JP2516846Y2

JP2516846Y2 - 電動ズームレンズの切換装置

Info

Publication number: JP2516846Y2
Application number: JP1329290U
Authority: JP
Inventors: 真介河本; 拓司浜崎
Original assignee: 旭光学工業株式会社
Priority date: 1990-02-14
Filing date: 1990-02-14
Publication date: 1996-11-13
Anticipated expiration: 2005-02-14
Also published as: JPH03105810U

Description

【考案の詳細な説明】「技術分野」本考案は、電動ズームレンズを備えたカメラに関し、
特にその動作モードの切換装置に関する。

「従来技術およびその問題点」電動ズームレンズでは、テレスイッチおよびワイドス
イッチによりズーミングを行なうことができる。さらに
電動ズームの機能を利用した特殊撮影モード（以下「制
御モード」という）が開発されている。この制御モード
には、人物などの主要被写体が動いても、撮影画面（フ
ァインダー視野）におけるその主要被写体の大きさを一
定とする倍率一定モード、露光中にズーミングする露光
間ズーミングモード、あるいは任意の焦点距離からプリ
セットした焦点距離にズーミングするプリセットズーム
モードなどが考慮されている。

このような複数の制御モードを有する電動ズームレン
ズでは、その制御モードを選択するスイッチ、制御モー
ドの変更を行なうためのスイッチ、通常の電動ズームモ
ードと選択された制御モードのどちらで撮影するかの切
換スイッチ等の多くのスイッチを必要とする。このた
め、操作性の問題、設定ミス、誤操作の問題が生じる可
能性が高い。

「考案の目的」本考案は、操作性がよく、設定ミスや誤操作が生じに
くい電動ズームレンズの切換装置を得ることを目的とす
る。

「考案の概要」本考案は、一つの操作部材を次の３ポジションに移動
させることにより、次の３つのモード（位置）選択を行
なうようにしたことを特徴としている。すなわち一つの
切換スイッチを、テレスイッチおよびワイドスイッチによるズーミング
を行なわせる電動ズームポジション、複数の制御モードから特定のモード選択を可能とする
モード選択ポジション、および選択された制御モードで電動ズームレンズを作動させ
る制御モードポジション、の３位置に移動させるようにしたことを特徴としてい
る。

そして本考案は、モード選択ポジションは最も使用頻
度が低いと考えられることを考慮し、このモード選択ポ
ジションに操作して操作力を解除したときはセルフバッ
クで制御モードポジションに復帰するようにしたことを
特徴としている。

「考案の実施例」以下図示実施例について本考案を説明する。

ズームレンズを構成する第１群レンズL1と第２群レン
ズL2は、それぞれピン11と12を備え、このピン11と12
は、カム環13のカム溝14、15を通り、直進案内手段16と
係合している。カム環13は、外周にギヤ17を備え、この
ギヤ17がズームモータ18によって回転駆動されるピニオ
ン20に噛み合っている。ズームモータ18を介してカム環
13を回動させると、第１群レンズL1と第２群レンズL2が
空気間隔を変化させながら光軸方向に移動し、焦点距離
が変化する。

ズームモータ18は制御手段22によって回転制御され
る。この制御手段22には、テレスイッチ23、ワイドスイ
ッチ24、切換スイッチ25およびモード選択スイッチ26か
らの情報が入力される。テレスイッチ23とワイドスイッ
チ24は、第５図に示すズーム操作リング32の正逆の回転
によりオンされる。このズーム操作リング32は、一眼レ
フカメラ30のレンズ鏡筒31に正逆回転自在に、かつ操作
力を開放すると中立位置に復帰するように設けられてい
る。

切換スイッチ25は、テレスイッチ23とワイドスイッチ
24のオンオフによりズームモータ18を駆動する電動ズー
ムポジションPZと、制御モードポジションCZと、モード
選択ポジションAmとのいずれか一つにスライド操作され
るもので、本考案の特徴とするスイッチである。この切
換スイッチ25は、例えばレンズ鏡筒31上に設けられる。

モード選択スイッチ26は、切換スイッチ25がモード選
択ポジションAmにあるとき、複数の制御モードの中から
一つの制御モードを選択するものである。この実施例で
は、Ａ、Ｂ、Ｃの３制御モードがある。Ａモードは例え
ば一定倍率制御モード、Ｂモードは露光間撮影モード、
Ｃモードはプリセットモードである。このモード選択ス
イッチ26は、例えば一眼レフカメラ30のボディ33上にス
ライドスイッチとして設けられる。Ａ、Ｂ、Ｃのいずれ
かのモードを選択するには、切換スイッチ25をモード選
択ポジションAmに移動させ、その状態でモード選択スイ
ッチ26の指標26aをＡ、Ｂ、Ｃモードのいずれかに合わ
せる。切換スイッチ25がモード選択ポジションAm以外に
あるときには、このモード選択スイッチ26は操作しても
無効とするソフトとし、あるいは機械的に操作できない
ようにする。

そして切換スイッチ25が制御モードポジションCZにあ
るときには、このようにして選択した制御モードでの撮
影が行なわれる。

同様に、ズーム操作リング32の操作は、例えば切換ス
イッチ25が電動ズームポジションPZにあるときだけ有効
であり、その回転方向に応じ、制御手段22を介してズー
ムモータ18が駆動される。ズーム操作リング32の回転角
の大小により、ズームモータ18の速度を変化させる制御
が可能である。勿論、切換スイッチ25が制御モードポジ
ションCZまたはモード選択ポジションAmにあるときに、
テレスイッチ23またはワイドスイッチ24を操作したとき
には、自動的に電動ズームモードになるように、ソフト
処理してもよい。

本考案は、例えば以上のような機能を有する電動ズー
ムレンズにおいて、切換スイッチ25によって、電動ズー
ムポジションPZ、制御モードポジションCZ、モード選択
ポジションAmの選択ができるようにしたことを要旨とす
るものである。そしてこの切換スイッチ25は、第２図な
いし第４図に示す具体的構成を有する。

スライドスイッチ部材40は、指標を兼ねる指標突起41
を有し、固定側部材（鏡筒）42に直進移動自在に支持さ
れている。このスライドスイッチ部材40は、固定側部材
42の抜け止め壁42aおよび移動範囲規制壁42bにより、摺
動方向および摺動範囲が規制されている。

このスライドスイッチ部材40には、板ばね43とブラシ
44が固定されている。板ばね43は、セルフリターンばね
部43aと、クリックばね部43bを有する。クリックばね部
43bは、スライドスイッチ部材40が電動ズームポジショ
ンPZ位置にスライドされたとき、クリック溝45に入っ
て、該スライドスイッチ部材40を電動ズームポジション
PZに安定保持する作用をする。またこのクリックばね部
43bは、スライドスイッチ部材40が制御モードポジショ
ンCZ位置にスライドされたときには、一方向規制壁46に
当接する。セルフリターンばね部43aは、スライドスイ
ッチ部材40がこの制御モードポジションCZ位置にあると
き、固定側部材42に設けた反力突起42cに当接して変形
し、クリックばね部43bを一方向規制壁46に弾接させ
る。固定側部材42は、一方向規制壁46に続けて平面部47
を有し、スライドスイッチ部材40が制御モードポジショ
ンCZから制御モード選択ポジションAmに移動する間は、
単にセルフリターンばね部43aが弾性変形する。

よって、スライドスイッチ部材40は、電動ズームポジ
ションPZと制御モードポジションCZ位置には安定保持さ
れるが、モード選択ポジションAm位置に移動操作された
ときには、操作力を解除すると、セルフリターンばね部
43aの力により制御モードポジションCZ位置に自動復帰
（セルフバック）する。

ブラシ44は、固定側部材42に設けたフレキシブルプリ
ント基板48と接触し、摺動位置に応じて電動ズームポジ
ションPZ、制御モードポジションCZおよびモード選択ポ
ジションAmの位置情報を制御手段22に与える。

上記構成の切換スイッチ25は、最も使用頻度が少ない
と考えられるモード選択ポジションAm位置にスライドス
イッチ部材40がスライドされたときは、その操作力が解
除されると自動的に制御モードポジションCZ位置に復帰
する。このため、必ず制御モードポジションCZ位置での
撮影ができることとなって、操作性がよく、設定ミスや
誤操作が生じにくい。仮にモード選択ポジションAm位置
に安定保持されたとすると、制御モード撮影、電動ズー
ムモード撮影のいずれもができず、いざというとき肝心
の写真撮影ができないという事態が生じる。なおセルフ
バックするポジションは、電動ズームポジションPZ位置
でもよい。

「考案の効果」以上のように本考案は、一つの切換スイッチにより、
電動ズームポジション、制御モードポジションおよびモ
ード選択ポジションの３ポジションを一つを選択できる
ようにしたから、操作性がよい。特に請求項２に記載の
装置によれば、使用頻度が低いモード選択ポジションに
操作したときには、操作力を解除すると自動的に制御モ
ードポジションに復帰するから、誤操作や設定ミスのお
それをより少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による電動ズームレンズの実施例を示す
接続図、第２図ないし第４図は切換スイッチの具体的構成例を示
すもので、第２図は一部の分解斜視図、第３図は組立状
態の背面図、第４図は第３図のIV−IV線に沿う断面図で
ある。第５図は本考案による電動ズームレンズのスイッチ類の
配置例を示す平面図である。 L1…第１群レンズ、L2…第２群レンズ、11、12…ピン、
13…カム環、14、15…カム溝、16…直進案内手段、17…
ギヤ、18…ズームモータ、20…ピニオン、21…コード
板、22…制御手段、23…テレスイッチ、24…ワイドスイ
ッチ、25…切換スイッチ、26…モード選択スイッチ、30
…一眼レフカメラ、31…レンズ鏡筒、32…ズーム操作リ
ング、40…スライドスイッチ部材、41…指標突起、42…
固定側部材、43…板ばね、43a…セルフリターンばね
部、43b…クリックばね部、44…ブラシ、45…クリック
溝、46…一方向規制壁、47…平面部、48…フレキシブル
プリント基板、Ａ、Ｂ、Ｃ…異なる制御モード、PZ…電
動ズームポジション、CZ…制御モードポジション、Am…
モード選択ポジション。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】テレスイッチおよびワイドスイッチにより
ズームモータを正逆に駆動する電動ズームモードと、こ
の電動ズームモードとは異なるモードでズームモータを
駆動する、複数の制御モードとを有する電動ズームレン
ズにおいて、上記電動ズームモードを行なわせる電動ズームポジショ
ンと、上記複数の制御モードから特定のモード選択を可能とす
るモード選択ポジションと、選択された制御モードで制御モードを行なわせる制御ズ
ームポジションとを一つの切換スイッチによって選択可
能としたことを特徴とする電動ズームレンズの切換装
置。
【請求項２】請求項１において、切換スイッチは、電動
ズームポジション、制御ズームポジションおよびモード
選択ポジションに順にスライド操作可能であって、これらのポジションのうち、電動ズームポジションおよ
び制御ズームポジションにそれぞれ安定保持する保持手
段を有し、かつ制御ズームポジションとモード選択ポジションの間
には、モード選択ポジションにおいて操作力を解除する
と制御ズームポジションへ復帰するセルフバック手段を
備えている電動ズームレンズの切換装置。