特許文献1のシステムでは、外枠ストックコンベヤからエレベータで外枠を1台ずつ取り出しては製造ラインに投入するシステムであるため、一種類の外枠を多量にストックしておく場合には便利であるが、大がかりなストックコンベヤを備えなければならない。このため、特許文献1のシステムは、設備コストが大きくなると共に、投入に時間がかかり、機種変更への対応も悪く、効率が悪いという問題がある。
特許文献2のシステムでは、外枠を横にして積載した状態で供給する方法であるため、ロボットアームによる取り出し、回転等の複雑な動作が必要である。このため、設備コストが大きくなると共に、投入に時間がかかり、作業効率が悪いという問題がある。
特許文献3の収納装置は、本体ユニットを製造ラインに投入するシステムとして応用することは可能である。しかし、図18(A)の実施形態では、本体ユニットが横向きで製造ラインに投入されることとなり、その後の組み立て作業のために本体ユニットを起立状態に起こす装置が必要になるという問題がある。また、この横向き積み込み式の台車は、一側面側からしか遊技機を積み込むことができないので、場合によっては、投入時に台車を回転させる作業が必要になるという問題もある。一方、図18(B)の実施形態では縦向きに積み込んでいることから、本体ユニットを起こす必要はないものの、上面取り出し方式なので、ロボットアームによる取り出しが必要となり、設備コストが増大し、投入に時間がかかり、作業効率が悪いという問題もある。
特許文献4の検査ライン枠供給装置も、本体ユニットを製造ラインに投入するシステムとして応用することは可能である。しかし、台車には5台分の収納スペースしかないので、一度に取り扱うことのできる本体ユニットの数が少ない。また、特許文献4のシステムは、台車から1台の遊技機枠を取り出した後、昇降機構の上昇、上昇位置での遊技機枠の送り出し、昇降機構の下降を待たなければならないという投入ラインの構成になっている。このため、特許文献4の発明を応用した場合にも、投入に時間がかかり、効率が悪いという問題がある。
そこで、本願は、大幅な設備コストの増加を伴うことなく、かつ、複数種類の遊技機を同時期に製造する場合にも柔軟に対応することができ、効率よく本体ユニットを製造ラインや梱包ラインなどに投入することができるシステムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の遊技機本体ユニット投入システムは、少なくとも外枠を備えた遊技機本体ユニットを、次工程のコンベアラインに対して縦置き状態で投入するためのシステムであって、以下の構成を備えることを特徴とする。
(1−1)前記遊技機本体ユニットを前後方向に並べて複数台積載することができるコンテナを、次工程のコンベアラインの投入部に搬送するコンテナ搬送ラインを備えていること。
(1−2)前記次工程のコンベアラインは、前記投入部において、その載置面の高さが、前記コンテナ搬送ラインによって搬送されてきた前記コンテナの前記遊技機本体ユニットを積載している床面の高さとほぼ同一高さとなる様に設置されていること。
(1−3)前記投入部の載置面と前記コンテナの床面との水平方向の間隔は、前記遊技機本体ユニットの幅の半分以下に設定されていること。
(1−4)前記投入部には、前記次工程のコンベアラインへと前記コンテナ上に積載されている前記遊技機本体ユニットを押し出すプッシャが、前記コンテナ搬送ラインを横切って動作する様に設置されていること。
(1−5)前記コンテナは、少なくとも床部及び天井部を備え、両側面部が開放されると共に、全幅が前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの幅の整数倍より若干大きい直方体形状のコンテナ本体を備えていること。
(1−6)前記コンテナ本体は、前記床部の上面側に幅方向に伸びる様に取り付けられた下ガイド部材を備えると共に、前記天井部の下面側に幅方向に伸びる様に取り付けられた上ガイド部材を備え、これら下ガイド部材及び上ガイド部材が対となり、前記縦置き状態の遊技機の下端部及び上端部を支持する構成となっていること。
(1−7)前記下ガイド部材は、前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの下端部の奥行きサイズよりも若干広い間隔に取り付けられる下前ガイドと下後ガイドとを一対として構成され、前記上ガイド部材は、前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの上端部の奥行きサイズよりも若干広い間隔に取り付けられる上前ガイドと上後ガイドとを一対として構成されていること。
(1−8)前記コンテナ本体の前記床部と前記天井部の間隔が前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの高さよりも大きくなり、前記対となる下ガイド部材の上端から上ガイド部材の下端までの距離が前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの高さよりも小さくなる様に構成されていること。
(1−9)前記下ガイド部材の両端には、出没可能なストッパ部材が備えられていること。
(1−10)前記ストッパ部材を、没入位置に移動させた状態を維持する没入状態維持手段を備えていること。
(1−11)前記没入状態維持手段によって没入位置に移動された状態のストッパ部材を突出位置に復帰させる復帰手段を備えていること。
本発明の遊技機本体ユニット投入システムによれば、遊技機本体ユニットは、コンテナに対して前後方向に並んだ状態で縦置き状態に複数台が載置されている。そして、この遊技機本体ユニットを載置したコンテナがコンテナ搬送ラインに載せられて次工程のコンベアラインの投入部へと搬送される。投入部は、その載置面の高さがコンテナの床面高さと同一であるから、遊技機本体ユニットをコンテナから投入部に向かって押し出してやれば、縦置き状態のままで受け渡すことができる。
ここで、「(1−3)前記投入部の載置面と前記コンテナの床面との水平方向の間隔は、前記遊技機本体ユニットの幅の半分以下に設定されていること。」という構成は、コンテナ搬送ラインと次工程のコンベアラインとの間隔を上記条件を満たす様に設置することによって構成してもよいし、コンテナ搬送ラインと次工程のコンベアラインとの間に中間テーブルを備えることによって中間テーブルとコンテナ床面との水平方向の間隔を遊技機本体ユニット幅の半分よりも小さくする様にして構成してもよい。中間テーブルを備える場合、この中間テーブルと投入部との水平方向の間隔も上記条件を満たす様にする。また、投入部にターンテーブルを備える場合は、当該ターンテーブルを遊技機本体ユニット受け取り位置に回転させたときのターンテーブルとコンテナ搬送ライン上のコンテナとの水平方向の間隔を上述の様に設定すればよい。
なお、遊技機の外枠の幅寸法は機種によらず約520mmと一定であることから、投入部とコンテナ床面との間隔を260mm以下としておくとよい。また、上記構成に加えて、「(1−2−1)前記投入部の載置面の高さを、前記コンテナの床面の高さよりも若干低くしておくこと。」という構成をも採用するとよい。かかる構成をも採用することにより、遊技機本体ユニットの重心が幅寸法の中心よりも押し出す際の前端側に片寄っていて遊技機本体ユニットの押し出し方向前端側が下方に若干傾いたとしても、投入部に対してスムーズに受け渡すことができるからである。なお、この場合の高さの差は数十mm程度以下としておくとよい。遊技機本体ユニットが傾き過ぎない状態で受け渡しができることが望ましいからである。
この結果、本発明によれば、プッシャで押し出すだけで遊技機本体ユニットを安全・確実に次工程のコンベアラインへと縦置き状態のままで受け渡すことができる。これは、コンテナ本体が側面開放の構造となっていることにもよっている((1−5))。また、コンテナ本体に上下のガイド部材を供えていることで、遊技機本体ユニットがほぼ真っ直ぐに押し出されることにもよっている((1−6))。
従って、「(1−6−1)上下のガイド部材は、コンテナ本体の幅方向にほぼ一杯に伸びる様に設置すること」が望ましい。この場合、上下のガイド部材は部分的に切れていても構わない。また、スムーズに押し出せる理由としては、上下のガイド部材を構成する前後のガイドの間隔を(1−7)の様に構成したことも寄与している。
一方、ガイド間隔を若干余裕のあるものとしていても、上下のガイド部材の間隔を(1−8)の様に構成してガイド部材から遊技機本体ユニットが外れない様にすると共に、「(1−9)ストッパ部材」を設けてコンテナ本体の側面開放部から遊技機本体ユニットが飛び出さない様にしたので、コンテナ搬送ライン上を搬送される際に遊技機本体ユニットが落下するという問題もない。
さらに、本発明では、「(1−10)没入状態維持手段」をも備えたので、コンテナから遊技機本体ユニットを押し出すときにストッパ部材が邪魔になることもない。
なお、没入状体とされたストッパ部材は、「(1−11)復帰手段」によって突出状態に復帰させることができる。
この結果、本発明によれば、ロボットアームなどの高価で大がかりな設備を備える必要がなく、コンテナ単位で遊技機本体ユニットを管理できることから、複数種類の遊技機を同時期に製造する場合にも柔軟に対応することができ、効率よく本体ユニットを製造ラインや梱包ラインなどに投入することができ、上記目的が達成される。
ここで、本発明の遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(2−1)前記コンテナ搬送ラインは、前記次工程のコンベアラインと平行な方向に沿って前記コンテナを搬送する様に設置されていること。
(2−2)前記次工程のコンベアラインは、前記投入部に、前記遊技機本体ユニットを受け取って水平回転するターンテーブルを移送方向に所定間隔を離して複数台備えていること。
(2−3)前記複数台のターンテーブルは、該ターンテーブルに前記遊技機本体ユニットを載置した状態で水平回転したときに遊技機本体ユニット同士が接触しない間隔で設置されていること。
(2−4)前記プッシャは、前記各ターンテーブルの中心へと前記遊技機本体ユニットを押し出すことができる様に、ターンテーブルに対応して備えられていること。
この様に(2−1)〜(2−4)の構成をも備える場合、コンテナ搬送ラインを製造ラインなどと並べることができるので、工場配置においてスペースの有効利用が図れる。そして、この様に平行に配置した結果、次工程のコンベアラインを横切る形で押し出された遊技機本体ユニットは、「(2−2)ターンテーブル」によって水平回転されて移送方向に整列される。また、この発明では、ターンテーブルを水平回転時に遊技機本体ユニット同士が接触しない様な間隔で複数配置し((2−3))、各ターンテーブルに対して遊技機本体ユニットを押し出せる様にプッシャを複数配置したので((2−4))、同時に複数台の遊技機を次工程のコンベアラインに投入することができ、投入の効率アップを図ることができる。
この構成(2−1)〜(2−4)をも備えた遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(3−1)前記コンテナは、上下2段に前記遊技機本体ユニットを積載することができる2段積みタイプのコンテナであること。
(3−2)前記次工程のコンベアラインは、前記投入部として、前記2段積みタイプのコンテナの上下の各床面と同じ高さの載置面を有する下段側の投入部及び上段側の投入部を有すること。
(3−3)前記複数のターンテーブルは、前記下段側の投入部及び上段側の投入部のそれぞれに設置されていること。
(3−4)前記下段側の投入部及び上段側の投入部の下流に、下段側の投入部と上段側の投入部の中間高さに設置された搬送コンベアを備えていること。
(3−5)前記下段側の投入部及び上段側の投入部と前記搬送コンベアの間に、前記下段側の投入部の載置面の高さから前記上段側の投入部の載置面高さまで、床面の高さを変更することのできる昇降エレベータを備えていること。
(3−6)前記昇降エレベータは、前記下段側の投入部と上段側の投入部の中間高さを待機位置とする様に制御されていること。
(3−7)前記昇降エレベータはコンベア機能を備えていること。
コンテナを上下2段積みとし((3−1))、投入部及びターンテーブルも上段と下段の2段に構成したので((3−2)、(3−3))、コンテナから投入できる遊技機本体ユニットの数を増加させることができる。この場合、「(3−1−1)上段側の投入部と下段側の投入部を搬送方向に上下一致させること」によって、同じコンテナの上下2段に積載した遊技機本体ユニットを同時に投入する構成とすることができる。
また、「(3−1−2)上段側の投入部と下段側の投入部を搬送方向に離して配置し、各投入部の前にそれぞれ別のコンテナを位置させ得ること」とすることもできる。この場合、「(3−1−2−1)上段側の投入部をコンテナ搬送コンベアの搬送方向下流側とし、下段側の投入部をコンテナ搬送コンベアの搬送方向上流側に設置すること」とすれば、先に上段の遊技機本体ユニットを投入し、次に、下段の遊技機本体ユニットを投入するといった処理が可能となる。先に上段側の本体ユニットを投入することには、コンテナの重心が高くならないというメリットがある。
なお、この様にして上下2段のコンテナから投入された遊技機本体ユニットは、その先で昇降エレベータに載せられて後続の搬送コンベアへと送り込まれる。このとき、後続の搬送コンベアを中間高さとし、昇降エレベータの待機位置を中間高さとしたので((3−4)〜(3−6))、昇降エレベータの動作に無駄がなく、搬送効率を向上させる効果が発揮される。また、昇降エレベータで上段側又は下段側の投入部から移動された遊技機本体ユニットは、「(3−7)昇降エレベータのコンベア機能」によって搬送コンベアへと受け渡される。
なお、構成(3−1)〜(3−7)をも備えた遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(4−1)前記下段側の投入部と上段側の投入部は、搬送方向に前記コンテナ1台の長さ以上離して設置されていること。
この構成(4−1)を採用することにより、搬送コンベア上にコンテナを並べて載せて搬送し、前のコンテナから遊技機本体ユニットを投入すると同時に後ろのコンテナからも遊技機本体ユニットを投入するという作業を並行して実施することによる効率アップを図ることができる。ここで、特に、前述の(3−1−2−1)と同じく「(4−1−1)上段側の投入部をコンテナ搬送コンベアの搬送方向上流側とし、下段側の投入部をコンテナ搬送コンベアの搬送方向下流側に設置すること」とすれば、コンテナ搬送ラインにコンテナを並べて搬送し、前のコンテナを上段側の投入部の位置で停止させてまず上段の遊技機本体ユニットを投入し、次に、当該前のコンテナを下段側の投入部の位置で停止させて下段の遊技機本体ユニットを投入すると同時に次のコンテナを上段側の投入部の位置で停止させて上段の遊技機本体ユニットの投入を開始するといった処理が可能となる。先に上段側の本体ユニットを投入することにより、重心が高くならないというメリットを活かしつつ、次のコンテナからの投入も並行して実施できることによる効率アップというさらなる効果も発揮される。
また、上述した本発明の各遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに以下の構成を備える様にするとよい。
(5−1)前記コンテナは、幅方向に2台の遊技機本体ユニットを積載可能に構成されていること。
(5−2)前記プッシャは、幅方向奧に積載された遊技機本体ユニットを押して、幅方向手前側に積載されている遊技機本体ユニットを前記投入部へと押し出すための第1のストロークと、幅方向奧に積載された遊技機本体ユニットを前記投入部へと押し出すための第2のストロークとを有し、幅方向手前の遊技機本体ユニットを押し出す場合と幅方向奧の遊技機本体ユニットを押し出す場合でストロークの切替制御が可能に構成されていること。
構成(5−1)、(5−2)を採用することにより、コンテナの積載数量を増加すると共に、プッシャによる押し出しストロークを切り替えることで安全・確実に1台ずつ遊技機本体ユニットを投入することができる。
また、上述した本発明の各遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに以下の構成を備える様にするとよい。
(6−1)前記コンテナ本体の床面には、前記遊技機本体ユニットを幅方向に移動させる様に多数のローラが備えられていること。
構成(6−1)をも備えることにより、遊技機本体ユニットをプッシャで押し出す際の動きがスムーズになる。
また、上述した本発明の各遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに以下の構成を備える様にするとよい。
(1−7−1)前記コンテナ本体の各下ガイド部材は、対となる下前ガイド及び下後ガイドの少なくとも一方を、前後方向に固定位置を変更可能に構成されていること。
(1−7−2)前記コンテナ本体の各上ガイド部材は、対となる上前ガイド及び上後ガイドの少なくとも一方を、前後方向に固定位置を変更可能に構成したこと。
構成(1−7−1)、(1−7−2)をも採用することにより、遊技機の種類が異なったり、投入時における遊技機本体ユニットの完成度が異なる場合に、ガイド間隔を最適なものに変更することができ、汎用性が高いものとなる。
また、上述した本発明の各遊技機本体ユニット投入システムにおいては、さらに以下の構成を備える様にするとよい。
(1−9−1)前記出没可能なストッパ部材は、上面が、外に向かって下る様に傾斜面又は湾曲面で構成されていること。
(1−9−2)前記ストッパ部材は、前記上面が押圧されると没入状体となり、該上面の押圧力が除かれると突出状態となる様に付勢部材によって突出方向に付勢されていること。
構成(1−9−1)、(1−9−2)をも採用することにより、コンテナ本体へ遊技機本体ユニットを載せるときにストッパ部材が自然に没入状態となり、遊技機本体ユニットを載せ終わると付勢部材の付勢力で自然に突出状態となる。従って、積み込みに当たってストッパ部材を没入状体維持手段で没入状態に維持した状態にしておく必要がない上に、積み終わると突出状態に復帰することから、ストッパ部材のセット忘れをすることもない。この結果、簡便で安全・確実にコンテナへ遊技機本体ユニットを載せることができる。
次に、本発明の目的を達成する上で最適なコンテナについて説明する。かかる遊技機本体ユニット投入システム用コンテナは、少なくとも外枠を備えた遊技機本体ユニットを縦置き状態で積載し得るコンテナであって、以下の構成を備えることを特徴とする。
(7−1)前記コンテナは、少なくとも床部及び天井部を備え、両側面部が開放されると共に、全幅が前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの幅の整数倍より若干大きい直方体形状のコンテナ本体を備えていること。
(7−2)前記コンテナ本体は、前記床部の上面側に幅方向に伸びる様に取り付けられた下ガイド部材を備えると共に、前記天井部の下面側に幅方向に伸びる様に取り付けられた上ガイド部材を備え、これら下ガイド部材及び上ガイド部材が対となり、前記縦置き状態の遊技機の下端部及び上端部を支持する構成となっていること。
(7−3)前記下ガイド部材は、前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの下端部の奥行きサイズよりも若干広い間隔に取り付けられる下前ガイドと下後ガイドとを一対として構成され、前記上ガイド部材は、前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの上端部の奥行きサイズよりも若干広い間隔に取り付けられる上前ガイドと上後ガイドとを一対として構成されていること。
(7−4)前記コンテナ本体の前記床部と前記天井部の間隔が前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの高さよりも大きくなり、前記対となる下ガイド部材の上端から上ガイド部材の下端までの距離が前記縦置き状態の遊技機本体ユニットの高さよりも小さくなる様に構成されていること。
(7−5)前記下ガイド部材の両端には、出没可能なストッパ部材が備えられていること。
(7−6)前記ストッパ部材を、没入位置に移動させた状態を維持する没入状態維持手段を備えていること。
(7−7)前記コンテナは、上下2段に前記遊技機本体ユニットを積載することができる2段積みタイプのコンテナであること。
(7−8)前記コンテナは、幅方向に2台の遊技機本体ユニットを積載可能に構成されていること。
(7−9)前記コンテナ本体の床面には、前記遊技機本体ユニットを幅方向に移動させる様に多数のローラが備えられていること。
(7−10)前記コンテナ本体の各下ガイド部材は、対となる下前ガイド及び下後ガイドの少なくとも一方を、前後方向に固定位置を変更可能に構成されていること。
(7−11)前記コンテナ本体の各上下ガイド部材は、対となる上前ガイド及び上後ガイドの少なくとも一方を、前後方向に固定位置を変更可能に構成したこと。
(7−12)前記出没可能なストッパ部材は、上面が、外に向かって下る様に傾斜面又は湾曲面で構成されていること。
(7−13)前記ストッパ部材は、前記上面が押圧されると没入状体となり、該上面の押圧力が除かれると突出状態となる様に付勢部材によって突出方向に付勢されていること。
このコンテナによれば、側面開放の構造でストッパ部材を没入位置に移動させた状態を維持できる。よって、本発明の投入システムに用いたとき、プッシャで押し出すだけで遊技機本体ユニットを縦置き状態のままで次工程のコンベアラインの投入部へと受け渡すことができる。また、ストッパ部材は遊技機本体ユニットを縦置き状態でスライドさせつつ載せる際には押されて自動的に没入位置になって邪魔をせず、しかも載せ終わったら自動的に突出位置に復帰するので、遊技機本体ユニットの落下防止手段として十分な機能を発揮する。さらに、こうした遊技機本体ユニットの出し入れに当たって、ローラによるスムーズな移動が可能である。加えて、上下2段かつ幅方向2台並べて積載できるので、多くの遊技機本体ユニットを一度に取り扱うことができる。ここで、幅方向2台並ぶ構造として十分な幅を有するものとしたことにより、上下2段積みにしても転倒し難く、運搬時の安定性が増す。この結果、本発明のコンテナは、本発明の目的であるところの「大幅な設備コストの増加を伴うことなく、かつ、複数種類の遊技機を同時期に製造する場合にも柔軟に対応することができ、効率よく本体ユニットを製造ラインや梱包ラインなどに投入することができるシステムの提供」に大きく寄与するものである。
本発明によれば、大幅な設備コストの増加を伴うことなく、かつ、複数種類の遊技機を同時期に製造する場合にも柔軟に対応することができ、効率よく本体ユニットを製造ラインや梱包ラインなどに投入することができる。
以下、本発明を具体化した第1実施形態を説明する。まず、第1実施形態の遊技機本体ユニット投入システムにおいて採用した遊技機運搬用コンテナ1について、図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態において採用した遊技機運搬用コンテナ1は、直方体形状の枠体として構成されたコンテナ本体2と、このコンテナ本体2を載置する台車3とから構成されている。
コンテナ本体2は、図1に示す様に、直方体形状の枠体10として構成され、下段床部11、中間床部12及び天井部13を備え、上下2段に遊技機本体ユニットを積み込むことができる様に構成されている。
下段床部11及び中間床部12の上面には、図1に示す様に、コンテナ本体2の幅と同じ長さの下ガイド部材20がそれぞれ4列ずつ備えられている。この下ガイド部材20は、枠体10の幅方向に並ぶ多数のフリーローラを有するローラコンベア21と、各対においてコンテナ本体2の後方側(図1の右側)に固定されている下後ガイド22と、前方側に前後方向にスライドさせて位置を変更した上で固定することができる様に構成された下前ガイド23とを備えている。そして、ローラコンベア21の両端には、図1〜図3に示す様に、出没可能に設けられた3個のストッパ部材24a〜24cが備えられている。
ここで、下前ガイド23は、合成樹脂製のアングルによって構成されている。そして、図1において下方に引き出した断面図で示す様に、下段床部11及び中間床部12の幅方向両側に設置されているアルミフレーム製のスライドレール25の上面溝26に対して、蝶ボルト27及び六角ナット28で固定される。この蝶ボルト27を緩めることにより、上述した下前ガイド23のスライドによる位置変更が可能となっている。
中間床部12及び天井部13の下面には、コンテナ本体2の幅と同じ長さの上ガイド部材30がそれぞれ4列ずつ備えられている。この上ガイド部材30は、互いに垂直部を向かい合わせて対にした2本の合成樹脂製のアングル部材32,33を一組として構成されている。以下、必要に応じて、後方側のアングル部材32を「上後ガイド32」と、前方側のアングル部材33を「上前ガイド33」という。
この上後ガイド32及び上前ガイド33は、いずれも、図1において上方に引き出した断面図で示す様に、中間床部12及び天井部13の幅方向両側に設置されているアルミフレーム製のスライドレール35の下面溝36に対して、蝶ボルト37及び六角ナット38で固定される。従って、上ガイド部材30においては、上後ガイド32及び上前ガイド33の両方について、スライドによる前後方向への位置変更が可能となっている。なお、上後ガイド32及び上前ガイド33についても、一方をスライド不可能な固定構造としても構わない。この場合、上後ガイド32を当該スライド不能の固定構造として、下後ガイド22の真上に垂直部が位置する様に固定しておくとよい。
ストッパ部材24a〜24cは、上面が、外に向かって下る様に傾斜面で構成されると共に出没可能に構成されており、図2(A)〜(C)に示す様に、常時は、コンテナ本体2から遊技機本体ユニットPを降ろそうとすると邪魔をする様に突出している。しかし、図2(D)に示す様に、コンテナ本体2へと遊技機本体ユニットPを積み込むときは、テーパ面が押されて自然に没入状態になる構造となっている。一方、没入状態となっているストッパ部材24a〜24cを指で押してやると、再び突出状態に復帰する様に構成されている(図2(D)の右端の図参照)。この様な構造は、内部にバネを備えさせて上方へ付勢しておき、押し込み動作によって係合部材が係合してバネを縮んだ状態に維持して押し込まれたストッパ部材に上方への付勢力を作用させない状態とし、もう一度押すことで係合部材による係合を解除してバネの付勢力でストッパ部材を突出させるものとして構成することができる。かかる構成には、電気器具のスイッチなどに広く採用されている構造を応用することができる。
なお、ストッパ部材24a〜24cの突出状態と没入状態の変更操作は、上述の様に指で押すという操作以外に、例えば、ソレノイドを利用して、コンテナ本体2の適所に設けたスイッチをオン/オフ操作することで、ソレノイドをオン/オフ操作して突出状態と没入状体の切替をする様に構成してもよい。さらには、このソレノイドのオン/オフ操作を無線等を利用して遠隔操作によって実行する様に構成してもよい。
ここで、ストッパ部材24a〜24cの内、下前ガイド23側の一つないし二つを没入状態として下前ガイド23を下後ガイド22に近付けることにより、ガイド間隔を狭くすることができる。その様子をストッパーの使用個数とガイド間隔とを対比できる様に図3(A)に示す。図示の様に、ストッパー部材3個使用時に比べて、2個使用時や1個使用時の方が、ガイド間隔をより狭くすることができる。これにより、収納する遊技機本体ユニットPの奥行きサイズに応じた最適なガイド間隔に調整することができる。
また、本実施形態において採用したコンテナ本体2には、図3(B)に示した様に、各列に2台ずつ合計16台の遊技機本体ユニットPを収納することができる。なお、図3(B)に示した様に、数台の遊技機本体ユニットPを収納しただけの使用としても構わない。いずれの用い方においても、本実施形態において採用したコンテナ本体2によれば、下ガイド部材20及び上ガイド部材30が対となり、縦置き状態の遊技機本体ユニットPの下端部及び上端部を支持する構成となっている。
ここで、図4に示す様に、コンテナ本体2の下段床部11と中間床部12の間に形成される下段の収納スペースの高さHC1、及び中間床12と天井部13の間に形成される上段の収納スペースの高さHC2は、縦置き状態の遊技機本体ユニットPの高さHPよりも大きくなる様に構成されている。そして、下段及び上段において、それぞれ対となる下ガイド部材20の上端から上ガイド部材30の下端までのガイド間高さHG1,HG2は、縦置き状態の遊技機本体ユニットPの高さHPよりも小さくなる様に構成されている。
さらに、下ガイド部材20を構成する下後ガイド22と下前ガイド23の垂直部は、両者の間隔(下ガイド部材の溝幅)DG1が、縦置き状態の遊技機本体ユニットPの下端部の奥行きサイズDP1よりも若干広くなる様に、取り付け位置を調整されている。また、上ガイド部材30を構成するアングル部材32,33は、両者の垂直部の間隔(上ガイド部材の溝幅)DG2が、縦置き状態の遊技機本体ユニットPの上端部の奥行きサイズDP2よりも若干広くなる様に、取り付け位置を調整されている。なお、遊技機本体ユニットPの奥行きサイズDP1,DP2は、外枠に対して取り付けられる装飾部品が変わることによって変化することもある。また、遊技機本体ユニットPの下端部の奥行きサイズDP1と上端部の奥行きサイズDP2は同じ場合もあれば異なる場合もある。従って、この溝幅調整機能を利用して、積載する遊技機本体ユニットPに合わせて下部ガイド部材20及び上部ガイド部材30の溝幅を調整する。これにより、種々の遊技機に使用することができ、また、同種の遊技機であっても製造工程に応じて最適な状態で使用することができる。
本実施形態の遊技機本体ユニット投入システム50においては、図5に示す様に、工場内において、最大16台の遊技機本体ユニットPを収納したコンテナ本体2を搬送するコンテナ搬送ライン60を、次工程コンベアライン70と平行に配置してある。次工程コンベアライン70の投入部71には、載置面の高さが、コンテナ搬送ライン60によって搬送されてきたコンテナ本体2の下段床部11の床面の高さとほぼ同一高さとなる様に設置された下段コンベアライン72と、中間床部12の床面高さとほぼ同一高さとなる様に設置された上段コンベアライン73とが備えられている。そして、これら下段コンベアライン72及び上段コンベアライン73の先には、これら上下のコンベアライン72,73の中間の高さに設置された次工程本体コンベアライン74が設置されている。これら各コンベアライン72〜74は、駆動ローラ75による載置面を備えたものである。駆動ローラ75は図示を省略したコンベアライン駆動装置からの動力とコンベアライン制御装置からの指令とを受けて駆動・停止を行うことができる様に構成されている。
この投入部71から伸びる下段コンベアライン72及び上段コンベアライン73と、その下流に位置する次工程本体コンベアライン74との合流部分には、昇降エレベータ80が設置されている。この昇降エレベータ80は、下段コンベアライン72、上段コンベアライン73及び次工程本体コンベアライン74の各載置面の高さと一致する三つの位置(下降位置、上昇位置、中間位置)を停止位置として昇降動作をする様に構成されている。また、昇降エレベータ80も駆動ローラ81を備えている。この駆動ローラ81も、図示を省略したエレベータ駆動装置からの動力とエレベータ制御装置からの指令とを受けて駆動・停止を行うことができる様に構成されている。また、昇降エレベータ80の昇降動作も、図示を省略したエレベータ制御装置からの指令を受けて実行される様に構成されている。このエレベータ制御装置による制御動作において、昇降エレベータ80の待機位置は、下段コンベアライン72と上段コンベアライン73の中間高さである次工程本体コンベアライン74の載置面高さとなる様に構成されている。
下段コンベアライン72と上段コンベアライン73の搬送方向における配置関係は、図5(A),(B)に示す様に、上段コンベアライン73の方がコンテナ本体2の長さとほぼ同じくらい上流にまで達する様な関係とされている。そして、上下の各コンベアライン72,73には、と、それぞれ2台のターンテーブル91〜94が設置されている。これら各ターンテーブル91〜94も、駆動ローラ95を備えており、図示を省略したターンテーブル駆動装置からの動力及びターンテーブル制御装置からの指令を受けて回転及び搬送動作を実行する様に構成されている。
上段のターンテーブル91,92は、図5(A)に示す様に、遊技機本体ユニットPを受け取る状態において、次工程コンベアライン70に対して直交する受け取り状態へと回転される。この受け取り状態において、ターンテーブル91,92は、上段投入部71aにおいて、コンテナ本体2の1列目と3列目若しくは2列目と4列目に対面する様に配置されている。下段のターンテーブル93,94も同様に、次工程コンベアライン70に対して直交する受け取り状態へと回転されたときに、下段投入部71bにおいてコンテナ本体2の1列目と3列目若しくは2列目と4列目に対面する様に配置されている。
上段のターンテーブル91,92の間隔、及び下段のターンテーブル93,94の間隔は、各ターンテーブル91〜94に遊技機本体ユニットPを載置した状態で水平回転したときに遊技機本体ユニットP同士が接触しない間隔とされている。また、各ターンテーブル91〜94の長さは、遊技機本体ユニットPの幅よりも若干長く構成されると共に、間には、短いコンベア96がそれぞれ設置されている。なお、かかる構成を実現するために、コンテナ本体2においても、1列目と3列目、2列目と4列目の間隔は、遊技機本体ユニットPの幅よりも若干長くなる様に構成されている。
これらターンテーブル91〜94の回転中心の延長線上には、図5(C)に示す様なプッシャ101〜104がコンテナ搬送ライン60を挟んで設置されている。このプッシャ101〜104は、図示を省略したプッシャ駆動装置からの動力及びプッシャ制御装置からの指令を受けて、コンテナ本体2から遊技機本体ユニットPを押し出す動作を実行する様に構成されている。このとき、各プッシャ101〜104は、長短2段階のストローク動を実行するものとして構成されている。短い方のストローク動作は、コンテナ本体2の図示下側(図5(A)において次工程本体コンベアライン70に近い側)に積載されている遊技機本体ユニットPをターンテーブ91〜94へと押し出すストローク動作である。長い方のストローク動作は、コンテナ本体2の図示上側(次工程本体コンベアライン70から遠い側)に積載されている遊技機本体ユニットPをターンテーブ91〜94へと押し出すストローク動作である。
ここで、コンテナ搬送ライン60によって搬送されるコンテナ本体2と受け取り位置に待機しているターンテーブル91〜94との間隔が、遊技機本体ユニットPの幅の半分以下になる様に、コンテナ搬送ライン60と次工程本体コンベアライン70の設置間隔が設定されている。また、本実施形態では、ターンテーブル91〜94の載置面高さの方が、コンテナ本体2における載置面高さよりも若干低く(5〜10mm程度低く)してある。
また、本実施形態においては、下段側の投入部71bの上流側に設置されたターンテーブル93と上段側の投入部71aの上流側に設置されたターンテーブル91の回転中心間の距離を、コンテナ本体2の長さよりも離してある。これにより、コンテナ搬送ライン60上にコンテナ本体2を並べて載せて搬送し、前のコンテナ本体2の下段から遊技機本体ユニットPを投入すると同時に後ろのコンテナ本体2の上段からも遊技機本体ユニットPを投入するという作業を並行して実施することによる効率アップを図ることができる様になっている。
次に、本実施形態における遊技機本体ユニット投入システム50の制御系統について説明する。この制御系統は、図6に示す様に、次工程コンベアライン70を駆動制御するためのコンベアライン制御装置111、エレベータ制御装置112、ターンテーブル制御装置113及びプッシャ制御装置114と、コンテナ搬送ライン60を駆動制御するためのコンテナ搬送ライン制御装置115とに対して制御信号を出力する搬送・受け渡し制御装置110として構成されている。また、コンベアライン制御装置111はコンベア駆動装置121を、エレベータ制御装置112はエレベータ駆動装置122を、ターンテーブル制御装置113はターンテーブル駆動装置123を、プッシャ制御装置114はプッシャ駆動装置124を、コンテナ搬送ライン制御装置115はコンテナ搬送ライン駆動装置125を、それぞれ駆動制御している。
また、搬送・受け渡し制御装置110には、コンベアライン制御装置111、エレベータ制御装置112、ターンテーブル制御装置113、プッシャ制御装置114及びコンテナ搬送ライン制御装置115からの各種検出信号(動作完了信号等)が入力されている。なお、コンテナ搬送ライン制御装置115から入力される検出信号は動作完了信号の他に、コンテナ搬送ライン60の投入部71近傍に設けられているコンテナ検出信号も含まれている。また、プッシャ制御装置114から入力される動作完了信号は、2つのストローク動作のそれぞれについて区別できる様になっている。加えて、エレベータ制御装置112からの動作完了信号も、下降位置、待機位置及び上昇位置への移動完了を区別できる信号となっている。
さらに、搬送・受け渡し制御装置110は、制御条件入力装置130から入力された制御条件に基づいて各種制御処理が実行される。この制御処理によって、搬送・受け渡し制御装置110は、入力された制御条件に従うと共に、各制御装置111等からの検出信号の入力を受けて各装置の動作状況、動作完了状況を踏まえた制御指令を、コンベアライン制御装置111、エレベータ制御装置112、ターンテーブル制御装置113、プッシャ制御装置114及びコンテナ搬送ライン制御装置115に対してタイミングよく出力する。
この搬送・受け渡し制御装置110に対しては、例えば、図8〜図12のフローチャートに示す様な手順が制御条件として入力される。
この手順を実行する際には、図7に示す様に、コンテナ搬送ライン60にコンテナ本体2a,2b,…を並べて載せた状態において搬送を開始する。なお、コンテナ本体2a等をコンテナ搬送ライン60に載置する際に、次工程コンベアライン70側のストッパ部材24a〜24cを没入状態にしておく。
図8に示す様に、コンテナ搬送ライン制御装置115に対する制御処理は、「搬送開始指令(S10)」→「停止指令(S20)」→「列送り指令(S30)」→「停止指令(S40)」→「コンテナ送り指令(S50)」→「停止指令(S60)」から構成され、S60の処理の後は、作業完了が指令されるまで(S70:YES)、S30以下の制御処理が繰り返し実行される。
ここで、搬送開始指令(S10)は、コンテナ搬送ライン60によって比較的高速にてコンテナ本体2を搬送する動作を指令するものである。「停止指令(S20)」は、コンテナ搬送ライン制御装置115から、コンテナ本体2の1列目及び3列目が上段側の投入部71aのターンテーブル91,92に対する受け渡し位置に到達したことを検出した信号が入力されたときに実行され、コンテナ搬送ライン60を停止させる指令である。
「列送り指令(S30)」は、プッシャ制御装置114から、長いストロークによる受け渡し動作が完了してプッシャが没入位置に復帰したことを示す信号が入力されたときに実行される。この指令は、コンテナ搬送ライン60に対して、コンテナ本体2の2列目及び4列目を上段側の投入部71aのターンテーブル91,92に対する受け渡し位置に移動させるための搬送動作の開始指令である。「停止指令(S40)」は、コンテナ搬送ライン制御装置115から、列送り動作の完了を示す信号が入力されたときに実行される停止命令である。
「コンテナ送り指令(S50)」は、「列送り指令(S30)」と同じく、プッシャ制御装置114から、長いストロークによる受け渡し動作が完了してプッシャが没入位置に復帰したことを示す信号が入力されたときに実行される。この指令は、コンテナ搬送ライン60に対して、上段側の受け渡しの完了したコンテナ本体2aの1列目及び3列目を下段側の投入部71bのターンテーブル93,94に対する受け渡し位置に移動させると共に、次のコンテナ本体2bの1列目及び3列目を上段側の投入部71aのターンテーブル91,92に対する受け渡し位置に移動させるための搬送動作開始指令である。「停止指令(S60)」は、コンテナ搬送ライン制御装置115から、コンテナ送り動作の完了を示す信号が入力されたときに実行される停止命令である。
ターンテーブル制御装置113に対しては、図9に示す様に、「受け渡し位置への回転指令(S110)」→「搬送位置への回転指令(S120)」の順番で、作業完了が指令されるまで(S130:YES)、S110以下の処理が繰り返し実行される。
「受け渡し位置への回転指令(S110)」は、ターンテーブルをコンベアライン74と直交する受け渡し位置へと回転させる指令であり、まず最初には、先頭のコンテナ本体2の1列目及び3列目が上段側の投入部71aのターンテーブル91,92に対する受け渡し位置に到達したときに実行される。その後は、ターンテーブルから遊技機本体ユニットが送り出された後に実行される。
「搬送位置への回転指令(S120)」は、受け渡し位置において遊技機本体ユニットPのターンテーブルへの受け渡しが完了したときに実行され、ターンテーブルを次工程コンベアライン70と一列になる位置へと回転させる指令である。この「搬送位置への回転指令(S120)」は、プッシャ制御装置114からのストローク動作の完了信号を契機として出力する様に構成される。
プッシャ制御装置114に対しては、図10に示す様に、「短いストローク動作の指令(S210)」→「長いストローク動作の指令(S220)」→「復帰指令(S230)」の順番で、作業完了が指令されるまで(S240:YES)、S210以下の処理が繰り返し実行される。
「短いストローク動作の指令(S210)」は、プッシャを短いストローク分だけ突出させる指令であり、まず最初には、先頭のコンテナ本体2の1列目及び3列目が上段側の投入部71aのターンテーブル91,92に対する受け渡し位置に到達したことを受けてターンテーブル制御装置113からターンテーブルを受け渡し位置へと回転し終えたことを示す信号が入力されたときに実行される。その後は、復帰指令による復帰動作完了後にターンテーブル制御装置113からの受け渡し位置への回転完了信号が入力されたときに実行される。
「長いストローク動作の指令(S220)」は、プッシャを長いストローク分だけ突出させる指令であり、短いストローク動作による遊技機本体ユニットの押し出し動作を実行した後に、ターンテーブル制御装置113からターンテーブルが次の受け渡しのために受け渡し位置に回転されてきたことを示す信号が入力されたときに実行される。
「復帰指令(S230)」は、プッシャを最初の没入位置へと復帰させる指令であり、長いストローク動作による遊技機本体ユニットの押し出し動作が完了したときに実行される。
エレベータ制御装置112に対しては、図11に示す様に、まず、「上昇位置移動指令(S311)」→「待機位置移動指令(S312)」という処理を「8台移動完了判定(S313)」が「YES」になるまで繰り返し実行する。これによって、次に説明するコンベア制御処理と関連して、図7の先頭のコンテナ本体2aの上段に収納されていた遊技機本体ユニットPの次工程本体コンベアライン74への送り出しのための昇降エレベータ80の動作が完了する。次に、再び、「上昇位置移動指令(S321)」→「待機位置移動指令(S322)」という処理を「8台移動完了判定(S323)」が「YES」になるまで繰り返した後、「下降位置移動指令(S331)」→「待機位置移動指令(S332)」という処理を「8台移動完了判定(S333)」が「YES」になるまで繰り返し実行する。そして、「最後のコンテナ判定(S334)」を行い、「NO」の場合は、S321へ戻る。これによって、投入部71の後ろ側のコンテナ本体2bの上段側と前側のコンテナ本体2aの遊技機本体ユニットPが全て送り出される(図7(C)参照)。一方、「最後のコンテナ判定(S334)」が「YES」の場合は、「下降位置移動指令(S341)」→「待機位置移動指令(S342)」という処理を「8台移動完了判定(S343)」が「YES」になるまで繰り返し実行して処理を終了する。これによって、最後のコンテナ本体に残っている下段側の遊技機本体ユニットPの送り出しが実行される。
「上昇位置移動指令(S311,S321)」は、待機位置にある昇降エレベータ80を上昇位置へと移動させる指令である。「下降位置移動指令(S331,S341)」は、待機位置にある昇降エレベータ80を下降位置へと移動させる指令である。「待機位置移動指令(S312,S322,S332,S342)」は、上昇位置又は下降位置にある昇降エレベータ80をその中間の待機位置へと移動させる指令である。
「上昇位置移動指令(S311)」は、コンテナ搬送ライン制御装置115から先頭のコンテナ本体2の1列目及び3列目が上段側の投入部71aのターンテーブル91,92に対する受け渡し位置に到達したこと、あるいはこれを受けてターンテーブル制御装置113からターンテーブルを受け渡し位置へと回転し終えたこと、若しくは、ターンテーブルを搬送位置へと回転し終えたこと、又は、後述するコンベア制御装置111から先頭の遊技機本体ユニットが上段コンベアライン73の終点位置へ到達したことのいずれかの検出信号を受けて実行される。
「待機位置移動指令(S312等)」は、昇降エレベータ80への遊技機本体ユニットの載せ替え完了を示す信号が検出されたときに実行される。なお、2台目以降の「上昇位置移動指令(S311,S321)」及び「下降位置移動指令(S331,S341)」は、昇降エレベータ80から次工程本体コンベアライン74へと遊技機本体ユニットの載せ替えが完了したことを示す信号が検出されたときに実行される。
コンベア制御装置111に対しては、図12に示す様に、まず、「上段コンベア搬送指令(S411)」→「上段コンベア停止指令(S412)」という処理を実行した後、「上段載せ替え動作指令(S413)」→「上段1台送り(S414)」という処理を「8台移動完了判定(S415)」が「YES」となるまで繰り返し実行する。これによって、図7の先頭のコンテナ本体2aの上段に収納されていた遊技機本体ユニットPの次工程本体コンベアライン74への送り出しが完了する。次に、再び、「上段コンベア搬送指令(S421)」→「上段コンベア停止指令(S422)」を実行した後、「上段載せ替え動作指令(S423)」→「上段1台送り(S424)」という処理を「8台移動完了判定(S425)」が「YES」となるまで繰り返し実行した後、「下段コンベア搬送指令(S431)」→「下段コンベア停止指令(S432)」を実行する。そして、「下段載せ替え動作指令(S433)」→「下段1台送り(S434)という処理を「8台移動完了判定(S435)」が「YES」となるまで繰り返し実行した後、「最後のコンテナ判定(S436)」を行い、「NO」の場合は、S421へ戻る。これによって、投入部71の後ろ側のコンテナ本体2bの上段側と前側のコンテナ本体2aの遊技機本体ユニットPが全て送り出される(図7(C)参照)。一方、「最後のコンテナ判定(S436)」が「YES」の場合は、次へ進んで、「下段コンベア搬送指令(S441)」→「下段コンベア停止指令(S442)」を実行した後、「下段載せ替え動作指令(S443)」→「下段1台送り(S444)という処理を「8台移動完了判定(S445)」が「YES」となるまで繰り返し実行して処理を終了する。これによって、最後のコンテナ本体に残っている下段側の遊技機本体ユニットPの送り出しが実行される。
「上段コンベア搬送指令(S411,S421)」は、上段コンベアライン73を駆動して載置された遊技機本体ユニットPの送り動作を指令するものであり、「上段コンベア停止指令(S412,S422)」は、こうして送り動作をしている上段コンベアライン73を停止させる指令である。これらの処理は、プッシャ101,102により上段側ターンテーブル91,92に対して遊技機本体ユニットPが受け渡され、ターンテーブル91,92が搬送位置へ回転完了した後に実行される。従って、「上段コンベア搬送指令(S411,S421)」の実行タイミングは、例えば、ターンテーブル制御装置113から上段側ターンテーブル91,92の搬送位置への回転完了を意味する信号が出力されたタイミングとしておくことができる。また、「上段コンベア停止指令(S412,S422)」の実行タイミングは、例えば、コンベアライン制御装置111からの上段コンベアライン73の先端に遊技機本体Pが到達したことを示す検出信号の入力を用いることができる。
なお、この「上段コンベア搬送指令(S411,S412)」及び「上段コンベア停止指令(S412,S422)」は、搬送位置に回転されているターンテーブル91,92の駆動ローラに対しても搬送及び停止を指令するものとしても機能する。
一方、「上段載せ替え動作指令(S413,S423)」は、上段コンベアライン73及び昇降エレベータ80の駆動ローラを駆動して上段コンベアライン73から上昇位置にある昇降エレベータ80へと遊技機本体ユニットPを載せ替える動作を実行するための指令と、載せ替え完了を受けてこれらの駆動ローラを停止させる指令と、昇降エレベータ80が待機位置へと移動完了したことを受けて昇降エレベータ80の駆動ローラを駆動することによって昇降エレベータ80から遊技機本体ユニットPを次工程本体コンベアライン74へと送り出すための指令として構成されている。なお、昇降エレベータ80から次工程本体コンベアライン74への遊技機本体ユニットPの送り出しが完了したことが検出されたら、昇降エレベータ80の駆動ローラを停止する信号が出力される様になっている。また、次工程本体コンベアライン74は、独立した別の制御処理によって駆動・停止が実行される構成を採用している。
「上段1台送り指令(S414,S424)」は、上段コンベアライン73の駆動ローラを駆動して上段コンベアライン73上の次の遊技機本体ユニットPを終点位置まで移動させるための指令である。この指令は、昇降エレベータ80が上昇位置へ復帰したことを示す信号が入力されたときに実行される。
「下段コンベア搬送指令(S431,S441)」は、下段コンベアライン72を駆動して載置された遊技機本体ユニットPの送り動作を指令するものであり、「下段コンベア停止指令(S432,S442)」は、こうして送り動作をしている下段コンベアライン72を停止させる指令である。これらの処理は、プッシャ103,104により下段側ターンテーブル93,94に対して遊技機本体ユニットPが受け渡され、ターンテーブル93,94が搬送位置へ回転完了した後に実行される。従って、「下段コンベア搬送指令(S431,S441)」の実行タイミングは、例えば、ターンテーブル制御装置113から下段側ターンテーブル93,94の搬送位置への回転完了を意味する信号が出力されたタイミングとしておくことができる。また、「下段コンベア停止指令(S432,S442)」の実行タイミングは、例えば、コンベアライン制御装置111からの下段コンベアライン72の先端に遊技機本体Pが到達したことを示す検出信号の入力を用いることができる。
「下段載せ替え動作指令(S433,S443)」は、下段側について、「上段載せ替え動作指令(S413,S423)」と同様の制御処理を実行するものである。また、「下段1台送り指令(S434,S444)」は、下段側について、「上段1台送り指令(S414,S424)」と同様の制御処理を実行するものである。
次に、以上の様に構成された本実施形態による作用・効果について説明する。本実施形態によれば、遊技機本体ユニットPは、コンテナ本体2に対して前後方向に並んだ状態で縦置き状態に複数台が載置されている。そして、この遊技機本体ユニットPを載置したコンテナ本体2がコンテナ搬送ライン60に載せられて次工程コンベアライン70の投入部71へと搬送される。投入部71には、水平に押し出された遊技機本体ユニットPをスムーズに受け取れる高さ及び位置に配置されたターンテーブル91〜94が設置されているので、遊技機本体ユニットPは、コンテナ本体2から投入部71に向かってプッシャ101〜104による押し出し動作によって、縦置き状態のままで受け渡しを実行することができる。
特に、本実施形態では、ターンテーブル91〜94の載置面高さをコンテナ本体2の床面高さに対して若干低くしてあるので、押し出された遊技機本体ユニットPがターンテーブル91〜94の載置面に引っ掛かることがなく、スムーズな受け渡しが可能となっている。この結果、本実施形態によれば、プッシャ101〜104で押し出すだけで遊技機本体ユニットPを安全・確実に次工程コンベアライン70へと縦置き状態のままで受け渡すことができる。これは、コンテナ本体2が側面開放の構造となっていること、コンテナ本体2に上下のガイド部材20,30を供えていることで、遊技機本体ユニットPがほぼ真っ直ぐに押し出されることにもよっている。
また、本実施形態によれば、コンテナ搬送ライン60に載せる前の状態においては、ストッパ部材24a〜24cを突出状態としておくことによって遊技機本体ユニットPの飛び出しを防止している。従って、台車3を装着して手押しで移動する際などにおいて、遊技機本体ユニットPを安全に運ぶことができる。このストッパ部材24a〜24cを没入状体に維持できる構造としたことで、コンテナ搬送ライン60へコンテナ本体2を載置してから後の受け渡し作業には支障はない。
また、投入部71にターンテーブル91〜94を採用し、コンテナ搬送ライン60を次工程コンベアライン70と平行に配置したので、工場レイアウトにおいて、コンテナ搬送ライン60を、製造ラインなどと並べて設置することができる。従って、工場配置においてスペースの有効利用が図れる。また、このターンテーブル91〜94を上下に各2台ずつ設置したことにより、本実施形態では、同時に、最大4台の遊技機本体ユニットPを2台のコンテナ本体2から受け渡すことができる。よって、投入の効率アップにもなっている。
さらに、上流側の投入部71aで上段からの受け渡しを実行し、下流側の投入部71bで下段からの受け渡りを実行する様に構成し、上述の様な制御処理を実行する構成としたので、各コンテナ本体2からは、先に上段側の遊技機本体ユニットPを投入することになり、コンテナ本体2における積載物の重心が高くならないというメリットもある。
また、プッシャ101〜104を短いストローク動作と長いストローク動作の2段階のストローク動作を実行する構成とし、上述の様な制御処理を実行する様に構成したので、各列に2台ずつ載置することで運搬効率の向上を図ったコンテナ本体2から、安全・確実に1台ずつ遊技機本体ユニットPを投入することができる。
加えて、本実施形態では、コンテナ本体2の床面には、遊技機本体ユニットPを幅方向に移動させる様にフリーローラを用いたローラコンベア21が備えられているので、プッシャ101〜104で押し出す際の動きがスムーズになっている。
また、本実施形態では、コンテナ本体2の上下のガイド部材20,30は、対となるガイドの内の後方のものを固定とし、前方のものを前後方向に固定位置を変更可能に構成したので、遊技機の種類が異なったり、投入時における遊技機本体ユニットPの完成度が異なる場合に、ガイド間隔を最適なものに変更することができ、汎用性が高いものとなっている。なお、ガイド部材20,30を構成する前後のガイドの内の前方側を固定としておいてもよい。
また、ストッパ部材24a〜24cは、上面が外に向かって下る様に傾斜面とされ、上面が押圧されると没入状体となるので、コンテナ本体2へ遊技機本体ユニットPを載せるときにストッパ部材が自然に没入状態となる。なお、実施形態では、一旦没入状態となったときには、再度押圧されるまで没入状体を維持する構成としたが、大きく押し込まれない限りは、没入状体を維持するための係合が起こらない様にしておいて、積み込みの際には積み込み完了と同時に突出位置へとストッパ部材24a〜24cが復帰する構成としておいても構わない。
この様な作用・効果が発揮されることにより、本実施形態によれば、大幅な設備コストの増加を伴うことなく、かつ、複数種類の遊技機を同時期に製造する場合にも柔軟に対応することができ、効率よく遊技機本体ユニットPを製造ラインや梱包ラインなどに投入することができるという特有の効果が発揮される。
以上、発明を実施するための最良の形態としての一実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
例えば、コンテナ本体ユニット2には、さらに、運搬時の落下防止機能を高めるために、次の様な構成を採用することもできる。
図13は、落下防止機能を高めたコンテナ本体140の例を示す。コンテナ本体140は、基本的な構成は、上述した実施形態と同様であるが、側面開放部分に水平バー141を起立させることで落下防止機能を与えたものである。この水平バー141は、コンテナ本体140の前面及び後面の幅方向中央寄りに回動支点を有する第1の回動レバー142の自由端に固定されている。この回動レバー142の途中には、第2の回動レバー143の一端が回動可能に取り付けられている。そして、この第2の回動レバー143の自由端には突起144が備えられ、この突起144がコンテナ本体140の前面及び後面に形成されたロック孔145に係合されることで、図示の如く第1,第2の回動レバー142,143とコンテナ本体140の床面とで三角形の構造を構成し、水平バー141を起立状態に維持する様になっている。このロック孔145は、上方の水平溝146と連続しており、この水平溝146へと突起144を逃がすことで、第2の回動レバー143を倒れた状態に回動することができる。こうして第2の回動レバー143を倒すと、第1の回動レバー142も倒れる様に構成されている。この第1の回動レバー142を倒した状態とすることで、コンテナ本体140の側面を開放状態とする。なお、ロック孔145に係合した状態の突起144には、ロックレバー147が上方から係合することにより、不用意に突起144が水平溝146へと移動しない様に構成されている。このロックレバー147をアンロック位置へと回動させるためのモータと、ロックレバー147がアンロック位置へと回動したときに第2の回動レバー143の突起144を水平溝146へと逃がすためのソレノイド等とを備えさせ、無線によってこれを駆動する様に構成しておけば、投入部71に到達するまでは水平バー141による落下防止がなされ、投入部71に到達したら側面開放状態となるる様にすることができる。
図14は、図13で説明したのと同様に、水平バー151による落下防止機能を付加したコンテナ本体150の例を示す。コンテナ本体150においては、水平バー151は、コンテナ本体150の前面及び後面の左右の端部付近に回動支点を有する三角形プレート152の起立時に上端となる頂点に固定されている。この三角形プレート152の他の頂点には、レバー153が回動可能に取り付けられている。そして、このレバー153の自由端には突起154が備えられ、この突起154がコンテナ本体150の前面及び後面に形成されたロック孔155に係合されることで、水平バー151を起立状態に維持する様になっている。このロック孔155は、上方の水平溝156と連続しており、この水平溝156へと突起154を逃がすことで、突起154を前方へ移動させることができる。こうして突起154を前方へ移動させると、三角形プレート152が前方に倒れ、コンテナ本体150の側面を開放状態とする。なお、ロック孔155に係合した状態の突起154には、ロックレバー157が上方から係合することにより、不用意に突起154が水平溝156へと移動しない様に構成されている。この例においても、ロックレバー157をアンロック位置へと回動させるためのモータと、ロックレバー157がアンロック位置へと回動したときにレバー153の突起154を水平溝156へと逃がすためのソレノイド等とを備えさせ、無線によってこれを駆動する様に構成しておけば、投入部71に到達するまでは水平バー151による落下防止がなされ、投入部71においては側面開放状態にすることができる。
図15は、図14と同様に、水平バー161、三角形プレート162による落下防止機能を付加したコンテナ本体160の例を示す。このコンテナ本体160においては、三角形プレート162の他の頂点には、ロックプレート163が取り付けられている。そして、このロックプレート163に形成されたロック孔164に対して、回動体165の先端に円弧状に形成されたロックピン166を係合させることによって水平バー161を起立状態にする構成が採用されている。この回動体165を後方へ回動させてロックピン166によるロックを解くことにより、水平バー161及び三角形プレート162は前方へと回動し、コンテナ本体150の側面が開放状態となる。この例においても、回動体165をアンロック位置へと回動させるためのモータを備えさせ、無線によってこれを駆動する様に構成しておけば、投入部71に到達するまでは水平バー161による落下防止がなされ、投入部71においては側面開放状態にすることができる。なお、ロックピン166に変えて、図15(B)に示す様に差し込み面積を拡大したブロック体状のロックピン167や、図15(C)に示す様に差し込み箇所を分散させた櫛状のロックピン168としてロック状態の安定度を向上させることもできる。
これらの変形例においては、ストッパ部材24a〜24cを備えない構成とすることもできる。