JP2517422Y2 - 畦間運搬車の伝動構成 - Google Patents

畦間運搬車の伝動構成

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JP2517422Y2
JP2517422Y2 JP1987089514U JP8951487U JP2517422Y2 JP 2517422 Y2 JP2517422 Y2 JP 2517422Y2 JP 1987089514 U JP1987089514 U JP 1987089514U JP 8951487 U JP8951487 U JP 8951487U JP 2517422 Y2 JP2517422 Y2 JP 2517422Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、葉煙草等の収穫作業に用いる狭い畦間を
低速で走行可能な畦間運搬車の伝動構成に関するもので
ある。
(従来技術) 狭幅の畦間を走行しながら収穫作業等の各種作業を行
う畦間運搬車としては実開昭56-39360号公報に記載され
たもの等があるが、この技術にあっては機台上に原動機
及び荷台を並設したものであるから、荷台面積が十分に
確保できないばかりか、原動機が支障となって機体の原
動機側からの作業が行えないものであった。
(考案が解決しようとする問題点) 上記の如き従来技術の欠点を解消するためには、荷台
下部に原動機や変速装置等を全て配置すればよいのであ
るが、この種畦間作業車にあっては、超低速で走行しな
がら作業を行う必要があり、変速装置が極めて大型とな
り、原動機や該変速装置を単に荷台下部に配置するのみ
では荷台高さが高くなったり、又、前後の車軸間距離が
長くなって回向性が悪くなる欠点を有するものであっ
た。この考案はこれらの欠点を解消し、機体の前後から
作業可能でかつ広い面積の荷台を有し、更に操作性の良
い畦間運搬車を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 狭幅で前後方向に長い平床荷台1の下部に前後の車軸
2,3を配設し一方側の車軸2を駆動軸となし、該駆動軸
2の前後に二個に分割構成する変速装置4,5を振分配置
し、更に、原動機6を駆動軸2内方側の変速装置4より
更に内方側の前後の車軸2,3間略々中央に配置してなる
畦間運搬車の伝動構成の構成とする。
(考案の作用及び効果) 荷台1下部の前後の車軸2,3間に設ける原動機6から
の動力は、二個に分割され駆動軸2の前後に振分配置さ
れる変速装置4,5によって減速され駆動軸2を駆動し超
低速走行をしながら収穫作業等を行うのであるが、変速
装置を二個に分割して駆動軸2の前後に振分配置したも
のであるから、前後の車軸2,3間に原動機6及び全ての
変速装置を配設したものに比し前後の車軸2,3の間隔を
短く構成でき機体の回向性が良好であると共に、駆動軸
2側への分担荷重が増加し牽引力が大きくなる。
又、変速装置4,5を分割して駆動軸2の前後に振分配
置すると共に、原動機6を駆動軸2内方側の変速装置4
より更に内方側の車軸2,3間略々中央に配置したもので
あるから、全ての伝動構成部分を荷台1下方に効率良く
配置して全長に亘って低く、広い面積の荷台を形成で
き、更に、大重量の原動機6で機体前後のバランスを保
った状態で、変速装置4,5により駆動軸2への分担荷重
を安定して増加させることができる。
(実施例) 図例は、葉煙草の収穫作業を行う畦間運搬車であっ
て、狭幅で前後に長い荷台枠7と、荷台枠7よりも狭幅
の機枠8とこれらを結ぶ連結杆9等により機枠構成して
ある。
駆動軸である前車軸2は、機枠8から立設する左右の
支枠10,10に架設され両端には車輪11,11を取着してあ
り、又、後車軸3は、荷台枠7に取着のボス12に回動自
在に垂下される操舵軸13下端に取着してあり、両端には
狭い間隔で車輪14,14を取着してある。
15は揺動アームであって、操舵軸13に取着の水平ピン
16にその中間部を上下方向揺動自在に保持され、先端部
には機枠8側に形成する係合部17に下方側から係合して
操舵軸13の回動を規制する係止部18を設けてある。19は
スプリングであって、揺動アーム15と操舵軸13の間に張
設され係止部18を係合部17に係止すべく付勢してある。
20は揺動アーム15後端に固着のボスであり、このボス20
に操向杆21を摺動可能に挿通してある。22は固定ボルト
である。
原動機6は前後の車軸2,3間の機枠8上に搭載し、
又、該原動機6と駆動軸2との間には摩擦円盤式伝動方
式の変速装置4を、又、駆動軸2の前方側には歯車方式
の変速装置5を配設してある。
23は駆動円盤であって、機枠8から立設する支枠10に
回転自在に軸架すると共に該駆動円盤軸端に取着のプー
リ24と原動機6の出力プーリ25との間に調帯26を伝動可
能に巻回してある。
変速装置5から後方に向け突出する伝動軸27には自在
継手28を介して揺動自在の六角軸からなる従動軸29を連
結してある。
30は従動円盤であって、六角軸からなる従動軸29に軸
方向摺動自在に嵌合し、駆動円盤23に略直交して接当さ
せてある。
又、従動軸29の中間部は軸受31により支持させ、更に
該軸受31を取着する回動板32上端を機体前後方向に設け
る枢支ピン33に回動自在に枢支させると共に、該回動板
32の一側下端にはワイヤー34の一端を連結し、ワイヤー
34他端のクラッチレバー35を握ることによって該回動板
32を枢支ピン33を中心に駆動円盤23から離れる方向に向
け回動させ、該回動板32に支持される従動軸29を自在継
手28をほぼ中心に揺動させ従動円盤30を駆動円盤23から
引離し、伝動状態を解除すべく構成してある。36はスプ
リングであって、回動板32の他側下部と機枠8との間に
張設され、該回動板32を駆動円盤23側に付勢し、従動円
盤30を常時は駆動円盤23に接当させるべく構成してあ
る。
37は従動円盤30の背部に固着の軸受であり従動軸29に
軸方向摺動自在に嵌合されると共に該軸受37の上下に突
出するピン38にアーム39の一端を回動自在に連結し、更
に該アーム39他端には機体の前後方向に設ける連結ロッ
ド40一端を連結固着してある。
該連結ロッド40は原動機6との接当を避けるべく上方
側方に屈曲されると共に機体後部に延設され、上下方向
の枢支ピン41を中心に回動自在の回動アーム42他端にピ
ン43を介して枢支連結されている。44は回動アーム42を
操作する変速レバーである。
駆動軸2前方側に位置する変速装置5は通常のギヤー
変速装置であって、該変速装置5から突出するシフター
軸45を摺動させて変速を行う。46はアームであって、そ
の中間部をピン47に回動自在に枢支されると共に、該ア
ーム46下端をシフター軸45に係合させ、又、該アーム46
の上端にはボス48に回動自在の操作軸49一端を連結して
ある。操作軸49の後端側は枢支部から機体側方に向け屈
曲させると共に、その端部に変速レバー50を取着してあ
る。
51は変速装置5の出力軸に取着のスプロケットであ
り、チェン52を介して駆動軸2に取着のスプロケット53
に伝動可能に構成してある。
54,54はパイプ材によって構成される側枠であって荷
台枠7側面に形成する挿通孔55,55に挿通固定する。
又、クランクレバー35は側枠54の前後に二個設け機体
の前後から操作可能に構成してある。荷台枠7上には平
板状の荷台1を搭載してある。
又、第4図に示す実施例のものにあっては、変速装置
5の伝動軸27に自在継手28を介して連結され従動円盤30
を軸支する従動軸29を従動円盤30より更に後方に延長
し、該従動軸29端を自在継手28に向かう枢支軸56に回動
自在の回動板32に軸受させたものであって、従動円盤30
の駆動円盤23に対する接離作用の為の回動板32の回動操
作力が少なくてよい。
原動機6からの動力は出力プーリ25、調帯26、プーリ
24を介して駆動円盤23が駆動され、該駆動円盤23に略直
交して接当する従動円盤30が減速回転される。
従動円盤30の回転は従動軸29、自在継手28を介して変
速装置5に伝えられると共に変速され、出力軸のスプロ
ケット51、チェン52、スプロケット53を介して駆動軸2
に伝達され走行する。
この走行中に機体を停止する場合や、変速装置4によ
る変速操作を行う場合には、クラッチレバー35を握ると
ワイヤー34が引かれ回動板32を枢支ピン33を中心として
駆動円盤23から離れる方向に回動させる。従って、回動
板32に取着の軸受31に保持される従動軸29は自在継手28
を中心に揺動され、該従動軸29に嵌合される従動円盤30
を駆動円盤23から引離し伝動を断つことができる。
続いて、変速装置4による変速を行う場合には、変速
レバー44を矢印(イ)方向に回動させ回動アーム42を同
方向に回動させると、回動アーム42他端に枢支連結され
る連結ロッド40が前方に押され、アーム39を介して軸受
37に取着の従動円盤30が従動軸29に案内されながら前方
に摺動される。従って、従動円盤30が駆動円盤23の中心
近くに移動され更に減速される動力を取出すことができ
る。又、変速レバー44を更に矢印(イ)方向に回動させ
従動円盤30を駆動円盤23の中心を越えた位置に移動させ
ると逆転動力が取出される。
この状態でクラッチレバー35を離すと、回動板32はス
プリング36の復元力により枢支ピン33を中心に駆動円盤
23側へ回動され、従動円板30を駆動円盤23に接当させ動
力伝達を行う。
次に、変速装置5による変速を行う場合には、変速レ
バー50を上下方向に回動させると操作軸49がボス48を中
心に回動され、該操作軸49前端に取着のアーム46をピン
47を中心に回動させ、該アーム46下端に係止されるシフ
ター軸45を伸退させて変速を行う。
畦間運搬車における作業にあっては、二個の変速装置
4,5により大きく減速して超低速で手放運転を行いなが
ら、両側の葉煙草を収穫して平床荷台1上に搭載する
が、該畦間運搬車は、前後の車軸2,3のうち一方側の駆
動軸2の前後に二個に分割構成する変速装置4,5を振分
配置し、更に、原動機6を駆動軸2内方側の変速装置4
より更に内方側の前後の車軸2,3間略々中央に配置し、
全ての伝動構成部分を荷台1下方に効率良く納めてお
り、全長に亘って低く広い面積の荷台1を形成でき機体
の前後から容易に作業が行えると共に、大重量の原動機
6の機体前後のバランスを保った状態で、変速装置4,5
により駆動軸2への分担荷重を安定して増加させ牽引力
を大きくすることができる。
又、駆動軸2の前後に変速装置4,5を振分配置したも
のであるから、従来の如く前後の車軸2,3間に全ての変
速装置を納めたものに比し車軸2,3の間隔を短く構成で
き回向性もよい。
畦間作業の運転時にあって、後車輪14,14を保持し回
動自在の操作軸13は、該操舵軸13に取着の水平ピン16回
りに上下回動自在に保持されスプリング19によって付勢
される揺動アーム15先端の係止部18と機枠8の係合部17
との係合によって固定され直進状態を維持して走行し、
又、畦端での回向時にあっては、操向杆21をスプリング
19の張力に抗して上方に持上げれば揺動アーム15が水平
ピン16回りに回動され、係止部18は係合部17との係止を
解除される。従って、操向杆21を左右に回動させ容易に
回向できる。
又、操向杆21は、揺動アーム15後端に固着のボス20内
を摺動させて長さを調節でき、回向操作の多い作業にあ
っては後方に延長して走行操作を行い、又、直進作業の
多い場合には荷台1下方に収納して作業の支障とならな
い様にする。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示すものであって、第1図は側面
図、第2図は一部破断する要部の側面図、第3図は要部
の平面図、第4図は他の実施例を示す要部の側面図であ
る。 図中、符号1は荷台、2は駆動軸、3は車軸、4は変速
装置、5は変速装置、6は原動機、8は機枠、13は操舵
軸、14は車輪、15は揺動アーム、17は係合部、18は係止
部、21は操向杆、23は駆動円盤、27は伝動軸、28は自在
継手、29は従動軸、30は従動円盤、31は軸受を示す。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】狭幅で前後方向に長い平床荷台1の下部に
    前後の車軸2,3を配設し一方側の車軸2を駆動軸とな
    し、該駆動軸2の前後に二個に分割構成する変速装置4,
    5を振分配置し、更に、原動機6を駆動軸2内方側の変
    速装置4より更に内方側の前後の車軸2,3間略々中央に
    配置してなる畦間運搬車の伝動構成。
JP1987089514U 1987-06-10 1987-06-10 畦間運搬車の伝動構成 Expired - Lifetime JP2517422Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57189612A (en) * 1981-05-15 1982-11-22 Nozawa Seisakusho Kk Agricultural work vehicle
JPH0349935Y2 (ja) * 1984-10-17 1991-10-24

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