JP2514979Y2 - コンテナ昇降装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動保管検索装置等に使用されるコンテナ
昇降装置に関する。

（従来の技術） 自動保管検索装置として、縦横にマトリックス状に配
列された複数の棚を有し、相互に棚の開放側が向かい合
うように前後に対向配置されが一対の収納エリアと、こ
れら一対の収納エリアで挟まれる空間において各棚段ご
とに左右方向に水平移動自在に設けられると共に各棚と
の間でコンテナの出し入れを行うピッカーとを備え、ま
た収納エリアの一部に棚と同列に揃えて昇降操作自在に
支持された昇降台を有する入庫用コンテナ昇降装置を備
え、収納エリアの外部から送られてくるコンテナを一方
側から昇降台上に受取り、その後、昇降台を所定の棚段
高さまで昇降操作し、昇降台の他方側からピッカーによ
って昇降台上のコンテナを取出し、所定の棚に収納する
構造とされたものがある。

（考案が解決しようとする課題） そして、上記構造にあっては、コンテナが昇降台の一
方側から昇降台上に移載され、他方側から取出される方
式であるため、昇降台のコンテナ載置ラインがコンテナ
の移動方向に沿って水平状に構成されていた。

従って、コンテナが昇降台上に移載される際のコンテ
ナの停止位置が一定せず、また昇降台の昇降時にコンテ
ナが位置ずれするおそれがあった。そしてコンテナが位
置ずれした状態で、ピッカーのコンテナ出し入れ用アー
ムが昇降台側に進出操作された場合、アームの進出端が
コンテナに衝突してコンテナを押し戻し、前記一方側か
らコンテナの落下を招くおそれがあった。

そこで、本考案は上記問題点に鑑み、昇降台上にコン
テナが移載される際には、所定位置で停止させ、コンテ
ナが取出される際には、落下防止を図ったコンテナ昇降
装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するための技術的手段は、昇降操作自
在に支持された昇降台を備え、昇降台の一方側から送ら
れてくるコンテナを昇降台上に受取り、他方側からピッ
カーによって昇降台上のコンテナが取出されるコンテナ
昇降装置において、昇降台の前記一方側の端部および他
方側の端部に昇降台上のコンテナの移動を規制すべく、
昇降台上のコンテナ移動軌跡内にその移動軌跡に対して
垂直方向に出退自在に突出操作される取出し時規制用ス
トッパおよび受取り時規制用ストッパがそれぞれ備えら
れると共に、昇降台の前記一方側の端部から他方側の端
部にかけて軸心回りに回転自在に支持され駆動部によっ
て回転駆動される駆動軸と、その駆動軸の両端部のそれ
ぞれにその軸心に直交する平面内で互いに反対方向に突
出状に連結された一対の連動アームとを有し、いずれか
一方のストッパが前記移動軌跡内に突出操作される際、
他方のストッパが退避操作されるように、前記取出し時
規制用ストッパが一方側の連動アームの先端に連結され
ると共に、前記受取り時規制用ストッパが他方側の連動
アームの先端に連結されて、両ストッパが互いに連動連
結されてなる点にある。

（作用） 本考案に係るコンテナ昇降装置によれば、昇降台の一
方側から送られてくるコンテナが昇降台上に移載される
際には、昇降台の他方側端部でコンテナ移動軌跡内に突
出状とされた受取り時規制用ストッパに、コンテナの移
載方向前側が当接して所定位置で停止され、位置決めさ
れる。

また昇降台の他方側からコンテナが取出される際に
は、昇降台の一方側端部で取出し時規制用ストッパがコ
ンテナ移動軌跡内に突出状とされるため、ピッカー側の
取出し操作時における衝突によってコンテナが一方側に
押し戻されるような場合があっても、取出し時規制用ス
トッパにコンテナが当接して移動が阻止され、コンテナ
の落下が防止される。

さらにいずれか一方のストッパがコンテナ移動軌跡内
に突出操作される際、他方のストッパが退避操作される
ため、コンテナ移動軌跡内には、少なくともいずれか一
方のストッパが突出状とされており、このストッパによ
って昇降台の昇降操作時におけるコンテナの落下防止も
図れる。

また、両ストッパがコンテナ移動軌跡に対して垂直方
向に出退自在に突出操作されるため、それらの突出操作
時又は退避操作時に各ストッパがコンテナと干渉するよ
うなこともない。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、
第４図は自動保管検索装置の任意の棚段における概略平
面図を示し、この自動保管検索装置は、ハウジング１内
の前側と後側とに収納エリア2,3が設けられ、各収納エ
リア2,3には物品の保管場所としての棚４が縦横にマト
リックス状に配列されている。前後の収納エリア2,3は
棚段４の開放側が互いに向き合う配置とされ、これら前
後の収納エリア2,3で挟まれる中間の領域には、収納エ
リア2,3の各棚段ごとにコンテナ５を棚４に対して出し
入れするピッカー６が左右方向に水平移動自在となるよ
うに設けられている。すなわち、前後の収納エリア2,3
の各棚段の対応する高さ位置にはそれぞれ一対のレール
７が左右方向に延設され、このレール７上にピッカー６
が走行自在に載架されている。このピッカー６には、第
４図に示すように一対の出入アーム6aが設けられてい
て、前後の収納エリア2,3の棚４に収納されているコン
テナ５をピッカー６上に取込んだり、ピッカー６上から
棚４内へコンテナ５を挿入できるようになっている。

また前側収納エリア２の一側部寄りには、第４図に示
すように棚４の２つ分の面積を占める入庫用コンテナ昇
降装置９が棚４と同列に揃えられて設けられている。な
お、本実施例では一対のコンテナ昇降装置９が並列状に
設けられている。

各コンテナ昇降装置９は、第１図〜第３図に示される
如く、コンテナ５を載置する入庫用昇降台11と、この昇
降台11を昇降案内する入庫用コラム12とを有し、コラム
12は収納エリア２の全棚段に達する高さに設定されてい
る。コラム12の前後の両外側にそれぞれ上下方向の溝部
12aを備え、昇降台11の一側に一体的に設けられたガイ
ド部13の両側および上下にそれぞれ備えられたガイド輪
14が溝部12a内面に沿って転動自在に嵌入されると共
に、溝部12aと反対側のコラム12内面側に転動自在に当
接する押え輪15が同様に両側および上下にそれぞれ備え
られている。コラム12には上下のスプロケット16にエン
ドレスチェーンを掛け渡したエンドレスチェーン機構が
一対並設され、これら一対のエンドレスチェーン機構の
各チェーンの途中にガイド部13が連結され、チェーンの
駆動に伴い昇降台11が昇降操作されるよう構成されてい
る。コラム12の上部背面側に前記エンドレスチェーン機
構駆動用のモータ17が設けられ、モータ17の駆動軸17a
に固定されたスプロケット18と、前記エンドレスチェー
ン機構の上部側スプロケット16に直結状とされたスプロ
ケット19との間にエンドレスチェーン20が掛け渡されて
いる。

昇降台11上部には、各軸心を収納エリア２の棚４の配
列方向（左右方向）に向けて円筒ローラ21が前後方向に
複数配設されてなるローラコンベア22が設けられ、図示
省略した駆動源によって各ローラ21を駆動して外部、即
ち本実施例では収納エリア２の前側から送られてくるコ
ンテナ５を昇降台11上に取込むように構成されている。

昇降台11の左右両側部には、移載されるコンテナ５を
左右方向所定位置に案内すべく前後方向のガイド板23が
それぞれローラ21より上方突出状に設けられており、両
ガイド板23の両端部は前方向に漸次拡開状に構成されて
いる。また昇降台11の左右両側部の後端部側には、コン
テナ５の到着を検出する投光器24aと受光器24bとの対か
らなる検出センサ24が設けられている。なお、両ガイド
板23の検出センサ24の光通過位置と対応する部分には適
宜開孔が形成されている。

昇降台11の後側端部にはコンテナ５の受取り時規制用
ストッパ26が備えられると共に、前側端部にはコンテナ
５の取出し時規制用ストッパ27が備えられており、受取
り時規制用ストッパ26は左右方向に長さを有する平板材
よりなり、左右両端部が昇降台11に備えられた対の樹脂
製ガイド部材28に形成された上下方向の凹溝28aに上下
方向摺動自在に嵌合されている。また取出し時規制用ス
トッパ27も略同様に左右方向に長さを有する平板材より
なり、左右方向両端部が昇降台11に備えられた対の樹脂
製ガイド部材29に形成された上下方向の凹溝29aに上下
方向摺動自在に嵌合されている。前後の両ストッパ26,2
7の互いに対向する内面側下部にはそれぞれカムガイド3
0,31が設けられており、両カムガイド30,31は互いに対
向する内面側に左右方向のガイド溝30a,31aが備えられ
ている。

昇降台11下部の左右方向中間部には、前後方向の軸心
を有する駆動軸32が前後一対の軸受33で軸支されてお
り、駆動軸32の前端部および後端部に対の連動アーム3
4,35の一端部がそれぞれ連結されている。各連動アーム
34,35の他端部は駆動軸32の軸心に直交する平面内で互
いに180°位相をすらした反対方向に突出状として連結
されており、各連動アーム34,35の他端部には前記各ス
トッパ27,26に備えられたカムガイド31,30のガイド溝31
a,30aに沿って摺動自在なカム体36,37が連結されてい
る。

昇降台11下部の駆動軸32一側には駆動モータ38が取付
けられており、モータ38の駆動軸に固定されたスプロケ
ット39と、前記駆動軸32に固定のスプロケット40との間
にエンドレスチェーン41が掛け渡されている。そしてモ
ータ38の作動によって駆動軸32が回転駆動され、前後の
連動アーム34,35が駆動軸32の軸心回りに回動操作され
る。この連動アーム34,35の前記軸心回りの回動によっ
て各カム36,37がカムガイド31,30のガイド溝31a,30a内
に沿って左右摺動しながら上下に移動され、ここに各ス
トッパ27,26は凹溝29a,28aに沿って上下方向に出退操作
される。そして各連動アーム34,35が180°位相をずらし
て連結されているため、一方のストッパ26,27が上下に
移動操作される際には、他方のストッパ27,26が下方に
移動操作され、所謂シーソー式に作動される。また第２
図に示される如く、取出し時規制用ストッパ27は下方に
下がった退避位置では、コンテナ５が各円筒ローラ21上
に載置される載置ラインＬより下側に位置され、上方に
上がった突出位置では、仮想線で示される如く、載置ラ
インＬより上側に突出する位置となるように構成されて
おり、他方の受取り時規制用ストッパ26も同様に構成さ
れている。即ち、各ストッパ26,27は昇降台11上のコン
テナ５移動軌跡内に下方より出退自在とされている。

前側の取出し時規制用ストッパ27の内面側に対向する
昇降台11側にはストッパ27の突出位置検出用リミットス
イッチ42および退避位置検出用リミットスイッチ43がそ
れぞれ設けられ、ストッパ27内面側には対応する突出位
置作動片44および退避位置作動片45がそれぞれ設けられ
ている。そして各リミットスイッチ42,43のオンオフに
よってモータ38が駆動制御されている。

また第４図に示される如く、各コンテナ昇降装置９の
前方側には外部からコンテナ５を搬送する搬入コンベア
47が備えられており、搬入コンベア47の各コンテナ昇降
装置９の昇降台11対応位置でコンテナ５を昇降台11側に
供給する供給機構が備えられている。

さらに第４図のハウジング１の図示省略した左側部分
には出庫用コンテナ昇降装置および搬出コンベアは適宜
備えられると共に、入庫用コンテナ昇降装置9,出庫用コ
ンテナ昇降装置，ピッカー６等を駆動制御する制御機構
が適宜具備されている。

次に、この自動保管検索装置におけるコンテナ５の入
庫動作を説明すると、入庫用コンテナ昇降装置９はその
昇降台11が搬入コンベア47に通じる最下位置まで降下し
て待機している。このとき第２図に示される如く、受取
り時規制用ストッパ26が上方に突出した突出位置とさ
れ、取出し時規制用ストッパ27は退避位置とされてい
る。この状態のもとで搬入コンベア47を介して外部から
コンテナ５が送り込まれてくると、ローラコンベア22が
取込む方向に回転駆動され、コンテナ５は昇降台11上に
取込まれて行く。そしてコンテナ５一端側が受取り時規
制用ストッパ26に当接するコンテナ５の移動が規制され
る共に、検出センサ24の検出によってコンテナ５の取込
みが完了したことを検出し、ローラコンベア22が停止す
る。その後、モータ17が作動して昇降台11が上昇動作
し、目的の棚段に達すると停止する。次にモータ38が作
動して受取り時規制用ストッパ26が下降操作されると共
に取出し時規制用ストッパ27が上昇操作され、受取り時
規制用ストッパ26が退避位置となり、取出し時規制用ス
トッパ27が突出位置となった状態で停止し、待機する。
一方、その棚段のピッカー６に対し入庫動作の指令が与
えられ、対応するピッカー６はコンテナ５の移載されて
いる昇降台11位置までコンテナ５を迎えに行く。第４図
に示される如く、昇降台11に対応する後側で停止し、出
入アーム6aが昇降台11側に進出操作され、コンテナ５の
両側部に出入アーム6aの係合部（図示省略）が係脱自在
に係止され、出入アーム6aの後退操作により、コンテナ
５はピッカー６側に取出される。その後、コンテナ５は
ピッカー６に取込まれて目的の棚４位置まで搬送されて
収納される。

一方、昇降台11は初期状態に復帰して、次のコンテナ
５を受取るべく待機する。

なお、コンテナ５の出庫動作は従来同様とされ、その
説明を省略する。

本実施例において、昇降台11の昇降操作時に受取り時
規制用ストッパ26が上方突出状とされているため、昇降
操作時における昇降台11上のコンテナ５の後方側への落
下が防止できるが、ソレノイド等の係止によってコンテ
ナ５の前後方向移動を規制すれば、前後両側の落下防止
が図られる。また各ストッパ26,27が下方から出退自在
な方式を示しているが、側方から出退操作される構造で
あってもよい。

（考案の効果） 以上のように、本考案のコンテナ昇降装置によれば、
昇降台の一方側の端部および他方側の端部に、昇降台上
のコンテナ移動軌跡内に出退自在に突出操作される取出
し時規制用ストッパおよび受取り時規制用ストッパがそ
れぞれ備えられているため、コンテナが昇降台上に移載
される際には、受取り時規制用ストッパによってコンテ
ナが所定位置に位置決めされて移載され、受取り位置が
安定する。また昇降台からコンテナが取出される際に
は、取出し時規制用ストッパによってコンテナの落下防
止が図れる。さらにいずれか一方のストッパがコンテナ
移動軌跡内に突出操作される際、他方のストッパが退避
操作されるため、コンテナの受取りもしくは取出し時に
他方のストッパが障害となることもなく、また昇降台の
昇降操作時におけるコンテナの落下防止も図れるという
利点がある。

また、両ストッパがコンテナ移動軌跡に対して垂直方
向に出退自在に突出操作されるため、それらの突出操作
時又は退避操作時に各ストッパがコンテナと干渉するよ
うなこともなく、昇降台の一方側から送られてくるコン
テナを昇降台上に受取り、他方側からピッカーによって
昇降台上のコンテナを取出す動作が円滑に行われるとい
う利点も得られる。

さらに、駆動部による駆動軸の回転駆動によって両方
のストッパが連動して出退自在に突出操作されるため、
簡単な構成が可能となるという利点も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、 第２図は第１図II−II線断面矢視図、 第３図は第１図III−III線断面矢視図、 第４図は自動保管検索装置の概略平面図である。 ５……コンテナ、６……ピッカー、９……入庫用コンテ
ナ昇降装置、11……入庫用昇降台、26……受取り時規制
用ストッパ、27……取出し時規制用ストッパ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】昇降操作自在に支持された昇降台を備え、
   昇降台の一方側から送られてくるコンテナを昇降台上に
   受取り、他方側からピッカーによって昇降台上のコンテ
   ナが取出されるコンテナ昇降装置において、 昇降台の前記一方側の端部および他方側の端部に昇降台
   上のコンテナの移動を規制すべく、昇降台上のコンテナ
   移動軌跡内にその移動軌跡に対して垂直方向に出退自在
   に突出操作される取出し時規制用ストッパおよび受取り
   時規制用ストッパがそれぞれ備えられると共に、昇降台
   の前記一方側の端部から他方側の端部にかけて軸心回り
   に回転自在に支持され駆動部によって回転駆動される駆
   動軸と、その駆動軸の両端部のそれぞれにその軸心に直
   交する平面内で互いに反対方向に突出状に連結された一
   対の連動アームとを有し、 いずれか一方のストッパが前記移動軌跡内に突出操作さ
   れる際、他方のストッパが退避操作されるように、前記
   取出し時規制用ストッパが一方側の連動アームの先端に
   連結されると共に、前記受取り時規制用ストッパが他方
   側の連動アームの先端に連結されて、両ストッパが互い
   に連動連結されてなることを特徴とするコンテナ昇降装
   置。