JP2520266Y2 - 遊技機用制御基板収納ボックスにおける封印構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、例えばパチンコ機等の
遊技機に使用される複数の電子部品を備えた制御基板を
収納するためのボックスにおける封印構造に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】近年の遊技機にあっては多数且つ多種類
の電子部品が使用されてきている。この遊技機に使用さ
れている電子部品としては、遊技機の各種機構の制御を
行うためや入賞球によって任意のデータを取り出して表
示するために所定のプログラムを記憶しておく電子部
品、所謂記憶素子がある。この記憶素子は、通称デジパ
チと呼ばれるデジタル表示等を行う遊技機等において用
いられているものであるが、例えば一定の確率を以って
数字等を表示するようにプログラム等を記憶している素
子であり、この種の記憶素子を使用して表示した数字等
によって遊技機の入賞条件を変化させる場合に使用され
るものである。

【０００３】従って、遊技機におけるこの種の記憶素子
を交換できるということは、その入賞条件を安易に変え
られるということでもあるから、この記憶素子を交換で
きないように封印することが必要である。この記憶素子
の封印は、具体的にはこの種の電子部品を組み付けた制
御基板を収納している収納ボックスの封印によって行う
のが良い。

【０００４】ところで、この種の電子部品を組み付けた
制御基板を収納するボックスにあっては、遊技機の裏面
の玉寄せ板等の平らな面に固定される平板状の支持板
と、この支持板を覆蓋するボックス本体とからなってい
る。そして、この制御基板収納ボックスは、その支持板
に電子部品搭載用の基板を固定し、この基板からの導線
をボックスの外部に引き出した状態で、基板上の電子部
品をボックス本体によって覆蓋してから、支持板を遊技
機の玉寄せ板等に固定することにより、玉寄せ板等に取
付けられる。

【０００５】一方、封印は、遊技機においては勿論、封
印が必要な種々の物について、封印者が証明した封印シ
ールを貼付することによって行うのが一般的である。証
明を表示するのは容易であること、数の多い物を証明す
ることが容易であること、取り扱いが容易であること等
がこの種の封印シールが一般的且つ多く用いられている
理由である。ところが、この封印シールを上記の遊技機
における制御基板収納ボックスに使用しようとすると、
支持板とボックス本体とにまたがった状態で貼付しなけ
ればならないのであるが、前述したように支持板は玉寄
せ板等に直接固定されるものであると共に、制御基板収
納ボックスを玉寄せ板に固定する前に制御基板収納ボッ
クスに封印シールを貼付した場合に、制御基板収納ボッ
クスを玉寄せ板に固定する作業中に封印シールが破損し
てしまうという理由から、この制御基板収納ボックスを
一旦遊技機側に固定してから封印シール貼付する必要が
あり、この場合、制御基板収納ボックスを一旦遊技機側
に固定してしまうと、支持板側には封印シールの貼付箇
所がないことになる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、以上のよう
な実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、簡単な構造によって封印シールを貼付することがで
きる場所を確保できる構造を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本考案にあっては、遊技機に使用される制御基
板を支持する支持板２１と、この支持板２１を覆蓋する
ボックス本体２２とからなる遊技機の裏面に取付けられ
る制御基板収納ボックス２０において、前記支持板２１
の外周に、該支持板２１と直角で且つ前記制御基板を十
分収納し得る高さまで延出する延出部２５を形成し、そ
の上面が平板状に形成される前記ボックス本体２２を前
記延出部２５の上部に支持固定し、前記ボックス本体２
２の上面から前記延出部２５の外面に跨がって直角状に
封印シール３０を貼付したことを特徴とするものであ
る。

【０００８】

【作用】図１及び図２に示すように、制御基板収納ボッ
クス２０に支持板２１がパチンコ機１０の玉寄せ板１１
等の平らな面に固定された後であっても、封印シール３
０を貼付する位置がボックス本体２２の上面から延出部
２５の外周上部であるため、封印シール３０の貼付箇所
が確保される。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して、本考案の実施例につ
いて詳細に説明する。図１は、実施例に係る遊技機用の
制御基板収納ボックス２０が固定されたパチンコ機１０
の背面図であり、図２は、実施例に係る制御基板収納ボ
ックス２０の分解斜視図である。

【００１０】図において、制御基板収納ボックス２０
は、パチンコ機１０の背面に配置されている玉寄せ板１
１に固定されている。玉寄せ板１１は、当該パチンコ機
１０で発生した入賞玉の通路を形成したりするために使
用されている。

【００１１】制御基板収納ボックス２０は、主として上
記玉寄せ板１１側に固定される支持板２１と、この支持
板２１を覆蓋するためのボックス本体２２とからなって
いる。支持板２１の内面側には、当該制御基板収納ボッ
クス２０内に収納される制御基板（図示しない）のため
の突起が形成してあり、この突起に記憶素子等の電子部
品を搭載した制御基板が取り付けられる。また、支持板
２１の外周には、該支持板２１と直角で且つ制御基板を
十分収納し得る高さまで延出する延出部２５が形成して
ある。一方、支持板２１の上面には、延出部２５の上辺
縁から外側に突出しないように上面が平板状に形成され
るボックス本体２２が支持固定されるが、図示の実施例
では、このボックス本体２２で延出部２５によって囲ま
れる領域を覆蓋している。

【００１２】上記のように構成される制御基板収納ボッ
クス２０においては、支持板２１の延出部２５に平板状
のボックス本体２２を支持固定したときに、ボックス本
体２２の上面平板部分から支持板２１の延出部２５の外
面上部に跨がって直角状に封印シール３０を貼付し得る
ようになっている。しかして、制御基板収納ボックス２
０の支持板２１をパチンコ機１０背面の玉寄せ板１１に
取り付けた後であっても、封印シール３０を貼付する位
置が、玉寄せ板１１から離れた手前側となっているの
で、封印シール３０を貼付するための十分な場所を確保
することができ、結果的に、封印シール３０の貼付作業
をきわめて簡単に行うことができる。

【００１３】なお、上面が平板状のボックス本体２２の
内側には、前記延出部２５の上辺内側に係合する嵌合突
起２２ａが周設されているので、支持板２１にボックス
本体２２を支持固定する際にその位置決めを容易に行う
ことができると共に、支持固定後におけるボックス本体
２２の支持板２１に対する水平方向の移動を規制するの
で、破損し易い封印シール３０を貼付した後でも、ボッ
クス本体２２が移動することによって封印シール３０が
破損するという事故を防止することができる。

【００１４】

【考案の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本考案においては、制御基板収納ボックスに支持板
がパチンコ機の玉寄せ板等の平らな面に固定された後で
あっても、封印シールを貼付する位置がボックス本体の
上面から延出部の外周上部であるため、封印シールの貼
付箇所を簡単な構造によって確実に確保することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る遊技機用制御基板収納ボックスが
固定されたパチンコ機の背面図である。

【図２】実施例に係る制御基板収納ボックスの分解斜視
図である。

【符号の説明】

１０ パチンコ機 １１ 玉寄せ板 ２０ 制御基板収納ボックス ２１ 支持板 ２２ ボックス本体 ２２ａ 嵌合突起 ２５ 延出部 ３０ 封印シール

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技機に使用される制御基板を支持する
   支持板と、この支持板を覆蓋するボックス本体とからな
   る遊技機の裏面に取付けられる制御基板収納ボックスに
   おいて、 前記支持板の外周に、該支持板と直角で且つ前記制御基
   板を十分収納し得る高さまで延出する延出部を形成し、
   その上面が平板状に形成される前記ボックス本体を前記
   延出部の上部に支持固定し、 前記ボックス本体の上面から前記延出部の外面に跨がっ
   て直角状に封印シールを貼付したことを特徴とする遊技
   機用制御基板収納ボックスにおける封印構造。