JP3551023B2 - 映像信号ダビング・編集装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープに記録したアナログ映像信号又はデジタル映像信号を1台の装置でダビングでき、且つ、編集できる映像信号ダビング・編集装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気テープに記録したアナログ映像信号又はデジタル映像信号を別の磁気テープにダビングしたり、又は、編集するためには2台のVTR(ビデオテープレコーダ)が必要であった。
【0003】
図2(A)〜(D)は従来例における一例の映像信号ダビング・編集システムを示した図である。
【0004】
即ち、図2(A)に示した如く、アナログ記録テープからアナログ記録テープへのダビングには、アナログVTR(再生用)51とアナログVTR(記録用)52とが必要とされ、図2(B)に示した如く、デジタル記録テープからデジタル記録テープへのダビングには、デジタルVTR(再生用)61とデジタルVTR(記録用)62とが必要とされ、図2(C)に示した如く、アナログ記録テープからデジタル記録テープへのダビングには、アナログVTR(再生用)71とデジタルVTR(記録用)72とが必要とされ、更に、図2(D)に示した如く、デジタル記録テープからアナログ記録テープへのダビングには、デジタルVTR(再生用)81とアナログVTR(記録用)82とが必要とされていた。
【0005】
一方、特開平6−309843号公報には、1台の画像記録再生装置でダビング・編集できる技術が図3に示した如く開示されている。
【0006】
図3は従来例における他例の画像記録再生装置を示した図である。
【0007】
図3に示した如く、従来例における他例の画像記録再生装置は、映像信号形式の入力信号を入力する入力端子91と、テープ状媒体での記録再生に適した第1信号形式の信号をテープ状媒体に記録再生するテープ状媒体記録再生部92と、ディスク状媒体での記録再生に適した第2信号形式の信号をディスク状媒体に記録再生するディスク状媒体記録再生部93と、入力端子91から入力した映像信号形式の入力信号と第1信号形式と第2信号形式とを相互に変換する方式変換手段94と、テープ状媒体記録再生部92とディスク状媒体記録再生部93と方式変換手段94との動作を制御する制御回路95と、映像信号形式の出力信号を出力する出力端子96とを備えて構成されている。
【0008】
ここでは、テープ状媒体記録再生部92でテープ状媒体を再生した映像信号を方式変換手段94を介してディスク状媒体記録再生部93内のディスク状媒体に一度記録し、テープ状媒体を交換してからアクセスが早いディスク状媒体から交換したテープ状媒体にダビングしたり、編集したりしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図2に示した従来例における一例の映像信号ダビング・編集システムでは、同図(A)〜(D)に示した4通りの方法を自由に使いこなすには、アナログVTRとデジタルVTRとをそれぞれ2台つづ必要となり、システムがコスト高となるばかりでなく、計4台のVTRの設置場所も大きく取られてしまう。
【0010】
一方、図3に示した従来例における他例の画像記録再生装置では、テープ状媒体とディスク状媒体とを用いて1台でダビングしたり、編集できるものの、テープ状媒体を記録再生する信号形式が1種類の第1信号形式だけではアナログ映像信号とデジタル映像信号とに完全に対応でき得ず、アナログ又はデジタルのいずれか一方の信号形式に限定されてしまう。これに対して、ディスク状媒体は装置内だけの使用のため、ディスク状媒体を記録再生する信号形式は1種類の第2信号形式だけでまにあうものである。
【0011】
そこで、特開平6−309843号公報に開示された画像記録再生装置の技術的思想を更に改良して、磁気テープを記録再生する信号形式がアナログ映像信号とディジタル映像信号とに対応でき、且つ、ディスクを記録再生する信号形式はデジタル方式として、磁気テープに記録したアナログ映像信号又はデジタル映像信号を1台の装置でダビングでき、且つ、編集できる映像信号ダビング・編集装置が望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、アナログ映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、
デジタル映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、
アナログ映像信号をアナログ/デジタル変換する手段と、
デジタル映像信号をデジタル/アナログ変換する手段と、
デジタル映像信号をディスクに記録再生する手段とを備えた映像信号ダビング・編集装置において、
磁気テープに記録されたアナログ映像信号を再生して、再生した前記アナログ映像信号をアナログ/デジタル変換し、変換したデジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出してデジタル/アナログ変換し、変換したアナログ映像信号を磁気テープに記録するようにした第1の記録再生モード、
磁気テープに記録されたデジタル映像信号を再生して、再生した前記デジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出して、読み出したデジタル映像信号を磁気テープに記録するようにした第2の記録再生モードと、
磁気テープに記録されたアナログ映像信号を再生して、再生した前記アナログ映像信号をアナログ/デジタル変換し、変換したデジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出して、読み出したデジタル映像信号を磁気テープに記録するようにした第3の記録再生モードと、
磁気テープに記録されたデジタル映像信号を再生して、再生した前記デジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出してデジタル/アナログ変換し、変換したアナログ映像信号を磁気テープに記録するようにした第4の記録再生モードを備えたことを特徴とする映像信号ダビング・編集装置である。
【0013】
また、上記発明の映像信号ダビング・編集装置において、
アナログ映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、デジタル映像信号を磁気テープに記録再生する手段とを同一のテープ走行手段を共用したことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る映像信号ダビング・編集装置の一実施例を図1を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明に係る映像信号ダビング・編集装置を示したブロック図である。
【0016】
図1に示した本発明に係る映像信号ダビング・編集装置は、磁気テープをアナログ記録再生するアナログ記録再生部及び磁気テープをデジタル記録再生するデジタル記録再生部を備えたVTR(ビデオテープレコーダ)部と、ディスクをデジタル記録再生するディスク駆動部とから概略構成されている。ここでは、VTR部として、最近開発されたアナログ記録再生とデジタル記録再生の両機能を備えたD−VHS規格に準拠したものを採用している。この際、VTR部は、アナログ映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、デジタル映像信号を磁気テープに記録再生する手段とを同一のテープ走行手段を共用している。ここで、前記したテープ走行手段とは、磁気テープを所定のテープパスに沿って案内するためのテープガイドとか、磁気テープを磁気ヘッドと一体に回転する回転ドラムに所定の角度に亘って螺旋状に巻き付けるためのテープローディング部材とか、磁気テープを挟持しながら定速に走行させるためのキャプスタン及びピンチローラなどで構成されている。
【0017】
一方、ディスク駆動部に取り付けたディスクは、デジタル記録再生可能な磁気ディスク(ハードディスク)又はデジタル記録再生可能な光ディスクを採用している。
【0018】
尚、一般的に、ダビングは複製する作業を言い、編集とは画像を繋ぎ合わせる作業を言い、ランダムアクセス可能なディスクではダビングも編集も容易に行うことができるので、以下の説明ではダビング・編集と記す。
【0019】
即ち、本発明に係る映像信号ダビング・編集装置において、信号の流れに沿って以下順を追って説明する。
【0020】
まず、通常の記録と再生について説明する。
【0021】
(1) 映像信号のアナログ記録
入力端子1から入力されたアナログ映像信号は、スイッチ2を通ってアナログ信号記録処理回路3に入り、ここで信号処理された後、スイッチ4を通って磁気ヘッド(記録ヘッド)5から磁気テープTにアナログ映像信号が記録される。
【0022】
(2) 映像信号のデジタル記録
入力端子1から入力されたアナログ映像信号は、スイッチ2及びスイッチ6を順に通ってアナログ/デジタル変換器(A/D)7によりデジタル映像信号に変換される。アナログ/デジタル変換器7で変換されたデジタル映像信号は、スイッチ8及びスイッチ9を通ってデジタル信号記録処理回路10に入り、ここで信号処理された後、スイッチ4を通って磁気ヘッド5から磁気テープTにデジタル映像信号が記録される。
【0023】
(3) アナログ記録テープの再生
磁気テープTに記録されたアナログ映像信号は、磁気ヘッド(再生ヘッド)11で再生された後、スイッチ12を通ってアナログ信号再生処理回路13に入り、ここで信号処理された後、スイッチ14を通って出力端子15からアナログ映像信号として出力される。
【0024】
(4) デジタル記録テープの再生
磁気テープTに記録されたデジタル映像信号は、磁気ヘッド11で再生された後、スイッチ12を通ってデジタル信号再生処理回路16に入り、ここで信号処理された後、スイッチ17を通ってデジタル/アナログ変換器(D/A)18によりアナログ映像信号に変換される。デジタル/アナログ変換器18で変換されたアナログ映像信号は、スイッチ14を通って出力端子15からアナログ映像信号として出力される。
【0025】
次に、各種のダビング・編集(第1〜第4の記録再生モード)について説明する。
【0026】
(5) アナログ記録テープからアナログ記録テープへのダビング・編集…第1の記録再生モード
アナログ記録テープATを再生することにより、磁気ヘッド11で再生されたアナログ映像信号は、スイッチ12を通ってアナログ信号再生処理回路13に入る。ここで信号処理されたアナログ映像信号は、スイッチ6を通ってアナログ/デジタル変換器7によりデジタル映像信号に変換される。アナログ/デジタル変換器7で変換されたデジタル映像信号は、スイッチ8及びスイッチ19を順に通ってディスク駆動部20に入り、ディスク駆動部20内のディスクDに一時記憶される。そして、アナログ記録テープATの再生が終了したら、テープを交換し、ディスクDに一時記憶されたデジタル映像信号をディスクDから読み出して、スイッチ17を通ってデジタル/アナログ変換器18によりアナログ映像信号に変換される。この後、デジタル/アナログ変換器18で変換されたアナログ映像信号は、スイッチ2を通ってアナログ信号記録処理回路3に入り、ここで信号処理された後、スイッチ4を通って磁気ヘッド5から磁気テープTにアナログ映像信号が記録され、アナログ記録テープATができる。
尚、ここでは、アナログからアナログへのダビング・編集であるので、テープ交換は必要に応じて行えば良い。
【0027】
(6) デジタル記録テープからデジタル記録テープへのダビング・編集…第2の記録再生モード
デジタル記録テープDTを再生することにより、磁気ヘッド11で再生されたデジタル映像信号は、スイッチ12を通ってデジタル信号再生処理回路16に入り、ここで信号処理された後、スイッチ19を通ってディスク駆動部20に入り、ディスク駆動部20内のディスクDに一時記憶される。そして、デジタル記録テープDTの再生が終了したら、テープを交換し、ディスクDに一時記憶されたデジタル映像信号をディスクDから読み出して、スイッチ9を通ってデジタル信号記録処理回路10に入り、ここで信号処理された後、スイッチ4を通って磁気ヘッド5から磁気テープTにデジタル映像信号が記録され、デジタル記録テープDTができる。
尚、ここでは、デジタルからデジタルへのダビング・編集であるので、テープ交換は必要に応じて行えば良い。
【0028】
(7) アナログ記録テープからデジタル記録テープへのダビング・編集…第3の記録再生モード
アナログ記録テープATを再生することにより、磁気ヘッド11で再生されたアナログ映像信号は、スイッチ12を通ってアナログ信号再生処理回路13に入る。ここで信号処理されたアナログ映像信号は、スイッチ6を通ってアナログ/デジタル変換器7によりデジタル映像信号に変換される。この後、アナログ/デジタル変換器7で変換されたデジタル映像信号は、スイッチ8及びスイッチ19を順に通ってディスク駆動部20に入り、ディスク駆動部20内のディスクDに一時記憶される。そして、アナログ記録テープATの再生が終了したら、テープを交換し、ディスクDに一時記憶されたデジタル映像信号をディスクDから読み出して、スイッチ9を通ってデジタル信号記録処理回路10に入り、ここで信号処理された後、スイッチ4を通って磁気ヘッド5から磁気テープTにデジタル映像信号が記録され、デジタル記録テープDTができる。
【0029】
(8) デジタル記録テープからアナログ記録テープへのダビング・編集…第4の記録再生モード
デジタル記録記録テープDTを再生することにより、磁気ヘッド11で再生されたデジタル映像信号は、スイッチ12を通ってデジタル信号再生処理回路16に入り、ここで信号処理された後、スイッチ19を通ってディスク駆動部20に入り、ディスク駆動部20内のディスクDに一時記憶される。そして、デジタル記録テープDTの再生が終了したら、テープを交換し、ディスクDに一時記憶されたデジタル映像信号をディスクDから読み出して、スイッチ17を通ってデジタル/アナログ変換器18によりアナログ映像信号に変換される。この後、デジタル/アナログ変換器18で変換されたアナログ映像信号は、スイッチ2を通ってアナログ信号記録処理回路3に入り、ここで信号処理された後、スイッチ4を通って磁気ヘッド5から磁気テープTにアナログ映像信号が記録され、アナログ記録テープATができる。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述した本発明に係る映像信号ダビング・編集装置によると、磁気テープをアナログ記録再生するアナログ記録再生部及び磁気テープをデジタル記録再生するデジタル記録再生部を備えたVTR部と、ディスクをデジタル記録再生するディスク駆動部とを備え、磁気テープをダビング・編集するにあたって、VTR部とディスク駆動部とにより、アナログからアナログへ、又は、デジタルからデジタルへ、又は、アナログからデジタルへ、又は、デジタルからアナログへの4通りの方式を1台の装置でダビング・編集できるので、使い勝手の良い映像信号ダビング・編集装置を提供できることは勿論のこと、装置の設置スペースも少なくてすむなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る映像信号ダビング・編集装置を示したブロック図である。
【図2】(A)〜(D)は従来例における一例の映像信号ダビング・編集システムを示した図である。
【図3】従来例における他例の画像記録再生装置を示した図である。
【符号の説明】
1…入力端子、
3…アナログ信号記録処理回路、
5…磁気ヘッド(記録ヘッド)、
7…アナログ/デジタル変換器(A/D)、
10…デジタル信号記録処理回路、
11…磁気ヘッド(再生ヘッド)、
13…アナログ信号再生処理回路、
16…デジタル信号再生処理回路、
18…デジタル/アナログ変換器(D/A)、
20…ディスク駆動部、
D…ディスク、
T…磁気テープ。

Claims (2)

  1. アナログ映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、
    デジタル映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、
    アナログ映像信号をアナログ/デジタル変換する手段と、
    デジタル映像信号をデジタル/アナログ変換する手段と、
    デジタル映像信号をディスクに記録再生する手段とを備えた映像信号ダビング・編集装置において、
    磁気テープに記録されたアナログ映像信号を再生して、再生した前記アナログ映像信号をアナログ/デジタル変換し、変換したデジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出してデジタル/アナログ変換し、変換したアナログ映像信号を磁気テープに記録するようにした第1の記録再生モード、
    磁気テープに記録されたデジタル映像信号を再生して、再生した前記デジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出して、読み出したデジタル映像信号を磁気テープに記録するようにした第2の記録再生モードと、
    磁気テープに記録されたアナログ映像信号を再生して、再生した前記アナログ映像信号をアナログ/デジタル変換し、変換したデジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出して、読み出したデジタル映像信号を磁気テープに記録するようにした第3の記録再生モードと、
    磁気テープに記録されたデジタル映像信号を再生して、再生した前記デジタル映像信号をディスクに一時記録した後、前記ディスクから前記デジタル映像信号を読み出してデジタル/アナログ変換し、変換したアナログ映像信号を磁気テープに記録するようにした第4の記録再生モードを備えたことを特徴とする映像信号ダビング・編集装置。
  2. アナログ映像信号を磁気テープに記録再生する手段と、デジタル映像信号を磁気テープに記録再生する手段とを同一のテープ走行手段を共用したことを特徴とする請求項1記載の映像信号ダビング・編集装置。
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