JP2516000B2 - 平版印刷版の製版方法 - Google Patents

平版印刷版の製版方法

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JP2516000B2
JP2516000B2 JP62004615A JP461587A JP2516000B2 JP 2516000 B2 JP2516000 B2 JP 2516000B2 JP 62004615 A JP62004615 A JP 62004615A JP 461587 A JP461587 A JP 461587A JP 2516000 B2 JP2516000 B2 JP 2516000B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、平版印刷版の製版方法に関し、更に詳細に
は、画像露光した感光性平版印刷版を現像後、水洗水を
循環再使用する水洗工程で処理して平版印刷版を作製す
る方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、感光性平版印刷版(以下、PS版ともいう)から
印刷用原版を得るには、PS版を画像露光し、次いで現像
液で現像し、多量の流水で水洗したのち、場合により界
面活性剤等を含むリンス液で処理しかつ版面保護剤で処
理(いわゆるガム引き)する方法が一般に知られてい
る。しかしながら、水洗水を多量に使用することはコス
ト高となるのみならず、このような水洗水は現像液組成
物およびPS版より溶出する合成樹脂等の有害成分を含む
ため、排水による環境汚染が強く懸念される等の多くの
問題点を含んでいる。
このため、このような水洗工程を省略する処理方法が
特開昭55−12921号、特開昭55−115045号等に開示され
ている。しかしながら、現像後水洗工程を経ることなく
直ちにリンス処理やガム引き処理を行なう場合、PS版の
処理枚数の増加と共にこれらリンス液およびガム液は徐
々に疲労してくる。ここで使用する疲労という用語は現
像液中の現像液成分、溶解樹脂成分、大気成分、現像補
充液、消泡剤等が処理されるPS版によってリンス液およ
びガム液に持ち込まれ、混入してくるため処理液の処理
能力が低下してくることを示している。リンス液やガム
液の疲労がある限界を超えると、印刷時の汚れを生じた
り、画線部のインキ着肉不良という予期せぬ障害を起こ
すことがある。
このような場合、通常、前述のようなリンス液やガム
液の疲労のために発生するPS版、印刷用紙または労力等
の損失を防ぐため現像処理装置に新しい現像液、新しい
リンス液やガム液を仕込んだ時から、処理したPS版の枚
数、処理面積等を計算し、その値がある特定の数値に到
達した時、あるいは仕込んだ時からの期間等から判断し
て現像液等を更新する方法がとられてきた。しかしなが
ら前述の如く水洗を行なわない処理方法におけるリンス
液およびガム液は疲労が急激におこるため、寿命が短
く、このため頻繁な処理液の更新が必要となり、疲労廃
液や準備する新しい液の量の増加および労力の浪費が著
しくなり、長期にわたり安定した処理を行なうことがで
きなかった。
一方、現像した後、繰り返し使用する水洗水で水洗す
る方法が特開昭55−25027号公報により公知であり、こ
の循環水洗工程の後、前述のリンス液やガム液で処理す
ることが行われている。
しかしながら、上記方法においては、水洗水が比較的
新しく、すなわちpHが約10以下であるばあいには、感光
層の溶出成分を含む現像液が水洗水中に持ち込まれ、感
光層の溶出成分が析出したり不溶性の珪酸塩化合物を生
じ、これが印刷版の非画像部に付着し、印刷物に汚れを
生じるという欠点がある。更に現像液のpHが高いために
くり返し使用する水洗水のpH上昇が早く、結局、特開昭
55−12921号や特開昭55−115045号の問題点が十分に解
消されていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
したがって本発明の目的は、現像液の最初の水洗浴中
で、現像液の持ち込みによる不溶解物の発生がなく、水
洗水量が少なく、かつ循環水洗水の寿命を長期化した、
平版印刷版の製版方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、画像露光された感光性平版印刷
版を、自動現像機を用いてアルカリ現像液で現像した
後、直ちに水洗する方法であって、 (1) 水洗処理開始の際の水洗水のpHを、新鮮水にア
ルカリ成分を加えることにより10.5〜12.5にすること、 (2) 水洗に使用した水を循環再使用すること、 (3) 循環再使用する水に新鮮水を補充することによ
り、水洗水のpHを10.5〜12.5に保つこと、 (4) 新鮮水の補充量の設定が感光性平版印刷版の量
に応じてなされること、 (5) 新鮮水補充量に対応した量の水をオーバーフロ
ーにより排出すること、 を特徴とする平版印刷版の製版方法により達成される。
本発明に用いる自動現像機としては、感光性印刷版を
搬送する方式のもので、現像ゾーン、水洗ゾーン、リン
スゾーン、ガム塗布ゾーンおよび乾燥ゾーンを有するも
のが好ましく用いられるが、その他の従来公知の自動現
像機も使用可能である。
本発明において、最初の水洗浴のpHを上記範囲に保持
するため、処理開始の際には新鮮水に現像液や現像液の
アルカリ成分、たとえば水酸化ナトリウムなどを加えて
pHを10.5〜12.5に調整することが必要である。たとえば
新鮮水1に対し通常のPS版の現像に用いられる現像液
を100ml程度加えればよい。この水洗水をくり返して循
環使用すると、アルカリ現像液の持ち込みにより水洗水
のpHが上昇し、12.5を超えてしまうので、持ち込まれた
現像液量に対応する量の新鮮水を補充し、この補充量に
対応する量の水をたとえばオーバーフローにより、排出
させる。
また、循環使用する水洗水は、連続的に循環させて使
用するためその全量またはほとんどの量が少なくとも一
度は以前に水洗に使用された水である。このため、前述
のように現像液等の持ち込みによりpHの上昇および汚染
等の不都合が生じるが、本発明の新鮮水を補充する方式
では、これらを防止することができる。この補充量は、
処理したPS版の量、特にその面積に依存して決定され、
PS版面積1m2に対し、3〜300ccであることが好ましく、
より好ましくは10〜100ccである。またこの補充は処理
されるPS版の面積検出信号により行なうこともできる
し、当然計算による補充量の決定に基く補充も可能であ
る。また、上記のような水洗方法としては、PS版を水洗
槽に浸漬する方法、多数のノズルから水洗水を噴射する
方法、更にローラーで塗布洗浄する方法等の方法が可能
であるが、現像されたPS版に残留付着している現像液等
を除去することが目的であるため、多数のノズルから噴
射する方法のごとき水洗水の流速を高めた状態で水洗を
行なうことが好ましい。この水洗水の流量はノズルの
数、PS版の現像状態により適宜決められる。一度使用し
た水洗水は水洗槽に戻され再び通常公知の循環ポンプ等
により循環させられ、くり返し水洗に供される。このよ
うな水洗は実質的に分離された2つ以上の槽にて連続し
て、多段階で行なうことも可能である。すなわち、水洗
水が後続の水洗浴から順次前浴の水洗浴にオーバーフロ
ーされるように連結された2つ以上の水洗浴を用いて水
洗を行ってもよい。このばあい、新鮮水を最終水洗浴に
補充し、現像後、最初の水洗浴から水洗水を、たとえば
オーバーフローにより排出させればよい。更に循環水を
従来公知の固体状物濾過装置や荷電物質を分別する装置
により浄化する方法を用いることも可能である。
このようなPS版の処理に用いられる現像液は、PS版に
用いる感光性組成物の種類等により種々変化しうるが、
本発明の製版方法を好ましく適用できる現像液は、アル
カリ剤及び有機溶媒の少なくとも一つを含有するもので
ある。
アルカリ剤としてはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、ケイ酸リチウム、メタケイ酸ナトリウム等のケイ酸
塩のほか、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム、水酸化アンモニウム、第三リン酸ナトリウ
ム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム、第二
リン酸カリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸
アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸アンモニウムなどのような無機アルカ
リ剤、モノ−、ジ−、またはトリエタノールアミン、モ
ノ−、ジ−、またはトリメチルアミン、モノ−、ジ−、
またはトリエチルアミン、モノ−、またはジイソプロピ
ルアミン、n−ブチルアミン、モノ−、ジ−、またはト
リイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレン
ジイミン等の有機アミン化合物が挙げられるが、好まし
くはケイ酸塩である。現像液中のケイ酸塩の量は、現像
液の総重量に対して、一般的には約1〜10重量%、より
好ましくは1〜8重量%、最も好ましくは2〜6重量%
である。
上記のような現像液で画像露光されたPS版を現像する
方法としては従来公知の種々の方法が可能である。具体
的には画像露光されたPS版を現像液中に浸漬する方法、
当該PS版の感光層に対して多数のノズルから現像液を噴
出する方法、現像液が湿潤されたスポンジで当該PS版の
感光層を拭う方法、当該PS版の感光層の表面に現像液を
ローラー塗布する方法などが挙げられる。またこのよう
にしてPS版の感光層に現像液を施した後、感光層の表面
をブラシなどで軽く擦ることもできる。現像条件につい
ては、前記現像方法に応じて適宜選ぶことができる。一
例を示すと、例えば浸漬による現像方法では約10〜35℃
の現像液に約5〜80秒間浸漬させる方法が選ばれる。
上記のように、PS版を画像露光および現像した後水洗
して得られた平版印刷版は界面活性剤を含むリンス液ま
たはガム液で処理される。このようなリンス液に含まれ
る界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテ
ル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフエニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタ
ン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸
部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エス
テル、しよ糖脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン
ソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリ
コール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エ
ステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキ
シエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジ
エタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアル
キルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ト
リエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミ
ンオキシドなどの非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、
アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩
類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホこはく
酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩
類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフエノキシポリオ
キシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチ
レンアルキルスルホフエニルエーテル塩類、N−メチル
−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルス
ルホこはく酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホ
ン酸塩類、硫酸化ひまし油、硫酸化牛脚油、脂肪酸アル
キルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス
テル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポ
リオキシエチレンアルキルフエニルエーテル硫酸エステ
ル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフエニルエーテル
硫酸エステル塩類、アルキルりん酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテルりん酸エステル塩類、
ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテルりん酸エ
ステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分
けん化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部
分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合
物類などのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩
類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアル
キルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体などの
カチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノ
カルボン酸類、スルホベタイン酸、アミノ硫酸エステル
類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤があげられ
る。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンと
あるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアルキレンに
読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含
され、以下の説明においても同様である。
上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以上を組み合
わせて使用することができ、水溶液中に約0.001重量%
から約10重量%、より好ましくは0.01重量%から5重量
%の範囲で使用される。
本発明におけるリンス液すなわち界面活性剤を含む水
溶液のpHは1〜12が好ましい。このpHに該水溶液を調整
するために、酸および緩衝剤としての水溶性塩のいづれ
かまたは両方を含有させておくことが好ましい。これに
より、平版印刷版に該水溶液を施した場合に、版上に残
留する現像液成分が中和され、非画像部がより親水性と
なる。緩衝剤の詳細は、例えば「化学便覧基礎編II」日
本化学会編、昭和47年2月20日第5刷、丸善株式会社発
行、1312〜1320頁に記載されており、これらはそのまま
適用することができる。好適な酸と水溶性塩としては、
モリブデン酸、硼酸、硝酸、硫酸、燐酸、ポリ燐酸など
の無機酸、酢酸、修酸、酒石酸、安息香酸、こはく酸、
くえん酸、りんご酸、乳酸、p−トルエンスルホン酸な
どの水溶性有機酸等の酸とその塩があげられる。より好
ましい塩は水溶性アルカリ金属塩およびアンモニウム塩
で、特に好ましいものはモリブデン酸アンモニウムなど
のモリブデン酸塩、燐酸ナトリウムなどの燐酸塩、テト
ラポリ燐酸カリウム、トリメタ燐酸ナトリウムなどのポ
リ燐酸塩、修酸ナトリウムなどの修酸塩、酒石酸カリウ
ムなどの酒石酸塩、こはく酸ナトリウムなどのこはく酸
塩、くえん酸アンモニウムなどのくえん酸塩である。か
かる酸と水溶性塩はそれぞれ単独または二種以上組み合
わせて使用することができる。
リンス液のより好ましいpHは2〜8である。最も好ま
しいpHは2.5〜7.5であり、この場合に平版印刷版の非画
像部の不感脂化性能がより高いものとなる。また本発明
による製版方法では該水溶液中に現像液成分が持ち込ま
れるので、これを中和するために、予定されたPS版の処
理面積に応じた量の塩および、または酸をあらかじめ含
有させておくことが好ましい。該水溶液中に含有させる
酸と塩の添加量は特に限定されないが、該水溶液の総重
量に対し酸と塩の総量で約10重量%以下であることが好
ましい。より好ましくは0.01〜6重量%の範囲で使用さ
れる。
本発明におけるリンス液には更にソルビン酸、p−オ
キシ安息香酸エチルなどの防腐剤、防黴剤、没食子酸プ
ロピル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフエノー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフエノールなど
の酸化防止剤を含有させておくことができる。これらの
保存料としての防腐剤、防黴剤、酸化防止剤は少量添加
することにより、該水溶液の保存による変質等を防止す
ることができるが、好ましい添加量は0.001〜5重量%
である。
本発明におけるリンス液には、親油性物質を含有させ
ておくことが好ましい。これにより、平版印刷版の画像
部がより高い感脂性を示すようになり、現像インキ盛り
が容易になるばかりでなく、該水溶液による処理の後、
版面保護剤処理を行なう場合は、画像部の感脂性の低下
を強く抑えることができる。好ましい親油性物質には、
例えばオレイン酸、ラウリン酸、吉草酸、ノニル酸、カ
プリン酸、ミリスチル酸、パルミミン酸などのような炭
素数が5〜25の有機カルボン酸、ひまし油などが含まれ
る。これらの親油性物質は単独もしくは2以上組み合わ
せて使用することができる。本発明におけるリンス液中
に含まれる親油性物質は、その総重量に対して0.005重
量%から約10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%の
範囲である。
本発明において、現像および水洗された後の平版印刷
版版面上の現像液およびくり返し使用される水洗水の量
はできるだけ少なくなるようスキージされる方が好まし
い。これは平版印刷版上の現像液量が少なくなるようス
キージされることにより、水洗水の現像液による汚染
が、同じく版上の水洗水量が少なくなるようスキージさ
れることによりリンス液の水洗水による汚染が極力阻止
され、水洗水およびリンス液による処理能力が増大する
からである。従って、スキージされた後の平版印刷版上
の好ましい現像液および水洗水の残留量は20ml/m2以下
が好ましく、より好ましくは10ml/m2以下であり、最も
好ましくは5ml/m2以下である。
リンス液による処理方法は、水洗の方法と同様に浸漬
する方法、ローラーで塗布する方法、多数のノズルから
噴出して平版印刷版あるいはローラーに吹きつける方法
等種々可能であるが、リンス液をくり返し使用すること
により、製版処理するPS版当りのリンス液の使用量を大
きく減少することが可能となる。
リンス液の補充は水洗水の補充と同様にPS版の処理
量、好ましくは処理面積に応じて行なわれ、PS版1m2
対して好ましくは1〜400ccの範囲で行なわれる。
またガム液は高分子化合物、親油性物質、界面活性剤
および水を含んでいる。
天然高分子には、かんしょデンプン、ばれいしょデン
プン、タピオカデンプン、小麦デンプン及びコーンスタ
ーチ等のデンプン類、カラジーナン、ラミナラン、海ソ
ウマンナン、ふのり、アイリッシュモス、寒天及びアル
ギン酸ナトリウム等の藻類から得られるもの、トロロア
オイ、マンナン、クインスシード、ペクチン、トラガカ
ントガム、カラヤガム、キサンチンガム、グアービンガ
ム、ローカストビンガム、アラビアガム、キャロブガム
及びベンゾインガム等の植物性粘質物、デキストラン、
グルカン及びレバンなどのホモ多糖並びにサクシノグル
カン及びザンタンガムなどのヘテロ多糖等の微生物粘質
物、にかわ、ゼラチン、カゼイン及びコラーゲン等のタ
ンパク質などが挙げられる。半天然物(半合成品)には
アルギン酸プロピレングリコールエステルの他に、ビス
コース、メチルセルロース、エチルセルロース、メチル
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルエチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースフタレート等の繊維素誘導体並びに加工で
んぷん等があげられる。加工でんぷんには白色デキスト
リン、黄色デキストリン及びブリティッシュガムなどの
焙焼でんぷん、酵素デキストリン及びシャーディンガー
デキストリンなどの酵素変性デキストリン、可溶化でん
ぷんのような酸分解でんぷん、ジアルデヒドスターチの
ような酸化でんぷん、変性アルファー化でんぷん及び無
変性アルファー化でんぷん等のアルファー化でんぷん、
りん酸でんぷん、脂肪酸でんぷん、硫酸でんぷん、硝酸
でんぷん、キサントゲン酸でんぷん及びカルバミン酸で
んぷんなどのエステル化でんぷん、カルボキシアルキル
でんぷん、ヒドロキシアルキルでんぷん、スルフォアル
キルでんぷん、シアノエチルでんぷん、アリルでんぷ
ん、ベンジルでんぷん、カルバミルエチルでんぷん及び
ジアルキルアミノでんぷんなどのエーテル化でんぷん、
メチロール架橋でんぷん、ヒドロキシアルキル架橋でん
ぷん、りん酸架橋でんぷん及びジカルボン酸架橋でんぷ
んなどの架橋でんぷん、でんぷんポリアクリルアミド共
重合体、でんぷんポリアクリル酸共重合体、でんぷんポ
リ酢酸ビニル共重合体、でんぷんポリアクリルニトリル
共重合体、カチオン性でんぷんポリアクリル酸エステル
共重合体、カチオン性でんぷんビニルポリマー共重合
体、でんぷんポリスチレンマレイン酸共重合体及びでん
ぷんポリエチレンオキサイド共重合体などのでんぷんグ
ラフト共重合体などがあげられる。合成品にはポリビニ
ルアルコールの他部分アセタール化ポリビニルアルコー
ル、アリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリビニルエチルエーテル及びポリビニル
イソブチルエーテルなどの変性ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸エステル部
分けん化物、ポリアクリル酸エステル共重合体部分けん
化物、ポリメタアクリル酸塩及びポリアクリルアマイド
などのポリアクリル酸誘導体およびポリメタクリル酸誘
導体、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンとビニル
アセテートの共重合物、カルボキシビニルポリマー、ス
チロールマレイン酸共重合物、スチロールクロトン酸共
重合物などがあげられる。これらの内、藻類から得られ
るもの、植物性粘質物、繊維素誘導体、加工デンプン、
アルギン酸プロピレングリコールエステル及び合成品は
印刷版上の皮膜形成性が良好なため好ましく用いられ
る。親油性物質としては、可塑剤、脂肪酸、脂肪油、一
価アルコール、ワックスの他に平版印刷用インクのベヒ
クルとして使用される親油性樹脂がある。好ましい親油
性樹脂としてはフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレ
ゾールホルムアルデヒド樹脂、t−ブチルフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂などのノボラック型フェノール樹
脂、フェノールとキシレンとをホルムアルデヒドで縮合
させたキシレン樹脂、フェノールとメシチレンとをホル
ムアルデヒドで縮合させた樹脂、ポリヒドロキシスチレ
ン、ブロム化ポリヒドロキシスチレン、カシュー樹脂、
スチレンと無水マレイン酸の共重合体の部分エステル化
物、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、ロジン、水添ロジン及びロジンエステル
などの変性ロジン、ギルソナイトなどの石油樹脂を挙げ
ることができる。
好ましい可塑剤には例えばジブチルフタレート、ジ−
n−オクチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)
フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレー
ト、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート
などのフタル酸ジエステル類、例えばジオクチルアゼレ
ート、ジオクチルアジペート、ジブチルグリコールアジ
ペート、ジブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシ
ル)セバケート、ジオクチルセバケートなどの脂肪族二
塩基酸エステル類、例えばエポキシ化大豆油などのエポ
キシ化トリグリセライド類、例えばトリクレジルフォス
フェート、トリオクチルフォスフェート、トリスクロル
エチルフォスフェートなどの燐酸エステル類、例えば安
息香酸ベンジルなどの安息香酸エステル類が含まれる。
好ましい脂肪酸には、カプロン酸、エナント酸、カプリ
ル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウ
リン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル
酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、
セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン
酸、ラクセル酸、イソ吉草酸等の飽和脂肪酸とアクリル
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オ
レイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブ
ラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、ア
ラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、イワシ
酸、タリリン酸、リカン酸等の不飽和脂肪酸がある。一
価アルコールは、脂肪族飽和一価アルコール、脂肪族不
飽和一価アルコール、芳香族アルコール、脂環式アルコ
ール、複素環式アルコール等に分類される。また一価ア
ルコールには置換基を有していてもよく、該置換基とし
ては、クロル、ブロムの如きハロゲン原子、メトキシ、
プロポキシの如きアルコキシ基、フェノキシの如きアリ
ールオキシ基等が挙げられる。
本発明に用いるガム液は、含有させる界面活性剤、親
油性物質等、適宜選択することによってエマルジョン型
ガム液、サスペンジョン型ガム液、非エマルジョン型非
サスペンジョン型ガム液等、いかようにも製造可能であ
るが、エマルジョン型ガム液およびサスペンジョン型ガ
ム液は平版印刷版の画像部の感脂性の低下を防止する性
能が高いため好ましく用いられる。さらにエマルジョン
型ガム液は本発明による製版方法において、懸濁物の発
生が強くおさえられ、不溶物の発生が少ないので好まし
い。
ガム液により処理する方法は、洗浄方法と同様に浸漬
する方法、ローラーで塗布する方法、多数のノズルから
噴出してPS版あるいはローラーに噴きつける方法等種々
可能であるが、該ガム液をくり返し使用することによ
り、製版処理するPS版当りのガム液の使用量を大きく減
少することが可能となる。版面保護剤を平版印刷版上へ
供給する処理方法における使用量は、0.1/分以上40
/分以下が好ましい。さらに好ましくは3〜20/分
である。また、多数のノズルから噴出する方法のごとき
平版印刷版上での撹拌を高めた状態で処理する方法は、
平版印刷版上に残留付着しているものをガム液により洗
浄できる点、しかも、ガム液の均一化が計れるため、さ
らに好ましい。
ガム液の補充はリンス液の補充と同様にPS版の処理
量、好ましくは処理面積に応じて行なわれ、PS版1m2
対して好ましくは1〜400ccの範囲で行なわれる。
支持体の親水性表面の上に設けられる感光性組成物に
はジアゾ化合物を含む感光性組成物、英国特許第1,235,
281号および同第1,495,861号各明細書に記載されている
ようなアジド化合物を含む感光性組成物、米国特許第3,
860,426号明細書に記載されているような光架橋性フオ
トポリマーを含む感光性組成物、米国特許第4,072,528
号および同第4,072,527号各明細書に記載されているよ
うな光重合型フオトポリマーを含む感光性組成物、特開
昭56−19063号および同56−29250号明細書に記載されて
いるような光導電性組成物、特開昭52−62501号および
同56−111852号各明細書に記載されているようなハロゲ
ン化銀乳剤組成物などがあげられる。
これらの感光性組成物の中で、ジアゾ化合物を含む感
光性組成物は感光層の保持性、現像ラチチウドなどの現
像性能、画質などの画像性能、インキ着肉性、感脂性、
耐摩耗性などの印刷性能、適用する現像液の低公害性
等、総合的にすぐれているため好ましく用いられる。
ジアゾ化合物を含む感光性組成物は、ネガ型とポジ型
に分けられる。
ジアゾ化合物を含むネガ型感光性組成物は、感光性ジ
アゾ化合物及び好ましくは高分子化合物を含有するもの
で、感光性ジアゾ化合物としては従来知られたものが使
用できるが、好ましいものとしては有機溶媒可溶のジア
ゾ樹脂の塩、たとえばp−ジアゾジフエニルアミンとホ
ルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドの縮合物とヘキ
サフルオロ燐酸塩との塩、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフエノン−5−スルフオン酸塩との塩などが挙
げられる。
高分子化合物としては、たとえばアクリル酸またはメ
タアクリル酸共重合体、クロトン酸共重合体、イタコン
酸共重合体、マレイン酸共重合体、側鎖にカルボキシル
基を有するセルロース誘導体、側鎖にカルボキシル基を
有するポリビニルアルコール誘導体、側鎖にカルボキシ
ル基を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはメ
タクリレート共重合体、カルボキシル基を有する不飽和
ポリエステル樹脂などが好ましく用いられる。
ポジ型感光性組成物に用いられるジアゾ化合物として
は従来知られたものが使用できるが代表的なものとして
はo−キノンジアジド類が挙げられ、好ましくはo−ナ
フトキノンジアジド化合物が挙げられる。o−ナフトキ
ノンジアジド化合物の内でも、特に種々のヒドロキシ化
合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルま
たはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル、お
よび芳香族アミノ化合物のo−ナフトキノンジアジドス
ルホン酸アミドまたはo−ナフトキノンジアジドカルボ
ン酸アミドが好適である。好ましいヒドロキシル化合物
としてはフエノール類とカルボニル基含有化合物との縮
合樹脂が挙げられる。該フエノール類としてはフエノー
ル、クレゾール、レゾルシン及びピロガロール等が挙げ
られ、該カルボニル基含有化合物としてはホルムアルデ
ヒド、ベンズアルデヒド及びアセトン等が挙げられる。
好ましいヒドロキシル化合物としては、フエノール・ホ
ルムアルデ樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、
ピロガロール・アセトン樹脂、レゾルシン・ベンズアル
デヒド樹脂が挙げられる。
o−キノンジアジド化合物の代表的な具体例として
は、ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸また
はナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸とフエ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂またはクレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂とのエステル、特開昭56−1044号公報
に記載されているナフトキノン−(1,2)−シアジド−
(2)−5−スルホン酸とレゾルシン−ベンズアルデヒ
ド樹脂とのエステル、米国特許第3,635,709号明細書に
記載されているナフトキノン−(1,2)−ジアジドスル
ホン酸とピロガロール・アセトン樹脂とのエステル、特
開昭55−76346号公報に記載されているナフトキノン−
(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸とレゾル
シン−ピロガロール−アセトン共重縮合物とのエステル
が挙げられる。その他有用なo−キノンジアジド化合物
としては、特開昭50−117503号公報に記載されている末
端にヒドロキシル基を有するポリエステルにo−ナフト
キノンジアジドスルホニルクロライドをエステル化反応
させたもの、特開昭50−113305号公報に記載されている
ようなp−ヒドロキシスチレンのホモポリマーまたは他
の共重合し得るモノマーとの共重合体にo−ナフトキノ
ンジアジドスルホニルクロライドをエステル化反応させ
たもの、特開昭54−29922号公報に記載されているビス
フエノール・ホルムアルデヒド樹脂とo−キノンジアジ
ドスルホン酸とのエステル、米国特許第3,859,099号明
細書に記載されているアルキルアクリレート、アクリロ
イルオキシアルキルカルボネート及びヒドロキシアルキ
ルアクルレートの共重合体とo−キノンジアジドスルホ
ニルクロライドとの縮合物、特公昭49−17481号公報記
載のスチレンとフエノール誘導体との共重合生成物とo
−キノンジアジドスルホン酸との反応生成物、米国特許
第3,759,711号明細書に記載されているようなp−アミ
ノスチレンと他の共重合しうるモノマーとの共重合体と
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸または、o−ナフ
トキノンジアジドカルボン酸とのアミド、及びそのほか
にポリヒドロキシベンゾフエノンとo−ナフトキノンジ
アジドスルホニルクロライドとのエステル化合物等が挙
げられる。
これらのo−キノンジアジド化合物は単独で使用する
ことができるが、アルカリ可溶性樹脂と混合し、この混
合物を感光層として設ける方が好ましい。好適なアルカ
リ可溶性樹脂には、ノボラック型フエノール樹脂が含ま
れ、具体的にはフエノールホルムアルデヒド樹脂、クレ
ゾールホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報
に記載されているようなフエノール・クレゾールホルム
アルデヒド共重縮合体樹脂などが含まれる。さらに、特
開昭50−125806号公報に記されている様に、上記のよう
なフエノール樹脂と共にt−ブチルフエノール・ホルム
アルデヒド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル基で置
換されたフエノールまたはクレゾールとホルムアルデヒ
ドとの縮合物とを併用すると、より一層好ましい。o−
キノンジアジド化合物の含有量は感光性組成物全固形分
に対し、5〜80重量%が好ましく、特に好ましくは10〜
50重量%である。アルカリ可溶性樹脂の含有量は感光性
組成物の全固形分に対し30〜90重量%が好ましく、特に
好ましくは50〜85重量%である。
感光性組成物層は多層に分けて設けることもでき、ま
た、必要に応じてさらに染料、可塑剤、プリントアウト
性能を与える成分などの添加剤を加えることもできる。
支持体上に設けられる上記感光性組成物の塗布量は0.
1〜7g/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜4g/m2であ
る。
かくして得られるPS版は透明原画を通してカーボンア
ーク灯、水銀灯、メタルハライドランプ、タングステン
ランプ、キセノンランプ等の活性光線の豊富な光源によ
り露光され、次いで現像される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
しかし、本発明は以下の具体例により何等制限されるも
のではない。
実施例1 砂目立て処理した1S材アルミニウム板を40℃に保った
2重量%の水酸化ナトリウム溶液に1分間浸漬し、エッ
チング処理を行った。次いで水洗後硫酸−クロム酸混液
に約1分間浸漬して純アルミニウム表面を露出させた。
これを30℃に保った20重量%の硫酸中に浸漬し、直流電
圧1.5V、電流密度2A/dm2で2分間陽極酸化処理を行い、
水洗、乾燥した。かくして処理したアルミニウム板上
に、下記組成の感光性組成物溶液を2g/m2(乾燥重量)
となるように塗布し、乾燥してPS版を得た。
アセトン−ピロガロール樹脂のナフトキノン−1,2−ジ
アジド(2)−5−スルホン酸エステル(米国特許第3,
635,709号の実施例1に記載の方法で合成したもの) …
…5 g t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂(PR−50
530:住友ジュレーズ(株)製) ……0.5g クレゾールホルムアルデヒド樹脂(ヒタノール#3110:
日立化成工業(株)製) ……5 g メチルエチルケトン 50 g シクロヘキサノン 40 g このようにして得られたポジ型PS版を透明陽画フィル
ムを通して3kwのメタルハライドランプを用いて60秒間
露光した。
次に下記に示すような自動現像機、現像液および水洗
水により現像処理を行った。
(1)自動現像機 現像浴とそれに続く水洗浴−リンス浴からなり、露光
済みの平版印刷版を水平搬送する駆動装置と、各処理浴
の処理液を貯溜槽→ポンプ→スプレー→ノズル→貯溜槽
と循環させる装置および各処理浴への補充装置を有する
自動現像機であり、各処理浴の貯溜槽はオーバーフロー
により過剰の処理液を排出する機構となっている。
(2)現像液 下記現像液原液を水にて7倍希釈しその21を上記現
像浴に仕込んだ。現像液のpHは13.9であった。
JIS3号珪酸ナトリウム水溶液 ……332 g 水酸化カリウム(48重量%水溶液) ……191 g N−アルキル−N,N−ジヒドロキシエチルベタイン両性
界面活性剤(36重量%水溶液) ……3.2g 純 水 ……688 g (3)水洗水 下記組成からなる水洗水(pH11.5)8を水洗浴に仕
込み1003mm×800mmの印刷版を1版処理する毎に40mlの
水を補充した。(水洗浴の貯溜槽は8でオーバーフロ
ーする構造になっている。) (組 成) メタ珪酸ナトリウム ……10g 純 水 ……1000g (4)界面活性剤を含むリンス液 下記組成からなるリンス液(pH約6.0)8をリンス
浴に仕込み1003mm×800mmの印刷版を1版処理する毎に4
0mlの水を補充した。(リンス浴も8でオーバーフロ
ーする構造を有する。) (組 成) ドデシルジフエニルエーテルジスルホン酸ナトリウム
(40重量%水溶液) ……6 g ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム ……1 g リン酸(85重量%水溶液) ……2.4 g 水酸化ナトリウム ……1 g シリコン消泡剤AST−731 ……0.01g 水 ……985 g 以上の条件で1003mm×800mmのサイズの平版印刷版80
枚を連続して処理しても水洗浴にカスやゲルを生ずるこ
とはなかった。
更に続けて同様の処理を毎日60枚づつ行ったところ、
5日なとに水洗水のpH12.0にリンス液のpHは6.8に達
し、その後ほとんど変化せずに1ケ月間処理することが
できた。
尚、現像液においても下記組成の補充液を水にて5倍
に希釈して一版処理する毎に50mlづつ補充した。
(組 成) JIS3号珪酸ナトリウム水溶液 ……238g 水酸化カリウム(48重量%水溶液) ……328g 純 水 ……645g 比較例−1 水洗水として水道水を用い、更に水を補充しなかった
他は全て実施例1と同じ条件で処理したところ、10枚処
理したところで、水洗水に不溶物が浮遊しはじめ、15枚
目の印刷版上の非画像部に付着し印刷で汚れを生じた。
次に実施例−1と同様に毎日60枚づつ処理を行ったと
ころ2日後には水洗水のpHは、12.5以上になり、2週間
後にはリンス液のpHも9.8となった。このような高いpH
で処理された印刷版を印刷機にかけて印刷したところ、
刷り出しから非画像部にうすくインキが付着して汚れた
のみならず、画像部においても満足なインキ濃度を得る
までに30枚もの印刷を要した。
実施例−2 実施例−1において、水8に実施例−1で示した現
像液を100ml添加したpH11.2の水洗水を用いた他は全て
実施例−1と同じ条件で処理を行ったところ、実施例−
1と同様に満足な結果が得られた。
実施例−3 下記組成の水洗水Aを調製し、その中へ激しく撹拌し
ながら、下記組成のBを徐々に加えて乳化液となし、こ
れをホモジナイザーで更に乳化して保護ガム液を得た。
水溶液A 純 水 750g アラビアゴム 40g デキストリン 160g 燐酸(85%) 2g 水溶液B ジラウリルスルホこはく酸ナトリウム 10g ロジンエステル(荒川化学(株)製) 5g ジブチルフタレート 30g 実施例−1において界面活性剤を含むリンス液のかわ
りに、上記の保護ガムを用い、一版処理する毎に40mlの
保護ガム液を補充しながら、実施例−1と全く同様に処
理を行ったところ、約2週間後、保護ガムのpHは4.6に
達し、その後ほとんど変化せずに1ケ月間処理すること
ができた。また、印刷においても、インキ着肉性、汚れ
にくさとも満足な結果を得た。
比較例−2 水洗水として水道水を用い、水の補充をしなかった他
は全て実施例−3と同じ条件で処理したところ、10枚処
理したところで、水洗水に不溶物が浮遊しはじめ、それ
が印刷版に付着して印刷に汚れを生じた。
次に実施例−3と同様に毎日60枚づつ処理を行ったと
ころ、2日後には水洗水のpH12.5以上になり、約10日後
には保護ガム液のpHは10に達し、乳化の分離とヘドロ状
のカスを生じ、それ以上の処理を続けることができなか
った。
〔発明の効果〕
本発明の方法により、水洗浴中に不溶解物を発生させ
ることなく、水洗水量を大巾に少なくし、かつ循環水洗
水の寿命を長期化することができた。その結果、有害物
質を含む水洗水の排出量を低減し、公害発生を極力抑え
ることができた。また大量の水洗水を使用する必要がな
く、排水処理量を低減でき、処理コストを低減すること
が可能となった。
更に、リンス液およびガム液の劣化を防ぎ、その長寿
命化を達成し、それにより長期間安定した処理を行なう
ことができるようになった。このため、本発明により得
られた平版印刷版を用いると、印刷時に汚れや画線部の
インキ着肉不良等の不都合を生じることなく、多数枚の
印刷が可能となった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像露光された感光性平版印刷版を、自動
    現像機を用いてアルカリ現像液で現像した後、直ちに水
    洗する方法であって、 (1) 水洗処理開始の際の水洗水のpHを、新鮮水にア
    ルカリ成分を加えることにより10.5〜12.5にすること、 (2) 水洗に使用した水を循環再使用すること、 (3) 循環再使用する水に新鮮水を補充することによ
    り、水洗水のpHを10.5〜12.5に保つこと、 (4) 新鮮水の補充量の設定が感光性平版印刷版の量
    に応じてなされること、 (5) 新鮮水補充量に対応した量の水をオーバーフロ
    ーにより排出すること、 を特徴とする平版印刷版の製版方法。
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