JP2515657B2 - ビデオ信号記録装置 - Google Patents

ビデオ信号記録装置

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JP2515657B2 JP3359258A JP35925891A JP2515657B2 JP 2515657 B2 JP2515657 B2 JP 2515657B2 JP 3359258 A JP3359258 A JP 3359258A JP 35925891 A JP35925891 A JP 35925891A JP 2515657 B2 JP2515657 B2 JP 2515657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は航空機内での使用に好適
なビデオ信号記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】中型機以上の旅客機には、法律でフライ
トデータレコーダ(FDR)とコクピットボイスレコー
ダ(CVR)の搭載が義務付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のフライ
トデータレコーダ及びコクピットボイスレコーダのみで
は航空機事故の原因分析に困難を伴う。もし、事故発生
時のコクピットや客室、貨物室の状況及び翼やエンジン
の状況を映像で残すことができれば、原因分析が容易に
なる。この種の問題を解決するためにビデオテープレコ
ーダ(VTR)を航空機に搭載することが考えられる。
しかし、VTRを航空機に搭載する上で、耐熱性、耐衝
撃性をどのように向上させるか、及び連続記録をどのよ
うに行うかが問題になる。
【0004】そこで、本発明の目的は、耐熱性の向上を
良好に達成することができるビデオ信号記録装置を提供
することにある。本発明の別の目的は耐熱性の向上を良
好に達成することができると共に連続記録を容易に達成
することができるビデオ信号記録装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記第1番目の目的を達
成するための発明は、記録媒体磁気テープと、回転ドラ
ムと、前記ドラムに取り付けられた信号変換ヘッドと、
前記磁気テープと前記信号変換ヘッドとの間に相対的走
査運動を生じさせるように前記磁気テープを前記ドラム
に沿って走行させ且つ前記ドラムを回転させる走査駆動
装置とが耐熱性容器に収容されており、前記信号変換ヘ
ッドに接続された記録増幅回路と前記走査駆動装置に接
続された制御回路が前記容器の外に配置されているビデ
オ信号記録装置に係わるものである。第2番目の目的を
達成するための発明は、第1の記録媒体と第1の信号変
換ヘッドとの相対的走査運動によって前記第1の記録媒
体にビデオ信号を記録するための第1の記録装置と、第
2の記録媒体と第2の信号変換ヘッドとの相対的走査運
動によって前記第2の記録媒体にビデオ信号を記録する
ための第2の記録装置と、前記第1の記録装置と前記第
2の記録装置とに接続された共通の記録信号処理回路
と、前記記録信号処理回路から供給されたビデオ信号を
前記第1及び第2の記録装置によって交互に又は重なり
合う期間を有して交互に記録するように前記第1及び第
2の記録装置を制御する制御回路と、前記第1及び第2
の記録装置を収容するが、前記記録信号処理回路は収容
しない耐熱容器とを備えたビデオ信号記録装置に係わる
ものである。
【0006】
【作用及び効果】請求項1の発明においては、記録増幅
回路及び制御回路が耐熱容器の外に配置されるので、耐
熱容器の小型化が可能であり、且つ耐熱容器の内部の温
度上昇を抑えることができる。即ち、耐熱容器は外部の
熱が内部に入りにくいと共に内部の熱が外部に逃げにく
いので、内部での熱放出(発熱)を出来るだけ抑制する
ことが重要であり、本発明のように配置すれば、内部の
発熱を低減させることができる。請求項2の発明によれ
ば、請求項1と同一の作用効果を得ることができる他
に、第1及び第2の記録装置を交互又は重なり合う期間
を有して交互に駆動するので、エンドレスに連続記録す
ることが可能になる。
【0007】
【実施例】次に、図1〜図3を参照して本発明の実施例
に係わる航空機搭載用ビデオ信号記録装置を説明する。
図1で破線で示す耐熱性及び耐衝撃性容器1の中には、
第1及び第2の記録装置としての第1及び第2の斜め走
査型VTRの主として走査駆動装置から成る機械的部分
2、3と、4つの再生増幅器4、5、6、7が配置され
ている。第1及び第2のVTRの機械的部分2、3は同
一構成であるので、同一構成部分を同一の参照数字で示
し、両者をサフイックスaとbで区別する。第1のVT
Rの機械的部分2は、回転ドラム6aを有し、ここに一
対のビデオ信号を磁気記録再生するための信号変換ヘッ
ド7a、8a、及び一対の消去ヘッド9a、10aが取
り付けられている。信号変換ヘッド7a、8a及び消去
ヘッド9a、10aはロータリトランス11a、12
a、13a、14aを介してドラム6aの外のラインに
接続されている。記録媒体磁気テープ13aはカセット
ケース(図示せず)から引き出されてドラム6aに巻き
付けらている。磁気テープ15aは一対のリール16
a、17aの間で走行するものであり、非エンドレスで
ある。ドラム6aにはモータ18aが結合され、一対の
リール16a、17aにはモータ19a、20aが結合
されている。磁気テープ15aを定速走行させるために
キャパスタン21aとピンチローラ22aとが設けら
れ、キャパスタン21aにはモータ23aが結合されて
いる。周知の方法によって磁気テープ15aをドラム6
aの外周面に沿って斜めに走行させ、一対の信号変換ヘ
ッド7a、8aをドラム6aと共に回転させると、磁気
テープ15a上に斜め走査トラックが生じる。第2のV
TRの機械的部分3は第1のVTRの機械的部分2と同
一構成であるので、その説明を省略する。
【0008】容器1の外の非耐熱性金属ケース(図示せ
ず)には、第1及び第2の記録増幅回路24a、24b
と、第1及び第2のモータ制御駆動回路25a、25b
と、共通の記録信号処理回路26と、共通の再生信号処
理回路27と、共通の消去回路28と、制御回路29
と、スイッチS1 、S2 、S3 、S4 、S5 、S6 とが
設けられている。また、航空機内の所望箇所に設置され
るビデオカメラ30が、記録信号処理回路26に接続さ
れている。この実施例では、VTRとしてHi8ミリビ
デオカメラのVTR部分と同等のものを使用している。
従って、図1の2台のVTRはビデオ信号の他に音声信
号も同時に磁気テープ15a、15bに記録する機能も
有しいてるが、説明を簡単にするために、音声信号の記
録系の図示は省略されている。
【0009】容器1の外部の回路部分を更に詳しく説明
すると、カメラ30に接続された記録信号処理回路26
は、増幅器、自動利得制御(AGC)回路、クランプ回
路、クリップ回路、プリエンファシス回路、FM変調回
路、色信号系等を含む周知のVTRの記録回路である。
この記録信号処理回路26の出力ラインは第1及び第2
の記録増幅回路24a、24bに夫々接続されている。
第1の記録増幅回路24aは第1のVTRの対の信号変
換ヘッド7a、8aに接続され、第2の記録増幅回路2
4bは第2のVTRの対の信号変換ヘッド7b、8bに
接続されている。なお、記録増幅回路24a、24bは
制御回路29で制御されるスイッチを夫々含み、記録モ
ード時にヘッド7a、8a、7b、8bに接続される。
【0010】第1のVTRの再生増幅器4a、5aはス
イッチS1 、S2 、S3 を介して共通の再生信号処理回
路27に接続され、第2のVTRの再生増幅器4b、5
bはスイッチS4 、S5 、S6 を介して再生信号処理回
路27に接続されている。スイッチS1 、S2 は第1の
VTRの2つの再生増幅器4a、5aの出力を交互に選
択するものであり、スイッチS4 、S5 は第2のVTR
の2つの再生増幅器4b、5bの出力を交互に選択する
ものである。図1ではスイッチS1 、S2 、S4 、S5
を原理的に示しているが、一般にはトランジスタ等の電
子スイッチから成り、図示されていないスイッチ切替制
御信号発生回路の出力に応答してオン・オフする。この
スイッチS1 、S2 、S4 、S5 はチャンネルスイッチ
ャとしてVTRで周知のものであるので、詳しい説明は
省略する。スイッチS3 、S6 は第1及び第2のVTR
の出力を択一的に選択して共通の再生信号処理回路27
に送るものであり、制御回路29に基づいて制御され
る。
【0011】再生信号処理回路27は、高域フィルタ、
ドロップアウト補償回路(DOC)、リミッタ、FM復
調器、低域フィルタ等を含む周知の回路である。
【0012】消去回路28はロータリトランス13a、
14a、13b、14bを介して回転消去ヘッド9a、
10a、9b、10bに夫々接続され、制御回路29の
制御に基づいて消去電流を各ヘッド9a、10aと9
b、10bに選択的に供給する。
【0013】モータ制御駆動回路25a、25bは、ド
ラムモータ18a、18bと、リールモータ19a、1
9b、20a、20bと、キャプスタンモータ23a、
23bとから成る走査駆動装置を制御及び駆動する公知
の回路であり、制御回路29の指令に基づいて第1及び
第2のVTRの機械的部分2、3を種々のモード(記
録、再生、巻戻し、停止モード)に駆動する。
【0014】第1及び第2のVTRの機械的部分2、3
は図2に示すように耐熱性及び耐衝撃性を有する金属層
31とセラミックス層32とを含み、例えば、1100
℃で30分間耐え、1000Gに11ミリ秒耐えるよう
に構成されている。記録増幅回路24a、24bと、モ
ータ制御駆動回路25a、25bと、記録信号処理回路
26と、再生信号処理回路27とは容器1外に配置され
ているので、これ等の発熱による容器1内の温度上昇は
生じない。従って、容器1の小型化が可能になる。
【0015】図3は第1及び第2のVTRの駆動方法を
示す。今、第1及び第2のVTRのテープ15a及び1
5bが完全に巻戻されているとすれば、t0 から第1の
VTRを記録モードで動作させ、第1のVTRのテープ
15aの走行を開始してカメラ30から供給されるビデ
オ信号をヘッド7a、8aで記録する。制御回路29は
内蔵するカウンタでテープの走行時間を計測する。第1
のテープ15aの始端(BOT)から終端(EOT)ま
での所要走行時間よりも少し短い一定時間Tを計数した
t1 時点で第2のVTRを記録モードに動作させる。従
って、t1 〜t2 区間では第1及び第2のVTRが共に
記録モードとなり、切替時の記録の欠落を防ぐ。t2 時
点で第1のVTRのテープ15aが終端まで走行した
ら、t2 〜t3 区間で巻戻し、次の記録の準備を行う。
第2のVTRのテープ15bが始端から時間Tだけ走行
したら、第1のVTRを再び記録モードにし、前に記録
した信号を消去ヘッド9a、10aで消去しながら新し
い信号をヘッド7a、8aで記録する。これにより、t
4 〜t5 区間では第1及び第2のVTRが共に記録モー
ドとなり、切替時の記録の欠落を防ぐ。t5 でテープ1
5bが終端になると、t5 〜t6 区間で巻戻し、次の記
録に備える。この様に第1及び第2のVTRを駆動する
と、記録の欠落のないエンドレス記録が可能になり、現
在時点から期間2T前までのビデオ信号をテープ15
a、15bに残すことができる。
【0016】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 図3のt1 時点、t4 時点をカウンタで決定す
る代りに、テープ15a、15bの終端よりも少し前に
金属泊を貼り付け、これをセンサで検出し、この検出信
号で第1及び第2のVTRの重複記録を開始してもよ
い。 (2) 回転消去ヘッド9a、10aの代りに固定消去
ヘッドを有するVTRを使用することができる。 (3) 図2では容器1を直方体としたが、球形等にす
ることができる。また、容器の外周面と内周面との間に
真空領域等の断熱層を設けることができる。また、化学
反応によって冷却効果を発揮する物質を気密袋に入れた
ものを容器1に隣接配置し、気密袋が所定温度(例えば
200℃)以上の熱で破けて化学反応を開始し、容器1
を冷却するように構成することができる。 (4) 2台のVTRを図3のように駆動することが望
ましいが、記録を迅速に開始することができるVTRの
場合には、一方のVTRのテープ15aがテープ終端に
なったら他方のVTRによる記録を開始するようにして
もよい。即ち、図3のt2 で第2のVTRを記録モード
とし、t5 で第1のVTRを記録モードとすることがで
きる。 (5) 複数台のビデオカメラを設置し、これ等のビデ
オ信号を時分割多重して記録信号処理回路26に入力し
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のビデオ信号記録装置を示すブ
ロック図である。
【図2】第1のビデオ信号記録装置の容器とその内部を
示す断面図である。
【図3】図1の第1及び第2のVTRの動作を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 耐熱性容器 2,3 第1及び第2のVTRの機械的部分 24a,24b 記録増幅回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体磁気テープと、回転ドラムと、
    前記ドラムに取り付けられた信号変換ヘッドと、前記磁
    気テープと前記信号変換ヘッドとの間に相対的走査運動
    を生じさせるように前記磁気テープを前記ドラムに沿っ
    て走行させ且つ前記ドラムを回転させる走査駆動装置と
    が耐熱性容器に収容されており、前記信号変換ヘッドに
    接続された記録増幅回路と前記走査駆動装置に接続され
    た制御回路が前記容器の外に配置されていることを特徴
    とするビデオ信号記録装置。
  2. 【請求項2】 第1の記録媒体と第1の信号変換ヘッド
    との相対的走査運動によって前記第1の記録媒体にビデ
    オ信号を記録するための第1の記録装置と、 第2の記録媒体と第2の信号変換ヘッドとの相対的走査
    運動によって前記第2の記録媒体にビデオ信号を記録す
    るための第2の記録装置と、 前記第1の記録装置と前記第2の記録装置とに接続され
    た共通の記録信号処理回路と、 前記記録信号処理回路から供給されたビデオ信号を前記
    第1及び第2の記録装置によって交互に又は重なり合う
    期間を有して交互に記録するように前記第1及び第2の
    記録装置を制御する制御回路と、 前記第1及び第2の記録装置を収容するが、前記記録信
    号処理回路は収容しない耐熱容器とを備えたビデオ信号
    記録装置。
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