JP2515978B2 - 水膨潤性止水剤およびその製造方法 - Google Patents

水膨潤性止水剤およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、各種構造物の間隙に充填して密封するため
の水膨潤性止水材、およびその製造方法に関する。さら
に詳しくは、海水でも充分に膨潤し、かつ真水に対する
膨潤率と海水に対する膨潤率が近い性質を有する水膨潤
性止水材、およびその製造方法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来から、熱可塑性樹脂やゴムに高吸水性樹脂を分散
させた水膨潤性止水材は数多く提案されている。しか
し、高分子電解質系の高吸水性樹脂は、真水に対する膨
潤率と海水に対する膨潤率が大きく異なるため、これを
用いた止水材を水質が変動するような場所に適用した場
合には、水質の変動に応じて膨潤率に極端な変動をきた
すという実用上の問題を生じていた。
一方、非高分子電解質系の高吸水性樹脂は、真水に対
しても海水に対しても比較的近い膨潤率を示すが、この
ものは膨潤率自体が低かったり、あるいはゴム党の基材
と混合した場合に弾性のないものとなったりするため、
止水材として適当なものではなかった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明者は、上記欠点を改良し、海水でも充分に膨潤
し、かつ真水と海水とで膨潤率が近い性質を有する水膨
潤性止水材を開発すべく検討した結果、本発明を完成す
るに至った。
〈問題点を解決するための手段〉 すなわち本発明は、必須成分として、ポリエチレンオ
キシドにイソシアナート化合物を反応させて得られる水
不溶性のポリエチレンオキシド変性物(A)と、(A)
以外の高吸水性樹脂(B)と、熱可塑性樹脂および/ま
たはゴムからなる基材(C)とを含有することを特徴と
する水膨潤性止水材を提供するものである。
これら3成分を配合するにあたって、ポリエチレンオ
キシド変性物(A)は、基材(C)の一部、特にポリエ
チレンオキシド変性物(A)より少量の基材(C)と溶
融混練し、残りの基材(C)および高吸水性樹脂(B)
とさらに混合するのが有利である。したがって本発明は
また、上記のようにして得られる水不溶性のポリエチレ
ンオキシド変性物(A)を、熱可塑性樹脂またはゴムか
らなり、ポリエチレンオキシド変性物(A)より少量の
基材(C)と溶融混練し、(A)以外の高吸水性樹脂
(B)を、前記ポリエチレンオキシド変性物(A)との
溶融混練に用いた基材(C)と同一または異なる熱可塑
性樹脂および/またはゴムからなる基材(C)と溶融混
練し、得られる(A)と(C)の混練物および(B)と
(C)の混練物をさらに混合することを特徴とする水膨
潤性止水材の製造方法を提供するものである。
本発明に用いられるポリエチレンオキシド変性物
(A)それ自体は公知であり、例えば、特開昭47-21499
号公報に記載されている方法により製造することができ
る。かかるポリエチレンオキシド変性物の製造にあた
り、原料となるポリエチレンオキシドは分子量10万以上
であることが好ましく、また融点を低くして基材との混
合を容易にするためには、プロピレンオキシドおよび/
またはブチレンオキシドとの共重合体が好ましいが、そ
の他共重合可能な成分を共重合させてもよい。さらに
は、このポリエチレンオキシド変性物の主鎖中または側
鎖にアルキレン基やアルキル基等を含有してもよい。こ
のようなポリエチレンオキシド変性物は、それぞれ単独
で用いても、2種以上の混合物を用いてもよい。
またこのポリエチレンオキシド変性物は、熱可塑性樹
脂および/またはゴムに溶融混練する必要があるので、
180℃以下の融点を有するものが好ましい。融点が180℃
より高い場合は、作業性が劣るだけでなく、場合によっ
ては混練時に熱可塑性樹脂および/またはゴムが一部変
質する恐れがあり、好ましくない。
ポリエチレンオキシドに反応させるイソシアナート化
合物は、モノまたはポリイソシアナート化合物、すなわ
ち、同一分子内にイソシアナート基(−NCO)を1個ま
たは2個以上含有する有機化合物であることができる。
例えば、n−プロピルイソシアナート、n−ブチルイソ
シアナート、n−ヘキシルイソシアナート、ドデシルイ
ソシアナート、オクタデシルイソシアナート、シクロヘ
キシルイソシアナート、ベンジルイソシアナート、フェ
ニルイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシアナー
ト、ヘキサンジイソシアナート、デカンジイソシアナー
ト、チオジエチルイソシアナート、1−メチルベンゼン
−2,5−ジイソシアナート、2,4−トルイレンジイソシア
ナート(TDI)、TDIの三量体、ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアナート、トリメチロールプロパン等のポリオ
ールにその活性水素の数に対応するモル数のジイソシア
ナートを反応させて得られるウレタンイソシアナート化
合物などがある。これらは単独で、または2種以上を混
合して用いることができる。
かかるモノまたはポリイソシアナート化合物の使用量
は、反応成分の種類等の条件によっても異なるが、一般
的にはポリエチレンオキシドに対して0.01〜5重量パー
セント、好ましくは0.05〜2重量パーセントである。
ポリエチレンオキシドにイソシアナート化合物を反応
させる方法としては、適当な溶媒を用いて溶液状で反応
させる方法が一般的であるが、分散状で反応させる方法
や、粉末状または固体状で両者均一に混合した後、所要
温度で加熱して反応させる方法を採用することもでき
る。反応温度は通常50〜100℃である。
なお、この反応系に、トリエチルアミン、トリエタノ
ールアミン、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジアセテート、トリエチレンジアミン等を少量添加する
ことにより、反応が促進される。
かくして得られるポリエチレンオキシド変性物は水に
対して不溶となり、またほとんど電解質の影響を受ける
ことなく、吸水量が自重の20倍ないしそれ以上となる。
なお、ポリエチレンオキシド変性物(A)の配合量は、
本発明の水膨潤性止水材の膨潤率等を考慮して決めるべ
きである。
また、本発明に用いられるポリエチレンオキシド変性
物(A)以外の高吸水性樹脂(B)としては、例えば酢
酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体変性物の架橋体の
塩、架橋構造を有するポリアクリル酸(塩)、澱粉−ア
クリル酸共重合体の塩等があげられる。なかでも、吸水
後のゲル強度が強く、ゲルの腐敗がなく、また長期耐久
性が必要であることより、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体ケン化物またはイソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合体変性物の架橋体の塩が好ましく使用され
る。
これらの高吸水性樹脂(B)は、自重の50〜1000倍の
範囲の吸水能力を持つものが使用でき、さらに100〜500
倍の吸水能力を持つものが、吸水後のゲル強度が強いの
で、より好ましい。これらの高吸水性樹脂(B)は微粉
末状で使用され、その粒径が100μ以下であることが好
ましく、さらに好ましくは20μ以下である。粒径が100
μ以上になると、水膨潤性止水材の強度の低下が大き
く、また吸水時にゲルが脱離するので好ましくない。
ポリエチレンオキシド変性物(A)と高吸水性樹脂
(B)の使用割合は、使用目的、基材の種類などによっ
て異なるが、真水に対する膨潤率と海水に対する膨潤率
ができるだけ近い性質を有する水膨潤性止水材を製造す
るためには、ポリエチレンオキシド変性物(A)/高吸
水性樹脂(B)の配合割合が5/1〜1/1の範囲にあること
が好ましい。(A)の割合が大きいと、水膨潤性止水材
の硬度が上昇し、加工性および作業性を低下させるの
で、実用的でなくなる。一方、(B)の配合割合が大き
いと、真水に対する膨潤率と海水に対する膨潤率のバラ
ンスが悪くなるので、好ましくない。
またこの高吸水性樹脂(B)は、熱可塑性樹脂および
/またはゴムからなる基材(C)100重量部に対して、
好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜15重量部
の範囲で用いられる。(B)の量が1重量部未満である
と効果が現れにくく、また50重量部を越えると、水膨潤
性止水材としての機械的強度が低下するのみでなく、真
水に対する膨潤率と海水に対する膨潤率の比が大きくな
るので好ましくない。
本発明において基材(C)として適用される熱可塑性
樹脂は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしく
はそのケン化物、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロ
ピレン、スルホン化ポリエチレン、エチレン−イソブチ
レン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリ塩
化ビニルもしくはその共重合体、スチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体、その他塩化ビニル
系、ポリエステル系、ポリアミド系、ウレタン系などの
樹脂であることができる。なかでも、ポリエチレンオキ
シド変性物との相溶性に優れているものが好ましく、例
えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチ
レン、スルホン化ポリエチレンなどが適している。
また、熱可塑性樹脂とともに、あるいは熱可塑性樹脂
とは別に、基材(C)となるゴムは、天然ゴムのほか、
例えば、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン系共
重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−
ブタジエン共重合体、シリコンゴム、ウレタンゴムなど
の各種合成ゴムであることができる。ただ、ポリエチレ
ンオキシド変性物の配合によりゴム特有の反発弾性が損
なわれる傾向があるので、反発弾性を重視する場合は、
反発弾性に優れる天然ゴムやイソプレンゴムなどが適し
ている。一方、水膨潤性止水材に耐候性を付与するため
には、クロロプレンゴムやエチレン−プロピレン系共重
合体が適している。もちろん、これらを組み合わせて用
いることもできる。
本発明においては、製品の硬度を調節するために、種
々の無機質充填剤やオイルなどを添加することができ
る。
また、基材(C)がゴム類からなる場合には通常、加
硫剤(例えば粉末硫黄、パーオキサイドなど)を使用
し、加硫促進剤(例えばチウラム系、チアゾール系、ス
ルフェンアミド系、ジチオカルバミン酸塩系など)、老
化防止剤などを添加する。その他、必要に応じて着色
剤、発泡剤、防カビ剤などを配合してもよい。
本発明の水膨潤性止水材は、上述したポリエチレンオ
キシド変性物(A)、高吸水性樹脂(B)および基材
(C)を混合することにより、あるいはさらに無機質充
填剤等、任意に使用される他の添加剤を混合することに
より、製造される。これらの配合割合を適切に選ぶこと
によって、真水に対する膨潤率を、海水に対する膨潤率
の2倍以下とすることができる。混合の順序は特に制限
されないが、各成分を均一に分散させることが必要であ
る。
基材(C)の全量にポリエチレンオキシド変性物
(A)を直接溶融混練すると、ポリエチレンオキシド変
性物(A)は融点が100〜180℃程度の熱可塑性樹脂であ
るため、分散不良による強度の低下や膨潤率のバラツキ
を生ずる。そこで、まずポリエチレンオキシド変性物
(A)をそれより少量の基材(C)と溶融混練し、別途
残量の基材(C)(ポリエチレンオキシド変性物(A)
との溶融混練に用いたものと同じであっても異なってい
てもよい)を高吸水性樹脂(B)と溶融混練し、両者を
さらに混合する方法が好ましい。さらに他の添加剤を用
いる場合は、これらの任意の段階で配合することができ
る。
特に、ムーニー粘度の低いゴム、例えばブチルゴムや
スチレン−ブタジエン共重合体に一旦ポリエチレンオキ
シド変性物(A)を溶融混練し、これを高吸水性樹脂
(B)および残りの基材(C)と混合することにより、
混合性や作業性が改善される。基材(C)がゴムである
場合、後で混合するゴムは、先に用いたムーニー粘度の
低いゴムと同じであってもよいし、また異なる種類のゴ
ムであってもよい。一方、基材(C)が熱可塑性樹脂で
ある場合は、その熱可塑性樹脂の少量を予めポリエチレ
ンオキシド変性物(A)と溶融混練し、残りの熱可塑性
樹脂を高吸水性樹脂(B)と溶融混練し、次いで両者を
混合するという方法を採用することができる。
高吸水性樹脂(B)は微粉末状であるため、無機質充
填剤と同じように、基材(C)に直接混合することがで
きる。
かくして得られた組成物を溶融混練する方法は任意で
あって、特に制限されないが、例えば、ロール混練、バ
ンバリー混練、ニーダーによる混練、ダルメージ型スク
リューなどを備えた押出機による混練などが採用でき
る。特にポリエチレンオキシド変性物(A)を基材
(C)に溶融混練する場合、それもポリエチレンオキシ
ド変性物(A)よりも少量の基材(C)に溶融混練する
場合には、ポリエチレンオキシド変性物(A)の溶融温
度以上で機械的に混合することが必要である。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明の水膨潤性止水材は、ポ
リエチレンオキシド変性物(A)、高吸水性樹脂(B)
および基材(C)の配合割合を適切に選ぶことによっ
て、あるいは任意に添加される無機充填剤やオイルなど
の配合割合を適切に選ぶことによって、充分な水膨潤率
を有しながら、かつ真水に対する膨潤率と海水に対する
膨潤率の比を2以下に抑えることができる。
〈実施例〉 以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、例中に部とあるのは重量部を表す。また、例中に
ある膨潤率は、以下の定義に基づくものである。
Wo:乾燥した試料重量 W :乾燥試料を20℃の水に48時間浸漬した後の重量 実施例1 平均分子量50万のポリエチレンオキシド20部およびト
リエチレンジアミン0.05部をニトロメタン380部中に加
え、窒素雰囲気中、30〜40℃にて完全に溶解させたの
ち、1−メチルベンゾール−2,5−ジイソシアナート0.1
部を加え、70℃にて5時間反応を行う。反応終了後ニト
ロメタンを除去し、ポリエチレンオキシドの変性物を得
た。得られたポリエチレンオキシドの変性物は水に不溶
性であり、吸水量は自重の30倍で、融点は約150℃であ
った。
このポリエチレンオキシド変性物60部に対し、ブチル
ゴム(日本ブチル(株)#268)25部を加え、加圧ニー
ダーで170℃にて約30分間溶融混練した。
別途、常法によりオープンロールを用いて、イソプレ
ンゴム(日本合成ゴム(株)ニッポール#1200)100
部、クロロプレンゴム(昭和ネオプレンWHV)100部、マ
グネシア(昭和化工(株)#100)20部、亜鉛華(東京
化成(株)#3)40部、炭酸カルシウム(白石カルシウ
ム(株)シルバーW)50部、白艶華(白石カルシウム
(株)U)20部、パラフィン10部、プロセスオイル30
部、FEFカーボンブラック1部、高吸水性樹脂(住友化
学(株)スミカゲルSP-520、平均粒径20μ)30部を加
え、均一に混合したのち、さらに上記で得られたポリエ
チレンオキシド変性物とブチルゴムの混合物85部を加
え、均一に混合する。
次に、粉末状の硫黄3部と加硫促進剤としてテトラメ
チルチウラムジスルフィド1.5部を加え、オープンロー
ルで、80℃にて約10分混練を行う。そして、140℃で10
分間プレス成形することにより、2mm厚のプレスシート
を得た。
得られたプレスシートの物性は表−1に示すとおりで
あり、機械的物性は従来のシーリング材と同等で、かつ
イオン交換水に対する膨潤率と海水に対する膨潤率の差
が少ないものが得られた。
実施例2 実施例1で得られたポリエチレンオキシド変性物60部
に対し、エチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学
(株)スミテートRB-11、VA=41%、MI=60)25部を加
え、オープンロールで、160℃にて約20分間溶融混練し
た。
別途、スミテートRB-11の200部にスミカゲルSP-520を
25部加え、オープンロールを用いて均一に混合したの
ち、さらに上記で得られたポリエチレンオキシド変性物
とスミテートRB-11の混合物85部を加え、オープンロー
ルで120℃にて約10分混練を行う。次いで、140℃で5分
間プレス成形することにより、2mm厚さのプレスシート
を得た。
得られたプレスシートの物性は表−1に示したとおり
であり、機械的物性に優れ、かつイオン交換水に対する
膨潤率と海水に対する膨潤率の差が少ないものが得られ
た。
実施例3 高吸水性樹脂スミカゲルSP-520の代わりに、KIゲル20
1K(クラレイソプレンケミカル(株))を粉砕し、平均
粒径約20μとしたものを40部使用した以外は、実施例1
と全く同様にして行った。
得られたプレスシートの物性は表−1に示したとおり
であり、機械的物性は従来のシーリング材と同等で、か
つイオン交換水に対する膨潤率と海水に対する膨潤率の
差が少ないものが得られた。
実施例4 高吸水性樹脂スミカゲルSP-520の代わりに、KIゲル20
1K(クラレイソプレンケミカル(株))を粉砕し、平均
粒径約20μとしたものを20部使用した以外は、実施例2
と全く同様にして行った。
得られたプレスシートの物性は表−1に示したとおり
であり、機械的物性に優れ、かつイオン交換水に対する
膨潤率と海水に対する膨潤率の差が少ないものが得られ
た。
比較例1 実施例1で得られたポリエチレンオキシド変性物60部
に、ブチルゴム(日本ブチル(株)#268)25部を加
え、加圧ニーダーで170℃にて約30分間溶融混練した。
別途、常法によりオープンロールを用いて、イソプレ
ンゴム(日本合成ゴム(株)ニッポール#1200)100
部、クロロプレンゴム(昭和ネオプレンWHV)100部、マ
グネシア(昭和化工(株)#1000)20部、亜鉛華(東京
化成(株)#3)40部、炭酸カルシウム(白石カルシウ
ム(株)シルバーW)50部、白艶華(白石カルシウム
(株)U)50部、パラフィン10部、プロセスオイル30
部、FEFカーボン1部を加え、均一に混合したのち、さ
らに上記で得られたポリエチレンオキシド変性物とブチ
ルゴムの混合物85部を加え、均一に混合する。
次に、粉末状の硫黄3部と加硫促進剤としてテトラメ
チルチウラムジスルフィド1.5部を加え、オープンロー
ルで80℃にて約10分間混練を行う。そして、140℃で10
分間プレス成形することにより、2mm厚さのプレスシー
トを得た。
得られたプレスシートの物性は表−1に示したが、機
械的物性と膨潤率のバランスが悪く、また膨潤率は低い
値しか得られなかった。
比較例2 実施例1で得られたポリエチレンオキシド変性物80部
に対し、エチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学
(株)スミテートRB-11)300部を加え、オープンロール
で160℃にて約20分間溶融混練した。次いで、140℃で5
分間プレス成形することにより、2mm厚さのプレスシー
トを得た。
得られたプレスシートの物性は表−1に示したが、機
械的物性と膨潤率のバランスが悪く、また膨潤率は低い
値しか得られなかった。
比較例3 比較例2と同様であるが、ポリエチレンオキシド変性
物の代わりにスミカゲルSP-520を80部用い、これにエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(住友化学(株)スミテート
RB-11)300部を加え、オープンロールで混練した後、12
0℃で5分間プレス成形することにより、2mm厚さのプレ
スシートを得た。
得られたプレスシートの物性を表−1に示したが、機
械的物性と膨潤率のバランスが悪く、特にイオン交換水
に対する膨潤率と海水に対する膨潤率の差が大きかっ
た。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として、分子量10万以上のポリエ
    チレンオキシドにポリイソシアナート化合物を反応させ
    て得られる水不溶性のポリエチレンオキシド変性物
    (A)と、(A)以外の高吸水性樹脂(B)と、熱可塑
    性樹脂および/またはゴムからなる基材(C)とを含有
    することを特徴とする水膨潤性止水材。
  2. 【請求項2】ポリエチレンオキシド変性物(A)と
    (A)以外の高吸水性樹脂(B)との重量比が5/1から1
    /1の範囲にあり、かつ(B)と基材(C)との重量比が
    1/100から1/2の範囲にある特許請求の範囲第1項の水膨
    潤性止水材。
  3. 【請求項3】ポリエチレンオキシド変性物(A)をそれ
    より少量の基材(C)と溶融混練し、基材(C)の残量
    を(A)以外の高吸水性樹脂(B)と溶融混練し、両者
    を混合したものである特許請求の範囲第1項または第2
    項の水膨潤性止水材。
  4. 【請求項4】真水に対する膨潤率と海水に対する膨潤率
    の比が2以下である特許請求の範囲第1〜3項のいずれ
    かの水膨潤性止水材。
  5. 【請求項5】分子量10万以上のポリエチレンオキシドに
    ポリイソシアナート化合物を反応させて得られる水不溶
    性のポリエチレンオキシド変性物(A)を、熱可塑性樹
    脂またはゴムからなり、前記ポリエチレンオキシド変性
    物(A)より少量の基材(C)と溶融混練し、(A)以
    外の高吸水性樹脂(B)を、前記ポリエチレンオキシド
    変性物(A)との溶融混練に用いた基材(C)と同一ま
    たは異なる熱可塑性樹脂および/またはゴムからなる基
    材(C)と溶融混練し、得られる(A)と(C)の混練
    物および(B)と(C)の混練物をさらに混合すること
    を特徴とする水膨潤性止水材の製造方法。
  6. 【請求項6】基材(C)がゴムであって、ポリエチレン
    オキシド変性物(A)をブチルゴムまたはスチレン−ブ
    タジエン共重合ゴムと溶融混練し、別に(A)以外の高
    吸水性樹脂(B)を、前記ポリエチレンオキシド変性物
    (A)との溶融混練に用いたゴムと同一または異なるゴ
    ムと溶融混練する特許請求の範囲第5項の方法。
  7. 【請求項7】基材(C)が熱可塑性樹脂であって、ポリ
    エチレンオキシド変性物(A)との溶融混練および
    (A)以外の高吸水性樹脂(B)との溶融混練に同一の
    熱可塑性樹脂を用いる特許請求の範囲第5項の方法。
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