JP2521749B2 - ワイヤ電極の自動結線方法 - Google Patents

ワイヤ電極の自動結線方法

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JP2521749B2
JP2521749B2 JP62088141A JP8814187A JP2521749B2 JP 2521749 B2 JP2521749 B2 JP 2521749B2 JP 62088141 A JP62088141 A JP 62088141A JP 8814187 A JP8814187 A JP 8814187A JP 2521749 B2 JP2521749 B2 JP 2521749B2
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wire
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昭二 二村
一好 米花
和佳 宮野
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ワイヤ放電加工器機において、ワイヤ電極
を被加工体の透孔に挿通し且つ加工開始可能な状態に張
設することを自動的に行う、ワイヤ電極の自動結線方法
に関するものである。
【従来の技術】
ワイヤ放電加工を行うに当たっては、先ず、被加工体
に開けられた透孔であるスタート穴(加工のスタート地
点に開けた穴)にワイヤ電極を挿通し、被加工体の上下
に位置するワイヤ電極保持装置間にワイヤ電極を張設す
ることが必要である。この作業は、加工の開始時はもと
より、加工途中でワイヤ電極が断線したりした場合にも
行わなければならない。断線時の場合はスタート穴にで
はなく、加工によって形成された透孔に挿通して張設す
ることとなる。これを人手で行ったのでは大変面倒であ
るので、機械に自動的に行わせることが考えられてい
る。 第12図に、ジェット噴流をパイロットとしてワイヤ電
極を自動的に結線する装置と従来例を示す。第12図にお
いて、11はワイヤ電極、12は上部ローラ、13は上部ノズ
ルホルダ、14は上部ノズル体、14−1はジェット噴流供
給パイプ、14−2はノズル部、15は被加工体、15−1は
スタート穴、16は下部ノズル体、16−1はジェット噴流
供給パイプ、16−2はワイヤ電極導入口、16−3はノズ
ル部、17は下部ノズルホルダ、18は下部ローラ、19はテ
ンション・キャプスタインである。 ワイヤ電極11の自動結線は、次のようにして行われ
る。最初に、ノズル部14−2とスタート穴15−1とワイ
ヤ電極導入口16−2を、一直線になるよう整列させてお
く。図示の如くワイヤ電極11の先端11−1が、未だスタ
ート穴15−1には挿通されていない状態において、上部
ノズル体14のジェット噴流供給パイプ14−1に高圧水が
供給されると、高圧水はジェット噴流となってノズル部
14−2から流出し、ワイヤ電極11を引き出す。ワイヤ電
極11は矢印の如く送り出されるから、ジェット噴流の導
くままに前進する。ジュット噴流はスタート穴15−1を
通過し、ワイヤ電極導入口16−2に至るから、ワイヤ電
極11もそれに導かれてワイヤ電極導入口16−2に到達す
る。ジェット噴流供給パイプ16−1にも高圧水が供給さ
れ、ノズル部16−3により流出する。このジェット噴流
に導かれてワイヤ電極11は下部ローラ18間,テンション
・キャプスタイン19間を前進する。この時点で、下部ロ
ーラ18,テンション・キャプスタイン19を閉じてワイヤ
電極11を挟持させる。しかる後、高圧水の供給を停止す
る。以上により、自動結線は完了する。
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、前記した従来の技術には、ワイヤ電極
11の下部ノズル体16への挿通がスムースに行えない場合
があるという問題点があった。 ノズル部14−2から流れ出たジェット噴流は、遠くに
行くとどうしても多少広がってしまう等の関係から、ジ
ェット噴流の一部は、ワイヤ電極導入口16−2の壁面に
衝突し、飛散する。ワイヤ電極の先端11−1は、飛散す
る水に方向を乱され、下部ノズル体16の中心から外れて
しまう。そのために、結線動作がスムースに行われなく
なってしまうのである。 本発明は、以上のような問題点を解決することを目的
とするものである。
【問題点を解決するための手段】
前記問題点を解決するため、本発明では、被加工体の
一方の側に位置する第1のワイヤ電極保持装置から送り
出したワイヤ電極を、被加工体の透孔に挿通した後、被
加工体の他方の側に位置する第2のワイヤ電極保持装置
に保持させることを自動的に行うワイヤ電極の自動結線
方法において、前記第1のワイヤ電極保持装置のワイヤ
電極送り出し口中心線を前記透孔に整列させると共に、
前記中心線に沿って流れるワイヤ電極誘導用流体の流れ
を乱さない位置に前記第2のワイヤ電極保持装置を位置
せしめる工程と、前記第1のワイヤ電極保持装置により
ワイヤ電極を送り出しつつワイヤ電極誘導用流体によっ
て誘導し、ワイヤ電極を前記透孔に挿通する工程と、該
ワイヤ電極を前記第2ワイヤ電極保持装置が受け入れ得
るよう前記第1ワイヤ電極保持装置及び前記被加工体及
び前記第2のワイヤ電極保持装置を位置決めする工程
と、前記第1のワイヤ電極保持装置によりワイヤ電極を
送り出すと共に前記第2のワイヤ電極保持装置で該ワイ
ヤ電極を挟持する工程とを有せしめることとした。
【実 施 例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。 第1図に、放電加工機において本発明を実施するのに
関係ある部分の全体図を示し、第2図に、その詳細図を
示す。これらの図において、1はワイヤ電極、2は上部
ローラ、3は上部ノズル体、3−1は上部ワイヤガイ
ド、3−2は加工液供給パイプ、3−3はノズル部、4
はワイヤ電極切断装置、5は被加工体、5−1は加工
穴、5−2はスタート穴、6は下部ノズル体、6−1は
下部ワイヤガイド、6−2は加工液供給パイプ、6−3
はジェット噴流供給パイプ、6−4は負圧発生用ノズル
部、6−5はノズル部、6−6は内部室、7は下部ロー
ラ、8は上部ガイド装置、8−1はアーム、8−2はV
軸方向駆動部、8−3はU軸方向駆動部、9は下部ガイ
ド装置、9−1はアームである。 第1図に示すように、第1のワイヤ電極保持装置は、
上部ローラ2と上部ノズル体3を主要要素として構成さ
れている。上部ローラ2および上部ノズル体3は、上部
ガイド装置8に取り付けられている。上部ガイド装置8
は、V軸方向駆動部8−2とU軸方向駆動部8−3から
なる水平方向移動可能なUV軸テーブルと、上下方向移動
可能なアーム8−1を備えている。第2のワイヤ電極保
持装置は、下部ノズル体6と下部ローラ7を主要要素と
して構成されている。下部ノズル体6は、上部ガイド装
置8と同様に水平方向および上下方向に移動可能な下部
ガイド装置9に取り付けられている。被加工体5は、図
示しないXYテーブルに載置されている。 第2図に示すように、ワイヤ電極1は上部ノズル体3
内の上部ワイヤガイド3−1にガイドされ、下方に送ら
れる。加工液供給パイプ3−2を通して、自動結線時に
はワイヤ電極誘導用流体として加工液噴流が供給され、
加工中には加工液が供給される。いずれもノズル部3−
3から流出する。ワイヤ電極切断装置4は、加工が終了
した後、ワイヤ電極1を切断する装置である。加工穴5
−1は、加工が終了した穴である。負圧発生用ノズル部
6−4は、ジェット噴流がジェット噴流供給パイプ6−
3からノズル部6−5へ高速で流れる時、その内部に負
圧を発生させるためのものである。 以上のように構成されたワイヤ放電加工機において、
ワイヤ電極の自動結線は、次のような工程を経て行われ
る。 工程1……第3図 加工穴5−1の加工が終了した段階で、自動結線開始
前の段階である。この後、ワイヤ電極1を、次の加工部
分のスタート地点にあるスタート穴5−2に挿通して結
線する。 工程2……第4図 ワイヤ電極1を切断する工程である。即ち、上部ガイ
ド装置8より、上部ローラ2及び上部ノズル体3が上昇
させられる。上部ノズル体3と被加工体5との隙間が広
くなったところで、ワイヤ電極切断装置4がワイヤ電極
1に接近し、ワイヤ電極1を切断する。なお、上昇させ
なくともワイヤ電極切断装置4が接近できる隙間がある
のであれば、上昇させる必要はない。 工程3……第5図 切断部より下方のワイヤ電極1は、下部ローラ7回転
により巻き取られ、廃棄される。ワイヤ電極切断装置4
は、元の位置へ収納される。 工程4……第6図 上昇させていた上部ローラ2及び上部ノズル体3を、
元の位置に下降させる。ワイヤ電極1の先端が、スター
ト穴5−2に入り易くするため、元の位置よりさらに下
降させて、被加工体5の上面すれすれの位置にしてもよ
い。 被加工体5を載せているテーブル(XYテーブル、図示
せず)を移動させて、スタート穴5−2が、上部ノズル
体3及び下部ノズル体6の中心軸より少しズレた位置に
く来るようにする。ズラす理由は、ジェット噴流がスタ
ート穴5−2を通って下方に噴出させられた時、下部ノ
ズル体6がその流れの妨げとならないよう退避させるた
めである。従って、ズレの大きさAも、その趣旨を満た
すものであれば良い。なお、ズレは相対的なものである
から、被加工体5は動かさずに、上部ノズル体3や下部
ノズル体6の方を移動させてズレを生じさせても良い。
第6図では、左方にズラした場合を示したが、どの方向
にズラしても構わない。 下部ローラ7間の押圧力を開放すると共に、それらの
間にワイヤ電極1の直径より大なる隙間ができるように
離隔する。 工程5……第7図 上部ガイド装置8のUV軸テーブルを駆動することによ
って、上部ノズル体3を移動させ、そのノズル部3−3
の中心線をスタート穴に整列させる。 工程6……第8図 上部ローラ2の回転によりワイヤ電極1を下方に送り
出すと共に、加工液供給パイプ3−2にワイヤ電極誘導
用流体として加工液の噴流を矢印の如く供給する。該噴
流は、ノズル部3−3より出てその直下のスタート穴5
−2を通り、下方に噴出する。下部ノズル体6が噴流の
流れを妨げない位置に退避させられているから、噴流は
スムースに流れ、スタート穴5−2出口付近で飛散した
りすることはない。ワイヤ電極1は、加工液噴流に導か
れてスタート穴5−2に挿通される。 ワイヤ電極1の先端がスタート穴5−2の出口より出
ると、上部ローラ2の回転を止めて、ワイヤ電極1の送
り出しを停止する。その場合、上部ローラ2の回転量を
調節して、ワイヤ電極1の先端が、被加工体5の下面よ
り出た位置で且つ下部ノズル体6の上面より若干上の位
置で止まるようにする。上部ローラ2の回転量は、被加
工体5の厚さとか上部ノズル体3や下部ノズル体6と被
加工体5との間隔とかが分かれば、それらを基に設定す
ることが出来る。 工程7……第9図 加工液供給パイプ3−2に供給していた噴流を停止す
る。上部ローラ2,上部ノズル体3および被加工体5を同
時に移動し、ノズル部3−3の中心線とスタート穴5−
2の中心線と下部ノズル体6の中心線とが出来るだけ一
致するようにする。これで、ワイヤ電極1の先端は、下
部ノズル体6の直上に位置することになる。 工程8……第10図 上部ローラ2を回転させてワイヤ電極1を送り出す。
ワイヤ電極1の先端は、内部室6−6に入る。加工液供
給パイプ6−2から、液を内部室6−6に小さな圧力で
微小量供給する。圧力が大きいと、ワイヤ電極1の先端
をぶれさせてしまうからである。この液は、ワイヤ電極
1の先端を下部ワイヤガイド6−1へ導く役目を果た
す。ジェット噴流供給パイプ6−3から、ジェット噴流
が供給される。ジェット噴流がノズル部6−5から高速
で流出することにより、負圧発生用ノズル部6−4内に
負圧が発生する。この負圧により、加工液供給パイプ6
−2から供給された液が下方へ吸引される。そのため、
液によりワイヤ電極1が求心作用を受け、誘導がより一
層良好に行われる。ワイヤ電極1の先端が負圧発生用ノ
ズル部6−4の外へ出てからは、ジェット噴流が誘導し
て、ノズル部6−5および下部ローラ7の外部へ導き出
す。下部ローラ7を回転させる。 このように、下部ノズル体6へのワイヤ電極1の導入
を(つまり第2のワイヤ電極保持装置への導入を)、ワ
イヤ電極1をスタート穴5−2に挿通する際に使用した
噴流を利用せず、別途供給される流体を用いて行なった
点に、本発明の特徴の1つがある。該噴流を利用しない
から、下部ノズル体6の上方での噴流と激突、飛散とい
ったことが起こり得ない。 工程9……第11図 ワイヤ電極1が下部ローラ7間に到達したかどうかを
確認する。この確認は、ワイヤ電極1の下部ローラ7へ
の接触を検出したり、上部ローラ2の回転量から送り出
し長さを測定したりて行うことが出来る。 下部ローラ7を互いに接近させ、ワイヤ電極1に対し
て押圧力を加える。これによりワイヤ電極1は下部ロー
ラ7にしっかりと挟持される。これでワイヤ電極1は、
加工開始可能な状態に結線されたことになる。下部ロー
ラ7が回転し、ワイヤ電極1を下方へ引っ張る。 ジェット噴流の供給を停止する。 以上により、ワイヤ電極1の自動結線は完了する。な
お、上例では被加工体のスタート穴にワイヤ電極を挿通
し自動結線する場合を示したが、加工途中に断線し、再
び加工穴に挿通し自動結線する場合も同様である。この
ため、著しく結線の確率は高くなり、信頼性が向上す
る。
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、被加工体の透孔を
ワイヤ電極誘導流体が流れて来る時、第2のワイヤ電極
保持装置がワイヤ電極誘導用流体の流れを乱さない位置
に位置せしめられているので、ワイヤ電極の誘導がスム
ースに行われる。 そして、ワイヤ電極の第2のワイヤ電極保持装置への
導入保持を行うに当っては、前記透孔への挿通に使用し
たワイヤ電極誘導用流体を利用しないので、該ワイヤ電
極誘導用流体が第2のワイヤ電極保持装置に激突して、
ワイヤ電極の方向を乱すというような事態は生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図……放電加工機において本発明を実施するのに関
係する部分の全体図 第2図……第1図の詳細図 第3図ないし第11図……ワイヤ電極を自動結線する際の
各工程を示す図 第12図……従来の自動結線装置を示す図 図において、1はワイヤ電極、2は上部ローラ、3は上
部ノズル体、3−1は上部ワイヤガイド、3−2は加工
液供給パイプ、3−3はノズル部、4はワイヤ電極切断
装置、5は被加工体、5−1は加工穴、5−2はスター
ト穴、6は下部ノズル体、6−1は下部ワイヤガイド、
6−2は加工液供給パイプ、6−3はジェット噴流供給
パイプ、6−4は負圧発生用ノズル部、6−5はノズル
部、6−6は内部室、7は下部ローラ、8は上部ガイド
装置、8−1はアーム、8−2はV軸方向駆動部、8−
3はU軸方向駆動部、9は下部ガイド装置、9−1はア
ーム、11はワイヤ電極、12は上部ローラ、13は上部ノズ
ルホルダ、14は上部ノズル体、15は被加工体、16は下部
ノズル体、17は下部ノズルホルダ、18は下部ローラ、19
はテンション・キャプスタインである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工体の一方の側に位置する第1のワイ
    ヤ電極保持装置から送り出したワイヤ電極を、被加工体
    の透孔に挿通した後、被加工体の他方の側に位置する第
    2のワイヤ電極保持装置に保持させることを自動的に行
    うワイヤ電極の自動結線方法において、前記第1のワイ
    ヤ電極保持装置のワイヤ電極送り出し口中心線を前記透
    孔に整列させると共に、前記中心線に沿って流れるワイ
    ヤ電極誘導用流体の流れを乱さない位置に前記第2のワ
    イヤ電極保持装置を位置せしめる工程と、前記第1のワ
    イヤ電極保持装置によりワイヤ電極を送り出しつつワイ
    ヤ電極誘導用流体によって誘導し、ワイヤ電極を前記透
    孔に挿通する工程と、該ワイヤ電極を前記第2ワイヤ電
    極保持装置が受け入れ得るよう前記第1のワイヤ電極保
    持装置及び前記被加工体及び前記第2のワイヤ電極保持
    装置を位置決めする工程と、前記第1のワイヤ電極保持
    装置によりワイヤ電極を送り出すと共に前記第2のワイ
    ヤ電極保持装置で該ワイヤ電極を挟持する工程を有する
    ことを特徴とするワイヤ電極の自動結線方法。
JP62088141A 1987-04-10 1987-04-10 ワイヤ電極の自動結線方法 Expired - Lifetime JP2521749B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02100827A (ja) * 1988-10-08 1990-04-12 Fanuc Ltd 細穴に対する自動ワイヤ結線方法とその装置
JPH0315029U (ja) * 1989-06-24 1991-02-15
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