JP2516496B2 - 磁気浮上車両用脚装置 - Google Patents

磁気浮上車両用脚装置

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JP2516496B2
JP2516496B2 JP3203990A JP20399091A JP2516496B2 JP 2516496 B2 JP2516496 B2 JP 2516496B2 JP 3203990 A JP3203990 A JP 3203990A JP 20399091 A JP20399091 A JP 20399091A JP 2516496 B2 JP2516496 B2 JP 2516496B2
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和裕 小田
秀行 滝澤
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気浮上車両の低速
用支持車輪を昇降自在にするための支持脚装置(以下脚
装置という)の改良に係り、支持車輪をスイングアーム
とダンパーで位置決め懸架して、コイルスプリングを有
する揚降アクチュエータで緩衝支持して乗心地の向上を
図り、内部ロック付き揚降アクチュエーターの収縮作用
で支持車輪の完全引き込みを短ストロークで可能にし、
さらに車両の車高調整を可能にした磁気浮上車両用脚装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気浮上車両システムは、地上に浮上用
および推進用の地上コイルを配置し、推進用コイルを次
々と励磁して移動磁界を形成して、車両側の電磁石を移
動させるものであり、また、車両側の電磁石が移動する
ことにより、地上の浮上用コイルに誘導電流を発生させ
て、それにより磁気反発させて車両を浮上させるもので
ある。
【0003】しかし、超電導コイルとすることにより、
誘導反発式磁気浮上力はある程度の速度を有する場合に
はじめて車両重量を支えるだけの十分な浮力を発生する
ため、低速度域では支持車輪で車両を支持する必要があ
る。
【0004】従って、磁気浮上車両の支持車輪は、停止
時や所要の低速度域では乗り心地よく作動し、高速走行
時には車両本体に格納され、また必要時には直ちに使用
できかつ車輪を出した際の衝撃を吸収できる構造が求め
られている。
【0005】磁気浮上車両の支持車輪として、特開昭6
3−212165号公報には、支持車輪をトレーリング
アームにて支持し、このアームにダンパーを設けて衝撃
吸収する構造となし、さらにダンパーの支点側に揚程シ
リンダを設けて、ダンパーとアームを引上げて車輪を格
納可能となしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記支持車輪の構成
は、車輪を出した際の衝撃をトレーリングアームのダン
パーで吸収するが、このダンパーは主にオイル・エアー
式であり、ピストンにオイル又はエアーの漏洩防止にパ
ッキンシールを使用しているため、ピストン作動時には
シールによる摩擦が大きく作動が渋く、乗り心地の向上
がこれ以上望めないものであった。
【0007】また、磁気浮上車両はその停止時に乗客の
乗降があり、所定のプラットホーム高さに車両高さを合
わせて支持車輪の脚装置が設定されるが、例えば設計製
造後の車両重量の変更、乗客の増減等で車両高さの変更
が生じた場合、これに容易に対応できる脚装置が求めら
れる
【0008】この発明は、磁気浮上車両の低速用支持車
輪を支持する脚装置の改良を目的とし、支持車輪に求め
られる本来の機能を十分発揮して乗り心地がすぐれ、さ
らに、車輪の引上げ格納時にアクチュエータが短ストロ
ークで作動可能で狭い格納スペースでの車輪の揚降が可
能で、かつ車高調整が可能な構成からなる磁気浮上車両
用脚装置の提供を目的としている
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、一端を台車
に水平方向に軸支して他端に車輪軸支部を設けたスイン
グアームと、軸支部と車輪上方の台車間に配置した緩衝
装置を有する揚降アクチュエータと、軸支部と車輪上前
方の台車間に配置した伸縮自在のダンパーとで車輪を支
持懸架する構成からなり、揚降アクチュエータがピスト
ンロッド先端を軸支部に接続され伸長時に内部ロックが
作動する油圧シリンダからなり、台車に軸支されたベル
クランクの一端に支持されたバルクヘッドに油圧シリン
ダのバレルヘッドを内挿しバルクヘッドとバレルエンド
間のバレル外周にコイルスプリングを巻装し、さらに前
記ベルクランクの他端に台車に軸支した車高調整用油圧
シリンダを設けて、脚出し時のバルクヘッド支持高さ位
置を可変となしたことを特徴とする磁気浮上車両用脚装
置である。
【0010】
【作用】この発明による磁気浮上車両用脚装置は、支持
車輪を台車に水平方向に軸支したスイングアームと車輪
上前方の台車との間に配置した伸縮自在の油圧シリンダ
で構成したダンパーで位置決め懸架して、コイルスプリ
ングを有する揚降アクチュエータで緩衝支持して乗心地
の向上を図り、伸長時に作動する内部ロック付き揚降ア
クチュエーターのロック解除後の収縮作用で支持車輪の
完全引き込みを短ストロークで実現している。
【0011】また、軸支部と車輪上方の台車間に配置し
た揚降アクチュエータに外装したコイルスプリングによ
り、車両速度が高速から低速へと変化して車輪を出した
際の衝撃を吸収でき、従来のダンパーの如き動作時摩擦
力がなく、脚出し時の衝撃吸収能力がすぐれ乗り心地が
向上する。
【0012】この発明において、車両の車高調整のため
に採用した構成は、油圧シリンダのバレルヘッドを内挿
したバルクヘッドをベルクランクの一端で軸支して、そ
の他端を油圧シリンダにて押圧しているため、押圧方向
を変更するだけでその支持高さ位置を任意に変更でき、
車高調整が極めて容易である。
【0013】
【実施例】図1と図2はこの発明による磁気浮上車両用
脚装置の構成を示す説明図であり、図1は車両側面から
見た説明図、図2は車両前方から見た説明図である。こ
の発明による脚装置は、車輪1を軸支する軸支部2を先
端に設けて、台車側支持壁3にブラケット(図示せず)
を介して軸支されたスイングアーム4と、軸支部2とそ
の上後方の台車間に配置しコイルスプリング11を巻装
した揚降アクチュエータ5と、軸支部2とその上前方の
台車間に配置した伸縮自在のダンパー16とで車輪1軸
を支持懸架する、すなわち車輪1をスイングアーム4と
ダンパー16で位置決め懸架して、コイルスプリング1
1を有する揚降アクチュエータ5で緩衝支持する構成か
らなる。
【0014】ここではダンパー16は油圧シリンダ構成
からなる。また、揚降アクチュエータ5は内部ロック付
き油圧シリンダからなり、バレル6内に嵌入するピスト
ンロッド7の嵌入先端部にはロックピストンおよびロッ
クセグメントが装着され、ピストンロッド7の最伸長時
に内部ロックが作動する構成である。さらに、バレル6
は台車側支持壁3に軸支されたベルクランク12の短レ
バー13に接続されたバルクヘッド8内に嵌入してお
り、バルクヘッド8下端に設けたばね座9とバレル6エ
ンドに設けたばね座10間のバレル6外周にコイルスプ
リング11を巻装してある。
【0015】ベルクランク12は台車側支持壁3に軸支
され、短レバー13にバルクヘッド8を接続し、長レバ
ー14には台車側支持壁3にブラケット(図示せず)を
介して軸支した車高調整用油圧シリンダ15のピストン
ロッドが接続してある。
【0016】以上の構成からなるこの発明の脚装置は、
まず、バルクヘッド8側に圧油を供給して揚降アクチュ
エーター5のピストンロッド7を伸長させることによ
り、脚出しができ、その最伸長時に内部ロックが作動し
て図1に図示する如く、脚出しを完了し、逆に格納はば
ね座10側に圧油を供給して内部ロックを解除してピス
トンロッド7を収縮させることにより、車輪1を完全収
納でき、車輪1の揚降が容易にかつ確実にできる。な
お、格納時のロックは図示しない外部の油圧ロックにて
行う。
【0017】また、揚降アクチュエーター5の頭部であ
るバルクヘッド8をベルクランク12を介して車高調整
用油圧シリンダ15で押圧しているため、押圧方向を変
更するだけでその支持高さ位置を任意に変更でき、車高
調整が極めて容易である。
【0018】また、車輪1をスイングアーム4と傾斜し
たダンパー16で位置決め懸架して、後方に傾斜させた
揚降アクチュエータ5で緩衝支持する構成により、車両
速度が高速から低速へと変化して車輪を出した際の衝撃
を、揚降アクチュエータ5のコイルスプリング11で吸
収でき、油圧シリンダからなるダンパー16では微振動
などを吸収でき、すぐれた衝撃吸収能力を発揮して乗り
心地が向上する。
【0019】
【発明の効果】この発明による脚装置は、実施例に示す
如く、車輪をスイングアームと傾斜したダンパーで位置
決め懸架して、後方に傾斜させた揚降アクチュエータで
緩衝支持する構成により、車輪の揚降が揚降アクチュエ
ータのストロークのみであるため、揚降が容易かつ確実
で収納スペースを極めて小さくでき、またすぐれた衝撃
吸収能力を発揮して乗り心地が向上する。
【0020】さらに、この発明による脚装置は、その台
車側支持部が実施例に示す如く、車輪後方の一壁面に集
中させてあり、台車側の補強部が片側で済むために台車
全体で見ると重量軽減が可能である。また、この発明の
脚装置の懸架主体は、スイングアームと油圧シリンダの
みであるため、強い磁場中での使用と軽量化を考慮し、
例えばその材質をスイングアームにチタン材、その他の
構成部材にアルミニウム合金などを選択することにより
脚装置全体の軽量化が実現できる。
【0021】緩衝装置のコイルスプリングを車輪の上方
に配置したため、タイヤパンク時の破片や異物の跳ね上
げ等によるコイルスプリングの損傷や作動不良を招来す
ることなく、装置全体の信頼性が向上する。
【0022】また、この発明による脚装置は、揚降アク
チュエーターのバルクヘッドをベルクランクを介して油
圧シリンダで押圧支持する構成で、車両の車高調整を可
能にしたことにより、車両重量に変動があっても、その
変動に伴い車高を最適高さに調整できるため、乗客の乗
り降りに支障を来たすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による磁気浮上車両用脚装置の構成を
車両側面から見た説明図である。
【図2】この発明による磁気浮上車両用脚装置の構成を
車両前方から見た説明図である。
【符号の説明】
1 車輪 2 軸支部 3 台車側支持壁 4 スイングアーム 5 揚降アクチュエータ 6 バレル 7 ピストンロッド 8 バルクヘッド 9 ばね座 10 ばね座 11 コイルスプリング 12 ベルクランク 13 短レバー 14 長レバー 15 車高調整用油圧シリンダ 16 ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 文雄 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−212165(JP,A) 特開 昭58−30811(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を台車に水平方向に軸支して他端に
    車輪軸支部を設けたスイングアームと、軸支部と車輪上
    方の台車間に配置した緩衝装置を有する揚降アクチュエ
    ータと、軸支部と車輪上前方の台車間に配置した伸縮自
    在のダンパーとで車輪を支持懸架する構成からなり、揚
    降アクチュエータがピストンロッド先端を軸支部に接続
    され伸長時に内部ロックが作動する油圧シリンダからな
    り、台車に軸支されたベルクランクの一端に支持された
    バルクヘッドに油圧シリンダのバレルヘッドを内挿しバ
    ルクヘッドとバレルエンド間のバレル外周にコイルスプ
    リングを巻装し、さらに前記ベルクランクの他端に台車
    に軸支した車高調整用油圧シリンダを設けて、脚出し時
    のバルクヘッド支持高さ位置を可変となしたことを特徴
    とする磁気浮上車両用脚装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101941325A (zh) * 2010-08-06 2011-01-12 浙江理工大学 柔性圆网喷墨制网机闷头二级调整锁紧装置

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