JP2515307C - - Google Patents

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JP2515307C
JP2515307C JP2515307C JP 2515307 C JP2515307 C JP 2515307C JP 2515307 C JP2515307 C JP 2515307C
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photoreceptor
alumite
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ミノルタ株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、基板上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を設けた積層型感光体
に関する。 従来の技術 従来、電子写真法に使用される感光体の感光層を形成する感光材料としては、
セレン、酸化亜鉛、酸化チタン、硫化カドミウムなどの無機系光導電性材料が用
いられてきた。しかし、これらは数多くの欠点を有しており、一般に毒性が強い
ものが多く、また、耐湿性等にも問題があった。 一方、有機系光導電性材料を用いた感光体は、成膜性、軽量性、価格の点で優
れているが、未だ十分な感度、耐久性および環境変化による安定性の点で問題が
ある。 近年、電荷の発生と輸送という機能を分離した積層型感光体が提案され、有機
系光導電性材料を使用した従来の感光体の欠点が大幅に改良された結果、有機感
光体が実用化され、急速な進歩を遂げつつある。 積層型感光体は金属アルミニウム、銅等の導電性基板上に電荷発生層と電荷輸
送層を順次積層した構成を有する。 これらの積層型感光体は、電荷保持性、高感度、繰り返し安定性、耐絶縁破壊
性、耐摩耗性、耐久性、耐湿性、転写性、クリーニング性、保存安定性などの基
本的な条件を満足することが要求される。 さらに、積層型感光体はレーザープリンタ用としても使用され、反転現像時で
の高い画像信頼性、繰り返し安定性が要求されるようになった。 発明が解決しようとする問題点 従来の積層型感光体において、特に電荷発生層が樹脂に顔料を分散させた分散
膜の場合には、基板との接着性や塗工性、基板から電荷輸送層への電荷注入など
色々な問題があった。これらは導電性基板の問題も大きく、基板上の欠陥や、電
荷注入性、接着性の改善が必要である。これらの対策として特開昭58−307
57号、特開昭58−95744号において下引き層を用いた感光体が提案され
ている。また、特公昭53−30497号、特開昭58−14841号、特開昭
59−41360号、特開昭61−140947号においてアルミニウム支持体
をアルマイト処理した感光体が提案されている。 しかし、特開昭58−30757号、特開昭58−95744号に開示されて
いる下引き層はその電気抵抗が外部の環境の変化、特に大気中の湿度の変化によ
り大きな影響を受け、低湿度になるとカブリが生じたりする。また、電気抵抗が
高いと下引き層に帯電電位が印加され、いわゆる残留電位として、画像にカブリ
が発生する。下引き層にはこのようないろいろな特性が要求されるが、単一樹脂
だけの場合には、良好なものが得がたいものであった。そのため、樹脂膜の膜厚
を非常に薄くするか、あるいは必要に応じて導電性粉末(金属粉など)を樹脂に
分散させている。しかし、樹脂層の膜厚を薄くすることは、下引き層としての性
能が十分でなくなる欠点を有しており、一方、金属粉を分散させた下引き層では
、金属粒子が荒いため、下引き層の表面性が低下する欠点があった。 特に、従来の積層型感光体を、レーザープリンターに応用しても、反転現像時
白紙部で発生する微小な黒斑点に対してはあまり効果がなかった。 一方、特公昭53−30497号は陽極酸化によりアルマイト層を形成した快 削性アルミニウム合金を支持体として有する感光体を開示する。特開昭58−1
4841号は、アルミニウム支持体を、比抵抗が106Ω・cm以上かつ温度が6
0℃以上である水中に浸漬させる工程を含む感光体を開示する。特開昭59−4
1360号は、フタロシアニン蒸着膜を電荷発生層とし、アルミニウム支持体を
処理して少なくとも4μmの封孔処理を施さない陽極酸化膜を形成する感光体を
開示する。特開昭61−140947号はアルミニウム支持体の表面にa−Siを
形成する際に、アルミニウム支持体に予めアルマイト処理を施して、バリア層と
多孔質層を設けた感光体が開示されている。しかし、これらに開示された技術は
、電荷発生層が分散膜の場合、反転現像時に発生する黒斑点に対しての改良が示
されておらず、また条件的にも何等記載がない。 本発明は、上記欠点を解消した感光体を提供することを目的とし、具体的には
、特定の導電性基板を用いることにより電子写真特性全般に優れた感光体を提供
することを目的とする。 問題点を解決するための手段 本発明は、アルミニウム基板上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する
感光体において、該電荷発生層が有機顔料の樹脂分散膜であり、該アルミニウム
基板がアルマイト層を有し、該アルマイト層は1〜15μmの膜厚であり、不純
物としてマグネシウムを10重量%未満、鉄を200ppm未満、銅を1重量%未
満、シリコンを1重量%未満含有し、該アルマイト層上に直接電荷発生層を設け
ることを特徴とする積層型感光体に関する。 一般にアルマイト層は接着性付与の目的で感光体に使用された。ところが、ア
ルマイト層は、接着性の付与のみならず、電荷注入防止性、整流性等の性能が要
求される。それを満足させるために、アルマイト層の厚みを1〜15μm、好ま
しくは2〜10μm、より好ましくは2〜8μmとすることが有効である。アルマ
イト層の厚みがそれより厚い場合は残留電位の上昇や、暗電流の増加となり、薄
い場合は実質的な効果が乏しい。 特に、電荷発生層と電荷輸送層を設けた積層型感光体においては、電荷注入防 止性が重要な要素となる。電荷注入防止性は、アルマイト層の膜厚、さらにアル
マイト層中における不純物にも大きく影響される。鉄、銅またはシリコン等が不
純物として多く含有されていると電荷注入防止、整流性が大きく影響される。本
発明は、特に、電荷注入の原因になると考えられるシリコン、銅、鉄等の不純物
をできるだけおさえることにより達成される。また、マグネシウムおよびシリコ
ンが含有されていると、非常に有害なマグネシウム−シリコン合金が形成される
。電荷注入防止、整流性等の面からは上記金属、すなわちシリコン、銅、鉄等は
可能な限り少ない方が望ましい。 係る観点からアルマイト層中における不純物としてマグネシウムを1重量%未
満、鉄を200ppm未満、銅を1重量%未満、シリコンを1重量%未満、その他
の金属を合計で1重量%未満におさえて含有させる。そうすることにより注入防
止性が向上し、感光体特性および画像特性、接着性等が良好なものが得られる。 本発明におけるアルマイト層中の不純物の量は、アルミニウム合金の材質や、
アルマイト処理条件によって調整することができる。 本発明のアルマイト層中には、マグネシウム、鉄、銅、シリコン以外のマンガ
ン、クロム、亜鉛、チタン等の金属は、特に電荷注入の原因にならない限りは含
有されても良いが、その量は0.1重量%以下であることが望ましい。 なお、アルマイト層中の金属の量は、オージェ電子分光分析、発光分光分析等
により定量することができる。 本発明の感光体は、該感光体の支持体として円筒状等の適宜な形状に加工され
ているアルミニウム支持体を陽極とし、電解液として硫酸あるいはシュウ酸等を
電解処理を行い、この表面にアルマイト層を設ける。 本発明の感光体は、上述したアルマイト層を有する基板で構成することにより
、反転現像を行うレーザープリンター等で特に問題となる黒斑点発生の抑制され
た良好なものとなる。 本発明の電荷発生層に用いられる有機顔料としては、各種アゾ顔料、ペリレン
系顔料、フタロシアニン系顔料、多環キノン系顔料、インジコ系顔料、キナクリ ドン系顔料などが挙げられる。 電荷発生層は、結着剤樹脂を適切な溶剤を用いて溶解し、これに上記の顔料を
結着樹脂100重量部に対して10〜200重量部加え、ボールミル、振動ミル
、サンドミル、ロールミル等の方法で分散させた溶液を0.1〜1μmに塗布する
ことにより得られる。 電荷輸送層は、ピラゾリン、トリフェニルメタン、オキサジアゾール、カルバ
ゾール、ヒドラゾン、スチリル、イミダゾール等の誘導体から成る電子供与性物
質やトリニトロフルオレノン、テトラニトロキサントン、テトラシアノエチレン
、テトラシアノキノジメタン等の電子受容性など、電荷輸送性のある物質を成膜
性のある樹脂に溶解させて5〜30μmに塗布することにより得られる。 電荷発生層や電荷輸送層に使用される結着剤樹脂としては、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、シリコン
樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリスチレン等が挙げられ
る。 本発明の感光体は、アルマイト処理されたアルミニウム基板上に、電荷発生層
ついで電荷輸送層を積層した構成としてもよいし、電荷輸送層ついで電荷発生層
を積層した構成としてもよい。さらにそれらの感光体は必要に応じて表面保護層
、下引き層あるいは中間層を有してもよい。 以下、実施例をあげて本発明を説明する。実施例中、特に記載しない限り、「
部」は総て「重量部」を示す。 実施例1 導電性基板として、旋盤加工による表面処理が施されたアルミニウムを使用し
、その表面を液温20℃±1℃の硫酸15vol%を有する電解浴にて表面にアル
マイト層を形成させた。このアルマイト層の膜厚は6μmであった。また、アル
マイト層における不純物は、マグネシウム;0.5重量%、銅;0.04重量%、鉄
;微量、シリコン;0.1重量%であった。 次に、その上に電荷発生層として下記一般式で表わされるビスアゾ顔料1部、 ポリエステル樹脂(バイロン200:東洋紡績(株)製)1部、シクロヘキサノン9
0部をサンドグライダーで分散処理した後、厚さ0.5μmの電荷発生層を形成さ
せた。 この電荷発生層の上に、ヒドラゾン化合物を10部、ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製:パンライトK−1300)1
0部をテトラヒドロフラン100部に溶解させた塗布液を乾燥後の膜厚が15μ
mとなるようにして塗布して電荷輸送層を形成させ、電子写真感光体を作製した
実施例2 実施例1と同様にして、10μm厚のアルマイト層を形成した。このアルマイ
ト層における不純物は、マグネシウム;1重量%、銅;0.01重量%、鉄;100
ppm、シリコン;0.2重量%であった。このアルマイト処理したアルミニウム基
板を使用する以外は、実施例1と同様に感光体を作製した。 実施例3 実施例1と同様にして、8μm厚のアルマイト層を形成した。このアルマイト
層における不純物は、マグネシウム;0.3重量%、銅;0.02重量%、鉄;50p
pm、シリコン;0.4重量%であった。これを基板として使用する以外は、実施例
1と同様に感光体を作製した。 比較例1 実施例1と同様にして、5μm厚のアルマイト層を形成した。このアルマイト
層における不純物は、マグネシウム;0.35重量%、銅;0.15重量%、シリコ
ン;1.2重量%、鉄;2000ppmであった。これを基板として使用する以外は、
実施例1と同様に感光体を作製した。 比較例2 実施例1と同様にして、3μm厚のアルマイト層を形成した。このアルマイト
層における不純物は、マグネシウム;0.2重量%、銅;1.5重量%、シリコン;
0.3重量%、鉄;1000ppmであった。これを基板として使用する以外は、実
施例1と同様に感光体を作製した。 比較例3 実施例1と同様にして、20μm厚のアルマイト層を形成した。このアルマイ
ト層における不純物は、マグネシウム;0.5重量%、銅;0.1重量%、鉄;0.1
重量%、シリコン;0.4重量%であった。これを基板として使用する以外は、実
施例1と同様に感光体を作製した。 比較例4 アルマイト処理を施していないアルミニウム基板を用いた以外は実施例1と全
く同様にして感光体を作製した。 得られた感光体を粉像転写型複写機(ミノルタカメラ(株)製EP−470Z)を
用い、コロナ帯電させ、初期表面電位(V0)を−750Vとした時の、初期電位
を1/2にするために要した露光量をE1/2(lux・sec)、5秒間暗所に放置した時
の初期電位の減衰率DDR5(%)および残留電位Vr(V)を測定した。 また、V0=−750V、現像バイアスVb= −500Vで反転現像したときの画像上の白紙部での黒斑点を測定した。 以上の結果を表−1に示す。表1中、○は良好なこと、×は問題があること、
××は非常に悪いことを表わす。 【表−1】 発明の効果 本発明にかかる積層型感光体によれば、電荷発生層とアルミニウム支持体との
接着性が飛躍的に向上し、また、アルマイト層の整流作用により、電荷注入防止
性が向上し、反転現像時、白紙部で問題となる黒斑点の発生がおさえられ、電荷
発生層の顔料分散塗液の塗工性が改善され、良好な電子写真特性が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.アルミニウム基板上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する感光体
    において、該電荷発生層が有機顔料の樹脂分散膜であり、該アルミニウム基板が
    アルマイト層を有し、該アルマイト層は1〜15μmの膜厚であり、不純物とし
    てマグネシウムを1重量%未満、鉄を200ppm未満、銅を1重量%未満、シリ
    コンを1重量%未満含有し、該アルマイト層上に直接電荷発生層を設けることを
    特徴とする積層型感光体。

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