JP2516809B2 - ラクトン類の製法 - Google Patents
ラクトン類の製法Info
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- JP2516809B2 JP2516809B2 JP1055034A JP5503489A JP2516809B2 JP 2516809 B2 JP2516809 B2 JP 2516809B2 JP 1055034 A JP1055034 A JP 1055034A JP 5503489 A JP5503489 A JP 5503489A JP 2516809 B2 JP2516809 B2 JP 2516809B2
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- acid
- ruthenium
- catalyst
- dicarboxylic acid
- anhydride
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はラクトン類の製法に関するものである。詳し
くは、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸無水物及び
/又は飽和ジカルボン酸エステルを液相で水素化するこ
とによりラクトン類を製造する方法の改良に関するもの
である。
くは、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸無水物及び
/又は飽和ジカルボン酸エステルを液相で水素化するこ
とによりラクトン類を製造する方法の改良に関するもの
である。
(従来の技術) ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物及び/又はジカル
ボン酸エステルを水素化してラクトン類を製造する方法
は古くから検討されており、これまでに多数の提案がな
されている。例えば触媒として、ニッケル系触媒(特公
昭43−6947号公報)、コバルト系触媒(特開昭51−9505
7号公報)、銅−クロム系触媒(特公昭38−20119号公
報)、銅−亜鉛系触媒(特公昭42−14463号公報)等の
固体触媒を使用して、固定床又は懸濁液相により水素化
反応を行なう方法が知られている。
ボン酸エステルを水素化してラクトン類を製造する方法
は古くから検討されており、これまでに多数の提案がな
されている。例えば触媒として、ニッケル系触媒(特公
昭43−6947号公報)、コバルト系触媒(特開昭51−9505
7号公報)、銅−クロム系触媒(特公昭38−20119号公
報)、銅−亜鉛系触媒(特公昭42−14463号公報)等の
固体触媒を使用して、固定床又は懸濁液相により水素化
反応を行なう方法が知られている。
一方、均一系のルテニウム系触媒を使用して上記の水
素化反応を行なう方法も知られ、例えば米国特許395782
7号には、[RuXn(PR1R2R3)xLy]型のルテニウム触媒を
使用し40〜400psiの加圧下で水素化してラクトン類を製
造する方法が記載され、また米国特許4485246号には、
同様に触媒による水素化反応を有機アミンの存在下で行
なうとが記載されている。更に本出願人はさきに、触媒
としてルテニウム、有機ホスフィン及びpka値が2より
小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒を使用
し、液相で水素化する方法を提案した(特願昭62−1573
21号)。
素化反応を行なう方法も知られ、例えば米国特許395782
7号には、[RuXn(PR1R2R3)xLy]型のルテニウム触媒を
使用し40〜400psiの加圧下で水素化してラクトン類を製
造する方法が記載され、また米国特許4485246号には、
同様に触媒による水素化反応を有機アミンの存在下で行
なうとが記載されている。更に本出願人はさきに、触媒
としてルテニウム、有機ホスフィン及びpka値が2より
小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒を使用
し、液相で水素化する方法を提案した(特願昭62−1573
21号)。
(発明が解決しようとする課題) 上記のニッケル系触媒、コバルト系触媒、銅−クロム
系触媒、銅−亜鉛系触媒等の触媒を使用する従来の方法
は、反応条件が数十気圧以上の苛酷な条件の採用は避け
られないという問題点がある。また前記米国特許記載の
[RuXn(PR1R2R3)xLy]型のルテニウム触媒を使用する
方法は、反応条件が比較的温和である反面、触媒活性が
やや低水準で、触媒寿命が短く、また反応装置の腐蝕の
問題がある。
系触媒、銅−亜鉛系触媒等の触媒を使用する従来の方法
は、反応条件が数十気圧以上の苛酷な条件の採用は避け
られないという問題点がある。また前記米国特許記載の
[RuXn(PR1R2R3)xLy]型のルテニウム触媒を使用する
方法は、反応条件が比較的温和である反面、触媒活性が
やや低水準で、触媒寿命が短く、また反応装置の腐蝕の
問題がある。
一方、前記ルテニウム、有機ホスフィン及びpka値が
2より小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒
は活性が高く安定であるので、少量の使用で反応を良好
に進行させることができ、しかも反応混合物からラクト
ンを留去する際に分解せずに残留するため、そのまま次
の反応に循環使用し得る利点がある。しかし本触媒を循
環して使用していると、触媒活性が極端に低下する場合
がある。
2より小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒
は活性が高く安定であるので、少量の使用で反応を良好
に進行させることができ、しかも反応混合物からラクト
ンを留去する際に分解せずに残留するため、そのまま次
の反応に循環使用し得る利点がある。しかし本触媒を循
環して使用していると、触媒活性が極端に低下する場合
がある。
本発明は、上記ルテニウム系触媒の使用によるこの問
題点が解決し、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸無
水物及び/又は飽和ジカルボン酸エステルから、工業的
有利にラクトン類を製造することを目的とするものであ
る。
題点が解決し、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸無
水物及び/又は飽和ジカルボン酸エステルから、工業的
有利にラクトン類を製造することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸
無水物及び/又は飽和ジカルボン酸エステルを原料物質
とし、上記ルテニウム系触媒を使用して水素化する方法
について検討を重ねた結果、触媒の活性低下が、原料物
質中に含有される不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボ
ン酸無水物及び/又は不飽和ジカルボン酸エステル等の
不飽和化合物に起因していること、及び触媒の活性低下
を回避するためには、反応に供与する原料物質中に存在
する不飽和ジカルボン酸類の量を特定割合以下とすれば
よいことを見出し本発明を完成した。即ち、本発明の要
旨は、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン無水物及
び/又は不飽和ジカルボン酸エステルを触媒の存在下液
相で水素と反応させて得た、飽和ジカルボン酸、飽和ジ
カルボン無水物及び/又は飽和ジカルボン酸エステルか
らなる原料物質をルテニウム系触媒の存在下液相で水素
化することによりラクトン類を製造する方法において、
反応に供与する原料物質に対する不飽和ジカルボン酸、
不飽和ジカルボン酸無水物及び/又は不飽和ジカルボン
酸エステルの含有量を0.4重量%以下とすることを特徴
とするラクトン類の製法に存する。
無水物及び/又は飽和ジカルボン酸エステルを原料物質
とし、上記ルテニウム系触媒を使用して水素化する方法
について検討を重ねた結果、触媒の活性低下が、原料物
質中に含有される不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボ
ン酸無水物及び/又は不飽和ジカルボン酸エステル等の
不飽和化合物に起因していること、及び触媒の活性低下
を回避するためには、反応に供与する原料物質中に存在
する不飽和ジカルボン酸類の量を特定割合以下とすれば
よいことを見出し本発明を完成した。即ち、本発明の要
旨は、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン無水物及
び/又は不飽和ジカルボン酸エステルを触媒の存在下液
相で水素と反応させて得た、飽和ジカルボン酸、飽和ジ
カルボン無水物及び/又は飽和ジカルボン酸エステルか
らなる原料物質をルテニウム系触媒の存在下液相で水素
化することによりラクトン類を製造する方法において、
反応に供与する原料物質に対する不飽和ジカルボン酸、
不飽和ジカルボン酸無水物及び/又は不飽和ジカルボン
酸エステルの含有量を0.4重量%以下とすることを特徴
とするラクトン類の製法に存する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明におけるラクトン類の原料物質としては、炭素
数3〜7の飽和ジカルボン酸、それ等の無水物、もしく
はそれ等のエステル(以下飽和ジカルボン酸類という)
が挙げられ、エステルとして低級アルキルエステルが望
ましい。具体的には例えば、コハク酸、無水コハク酸、
コハク酸−ジ−n−ブチル等が挙げられる。
数3〜7の飽和ジカルボン酸、それ等の無水物、もしく
はそれ等のエステル(以下飽和ジカルボン酸類という)
が挙げられ、エステルとして低級アルキルエステルが望
ましい。具体的には例えば、コハク酸、無水コハク酸、
コハク酸−ジ−n−ブチル等が挙げられる。
これ等の飽和ジカルボン酸類は、通常それ等の不飽和
化合物、即ち不飽和ジカルボン酸類、それ等の無水物、
もしくはそれ等のエステル(以下不飽和ジカルボン酸類
という)を、水素添加することによって製造されるが、
その反応生成物中には、未反応の不飽和ジカルボン酸類
が少量含有されている。例えばγ−ブチロラクトンの原
料となる無水コハク酸は、通常無水マレイン酸の水素添
加によって製造されるが、その中には少量の無水マレイ
ン酸が含まれている。
化合物、即ち不飽和ジカルボン酸類、それ等の無水物、
もしくはそれ等のエステル(以下不飽和ジカルボン酸類
という)を、水素添加することによって製造されるが、
その反応生成物中には、未反応の不飽和ジカルボン酸類
が少量含有されている。例えばγ−ブチロラクトンの原
料となる無水コハク酸は、通常無水マレイン酸の水素添
加によって製造されるが、その中には少量の無水マレイ
ン酸が含まれている。
本発明方法においては、不飽和ジカルボン酸、不飽和
ジカルボン無水物及び/又は不飽和ジカルボン酸エステ
ルを触媒の存在下液相で水素と反応させて得た、飽和ジ
カルボン酸類からなる原料物質をルテニウム系触媒を使
用して液相で水素化する際、該原料物質に対する不飽和
ジカルボン酸類の含有量を、0.4重量%以下、好ましく
は0.3重量%以下、更に好ましくは0.2重量%以下に保持
することが必須の要件である。このためには、原料飽和
ジカルボン酸類中に含まれる不飽和ジカルボン酸類の含
有量を予め上記以下に低下させることが必要である。
ジカルボン無水物及び/又は不飽和ジカルボン酸エステ
ルを触媒の存在下液相で水素と反応させて得た、飽和ジ
カルボン酸類からなる原料物質をルテニウム系触媒を使
用して液相で水素化する際、該原料物質に対する不飽和
ジカルボン酸類の含有量を、0.4重量%以下、好ましく
は0.3重量%以下、更に好ましくは0.2重量%以下に保持
することが必須の要件である。このためには、原料飽和
ジカルボン酸類中に含まれる不飽和ジカルボン酸類の含
有量を予め上記以下に低下させることが必要である。
飽和ジカルボン酸類中の不飽和ジカルボン酸類を除去
するには、不飽和ジカルボン酸類を、パラジウム、ニッ
ケル、コバルト等の還元触媒の存在下、気相又は液相で
水素と充分に接触させて水素添加を行なう方法、あるい
は飽和ジカルボン酸類をγ−ブチロラクトンのような溶
媒によって再結晶する方法等が採用される。
するには、不飽和ジカルボン酸類を、パラジウム、ニッ
ケル、コバルト等の還元触媒の存在下、気相又は液相で
水素と充分に接触させて水素添加を行なう方法、あるい
は飽和ジカルボン酸類をγ−ブチロラクトンのような溶
媒によって再結晶する方法等が採用される。
本発明における触媒としては、以下に示す(イ)ルテ
ニウム、(ロ)有機ホスフィン及び(ハ)pka値が2よ
り小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒が挙
げられ、場合により中性配位子を含有していてもよい。
ニウム、(ロ)有機ホスフィン及び(ハ)pka値が2よ
り小さい酸の共役塩基を含有するルテニウム系触媒が挙
げられ、場合により中性配位子を含有していてもよい。
(イ)ルテニウム: ルテニウムとしては、金属ルテニウム及びルテニウム
化合物の何れも使用することができる。ルテニウム化合
物としては、ルテニウムの酸化物、ハロゲン化物、水酸
化物、無機酸塩、有機酸塩又は錯化合物が使用され、具
体的には例えば、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウ
ム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニ
ウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニ
ウム、トリス(アセチルアセトン)ルテニウム、ヘキサ
クロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルルテ
ニウム酸ジカリウム、ペンタカルボニルルテニウム、ジ
クロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロモ
トリカルボニルルテニウム、クロロトリス(トリフェニ
ルホスフィン)ヒドリドルテニウム、ビス(トリ−n−
ブチルホスフィン)トリカルボニルルテニウム、ドデカ
カルボニルトリルテニウム、テトラヒドリドデカカルボ
ニルテトラルテニウム、オクタデカカルボニルヘキサル
テニウム酸ジセシウム、ウンデカカルボニルヒドリドト
リルテニウム酸テトラフェニルホスホニウム等が挙げら
れる。これ等の金属ルテニウム及びルテニウム化合物の
使用量は、反応溶液1リットル中のルテニウムとして0.
0001〜100ミリモル、好ましくは0.001〜10ミリモルであ
る。
化合物の何れも使用することができる。ルテニウム化合
物としては、ルテニウムの酸化物、ハロゲン化物、水酸
化物、無機酸塩、有機酸塩又は錯化合物が使用され、具
体的には例えば、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウ
ム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニ
ウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニ
ウム、トリス(アセチルアセトン)ルテニウム、ヘキサ
クロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルルテ
ニウム酸ジカリウム、ペンタカルボニルルテニウム、ジ
クロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロモ
トリカルボニルルテニウム、クロロトリス(トリフェニ
ルホスフィン)ヒドリドルテニウム、ビス(トリ−n−
ブチルホスフィン)トリカルボニルルテニウム、ドデカ
カルボニルトリルテニウム、テトラヒドリドデカカルボ
ニルテトラルテニウム、オクタデカカルボニルヘキサル
テニウム酸ジセシウム、ウンデカカルボニルヒドリドト
リルテニウム酸テトラフェニルホスホニウム等が挙げら
れる。これ等の金属ルテニウム及びルテニウム化合物の
使用量は、反応溶液1リットル中のルテニウムとして0.
0001〜100ミリモル、好ましくは0.001〜10ミリモルであ
る。
(ロ)有機ホスフィン: 有機ホスフィンは、主触媒である(イ)のルテニウム
の電子状態を制御したり、ルテニウムの活性状態を安定
化するのに寄与するものと考えられる。有機ホスフィン
の具体例としては、トリ−n−オクチルホスフィン、ト
リ−n−ブチルホスフィン、ジメチル−n−オクチルホ
スフィン等のトリアルキルホスフィン類、トリシクロヘ
キシルホスフィンのようなトリシクロアルキルホスフィ
ン類、トリフエニルホスフィンのようなトリアリールホ
スフィン類、ジメチルフェニルホスフィンのようなアル
キルアリールホスフィン類、1,2−ビス(ジフェニルホ
スフィン)エタンのような多官能性ホスフィン類が挙げ
られる。有機ホスフィンの使用量は通常、ルテニウム1
モルに対して、0.1〜1000モル程度、好ましくは1〜100
モルである。また、有機ホスフィンは、それ自体単独
で、あるいはルテニウム触媒との複合体の形で、反応系
に供給することができる。
の電子状態を制御したり、ルテニウムの活性状態を安定
化するのに寄与するものと考えられる。有機ホスフィン
の具体例としては、トリ−n−オクチルホスフィン、ト
リ−n−ブチルホスフィン、ジメチル−n−オクチルホ
スフィン等のトリアルキルホスフィン類、トリシクロヘ
キシルホスフィンのようなトリシクロアルキルホスフィ
ン類、トリフエニルホスフィンのようなトリアリールホ
スフィン類、ジメチルフェニルホスフィンのようなアル
キルアリールホスフィン類、1,2−ビス(ジフェニルホ
スフィン)エタンのような多官能性ホスフィン類が挙げ
られる。有機ホスフィンの使用量は通常、ルテニウム1
モルに対して、0.1〜1000モル程度、好ましくは1〜100
モルである。また、有機ホスフィンは、それ自体単独
で、あるいはルテニウム触媒との複合体の形で、反応系
に供給することができる。
(ハ)pka値が2より小さい酸の共役塩基: pka値が2より小さい酸の共役塩基は、ルテニウム触
媒の付加的促進剤として作用し、触媒調製中又は反応系
中において、pka値が2より小さい酸の共役塩基を生成
するものであればよく、その供給形態としては、pka値
が2より小さいブレンステッド酸又はその各種の塩等が
用いられる。具体的には例えば、硫酸、亜硫酸、硝酸、
亜硝酸、過塩素酸、燐酸、ホウフッ化水素酸、ヘキサフ
ルオロ燐酸、タングステン酸、燐モリブテン酸、燐タン
グステン酸、シリコンタングステン酸、ポリケイ酸、フ
ルオロスルホン酸等の無機酸類、トリクロロ酢酸、ジク
ロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、ラウリルスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、
あるいはこれ等の酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩
が挙げられる。また、これ等の酸の共役塩基が反応系で
生成すると考えられる酸誘導対、例えば酸ハロゲン化
物、酸無水物、エステル、酸アミド等の形で添加しても
同様の効果が得られる。これ等の酸又はその塩の使用量
は、ルテニウム1モルに対して0.01〜1000モル、好まし
くは0.1〜100モル、更に好ましくは0.5〜20モルの範囲
である。
媒の付加的促進剤として作用し、触媒調製中又は反応系
中において、pka値が2より小さい酸の共役塩基を生成
するものであればよく、その供給形態としては、pka値
が2より小さいブレンステッド酸又はその各種の塩等が
用いられる。具体的には例えば、硫酸、亜硫酸、硝酸、
亜硝酸、過塩素酸、燐酸、ホウフッ化水素酸、ヘキサフ
ルオロ燐酸、タングステン酸、燐モリブテン酸、燐タン
グステン酸、シリコンタングステン酸、ポリケイ酸、フ
ルオロスルホン酸等の無機酸類、トリクロロ酢酸、ジク
ロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、ラウリルスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸、
あるいはこれ等の酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩
が挙げられる。また、これ等の酸の共役塩基が反応系で
生成すると考えられる酸誘導対、例えば酸ハロゲン化
物、酸無水物、エステル、酸アミド等の形で添加しても
同様の効果が得られる。これ等の酸又はその塩の使用量
は、ルテニウム1モルに対して0.01〜1000モル、好まし
くは0.1〜100モル、更に好ましくは0.5〜20モルの範囲
である。
本発明のルテニウム系触媒は、上記(イ)、(ロ)及
び(ハ)の成分の外に、場合により中性配位子を含有す
ることができる。中性配位子としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ブ
タジエン、シクロペンタジエン、シクロオクタジエン、
ノルボナジエン等のオレフィン類、一酸化炭素、ジエチ
ルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、アセトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、シ
クロヘキサノン、プロピオン酸、カプロン酸、酪酸、安
息香酸、酢酸エチル、酢酸アリル、安息香酸ベンジル、
ステアリン酸ベンジル等の含酸素化合物、酸化窒素、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、シ
クロヘキシルイソニトリル、ブチルアミン、アニリン、
トルイジン、トリエチルアミン、ピロール、ピリジン、
N−メチルホルムアミド、アセトアミド、1,1,3,3−テ
トラメチル尿素、N−メチルピロリドン、カプロラクタ
ム、ニトロメタン等の含窒素化合物、二硫化炭素、n−
ブチルメルカプタン、チオフェノール、ジメチルスルフ
ィド、ジメチルジスルフィド、チオフェン、ジメチルス
ルホキシド、ジフェニルスルホキシド等の含硫黄化合
物、トリブチルホスフィンオキシド、エチルジフエニル
ホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシ
ド、ジエチルフェニルホスフィネート、ジフェニルメチ
ルホスフィネート、0,0,−ジメチルメチルホスホノチオ
レート、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスフ
ァイト、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の有機
ホスフィン以外の含燐化合物が挙げられる。
び(ハ)の成分の外に、場合により中性配位子を含有す
ることができる。中性配位子としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ブ
タジエン、シクロペンタジエン、シクロオクタジエン、
ノルボナジエン等のオレフィン類、一酸化炭素、ジエチ
ルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、アセトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、シ
クロヘキサノン、プロピオン酸、カプロン酸、酪酸、安
息香酸、酢酸エチル、酢酸アリル、安息香酸ベンジル、
ステアリン酸ベンジル等の含酸素化合物、酸化窒素、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、シ
クロヘキシルイソニトリル、ブチルアミン、アニリン、
トルイジン、トリエチルアミン、ピロール、ピリジン、
N−メチルホルムアミド、アセトアミド、1,1,3,3−テ
トラメチル尿素、N−メチルピロリドン、カプロラクタ
ム、ニトロメタン等の含窒素化合物、二硫化炭素、n−
ブチルメルカプタン、チオフェノール、ジメチルスルフ
ィド、ジメチルジスルフィド、チオフェン、ジメチルス
ルホキシド、ジフェニルスルホキシド等の含硫黄化合
物、トリブチルホスフィンオキシド、エチルジフエニル
ホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンオキシ
ド、ジエチルフェニルホスフィネート、ジフェニルメチ
ルホスフィネート、0,0,−ジメチルメチルホスホノチオ
レート、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスフ
ァイト、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の有機
ホスフィン以外の含燐化合物が挙げられる。
本発明の方法は、反応原料あるいは反応生成物自体を
溶媒とすることもできるが、これ等以外の溶媒を使用し
てもよい。このような溶媒としては、例えばジエチルエ
ーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、エチレング
ルコールジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル
類;アセトン、メチルエチルケトン、アセトフェノン等
のケトン類;メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルコール類;フェノール類;ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、トルイル酸等のカルボン酸
類;酢酸メチル、酢酸n−ブチル、安息香酸ベンジル等
のエステル類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、
テトラリン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン、n−オク
タン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ジクロロメ
タン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ
炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドン等のカルボン酸ア
ミド;ヘキサメチル燐酸トリアミド、N,N,N',N'−テト
ラエチルスルファミド等のその他のアミド類;N,N'−ジ
メチルイミダゾリドン、N,N,N,N−テトラメチル尿素等
の尿素類;ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン
等のスルホン類;ジメチルスルホキシド、ジフェニルス
ルホキシド等のスルホキシド類;γ−ブチロラクトン、
ε−カプロラクトン等のラクトン類;テトラグライム、
18−クラウン−6等のポリエーテル類、アセトニトリ
ル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジメチルカーボネ
ート、エチレンカーボネート等の炭酸エステル類が挙げ
られる。
溶媒とすることもできるが、これ等以外の溶媒を使用し
てもよい。このような溶媒としては、例えばジエチルエ
ーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、エチレング
ルコールジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル
類;アセトン、メチルエチルケトン、アセトフェノン等
のケトン類;メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルコール類;フェノール類;ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、トルイル酸等のカルボン酸
類;酢酸メチル、酢酸n−ブチル、安息香酸ベンジル等
のエステル類;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、
テトラリン等の芳香族炭化水素;n−ヘキサン、n−オク
タン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ジクロロメ
タン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ
炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドン等のカルボン酸ア
ミド;ヘキサメチル燐酸トリアミド、N,N,N',N'−テト
ラエチルスルファミド等のその他のアミド類;N,N'−ジ
メチルイミダゾリドン、N,N,N,N−テトラメチル尿素等
の尿素類;ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン
等のスルホン類;ジメチルスルホキシド、ジフェニルス
ルホキシド等のスルホキシド類;γ−ブチロラクトン、
ε−カプロラクトン等のラクトン類;テトラグライム、
18−クラウン−6等のポリエーテル類、アセトニトリ
ル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジメチルカーボネ
ート、エチレンカーボネート等の炭酸エステル類が挙げ
られる。
本発明の方法により水素化反応を行なうには、反応容
器に、前記の原料物質、触媒成分及び所望により他の溶
媒を装入し、これに水素を導入する。水素は、窒素ある
いは二酸化炭素等の反応に不活性なガスで稀釈されたも
のであっもよい。反応系内の水素分圧は、通常0.1〜100
kg/cm2の範囲内から選択され、反応温度は50〜250℃か
ら選ばれる。反応は回分方式あるいは連続方式で実施す
ることができる。
器に、前記の原料物質、触媒成分及び所望により他の溶
媒を装入し、これに水素を導入する。水素は、窒素ある
いは二酸化炭素等の反応に不活性なガスで稀釈されたも
のであっもよい。反応系内の水素分圧は、通常0.1〜100
kg/cm2の範囲内から選択され、反応温度は50〜250℃か
ら選ばれる。反応は回分方式あるいは連続方式で実施す
ることができる。
反応終了後、反応生成液から蒸留、抽出等の通常の分
離手段により、目的物であるラクトン類を得ることがで
きる。蒸留残渣は触媒成分として反応系に循環使用され
る。
離手段により、目的物であるラクトン類を得ることがで
きる。蒸留残渣は触媒成分として反応系に循環使用され
る。
(実施例) 以下本発明を実施例及び参考例について更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実
施例に限定されるものではない。
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実
施例に限定されるものではない。
実施例1 (イ)無水マレイン酸の水素化による無水コハク酸の製
造: 500mlの誘導攪拌オートクレーブに、無水マレイン酸2
40g、γ−ブチロラクトン(溶媒)57g及び0.5%Pd/Al2O
3(触媒)3gを仕込み、温度90℃、水素圧力8kg/cm2で2
時間15分間水素化反応を行なった。反応終了後、触媒を
濾去した反応生成液をガスクロマトグラフィーにより分
析した結果、生成液中の無水コハク酸の濃度は80重量
%、γ−ブチロラクトンの濃度は19.8重量%、無水マレ
イン酸の濃度は0.3重量%であった。よって原料物質に
対する無水マレイン酸は0.37重量%であった。
造: 500mlの誘導攪拌オートクレーブに、無水マレイン酸2
40g、γ−ブチロラクトン(溶媒)57g及び0.5%Pd/Al2O
3(触媒)3gを仕込み、温度90℃、水素圧力8kg/cm2で2
時間15分間水素化反応を行なった。反応終了後、触媒を
濾去した反応生成液をガスクロマトグラフィーにより分
析した結果、生成液中の無水コハク酸の濃度は80重量
%、γ−ブチロラクトンの濃度は19.8重量%、無水マレ
イン酸の濃度は0.3重量%であった。よって原料物質に
対する無水マレイン酸は0.37重量%であった。
(ロ)無水コハク酸の水素化によるγ−ブチロラクトン
の製造: 500mlの誘導攪拌オートクレーブに、予め調製したル
テニウムアセチルアセトナート0.09重量%、トリオクチ
ルホスフィン0.84重量%、p−トルエンスルホン酸0.36
重量%及びトリエチレングリコールジメチルエーテル9
8.71重量%からなる触媒液218.75gと、上記(イ)で得
られた生成液31.25gとを仕込み、水素圧40kg/cm3、温度
200℃で水素化反応を行なった。
の製造: 500mlの誘導攪拌オートクレーブに、予め調製したル
テニウムアセチルアセトナート0.09重量%、トリオクチ
ルホスフィン0.84重量%、p−トルエンスルホン酸0.36
重量%及びトリエチレングリコールジメチルエーテル9
8.71重量%からなる触媒液218.75gと、上記(イ)で得
られた生成液31.25gとを仕込み、水素圧40kg/cm3、温度
200℃で水素化反応を行なった。
反応初期の原料濃度の変化から速度定数Aを算出し、
また原料中の無水マレイン酸の濃度が0の場合の速度定
数Bを算出し、これ等の値から、次式により比活性を算
出した。結果を表1に示す。
また原料中の無水マレイン酸の濃度が0の場合の速度定
数Bを算出し、これ等の値から、次式により比活性を算
出した。結果を表1に示す。
実施例2 (イ)無水マレイン酸の水素化による無水コハク酸の製
造: 実施例1(イ)の無水コハク酸の製造例における水素
化時間を2時間30分とした以外は、実施例1の(イ)と
全く同様の処理を行なった。反応終了後、触媒を濾去
し、生成液をガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、生成液中の無水マレイン酸の濃度は0.2重量%であ
った。原料物質に対する無水マレイン酸は0.25重量%で
あった。
造: 実施例1(イ)の無水コハク酸の製造例における水素
化時間を2時間30分とした以外は、実施例1の(イ)と
全く同様の処理を行なった。反応終了後、触媒を濾去
し、生成液をガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、生成液中の無水マレイン酸の濃度は0.2重量%であ
った。原料物質に対する無水マレイン酸は0.25重量%で
あった。
(ロ)無水コハク酸の水素化のによるγ−ブチロラクト
ンの製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
ンの製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
実施例3 (イ)無水マレイン酸の水素化による無水コハク酸の製
造: 無水マレイン酸を、実施例2の(イ)と全く同様にし
て水素化処理を行なった後、120℃に昇温して更に1時
間保持した。反応終了後、触媒を濾去し、生成液をガス
クロマトグラフィーにより分析した結果、生成液中の無
水マレイン酸の濃度は0.005重量%以下であった。原料
物質に対する無水マレイン酸は0.005重量%以下であっ
た。
造: 無水マレイン酸を、実施例2の(イ)と全く同様にし
て水素化処理を行なった後、120℃に昇温して更に1時
間保持した。反応終了後、触媒を濾去し、生成液をガス
クロマトグラフィーにより分析した結果、生成液中の無
水マレイン酸の濃度は0.005重量%以下であった。原料
物質に対する無水マレイン酸は0.005重量%以下であっ
た。
(ロ)無水コハク酸の水素化によるγ−ブチロラクトン
の製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
の製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
実施例4 (イ)無水マレイン酸の水素化による無水コハク酸の製
造: 無水マレイン酸を、実施例2の(イ)と全く同様にし
て水素化処理を行なった後、触媒を濾去し、生成液にγ
−ブチロラクトンを添加して、液中の無水コハク酸の濃
度を59重量%に稀釈し、次いで80℃に加熱して無水コハ
ク酸を完全に溶解した後、40℃に冷却して析出した無水
コハク酸の結晶を濾取した。この結晶を乾燥し、γ−ブ
チロラクトンに溶解して80重量%の無水コハク酸を含む
γ−ブチロラクトン溶液を調製した。この溶液をガスク
ロマトグラフィーにより分析した結果、溶液中の無水コ
ハク酸の濃度は80.01重量%、γ−ブチロラクトンの濃
度は19.89重量%、無水マレイン酸の濃度は0.1重量%で
あった。原料物質に対する無水マレイン酸は0.12重量%
であった。
造: 無水マレイン酸を、実施例2の(イ)と全く同様にし
て水素化処理を行なった後、触媒を濾去し、生成液にγ
−ブチロラクトンを添加して、液中の無水コハク酸の濃
度を59重量%に稀釈し、次いで80℃に加熱して無水コハ
ク酸を完全に溶解した後、40℃に冷却して析出した無水
コハク酸の結晶を濾取した。この結晶を乾燥し、γ−ブ
チロラクトンに溶解して80重量%の無水コハク酸を含む
γ−ブチロラクトン溶液を調製した。この溶液をガスク
ロマトグラフィーにより分析した結果、溶液中の無水コ
ハク酸の濃度は80.01重量%、γ−ブチロラクトンの濃
度は19.89重量%、無水マレイン酸の濃度は0.1重量%で
あった。原料物質に対する無水マレイン酸は0.12重量%
であった。
(ロ)無水コハク酸の水素化によるγ−ブチロラクトン
の製造: 上記(イ)で得られた溶液(無水マレイン酸を0.1重
量%含有)を使用し、実施例1の(ロ)と全く同様に水
素化処理してγ−ブチロラクトンを製造し、実施例1の
(ロ)と同様にして、比活性を算出した。結果を表1に
示す。
の製造: 上記(イ)で得られた溶液(無水マレイン酸を0.1重
量%含有)を使用し、実施例1の(ロ)と全く同様に水
素化処理してγ−ブチロラクトンを製造し、実施例1の
(ロ)と同様にして、比活性を算出した。結果を表1に
示す。
比較例1 (イ)無水マレイン酸の水素化による無水コハク酸の製
造: 実施例1(イ)の無水コハク酸の製造例における水素
化時間を2時間とした以外は、実施例1の(イ)と全く
同様の処理を行なった。反応終了後、触媒を濾去し、生
成液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、生
成液中の無水マレイン酸の濃度は0.4重量%であった。
原料物質に対するる無水マレイン酸は0.50重量%であっ
た。
造: 実施例1(イ)の無水コハク酸の製造例における水素
化時間を2時間とした以外は、実施例1の(イ)と全く
同様の処理を行なった。反応終了後、触媒を濾去し、生
成液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、生
成液中の無水マレイン酸の濃度は0.4重量%であった。
原料物質に対するる無水マレイン酸は0.50重量%であっ
た。
(ロ)無水コハク酸の水素化によるγ−ブチロラクトン
の製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
の製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
比較例2 (イ)無水マレイン酸の水素化による無水コハク酸の製
造: 実施例1(イ)の無水コハク酸の製造例における水素
化時間を1.5時間とした以外は、実施例1の(イ)と全
く同様の処理を行なった。反応終了後、触媒を濾去し、
生成液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、
生成液中の無水マレイン酸の濃度は0.8重量%であっ
た。原料物質に対する無水マレイン酸は1.00重量%であ
った。
造: 実施例1(イ)の無水コハク酸の製造例における水素
化時間を1.5時間とした以外は、実施例1の(イ)と全
く同様の処理を行なった。反応終了後、触媒を濾去し、
生成液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、
生成液中の無水マレイン酸の濃度は0.8重量%であっ
た。原料物質に対する無水マレイン酸は1.00重量%であ
った。
(ロ)無水コハク酸の水素化によるγ−ブチロラクトン
の製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
の製造: 上記(イ)で得られた生成液を使用し、実施例1の
(ロ)と全く同様に水素化処理してγ−ブチロラクトン
を製造し、実施例1の(ロ)と同様にして、比活性を算
出した。結果を表1に示す。
(発明の効果) 前記の実施例及び比較例に示すように、本発明の方法
によれば、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸無水物
及び/又は飽和ジカルボン酸エステルをルテニウム系触
媒の存在下液相で水素化することによりラクトン類を製
造する際に、原料物質に対する不飽和ジカルボン酸、不
飽和ジカルボン酸無水物及び/又は不飽和ジカルボン酸
エステルを0.4重量%以下とすることによって、触媒の
活性の安定性を向上させることができ、その実用上の価
値は大きい。
によれば、飽和ジカルボン酸、飽和ジカルボン酸無水物
及び/又は飽和ジカルボン酸エステルをルテニウム系触
媒の存在下液相で水素化することによりラクトン類を製
造する際に、原料物質に対する不飽和ジカルボン酸、不
飽和ジカルボン酸無水物及び/又は不飽和ジカルボン酸
エステルを0.4重量%以下とすることによって、触媒の
活性の安定性を向上させることができ、その実用上の価
値は大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン無
水物及び/又は不飽和ジカルボン酸エステルを触媒の存
在下液相で水素と反応させて得た、飽和ジカルボン酸、
飽和ジカルボン無水物及び/又は飽和ジカルボン酸エス
テルからなる原料物質をルテニウム系触媒の存在下液相
で水素化することによりラクトン類を製造する方法にお
いて、反応に供与する上記原料物質に対する不飽和ジカ
ルボン酸、不飽和ジカルボン無水物及び/又は不飽和ジ
カルボン酸エステルの含有量を0.4重量%以下とするこ
とを特徴とするラクトン類の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1055034A JP2516809B2 (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | ラクトン類の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1055034A JP2516809B2 (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | ラクトン類の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02235880A JPH02235880A (ja) | 1990-09-18 |
JP2516809B2 true JP2516809B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=12987374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1055034A Expired - Lifetime JP2516809B2 (ja) | 1989-03-09 | 1989-03-09 | ラクトン類の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2516809B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4784004B2 (ja) * | 2001-06-18 | 2011-09-28 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 脂肪族ポリエステルカーボネートの製造方法 |
GB0210143D0 (en) | 2002-05-02 | 2002-06-12 | Davy Process Techn Ltd | Process |
GB0325384D0 (en) | 2003-10-30 | 2003-12-03 | Davy Process Techn Ltd | Process |
GB0325526D0 (en) | 2003-10-31 | 2003-12-03 | Davy Process Techn Ltd | Process |
JP6561506B2 (ja) * | 2014-03-12 | 2019-08-21 | 三菱ケミカル株式会社 | ガンマブチロラクトンの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07115084B2 (ja) * | 1986-07-25 | 1995-12-13 | 株式会社アイジー技術研究所 | 金属薄板材成形ロ−ル装置 |
JPH0778054B2 (ja) * | 1986-08-19 | 1995-08-23 | 三菱化学株式会社 | ラクトン類の製造方法 |
-
1989
- 1989-03-09 JP JP1055034A patent/JP2516809B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02235880A (ja) | 1990-09-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |