を担持した水スライド転写紙及びその製
造方法に関する。
色変化する絵柄を担持した水スライド転写紙及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陶磁器、ガラス、琺瑯製品、金属
製品に絵付け転写する方法として高温焼付転写法と低温
焼付法がある。高温焼付転写法は水スライド原紙上に無
機顔料を着色剤とするインキにて絵柄を印刷後、基材へ
の転写操作を容易にする目的でカバーコート層を積層
し、これを水で膨潤させて剥離した転写部分を基材に貼
り付け、窯業用の高温炉で焼付て有機性の材料を全て燃
焼させて無機顔料のみを基材のガラス質と融合させる方
法で、極めて強固で永久的な絵付け効果が得られる。し
かしながら、この方法による転写は被転写体がガラス、
陶磁器、琺瑯のような耐熱性の高いものに限られ、しか
も窯業用の焼成設備を必要とし設備上の負担が大きい。
また絵柄の構成についても耐熱性の無機系顔料に限定さ
れ、あらゆる有機系の顔料や着色剤は適用出来ないと言
う欠点があった。一方、有機系の顔料を用いた絵柄印刷
層を接着層を介して被転写体に接着させる、いわゆる低
温焼付転写法も広く開発されている。この転写紙の基本
的構成は(A)水溶性糊が塗布された原紙上に、(B)
熱硬化性樹脂からなる接着層を設け、(C)有機系顔料
を主体とする熱硬化性樹脂系の印刷インキにより絵柄を
印刷し、(D)更に転写操作のために必要なカバーコー
ト層を積層してなっている。但し、(B)層が省かれて
いる場合もある。絵付け転写操作としては、前記転写紙
を水に浸漬して糊剤を膨潤させて剥離した転写部分を被
転写体に貼りつけた後、カバーコート層のみを剥離し、
被転写体に残った接着層と絵柄層を約 100℃〜 240℃の
温度で接着層の樹脂、或いは絵柄層の樹脂も併せて熱硬
化して被転写体への接着を行うものである。この方式は
簡便に転写製品が得られる利点があるが、ガラス容器や
陶磁器のように繰り返しの洗浄を必要とする製品におい
ては耐水性、耐摩耗性及び絵柄部の強固な接着性が要求
されるが、十分な実用強度を有するものは殆どない。最
近、絵柄層の強度の弱さをカバーするため絵柄層の上に
更に保護層を設ける補強策も数多く提案されているが、
これも初期的には効果があっても長期使用による絵柄層
の物理的な劣化は避けられなかった。また電子供与性呈
色性有機化合物、電子受容性化合物及び極性有機化合物
からなる可逆熱変色性材料を微小カプセルに内包するか
樹脂固溶体微粒子とした熱変色性顔料をビヒクルに練合
して基材表面に直接印刷し、熱硬化させた熱変色性絵柄
付き陶磁器、ガラス容器または金属容器も提供されてい
るが、この方式の生産では、色数の多い絵柄の印刷は柄
合わせが難しく生産効率が極めて悪いこと、複雑な形状
に対応できないこと、大量の生産には印刷工程に時間が
かかり過ぎるという難点があった。更に熱変色性顔料は
一般顔料に較べて顔料自体の呈色濃度がかなり低いの
で、インク中の顔料含有量の増加でそれを補う必要があ
り、特に下絵を隠蔽させるような絵柄ではより高い含有
量が求められる。このため陶磁器、ガラス容器用の水ス
ライド転写において、高濃度で且つ優れた塗膜強度と塗
膜の光沢及び被転写体との強固な接着性を併せてもつ熱
変色性水スライド転写紙が望まれていた。
製品に絵付け転写する方法として高温焼付転写法と低温
焼付法がある。高温焼付転写法は水スライド原紙上に無
機顔料を着色剤とするインキにて絵柄を印刷後、基材へ
の転写操作を容易にする目的でカバーコート層を積層
し、これを水で膨潤させて剥離した転写部分を基材に貼
り付け、窯業用の高温炉で焼付て有機性の材料を全て燃
焼させて無機顔料のみを基材のガラス質と融合させる方
法で、極めて強固で永久的な絵付け効果が得られる。し
かしながら、この方法による転写は被転写体がガラス、
陶磁器、琺瑯のような耐熱性の高いものに限られ、しか
も窯業用の焼成設備を必要とし設備上の負担が大きい。
また絵柄の構成についても耐熱性の無機系顔料に限定さ
れ、あらゆる有機系の顔料や着色剤は適用出来ないと言
う欠点があった。一方、有機系の顔料を用いた絵柄印刷
層を接着層を介して被転写体に接着させる、いわゆる低
温焼付転写法も広く開発されている。この転写紙の基本
的構成は(A)水溶性糊が塗布された原紙上に、(B)
熱硬化性樹脂からなる接着層を設け、(C)有機系顔料
を主体とする熱硬化性樹脂系の印刷インキにより絵柄を
印刷し、(D)更に転写操作のために必要なカバーコー
ト層を積層してなっている。但し、(B)層が省かれて
いる場合もある。絵付け転写操作としては、前記転写紙
を水に浸漬して糊剤を膨潤させて剥離した転写部分を被
転写体に貼りつけた後、カバーコート層のみを剥離し、
被転写体に残った接着層と絵柄層を約 100℃〜 240℃の
温度で接着層の樹脂、或いは絵柄層の樹脂も併せて熱硬
化して被転写体への接着を行うものである。この方式は
簡便に転写製品が得られる利点があるが、ガラス容器や
陶磁器のように繰り返しの洗浄を必要とする製品におい
ては耐水性、耐摩耗性及び絵柄部の強固な接着性が要求
されるが、十分な実用強度を有するものは殆どない。最
近、絵柄層の強度の弱さをカバーするため絵柄層の上に
更に保護層を設ける補強策も数多く提案されているが、
これも初期的には効果があっても長期使用による絵柄層
の物理的な劣化は避けられなかった。また電子供与性呈
色性有機化合物、電子受容性化合物及び極性有機化合物
からなる可逆熱変色性材料を微小カプセルに内包するか
樹脂固溶体微粒子とした熱変色性顔料をビヒクルに練合
して基材表面に直接印刷し、熱硬化させた熱変色性絵柄
付き陶磁器、ガラス容器または金属容器も提供されてい
るが、この方式の生産では、色数の多い絵柄の印刷は柄
合わせが難しく生産効率が極めて悪いこと、複雑な形状
に対応できないこと、大量の生産には印刷工程に時間が
かかり過ぎるという難点があった。更に熱変色性顔料は
一般顔料に較べて顔料自体の呈色濃度がかなり低いの
で、インク中の顔料含有量の増加でそれを補う必要があ
り、特に下絵を隠蔽させるような絵柄ではより高い含有
量が求められる。このため陶磁器、ガラス容器用の水ス
ライド転写において、高濃度で且つ優れた塗膜強度と塗
膜の光沢及び被転写体との強固な接着性を併せてもつ熱
変色性水スライド転写紙が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は物理的強度に
ついて実用上の問題のあった低温転写紙に関し、保護層
を設けることなく実用的強度を満たす熱変色性絵柄層を
有する低温焼付用水スライド転写紙を提供しようとする
ものである。一般に低温焼付転写紙用の接着層の材料組
成はエポキシ樹脂、アクリル系樹脂等とメチロール基を
有する尿素系又はメラミン系樹脂を組み合わせた樹脂が
用いられている。約 100℃乃至約 240℃の間の温度で熱
架橋、硬化反応を行うことにより陶磁器、ガラス等の被
転写体との接着性を付与させるものである。前記接着層
用のインキは固形の樹脂を溶剤に溶解したタイプのもの
が普通である。このためインキ中の樹脂分は通常50%
程度である。接着層は通常は顔料を含まないので、この
ようなインキで接着層を構成しても特にその皮膜強度や
接着性には問題ない。しかしながら、絵柄層用のインキ
に前記接着層のビヒクルを適用する場合、顔料を分散す
るための添加剤や印刷適性を付与するための助剤及び顔
料含有量の問題から皮膜の強度の低下が避けられなかっ
た。更に前述の熱変色性顔料を用いる場合では一般の顔
料より濃度が低いので、より多量に顔料分を配合する必
要があり、このため溶剤溶液型のインキにて絵柄層を形
成すると樹脂固形分比率の制約上、必然的にその皮膜は
脆く、固着性が劣る結果となり、陶磁器、ガラス容器と
しての実用性に耐えないものとなる。本発明者らは熱変
色絵柄層を強靭な皮膜とするために必要な樹脂の構成
と、それに関連して転写紙製造時の前記絵柄層の処理に
ついての検討により前述の欠点を改良するものである。
ついて実用上の問題のあった低温転写紙に関し、保護層
を設けることなく実用的強度を満たす熱変色性絵柄層を
有する低温焼付用水スライド転写紙を提供しようとする
ものである。一般に低温焼付転写紙用の接着層の材料組
成はエポキシ樹脂、アクリル系樹脂等とメチロール基を
有する尿素系又はメラミン系樹脂を組み合わせた樹脂が
用いられている。約 100℃乃至約 240℃の間の温度で熱
架橋、硬化反応を行うことにより陶磁器、ガラス等の被
転写体との接着性を付与させるものである。前記接着層
用のインキは固形の樹脂を溶剤に溶解したタイプのもの
が普通である。このためインキ中の樹脂分は通常50%
程度である。接着層は通常は顔料を含まないので、この
ようなインキで接着層を構成しても特にその皮膜強度や
接着性には問題ない。しかしながら、絵柄層用のインキ
に前記接着層のビヒクルを適用する場合、顔料を分散す
るための添加剤や印刷適性を付与するための助剤及び顔
料含有量の問題から皮膜の強度の低下が避けられなかっ
た。更に前述の熱変色性顔料を用いる場合では一般の顔
料より濃度が低いので、より多量に顔料分を配合する必
要があり、このため溶剤溶液型のインキにて絵柄層を形
成すると樹脂固形分比率の制約上、必然的にその皮膜は
脆く、固着性が劣る結果となり、陶磁器、ガラス容器と
しての実用性に耐えないものとなる。本発明者らは熱変
色絵柄層を強靭な皮膜とするために必要な樹脂の構成
と、それに関連して転写紙製造時の前記絵柄層の処理に
ついての検討により前述の欠点を改良するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の熱変色性水スラ
イド転写紙は原紙の一面に水溶性糊層、熱硬化性樹脂か
らなる接着層、前記熱硬化性樹脂の熱硬化温度より低い
温度で熱硬化する熱硬化性樹脂と熱変色性顔料を含む絵
柄層及びカバーコート層が順次積層されてなる構成であ
り、転写紙製造時、前記絵柄層を積層した後、接着層の
熱硬化性樹脂の熱硬化温度より低い温度で絵柄層の樹脂
を熱硬化させてからカバーコート層を積層することを特
徴としている。特に本発明においては高い顔料含有量、
具体的にはインキ中に15〜25重量%の熱変色性顔料
を含む絵柄印刷用インキの構成とその熱処理に特徴を有
する。一般に顔料対固着樹脂の比率は、良好な光沢と顔
料の固着性及び塗膜の接着性を前提にした場合、重量比
で顔料1に対して樹脂3以上でないと陶磁器、ガラス製
又は金属製容器の塗膜として優れた性能が得られないと
いう知見を得た。従って、例えば、溶剤溶液型のインキ
ではインキ中の熱変色性顔料含有量を15重量%とする
と、これに対して必要な樹脂量は45%となり、残部の
40%が溶剤となる。このような比率のインキは樹脂の
種類によって若干異なるが、大概はインキ粘度が高過ぎ
てスクリーン印刷には不適当である。更に熱変色性顔料
の含有量を30%とすると、これに対して必要な樹脂量
は90%となり、計算上溶剤が使用できる余地がなくな
ってしまう。以上の理由から熱変色性顔料を15〜25
重量%含む高顔料含有インキにおいては、溶剤溶液型の
インキは堅牢性の要求される塗膜には基本的に適さな
い。本発明者らは前記問題点を検討した結果、熱変色性
顔料を多量に含む熱変色絵柄層用インキを実質上無溶剤
系のビヒクルで構成することによって、熱変色性顔料の
含有量がインキ中15〜25重量%の範囲であれば陶磁
器、ガラス製又は金属製容器表面への塗膜として優れた
光沢、固着性及び堅牢性が得られるという必要条件を見
出した。更に実質上無溶剤のビヒクルの樹脂組成を適宜
選択することによって、より良好な強度を有する熱変色
絵柄層を得ることができる。前記無溶剤系の熱変色絵柄
層を積層した後にはカバーコート層を設ける必要がある
が、無溶剤系インキは印刷後もその印刷層は粘稠状であ
り、そのままその上にカバーコート層を印刷することは
できない。このため熱変色絵柄層を熱硬化させるが、こ
の際の加熱条件によっては接着層の熱硬化性樹脂も同時
に熱硬化して接着層の機能を失うことになる。このよう
な事態を避けるため、熱変色絵柄層の熱硬化性樹脂の熱
硬化温度が接着層の樹脂の熱硬化温度より低いものであ
るよう選択し、接着層の樹脂の熱硬化温度より低い温度
で熱硬化処理を行う。これにより接着層の反応活性を保
持したまま、熱変色絵柄層が硬化されてカバーコート層
の印刷が可能となり、該層の積層により転写紙が仕上げ
られる。
イド転写紙は原紙の一面に水溶性糊層、熱硬化性樹脂か
らなる接着層、前記熱硬化性樹脂の熱硬化温度より低い
温度で熱硬化する熱硬化性樹脂と熱変色性顔料を含む絵
柄層及びカバーコート層が順次積層されてなる構成であ
り、転写紙製造時、前記絵柄層を積層した後、接着層の
熱硬化性樹脂の熱硬化温度より低い温度で絵柄層の樹脂
を熱硬化させてからカバーコート層を積層することを特
徴としている。特に本発明においては高い顔料含有量、
具体的にはインキ中に15〜25重量%の熱変色性顔料
を含む絵柄印刷用インキの構成とその熱処理に特徴を有
する。一般に顔料対固着樹脂の比率は、良好な光沢と顔
料の固着性及び塗膜の接着性を前提にした場合、重量比
で顔料1に対して樹脂3以上でないと陶磁器、ガラス製
又は金属製容器の塗膜として優れた性能が得られないと
いう知見を得た。従って、例えば、溶剤溶液型のインキ
ではインキ中の熱変色性顔料含有量を15重量%とする
と、これに対して必要な樹脂量は45%となり、残部の
40%が溶剤となる。このような比率のインキは樹脂の
種類によって若干異なるが、大概はインキ粘度が高過ぎ
てスクリーン印刷には不適当である。更に熱変色性顔料
の含有量を30%とすると、これに対して必要な樹脂量
は90%となり、計算上溶剤が使用できる余地がなくな
ってしまう。以上の理由から熱変色性顔料を15〜25
重量%含む高顔料含有インキにおいては、溶剤溶液型の
インキは堅牢性の要求される塗膜には基本的に適さな
い。本発明者らは前記問題点を検討した結果、熱変色性
顔料を多量に含む熱変色絵柄層用インキを実質上無溶剤
系のビヒクルで構成することによって、熱変色性顔料の
含有量がインキ中15〜25重量%の範囲であれば陶磁
器、ガラス製又は金属製容器表面への塗膜として優れた
光沢、固着性及び堅牢性が得られるという必要条件を見
出した。更に実質上無溶剤のビヒクルの樹脂組成を適宜
選択することによって、より良好な強度を有する熱変色
絵柄層を得ることができる。前記無溶剤系の熱変色絵柄
層を積層した後にはカバーコート層を設ける必要がある
が、無溶剤系インキは印刷後もその印刷層は粘稠状であ
り、そのままその上にカバーコート層を印刷することは
できない。このため熱変色絵柄層を熱硬化させるが、こ
の際の加熱条件によっては接着層の熱硬化性樹脂も同時
に熱硬化して接着層の機能を失うことになる。このよう
な事態を避けるため、熱変色絵柄層の熱硬化性樹脂の熱
硬化温度が接着層の樹脂の熱硬化温度より低いものであ
るよう選択し、接着層の樹脂の熱硬化温度より低い温度
で熱硬化処理を行う。これにより接着層の反応活性を保
持したまま、熱変色絵柄層が硬化されてカバーコート層
の印刷が可能となり、該層の積層により転写紙が仕上げ
られる。
【0005】以下、本発明の熱変色性水スライド転写紙
の構成及び製造方法について詳細に説明する。表面に水
溶性糊層を有する水スライド原紙の全面又は一部に熱硬
化温度が 100℃以上の溶剤可溶型熱硬化性樹脂からなる
インキにて接着層を設け、該層が乾燥した後に実質的に
無溶剤で液状の熱硬化性樹脂(前記接着層の樹脂より低
い熱硬化温度を有する)中に熱変色性顔料が分散された
インキで熱変色絵柄層を前記接着層の範囲内に印刷す
る。熱変色絵柄層は速やかに接着層の熱硬化温度より低
い温度で熱硬化させる。次いでカバーコート層を接着層
より拡大する範囲で印刷して本発明の熱変色性水スライ
ド転写紙が得られる。次ぎに転写方法について説明す
る。前記熱変色性水スライド転写紙を水に浸して水溶性
糊層を膨潤又は溶解し、水スライド転写紙のみを剥離す
る。接着層、熱変色絵柄層及びカバーコート層からなる
積層フィルムを水スライド転写方法の常法により陶磁器
やガラス製又は金属製容器の表面に接着層が接するよう
に貼合し、ゴムスキージ等にて十分に密着させる。水分
を乾燥させた後、カバーコート層を剥がし、 100℃〜 2
00℃の温度で約15〜30分間熱処理を行うことにより
前記容器表面に実用上充分な色濃度及び皮膜強度を有す
る熱変色絵柄層が形成される。
の構成及び製造方法について詳細に説明する。表面に水
溶性糊層を有する水スライド原紙の全面又は一部に熱硬
化温度が 100℃以上の溶剤可溶型熱硬化性樹脂からなる
インキにて接着層を設け、該層が乾燥した後に実質的に
無溶剤で液状の熱硬化性樹脂(前記接着層の樹脂より低
い熱硬化温度を有する)中に熱変色性顔料が分散された
インキで熱変色絵柄層を前記接着層の範囲内に印刷す
る。熱変色絵柄層は速やかに接着層の熱硬化温度より低
い温度で熱硬化させる。次いでカバーコート層を接着層
より拡大する範囲で印刷して本発明の熱変色性水スライ
ド転写紙が得られる。次ぎに転写方法について説明す
る。前記熱変色性水スライド転写紙を水に浸して水溶性
糊層を膨潤又は溶解し、水スライド転写紙のみを剥離す
る。接着層、熱変色絵柄層及びカバーコート層からなる
積層フィルムを水スライド転写方法の常法により陶磁器
やガラス製又は金属製容器の表面に接着層が接するよう
に貼合し、ゴムスキージ等にて十分に密着させる。水分
を乾燥させた後、カバーコート層を剥がし、 100℃〜 2
00℃の温度で約15〜30分間熱処理を行うことにより
前記容器表面に実用上充分な色濃度及び皮膜強度を有す
る熱変色絵柄層が形成される。
【0006】前記構成の各部及び製造方法の各工程につ
いて詳述する。原紙は吸水性のよい印刷用紙の片面に、
水溶性糊剤としてデンプン、デキストリン、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、アラビアガム、水
溶性アクリル樹脂等の糊剤が塗布されたものが用いられ
る。この種の水スライド原紙は市販流通品を入手するこ
ともできる。接着層はアルコール性ヒドロキシル残基を
有する硬質のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂を主体にして、それらに尿素樹脂、メラミン樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂及び活性メチロール基を有する樹脂
類を混合した熱硬化性樹脂と溶剤からなる、所謂1液又
は2液硬化性の熱硬化性樹脂が適用される。この接着層
用の樹脂溶液はスクリーン印刷によって熱変色絵柄層の
輪郭よりやや大きくか或いは同一形状に印刷され、低温
の加熱又は室温で溶剤分が蒸発、乾燥される。熱変色絵
柄層用のインキは15〜25重量%の熱変色性顔料及び
75〜85重量%の常温で液状の熱硬化性樹脂からな
り、必要に応じて粘度調節用として前記インキの10重
量%以下の溶剤を添加してもよい。更に印刷効果を高め
るために微量の消泡剤、レベリング剤、熱変色性顔料の
耐光性の向上の目的で紫外線吸収剤等を添加してもよ
い。この絵柄層用インキは前記接着層の範囲内に印刷さ
れ、次いで接着層の熱硬化温度より低い温度で熱硬化処
理が施され、接着層の反応活性を潜在的に保持したまま
熱変色絵柄層のみが熱硬化される。前記常温で液状の熱
硬化性樹脂としては硬質タイプの液状エポキシ樹脂と液
状硬化剤からなる樹脂組成物が好適である。前記硬化剤
は常温又は比較的低い温度で熱硬化が可能な脂肪族アミ
ン類或いはそれらの変性アダクトアミン類が用いられ
る。 100℃以上でないと硬化反応が進行しない酸無水物
系硬化剤や芳香族アミン系硬化剤は不適当である。前記
エポキシ樹脂と硬化剤は反応の当量に応じた比率で、使
用時に混合される。通常、熱変色性顔料は液状エポキシ
樹脂中に分散され、印刷時に硬化剤と混合されて熱変色
絵柄層用の印刷インキとされる。熱変色絵柄層を硬化す
る温度に関し、本発明の特徴がここに発揮される。即ち
熱変色絵柄層は常温以上の温度で硬化可能であるが、硬
化を促進させるために加熱することが好ましい。その加
熱温度を接着層の熱硬化温度より低い温度、通常90度
以下の温度で硬化することにより、接着層の反応活性を
失うことなく、熱変色絵柄層のみを硬化させることがで
きる。次ぎに熱変色絵柄層に含まれる熱変色性顔料につ
いて述べる。熱変色性顔料は電子供与性呈色性有機化合
物、電子受容性化合物及び極性感応基を有する有機化合
物の均質相溶体からなる可逆熱変色性材料を公知のカプ
セル化法によって微小カプセル化することにより得られ
る。前記熱変色性材料については特公昭51−4470
6、特公昭51−44707、特公昭51−4470
9、特公平1−29398、特公平4−17154号公
報に開示された材料を用いることができる。前記熱変色
性顔料は一般に変色温度より低温側で有色であり、高温
側で無色または淡色である。これに非変色の一般顔料を
適宜併用することにより有色(A)から有色(B)への
変色を現出させることも可能である。また変色温度と色
相の異なる熱変色性顔料を複数組み合わせることによっ
て温度変化による多段階の変色パターンを現出させるこ
ともできる。次ぎにカバーコート層について説明する。
カバーコート層は接着層を包含する連続的な範囲に印刷
される。カバーコート層用インキの材料は離型剤又は可
塑剤を含む熱可塑性樹脂の溶剤溶液が用いられる。熱可
塑性樹脂としてはアクリル酸エステル樹脂、メチルメタ
クリル酸エステル、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
セルロース系樹脂及びそれらの共重合樹脂が用いられ、
離型剤又は可塑剤としては軟質塩化ビニル用の各種可塑
剤、シリコーン油、弗素系化合物が用いられる。カバー
コート層は水スライド転写操作における接着層及び熱変
色絵柄層を被転写体へ形を崩すことなく転移させる目的
で使用され、水分乾燥後、カバーコート層のみが剥離、
除去される。前記離型剤又は可塑剤はこの剥離操作を容
易にするために用いられる。一般に熱変色性絵柄は非変
色の絵柄部分を併せて設けることが多い。このような場
合、接着層を構成する媒体に非変色の顔料を添加するこ
とにより簡便に併用できる。前記非変色の絵柄部分は無
色の接着層の上に積層してもよいし、接着層自体を着色
して用いてもよい。
いて詳述する。原紙は吸水性のよい印刷用紙の片面に、
水溶性糊剤としてデンプン、デキストリン、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、アラビアガム、水
溶性アクリル樹脂等の糊剤が塗布されたものが用いられ
る。この種の水スライド原紙は市販流通品を入手するこ
ともできる。接着層はアルコール性ヒドロキシル残基を
有する硬質のエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂を主体にして、それらに尿素樹脂、メラミン樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂及び活性メチロール基を有する樹脂
類を混合した熱硬化性樹脂と溶剤からなる、所謂1液又
は2液硬化性の熱硬化性樹脂が適用される。この接着層
用の樹脂溶液はスクリーン印刷によって熱変色絵柄層の
輪郭よりやや大きくか或いは同一形状に印刷され、低温
の加熱又は室温で溶剤分が蒸発、乾燥される。熱変色絵
柄層用のインキは15〜25重量%の熱変色性顔料及び
75〜85重量%の常温で液状の熱硬化性樹脂からな
り、必要に応じて粘度調節用として前記インキの10重
量%以下の溶剤を添加してもよい。更に印刷効果を高め
るために微量の消泡剤、レベリング剤、熱変色性顔料の
耐光性の向上の目的で紫外線吸収剤等を添加してもよ
い。この絵柄層用インキは前記接着層の範囲内に印刷さ
れ、次いで接着層の熱硬化温度より低い温度で熱硬化処
理が施され、接着層の反応活性を潜在的に保持したまま
熱変色絵柄層のみが熱硬化される。前記常温で液状の熱
硬化性樹脂としては硬質タイプの液状エポキシ樹脂と液
状硬化剤からなる樹脂組成物が好適である。前記硬化剤
は常温又は比較的低い温度で熱硬化が可能な脂肪族アミ
ン類或いはそれらの変性アダクトアミン類が用いられ
る。 100℃以上でないと硬化反応が進行しない酸無水物
系硬化剤や芳香族アミン系硬化剤は不適当である。前記
エポキシ樹脂と硬化剤は反応の当量に応じた比率で、使
用時に混合される。通常、熱変色性顔料は液状エポキシ
樹脂中に分散され、印刷時に硬化剤と混合されて熱変色
絵柄層用の印刷インキとされる。熱変色絵柄層を硬化す
る温度に関し、本発明の特徴がここに発揮される。即ち
熱変色絵柄層は常温以上の温度で硬化可能であるが、硬
化を促進させるために加熱することが好ましい。その加
熱温度を接着層の熱硬化温度より低い温度、通常90度
以下の温度で硬化することにより、接着層の反応活性を
失うことなく、熱変色絵柄層のみを硬化させることがで
きる。次ぎに熱変色絵柄層に含まれる熱変色性顔料につ
いて述べる。熱変色性顔料は電子供与性呈色性有機化合
物、電子受容性化合物及び極性感応基を有する有機化合
物の均質相溶体からなる可逆熱変色性材料を公知のカプ
セル化法によって微小カプセル化することにより得られ
る。前記熱変色性材料については特公昭51−4470
6、特公昭51−44707、特公昭51−4470
9、特公平1−29398、特公平4−17154号公
報に開示された材料を用いることができる。前記熱変色
性顔料は一般に変色温度より低温側で有色であり、高温
側で無色または淡色である。これに非変色の一般顔料を
適宜併用することにより有色(A)から有色(B)への
変色を現出させることも可能である。また変色温度と色
相の異なる熱変色性顔料を複数組み合わせることによっ
て温度変化による多段階の変色パターンを現出させるこ
ともできる。次ぎにカバーコート層について説明する。
カバーコート層は接着層を包含する連続的な範囲に印刷
される。カバーコート層用インキの材料は離型剤又は可
塑剤を含む熱可塑性樹脂の溶剤溶液が用いられる。熱可
塑性樹脂としてはアクリル酸エステル樹脂、メチルメタ
クリル酸エステル、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
セルロース系樹脂及びそれらの共重合樹脂が用いられ、
離型剤又は可塑剤としては軟質塩化ビニル用の各種可塑
剤、シリコーン油、弗素系化合物が用いられる。カバー
コート層は水スライド転写操作における接着層及び熱変
色絵柄層を被転写体へ形を崩すことなく転移させる目的
で使用され、水分乾燥後、カバーコート層のみが剥離、
除去される。前記離型剤又は可塑剤はこの剥離操作を容
易にするために用いられる。一般に熱変色性絵柄は非変
色の絵柄部分を併せて設けることが多い。このような場
合、接着層を構成する媒体に非変色の顔料を添加するこ
とにより簡便に併用できる。前記非変色の絵柄部分は無
色の接着層の上に積層してもよいし、接着層自体を着色
して用いてもよい。
【0007】
【作用】熱変色性水スライド転写紙の構成中の重要な構
成要素である熱変色絵柄層について、同層を形成する熱
変色性インキのビヒクルを実質上の無溶剤型の液状熱硬
化性樹脂とすることにより、熱変色性顔料対バインダー
樹脂の比率を1:3以上とすることができ、それにより
熱変色絵柄層の色濃度と皮膜強度の両方の性能が満足さ
れる。更に前記無溶剤型の液状熱硬化性樹脂について、
熱硬化温度が接着層の熱硬化温度より低いものであるよ
う選択し、製造時、カバーコート層の積層に先立って熱
変色絵柄層を接着層の熱硬化温度より低い温度で熱硬化
させることにより接着層の反応活性を失うことなく、カ
バーコート層の積層時の溶剤アタックによる悪影響が避
けられる。
成要素である熱変色絵柄層について、同層を形成する熱
変色性インキのビヒクルを実質上の無溶剤型の液状熱硬
化性樹脂とすることにより、熱変色性顔料対バインダー
樹脂の比率を1:3以上とすることができ、それにより
熱変色絵柄層の色濃度と皮膜強度の両方の性能が満足さ
れる。更に前記無溶剤型の液状熱硬化性樹脂について、
熱硬化温度が接着層の熱硬化温度より低いものであるよ
う選択し、製造時、カバーコート層の積層に先立って熱
変色絵柄層を接着層の熱硬化温度より低い温度で熱硬化
させることにより接着層の反応活性を失うことなく、カ
バーコート層の積層時の溶剤アタックによる悪影響が避
けられる。
【0008】
【実施例】実施例1 水溶性糊剤としてのデキストリン水溶液を吸水性の印刷
用紙の片面に塗布し、乾燥させて水スライド原紙を作成
した。前記水スライド原紙の塗布面に、250メッシュ
スクリーン版を用いて一液エポキシ−メラミン系中低温
熱硬化型樹脂(硬化温度120℃以上)インキを、後に
印刷する熱変色絵柄層の文字Aの輪郭よりやや拡大した
形状に印刷した後、温風乾燥させて接着層を形成させ
た。次に3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)−4−アザフタリド、ビスフェノールA、ミリ
スチルアルコール、ミリスチン酸デシルからなる可逆熱
変色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した熱変色性微小
カプセル顔料(約10℃以下で青色に着色、約15℃以
上で消色)30重量部(以下単に部と記す)及びシラン
カプリング剤5部、紫外線吸収剤4部、消泡剤1部を、
硬質タイプの液状エポキシ樹脂100部中に練合、分散
させた組成物に常温硬化型の脂肪族ポリアミン系の硬化
剤35部を添加し、均一に混合して得られる熱変色性イ
ンキ(常温又は20℃以上で硬化可能)を用いて、10
0メッシュスクリーン版により前記接着層上に文字Aを
印刷した後、70℃で1時間熱処理して熱変色絵柄層を
形成した。最後にカバーコートレジン(カバーコートレ
ジンLO−316,互応化学(株)製品名)を接着層の
輪郭より5mm拡大した抜き型の80メッシュスクリーン
版で印刷後、温風乾燥して熱変色性水スライド転写紙を
得た。前記熱変色性水スライド転写紙を水に浸して原紙
を剥離した積層フィルムをガラスコップの表面にゴムス
キージで十分に密着させて一夜放置した後、カバーコー
ト層のみを剥がし、コップを150℃、30分間熱処理
した。得られたコップに冷水を注入すると、無地の面か
ら青色の文字Aが顕示され、水をあけて暫くすると文字
Aは消色し、元の無地の状態に戻った。
用紙の片面に塗布し、乾燥させて水スライド原紙を作成
した。前記水スライド原紙の塗布面に、250メッシュ
スクリーン版を用いて一液エポキシ−メラミン系中低温
熱硬化型樹脂(硬化温度120℃以上)インキを、後に
印刷する熱変色絵柄層の文字Aの輪郭よりやや拡大した
形状に印刷した後、温風乾燥させて接着層を形成させ
た。次に3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)−4−アザフタリド、ビスフェノールA、ミリ
スチルアルコール、ミリスチン酸デシルからなる可逆熱
変色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した熱変色性微小
カプセル顔料(約10℃以下で青色に着色、約15℃以
上で消色)30重量部(以下単に部と記す)及びシラン
カプリング剤5部、紫外線吸収剤4部、消泡剤1部を、
硬質タイプの液状エポキシ樹脂100部中に練合、分散
させた組成物に常温硬化型の脂肪族ポリアミン系の硬化
剤35部を添加し、均一に混合して得られる熱変色性イ
ンキ(常温又は20℃以上で硬化可能)を用いて、10
0メッシュスクリーン版により前記接着層上に文字Aを
印刷した後、70℃で1時間熱処理して熱変色絵柄層を
形成した。最後にカバーコートレジン(カバーコートレ
ジンLO−316,互応化学(株)製品名)を接着層の
輪郭より5mm拡大した抜き型の80メッシュスクリーン
版で印刷後、温風乾燥して熱変色性水スライド転写紙を
得た。前記熱変色性水スライド転写紙を水に浸して原紙
を剥離した積層フィルムをガラスコップの表面にゴムス
キージで十分に密着させて一夜放置した後、カバーコー
ト層のみを剥がし、コップを150℃、30分間熱処理
した。得られたコップに冷水を注入すると、無地の面か
ら青色の文字Aが顕示され、水をあけて暫くすると文字
Aは消色し、元の無地の状態に戻った。
【0009】実施例2 水溶性糊剤としてデキストリン及びポリビニルアルコー
ルを含む水溶液を吸水性の印刷用紙の片面に塗布し、乾
燥させて水スライド原紙を作成した。前記水スライド原
紙の塗布面に250メッシュスクリーン版を用いて、一
液アクリル−エポキシ系中低温熱硬化型樹脂(硬化温度
140℃以上)でハートマーク形状を印刷した後、温風
乾燥して接着層を形成させた。次に前記樹脂中に薄桃色
の顔料を混練させた非変色インキを用い、250メッシ
ュスクリーン版で前記接着層上に文字Aを印刷した。更
に1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、ビ
スフェノールA、ステアリルアルコール、ラウリン酸ス
テアリルからなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂皮膜
で内包した熱変色性微小カプセル顔料(約36℃以下で
ピンク色に着色、約42℃以上で消色)30部及びシラ
ンカプリング剤5部、紫外線吸収剤4部、消泡剤1部
を、硬質タイプの液状エポキシ樹脂100部中に練合、
分散させた組成物に常温硬化型脂肪族変性アミン硬化剤
35部を均一に混合させて得られる熱変色性インキ(常
温以上で硬化可能)を用いて、110メッシュスクリー
ン版で前記接着層よりやや縮小したハートマーク柄を前
記文字Aを覆って印刷した後、70℃、1時間熱処理し
て熱変色絵柄層を形成した。最後にカバーコートレジン
を接着層の輪郭より5mm拡大した抜き型の80メッシュ
スクリーン版で印刷、積層し、温風乾燥して熱変色性水
スライド転写紙を得た。前記熱変色性水スライド転写紙
を水に浸して原紙を剥がし去り、積層フィルムを陶器の
湯呑みの側面にゴムスキージで密着させて一夜放置後、
カバーコート層のみを剥がし、湯呑みを150℃、30
分熱処理した。得られた湯呑みに熱湯を注ぐと、ピンク
色のハートマークが消え下地の文字Aが顕示され、湯温
が下がると元のハートマーク柄に戻った。
ルを含む水溶液を吸水性の印刷用紙の片面に塗布し、乾
燥させて水スライド原紙を作成した。前記水スライド原
紙の塗布面に250メッシュスクリーン版を用いて、一
液アクリル−エポキシ系中低温熱硬化型樹脂(硬化温度
140℃以上)でハートマーク形状を印刷した後、温風
乾燥して接着層を形成させた。次に前記樹脂中に薄桃色
の顔料を混練させた非変色インキを用い、250メッシ
ュスクリーン版で前記接着層上に文字Aを印刷した。更
に1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、ビ
スフェノールA、ステアリルアルコール、ラウリン酸ス
テアリルからなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂皮膜
で内包した熱変色性微小カプセル顔料(約36℃以下で
ピンク色に着色、約42℃以上で消色)30部及びシラ
ンカプリング剤5部、紫外線吸収剤4部、消泡剤1部
を、硬質タイプの液状エポキシ樹脂100部中に練合、
分散させた組成物に常温硬化型脂肪族変性アミン硬化剤
35部を均一に混合させて得られる熱変色性インキ(常
温以上で硬化可能)を用いて、110メッシュスクリー
ン版で前記接着層よりやや縮小したハートマーク柄を前
記文字Aを覆って印刷した後、70℃、1時間熱処理し
て熱変色絵柄層を形成した。最後にカバーコートレジン
を接着層の輪郭より5mm拡大した抜き型の80メッシュ
スクリーン版で印刷、積層し、温風乾燥して熱変色性水
スライド転写紙を得た。前記熱変色性水スライド転写紙
を水に浸して原紙を剥がし去り、積層フィルムを陶器の
湯呑みの側面にゴムスキージで密着させて一夜放置後、
カバーコート層のみを剥がし、湯呑みを150℃、30
分熱処理した。得られた湯呑みに熱湯を注ぐと、ピンク
色のハートマークが消え下地の文字Aが顕示され、湯温
が下がると元のハートマーク柄に戻った。
【0010】比較例 デキストリン水溶液を塗布した水スライド原紙の塗布面
に、一液エポキシ−メラミン系中低温熱硬化型樹脂(樹
脂固形分50%)100部中に実施例1で用いた熱変色
性微小カプセル顔料30部及びシランカプリング剤、消
泡剤、紫外線吸収剤を練合、分散した熱変色性インキ
で、109メッシュスクリーン版を用いて文字Aを印刷
し、温風乾燥して熱変色絵柄層を形成した。次にカバー
コート層を設けて熱変色性水スライド転写紙を得た。前
記熱変色性水スライド転写紙を水に浸して原紙を剥がし
去り、積層フィルムをガラスコップの表面にゴムスキー
ジで密着させて一夜放置した後、カバーコート層のみを
剥がし、コップを150℃、30分熱処理して熱変色性
絵柄付コップを得た。次に実施例1及び2及び比較例の
試料について、転写された熱変色絵柄層の発色濃度と表
面光沢の目視観察及び50℃の湯中に60分浸漬後、絵
柄塗膜をクロスカット試験して接着強度を調べた。試験
結果を表1に示す。
に、一液エポキシ−メラミン系中低温熱硬化型樹脂(樹
脂固形分50%)100部中に実施例1で用いた熱変色
性微小カプセル顔料30部及びシランカプリング剤、消
泡剤、紫外線吸収剤を練合、分散した熱変色性インキ
で、109メッシュスクリーン版を用いて文字Aを印刷
し、温風乾燥して熱変色絵柄層を形成した。次にカバー
コート層を設けて熱変色性水スライド転写紙を得た。前
記熱変色性水スライド転写紙を水に浸して原紙を剥がし
去り、積層フィルムをガラスコップの表面にゴムスキー
ジで密着させて一夜放置した後、カバーコート層のみを
剥がし、コップを150℃、30分熱処理して熱変色性
絵柄付コップを得た。次に実施例1及び2及び比較例の
試料について、転写された熱変色絵柄層の発色濃度と表
面光沢の目視観察及び50℃の湯中に60分浸漬後、絵
柄塗膜をクロスカット試験して接着強度を調べた。試験
結果を表1に示す。
【表1】
【0011】
【発明の効果】本発明の熱変色性水スライド転写紙によ
れば、複雑な形状の容器類、食器類、装飾品について精
度の高い熱変色性の絵柄を絵付けできるだけでなく、転
写製品の被転写表面に熱変色絵柄部分を極めて強固に接
着させることができ、また熱変色絵柄層自体なんらの保
護層を設けることなく表面光沢が優れ、強靱な皮膜強度
を有し、陶磁器、ガラス、金属等の製品に対する熱変色
性水スライド転写絵付けとしては従来にない高品質のも
のを提供でき、その産業利用性は多大である。
れば、複雑な形状の容器類、食器類、装飾品について精
度の高い熱変色性の絵柄を絵付けできるだけでなく、転
写製品の被転写表面に熱変色絵柄部分を極めて強固に接
着させることができ、また熱変色絵柄層自体なんらの保
護層を設けることなく表面光沢が優れ、強靱な皮膜強度
を有し、陶磁器、ガラス、金属等の製品に対する熱変色
性水スライド転写絵付けとしては従来にない高品質のも
のを提供でき、その産業利用性は多大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/165 - 1/17 B41M 3/12 B41M 5/28 - 5/34
Claims (3)
- 【請求項1】 原紙の一面に水溶性糊層、熱硬化性樹脂
からなる接着層、15〜25重量%の可逆熱変色性顔料
を含む熱硬化性樹脂からなる熱変色絵柄層及びカバーコ
ート層が順次積層されてなる熱変色性水スライド転写紙
において、前記熱変色絵柄層の熱硬化性樹脂は前記接着
層の熱硬化性樹脂の熱硬化温度より低い温度で熱硬化す
る無溶剤型の熱硬化性樹脂であることを特徴とする熱変
色性水スライド転写紙。 - 【請求項2】 熱変色絵柄層の熱硬化性樹脂が液状エポ
キシ樹脂と液状硬化剤である請求項1記載の熱変色性水
スライド転写紙。 - 【請求項3】 原紙の一面に水溶性糊層、接着層及び熱
変色絵柄層を順次積層し、次いで前記熱変色絵柄層を前
記接着層の熱硬化性樹脂の熱硬化温度より低い温度で熱
硬化させた後、カバーコート層を積層することを特徴と
する請求項1又は2記載の熱変色性水スライド転写紙の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04447093A JP3208464B2 (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 熱変色性水スライド転写紙及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04447093A JP3208464B2 (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 熱変色性水スライド転写紙及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06234297A JPH06234297A (ja) | 1994-08-23 |
| JP3208464B2 true JP3208464B2 (ja) | 2001-09-10 |
Family
ID=12692405
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04447093A Expired - Fee Related JP3208464B2 (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 熱変色性水スライド転写紙及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3208464B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007098778A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Pilot Ink Co Ltd | 可逆熱変色性転写シート及びそれを用いた可逆熱変色性物品 |
| JP5446473B2 (ja) * | 2009-05-29 | 2014-03-19 | 味の素株式会社 | 多層配線基板の製造方法。 |
| JP2016204497A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | 鳴海製陶株式会社 | 陶磁器用絵具、転写シート及び彩色陶磁器の製造方法 |
-
1993
- 1993-02-09 JP JP04447093A patent/JP3208464B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06234297A (ja) | 1994-08-23 |
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