JP2518921Y2 - 押し廻し式の流体用開閉コック - Google Patents

押し廻し式の流体用開閉コック

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JP2518921Y2
JP2518921Y2 JP9328692U JP9328692U JP2518921Y2 JP 2518921 Y2 JP2518921 Y2 JP 2518921Y2 JP 9328692 U JP9328692 U JP 9328692U JP 9328692 U JP9328692 U JP 9328692U JP 2518921 Y2 JP2518921 Y2 JP 2518921Y2
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道夫 長谷川
成一郎 作美
徹也 和田
仁 傳田
巧 吉川
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Hitachi Metals Ltd
Koyo Sangyo Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Koyo Sangyo Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案の流体開閉弁は、主に燃
焼用ガスの末端消費者側に設置する通称元栓と称するコ
ックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従前より燃焼ガスのメーターコックは、
弁本体内の弁体に連なる把手型ハンドルは必要以上に大
型であったが、その後改良され形状もわずかに小型に移
行し、かつ、封印機構も付加されたものも出現したが、
その構造も一段と複雑となり、いたずらに部品点数の増
加傾向の嫌いがあった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来のメーターコック
は、前記したように、その把手型ハンドルは掌で握り締
めてもまだ余りある大きさで、ガスの通断を司どる目的
を遂行させる機能のみを最優先し、構成の簡素化、製作
上の作業性、取り付け作業の簡素化ならびに使用勝手、
形状の美化等はすべて抹殺されてきた。
【0004】この考案は、従前通り、ガス等の流体の通
断作用の作用目的を最優先にすること自体に変化はない
ものの、前記した数々の抹殺事項を組み入れるととも
に、主目的である流体の通断機能に必須構造部材の一部
を利用した封印機構も付加し、弁本体としての構成の簡
略化、軽量化、小型化、使用勝手の簡素化を奏すること
ができるような構成を提供できるようにしたことを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記の目的
を達成させるための手段として、第1の考案は、本体の
弁室内に封入した弁体の回動操作により、該弁体外周に
開口する弁路と、前記弁室に開口する入・出用のポート
4とを合致・非合致にすることより流体の開閉を司る流
体開閉弁において、弁体と該弁体の軸心方向のスプライ
ン方式によって接続された開閉ハンドルの間に、弁体を
反力受けとする伸長形のスプリングを介装するととも
に、該開閉ハンドルの下部外周より突設した摺動案内突
起と該摺動案内突起を段違いにした副摺動部とを、前記
本体の弁室と同心状態をもって交互に凹凸形成した円弧
状のガイド部と突起用走行凹所とを、前記スプリングの
弾力に抗して接触でき、かつ、回動できるように係合
し、また、これとはべつに前記開閉ハンドルの表面よ
り、該開閉ハンドルの中心以外の任意箇所で、軸心と平
行してガイドネジを螺入貫通し裏面より突出させて本体
側の前記突起用走行凹所に挿入し、ガイド部の両端で形
成された回動範囲を規制するストッパー間のみを自由に
回動できるように設けて成るものである。
【0006】第2の考案は、鋼板を素材として、中心に
正縁以外のスプライン孔を穿設し、該スプライン孔を中
心として、本体側に設けた突起用走行凹所9の円弧を形
成する半径よりも小で、かつ、ガイド部の縁辺を形成す
る半径よりも大なる半径の縁線を外周とする摺動案内突
起と副摺動部とを区画し、かつ、これらが少なくとも素
材とした鋼板の板厚寸法程度の段差を表裏方向に設けて
回動走行盤を形成し、これを開閉ハンドルの裏面に固着
して成るものである。
【0007】第3の考案は、本体側に設けた突起用走行
凹所内を回動するガイドネジが開閉ハンドルとの螺動深
度によって先端が当接できる段部を突起用走行凹所の凹
設範囲内の本体側に設けて成るものである。
【0008】第4の考案は、ガイドネジの下端よりネジ
部の径より小径のピンを前記ネジ部と同心にして設け、
かつ、ネジ部の雄ネジが螺合する雌ネジをブッシュにお
ける操作孔の下端開口部より、ある設定した距離間に設
け、開閉ハンドルにおける設定位置に前記ブッシュの埋
設用孔の底部に前記ガイドネジのネジ部の径より小径
で、かつ、前記ピンが自在に挿抜できる径のピン挿通孔
を開閉ハンドルの裏面に貫通穿設し、ピンの下端より突
出させてガイドネジを螺合したブッシュを開閉ハンドル
に係合固着し、かつ、前記ピンをピン挿通孔より開閉ハ
ンドルの裏面に突出させてガイド作用を兼ねた封印機構
を設けて成るものである。
【0009】
【作用】円柱状の弁体には、その直径方向に弁路を貫通
穿設してあり、この弁体を封入する本体の弁室には流体
の入・出用のポートが開口し、前記弁体に対し、外部か
らの回動操作により前記ポートと弁路開口部との合致・
非合致により流体の通・断作用が奏される。
【0010】本体の上面に設ける開閉ハンドルの主部
は、その下部に位置させた弁体とがスプライン方式によ
り接続されているから、弁体が閉止状態にあるとき、該
弁体と前記開閉ハンドルとの間に介装した伸長形のスプ
リングにより、開閉ハンドル側に設けた摺動案内突起
が、本体側に設けた突起用走行凹所の端部にあり、そし
て上方向へわずかに揚上し、該揚上状態時には突起用走
行凹所とガイド部との境界を形成するストッパーに当接
して、そのままの状態では回動できないようにしてあ
る。
【0011】この開閉弁を開弁させる操作は、前記の開
閉ハンドルをスプリングの弾力に抗して本体側に押し込
み、前記の摺動案内突起と突起用走行凹所端部のストッ
パーとの係合を断つと同時に該摺動案内突起を本体側の
ガイド溝に挿入できる位置となるようにしてあるので、
本体に対し、開閉ハンドルは本体における開弁方向への
回動を可能状態にできる。
【0012】そして開閉ハンドルの回動範囲は、前記本
体側に設けた両端のストッパーで区画された突起用走行
凹所の凹設範囲内を設定することができる。
【0013】このようにして設けた前記の突起用走行凹
所内に開閉ハンドルの裏面より本体側に突出させたガイ
ドネジを遊嵌させて案内役とし、前記の両ストッパー間
を自在に回動できるようにしたものである。
【0014】突起用走行凹所内に遊嵌させた案内役のガ
イドネジは、必要に応じて開閉ハンドルの回動中心以外
で、かつ、該開閉ハンドル表裏方向に回動操作により進
退できる螺合係合する形態を採り、該ガイドネジ下端位
置を任意に選択できるようにしてある。
【0015】封印機構にあっては、開閉弁の閉止状態を
維持し、開弁操作を不能にすることを目的とするもの
で、開閉ハンドルに螺合したガイドネジを回動操作する
ことにより、開閉ハンドルの表裏方向に進退できる構成
にしてあり、閉弁時において、ガイドネジをネジ込むこ
とにより、本体側に当接して本体と開閉ハンドルとの間
隙を一定に保って、押し込み操作を阻止し、これによっ
て、前記摺動案内突起がストッパーから逸脱できない状
態にして回動操作の不能を維持するようにしてある。
【0016】このガイドネジの回動操作に用いる治具は
特殊の形状を備えたもので、通常一般的に使用する工具
での回動操作は行なえないようにし、関係部外者の操作
ができないように構成してある。
【0017】前記のカイドネジを案内役のほかに、封印
用との併用を目的とする場合に、開閉ハンドル裏面にお
いて、該ガイドネジ下端位置の高低差をもってその作用
種を選択するようにしたもので、これら高・低の高さ位
置規制も限定できることによって、封印機構として構成
するので、特殊工具によるガイドネジを開閉ハンドルに
対し螺動深度を勘あるいは感覚のみに頼らず、回動によ
る操作を上限ならびに下限位置で停止するようにし、こ
の上・下限位置以上の回動ができないようにしてある。
【0018】即ち、前記ガイドネジと開閉ハンドルとの
間にブッシュを介装することによって上記の目的を達成
させることができる。
【0019】ブッシュの上下面を貫通する操作孔は、該
ブッシュ下面の開口部より、ある設定高さまでガイドネ
ジの雄ネジが螺合できる雌ネジが設けられ、また、該ガ
イドネジの下端には、ガイドネジの雄ネジ径よりも小径
のピンが同心をもって突設してあり、このピンを有する
ガイドネジを前記ブッシュ内周の雌ネジの開口部より回
動限度まで螺合しておく。
【0020】前記ブッシュにピンを螺合して形成した封
印機構を開閉ハンドル表面より凹設したブッシュ係合孔
に螺入し、ブッシュ底面より突出したピンをブッシュ係
合孔の底部に開閉ハンドル裏面に貫通する小径のピン挿
通孔に係合し、かつ、挿入して封印機構を開閉ハンドル
と合体するものである。
【0021】開閉ハンドルの裏面に臨むピンの下端を該
開閉ハンドル裏面より最大値突出させるために特殊工具
をもってガイドネジに回動を与えて螺合深度を増大すれ
ば、該ガイドネジとピンとの段差部がピン挿通孔の内端
に当接して、それ以上の回動操作ができないようにして
ある。
【0022】ガイドピンに連なるピンの下端が最大突出
する時点あるいはそれより僅か直前位置で本体側に当接
させれば開閉ハンドルと本体との接合関係が生じ、開閉
ハンドルの本体側への押し込み操作を不能にする。
【0023】また、ピンの下端部と本体側との接触を断
ち、設定した上限位置まで上昇させれば、該ピンは案内
役として突起用走行凹所の両ストッパー間を自由に走行
できるようにすると同時に開閉ハンドル自体を本体側に
自由に押し込むことができるようにするものである。
【0024】以上のように、この考案は、特に前記封印
機構として設けたガイドネジをもって案内役と併用する
封印作用と、また封印を不要とするとき、回動操作にお
ける可動範囲の規制体として用いることにあるものであ
る。
【0025】
【考案の実施例】次ぎに、この考案の実施例を図面とと
もに説明すれば、本体1の弁室内に封入した弁体2の回
動操作により、該弁体2外周に開口する弁路3と、前記
弁室に開口する入・出用のポート4とを合致・非合致に
することより流体の開閉を司る流体開閉弁において、弁
体2と該弁体2の軸心方向のスプライン方式によって接
続された開閉ハンドル5の間に、弁体2を反力受けとす
る伸長形のスプリング6を介装するとともに、該開閉ハ
ンドル5の下部外周より突設した摺動案内突起7と該摺
動案内突起7を段違いにした副摺動部17とを、前記本
体1の弁室と同心状態をもって交互に凹凸形成した円弧
状のガイド部8と突起用走行凹所9とを、前記スプリン
グ6の弾力に抗して接触でき、かつ、回動できるように
係合し、また、これとはべつに前記開閉ハンドル5の表
面より、該開閉ハンドル5の中心以外の任意箇所で、軸
心と平行してガイドネジ10を螺入貫通し裏面より突出
させて本体1側の前記突起用走行凹所9に挿入し、ガイ
ド部8の両端で形成された回動範囲を規制するストッパ
ー11間のみを自由に回動できるように設けて成るもの
である。
【0026】上記のようにこの考案の開閉弁は、その主
部材を本体1、弁体2、開閉ハンドル5、伸長形のスプ
リング6との大略4部材からなり、開閉ハンドル5には
封印機構14が装備できるようにしてある。
【0027】また、開閉ハンドル5には実質的に、回動
走行盤15が設けられ、この回動走行盤15に前記した
摺動案内突起7を設けるもので、これら回動走行盤15
は工作上に便するためのものであって、開閉ハンドル5
の裏面に固着するものであるから、前記摺動案内突起7
は開閉ハンドル5の一部と考えて差しつかえない。
【0028】回動走行盤15の外周には、約8分の1周
程度を幅寸法とする摺動案内突起7を直径方向の2箇所
に、スリットをもって区画した位置に回動走行盤15を
構成する板厚寸法と同程度寸法の段部を介して隆起形成
する。
【0029】また、前記の摺動案内突起7の一方端に隣
接して設ける副摺動部17は該摺動案内突起7と同等半
径で、かつ、約6分の1外周程度をもって回動走行盤1
5の外周より増半径をもって形成する。
【0030】この副摺動部17は後述する本体1に対し
開閉ハンドル5を一定高さ位置で回動させる作用ととも
に、これら本体1、開閉ハンドル5とを合体しておくた
めのもので、本体1と開閉ハンドル5とがどのような回
動位置関係にあってもこれら副摺動部17とともに摺動
案内突起7のいずれか一方かあるいは双方が本体1側の
ガイド部8に常時係合できるように形成してある。
【0031】更に、この回動走行盤15の中央には正円
以外のスプライン孔18が穿たれ、後述する弁体2上面
に形成したスプライン軸19を挿入し、かつ、回動時に
係止できるようにしてある。
【0032】前記の回動走行盤15をビス16で固定す
る開閉ハンドル5は、その表面に、該開閉ハンドル5と
前記スプライン構成で連動する弁体2における弁路3の
流体流動方向を示唆する表示を突条20によって形成
し、回動操作の指掛部と開閉弁全体のデザインとを兼ね
て隆設してある。
【0033】この突条20の一端部に封印機構14を埋
設するものである。
【0034】封印機構14は、開閉ハンドル5に螺合に
よる埋設固定するブッシュ22と、該ブッシュ22に螺
合するガイドネジ10とからなり、このガイドネジ10
は大径のネジ部10aを上部に有し、下部には前記ネジ
部10aよりも小径で、かつ、設定長さのピン10bを
同心にして設け、かつ、ネジ部10aの上面には治具係
合部10cを凹設し、この治具係合部10cに係合して
操作する治具は、一般工具の既製品にはない特殊形状の
ものとする。
【0035】また、ブッシュ22の縦方向中心位置に上
下面を貫通する操作孔24には、その下端開口部より設
定高さ位置まで雌ネジ25を刻設し、螺合するガイドネ
ジ10の螺動上昇上限位置を設定しておき、この雌ネジ
25に対しブッシュ22の下端開口部よりガイドネジ1
0を螺合し一体にして封印機構14を形成するものであ
る。
【0036】このようにして開閉ハンドル5に装着され
た封印機構14は、ブッシュ22における雌ネジ25に
螺合したガイドネジ10を前記した特殊工具をもって設
定最上限位置まで上昇螺動しておくものである。
【0037】開閉ハンドル5の表面に開口する封印機構
用の係合孔は、その内周に設けた雌ネジと封印機構を形
成するブッシュ22の外周に設けた雄ネジとが螺合でき
るようにしてあり、該係合孔の底部には雌ネジと同心位
置に前記ガイドネジ10のピン10bが自由に摺動また
は小許の間隙を介して通行できるピン挿通孔28を開閉
ハンドル5の裏面に貫通するように穿設しておくもので
ある。
【0038】前記のように、ガイドネジ10をブッシュ
22に螺合して形成した封印機構14を開閉ハンドル5
の封印機構係合孔に螺合するとともに、開閉ハンドル5
の裏面に突出したピン10bが本体1側の突起用係合凹
所9内を自由な走行を可能にさせるとともに、該突起用
係合凹所9を形成する両端部のストッパー11、11に
当接して、それ以上の回動を阻止する回動範囲規制体と
し、また、ガイドネジ10を下降方向に全回動操作すれ
ばネジ部10aとピン10bとの異径段差がブッシュ2
2を螺合したピン挿通孔28の開口段部に当接し、それ
以上の下降を阻止され、かつ、阻止された時点で、降下
したピン10bの最下端部が本体1側の段部21に当接
し、開閉ハンドル5の押し込み操作を阻止し、これによ
って該開閉ハンドル5の回動操作ができないよう本体1
側に固着して不動を維持することができるように構成す
るものである。
【0039】本体1の弁室には、流体流入用と流出用と
のポート4が開口され、該両ポート4に合致する弁路3
を直径方向に穿設した弁体2の上面にスプライン軸19
を凸設し、また、伸長形のスプリング6の下端部を係止
させるスプリング係止部26を設ける。
【0040】本体1の上端には前記の弁室が開口され、
この開閉弁における前記ポート4と、前記弁体2におけ
る弁路3の開口部位置関係によって本体1に対し弁体2
の回動角度が決定される。今、仮に、ポート4ならびに
弁路3が弁室ならびに弁体2の直径方向とした場合に
は、弁体2とともに開閉ハンドル5の開閉操作角度範囲
は90度を最大角度とするもので、この考案の場合、開
閉操作角度を90度として以下説明する。
【0041】本体1における弁室の円形開口部には、段
部21をもって弁室径より大径の前記摺動案内突起7お
よび副摺動部17が走行できるようにし、この段部21
の上面より摺動案内突起7ならびに副摺動部17を形成
した回動走行盤15の板厚の2倍程度の寸法を高さ寸法
を介してガイド部8を約4分の1周を対角状に、かつ、
中心を指向して突設し、ガイド部8の両外端部が前記ス
トッパー11、11となり、該ストッパー11、11間
が前記の突起用走行凹所9となるように構成するもので
ある。
【0042】以上のように形成した本体1の弁室に前記
弁体2を挿入し、該弁体2の上面中央に凹没形成したス
プリング係止部26に伸長形のスプリング6の一端を係
合する。
【0043】なお、前記ガイド部8下方の段部21の有
無は任意である。
【0044】以上のように、裏面に回動走行盤15をビ
ス16で固着した開閉ハンドル5において、とりあえず
封印機構14を抜去しておくか、あるいは封印機構14
を具備させない場合は、開閉ハンドル5に直接螺合する
ガイドネジ10を、該開閉ハンドル5より抜去してお
き、この開閉ハンドル5を前記の本体1上に重ね合わ
せ、かつ、弁体2の上面に突出形成したスプライン軸1
9を回動走行盤15のスプライン孔18に合致させて前
記スプリング6とともに挿通して、開閉ハンドル5と本
体1との芯合わせを調整しつつ、スプリング6の弾力に
抗してこれらを接合し、然る後に開閉ハンドル5を回動
し、前記の回動走行盤15における副摺動部17をガイ
ド部8に係合させて、更に回動して摺動案内突起7を前
記ガイド部8のストッパー11に当接させ、開閉弁を完
全閉止状態にして、本体1と開閉ハンドル5とを仮合体
するものである。
【0045】前記の、とりあえず抜去した封印機構14
においては、ガイドネジ10に対し、特殊工具をもって
回動操作し、下部のピン10bをブッシュ22より設定
された最大距離を突出させた調整済の封印機構14を構
成しておき、これを前記した本体1と仮合体した開閉ハ
ンドル5における封印機構係合孔に螺合結合させれば開
閉ハンドル5裏面におけるピン挿通孔28の開口部より
突出したピン10bの下端面が本体1の段部21に接面
して、封印された開閉弁が構成される。
【0046】また、前記のように、封印機構14を具備
させない場合は、ガイドピン10を開閉ハンドル5の裏
面より設定寸法を突出させ、仮合体させた本体1の突起
用走行凹所9内に挿入するものである。
【0047】このようにした開閉弁における前記封印機
構14に対し、関係部外者には判明し難いようにキャッ
プ23を被着して成るものである。
【0048】なお図中、符号27はガイド部8と段部2
1とによって形成された案内溝を示すものである。
【0049】
【考案の効果】この考案の封印機構付き押し廻しコック
は、その操作部である開閉ハンドルを弁本体の直上位置
で、しかも、該弁本体と同径にして、従前の把手型ハン
ドルを排除して小型化し、操作方法も摘み式として外形
を美麗にしているとともに、軽快に操作できる効果を有
するものである。
【0050】開閉ハンドルに設ける摺動案内突起ならび
に副摺動部を、開閉ハンドルに難易度の高い切削工程に
よらず、別部材の板材より容易に形成し、これを開閉ハ
ンドルの裏面に固着することができるので、その製造過
程を簡素化する効果がある。
【0051】このコックに設けたガイドネジが、本来の
開閉弁の回動操作における回動範囲の規制ならびに回動
運動のガイドとして作用できる以外時に封印作用を奏す
ることもできるように構成したので、これら兼用した作
用を期待できることにより、これら専用の部材を割愛で
きるので、従って、部品点数を減少させることができ、
軽量化ならびに構成上の簡素化、組立て工数の削減、ひ
いては、製造元価の引下げ等の効果あるものである。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】 流体開閉弁の平面図、
【図2】 流体開閉弁の正面図、
【図3】 図1のA−A線断面図、
【図4】 開弁状態時の本体と回動走行盤との関係を示
す平面図、
【図5】 閉弁状態時の本体と回動走行盤との関係を示
す平面図、
【図6】 封印機構の拡大平面図、
【図7】 図6のB−B線断面図、
【図8】 開弁時の封印機構と本体との関係を示す拡大
断面図、
【図9】 閉弁時の封印機構と本体との関係を示す拡大
断面図、
【図10】 封印時の封印機構と本体との関係を示す拡
大断面図、
【図11】 回動走行盤の平面図、
【図12】 回動走行盤の正面図。
【0053】
【符号の説明】
1 本体、 2 弁体、 3 弁路、 4 ポート、 5 開閉ハンドル、 6 スプリング、 7 摺動案内突起、 8 ガイド部、 9 突起用走行凹所、 10 ガイドネジ、 10a ネジ部、 10b ピン、 10c 治具係合部、 11 ストッパー、 14 封印機構、 15 回動走行盤、 16 ビス、 17 副摺動部、 18 スプライン孔、 19 スプライン軸、 20 突条、 21 段部、 22 ブッシュ、 23 キャップ、 24 操作孔、 25 雌ネジ、 26 スプリング係止部、 27 案内溝、 28 ピン挿通孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 000114156 ミツワガス機器株式会社 東京都足立区綾瀬3丁目14番10号 (72)考案者 斎藤 護雄 東京都大田区鵜の木1丁目11番11号 (72)考案者 谷口 健仁 三重県桑名市大福2番地 日立金属株式 会社 桑名工場 内 (72)考案者 堤 千秋 三重県桑名市大福2番地 日立金属株式 会社 桑名工場 内 (72)考案者 長谷川 道夫 新潟県上越市大字上源入428番地7号 (72)考案者 作美 成一郎 新潟県中頚城郡頚城村上柳町382 (72)考案者 和田 徹也 東京都品川区豊町4丁目20番地14号 光 陽産業株式会社 内 (72)考案者 傳田 仁 東京都品川区豊町4丁目20番地14号 光 陽産業株式会社 内 (72)考案者 吉川 巧 東京都足立区綾瀬3丁目14番10号 ミツ ワガス機器株式会社 内

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体1の弁室内に封入した弁体2の回動
    操作により、該弁体2外周に開口する弁路3と、前記弁
    室に開口する入・出用のポート4とを合致・非合致にす
    ることより流体の開閉を司る流体開閉弁において、弁体
    2と該弁体2の軸心方向スプライン方式によって接続
    された開閉ハンドル5の間に、弁体2を反力受けとす
    る伸長形のスプリング6を介装するとともに、該開閉ハ
    ンドル5の下部外周に摺動案内突起7と副摺動部17を
    段違いに突設し、他方、前記弁体1はその弁室内面に、
    前記摺動案内突起7を受け入れる突起用走行凹所9と
    、この突起用走行凹所9から弁室内側に突出し前記突
    起用走行凹所9との接続部にストッパ11を形成した円
    弧状のガイド部8とを形成してなり、前記開閉ハンドル
    5の摺動案内突起7及び副摺動突起17と前記弁体1の
    ガイド部8、突起用走行凹所9及びストッパ11は、ス
    プリング6に付勢された開閉ハンドル5の摺動案内突起
    7が弁体1の前記突起用走行凹所9の端部においてスト
    ッパ11と係合し、且つ、スプリング6に抗して押圧さ
    れた開閉ハンドル5の回転で摺動案内突起7とストッパ
    11の係合が解除されて、摺動案内突起7と副摺動部1
    7が弁体1のガイド部8の下側に回動自在に係合するよ
    うに組付けられており、また、これとはべつに前記開閉
    ハンドル5の表面より、該開閉ハンドル5の中心以外の
    任意箇所で、軸心と平行してガイドネジ10を螺入貫通
    し裏面より突出させて本体1側の前記突起用走行凹所9
    に挿入し、ガイド部8の両端で形成された回動範囲を規
    制するストッパー11間のみを自由に回動できるように
    設けて成ることを特徴とする押し廻し式の流体用開閉コ
    ック。
  2. 【請求項2】 鋼板を素材として、中心に正円以外の
    スプライン孔18を穿設し、該スプライン孔18を中心
    として、本体1側に設けた突起用走行凹所9の円弧を形
    成する半径よりも小で、かつ、ガイド部8の縁辺を形成
    する半径よりも大なる半径の縁線を外周とする摺動案内
    突起7と副摺動部17とを区画し、かつ、これらが少な
    くとも素材とした鋼板の板厚寸法程度の段差を表裏方向
    に設けて回動走行盤15を形成し、これを開閉ハンドル
    5の裏面に固着して成ることを特徴とする請求項1記載
    の押し廻し式の流体用開閉コック。
  3. 【請求項3】 本体1側に設けた突起用走行凹所9内
    を回動するガイドネジ10が開閉ハンドル5との螺動深
    度によって先端が当接できる段部21を突起用走行凹所
    9の凹設範囲内の本体1側に設けて成ることを特徴とす
    る請求項1記載の押し廻し式の流体用開閉コック。
  4. 【請求項4】 ガイドネジ10の下端よりネジ部10
    aの径より小径のピン10bを前記ネジ部10aと同心
    にして設け、かつ、ネジ部10aの雄ネジが螺合する雌
    ネジ25をブッシュ22における操作孔24の下端開口
    部より、ある設定した距離間に設け、開閉ハンドル5に
    おける設定位置に前記ブッシュ22の埋設用孔の底部に
    前記ガイドネジ10のネジ部10aの径より小径で、か
    つ、前記ピン10bが自在に挿抜できる径のピン挿通孔
    28を開閉ハンドル5の裏面に貫通穿設し、ピン10b
    の下端より突出させてガイドネジ10を螺合したブッシ
    ュ22を開閉ハンドル5に係合固着し、かつ、前記ピン
    10bをピン挿通孔28より開閉ハンドル5の裏面に突
    出させてガイド作用を兼ねた封印機構14を設けて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の押し廻し式の流体用開
    閉コック。
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