JPH0623378B2 - 水膨潤性止水材料およびその製造方法 - Google Patents

水膨潤性止水材料およびその製造方法

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JPH0623378B2
JPH0623378B2 JP63071980A JP7198088A JPH0623378B2 JP H0623378 B2 JPH0623378 B2 JP H0623378B2 JP 63071980 A JP63071980 A JP 63071980A JP 7198088 A JP7198088 A JP 7198088A JP H0623378 B2 JPH0623378 B2 JP H0623378B2
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茂樹 重定
正典 斉藤
山田  豊
孝 松澤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水膨潤性止水材料およびその製造方法に関し、
さらに詳しくは、耐久性に優れ、電解質水溶液に対して
も良好な膨潤性能を有し、優れた止水効果を発揮し、し
かも工業的に有利に製造可能な水膨潤性止水材料および
その製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、止水材料は、主として土木、建築分野でのコンク
リート施行後のひび割れやコンクリート製品の接続部の
間隙などに充填し、該ひび割れ部分または間隙部分から
の水漏れを防止するために使用される。このような止水
材料として従来から使用されているものとしては、例え
ばエラストマーに充填剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促
進剤などとともに高吸水性樹脂を混合し、成形、加硫し
たものが提案されている。(例えば、特開昭57−108143
号公報) しかしながら、この様な従来一般に使用されている止水
材料に配合されている高吸水性樹脂は弱アニオン性電解
質による吸水能を利用したものであり、水に対する吸水
能は高いが、海水のような電解質水溶液に対する吸水能
は水の場合に比べ、大巾に低下する。このため、この様
な高吸水性樹脂を含有する止水材料は、電解質水溶液に
対する膨潤度が水に対する膨潤度に比べて著しく小さ
く、また長期の水浸漬により、膨潤度が低下するいわゆ
るヤセ現象を生じる欠点を有している。
他方、この様な欠点を解決するために、非イオン系であ
る水膨潤性ウレタン樹脂を使用した止水材料が提案され
ている。例えば、ゴム類に水膨潤性ウレタン樹脂を配合
して硬化させた水膨潤性物質(特開昭57−23654 号公
報、特開昭57−119972号公報)、および軟質樹脂又はゴ
ムに高吸水性樹脂と水膨潤性ウレタンプレポリマーを配
合した吸水性および保水性材料(特開昭59−120653号公
報)などが報告されている。
これらの方法では、電解質水溶液に対する膨潤度が水に
対する膨潤度とあまり差がない水膨潤性ゴム系止水材料
が得られるが、これらはいずれも配合成分として水膨潤
性ウレタンプレポリマーを使用しているために製造が繁
雑になる欠点がある。即ち、先ず、水膨潤性ウレタンプ
レポリマーを合成する必要があり、ポリエーテルポリオ
ールと二官能性の有機ジイソシアネートを反応せしめて
末端イソシアネート基含有の水膨潤性ウレタンプレポリ
マーを得る。次いで、得られた水膨潤性ウレタンプレポ
リマーをゴム類と混合し、さらにこの混合物に水または
ポリアミン系,ポリオール系等の硬化剤を添加反応せし
めることにより硬化せしてめ止水材料を得るために繁雑
な工程とならざるを得ない欠点を有していた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、この様な従来の欠点を改善するためになされ
たものであり、電解質水溶液に対する膨潤度が、水に対
する膨潤度に近い良好な膨潤性を有し、また膨潤安定性
に優れ、しかも工業的に有利に製造しうる水膨潤性止水
材料およびその製造方法を提供することを目的とするも
のである。
[課題を解決するための手段] 本発明社等は、種々の研究の結果、エラストマーに充填
剤およびポリオキシアルキレングリコール、所望により
高吸水性樹脂を均一に混合し、二官能性ジイソシアネー
トおよび三官能性以上のポリイソシアネートからなるイ
ソシアネートを添加、反応せしめて、ゴム配合物中で、
従来例の様にウレタンプレポリマーを使用する場合の如
く2段の反応を行なうことなく、1段の反応でポリオキ
シアルキレングリコールとイソシアネートとの反応物か
らなる水膨潤性ポリウレタン架橋物を形成せしめ、その
後、エラストマーの加硫剤、加硫促進剤等を添加して成
形、加硫することにより、良好な膨潤性を有し、また膨
潤安定性に優れた水膨潤性止水材料を工業的に有利に提
供できることを見出し、本発明を完了するに至ったもの
である。
即ち、本発明の第一の発明は、エラストマー、充填剤、
並びにオキシエチレン単位50〜90重量%を含有するポリ
オキシアルキレングリコールとジイソシアネート及び三
官能性以上のポリイソシアネートからなるイソシアネー
トとの反応架橋物を含有する組成物を加硫してなること
を特徴とする水膨潤性止水材料である。
また、第二の発明は、エラストマー、充填剤およびオキ
シエチレン単位50〜90重量%を含有するポリオキシアル
キレングリコールを均一に混合した後、ジイソシアネー
ト及び三官能性以上のポリイソシアネートからなるイソ
シアネートをポリオキシアルキレングリコールの水酸基
に対し NCO:OH= 1.1:1〜 2.5:1の範囲の量添加し
反応せしめて前記ポリオキシアルキレングリコールとイ
ソシアネートとからなる架橋物を生成し、次いで得られ
た組成物を加硫することを特徴とする水膨潤性止水材料
の製造方法からなるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の水膨潤性止水材料の基本的な構成は、エラスト
マー、充填剤、並びにオキシエチレン単位50〜90重量%
を含有するポリオキシアルキレングリコールと、ジイソ
シアネート及び三官能性以上のポリイソシアネートから
なるイソシアネートを反応せしめて得られる架橋物を含
有する組成物を加硫してなることを特徴とするものであ
る。
次に、上記各配合成分およびその配合割合について説明
する。
本発明において用いられるエラストマーは、天然ゴムま
たは合成ゴムであり、合成ゴムとしては、例えばポリブ
タジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ニト
リル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、イソ
ブチレン−イソプレン共重合ゴム、エチレン−プロピレ
ン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴ
ム、塩素化ポリエチレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共
重合ゴム等があげられる。これらの天然ゴムまたは合成
ゴムは単独で使用してもよいし、2種以上混合して使用
することもできる。
本発明において用いられる充填剤は、前記エラストマー
に配合されて通常用いられている充填剤であればよく、
例えばカーボンブラック、シリカ系充填剤、炭酸カルシ
ウム、タルク、クレー、酸化チタン等があげられる。こ
れ等の中でカーボンブラックおよびシリカ系充填剤が主
として用いられる。また、老化防止剤、安定剤、可塑剤
等も充填剤の一部として添加することができる。
充填剤の添加量は、本発明の目的とする水膨潤性止水材
料の要求特性により異なるが、通常エラストマー 100重
量部に対して40〜150 重量部、好ましくは50〜120 重量
部が望ましい。40重量部未満では水膨潤性止水材料の強
度が不足し、 150重量部をこえると水膨潤性止水材料の
硬度が高くなりすぎ、また伸びが減少して好ましくな
い。
本発明において用いられるポリオキシアルキレングリコ
ールは、エチレングリコールを出発物質としてアルキレ
ンオキサイドを常法により付加重合して得られる両末端
に水酸基を含有するポリマーである。該ポリオキシアル
キレングリコールは、オキシエチレン単位を50〜90重量
%、好ましくは60〜80重量%を含有するものが望まし
い。他のオキシアルキレン単位としては、例えばオキシ
プロピレン、オキシブチレン等があるが、オキシプロピ
レン単位が好適に用いられる。オキシエチレン単位が50
重量%未満では得られる水膨潤性止水材料の膨潤度が不
足し、90重量%をこえるとオキシエチレン単位の結晶化
により、水膨潤性止水材料の硬度が経時的に上昇するの
で好ましくない。使用するポリオキシアルキレングリコ
ールの分子量は、膨潤度、取扱いの容易さから通常1000
〜6000、好ましくは2000〜5000の範囲のものが好適に用
いられる。
ポリオキシアルキレングリコールの使用量はエラストマ
ー 100重量部に対して40〜150 重量部、好ましくは50〜
130 重量部が望ましい。40重量部未満では得られる水膨
潤性止水材料の膨潤度が小さく、150 重量部をこえると
ポリオキシアルキレングリコールがエラストマー配合物
中に均一に分散できなくなるので好ましくない。
本発明においては、ジイソシアネート及び三官能性以上
のポリイソシアネートからなるイソシアネートが用いら
れる。このイソシアネートの例としては、三官能性以上
のポリイソシアネート、例えばトリフェニルメタントリ
イソシアネート、トリス−(p−イソシアネートフェニ
ル)チオフォスファイト,ポリメチレンポリフェニルイ
ソシアネート等、およびジイソシアネート、例えばトル
イレンジイソシアネート,ナフチレン-1,5- ジイソシア
ネート,o-トルイジンジイソシアネート,ジフェニルメ
タンジイソシアネート等との併用が挙げられる。また、
ジフェニルメタンジイソシアネートを変性したいわゆる
クルードMDI (ジイソシアネートを約50重量%、三官能
性以上のポリイソシアネートを約50重量%を含有するも
の、平均NCO 基=約3)もイソシアネートの例として挙
げられる。
本発明に用いられるイソシアネートとしては、上記のう
ち安全性、取扱いの容易さから、クルードMDI またはク
ルードMDI とジフェニルメタンジイソシアネートの併用
が特に好適に使用できる。
本発明においては、ポリオキシアルキレングリコールト
とイソシアネートとは反応して架橋物(以下、水膨潤性
ポリウレタン架橋物と記す)を生成するが、その水膨潤
性ポリウレタン架橋物の生成は1段の反応によって行な
われる。その水膨潤性ポリウレタン架橋物の構造は三官
能性以上のポリイソシアネート部分での分岐、架橋から
なるものである。
また、イソシアネート中の三官能性以上のポリイソシア
ネートの含有量は、イソシアネートのうち20〜50重量%
の範囲が好ましい。20重量%未満では得られる水膨潤性
ポリウレタン架橋物の架橋度が低すぎ膨潤安定性が低下
し、50重量%をこえると水膨潤性ポリウレタン架橋物の
架橋度が高すぎて膨潤度が低下し、また成形性が低下す
るので好ましくない。
また、イソシアネートの使用量は、目的とする水膨潤性
止水材料の要求特性およびポリオキシアルキレングリコ
ールとイソシアネートとが反応して水膨潤性ポリウレタ
ン架橋物を生成するウレタン生成反応時に混合物中に存
在する水分の量により異なるが、ポリオキシアルキレン
グリコールの水酸基に対し、NCO :OH=1.1 :1〜2.5
:1、好ましくは1.15:1〜2.0 :1の範囲で使用さ
れる。1.1 :1未満では前記ウレタン生成反応が充分進
行せず、未反応のポリオキシアルキレングリコールが残
存し、溶出分増加の原因となり、2.5 :1をこえると過
剰のポリイソシアネートによるアロハネート反応の増加
により、生成する水膨潤性ポリウレタン架橋物の架橋度
が高くなりすぎ膨潤度の低下および成形性の低下の原因
となり好ましくない。
前記ウレタン生成反応は、一般に用いられるウレタン生
成触媒を添加して進行させることもできる。ウレタン生
成触媒の例としては、塩化錫、ジブチル錫シラウレー
ト、ジブチル錫マレエート等があげられる。
本発明においては、高吸水性樹脂を水膨潤性止水材料の
膨潤度を増加させる目的で使用することができる。高吸
水性樹脂としては、水に対する吸水能が 300〜 800倍の
ものが使用できる。このような高吸水性樹脂の例として
は、市販のデンプン、ポリアクリル酸塩系高吸水性樹
脂、ポリアクリル酸塩の架橋物、ビニルアルコール−ア
クリル酸塩の共重合体の架橋物、無水マレイン酸・イソ
ブチレン共重合体の架橋物等があげられる。これらの中
で耐久性などの点から、カルボキシル基またはそれに変
換しうるα,β−不飽和化合物を単量体成分として含有
する共重合体を架橋して得られる高吸水性樹脂が好適に
用いられる。高吸水性樹脂はエラストマー 100重量部当
り0〜 100重量部の範囲で使用するのが好ましい。
本発明においては、エラストマー、充填剤および水膨潤
性ポリウレタン架橋物を含む組成物を加硫する際に、エ
ラストマーの加硫剤、加硫促進剤等を用いることができ
る。加硫剤、加硫促進剤等としては、使用するエラスト
マーに適合した組合わせの加硫剤、加硫促進剤を使用す
ればよい。例えば、硫黄、硫黄化合物または酸化亜鉛、
酸化マグネシウム、リサージ等の金属酸化物等の加硫剤
と、グアニジン系、スルフェンアミド系、チウラム系、
チアゾール系またはジチオカルバメート系等の加硫促進
剤を併用することができる。また、加硫剤として有機過
酸化物も使用することができるが、この場合は加硫促進
剤は必要としない。有機過酸化物の例としては、ジクミ
ルパーオキシド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,
5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4′-ビス(t
-ブチルパーオキシ)バレレート、2,5-ジメチル-2,5−
ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン等があげられる。加
硫剤、加硫促進剤等の使用量は通常のエラストマーの加
硫に一般に用いられる量を使用できる。
本発明の水膨潤性止水材料の製造は前記の各種配合成分
の混合,反応および加硫により行なわれるが、該混合お
よび反応に使用する装置は混合および加熱、冷却が可能
なものであればよい。その例としては、ロールまたはバ
ンバリーミキサー、ニーダー、加圧式ニーダー等の内部
式混合機等が挙げられる。これ等の中で、安全性および
反応の安定性の面から加圧式ニーダーが最も好適に使用
できる。
加硫は特に限定することなく通常の方法により行なうこ
とができ、例えば熱加圧加硫、熱空気加硫等により行な
うことができる。
本発明の水膨潤性止水材料の製造方法の具体例を示す
と、先ず前記装置にエラストマーを収容し素練りを行な
った後、充填剤およびポリオキシアルキレングリコー
ル、所望により高吸水性樹脂を添加して均一に混合す
る。次いで、必要に応じてウレタン生成触媒を添加した
後、ジイソシアネート及び三官能性以上のポリイソシア
ネートからなるイソシアネートを添加し、60〜 120℃の
温度で10〜30分間反応を行ない、ポリオキシアルキレン
グリコールとイソシアネートとの反応物からなる水膨潤
性ポリウレタン架橋物を生成し、次いで実質的な量のエ
ラストマーの加硫剤並びに加硫促進剤を添加して成形、
加硫することにより水膨潤性止水材料を得ることができ
る。
[作用] 本発明は、エラストマー、充填剤およびポリオキシアル
キレングリコール、所望により高吸水性樹脂を均一に混
合してなる、所謂、エラストマー配合物中にポリオキシ
アルキレングリコール均一に分散せしめ、その後ジイソ
シアネート及び三官能性以上のポリイソシアネートから
なるイソシアネートを添加、反応せしめることにより、
エラストマー配合物中でポリオキシアルキレングリコー
ルとイソシアネートとの反応物からなる水膨潤性ポリウ
レタン架橋物を一段の反応で生成せしめることができ
る。
該水膨潤性ポリウレタン架橋物を均一に含有するエラス
トマー配合物は、加硫剤、加硫促進剤を添加して加硫さ
れることによりエラストマー架橋物と水膨潤性ポリウレ
タン架橋物が相互にからみ合った構造、所謂IPN(インタ
ーペネトレイティング ポリマー ネットワーク:Inte
rpenetrating polymer Network)を形成した組成物とな
り、電解質水溶液中でも良好な膨潤性を示し、膨潤安定
性の優れた水膨潤性止水材料を得ることができるものと
思われる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、膨潤倍率は、プレス成形または押出成形した加硫
成形体から20×20mm角の試料片を切取り、水道水または
各種電解質水溶液に23℃で7日間浸漬した後の重量を測
定し、次式により求めた。
また、抽出分は水道水で23℃、14日間浸漬後、ギヤーオ
ーブンを用いて、105 ℃で1日乾燥後の重量を測定し、
次式により求めた。
実施例1 表−1に示す配合で20加圧式ニーダー(森山製作所
製、 D20-40 型)を用いて混合及び反応を行った。先
ず、天然ゴムを5分間素練した後、充填剤およびポリ
(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリコール[エ
チレングリコールに常法によりエチレンオキサイドおよ
びプロピレンオキサイドを重量比で90:10で付加重合せ
しめて得られる両末端水酸基含有のランダムコポリマ
ー、分子量約3000、OH基=2]を添加し均一に混合し
た。ウレタン生成触媒として塩化第1錫を添加した後、
ポリイソシアネート混合物(クルードMDI 、商品名MDI・
CR-200 、平均NCO 基=約3、三井東圧(株)製)を添加
し、温度80℃で15分間撹拌を続け反応混合物を得た。得
られた反応混合物にロールを用いて加硫剤、加硫促進剤
を添加し、160 ℃で20分間プレス加硫を行ない厚さ2mm
のシートを得た。得られた加硫シートの物性、膨潤倍率
を表−2に示す。
実施例2,3 実施例1で使用したポリ(オキシエチレン−オキシプロ
ピレン)グリコールのオキシエチレン単位とオキシプロ
ピレン単位をそれぞれ重量比で75:25(分子量約3000)
および50:50(分子量約3000)としたものを使用して、
実施例1と同じ操作で反応生成物を得た後、プレス成形
して厚さ2mmの加硫シートを得た。得られたシートの物
性、膨潤倍率を表−2に示す。
比較例1 実施例1で使用したポリ(オキシエチレン−オキシプロ
ピレン)グリコールの代りにポリエチレングリコール#
6000(分子量6000、東邦化学製)およびクルードMDI 8
部を使用して実施例1と同じ操作で反応生成物を得た
後、プレス成形して厚さ2mmのプレスシートを得た。得
られたシートの物性、膨潤倍率を表−2に示すが、硬度
が高すぎて実用に耐えなかった。
比較例2 ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリコール
として、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位の
重量比40:60(分子量約3000)のものを使用し、実施例
1と同じ操作で反応生成物を得た後、プレス成形して厚
さ2mmのプレスシートを得た。得られたシートの物性、
膨潤倍率を表−2に示すが、膨潤倍率が小さく実用に耐
えなかった。
実施例4〜6および比較例3,4 表−3に示す配合でクロロプレンゴムを用いて実施例1
と同様の操作を行ない反応生成物を得た後、プレス成形
して厚さ2mmの加硫シートを得た。得られたシートの物
性、膨潤倍率を表−4に示す。
ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)グリコール
添加量がエラストマー 100重量部に対し、40重量部未満
では膨潤度が小さく使用に耐えなかった。又150 重量部
をこえるとポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)
グリコールがエラストマー配合物に均一に分散できず、
異常なウレタン生成反応が行なわれ成形物が得られなか
った。
実施例7〜10 表−5に示す配合で実施例1と同じ操作を行ない反応生
成物を得た。得られた反応生成物に加硫剤、加硫促進剤
をロールで添加した後、スクリュー径50mmのゴム用押出
機を用いて、断面3×20mmのテープ状押出物を得た。得
られた押出物をギャーオーブン中にて150 ℃で30分間加
熱して加硫した。得られた加硫テープの表面状態、物
性、膨潤度、抽出分を表−7に示す。
比較例5 グリセリンにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドをランダムに共重合させた末端水酸基、分子量3000の
ポリオキシエチレン−オキシプロピレントリオールを合
成した。このトリオール1モル当り3モルのトリレンジ
イソシアネートを常法により反応させて末端イソシアネ
ート基含有ウレタンプレポリマーを得た。得られたウレ
タンプレポリマーを表−6に示す配合でクロロプレンゴ
ムと充填剤およびウレタンプレポリマーを3加圧ニー
ダーで混合し、その後、メチレンビスオルソクロロアニ
リン含有量40%の液状硬化剤を添加し 100℃で30分間反
応を行った。
得られた反応生成物に加硫剤、加硫促進剤をロールで添
加した後、押出機を用いて断面3×20mmのテープ状押出
物を得た。次いで、ギャーオーブンで150 ℃で30分間加
熱して加硫した。得られた加硫テープの表面状態、物
性、膨潤倍率、抽出分を表−7に示すが、テープの表面
状態が不良で実用に耐えなかった。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明の水膨潤性止水材料は優れた
水膨潤性を示し、また電解質水溶液に対する膨潤度が水
に対する膨潤度に近い良好な膨潤性を示し、膨潤安定性
に優れていると共に機械的強度を有り極めて有用な止水
材料である。
また、従来の水膨潤性ポリウレタン含有エラストマー組
成物を含有する止水材料は、まず水膨潤性ウレタンプレ
ポリマーを合成し、次いで該水膨潤性ウレタンプレポリ
マーをエラストマーと混合し、その後硬化剤を添加・反
応させて水膨潤性ポリウレタン架橋物を形成させる繁雑
な工程が必要であるが、本発明によれば、水膨潤性ウレ
タンプレポリマーを合成することなく、一段の反応で水
膨潤性ポリウレタン架橋物を形成させることが可能とな
り、極めて簡単に水膨潤性止水材料を工業的に有利に製
造することが可能になる。
かくして得られた本発明の水膨潤性止水材料は、セグメ
ントシール材、ヒューム管ゴム輪、パッキン、セパレー
ター、止水板等に好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松澤 孝 東京都町田市旭町3―5―1 電気化学工 業株式会社高分子開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−9482(JP,A) 特開 昭57−31976(JP,A) 特開 昭57−119972(JP,A) 特開 昭57−23654(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エラストマー、充填剤、並びにオキシエチ
    レン単位50〜90重量%を含有するポリオキシアルキレン
    グリコールとジイソシアネート及び三官能性以上のポリ
    イソシアネートからなるイソシアネートとの反応架橋物
    を含有する組成物を加硫してなることを特徴とする水膨
    潤性止水材料。
  2. 【請求項2】エラストマー、充填剤およびオキシエチレ
    ン単位50〜90重量%を含有するポリオキシアルキレング
    リコールを均一に混合した後、ジイソシアネート及び三
    官能性以上のポリイソシアネートからなるイソシアネー
    トをポリオキシアルキレングリコールの水酸基に対し N
    CO:OH= 1.1:1〜 2.5:1の範囲の量添加し反応せし
    めて前記ポリオキシアルキレングリコールとイソシアネ
    ートとからなる架橋物を生成し、次いで得られた組成物
    を加硫することを特徴とする水膨潤性止水材料の製造方
    法。
JP63071980A 1988-03-28 1988-03-28 水膨潤性止水材料およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0623378B2 (ja)

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