JPH07244803A - 信号記録装置 - Google Patents

信号記録装置

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JPH07244803A
JPH07244803A JP6055147A JP5514794A JPH07244803A JP H07244803 A JPH07244803 A JP H07244803A JP 6055147 A JP6055147 A JP 6055147A JP 5514794 A JP5514794 A JP 5514794A JP H07244803 A JPH07244803 A JP H07244803A
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JP
Japan
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signal
recording
frequency
recorded
erasing
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JP6055147A
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Inventor
Satoshi Kawasaki
敏 川崎
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成により磁気記録媒体上に生じる未
消去の領域の信号を消去する信号記録装置を提供する。 【構成】 記録すべき複合映像信号を周波数分離し所定
の記録信号処理を施して得たFM輝度信号及び低域変換
色信号を夫々作成し、FM輝度信号及び低域変換色信号
を周波数多重して得た周波数多重信号を記録媒体Tに記
録する信号記録装置であって、複合映像信号を周波数分
離して得た輝度信号をFM変調してFM輝度信号を出力
する変調手段2と、重ね書き記録開始から所定時間、F
M変調に要する搬送波信号の周波数値を切換え制御する
と共に周波数多重信号の記録レベルを制御する制御手段
Ra, Rb, R2, R3, Tr1, Tr2, Tr3 とを有し、FM輝度信
号を消去信号として記録媒体Tに記録されている既記録
信号を消去することを特徴とする信号記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体上に記録
された信号をつながり良く良好に重ね書き記録可能な信
号記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のVTRのメカニズムを説明
するための図、図7は全幅消去ヘッドと磁気ヘッドとの
相対的な位置を説明するための図、図8は回転消去ヘッ
ドと磁気ヘッドとの相対的な位置を説明するための図で
ある。
【0003】従来のビデオテープレコーダ(以下VTR
と記す)のメカニズムは、図6に示すように、図示しな
いテープカセットに格納されている磁気テープTを巻取
側へ送り出す供給側SPリール30から送り出された磁
気テープTの全幅消去を行う全幅消去ヘッド35、全幅
消去した磁気テープTを磁気ヘッド(後述する映像信号
を記録再生する標準モード用ビデオヘッドHsp1, Hsp2、
長時間モード用ビデオヘッドHep1, Hep2)が搭載された
回転ドラム34の周面に180°の範囲に亘り巻き付け
るガイドポール32,33、この磁気テープT上のリニ
ア音声トラックに音声信号を記録再生する音声ヘッド
と、コントロールトラックにコントロール信号を記録再
生するコントロールヘッドとが一体に構成されているオ
ーディオ/コントロールヘッド36、この磁気テープT
を挟み後述する「標準モード」あるいは「長時間モー
ド」に応じた走行速度でこの磁気テープTを走行させる
ピンチローラ37及びキャプスタン38とから構成され
る。こうして、ピンチローラ37及びキャプスタン38
を経た磁気テープTは上記したテープカセットの巻取側
TUリール31によって巻き取られる。
【0004】こうして、従来のVTRは磁気テープTを
回転ドラム34に巻き付けることによって回転ドラム3
4に搭載された磁気ヘッドHsp1, Hsp2, Hep1, Hep2が磁
気テープT上のビデオトラック(記録トラック)に映像
信号を記録するものである。上記したような従来のVT
R(いわゆる家庭用VTR)の一般的な使われ方とし
て、例えば、TV番組等のプログラムが既に記録されて
いるビデオテープを用いて、既に記録されているプログ
ラムを予めすべて消去することなく別のプログラムを重
ねて記録する重ね書き記録がある。係る場合において、
図6に示すように、上記した供給側SPリール30から
送り出された磁気テープTは全幅消去ヘッド35によっ
て既に記録されていた信号の消去を行ってから回転ドラ
ム34を介して信号の記録を行う。このとき図7に示す
ように、上記した回転ドラム34に設置された磁気ヘッ
ドHsp1, Hsp2の走査位置と全幅消去ヘッド35との間に
既に記録されていた信号が存在する。このため、既に信
号が記録された磁気テープT上に映像信号の重ね書き記
録を行うと、同図中全幅消去ヘッド35の右側の磁気テ
ープTの領域(未消去の領域とする)において既に記録
されていた信号に重ねて別の信号を記録することにな
る。
【0005】この状態で、つまり磁気テープTに上記し
た磁気ヘッドHsp1, Hsp2が上記した映像信号の重ね書き
記録を行うと、重ね書き記録に要する記録電流は既に記
録されている信号を完全に消去するために要する消去電
流よりも小レベルであるから、消去しきれなかった信号
との干渉が生じ、後にこの磁気テープTに記録した信号
を再生するとき、再生された映像信号中に既に記録され
ていた信号の未消去成分が混入する結果、カラーノイズ
等が生じるという不都合が生じる。即ち、このカラーノ
イズは、既に記録されていた信号の内、低周波数(10
0kHz〜1.1MHz)成分がこうした重ね書き記録
によっても消え残ってしまうために生じるもので、重ね
書き記録で記録した信号の再生時に一定時間画面上に虹
状のチラツキとなって見えるものである(レインボーノ
イズともいう)。
【0006】上記した不都合を解消する方法について、
図8に示すように、上記した磁気テープTの走行方向に
対して上記した回転ドラム34上にいわゆるフライング
イレースヘッドという回転消去ヘッド40,41を上記
した磁気ヘッドHsp1, Hsp2に先行させるように設置する
方法がある。この方法によって、例えば、回転消去ヘッ
ド40,41は、上記した磁気ヘッドHsp1, Hsp2に夫々
先行して磁気テープT上の記録トラック上を消去、走査
することで上述した消え残りを完全に消去することが可
能となるので上記したカラーノイズの発生を防ぐことが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た方法を用いるには回転消去ヘッド40,41を上記し
た回転ドラム34上に精度良く搭載する必要があり、上
記した家庭用VTRの高級機種には採用されているが、
普及型機種にはこれを搭載するとコスト高となるため、
この方法では採用できないという問題があった。また、
上記した回転消去ヘッド40,41を利用するには、こ
のヘッドに供給する消去電流を発生する消去用信号発生
回路と、この回路から回転消去ヘッド40,41に至る
信号伝送路(例えば、ロータリトランス等)を新たに設
けることが必要となり、同様に生産上コスト高となると
いう問題があった。
【0008】そこで、こうした回転消去ヘッドや消去信
号発生回路を用いること無く簡易な構成によって上記し
た問題を解決する信号記録装置が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は上記し
た課題を解決するため、以下(1),(2)の構成を提
供するものである。 (1) 記録すべき複合映像信号を周波数分離し所定の
記録信号処理を施して得たFM輝度信号及び低域変換色
信号を夫々作成し、前記FM輝度信号及び低域変換色信
号を周波数多重して得た周波数多重信号を記録媒体に記
録する信号記録装置であって、前記複合映像信号を周波
数分離して得た輝度信号をFM変調して前記FM輝度信
号を出力する変調手段と、重ね書き記録開始から所定時
間、前記FM変調に要する搬送波信号の周波数値を切換
え制御すると共に前記周波数多重信号の記録レベルを制
御する制御手段とを有し、前記FM輝度信号を消去信号
として前記記録媒体に記録されている既記録信号を消去
することを特徴とする信号記録装置。 (2) 上記(1)記載の信号記録装置であって、前記
重ね書き記録開始から所定時間、所定の駆動電圧に基づ
いて前記記録媒体の走行速度を制御する駆動速度制御手
段を有することを特徴とする信号記録装置。
【0010】
【実施例】図1は本発明に係る信号記録装置の一実施例
を説明するための図、図2は信号処理手段を説明するた
めのブロック図、図3はビデオ/回転消去ヘッドの回転
ドラムへの取り付け位置を説明するための図、図4は磁
気ヘッドを説明するための図、図5は走行駆動制御手段
の動作を説明するための図である。以下、図面を参照し
つつ本発明に係る信号記録装置の実施例を最初に信号処
理系A、次に走行駆動系Bの動作に沿って説明する。ま
た、前述したものと同一の構成部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0011】本発明に係る信号記録装置は、記録すべき
複合映像信号を周波数分離し所定の記録信号処理を施し
て得たFM輝度信号及び低域変換色信号を夫々作成し、
前記FM輝度信号及び低域変換色信号を周波数多重して
得た周波数多重信号を記録媒体(磁気テープT)に記録
する信号記録装置であって、前記複合映像信号を周波数
分離して得た輝度信号をFM変調して前記FM輝度信号
を出力する変調手段(VCO回路2)と、重ね書き記録
開始から所定時間、前記FM変調に要する搬送波信号の
周波数値を切換え制御すると共に前記周波数多重信号の
記録レベルを制御する制御手段Ra,Rb,R2,R3,Tr1, T
r2, Tr3 とを有し、前記FM輝度信号を消去信号として
前記磁気テープTに記録されている既記録信号を消去す
るように構成した。
【0012】また、上記した信号記録装置であって、前
記重ね書き記録開始から所定時間、所定の駆動電圧Ev
に基づいて前記磁気テープTの走行速度を制御する駆動
速度制御手段9を有するように構成した。
【0013】ここで、図1に示すように、本発明なる信
号記録装置は、映像信号が供給された後述する信号処理
手段1が出力する輝度信号をFM変調する搬送波信号の
周波数値を可変し、更に記録アンプ5の記録レベルを制
御することによって低域成分の少ない、レベルの大きい
後述する消去信号を磁気ヘッドに供給することにより、
磁気ヘッドHsp1, Hsp2, Hep1, Hep2と全幅消去ヘッド3
5との間の未消去の領域に記録されている信号を消去す
ることで、上記したように従来重ね書き記録の際に生じ
ていたカラーノイズを防止するものである。
【0014】ここで、現行のVTRは、上記した「標準
モード」、「長時間モード」の記録再生状態に対して、
「標準モード」時において磁気ヘッドHsp1, Hsp2(図4
(A),(B)に図示)を用いて、「長時間モード」時
において磁気ヘッドHep1, Hep2(図4(C),(D)に
図示)を用いる。これらの磁気ヘッドはVTRの特殊再
生、画質向上を勘案するために回転ドラム34上に互い
に180°対向させ、近接して夫々搭載し、更に隣接す
る記録トラックの信号が混入するいわゆるクロストーク
を防ぐため、ダブルアジマスヘッドを用いている。
【0015】またここで、VTRは、映像信号記録時に
おいて映像信号から分離した同期信号に基づくコントロ
ール信号を磁気テープT上のコントロール信号トラック
に記録するものであり、映像信号再生時においてコント
ロール信号に基づいて上記した回転ドラム、テープ走行
速度を制御するものである。そこで、本信号再生装置に
おいては、説明の都合上、信号記録の動作を開始すると
きは、このコントロール信号によって1フレームの映像
信号を構成するフィールド単位で、磁気テープT上に記
録された信号の消去を行うものとする。
【0016】さて、先ず本信号記録装置になる信号処理
系Aの動作を説明する。また、本信号記録装置は、ここ
では詳述しないが音声信号記録処理系を持つことは勿論
である。この信号処理系Aは、図1に示すように信号処
理手段1、VCO回路2、高域フィルタ(HPF)3、
YC混合回路4、記録アンプ5とから略構成される。上
記した信号処理手段1は、図2に示すように、AGC回
路11と輝度信号記録系Cと色信号記録系Dとから構成
され、入力された映像信号はこのAGC回路11を介し
て輝度信号記録系Cと色信号記録系Dに供給される。こ
の輝度信号記録系Cは、低域フィルタ12、クランプ回
路13、プリエンファシス回路14、クリップ回路15
とからなり、このクリップ回路15から出力される輝度
信号を次段のVCO回路2に供給し、また、この色信号
記録系Dは、帯域フィルタ16、ACC回路17、バー
スト信号増幅回路18、周波数変換回路19とからな
り、この周波数変換回路19から出力される色信号を次
段のYC混合回路4に供給する。
【0017】本信号記録装置によって記録の動作を行う
とき、後述するように映像信号と共に図示しない操作部
からの制御信号ssが“Hi”の信号として上記した信
号処理系Aに供給される。先ず、この信号処理手段1の
映像信号入力側に映像信号が供給されると、例えば、輝
度信号記録系Cの入力段に設けられているカットオフ周
波数が約3MHzの低域フィルタ12はこの映像信号を
構成する輝度信号を分離し、クランプ回路13に出力す
る。クランプ回路13は供給された輝度信号を直流再生
し、輝度信号の同期信号先端を一定DC電位にクランプ
してプリエンファシス回路14に出力する。プリエンフ
ァシス回路14はFM変調する前にS/Nを良くするた
め高域画の輪郭を強調するプリエンファシス処理がされ
た輝度信号をクリップ回路15に出力する。クリップ回
路15はFM変調の周波数範囲を制限して白黒反転を防
止するためにホワイトクリップとダーククリップをかけ
て得た輝度信号をVCO回路2に供給する。VCO回路
2から出力されるFM変調された輝度信号を高域フィル
タ3にてFM輝度信号の低域成分を除去した後、YC混
合回路4に供給する。
【0018】これと同時に、この信号処理手段1の映像
信号入力側に映像信号が供給されると、色信号記録系D
の入力段に設けられている3.58(NTSC信号の場
合)MHzの色副搬送波周波数を中心として帯域幅±約
0.5MHzの帯域フィルタ16はこの映像信号を構成
する色信号を分離し、この色信号をACC回路17に出
力する。ACC回路17は帯域フィルタ16から供給さ
れる色信号のレベルを一定値にしてバースト信号増幅回
路18及び図示しないバースト信号分離回路に夫々供給
する。バースト信号増幅回路18は再生時のS/Nを良
くするためバースト信号だけを増幅して得た色信号を周
波数変換回路19に出力する。周波数変換回路19は色
信号を記録し易い、より低域の周波数に低域変換して得
た低域変換色信号を低域フィルタ20に出力する。低域
フィルタ20は不要な高域成分を除去して得た低域変換
色信号を抵抗R1を介してYC混合回路4に出力する。ま
た、このYC混合回路4には上記した高域フィルタ3に
て低域成分が除去されたFM輝度信号がこのYC混合回
路に供給され、ここで上記した色信号記録系Dの出力段
である低域フィルタ20から出力する低域変換色信号と
周波数多重して記録増幅器にてその信号レベルが所定量
増幅された後、回転ドラム34に所定の角度範囲(18
0°)をもって互いに対向するように搭載された記録再
生兼用の1組のビデオヘッド、例えば、磁気ヘッドHsp
1, Hsp2(図3に夫々図示)にて磁気テープTにヘリカ
ルスキャン状に順次信号トラックを形成することによっ
て記録される。
【0019】そして、上記した制御信号ssが信号処理
系Aに供給されると、図1に示すように、トランジスタ
Tr1, Tr2, Tr3 がONの状態になる。トランジスタTr1
がONとなることで上記したVCO回路2の発振周波数
を規定していた抵抗Rbが小さくなり、VCO回路2の発
振周波数が、例えば、3.4MHzから7.8MHzに
可変し、この搬送波周波数のFM輝度信号を出力する。
また、トランジスタTr2 がONとなることでYC混合回
路4に供給されるべき上記した低域変換色信号が短絡さ
れるので、YC混合回路4には低域変換色信号が供給さ
れない。そして、トランジスタTr3 がONとなることで
上記した記録アンプ5のゲインを規定していた抵抗Raが
小さくなり、例えば、記録アンプ5のゲインが約6dB
程高くなる。
【0020】こうして、YC混合回路4を介して記録ア
ンプ5に供給される上記したFM輝度信号はここで通常
よりも約6dB程高い記録レベルで増幅された後、磁気
テープTに重ね書き記録される。
【0021】このとき、例えば、この輝度信号をFM変
調する際に用いられる搬送波周波数は同期信号先端部で
7.8MHzである。これによりFM輝度信号の帯域幅
は7.8MHz〜8.8MHzとなる(因みに、輝度信
号をFM変調する際に用いられる通常の搬送波周波数は
同期信号先端部で3.4MHz、これによりFM輝度信
号の帯域幅は3.4MHz〜4.4MHzである)。
【0022】これによって、上記した7.8MHzの搬
送波周波数をFM変調して得られたFM輝度信号は、記
録波長が短いために重ね書きで容易に消去され、重ね書
きした画像にはほとんど妨害を与えない。
【0023】一方、上述したように、低域変換色信号は
YC混合回路4に供給されないので、上記したように単
に映像信号を重ね書き記録したときに生じていた上記し
たカラーノイズの原因となる低周波数信号成分が完全に
除去されている。
【0024】以上、磁気テープTに重ね書き記録され、
通常の記録レベルより高い記録レベルによって記録され
る信号は、あたかも既に記録されていた信号を消去した
ような効果があるため、消去信号と同様に機能するもの
といえる。
【0025】ここで、上述した磁気テープTの未消去の
領域の消去は、図6,図7に夫々示すように、磁気テー
プTに接する磁気ヘッドHsp1, Hsp2の位置から全幅消去
ヘッド35の位置まで行うので、図7に示す磁気テープ
Tの状態から消去を開始して、全幅消去ヘッド35が消
去を開始した位置に達するまで上述した消去信号を重ね
書き記録する時間を所定時間として設定する。ここで、
この時間は後述する磁気テープTの走行速度と本信号記
録装置の全幅消去ヘッド35から磁気ヘッドHsp1, Hsp2
までの磁気テープTの距離により決定される。そして、
例えば、この所定時間後に、消去部分を巻き戻した後、
上記した制御信号ssの出力が“Lo”に切換わり上述
したVCO回路2、低域変換色信号の短絡、記録アンプ
5夫々の制御を通常の状態(制御信号ssが供給される
以前の状態)に戻すことで、通常の映像信号記録動作に
切換わるので上記した未消去の領域の信号を消去してか
ら通常の信号記録を行うことが可能となり、常にカラー
ノイズの発生を防止した映像信号の記録を行うことがで
きる。
【0026】さて、図4(A)〜(D)に示すように、
例えば、「標準モード」時に用いる磁気ヘッドHsp1, Hs
p2は夫々45μm,58μmの幅を持ち、「長時間モー
ド」時に用いる磁気ヘッドHep1, Hep2は共に19μmの
幅を持つものである。即ち、上記した磁気テープT上に
は、「標準モード」時に45μm,58μmの幅を持つ
記録トラックが交互に形成され、「長時間モード」時に
19μmの幅を持つ記録トラックが形成されることにな
る。尚、上記した磁気ヘッドの幅は、個別の信号記録装
置によって磁気テープに記録された信号を再生する互換
性を保つため所定の条件を満たす範囲で決定されるもの
である。
【0027】ここで、上述したVTRの特殊再生(いわ
ゆる高速画像サーチ、静止画像再生等)の内、静止画像
再生においては走行中の磁気テープTを一時停止させ
て、上記した磁気ヘッドだけを回転させて磁気テープT
上の1フレームの記録信号を繰り返し走査することによ
って静止画像を再生している。
【0028】このとき磁気テープTは停止の状態にある
ため、上述した磁気テープT上に形成されていた記録ト
ラックの斜傾角度(図5中図示の角度θ)に対して磁気
テープT上を走査する磁気ヘッドの斜傾角度が鈍角に変
化する。そこで所定の1フレーム分の記録信号を精度良
く走査することを考慮して、例えば、「標準モード」時
に用いる磁気ヘッドHsp1, Hsp2の内一方の磁気ヘッドHs
p1の幅を狭くして(この場合、磁気ヘッドHsp2より13
μm短くして45μmとする)、この磁気ヘッドを静止
画像再生を行うときに用いている。
【0029】よって、図5に示すように、上記した磁気
ヘッドHsp1, Hsp2を用いて所定の走行速度で走行する磁
気テープT上を走査し、上記した消去信号を重ね書きを
行うと、磁気ヘッドHsp2に対して磁気ヘッドHsp1の幅が
狭いため、1フレーム単位毎にその幅の1/2差(この
場合(58−45)/2=6.5[μm])に相当する
いわゆるガードバンド(この場合、重ね書きされない領
域;図5中図示の斜線領域)が記録トラックの両側に生
じる。即ち、同図中、少なくとも回転ドラム34上に設
置される磁気ヘッドHsp1, Hsp2の回転ドラム34への取
付け位置の中心が一致しているとすると、磁気ヘッドHs
p2が映像信号の1フレームを構成する1フィールドの記
録トラックに上記した消去信号の重ね書きを行い、次の
フィールドは磁気ヘッドHsp1が上記した消去信号の重ね
書きを行うので、上記した磁気ヘッドの幅の差に相当す
る重ね書きされない領域が記録トラックの両側に生じる
という不都合がある。
【0030】ところで、別個の信号記録装置においては
回転ドラムへの磁気ヘッドの取付け高さや磁気ヘッドの
幅が誤差の範囲で微妙に異なるため、各信号記録装置に
よって信号が記録された磁気テープに形成される記録ト
ラックの幅も夫々異なってくる。よって上記した重ね書
きを行う際、消去信号を密に磁気テープT上に記録して
完全に信号の消え残りを除去する必要がある。
【0031】従って、本信号記録装置では上述した消去
信号を用いることに加えて、走行駆動系Bによって磁気
テープTの走行速度を制御することで上記した重ね書き
されない領域が生じないように磁気テープT上に記録さ
れた信号を消去する。
【0032】さて、上記した走行駆動系Bは、図1に示
すように、速度サーボ回路6、位相サーボ回路7、キャ
プスタンモータ8、駆動速度制御部9から大略構成され
る。キャプスタンモータ8は上記したキャプスタン38
を回転駆動する動力伝達手段であって、上述したように
ピンチローラ37及びキャプスタン38が磁気テープT
を挟み込むことによってキャプスタン38の回転に応じ
てこの磁気テープTを走行させるものである。また、こ
のキャプスタンモータ8は上記したキャプスタン38の
回転に応じた回転情報信号(「標準モード」時720H
z,「長時間モード」時240Hzの信号)を後述する
位相サーボ回路7に供給する。位相サーボ回路7には、
映像信号入力側から供給された映像信号から図示しない
分離手段によって分離された同期信号が基準クロックと
して供給されており、ここで、上記した回転情報信号と
この基準クロックとを比較することによって誤差電圧を
速度サーボ回路6に供給する。この速度サーボ回路6は
供給された誤差電圧に基づいて上記したキャプスタンモ
ータ8を回転駆動する回転駆動電圧を出力する。そし
て、キャプスタンモータ8はこの回転駆動電圧によって
キャプスタン38の回転駆動を制御する。
【0033】ここで、図1に示すように、上述したよう
に本信号記録装置の記録動作を行うとき上記した制御信
号ssは信号処理系Aに供給されると同時にこの走行駆
動系Bに供給される。そして、この制御信号ssは走行
駆動系Bに構成される上記した位相サーボ回路7及び後
述する駆動速度制御部9に供給される。位相サーボ回路
7は図示しない誤差電圧切換え出力手段を備えており、
制御信号ssによって誤差電圧の出力をOFFにする。
また、駆動速度制御部9はトランジスタTr4, Tr5とを備
えており、この制御信号ssによって夫々のトランジス
タがONの状態になり、所定の電圧Evがキャプスタン
モータ8に供給される。このとき上記したように速度サ
ーボ回路6には位相サーボ回路7からの誤差電圧が供給
されないので、キャプスタンモータ8はこの電圧Evを
回転駆動電圧としてキャプスタン38を回転駆動する。
【0034】このとき、この電圧Evは、例えば、「標
準モード」時の磁気テープTの走行速度より約11%遅
くする駆動電圧であり、この走行速度によって、上記し
たように磁気ヘッドHsp1, Hsp2を用いても上述した重ね
書きされない領域を生じること無く磁気テープT上の信
号を消去することができる。ここで、「標準モード」時
でフィールド単位当たり少なくとも2Ha(a;記録ト
ラックの斜傾角度に基づく所定の定数、H;磁気ヘッド
Hsp2のヘッド幅(この場合、H=58μm))で表され
る値に比例する速度で走行させる必要があった。そして
今回、上記した磁気ヘッドHsp1は1フィールド分の信号
を消去すると、磁気ヘッドHsp2が次のフィールドに記録
されている信号を消去するので、同様にして(58+4
5)a(a;記録トラックの斜傾角度に基づく所定の定
数)で表される値に比例する速度で走行させる必要があ
る。よって、走行速度は116;103の割合で走行さ
せれば良い(103÷116×100=約88.8
%)。即ち、「標準モード」時の磁気テープTの走行速
度より約11%(100−88.8=11.2)遅くす
る。
【0035】こうして、所定時間経過すると、上記した
制御信号ssの出力が“Lo”に切換わり、上述したト
ランジスタTr4 をOFFの状態にするので駆動電圧Ev
の出力をカットし、位相サーボ回路7から誤差電圧が速
度サーボ回路6に供給されるので通常の記録状態に戻
る。よって、上述した消去信号を用いて磁気テープTの
走行速度を制御することによって上記した磁気テープT
上の未消去の領域に記録された信号を完全に消去するこ
とが可能となる。
【0036】尚、本実施例においては詳述しないが、本
実施例で述べた未消去の領域の消去を行った後、例え
ば、この磁気テープTを所定量(消去を行った領域)巻
き戻す構成(例えば、家庭用VTRにおいて映像信号の
記録を行うと同時に記録される信号、いわゆる頭出し信
号を検出する)を加えることによって、以前に記録した
信号からとぎれることなく信号を記録(いわゆるつなぎ
記録)しても良いことは勿論である。
【0037】
【発明の効果】上述したように、請求項1記載の本発明
の構成によれば、FM輝度信号の搬送波信号の周波数値
を切換え制御することによって得た搬送波信号を消去信
号とするため、従来必要とされていた回転消去ヘッド及
び消去信号発生回路を省略することが可能となるので、
構成を簡易にすることができるという効果がある。
【0038】また、この消去信号は低域変換色信号成分
を含まないため、既に映像信号等が記録された磁気テー
プT上にこの消去信号を重ね書き記録することによって
従来生じていたカラーノイズを、完全に消去することが
できるという効果がある。
【0039】上述したように、請求項2記載の本発明の
構成によれば、上述した消去信号を磁気テープT上に重
ね書き記録する際、磁気テープTの走行速度を制御する
ことによって従来磁気ヘッド幅の違いによって生じてい
たガードバンドをなくして、磁気テープT上に記録され
ていた信号を完全に消去することができるという効果が
ある。
【0040】以上、本信号記録装置は簡易な構成によ
り、従来コスト高とされていた回転消去ヘッド及び消去
信号発生回路を用いること無く同様の消去を行うことが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本信号記録装置の一実施例を説明するための図
である。
【図2】信号処理手段を説明するためのブロック図であ
る。
【図3】ビデオ/オーディオヘッドの回転ドラムへの取
り付け位置を説明するための図である。
【図4】磁気ヘッドを説明するための図である。
【図5】走行駆動制御手段を説明するための図である。
【図6】従来のVTRのメカニズムを説明するための図
である。
【図7】全幅消去ヘッドと磁気ヘッドの相対的な位置を
説明するための図である。
【図8】回転消去ヘッドと磁気ヘッドとの相対的な位置
を説明するための図である。
【符号の説明】
2 変調手段(VCO回路) 5 記録信号増幅手段 9 駆動速度制御手段 Ra,Rb,R2,R3,Tr1 ,Tr2 ,Tr3 制御手段 Ev 駆動電圧 T 記録媒体(磁気テープ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録すべき複合映像信号を周波数分離し所
    定の記録信号処理を施して得たFM輝度信号及び低域変
    換色信号を夫々作成し、前記FM輝度信号及び低域変換
    色信号を周波数多重して得た周波数多重信号を記録媒体
    に記録する信号記録装置であって、 前記複合映像信号を周波数分離して得た輝度信号をFM
    変調して前記FM輝度信号を出力する変調手段と、 重ね書き記録開始から所定時間、前記FM変調に要する
    搬送波信号の周波数値を切換え制御すると共に前記周波
    数多重信号の記録レベルを制御する制御手段とを有し、 前記FM輝度信号を消去信号として前記記録媒体に記録
    されている既記録信号を消去することを特徴とする信号
    記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の信号記録装置であって、 前記重ね書き記録開始から所定時間、所定の駆動電圧に
    基づいて前記記録媒体の走行速度を制御する駆動速度制
    御手段を有することを特徴とする信号記録装置。
JP6055147A 1994-02-28 1994-02-28 信号記録装置 Pending JPH07244803A (ja)

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