JPH11270702A - プラスチック製バタフライ弁 - Google Patents

プラスチック製バタフライ弁

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JPH11270702A
JPH11270702A JP6872598A JP6872598A JPH11270702A JP H11270702 A JPH11270702 A JP H11270702A JP 6872598 A JP6872598 A JP 6872598A JP 6872598 A JP6872598 A JP 6872598A JP H11270702 A JPH11270702 A JP H11270702A
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valve
bush
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cylindrical bush
shaft
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Takatomo Kato
隆大 加藤
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Asahi Yukizai Corp
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁体の芯出しが容易で環状シートの偏摩耗を
防止し芯出し用部品のコストが低減できる偏心型プラス
チック製バタフライ弁を提供する。 【解決手段】 中空円筒状の本体の内周側面部に環状シ
ートを本体の側面から固定し、弁軸と係合し本体内に偏
心回動する弁体の周縁が前記環状シートに当接する。本
体と弁体の上部にそれぞれブッシュ受口を設け両ブッシ
ュ受口に係合するように弁軸と係合する軸孔を有する上
部円筒状ブッシュを嵌合し、本体と弁体の下部に同様の
軸孔を有する有底の下部ブッシュを嵌合し、上部円筒状
ブッシュの上には上部円筒状ブッシュの上方移動を制限
するブッシュ押えを設け、上部円筒状ブッシュとブッシ
ュ押えとの間及び下部円筒状ブッシュと弁体との間にそ
れぞれ僅かの隙間を設け、弁体が弁開閉時に僅かに上下
動できるよう弁軸を上部及び下部円筒状ブッシュに嵌合
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化学プラントや水道
等の配管ラインに好適に使用されるプラスチック製バタ
フライ弁に関し、さらに詳しくは弁体の弁閉塞時におけ
る弁体の芯出しが容易に行われる偏心型プラスチック製
バタフライ弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、偏心型金属製バタフライ弁におい
ては本体、弁体及び弁軸には金属材料を用いており、流
路を流れる流体によっては耐食性のある金属材料を用い
ていた。また本体の弁軸軸孔内には本体内部から軸孔を
通っての漏洩を防ぐためVパッキン等が配置されてい
た。(図6参照)
【0003】一方、本体及び弁体にプラスチックを用い
て耐食性を向上させた偏心型プラスチック製バタフライ
弁においては、弁軸を円筒形の軸孔に嵌合させるための
上部円筒状ブッシュ及び下部円筒状ブッシュが配置さ
れ、また弁体の芯出しを行うための弁体位置調整用ボル
トが下部円筒状ブッシュの下方に配置されていた。(図
5参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の偏
心型プラスチック製バタフライ弁では弁体の芯出しを行
う弁体位置調整用ボルトを設けることで、部品点数と加
工箇所の増加をまねいており、また弁の使用に際し環状
シートの偏摩耗や操作トルク軽減及び弁座シール性能確
保のために、弁体位置調整用ボルトにより弁体の芯出し
を行わなければならなかった。
【0005】また従来の偏心型金属製バタフライ弁で
は、弁体の芯出しは各部品の寸法精度に依存しており、
各部品の加工には精度が要求され加工コストの増大をま
ねいていた。無論弁軸が流体中に露出している金属製偏
心型バタフライ弁が耐食性に劣ることは云うまでもな
い。
【0006】本発明は以上のような従来技術の問題点に
鑑みなされたもので、その目的は偏心型バタフライ弁に
おいて、弁体の弁閉塞時の弁体の芯出しが容易に行われ
る偏心型プラスチック製バタフライ弁を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来技術に
鑑みなささたもので、偏心型プラスチック製バタフライ
弁において、弁体の弁閉塞時の弁体の芯出しが容易に行
われることを特徴とし、弁体の芯出しに関る部品の寸法
精度をゆるく設定できることで加工個所を少なくするこ
とができ、また弁開閉時の操作トルクを軽減でき、かつ
環状シートの偏摩耗が起こらないことを特徴とするもの
である。
【0008】本発明における弁体の芯出し構造は、以下
の構造からなるものである。上部円筒状ブッシュが本体
の上部に設けられたブッシュ受口及び弁体上部に設けら
れたブッシュ受口にそれぞれ係合され、内面は弁軸と嵌
合する断面多角形の軸孔を有しており、外周面には本体
上部に設けられたブッシュ受口の内周面と弁体上部に設
けられたブッシュ受口の内周面に相対する位置にそれぞ
れ環状のシール材が配置されている。
【0009】また下部円筒状ブッシュが閉塞された底部
を有しており、本体の下部に設けられたブッシュ受口及
び弁体の下部に設けられたブッシュ受口にそれぞれ係合
され、内面は弁軸と嵌合する断面多角形の軸孔を有して
おり、外周面には弁体下部に設けられたブッシュ受口の
内周面に相対する位置に環状のシール材が配置されてい
る。
【0010】上部円筒状ブッシュはブッシュ押えの下端
と弁体上部に設けられたブッシュ受口の底面とによりお
およそ弁軸方向の位置決めがなされており、同様に下部
円筒状ブッシュも本体下部に設けられたブッシュ受口の
底部と弁体下部に設けられたブッシュ受口の上端面とに
よりおおよそ弁軸方向の位置決めがなされている。また
上部円筒状ブッシュ、弁体及び下部円筒状ブッシュを密
着嵌合させた三者の弁軸方向の寸法の和は、ブッシュ押
え下端と本体下部のブッシュ受口底部との間の弁軸方向
の寸法よりもわずかに小さくなるように設定されてい
る。
【0011】すなわち、弁閉塞時に弁体の上部ブッシュ
受口の底面と上部円筒状ブッシュの下端面との間、及び
ブッシュ押えの下端面と上部円筒状ブッシュの上端面と
の間のどちらか一方もしくは両方にわずかな隙間が、ま
た下部円筒状ブッシュの上端面と弁体の下部ブッシュ受
口の上端面との間にわずかな隙間が生じるように両円筒
状ブッシュ、ブッシュ押えあるいは弁体に設けられた両
ブッシュ受口の弁軸方向の寸法が適宜設定されている。
【0012】ここで、偏心配置された弁体が、例えば弁
全開時に弁軸方向の下方にずれていたとすると、該弁体
が回動し弁が閉塞しようとすると弁体の周縁部は環状シ
ートの下部の内周側シール部から当接し始める。弁体は
上下動可能に弁軸と上部及び下部の円筒状ブッシュとに
嵌合されているため、環状シートの下部の内周側シール
部からの反発力により該弁体は回動しながらわずかに上
方に押し上げられる。弁体がさらに回動していくと該弁
体は前記と同様に環状シートの内周側シール部からの反
発力により流路の中心方向へ押され、弁が完全に閉塞す
るときには環状シートの内周側シール部から均等に反発
力を受け、弁体の芯出しが容易に行われている。
【0013】弁閉塞時に生じる上記隙間の和は特に限定
されないが、上部及び下部円筒状ブッシュの弁体側の外
周面に配置される環状シール材の弁軸方向の寸法と同じ
かそれより小さくなるように設定するのが良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様について
図面にもとづき説明するが、本発明が本実施態様に限定
されないことは云うまでもない。
【0015】図1は塩化ビニール樹脂製の偏心型バタフ
ライ弁の閉状態を示す縦断面図である。図において、1
は中空円筒状の本体であり、流路を構成するその内部に
は、断面六角形の弁軸3により偏心配置された弁体2が
回動自在に軸支されている。また、4は本体1の内周面
に配置された環状シートで、環状のシート押え5によっ
て本体1の側面に固定されており、前記弁体2の周縁部
と当接すなわち圧接することにより、弁座シール性が確
保される。
【0016】6は内部に弁軸3を支承する断面六角形の
軸孔を有した上部円筒状ブッシュであり、本体1に設け
られたブッシュ受口12及び弁体2に設けられたブッシ
ュ受口13とそれぞれ両方にわたって嵌合し、上部円筒
状ブッシュ6の上部に設けられるブッシュ押え11の下
端と弁体2のブッシュ受口13の底面によって弁軸方向
の移動が制限されるようになっている。上部円筒状ブッ
シュ6の外周面には環状シール材8及び9が上記ブッシ
ュ受口12及び13の内周面に相対する位置に設けられ
た環状孔にそれぞれ嵌合されており、流路内を流れる流
体が環状シール材8及び9によって、弁軸3が流体に直
接接触しないようにシールされている。
【0017】同様に7は閉塞された底部を有し、断面六
角形の軸孔を有する下部円筒状ブッシュであり、本体1
の下部に設けられたブッシュ受口16及び弁体2に設け
られたブッシュ受口15にそれぞれ両方にわたって嵌合
し、内部は弁軸3と嵌合することにより弁軸3を支承し
ている。下部円筒状ブッシュ7の外周面にはブッシュ受
口15の内周面に相対する位置に設けられた環状孔に環
状シール材10が嵌合され、流路内を流れる流体が環状
シール材10によって、弁軸3が流体に直接接触しない
ようにシールされている。
【0018】14及び17はブッシュ押え11の下端面
と上部円筒状ブッシュ6の上端面との間、弁体2の下部
に設けられたブッシュ受口15の上端面と下部円筒状ブ
ッシュ7の上端面との間にそれぞれ設けられた隙間であ
る。
【0019】該隙間14,17を設けた理由は以下のと
おりである。弁体2は上部円筒状ブッシュ6と下部円筒
状ブッシュ7によって弁軸方向の位置決めをされるが、
弁閉塞時には弁体2の周縁部と環状シート4が均等に圧
接する必要がある。しかし、弁体2と上部円筒状ブッシ
ュ6及び下部円筒状ブッシュ7の間に隙間が無いと、弁
を組立てた時点で弁体の位置が決まってしまうため弁閉
塞時の弁体2の弁軸方向の位置は各部品の弁軸方向の寸
法に依存してしまう。
【0020】これに対し本発明のごとく上記隙間14,
17を設けると弁を閉塞するために弁体2を回動した時
の弁体2の弁軸方向の移動を可能にするため、弁体2の
芯出しが容易になる。該隙間14,17の弁軸方向の寸
法は環状シール材9,10の弁軸方向の寸法よりやや小
さく設けられている。また該隙間14は上部円筒状ブッ
シュ6の下端面と弁体2の上部に設けられたブッシュ受
口13の底面との間に設けてもよい。
【0021】図4は塩化ビニール樹脂製の偏心型バタフ
ライ弁の他の実施例の閉状態を示す縦断面図で、上部円
筒状ブッシュ18は弁体2との嵌合深さをより深くした
もので、より安定した軸封構造を持つものである。また
下部円筒状ブッシュ19は図1に示した下部円筒状ブッ
シュ7の外周面に環状シール材21を追加したもので、
本体下部に設けられたブッシュ受口の内周面に相対する
下部円筒状ブッシュ19の外周面に環状シール材21を
配置し、弁開時に流体圧によっては弁軸3が弁軸方向の
上方へ押しあげられようとする現象を抑制するものであ
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明の偏心型プラ
スチック製バタフライ弁は、弁体がわずかに上下動可能
に上下円筒状ブッシュと弁体の間の弁軸方向に隙間を設
けることで弁閉塞時の弁体の位置決めが容易に行われる
ため、上下円筒状ブッシュ及び弁体の弁軸方向の寸法精
度を高く設定する必要がなく、加工コストの低減が可能
であり、かつ環状シートの偏摩耗が起こらないため弁座
シール性能を長期にわたって維持できる。
【0023】また、上下の円筒状ブッシュの外周面の本
体及び弁体側にそれぞれ環状シール材を配置し、流路内
を流れる流体と弁軸が直接接触しない構造にすると、弁
軸が流体によって腐食されることがなく、弁軸の材質を
幅広く選定可能であり材料費の低減と弁軸の強度の向上
が計られ、かつ弁軸が他の部品と固着することを防止で
き、弁体のわずかな上下動を保つことができる。
【0024】さらに生産及びメンテナンスに要するコス
トの低減を図ることができる。なお、プラスチック製で
あるため、軽量でかつ耐食性に優れているという効果が
あることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の弁閉時を示す縦断面図であ
る。
【図2】弁体、弁軸及び上下円筒状ブッシュの分解斜視
図である。
【図3】図1の弁開時を示す縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図5】従来のプラスチック製バタフライ弁の縦断面図
である。
【図6】従来の金属製バタフライ弁の縦断面図である。
【符号の説明】
1…本体 2…弁体 3…弁軸 4…環状シート 5…シート押え 6…上部円筒状ブッシュ 7…下部円筒状ブッシュ 8…環状シール材 9…環状シール材 10…環状シール材 11…ブッシュ押え 12…ブッシュ受口 13…ブッシュ受口 14…隙間 15…ブッシュ受口 16…ブッシュ受口 17…隙間 18…上部円筒状ブッシュ 19…下部円筒状ブッシュ 20…環状シール材 21…環状シール材 22…ハンドル 23…ボルト孔 41…本体 42…弁体 43…弁軸 44…環状シート 45…上部ブッシュ 46…下部ブッシュ 47…環状シール材 48…調整ボルト 49…ロックナット 50…スラスト受け 61…本体 62…弁体 63…弁軸 64…環状シート 65…Vパッキン押え 66…Vパッキン 67…ガスケット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒状の本体の内周側面部に環状シ
    ートを本体側面から固定し、断面多角形の弁軸と嵌合し
    本体内に偏心回動するように軸支された弁体の周縁が前
    記環状シートに当接するよう構成した偏心型プラスチッ
    ク製バタフライ弁において、前記本体及び前記弁体の上
    部にそれぞれブッシュ受口を設け、該両ブッシュ受口に
    係合するように前記弁軸と嵌合する断面多角形の軸孔を
    有する上部円筒状ブッシュを嵌合し、また前記本体及び
    前記弁体の下部に設けたブッシュ受口に前記と同様の軸
    孔を有する有底の下部円筒状ブッシュを前記上部円筒状
    ブッシュと同様に嵌合し、前記上部円筒状ブッシュの上
    には弁軸と嵌合し該上部円筒状ブッシュの上方移動を制
    限するブッシュ押えを設け、さらに上部円筒状ブッシュ
    の端面と前記弁体又は前記ブッシュ押えとの間及び前記
    下部円筒状ブッシュの端面と弁体との間にわずかな隙間
    を設け、弁体が弁開閉時に本体に対しわずかに上下動で
    きるように上部及び下部円筒状ブッシュに嵌合している
    ことを特徴とするプラスチック製バタフライ弁。
  2. 【請求項2】 上部円筒状ブッシュと本体及び弁体との
    間、及び下部円筒状ブッシュと弁体との間に、それぞれ
    環状シール材を配置したことを特徴とする請求項1に記
    載のプラスチック製バタフライ弁。
  3. 【請求項3】 プラスチックが硬質塩化ビニル樹脂、ポ
    リプロピレン、又はフッ素樹脂であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載のプラスチック製バタフライ弁。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0905422A1 (en) * 1997-04-14 1999-03-31 Asahi Organic Chemicals Industry Co., Ltd. Plastic butterfly valve
USD873966S1 (en) 2018-02-16 2020-01-28 Asahi Yukizai Corporation Butterfly valve
USD873959S1 (en) 2018-02-16 2020-01-28 Asahi Yukizai Corporation Butterfly valve disc
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