JP2522449B2 - 包装装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はヒートシール可能なフィルム内に包装体を包
装する包装装置に関する。

［従来の技術］ 従来、包装体を包装するには、実公昭58−45204号公
報等で提案されているように、ヒートシール可能なフィ
ルムからなる袋を横向きに吊下げ支持し、この状態で袋
の一側開口部から包装体を収容し、その後開口部をヒー
トシールするようにしていた。

［発明が解決しようとする課題］ 上記従来技術においては、あらかじめ製袋された袋を
使用するため、市販の袋を購入しなければならずコスト
高である上、袋を吊下げ支持した状態で開口部を吸着部
材などによって開口させて包装体を収容しなければなら
ず、このため袋の開口工程に複雑な装置が必要であると
いう問題を有していた。

そこで実公昭52−22525号公報等で提案されている二
つ折り機構を用いることにより、帯状フィルムを前方に
連続して引き出しながら前記二つ折り機構等により二つ
折りし、二つ折り筒状フィルム内に包装体を収容し、か
つ後部、上部及び前部からなる三方のシール装置により
三方シールすることにより製袋して包装体を密封するこ
とが考えられる。

しかし、上記のようにした場合、二つ折り帯状フィル
ムに比較的嵩張る食品例えばきのこ類である包装体を収
容してヒートシール部を形成する場合、シール部分のフ
ィルムに緩みが生じやすく、これによって重なり部のあ
るヒートシール部が形成され、商品価値が低下するとい
うことが予想される。

そこで本出願人は包装体を収容した筒状フィルムの進
行方向前端部上縁を袋挟着機構により挟持し、この袋挟
着機構をバランスウェートの重みによりフィルム進行方
向に引っ張りながら後部シールと切断とを行い、切断さ
れた袋を上記袋挟着送り装置によって受皿上に案内する
ようにしてシール部分のフィルムの緩みを予防するよう
にしたものを特開平１−226508号により提案している。

しかし、包装体がきのこ等の形態が不安定で嵩張るも
のを挟着部材によって案内してくれる途中で、第14図
（Ａ）（Ｂ）で示すように袋Ａの最大幅となる茸の傘Ｄ
の部分などが受皿Ｂに引っ掛かって受皿Ｂに正常な状態
で供給案内されず、最悪の場合、袋Ａの前端を挟持する
挟着部材Ｃが外れて袋Ａを残したまま挟着部材Ｃのみが
バランスウェートの自重によって移動する危険があり、
この場合、次工程で行われる袋Ａのシール・切断によっ
て商品となる袋Ａ内に収容された包装体が切断されると
いう問題があった。

また、実開昭55−16255号公報には、成袋器で筒状に
成袋化された帯状フィルムのセンター開口部に臨ませて
そのフィルム内に収容した包装体の有無を検知する検出
装置を設けるとともに、エンドシーラーの駆動軸に取り
付けたカムと係合してフィルムをシールカットするタイ
ミングを検知するカムスイッチを設け、これらカムスイ
ッチと検出装置の検知信号のタイミングが正常である場
合のみフィルムのシールと切断を行うように構成した被
包装体のカミ込み防止装置が提案されている。

しかし、この包装体のカミ込み防止装置は、カムスイ
ッチで包装体をシールするタイミングを検知する一方、
包装体をシールカットする所定時間前に包装体がコンベ
ア上に確実に送られているか否かを検知してコンベアに
よって移送される包装体の送りの良否を検知装置により
判別しているにすぎない。このため、包装体の送りのタ
イミングがカムスイッチによって検出される包装体のシ
ールカットのタイミングと正常であれば、包装体の検知
後、コンベアによって移送される包装体がコンベアによ
って所定速度で包装体のシール・切断箇所に到達するで
あろうとの想定によりエンドシーラ及びカットシーラー
を作動させるものであるから、移送途中での包装体の変
動や検知後の包装体の送り機構の異常を検知することは
不可能である。しかし、包装体の送りのタイミングを検
知する検出装置が成袋器に臨んで包装体を移送するコン
ベアの入り口側に配され、検出装置を通過した包装体
は、コンベアで移送する距離が長く、その移送途中で、
誤って接触して包装体が変動する危険性があるにも拘ら
ず、包装体の変動が何等位置修正されないままシール・
切断箇所まで搬送され、このようにコンベア上で変動し
た包装体を噛み込む虞れがある。

そこで本発明は、フィルムの緩みによる皺の発生を極
力抑えるとともに、シール・切断箇所での筒状フィルム
内における包装体の変動及び包装体の送り機構の異常を
検知して包装体の噛み込みを確実に防止できる包装装置
を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、ヒートシール可能な筒状フィルムを連続し
て前方に引き出しながら二つ折り装置により筒状フィル
ムの両端部を二つ折りし、二つ折り帯状フィルムの両端
部を上方に向けて引き出し案内し、この二つ折り帯状フ
ィルム内に包装体を収容し、この二つ折り帯状フィルム
の上部をシールしてフィルムを筒状に成形すると共に、
その筒状フィルムの進行方向前端部上縁を挟着部材によ
り挟持し、この挟着部材をバランスウェートの重みによ
りフィルム進行方向に引っ張りながら筒状フィルムの後
部を後部シール・切断装置によりシールと切断を行い、
かつ切断された袋を上記袋挟着送り装置により略Ｕ字状
の受皿上に案内するようにして包装装置において、前記
筒状フィルムの進行方向に沿って前記挟着部材により前
記受皿上に移送され、かつ筒状フィルムのシール・切断
箇所に供給される位置で前記挟着部材を検知する第１の
検知手段を設ける共に、この第１の検知手段からフィル
ム進行方向前方側に挟着部材を検知する第２の検知手段
を設け、前記第１の検知手段からの検知信号から所定時
間内に前記第２の検知手段からの検知信号がないときに
のみ前記シール・切断装置を作動するように構成したも
のである。

［作用］ 上記構成によって、受皿に包装体を収容した筒状フィ
ルムが引っ掛かって不完全な状態で供給してフィルムの
進行が停止すると第１の検知手段によって挟着部材が検
知されることはない。また、挟着部材が筒状フィルムか
ら外れると挟着部材はバランスウェートの自重により瞬
時に移動し、これにより第１の検知手段による検知信号
から所定時間内に第２の検知手段からの検知信号が成さ
れたとき、後部シール・切断装置は作動せずに包装体の
切断が予防される。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。

第１図乃至第13図において、１は機台であり、この機
台１の後端上部には透明ポリエステルやビニール等のヒ
ートシール可能な帯状フィルム２のロール３が支持板４
を介して回転可能に設けられている。５は前記ロール３
の前方に設けられた筒状フィルム２の二つ折り装置であ
り、これは平面形状が三角形をなす折曲部材６を支持板
4Aを介して前側に進むにしたがい下方へ傾斜する前傾状
態で装架して構成されている。この折曲部材６は両側面
に上側に進むにしたがい内方へ傾斜するテーパ面７を形
成し、前端には側面形状がＶ字状をなす尖鋭部８を形成
している。また折曲部材６は後端部が長孔９及び緩締可
能な固定部材10を介し高さ調整可能に支持され、かつ前
側上面が軸支部11を介し揺動可能なリンクアーム12によ
り枢着状態で接続され、後端側の高さを調整することに
より折曲部材６の傾斜角度を選定でき、これによって、
二つ折りの帯状フィルム2Aの上下方向の位置関係を任意
に設定できるように構成されている。また折曲部材６の
前端に硬質弾性材料からなる左右一対の送りローラ13が
当接状態で縦設されている。そして、後述する手段によ
りロール３から接続して引き出された帯状フィルム２が
複数のガイドロール14及びテンションロール15を介し前
記二つ折り装置５に導かれて折曲部材６の両側テーパ面
７に沿って二つ折りに形成され、このようにして折曲さ
れた二つ折り帯状フィルム2Aは前記送りローラ13の回転
によって次工程に案内される。

16は前記二つ折り装置５の前方に設けられた開放装置
であり、これは所定間隔を置いて左右に平行に対設され
た断面Ｌ字形状の開放案内板17から構成されている。そ
して、前記送りローラ13により案内された二つ折り帯状
フィルム2Aの両側のフィルムがそれぞれ前記開放案内板
17の外側に沿って送られることによって左右の開放案内
板17の間隔で開放部18が形成される。この開放状態にお
いて二つ折り帯状フィルム2A内に開放部18から例えばエ
ノキ茸などからなる包装体19が人手により挿入される。

20は前記開放装置16の前方に水平に設けられた上部シ
ール装置であり、これは機台１の上方に支持部材21を介
し上板22が水平に装架され、この上板22の下面に製品に
対応した所定長さを有する対をなすヒートシール部材2
3,23Aが設けられている。この場合、一方のヒートシー
ル部材23は上板22に固定され、他方のヒートシール部材
23Aはシリンダ24によってヒートシール部材23に対し進
退可能に設けられている。また、ヒートシール部材23,2
3Aには対をなす挟圧部材25,25Aが一体的に設けられてい
ると共に、前記ヒートシール部材23Aにはガイド杆26が
設けられ、このガイド杆26にコイルスプリング27が巻装
されている。またヒートシール部材23Aには当接板28が
板バネ29を介して設けられている。そして、二つ折り帯
状フィルム2Aの包装体19が収容された箇所の上縁が前記
ヒートシール部材23,23A間に位置した状態でシリンダ24
が作動し、これによってヒートシール部材23Aはコイル
スプリング27を圧縮しながら前進して弾発的にヒートシ
ール部材23に押し付けられ、二つ折り帯状フィルム2Aの
上端縁が対を成す挟圧部材25,25Aにより弾発的に挟み付
けられた状態でヒートシールされ、筒状フィルム2Bが形
成されるる。この場合、当接板28はヒートシール部材23
側に当接して板バネ29が圧縮される。このため、ヒート
シール部材23Aの後退により当接板28は復元して前進
し、フィルム2Aを瞬時にヒートシール部材23Aから離脱
させるようにしている。

30,31は前記上板22の下面前後端にそれぞれ設けられ
た弾性材料からなる対をなす送りローラであり、ロール
３から引き出され二つ折りされた二つ折り帯状フィルム
2Aを挟圧状態で直線方向に送るようにしている。そし
て、前記送りローラ13及び送りローラ30はモータ32にチ
ェーン33及びスプロケット34を介して連結して駆動さ
れ、前記送りローラ31は送りローラ30とベルト35及びプ
ーリ36を介し連結されて従動されそれぞれ同期状態で回
転するようにしている。

37は機台１の上部に、前記開放装置16及び上部シール
装置20を経て上板22の前端位置までフィルム進行路に沿
って配設された断面形状が略Ｕ字状の受台であり、二つ
折り帯状フィルム2A内に収容された包装体19はフィルム
の進行に伴ない前記受台37上を滑動する。

38は前記受台37及び上板22の前端の前方に設けられた
後部シール・切断装置であり、これはフィルム進行方向
と直交する方向の機台１左右端に受板39を立設すると共
に、各受板39の内方にはシリンダ40,41が水平に装着さ
れ、かつ左右受板39間に上部の前後側及び下部の前側に
それぞれガイドレール42が架設されている。また前記ガ
イドレール42には対をなす移動体43,44が摺動可能に設
けられている。

一方の移動体43にはレール部45を介しカッタ46が進退
可能に装着され、かつ移動体44の内面の後部側には挟圧
部47が設けられ、移動体43の中央部にはカッタ46の出入
部48が設けられ、移動体43の前部側にはヒートシール部
49がそれぞれ設けられている。また前記カッタ46の外面
には上下一対のガイド杆50が突設され、このガイド杆50
にはコイルスプリング51が巻装され、かつ前記シリンダ
40に対向して押動体52の上下端がそのガイド杆50に摺動
可能に嵌装され、ガイド杆50の端部に固定された係止部
材53により押動体52が抜止されている。また移動体43の
前面には板バネ54を介し当接板55が設けられていると共
に、冷却水の循環路56が形成され、この循環路56には給
水パイプ57から図示しないポンプにより冷却水が供給さ
れて循環路56内に循環した後排水パイプ58から排出され
るようにしている。

また前記一方の移動体43と対をなして対向配設される
他方の移動体44はシリンダ41に取り付けられ、その内面
の後部側には前記挟圧部47と対向する挟圧部47Aが設け
られ、中央部にはカッタ46の差込溝59が設けられ、前部
側には前記ヒートシール部49と対向して配設されるヒー
トシール部49Aがそれぞれ設けられ、かつ前記上下のガ
イドレール42には移動体43,44間に位置して前記コイル
スプリング51より付勢力の弱いコイルスプリング60が巻
装されている。

そして、後述する手段により筒状フィルム2Bが受台37
の前端からさらに所定長さ前進し、上部ヒートシール部
61の後端が前記後部シール・切断装置38と対応する状態
に達した状態でシリンダ40,41が作動する。これにより
一方のシリンダ40のピストンは押動体52を押動させ、押
動体52はコイルスプリング51,60を介して弾発的に移動
体43を中央側すなわち筒状フィルム2Bの一側面に向かっ
て移動させ、他方のシリンダ41のピストンはコイルスプ
リング60を介し弾発的に移動体44を中央側すなわち筒状
フィルム2Bの他側面に向かって移動させる。これにより
双方移動体43,44は当接してカッタ46の後部側位置で対
をなす挟圧部47,47Aにより挟着された状態においてカッ
タ46の前部側がヒートシール部49,49Aによってヒートシ
ールされ後部ヒートシール部62が形成され、直ちにカッ
タ46がコイルスプリング51の付勢に抗して前進し差込溝
59に差込まれて後部ヒートシール部62の後部から切断さ
れ、このようにして包装体19が収容された状態で製袋さ
れる。この場合、当接板55は板バネ54を圧縮した状態で
移動体44内面に当接している。その後シリンダ40,41の
ピストンの後退によって、コイルスプリング51,60の復
元力により移動体43,44及びカッタ46は復帰すると共
に、板バネ54の復元力で当接板55が前進して筒状フィル
ム2Bは瞬時にヒートシール部49から離脱する。また移動
体43には冷却水が循環しているためヒートシール部49が
異常加熱されることを予防することができ、この結果筒
状フィルム2Bの溶けを未然に防ぐことができ、良好なシ
ールを行うことができる。また、筒状フィルム2Bの切断
とヒートシールは同時でもよく、あるいは切断又はヒー
トシールのいずれかを先行させてもよく、これは任意に
選定すればよい。

63は筒状フィルム2Bの袋挟着送り装置であり、これは
機台１の前端に支持板4Bが立設され、この支持板4Bと前
記上板22間に左右一対のガイドレール64がフィルム進行
方向に沿って装架され、このガイドレール64に摺動体65
が摺動可能に設けられている。また、その摺動体65の後
側にはシリンダ66の動作によって枢支部67Aを介し開閉
する対をなす挟着部材67が設けられている。また前記上
板22上にはフィルム進行方向に沿って摺動体65を移動す
る手段たるシリンダ68が設けられ、そのピストンに可動
子69が連結され、この可動子69が前記左側のガイドレー
ル64に摺動可能に設けられている。また、前記摺動体65
にはワイヤ70の一端が固定され、かつワイヤ70は機台１
前端に設けたプーリ71に案内されて機台１の前端下方に
垂下され、その端部にバランスウェート72が設けられて
いる。

そして、二つ折り帯状フィルム2Aは上部シール装置20
により筒状にシールされつつ、送りローラ13,30,31によ
って筒状フィルム2Bの前端が受台37の前端から突出した
位置まで送られた状態において、フィルムの送りを停止
し、シリンダ68の動作によってピストンが縮小し、これ
により挟着部材67を有する摺動体65は可動子69に押動さ
れてバランスウェート72の引張力に抗し後方へ移動し、
左右一対の挟着部材67が開放状態で前記筒状フィルム2B
端の左右側面に位置する。ここで、シリンダ66によって
挟着部材67を閉塞して筒状フィルム2Bを挟着し、かつフ
ィルムの送りを開始すると共に、シリンダ68内の流体を
抜くことによって挟着部材67を備えた摺動体65はバラン
スウェート72による引張力でワイヤ70を介し前方に移動
し、包装体19が所定位置すなわち後部ヒートシール部62
の近接箇所に達した状態でフィルムの送りを停止させ
る。このようにして筒状フィルム2Bがバランスウェート
72の引張力に引っ張られて緊張した状態において後述す
る第１及び第２の検知手段からの検知信号によって後部
ヒート・切断装置38の動作を行う。そして引き出し案内
された筒状フィルム2Bの後部ヒートシールとフィルム切
断が行われると、製袋された袋2Cは筒状フィルム2Bから
切り離され、バランスウェート72の引張力による摺動体
65の移動に伴いさらに前方へ移動する。この場合袋2Cの
下部には後述する受皿があり、この受皿上に袋2Cが載置
される。

73、74は筒状フィルム2Bの進行方向に沿って設けられ
た検知手段としての第１及び第２のリミットスイッチで
あり、第１のリミットスイッチ73は、前記袋挟着送り装
置63によって筒状フィルム2Bが後部ヒートシールとフィ
ルム切断が行われる所定位置に搬送された状態で第１の
リミットスィッチ73の作動子73と筒状フィルム2Bの前端
部を挟持する挟着部材67の摺動体65とが係合するように
取付けステー75を介して機台１の上方に架設する取付板
76に固定される。一方、第２のリミットスイッチ74はフ
ィルム切断後、袋挟着送り装置63による袋2Cの搬送終了
状態でその作動子77Aと前記摺動体65とが係合するよう
に取付ステー75を介して機台１に固定されている。

77は例えば実開昭59−35307号公報，実開昭59−35308
号公報等で出願人が提案しているものを一部用いて構成
した袋の端部の捻回及び前部シール装置であり、これは
前記袋2Cの移送箇所に対応して設けられ、フィルム進行
方向と直交方向に循回するエンドレスのコンベア78を有
している。このコンベア78はモータ79によって駆動する
スプロケット80と従動側のスプロケット81間に前後一対
のエンドレスのチェーンベルト81Aが掛装されており、
このチェーンベルト81Aに等間隔で複数の受皿82が装着
されている。この受皿82は断面Ｕ字形状をなし、フィル
ム進行路をなす両端が開口している。また、受皿82のフ
ィルム進行方向側の開口部82Aの両端部にはフランジ状
のストッパ82Bが内方に向けて折曲形成されている。ま
た受皿82の右方移送端の前方位置にはシリンダ83を有す
るヒートシール部材84とヒートシール部材85とが上下に
対をなして設けられ、さらにその前方にはシリンダ86に
よる開閉動作とシリンダ87により昇降するラック88とピ
ニオン89による回転動作を行う複数の挟着爪90が設けら
れている。また、フィルム進行路の受皿82上部に対応し
て左右一対の折返し案内板91が水平に配置され、左方の
折返し案内板91はシリンダ91Aによって左右方向移動す
るようにしている。また受皿82の右方移送端の上方位置
にはシリンダ92により昇降するスポンジ等からなる脱気
部材93が設けられている。

そして。包装体19を収容した袋2Cが受皿82上に案内さ
れてその端部の挟着が開放された後前記コンベア78が駆
動され、右方に送られると共に、シリンダ91Aの動作に
よって左方の折返し案内板91が移動する。これによって
袋2Cの上部の余剰部分は折返し案内板91によって左方に
折返されながら受皿82によって右方に案内され、ヒート
シール部材84,85に対応した箇所で停止し、この状態で
シリンダ92の動作により脱気部材93が下降して袋2C内の
脱気が行われると共に、シリンダ86,87の動作により袋2
Cの前方余剰部分が挟着爪90によって挟着され、かつ捻
回され、その後シリンダ83の動作によりヒートシール部
材84,85により前部ヒートシール部分94が形成されて三
方シール状態の製品が得られるように構成している。

次に上記構成からなる本実施例の作用を説明する。

先ず、ロール３から帯状フィルム２を引き出してこれ
をガイドロール14及びテンションロール15を通過させた
後折曲部材６の後面から両側のテーパ面７に沿って二つ
折り状態にして前方の送りローラ13間に導き、さらに受
台37上において左右一対の開放案内板17の両外面側に沿
わせてから送りローラ30間に挟着させさらに上部シール
装置20を経て送りローラ31間に挟着させた状態にセット
する。

ここで、装置を駆動すると、モータ32はフィルムに等
間隔で印刷した着色部等を図示しないセンサで検知する
ことによって、二つ折り帯状フィルム2Aを送りローラ1
3,30,31によって１個の袋2Cの長さ寸法に対応した長さ
の送りピッチで間欠的に駆動し、またモータ79はフィル
ム移送経路上の受皿82が前部シール装置77に対応した位
置まで移送する送りピッチで図示しないリミットスイッ
チの検知で間欠的に駆動するように構成している。

そして、送りローラ13,30,31の回転によって、ロール
３から帯状フィルム２が所定長さずつ間欠的に引き出さ
れ、折曲部材６によって二つ折りされ、二つ折り帯状フ
ィルム2Aは送りローラ13とローラ30との間で左右一対の
開放案内板17に沿って上部に開放部18が形成されて停止
する。この状態で開放部18から二つ折り帯状フィルム2A
内に、受台27に印された図示しない目的に合わせてエノ
キ茸等の包装体19を人手操作によって挿入する。

次に、二つ折り帯状フィルム2Aは送りローラ13,30,31
によって間欠的に進行し、包装体19が受台37上を滑動し
て上板22に装置された上部シール装置20に対応した状態
でフィルム進行を停止する。ここで、シリンダ24が動作
することによって、ヒートシール部材23A及び挟圧部材2
5Aはコイルスプリング27の付勢に抗してヒートシール部
材23及び挟圧部材25に向かって進出し、包装体19上部の
二つ折り帯状フィルム2A開放縁は挟圧部材25,25Aにより
挟着した状態でヒートシール部材23,23Aによりヒートシ
ールされて上部ヒートシール部61が形成されて筒状フィ
ルム2Bが形成される。この場合当接板28は挟圧部材25側
に当接して板バネ29が圧縮される。そしてシリンダ24の
ピストン縮小に伴いヒートシール部材23A及び挟圧部材2
5Aはコイルスプリング27の復元力で後退し、かつ当接板
28は板バネ29の復元力で瞬時に突出して筒状フィルム2B
をヒートシール部材23Aから離脱させる。

次に、フィルムの間欠進行によって包装体19が収容さ
れ、かつ上部ヒートシール部61が形成された筒状フィル
ム2Bの前端が上板22及び送りローラ31から突出した状態
に達したときフィルム進行は停止する。ここで、シリン
ダ68が動作して可動子69を介して摺動体65がバランスウ
ェート72の荷重に抗しながらガイドレール64に沿って後
方へ移動すると共に、シリンダ66の動作により挟着部材
67が閉塞して前記筒状フィルム2Bの前端を挟着する。次
いでフィルム進行が開始され、かつシリンダ68の流体が
抜かれて筒状フィルム2Bの前端は挟着部材67に挟着され
た状態でバランスウェート72の荷重によってワイヤ70及
び摺動体65を介し所定量前方に引っ張られて受皿82上に
案内され、その後、フィルム進行が停止すると引き出さ
れた筒状フィルム2Bにはバランスウェート72による引張
力にとって緊張状態に保持される。この場合、筒状フィ
ルム2Bが受皿82上方に完全に搬送した位置で摺動体65と
第１のリミットスイッチ73の作動子72Aとが係合し第１
のリミットスイッチ73がオン動作し、ここで所定の時間
内に第２のリミットスイッチ74がオン動作しない場合に
のみ、次工程の後部シール・切断装置38が作動する。

次に後部シール・切断装置38のシリンダ40,41,が動作
すると、コイルスプリング60の付勢に抗して左右一対の
移動体43,44がガイドレール42に沿って中央側に押動し
て、包装体19後端に近接した筒状フィルム2Bを縦方向に
挟着しシールする。この場合、左右一対の挟圧部47,47A
によってフィルム2Bを挟着すると共に、この挟着箇所の
前側をヒートシール部49,49Aによってヒートシールして
筒状フィルム2Bの後部ヒートシール部62を形成し、さら
にコイルスプリング51の付勢力に抗してカッタ46を押動
することによってカッタ46は前記挟着部分と後部ヒート
シール部62間にて筒状フィルム2Bを切断し差込溝59に挿
入される。また当接板55は板バネ54を圧縮しながら挟圧
部47A側に当接する。シリンダ40,41のピストンの縮小に
伴い左右一対の移動体43,44及びカッタ46がコイルスプ
リング51,60の復元力で復帰し、かつ当接板55が板バネ5
4の復元力で復帰するため筒状フィルム2Bは瞬時にヒー
トシール部49から離脱する。そして筒状フィルム2Bの切
断に伴い、２方シールにより製袋された包装体19を収容
する袋2Cはさらにバランスウェート72の引っ張り荷重に
よって挟着部材67で挟着した状態で、所定箇所すなわち
受皿82上に載置する位置まで移送されるので、摺動体65
と第２のリミットスイッチ74の作動子74Aとが係合し第
２のリミットスイッチ74がオン動作する。次いで挟着部
材67が開放される。この場合、包装体19を収容した袋2C
はバランスウェート72によりフィルム進行方向に強く引
っ張られるため、その引張力にばらつきが生じることが
予想されるがバランスウェート72による強く引っ張られ
て受皿82から大幅に突出しようとしても、包装体19がス
トッパ82Bに係止して停止するため、袋2Cは受皿82上に
所定位置に案内され、袋2Cの前部余剰部2Dは所定寸法受
皿82の開口部82から突出する。

次に、フィルム進行が停止した状態においてモータ79
が動作してコンベア78が駆動され、かつシリンダ91Aが
作動して折返し案内板91を介して袋2Cの上部余剰部分が
折返されると共に、包装体19を収容した袋2Cを載置する
受皿82は前部シール装置77と対応した位置まで移送され
て停止する。この状態でシリンダ92の動作により脱気部
材93が下降して袋2C内の脱気が行われた後シリンダ86,8
7の動作によって袋2Cの前部余剰部分2Dが挟着爪90によ
り挟着されて捻回され、その後シリンダ83の動作により
ヒートシール部材84が下降して前部ヒートシール部94が
形成されて製品が得られる。この製品はコンベア78の駆
動に伴い受皿82が下方にターンする際に自動的に排出さ
れる。

上記実施例において第３図のフローチャートにしたが
い第１及び第２のリミットスイッチ73,74による後部シ
ール・切断装置38の制御について説明すると、二つ折り
帯状フィルム2Aの進行に伴ない、フィルム2A内に包装体
19が収容され、かつ上部ヒートシール部61により筒状フ
ィルム2Bが形成される。この包装体19が収容された筒状
フィルム2Bの前端が受台37の前方に突出した状態におい
て、シリンダ68の動作により可動子69がバランスウェー
ト72の引張荷重に抗して挟着部材67を有する摺動体65を
後方へ押動させ、その挟着部材67が前記筒状フィルム2B
の前端に達した状態でそのフィルム2B前端を挟着部材67
によって挟着し、その後シリンダ68内の流体を抜くこと
によりバランスウェート72により前方への引張荷重をフ
ィルム2Bに加える。次いで送りローラ13,30,31の回転に
より筒状フィルム2Bを後部シール・切断装置38に対応し
た位置まで引っ張ると、第１のリミットスイッチ73の作
動子73Aと摺動体65との係合により第１のリミットスイ
ッチ73がオンし、ここで第３図（Ａ）で示すように予め
設定された所定時間Ｓ内で第２のリミットスイッチ74が
オンされないときにのみ、包装体19が収容された筒状フ
ィルム2Bが挟着部材67によって後部シール・切断装置38
に対応した受皿82上に正常に移送されたと判別し、後部
シール・切断装置38を動作させ、筒状フィルム2Bの後部
シール並びカッタ46による切断を行うように構成してい
る。したがって、包装体19が収容された筒状フィルム2B
が第14図で説明したように受皿82に引っ掛かって受皿82
に不完全な状態で移送された場合、その筒状フィルム2B
の前端を挟持する挟着部材67を有する摺動体65と第１の
リミットスイッチ73の作動子73Aとが係合しないため、
第１のリミットスイッチ73がオンすることはない。ま
た、筒状フィルム2Bから挟着部材67が抜けた場合、挟着
部材67がバランスウェート72の自重により第３図（Ｂ）
で示すように摺動体65によって第１のリミットスイッチ
73をオンした後、瞬時に第２のリミットスイッチ74がオ
ンするため、第１のリミットスイッチ73による検知から
所定時間内Ｓ内で第２のリミットスイッチ74がオンされ
るので、後部シール・切断装置38が動作されることはな
い。このように、包装体19を収容した筒状フィルム2Bが
挟着部材67によって受皿82上に正常に移送されているか
否かを第１及び第２のリミットスイッチ73,74によって
判別し、異常を検知した場合、後部シール・切断装置38
が作動しないため、商品である筒状フィルム2B内の包装
体19の切断を回避することができる。

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく
本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能で
ある。例えば包装体の種類及びフィルムの材質は適宜選
定すればよく、またシール装置の構造は適宜選定すれば
よい。また袋2Cの開口部を捻回してからヒートシールす
るように構成したが、第13図のように捻回することなく
縦方向にヒートシールすることによって前部ヒートシー
ル部90を形成するようにしてもよい。また、摺動体を移
動する手段はシリンダに代えてスプロッケトに渡された
チェーンやラック，ピニオン機構等によって可動子を移
動するようにしてもよく、また挟着部材として電磁ソレ
ノイドによって開閉するようにしてもよい。また、検知
手段としてリミットスイッチを設けたものを示したがこ
れに限らず光センサ、光電管スイッチ等各種のものに適
用可能である。

［発明の効果］ 本発明はヒートシール可能な筒状フィルムを連続して
前方に引き出しながら二つ折り装置により筒状フィルム
の両端部を二つ折りし、二つ折り帯状フィルムの両端部
を上方に向けて引き出し案内し、この二つ折り帯状フィ
ルム内に包装体を収容し、この二つ折り帯状フィルムの
上部をシールしてフィルムを筒状に成形すると共に、そ
の筒状フィルムの進行方向前端部上縁を挟着部材により
挟持し、この挟着部材をバランスウェートの重みにより
フィルム進行方向に引っ張りながら筒状フィルムの後部
を後部シール・切断装置によりシールと切断を行い、か
つ切断された袋を上記袋挟着送り装置により略Ｕ字状の
受皿上に案内するようにした包装装置において、前記筒
状フィルムの進行方向に沿って前記挟着部材により前記
受皿上に移送され、かつ筒状フィルムのシール・切断箇
所に供給される位置で前記挟着部材を検知する第１の検
知手段を設ける共に、この第１の検知手段からフィルム
進行方向前方側に挟着部材を検知する第２の検知手段を
設け、前記第１の検知手段からの検知信号から所定時間
内に前記第２の検知手段からの検知信号がないときにの
み前記シール・切断装置を作動するように構成したこと
により、フィルムの緩みによる皺の発生を極力抑えると
もに、シール・切断箇所でのフィルム内における包装材
体の変動や送り機構の異常を検知して包装体の噛み込み
を確実に防止できる包装装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第13図は本発明の一実施例を示し、第１図は
概略説明図、第２図（Ａ）乃至（Ｃ）は製袋工程を示す
概略説明図、第３図（Ａ）及び（Ｂ）はフローチャート
図、第４図は全体縦断面図、第５図は全体平面図、第６
図は折込装置及び開放装置を示す斜視図、第７図は上部
シール装置を示す斜視図、第８図は後部シール・切断装
置を示す斜視図、第９図は後部シール・切断装置の断面
図、第10図は引張装置を示す斜視図、第11図はフィルム
折込，脱気及び捻回シール装置を示す斜視図、第12図
（Ａ）及び（Ｂ）は前部ヒートシール工程を示す概略説
明図、第13図は前部ヒートシール部を縦方向にシールし
た場合の製品を示す正面図、第14図は従来例を示し、第
14図（Ａ）は一部切欠斜視図、第14図（Ｂ）は断面図で
ある。 2A……二つ折り帯状フィルム 2B……筒状フィルム 20……上部シール装置 38……後部シール・切断装置 67……挟着部材 72……バランスウェート 73……第１のリミットスイッチ（第１の検知手段） 74……第２のリミットスイッチ（第２の検知手段） 82……受皿

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ヒートシール可能な筒状フィルムを連続し
   て前方に引き出しながら二つ折り装置により筒状フィル
   ムの両端部を二つ折りし、二つ折り帯状フィルムの両端
   部を上方に向けて引き出し案内し、この二つ折り帯状フ
   ィルム内に包装体を収容し、この二つ折り帯状フィルム
   の上部をシールしてフィルムを筒状に成形すると共に、
   その筒状フィルムの進行方向前端部上縁を挟着部材によ
   り挟持し、この挟着部材をバランスウェートの重みによ
   りフィルム進行方向に引っ張りながら筒状フィルムの後
   部を後部シール・切断装置によりシールと切断を行い、
   かつ切断された袋上記袋挟着送り機構により略Ｕ字状の
   受皿上に案内するようにした包装装置において、前記筒
   状フィルムの進行方向に沿って前記挟着部材により前記
   受皿上に移送され、かつ筒状フィルムのシール・切断箇
   所に供給される位置で前記挟着部材を検知する第１の検
   知手段を設ける共に、この第１の検知手段からフィルム
   進行方向前方側に挟着部材を検知する第２の検知手段を
   設け、前記第１の検知手段からの検知信号から所定時間
   内に前記第２の検知手段からの検知信号が無いときにの
   み前記シール・切断装置を作動するように構成したこと
   を特徴とする包装装置。