JP2568213B2 - 物品供給装置 - Google Patents

物品供給装置

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JP2568213B2 JP62196470A JP19647087A JP2568213B2 JP 2568213 B2 JP2568213 B2 JP 2568213B2 JP 62196470 A JP62196470 A JP 62196470A JP 19647087 A JP19647087 A JP 19647087A JP 2568213 B2 JP2568213 B2 JP 2568213B2
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【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明は、外部から補充された物品を収容した収容
箱を、一旦一時貯蔵手段に貯えた上で、必要に応じて収
納手段に補給し、この収納手段から被供給部に供給する
ように構成された物品供給装置に関する。 [従来の技術] 従来において、本願出願の発明者等は、製品の部品ユ
ニツト等の物品を、組立ステーシヨンに自動的に供給し
て、ここで、ロボツトにより自動的に製品に組立られる
ようにした物品供給装置を、特願昭61-200949号及び61-
200950号において、既に提案しているものである。 このような従来の物品供給装置においては、非ライン
方式を採用しており、ロボツトのような多機能作業機構
と組み合わせることにより、占有面積が小さくて済み、
多種類の物品に共用出来ると共に、多種物品の混在収納
が可能である等、使い勝手の良い装置である。 [発明が解決しようとする問題点] ここで、上記したような従来の物品供給装置において
は、物品が収容された収容箱を組立ライン又は組立ステ
ージに供給するものであり、ロボツトはこの供給された
収容箱から物品の取り出し、組立るように構成されてい
る。しかしながら、ロボツトに物品が供給されて、収容
箱の中の物品が無くなると、このように空になつた収容
箱を物品が満載された収容箱と入れ換えなければ、ロボ
ツトの組立動作が停止してしまうことになる。 特に、物品を収容した収容箱を多数積層して無人車等
により一時貯蔵手段に搬送して補充し、収納手段を介し
て、自動組立機構としてのロボツトに供給する場合に
は、ロボツトから要求された物品が、収納手段において
無くなる場合が生じる。このような場合に、収容箱内の
部品の残り個数が所定数に至つた時点で、一時貯蔵手段
に対して、ここに貯えた収容箱の中から、残り個数が所
定数に至つた物品と同じ物品を収容した収容箱を取り出
して、上述した入れ換え動作を実行すような要求が出さ
れることになる。 ここで、このように残り個数が所定数に至る部品を収
容した収容箱が常に、段積みされた収容箱の最上位置に
あるのであれば、これの取り出し動作は簡単に実行され
ることになるが、一時貯蔵手段には、任意の順番で収容
箱が段積みされているので、これの取り出し動作が、極
めて難しいものとなる。 また、前述の、物品を収容した収容箱を多数積層して
無人車等により一時貯蔵手段に搬送して補充し、収納手
段を介して、自動組立機構としてのロボツトに供給する
場合には、一時貯蔵手段に搬送されて積層された複数の
収容箱は同じ物品を収納しているとは限らず、また、ロ
ボット側が要求する物品も任意であるから、収納手段に
対して、特定の物品を収納する収容箱を一時貯蔵手段か
ら補充するには、上記の積層された複数の収容箱のなか
から特定の収容箱を分離しなくてはならない。 即ち、分離動作を行わないことを前提とすると、1台
の組立装置に用いる物品を1種類に統一(即ち、収容箱
間に相違が無くなる)するか、或いは、多種類の物品を
許容する場合には、物品の消耗が全て事前の予定スケジ
ュールに従って進むことを前提として、予定通りに特定
の物品が消耗したときには、一時貯蔵手段に積層された
例えば最上位の収容箱(分離する必要がない)を収納手
段側に補給するようにする。 上記の前者の手法では、1つの組立装置で多品種物品
を取り扱うことは困難となり、後者の手法では、物品の
消耗が予定通りに進まなかった場合には、最上位におい
て分離された収容箱には必要とする物品が収納されてい
ないなどと、物品の補給が不可能となる場合がある。 この発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、
その目的は、多品種物品の供給を可能とし、消耗した物
品の収容箱を効率よく確実に交換することができ、併せ
て、収容箱の補充が物品の消耗の進展に拘束されない物
品供給装置を提供することである。 [問題点を解決するための手段及びその作用] 上述した問題点を解決し目的を達成するため、本発明
の、 加工または組立などの作業を行うロボットに物品を供
給するために、複数の物品を収納した収容箱を前記ロボ
ットの動作領域内に移送する物品供給装置は、 物品を複数収容した複数の収容箱を収納した本体を有
する収納手段であって、前記ロボットが特定の収容箱内
の物品を取り出すことができるように、前記特定の収容
箱を前記ロボットの前記動作領域内の所定の供給位置に
まで前記本体から取り出し、その後にその特定の収容箱
を前記本体に戻す収納手段と、 この物品供給装置の外部から収容箱の補充を受け、そ
の補充された複数の収容箱を一時貯蔵する一時貯蔵手段
と、 前記収納手段に戻された前記特定の収容箱内の物品の
残個数を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された前記特定の収容箱に対
応した前記特定の物品を収容した任意の収容箱を、前記
一時貯蔵手段に貯蔵された他の複数の収容箱から分離す
る分離手段と、 前記収納手段内の前記特定の収容箱内の残個数が所定
値に達したならば、その特定の収容箱を、前記分離手段
によって分離された収容箱と入れ替える入れ替え手段と
を具備することを特徴とする。 [実施例] 以下に、この発明に係わる一実施例の構成を添付図面
を参照して、詳細に説明する。 尚、以下の説明において、下記の目次に示す順序によ
り、説明するものである。 目次 《概略構成》 《無人車の説明》 《パレツトの説明》 パレツトの構成 パレツトの寸法 《バツフアの説明》 バツフア台の構成 分離機構の構成 《バツフアの動作》 基本分離動作 位置修正動作 《エレベータの説明》 エレベータ本体の構成 入れ換え機構の構成 入れ換え機構の動作 −バツフアからの取り込み動作− −空パレツトの引き込み動作− −パレツトの押し出し動作− −空パレツトの搬出動作− 《ストツカの説明》 ストツカの構成 引き出し部の構成 蓋体開放機構の構成 蓋体開放機構の動作 引き出し部の動作 《ロボツトの説明》 ロボツトの構成 ロボツトの動作 《システムの動作》 〈制御ユニツトの構成〉 〈組立環境の入力〉 〈部品供給の効率化の変動要因〉 〈その他の表示要素〉 〈制御に使用される変数〉 〈各モジュールの上下動範囲〉 〈パレット入れ換えの動作概略〉 〈各モジュール制御の詳細説明〉
【ロボット及びストツカーの制御】
残個数が1になるまで 残個数が1になったとき
【パレット入れ換え】
*バッファによるパレット分離* *エレベータによるパレット引出し* *エレベータ入れ換え待機位置* *待機位置への移動* *残個数0の検出* *パレット入れ換え* *空パレットの積み上げ* *最終棚の入れ換え*
【入れ換え準備指示のキューイング】 【初期稼動状態設定】
《変形例の説明》 第1の変形例の説明 *段ばらし機構の構成* *段ばらし機構の動作* 第2の変形例の説明 *エレベータの説明* 第3の変形例の説明 *入れ換え機構の説明* *制御* 第4の変形例の説明 *構成* *制御* [他の実施例] *構成* *制御* 他の実施例の変形例 [その他] 〈ストツカ内でのパレットのロック〉 〈FACに対する部品補充〉 *無人車による補充* *人手による補充* [実施例の効果] 《概略構成》 先ず、この一実施例のフレキシブル・アツセンブリン
グ・センタ(以下、FACと呼ぶ。)10の概要に関して、
第1図及び第2図を参照して説明する。 このFAC10は、複数の部品x1,x2,x3…から所定の製品
を自動的に組立るための自動組立装置(以下、単にロボ
ツトと呼ぶ。)12と、このロボツト12に、組立順序に応
じて必要となる部品x1,x2,x3…を自動的に供給する部品
供給システム14と、このロボツト12及び部品供給システ
ム14に接続され、ロボツト12における組立動作を効率的
に実行出来るよう、両者を駆動制御するための制御ユニ
ツト16と、この制御ユニツト16に接続され、操作者によ
り組立情報データが入力される入出力装置18とを概略備
えている。 この部品供給システム14は、図示しない自動化倉庫に
収納されていた種々の部品x1,x2,x3…を、複数の無人車
20(第1図に示す。)を介して搬送を受けるように構成
されている。即ち、この部品供給システム14は、無人車
20から部品x1,x2,x3…を受け取り、一旦収容しておく一
時貯蔵手段としてのバツフア22と、ロボツト12に隣接し
て設けられ、このロボツト12に組立に必要な部品を組立
順序に応じて順次供給する収納手段としてのストツカ24
と、このバツフア22とストツカ24との間に配設され、ス
トツカ24において不足状態となつた部品x1,x2,x3…をバ
ツフア22からストツカ24に移送する渡し手段の一態様と
してのエレベータ26とを基本的に備えている。 《無人車の説明》 この無人車20は、無人倉庫に収納された多数の部品
x1,x2,x3…の中から、このロボツト12において組立に供
される部品x1,x2,x3…を選択的にバツフア22に搬送する
ため備えられている。即ち、各無人車20は、第1図に概
略示すように、枠体から直方体状に形成された筐体28
と、この筐体28の下面に取り付けられた車輪30と、この
筐体28の上面に取り付けられたパレツト載置台32とを備
えている。この車輪30は、図示しない駆動機構により回
転駆動されるよう構成されている。 また、各無人車20は、無人倉庫とバツフア22との間
を、路面の上に予め設けられた走行路に沿つて車輪30の
駆動を介して走行されるものであり、この走行状態は、
後述する生産管理コンピユータにより最適に制御さてい
る。また、バツフア22に搬送される部品x1,x2,x3…の選
択、及び、各無人車20への載置動作も、前述した制御ユ
ニツト16により最適に制御されている。 また、前述したパレツト載置台32上には、後述するパ
レツトp1,p2,p3…が、内部に部品x1,x2,x3…を夫々収容
した状態で、複数積み上げられている。一方、筐体の下
面上には、空になつたパレツトp1′,p2′,p3′…が複数
積み重ねられた状態で載置されるように、空パレツト載
置台34が設けられている。尚、以下の説明において、パ
レツトを代表的に示す場合には、添字を付けずに、単に
「p」で表し、また、空パレツトを代表的に示す場合に
も、添字を付けずに、単に「p′」で表す事とする。 ここで、パレツト載置台32には、ここに載置された部
品x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3…を搬出するため
に、搬出ローラ32aが設けられている。また、空パレツ
ト載置台34には、ここに載置された空パレツトp1′,
p2′,p3′…を搬入するために、搬入ローラ34aが設けら
れている。これら、搬出ローラ32a,搬入ローラ34aは、
図示しない駆動モータにより回転駆動されるように構成
されている。 《パレツトの説明》 パレツトの構成 ここで、各部品x1,x2,x3…は、夫々対応するパレツト
p1,p2,p3…内に収容されており、このパレツトp1,p2,p3
…内に夫々収容された状態で、無人車20に載置され、バ
ツフア22に一旦収容され、エレベータ26を介してストツ
カ24に収容され、そして、ロボツト12に提供されるよう
構成されている。即ち、各パレツトp1,p2,p3…には、同
一種類の部品x1,x2,x3…が夫々収容されているものであ
り、第3図に示すように、対応する部品x1,x2,x3…が上
下方向に沿つて抜き差し可能に収容され、上面が開放さ
れたパレツト本体36と、このパレツト本体36のパレツト
p1,p2,p3…の少なくとも搬送方向dに沿う両側縁におい
て、外方に張り出し成形されたフランジ部38とを一体に
備えている。尚、図示する形状から明白なように、この
フランジ部38は、実際の形状としては、パレツト本体36
の全周に渡つて形成されているものである。また、各パ
レツト本体36には、これの上面を開放可能に閉塞するよ
う、蓋体40が載置されている。 各フランジ部38には、図示するように、両端部に位置
した状態で、第1及び第2の切り欠き部38a,38bが、ま
た、中央に位置した状態で、第3の切り欠き部38cが夫
々形成されている。ここで、両側の第1及び第2の切り
欠き部38a,38bは、後述するように、パレツトp1,p2,p3
…をバツフア22からエレベータ26に取り出す為に、ま
た、ストツカ24からロボツト12又はエレベータ26に取り
出し/引き込む為に設けられている。一方、中央の第3
の切り欠き部38cは、蓋体40を上方に持ち上げて、スト
ツカ24に収納されているパレツト本体36を、これの上面
が開放された状態で側方のロボツト12側に取り出すこと
が出来るように、後述する持ち上げ体が挿通する為に設
けられている。 尚、第1及び第2の各々の切り欠き部38a,38bは、平
面略等脚台形状に形成された凹部から構成されており、
短い方の底辺が凹部の底を規定するように形成されてい
る。 即ち、この蓋体40は、ロボツト12が部品x1,x2,x3…を
取り扱うことになる最終段階、換言すれば、パレツト
p1,p2,p3…がストツカ24内の後述する引き出し待機位置
に移動されるまで、対応するパレツトp1,p2,p3…の上面
開口部を覆うように被せられており、部品x1,x2,x3…が
埃等により汚されることが未然に防止されている。 パレツトの寸法 尚、これらパレツトp1,p2,p3…は、第4図に示すよう
に、これに収容する部品の大きさに応じて、その厚さ
を、25mm,50mm,100mmの3種類に設定されている。ここ
で、以下の説明においては、簡略化のため、部品x1は25
mmの厚さを有するパレツトp1に最大個数を54個に設定さ
れた状態で、部品x2は、厚さ50mmを有するパレツトp2
最大個数を38個に設定された状態で、また、部品x3は、
厚さ100mmを有するパレツトp3に最大個数を13個に設定
された状態で、夫々収容されているものとする。 また、各パレツトp1,p2,p3…においては、フランジ部
38の厚さは、共通の12mmに設定されている。尚、各パレ
ツト本体36の内周縁には、第5図に示すように、直上方
に積み上げられるパレツト本体36(図中破線で示す。)
の下部が嵌合されて、互いの横方向の位置ずれを防止す
るための凹部36aが、全周に渡つて形成されている。こ
こで、この凹部36aの深さは、7mmに設定されている。こ
のようにして、例えば、3種類のパレツトp1,p2,p3が1
個づつ積み上げられた状態で、この積み上げ体の高さ
は、 25+50+100−7×2=161mm に設定されることになる。 尚、各パレツトp1,p2,p3…のフランジ部38の側面に
は、第3図に示すように、夫々のパレツトp1,p2,p3…中
に収容されている部品x1,x2,x3…の種類や個数の情報、
及びパレツトの高さ情報を示すバーコードBが描かれて
いる。 《バツフアの説明》 次に、以上のように構成された無人車20のパレツト載
置台32から部品x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3…を
受けて、一旦収納すると共に、空パレツトp1′,p2′,
p3′…を無人車20に送り出すためのバツフア22を、第6
図を参照して説明する。 バツフア台の構成 このバツフア22は、図示しない土台上に固定される基
台42と、この基台42の四隅に夫々起立された支柱44a,44
b,44c,44dと、パレツトp1,p2,p3…の搬送方向dに沿う
一対の支柱44a,44b;44c,44dの夫々の内面に起立した状
態で掛け渡されたる起立板46a,46bとを備えている。各
起立板46a,46bの、互いに対向する面における各起立し
た側縁に沿つて、ガイド部材48が固着されている。そし
て、各ガイド部材48には、これに沿つて上下動可能に摺
動部材50が取着されている。これら4個の摺動部材50に
4隅を夫々支持された状態で、バツフア台52が取り付け
られている。 このバツフア台52は、前述した無人車20からの部品
x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3…が載置されるもの
であり、このバツフア台52上には、ここに載置される部
品x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3…を無人車20から
受けるための搬入ローラ群54が両端をローラガイド56に
回転可能に支持された状態で配設されている。尚、これ
ら搬入ローラ54は、図示しない駆動モータにより、回転
駆動されるように構成されている。 一方、第6図中における向う側の起立板46bの、両ガ
イド部材48に挟まれた部分には、上下方向に延出した状
態で、スリツト58が形成されている。このスリツト58内
に突出した状態で、前述したバツフア台52には、突出片
52aが一体に形成されている。 ここで、このバツフア台52は、この上に載置したパレ
ツト群p1,p2,p3…の中から、後述するように、ストツカ
24において部品xの残り個数が1個となつたパレツトp
を補充すべく、これと入れ換えるために、所定のパレツ
トpを分離するために、上下動可能に構成されている。 即ち、向う側の起立片46bが取着された一対の支柱44
c,44dの上端の間には、上述したバツフア台52をガイド
部材48に沿つて上下動させるためのサーボモータMBが配
設されている。このサーボモータMBは、上下方向に沿つ
て延出した回転軸を備えており、この回転軸は、両支柱
44c,44d間に回転自在に配設され、上下方向に沿つて延
出したボールねじ60を回転駆動するように、接続されて
いる。一方、このボールねじ60の中途部は、前述した突
出片52aに螺合している。このようにして、サーボモー
タMBの回転軸の回転により、ボールねじ60が回転駆動さ
れ、もつて、バツフア台52が上下動されることになる。 尚、このサーボモータMBには、これの回転位置、即
ち、バツフア台52の高さ位置を検出するための、エンコ
ーダ62が取り付けられている。 分離機構の構成 以上の構成により、バツフア台52は、任意の高さ位置
に上下動することが出来るものであるが、前述したよう
に、この上に載置されたパレツト群p1,p2,p3…の中から
特定のパレツトpを分離するために、このバツフア22
は、分離機構64を備えている。 この分離機構64は、各起立板46a,46bの上端に設けら
れた一対の第1の分離爪66と、これら第1の分離爪66よ
り、所定距離だけ下方に配設された一対の第2の分離爪
68とを備えている。尚、両起立板46a,46bにおける第1
及び第2の分離爪66,68は、同一高さ位置に設定されて
いる。 ここで、各々の第1及び第2の分離爪66,68は、バツ
フア台52上において積み上げられたパレツト群p1,p2,p3
…のフランジ部38に両側から掛止可能に設けられてい
る。換言すれば、各起立板46a,46bに設けられた第1及
び第2の分離爪66,68は、バツフア台52上において積み
上げられたパレツト群p1,p2,p3…のフランジ部38が下方
から掛止される突出位置と、これらフランジ部38から離
間した引き込み位置との間で、往復動可能に設けられて
いる。 即ち、各対の第1の分離爪66は、対応する起立板46a,
46bを突出して裏面に至る支持ロツド70を一体に備えて
いる。両支持ロツド70は、起立板46a,46bの裏面におい
て、図示するように、接続板72を介して一体に接続され
ている。そして、この接続板72には、第1の分離爪66を
往復駆動するための第1のエアーシリンダCB1が接続さ
れている。このようにして、この第1のエアーシリンダ
CB1の駆動に応じて、第1の分離爪66は、突出位置と引
き込み位置との間で往復駆動されることになる。 一方、第2の分離爪68に関しては、駆動源として第2
のエアーシリンダCB2を備えている他は、第1の分離爪6
6の駆動のための構成と同様であるので、その説明を省
略する。 尚、上述した第1の分離爪66と第2の分離爪68との間
の距離は、パレツトp1,p2,p3の中の最大の高さである10
0mmより僅かに長い110mmに設定されている。 また、上述した第1の分離爪66に掛止された状態のパ
レツトpの側方には、このパレツトpに描かれたバーコ
ードBを読み取るための、バーコードリーダ74が配設さ
れている。このバーコードリーダ74は、周知の構成であ
るため、その説明を省略する。 ここで、基台42上には、エレベータ26の下方位置(即
ち、ストツカ24に隣接する位置)まで延出した状態で、
搬出機構76が設けられている。この搬出機構76は、スト
ツカ24において空になつたパレツトp1′,p2′,p3′…
を、前述した無人車20の空パレツト載置台34まで搬出す
るために設けられており、複数の搬出ローラ78から構成
されている。これら搬出ローラ78は、図示しない駆動モ
ータにより回転駆動されるように構成されている。 尚、この搬出機構76の高さ位置は、無人車20の空パレ
ツト載置台34と同一高さ位置を取るように設定されてお
り、また、バツフア台52の待機位置は、無人車20のパレ
ツト載置台32の高さ位置と同一に設定されている。 (バツフアの動作) 基本分離動作 以上のような分離機構64を備えたバツフア22の構成に
おいて、バツフア台52上に載置されたパレツト群p1,p2,
p3…の中から、後述するロボツト12からの要求に基づ
き、所定のパレツトpaを分離する場合の動作について、
第7A図乃至第7D図を参照して説明する。 先ず、第7A図に示すように、バツフア台52上には、計
12台のパレツトが、下からp1,p2,p3,p1,p2,p3,p1,p2,
p3,p1,p2,p3の順序で載置されているものと仮定する。
尚、このバツフア台52上には、高さ800mmのパレツト群p
1,p2,p3…が載置されるように設定されており、上述の
場合においては、12個のパレツト群は、 (25+50+100)×4−7×11=623mm と623mmの高さを有することになる。そして、このよう
な状態において、ロボツト12から、部品x1が収容された
パレツトp1を分離するよう要求された場合には、先ず、
バツフア台52上に載置された複数のパレツトp1の中か
ら、先入れ・先出しの原則の適用により、上から3番目
に位置するパレツトp1を分離するよう指示が送られるこ
ととなる。尚、以下の説明においては、上から3番目の
パレツトp1に、符号paを付し、これの直上側に位置する
パレツト、即ち、上から2番目のパレツトに符号pbを付
すことにする。 上述したように、ロボツト12からパレツトpaを分離す
るよう要求が出された場合には、先ず、この分離される
パレツトpaの直上方に載置されているパレツトpbを、第
7B図に示すように、第1の分離爪66により、掛止される
位置にもたらされるまで、サーボモータMBを回転駆動し
てバツフア台52を移動(この場合には、下降)させる。
尚、第1及び第2の分離爪66,68は、初期状態におい
て、共に、引き込み位置に移動されている。 この第7B図に示す状態において、第1のエアーシリン
ダcB1が起動して、第1の分離爪66を引き込み位置から
掛止位置に付勢して、押し出す。これにより、パレツト
pbのフランジ部38は、第1の分離爪66に下方から掛止可
能な状態になる。 この後、第7C図に示すように、サーボモータMBは、第
7B図に示す状態から、バツフア台52を94mmだけ下降する
よう、回転駆動する。この結果、パレツトpaが、第2の
分離爪68に掛止される位置にもたらされることになると
共に、パレツトpbは、第1の分離爪66に掛止されること
になる。即ち、パレツトpbより上方に位置するパレツト
は、この第1の分離爪66に掛止されることになる。 この第7C図に示す状態において、第2のエアーシリン
ダcB2が起動して、第2の分離爪68を引き込み位置から
掛止位置に付勢して、押し出す。これにより、パレツト
paのフランジ部38は、第2の分離爪68に下方から掛止可
能な状態になる。 この後、第7D図に示すように、サーボモータMBは、第
7C図に示す状態から、バツフア台52を15mmだけ下降する
よう、回転駆動する。この結果、パレツトpaのみが、第
2の分離爪68に掛止され、このパレツトpaより下方に位
置するパレツトは、パレツトpaから離間される位置にも
たらされることになる。このようにして、パレツトpaの
みが、他のパレツトから分離された状態で、第2の分離
爪68に掛止された位置(以下、単に、分離位置と呼
ぶ。)で、単独に取り出し可能な状態に設定されること
になる。 尚、このように分離されたパレツトpaが、後述するエ
レベータ24に取り出された後においては、次に、何のパ
レツトが分離されても良いように、全てのパレツトはバ
ツフア台52上に載置された初期状態に復帰動作されるこ
とになる。 即ち、この復帰動作に際して、先ず、第2のエアーシ
リンダCB2が前回とは逆に、第2の分離爪68を掛止位置
から引き込み位置へ引き込むように動作する。この後、
サーボモータMBが回転駆動して、バツフア台52を134mm
(即ち、バツフア台52が下降したストロークである94+
15=109mmに、取り出したパレツトpaの厚さである25mm
を加えた値。)だけ上昇させる。この上昇により、バツ
フア台52上のパレツト群の中の最上位置にあるパレツト
は、第1の分離爪66に掛止されているパレツトpbを上に
載せて持ち上げた状態にもたらされることになる。 この状態において、第1のエアーシリンダCB1が前回
とは逆に、第1の分離爪66を掛止位置から引き込み位置
へ引き込むように動作する。この結果、第1の分離爪66
に掛止されていたパレツトpbより上方のパレツト群は、
既にバツフア台52上に載置されていたパレツト群の上側
に載置され、全体のパレツト群は、結局、バツフア台52
上に載置される状態にもたらされることになる。そし
て、この位置で、待機状態となり、ロボツト12からの次
の分離指示を待つことになる。 分離動作におけるパレツトの位置修正動作 以上詳述したバツフア22の動作は、基本的なものであ
り、各パレツトの製造誤差を考慮していないものであ
る。即ち、各パレツトは、±0.3mmの製造誤差を許容さ
れているものである。従つて、多数のパレツトがバツフ
ア台52上に積み重ねられた状態でこの製造誤差が累積さ
れると、上述した基本動作におけるパレツトpbの第1の
分離爪66による掛止位置までの移動動作に誤差が生じ
て、パレツトpbが、正確に第1の分離爪66による掛止位
置に移動されない場合が生じる。 詳細には、最悪の場合を想定すると、載置された全て
のパレツトが最小厚さである25mmを有するパレツトp1
あり、最大載置高さが前述したように800mmであるの
で、 800÷(25−7)×0.3=13.3mm が最大累積誤差量となる。この最大累積誤差量で、高さ
位置が変化した場合には、サーボモータMBが、前述した
基本動作に従つて、所定のパレツトpbを第1の分離爪66
の掛止位置まで移動させるよう、回転駆動したとして
も、実際には、上述した誤差により、この掛止位置に位
置することが出来ない場合が生じることになる。 このため、この一実施例においては、第6図に示すよ
うに、第1の分離爪66による掛止位置に実際に(計算
上)もたらされたパレツト本体36の側面に隣接して配設
されたセンサ80が備えられている。このセンサ80は、周
知の反射型のフオトカプラから構成されており、その詳
細な説明は省略するが、一対の発光素子と受光素子とか
ら構成され、パレツトのフランジ部38の周面に隣接した
際には発光素子からの光を受けてオンし、パレツト本体
36の側面に隣接した際には発光素子からの光を受けるこ
とが出来ずにオフするように構成されている。 尚、このセンサ80の配設位置は、詳細には、第8A図に
示すように、これがパレツトpaのフランジ部38の上端面
を検出した状態で、このパレツトpa上に載置されている
パレツトpbが、第1の分離爪66による掛止位置にもたら
されるように、設定されている。 以上のようなセンサ80を備えた状態において、上述し
たパレツトの製造誤差を考慮した上での、パレツトpbの
第1の分離爪66による掛止位置への移動制御内容を、第
8A図乃至第8E図を参照して説明する。 ここで、パレツト本体36の側面が現れる範囲は、第8A
図に示すように、25mmの高さのパレツトp1の場合には、
フランジ部38の厚さが12mmであり、下側に位置するパレ
ツト本体36の嵌合用の凹部36aへの嵌入代である7mmを考
慮すると、 25−12−7=6mm となる。従つて、上述した最大の製造誤差の累積を考慮
すると、サーボモータMBにより計算上もたらされたパレ
ツトpa,pbと、センサ80との位置の相対関係は、第8B
図、第8C図、並びに、第8D図に示すように、3通りの態
様が想定される。 即ち、第8B図に示すように、分離されるべきパレツト
pa(換言すれば、第2の分離爪68に掛止されるパレツト
pa)のフランジ部38の周面が、センサ80に対向する第1
の態様と、第8C図に示すように、第1の分離爪66に掛止
されるべきパレツトpbのフランジ部38周面が、センサ80
に対向する第2の態様と、そして、第8D図に示すよう
に、第1の分離爪66に掛止されるべきパレツトpbのパレ
ツト本体36の側面が、センサ80に対向する第3の態様と
が発生する。 ここで、センサ80は、これにパレツトのフランジ部38
の周面が隣接した状態において、オン動作するが、この
オン状態においては、第8B図に示す第1の態様と、第8C
図に示す第2の態様とが考えられる。このため、バツフ
ア台52は、第8E図に示すように、センサ80がフランジ部
38の上端面を検出するまで、換言すれば、センサ80がオ
フ動作するまで、下降される。 そして、このようにセンサ80がオフした時点で、上端
面を検出されたパレツトに描かれたバーコードBをバー
コードリーダ74を介して読み取る。この結果、読み取つ
たバーコードBから、このパレツトが分離されるべきパ
レツトpaであると判別された場合には、前述したよう
に、この分離すべきパレツトpa上に載置されたパレツト
pbが、第1の分離爪66の掛止位置にもたらされているこ
とになるので、前述した基本動作に従つて、第1のエア
ーシリンダCB1が起動され、第1の分離爪66が掛止位置
に押し出されることになる。 一方、上端面を検出されたパレツトに描かれていたバ
ーコードBを読み取つた結果、このパレツトが分離され
るべきパレツトpaでは無いと判別された場合には、この
バーコードBを読み取られたパレツトは、自動的にパレ
ツトpaの直上側のパレツトpbであると判定されることに
なるので、このパレツトpbの高さ分だけ、バツフア台52
が上昇動作するよう、サーボモータMbが回転駆動され
る。このようにして、センサ80は、第8E図に示すよう
に、再びフランジ部38の上端面を検出することになる
が、この上端面を検出されたフランジ部38を有するパレ
ツトは、分離されるべきパレツトpaであるはずであるの
で、この事をバーコードリーダ74を介して確認した上
で、前述した基本動作に従つて、第1のエアーシリンダ
CB1が起動され、第1の分離爪66が掛止位置に押し出さ
れることになる。 尚、上昇されて検出されたパレツトのバーコードBを
読み取つた結果、分離すべきパレツトpaでは無いと判定
された場合には、明かな制御ミス、又は、要求されたパ
レツトと異なるパレツトが、無人倉庫から無人車20によ
り搬送されて来た場合であるので、その時点で、制御動
作が停止され、所定の警告動作が開始される。 また、センサ80は、これにパレツト本体36の側面が隣
接した状態において、即ち、計算値通りにパレツトが移
動動作された場合において、オフ動作するが、このオフ
状態においては、第8C図に示す第3の態様のみが考えら
れることになる。このため、バツフア台52は、第8E図に
示すように、センサ80がフランジ部38の上端面を検出す
るまで、換言すれば、センサ80がオン動作するまで、上
昇される。 そして、このようにセンサ80がオンした時点で、上端
面を検出されたパレツトに描かれたバーコードBをバー
コードリーダ74を介して読み取る。この結果、読み取つ
たバーコードBから、このパレツトが分離されるべきパ
レツトpaであると確認された場合には、前述したよう
に、この分離すべきパレツトpa上に載置されたパレツト
pbが、第1の分離爪66の掛止位置にもたらされているこ
とになるので、前述した基本動作に従つて、第1のエア
ーシリンダCB1が起動され、第1の分離爪66が掛止位置
に押し出されることになる。 以上詳述したパレツトの位置修正動作を実行すること
により、例え、パレツトに製造誤差が生じていたとして
も、この製造誤差に関係なく、分離されるパレツトpaの
上側に載置されているパレツトpbが、第1の分離爪66に
より確実に掛止される状態が達成されることになる。 《エレベータの説明》 次に、バツフア22とストツカ24との間に配設され、ス
トツカ24において空となつたパレツトp′を、部品xが
満杯に収納されたパレツトpと入れ換えるためのエレベ
ータ26の構成について、第9図乃至第13G図を参照して
説明する。 エレベータ本体の構成 第9図に示すように、このエレベータ26は、後述する
ストツカ24と共通の基台142上に固定されているもので
あり、この基台142のバツフア22側の部分上には、前述
したバツフア22におけるロボツト12側の支柱44a,44cに
隣接して起立した状態で、一対の支柱82a,82bと、ロボ
ツト12側へ所定距離離間した状態で起立して設けられた
一対の支柱82c,82dが備えれれている。これら4本の支
柱82a,82b,82c,82dの上端は、夫々連結部材84により互
いに連結されている。このようにして、エレベータ26の
基本枠体が構成されている。尚、この連結部材84も、後
述するストツカ24と共通に構成されている。 ここで、搬送方向dに沿う一対の支柱82a;82cと、一
対の支柱82b;82dとの間には、エレベータ本体86が上下
動可能に配設されている。 このエレベータ本体86は、パレツトp1,p2,p3…の搬送
方向dと直交する一対の面が開放された箱体から構成さ
れている。このエレベータ本体86は、ロボツト12からの
要求(所定のパレツト内の部品の残り個数が「1」にな
つた場合に出される要求)に基づいて、分離位置におい
て分離されたパレツトpaをバツフア22から受けて、エレ
ベータ本体86の中に保持すると共に、次に、ストツカ24
からの要求(前述した残り個数1個の部品が、組立に使
用されて、部品が無い状態になつた場合に出される要
求)に応じて、この保持したパレツトpaをストツカ24に
移し換えるよう、構成されている。ここで、パレツト
p1,p2,p3…の搬送方向dに沿う各対の支柱82a,82c;82b,
82dの、互いに対向する面には,夫々上下方向に沿つ
て、ガイド部材88が固着されている。そして、各ガイド
部材88には、これに沿つて上下動可能に、上下方向に所
定距離離間した状態で一対の摺動部材90が取着されてい
る。ここで、上方の水平面内にある4個の摺動部材90に
上方の4隅を夫々支持された状態で、また、下方の水平
面内にある4個の摺動部材90に下方の4隅を夫々支持さ
れた状態で、上述したエレベータ本体86が取り付けられ
ている。 一方、第9図中における向う側の一対の支柱82b,82d
に挟まれた部分には、上下方向に延出した状態で、空間
が規定されている。この空間内に突出した状態で、前述
したエレベータ本体86には、図示しない突出片が一体に
形成されている。 また、向う側の一対の支柱82b,82dの上端を互いに連
結している連結部材84の部分には、上述したエレベータ
本体86をガイド部材88に沿つて上下動させるためのサー
ボモータME1が配設されている。このサーボモータM
E1は、上下方向に沿つて延出した回転軸を備えており、
この回転軸は、両支柱82b,82d間に回転自在に配設さ
れ、上下方向に沿つて延出したボールねじ92を回転駆動
するように、接続されている。一方、このボールねじ92
の中途部は、前述した突出片に螺合している。このよう
にして、サーボモータME1の回転軸の回転により、ボー
ルねじ92が回転駆動され、もつて、エレベータ本体86が
上下動されることになる。 尚、このサーボモータME1には、これの回転位置、即
ち、エレベータ本体86の高さ位置を検出するための、エ
ンコーダ94が取り付けられている。以上の構成により、
エレベータ本体86は、任意の高さ位置に上下動すること
が出来るものである。 入れ換え機構の構成 以上のように上下動可能に設けられたエレベータ本体
86には、この中にバツフア22から、分離された部品が満
載されたパレツトpaを取り込むと共に、このパレツトpa
をこの中からストツカ24に押し出し、また、ストツカ24
から空パレツトp′を引き込むための入れ換え機構96が
備えられている。 この入れ換え機構96は、駆動源としてのサーボモータ
ME2をエレベータ本体86の上面上にステイ98を介して固
着された状態で備えている。このサーボモータME2の駆
動軸には、揺動アーム100の一端が固定されており、駆
動軸の回転に応じて揺動駆動されるようになされてい
る。この揺動アーム100の中程には、これの長手軸方向
に沿つて、長溝100aが形成されている。また、この長溝
100aの、揺動アーム100が揺動する際に行き渡る範囲の
エレベータ本体86の上面部分には、前述した搬送方向d
に沿つて、ガイド溝102が形成されている。このガイド
溝102は、エレベータ本体86の搬送方向dに沿うほぼ全
長に渡つて形成されている。 ここで、この長溝100a及びガイド溝102に共通に上下
方向に沿つて挿通された状態で、ガイドピン104が設け
られている。このガイドピン104の頭部は、径大に形成
されており、これら溝100a,102から抜け落ちることが防
止されている。このような構成により、サーボモータM
E2が往復回動駆動することにより、揺動アーム100は揺
動駆動され、従つて、ガイドピン104は、ガイド溝102に
沿つて、即ち、搬送方向dに沿つて往復駆動されること
になる。 また、第10図乃至第12図に示すように、このガイドピ
ン104の下端には、エレベータ本体86内に位置した状態
で、スライド板106が固着されている。このスライド板1
06は、搬送方向dに直交する方向に沿つて延出するよう
に、ガイドピン104に取着されている。このスライド板1
06のバツフア22側の側面の両端部には、第1のフツク10
8が第1のフツクスライド部材110を介して、スライド板
106の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬送方向dに
直交する方向に沿つてスライド可能に取り付けられてい
る。この一対の第1のフツク108は、前述した各パレツ
トp1,p2,p3…のフランジ部38に形成されたエレベータ26
側の第1の切り欠き部38aに、両側から係合可能な形状
に形成されている。即ち、この第1のフツク108の先端
部は、切り欠き形状である等脚台形に相補的に一致する
等脚台形形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端には、搬送方向dに沿つ
て延出した状態で、エアーシリンダ支持板112が夫々固
着されている。このエアーシリンダ支持板112のバツフ
ア22側端部には、第1のフツク108を往復駆動するため
の第1のエアーシリンダCE1が取り付けられている。こ
の第1のエアーシリンダCE1の第1のピストン114の先端
部に、前述した第1のフツク108が接続されている。こ
のようにして、第1のエアーシリンダCE1の駆動に応じ
て、第1のフツク108はフランジ部38の第1の切り欠き
部38aに係脱すべく往復駆動されることになる。 また、このスライド板106のストツカ24側の側面の両
端部には、第2のフツク116が第2のフツクスライド部
材118を介して、スライド板106の長手軸方向に沿つて、
換言すれば、搬送方向dに直交する方向に沿つてスライ
ド可能に取り付けられている。この一対の第2のフツク
116は、前述した各パレツトp1,p2,p3…のフランジ部38
に形成された無人車20側の第2の切り欠き部38bに、両
側から係合可能な形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエアーシリ
ンダ支持板112のストツカ24側端部には、第2のフツク1
16を往復駆動するための第2のエアーシリンダCE2が取
り付けられている。この第2のエアーシリンダCE2の第
2のピストン120の先端部に、前述した第2のフツク116
が接続されている。このようにして、第2のエアーシリ
ンダCE2の駆動に応じて、第2のフツク116はフランジ部
38の第2の切り欠き部38bに係脱すべく往復駆動される
ことになる。 ここで、エレベータ本体86の下面上には、第1又は第
2のフツク108,116に係合され、サーボモータME2の回動
駆動に応じて引き込み/押し出しされるパレツトpを摺
動自在に支持する一対の固定スライドガイド122が配設
されている。即ち、両固定スライドガイド122は、引き
込み/押し出しされるパレツトpの両側のフランジ部38
の下面に摺動自在に設定されている。 尚、両固定スライドガイド122の上端縁の高さは、最
大高さである100mmの高さを有するパレツトp3を摺動自
在に支持するに充分な高さに設定されると共に、このエ
レベータ本体86の待機位置は、両固定スライドガイド12
2の上端面が、分離位置にあるパレツトpを、水平に受
けることが出来る高さ位置に設定されている。 また、上述した両エアーシリンダ支持板112の夫々の
下部には、スライド板106の延出方向と同一方向に沿つ
て延出した状態で、第3のフツク用取り付け板124が固
着されている。ここで、この取り付け板124のストツカ2
4側の側面の両端部には、第3のフツク126が第3のフツ
クスライド部材128を介して、スライド板106の長手軸方
向に沿つて、換言すれば、搬送方向dに直交する方向に
沿つてスライド可能に取り付けられている。この一対の
第3のフツク126は、ストツカ24において空になされた
各空パレツトp1′,p2′,p3′…のフランジ部38に形成さ
れた第2の切り欠き部38bに、両側から係合可能な形状
に形成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエアーシリ
ンダ支持板112の下側端部には、第3のフツク126を往復
駆動するための第3のエアーシリンダCE3が取り付けら
れている。この第3のエアーシリンダCE3の第3のピス
トン130の先端部に、前述した第3のフツク126が接続さ
れている。このようにして、第3のエアーシリンダCE3
の駆動に応じて、第3のフツク126はフランジ部38の第
2の切り欠き部38bに係脱すべく往復駆動されることに
なる。 尚、両第3のフツク126は、エレベータ本体86の下面
に、搬送方向dに沿つて形成されたガイド溝132(第9
図に示す。)を介して、エレベータ本体86の下方に取り
出されている。ここで、エレベータ本体86の下面下に
は、この第3のフツク126によりストツカ24から取り出
されたパレツトp′を摺動自在に受けるための一対の可
動スライドガイド134が配設されている。 ここで、両可動スライドガイド134は、ここに受けた
空パレツトp′を、前述した搬出機構76の搬出ローラ78
群上に載置するために、搬送方向dに直交する方向に沿
つて、換言すれば、ここに受けた空パレツトp′から離
脱するように、摺動可能に設定されている。即ち、第10
図及び第11図に示すように、両可動スライドガイド134
は、スライド部材136を夫々介して、エレベータ本体86
の下面下に、摺動可能に取り付けられている。一方、エ
レベータ本体86の下面下の両側には、エアーシリンダ用
支持板138が夫々固着されている。各エアーシリンダ支
持板138には、可動スライドガイド134を往復駆動するた
めの第4のエアーシリンダCE4が取り付けられている。
この第4のエアーシリンダCE4の第4のピストン140の先
端部に、前述した可動スライドガイド134が接続されて
いる。このようにして、第4のエアーシリンダCE4の駆
動に応じて、可動スライドガイド134は空パレツトp′
のフランジ部38に係脱すべく往復駆動されることにな
る。 入れ換え機構の動作 以上のように構成される入れ換え機構96において、パ
レツトp及びパレツトp′の入れ換え動作について、第
13A図乃至第13G図を参照して説明する。 まず、初期状態においては、エレベータ本体86は、こ
れの高さ位置が、固定スライドガイド122の上端面と、
バツフア22の第2の分離爪68の上端面とが同一高さを取
るように設定されている。また、入れ換え機構96におい
ては、これの揺動アーム100が、第9図に示すように、
ガイド溝102の中間位置にあるように、その初期状態を
設定されている。また、各エアーシリンダCE1,CE2,CE3,
CE4には、高圧空気が供給されておらず、対応するフツ
ク108,116,126及び可動スライドガイド134は、夫々引き
込み位置に引き込まれた状態に設定されている。 −バツフアからの取り込み動作− このような初期状態が設定されている場合において、
ロボツト12から、前述したように、ロボツト12からの要
求、即ち、ストツカ24内の所定のパレツトpにおいて部
品xの残り個数が1個に至つた場合に、これの入れ換え
準備の為の要求に基づき、バツフア22において所定のパ
レツトpaを分離する動作が開始されると共に、このエレ
ベータ26においても、バツフア22において分離されたパ
レツトpaをエレベータ本体86内に取り込み動作が実行さ
れる。 即ち、上述した要求がロボツト12から出されると、こ
のエレベータ26においては、先ず、第13A図に示す状態
から、サーボモータME2が、第9図において矢印Aで示
す方向に回転駆動し、入れ換え機構96をバツフア22側へ
移動させる。この移動により、第13B図に示すように、
入れ換え機構96のバツフア22側の第1のフツク108は、
バツフア22において分離位置において分離されるパレツ
トpaのフランジ部38に形成されたエレベータ26側の第1
の切り欠き部38aに、側方から係合可能な状態に設定さ
れることになる。尚、この第1のフツク108の係合可能
な状態においては、この第1のフツク108がバツフア22
における分離動作を何等阻害しない様に設定されてい
る。 この状態で、エレベータ26の動作は取り込み待機状態
となり、バツフア22で分離動作が完了するまで、この取
り込み待機状態が継続される。そして、分離動作の完了
に伴ない、バツフア22から分離完了信号が出されると、
この分離完了信号の出力に応じて、入れ換え機構96は、
分離されたパレツトpaの取り込み動作を開始する。 即ち、先ず、第1のエアーシリンダCE1に高圧空気が
供給され、第1のフツク108が分離されたパレツトpaの
フランジ部38に形成された第1の切り欠き部38a側方か
ら係合する。この後、サーボモータME2が、第9図に矢
印Bで示すように回転駆動し、入れ換え機構96を、搬送
方向dに沿つて、エレベータ本体86内に取り込む。そし
て、第13C図に示すように、パレツトpaをエレベータ本
体86内に完全に取り込んだ状態において、サーボモータ
ME2の駆動は停止され、この後、第1のエアーシリンダC
E1は、第1のフツク108がパレツトpaの第1の切り欠き
部38から離間するよう動作する。 このようにして、バツフア22で分離されたパレツトpa
は、エレベータ26に取り込まれる。この取り込み状態に
おいて、入れ換え機構96は、その一部を、エレベータ本
体86からストツカ24側に突出した状態にもたらされてい
る。そこで、サーボモータME2が矢印Aで示す方向に回
転駆動して、第13D図に示すように、この入れ換え機構9
6をエレベータ本体86内に完全に収容するように動作さ
れる。 −空パレツトの引き込み動作− この後、サーボモータME1が回転駆動して、エレベー
タ本体86をストツカ24に収容されたパレツトpの中で、
これに収納された部品xが無くなつて空になるパレツト
p′を引き込む位置まで、下降させ、この引き込み位置
で待機して、ストツカ24からの空パレツトp′の入れ換
え要求を待つことになる。 尚、この引き込み位置は、後述するストツカ24におけ
るパレツトpのロボツト12への供給位置から、ロボツト
12へ部品の供給を終えたパレツト1箱分上方の位置で規
定されている。ここで、前述したように、このパレツト
pの高さは、3種類設定されているので、この引き込み
位置も、この高さの違いに応じて、3種類存在すること
になる。 また、この引き込み位置に対向するエレベータ本体86
の待機位置は、引き込み位置にあるパレツトp′のフラ
ンジ部38の第2の切り欠き部38bに、入れ換え機構96の
第3のフツク126が係合可能な高さ位置を取るよう、設
定されている。このようにして、エレベータ26における
空パレツトp′の引き込み待機位置が規定される。 一方、この引き込み待機位置にもたらされたエレベー
タ本体86における入れ換え機構96においては、上述した
ように、このエレベータ本体86内において部品xが満杯
に収納されたパレツトpaが一対の固定スライドガイド12
2上に保持されている。 このような引き込み待機位置において、ストツカ24に
おける引き込み位置に、空パレツトp′が移動されてく
ると、この引き込み位置への移動完了に応じて、サーボ
モータME2が矢印Bで示す方向に回転駆動されて、第13E
図に示すように、入れ換え機構96の第3のフツク126
が、引き込み位置の空パレツトp′のフランジ部38に形
成された第2の切り欠き部38bに係合可能な位置に移動
される。この後、第3及び第4のエアーシリンダCE3,C
E4に夫々高圧空気が供給され、第3のフツク126が空パ
レツトp′の第2の切り欠き部38bに係合すると同時
に、可動スライドガイド134が、引き込まれた空パレツ
トp′をエレベータ本体86の下方において支持可能な状
態に押し出される。 この後、サーボモータME2が矢印Aで示す方向に回転
駆動されて、空パレツトp′をエレベータ本体86の下方
に引き込む。このようにして、空パレツトp′は、可動
スライドガイド134に支持された状態で、第13F図に示す
ように、エレベータ本体86の下方に保持され、空パレツ
トp′の引き込み動作が完了する。そして、第3のエア
ーシリンダCE3が、第3のフツク126が空パレツトp′の
第2の切り欠き部38bから離間するように動作される。 −パレツトの押し出し動作− ここで、この空パレツトp′の引き込み状態におい
て、入れ換え機構96の第2のフツク116は、固定スライ
ドガイド122上に支持されたパレツトpaの第2の切り欠
き部38bに係合可能な状態にもたらされている。従つ
て、この状態から、第2のシリンダCE2に高圧空気を供
給して、第2のフツク116がパレツトpaの第2の切り欠
き部38bに係合するように動作させる。 一方、上述した第2のフツクの係合動作と並行して、
エレベータ26においては、サーボモータME1が回転駆動
して、エレベータ本体86を下降させ、この中のパレツト
paをストツカ24における引き出し位置に対向する位置に
もたらす。そして、サーボモータME2が矢印Bで示す方
向に回転駆動して、第13G図に示すように、エレベータ
本体86内からパレツトpaをストツカ24の空になされた収
容位置に押し出す。この後、第2のエアーシリンダCE2
は、第2のフツク116がパレツトpの第2の切り欠き部3
8bから離間するように動作される。そして、サーボモー
タME2が矢印Aで示す方向に回転駆動されて、入れ換え
機構96をエレベータ本体86内に引き込む。このようにし
て、パレツトpのストツカ24への押し出し動作が終了す
る。 −空パレツトの搬出動作− 以上のようにして、空パレツトp′と、部品xが満載
されたパレツトpaとの入れ換え動作が完了した時点にお
いて、このエレベータ本体86の下方には、引き込んだ空
パレツトp′が支持されている。従つて、この空パレツ
トp′を搬出機構76の搬出ローラ78上に載置すべく、パ
ルスモータME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下
降させ、この空パレツトp′を、搬出ローラ78上に空パ
レツトp′が載置されていない場合には、この搬出ロー
ラ78の直上方に、また、搬出ローラ78上に既に空パレツ
トp′が載置されている場合には、この既に載置されて
いる空パレツトp′の直上方に移動させる。そして、こ
の後、第4のエアーシリンダCE4が、可動スライドガイ
ド134を引き込むように動作し、エレベータ本体86に支
持されていた空パレツトp′は、搬出ローラ78上に積み
上げられることになる。 このようにして、搬出ローラ78上に積み上げられた空
パレツトp′が所定の個数に達した時点で、各搬出ロー
ラ78は回転駆動され、これら空パレツトp′の積層体
は、バツフア台52の下方まで搬送され、その後、無人車
20の空パレツト載置台34上に搬出される。このようにし
て、一連の空パレツト搬出動作が終了する。 一方、空パレツトp′を搬出機構76に放出した後のエ
レベータ26においては、サーボモータME1が回転駆動し
て、エレベータ本体86を上昇させ、前述した初期位置、
即ち、バツフア22における分離位置に対向した位置ま
で、移動され、ここで、待機されることになる。 《ストツカの説明》 次に、ロボツト12に隣接して設けられ、このロボツト
12に組立に必要な部品x1,x2,x3…を組立順序に応じて順
次供給するストツカ24の構成について、第14図乃至第16
図を参照して説明する。 ストツカの構成 このストツカ24は、第14図に示すように、図示しない
土台上に固定され、前述したエレベータ26と共通の基台
142と、この基台142の4隅に夫々起立された支柱144a,1
44b,144c,144dと、これら支柱144a,144b,144c,144dの上
端を互いに連結する連結枠84とを備えている。ここで、
エレベータ26側及びロボツト12側の各対の支柱144a,144
b;144c,144dにおける互いに対向するめにには、上下方
向に沿つて延出した状態で、ガイド部材148が固着され
ている。そして、各ガイド部材148には、これに沿つて
上下動可能に摺動部材150が取着されている。これら4
個の摺動部材150に4隅を支持された状態で、略直方体
状に構成された昇降枠152が取り付けられている。 この昇降枠152は、前述したエレベータ26から押し出
されると共に、ロボツト12で組立られるべく後述する引
き出し部154に引き出されるパレツトpを、複数段一括
して収容し、また、後述する引き出し待機位置から1個
づつ引き出し可能に構成されているものである。このた
め、昇降枠152の、搬送方向dに沿う内側面には、パレ
ツトpのフランジ部38が掛止される複数の棚板156が夫
々水平に延出した状態で、且つ、上下方向に沿つて約30
mm毎に等間隔で配設された状態で固定されている。 ここで、各棚板156は、図示するように、その中央部
(換言すれば、各棚板156に載置されたパレツトpのフ
ランジ部38の中央に形成された第3の切り欠き部38Cに
対向する部分)に、切り欠き部158を形成されている。
即ち、この切り欠き部158は、引き出し部154に引き出さ
れるパレツトpの蓋体40の開放の為の後述する開放機構
170(第15図に示す。)の持ち上げアーム160が挿通され
るために形成されている。 一方、第14図における向う側の一対の支柱144b;144d
に挟まれた部分には、上下方向に沿つて延出した状態
で、空間が規定されている。この空間内に突出した状態
で、前述した昇降枠152には、突出片162が一体に形成さ
れている。 また、向う側の一対の支柱144c;144dの上端を互いに
連結している連結枠84の部分には、上述した昇降枠152
をガイド部材148に沿つて上下動させるためのサーボモ
ータMS1が配設されている。このサーボモータMS1は、上
下方向に沿つて延出した回転軸を備えており、この回転
軸は、両支柱144c;144d間に回転自在に配設され、上下
方向に沿つて延出したボールねじ164を回転駆動するよ
うに、接続されている。一方、このボールねじ164の中
途部は、前述した突出片162に螺合している。このよう
にして、サーボモータMS1の回転軸の回転により、ボー
ルねじ164が回転駆動され、もつて、昇降枠152が上下動
されることになる。尚、この昇降台152の上下動は、前
述した棚板156の配設ピツチである30mmの整数倍で送り
量を設定されるように設定されている。 尚、このサーボモータMS1には、これの回転位置、即
ち、昇降枠152の高さ位置を検出するための、エンコー
ダ94が取り付けられている。以上の構成により昇降枠15
2は、任意の高さ位置に上下動することが出来るもので
ある。 引き出し部の構成 次に、第14図を参照して、前述した引き出し部154の
構成について説明する。 この引き出し部154は、ロボツト12で組立に用いられ
る部品xを収納したパレツトpを、昇降枠152から受け
て保持する為に設けられており、基本的に、図示しない
土台から所定の高さ位置に固定された引き出し台168
と、この引き出し台168上に、後述する蓋体開放機構170
(第15図に示す。)により蓋体40を取り外されたパレツ
トpを昇降枠152から出し入れする出し入れ機構172とを
備えている。 この引き出し台168は、ロボツト12側の支柱144a,144c
に夫々固着された一対の支持ステイ174を介して、水平
状態に固定されている。この引き出し台168の、ロボツ
ト12側の端部には、引き出されたパレツトpの先端部が
当接されて、このパレツトpの引き出し位置を規定する
ストツパ176が取着されている。また、この引き出し台1
68の両側には、搬送方向dに沿つた状態で、一対のスラ
イドガイド178が設けられている。尚、これらスライド
ガイド178の上端面、即ち、スライド支持面は、間欠送
りにおいて停止された状態の昇降枠152の夫々の棚板156
と、水平方向に整合されるように設定されている。尚、
このようにスライドガイド178と水平方向に整合された
状態の棚板156に支持されたパレツトpが、引き出し待
機位置にあるパレツトとして規定される。 また、前述した出し入れ機構172は、引き出し台168の
両側部に夫々対称的に配設されており、引き出し台168
の側縁上において、搬送方向dに沿つて延出して設けら
れたガイド部材180と、各ガイド部材180に摺動自在に取
り付けられた摺動部材182と、各摺動部材182の上面に固
着された支持板184とを備えている。各支持板184上に
は、昇降枠152の引き出し待機位置にあるパレツトpの
フランジ部38に形成された第1の切り欠き部38aに係合
可能になされたフツク186が、搬送方向dに直交する方
向に沿つて進退自在に設けられている。 一方、この支持板184上には、フツク186より外側に位
置した状態で、フツク186を進退駆動するためのエアー
シリンダCS1が取り付けられている。このエアーシリン
ダCS1のピストンは、対応するフツク186に接続されてお
り、エアーシリンダCS1への高圧空気の供給により、上
述した切り欠き部38aに係合する位置に押し出されるよ
う設定されている。 また、引き出し台168の各側縁のロボツト12側の端部
には、駆動ローラ188が回転自在に軸止されており、ま
たエレベータ26側の端部には、アイドルローラ190が回
転自在に軸止されている。各側縁における駆動ローラ18
8とアイドルローラ190とには、エンドレスベルト192が
捲回されており、駆動ローラ188の回転駆動により、こ
のエンドレスベルト192は走行駆動されることになる。
尚、両側縁における駆動ローラ188は、連結軸194を介し
て一体回転するように互いに連結されている。 ここで、各側縁における支持板184は、対応するエン
ドレスベルト192に固着されており、エンドレスベルト1
92の走行に応じて、引き出し台168上を、搬送方向dに
沿つて往復動されることになる。また、駆動ローラ188
には、これと同軸に従動ローラ196が固定されている。
一方、引き出し台168の側縁における中央部の下方に
は、ステイ198を介してサーボモータMS2が取り付けられ
ている。このサーボモータMS2の駆動軸には、駆動ロー
ラ202が同軸に固着されている。そして、この駆動ロー
ラ202と、前述した従動ローラ196とには、エンドレスベ
ルト204が捲回されている。 以上のような構成により、このサーボモータMS2が回
転駆動することにより、駆動ローラ188,202が回転駆動
され、従つて、エンドレスベルト192が走行駆動され、
もつて、フツク186が搬送方向dに沿つて往復動される
ことになる。 蓋体開放機構の構成 次に、第15図及び第16図を参照して、蓋体開放機構17
0について説明する。この蓋体開放機構170は、昇降枠15
2内において、引き出し待機位置にあるパレツトpが、
引き出し位置に出し入れ機構172を介して引き出される
動作に先立つて、パレツトpに被せられた蓋体40を上方
に持ち上げて、引き出し台194上の引き出し位置には、
パレツトpのみが、換言すれば、ロボツト12により内部
に収納した部品xを取り出し可能な状態に設定されたパ
レツトpが、引き出されるようにするために設けられて
いる。 ここで、第15図に示すように、この蓋体開放機構170
は、ロボツト12側の一対の支柱144a,144cの、エレベー
タ26側の側面に取り付けられたエアーシリンダCS2と、
このエアーシリンダCS2のピストン206の先端に取着され
た持ち上げアーム160とを備えている。このエアーシリ
ンダCS2は、これのピストン206の摺動方向を、搬送方向
dに直交する面内において、水平方向から斜め45度だけ
昇降枠152に向けて上昇するように傾斜されて取り付け
られている。 また、このピストン206の先端に取着された持ち上げ
アーム160は、ピストン206に固着され、ピストン206の
延出方向に沿つて延出する本体部160aと、この本体部16
0aの先端に一体に形成され、水平な上面160bを有すると
共に、この上面160bの外方部分に、上方に突出する突起
部160cとから構成されている。 ここで、このエアーシリンダCS2は、高圧空気の2本
の入力端208a,208bのを有し、一方の入力端208aに高圧
空気が供給された際には、ピストン206を引き込み駆動
して、持ち上げアーム160の先端が蓋体40から離間した
引き込み位置に偏倚され、また、他方の入力端208bに高
圧空気が供給された際には、ピストン206を押し出し駆
動して、持ち上げアーム160の先端が蓋体40に係合する
押し出し位置に偏倚されるよう構成されている。 尚、このように構成されるエアーシリンダCS2の配設
位置、即ち、高さ位置は、押し出し位置にある持ち上げ
アーム160の先端の上面160bが、引き出し待機位置にあ
るパレツトpのフランジ部38の第3の切り欠き部38cを
通過して、これに被せられた蓋体40に、下方から係合す
ることが出来るように設定されている。 蓋体開放機構の動作 このように構成された蓋体開放機構170においては、
昇降枠152の上下動に応じて引き出し待機位置にもたら
されたパレツトpに対して、この引き出し待機位置にパ
レツトpが至つた事が検知された時点で、蓋体開放機構
170の作動が開始される。即ち、両側のエアーシリンダC
S2の第2の入力端に高圧空気が供給され、夫々のピスト
ン206が斜め上方に押し出される。 この結果、ピストン206の先端に夫々接続された持ち
上げアーム160の先端は、引き出し待機位置にあるパレ
ツトpの対応するフランジ部38の中央に形成された第3
の切り欠き部38c内を夫々通過し、両持ち上げアーム160
の先端の上面160bは、下方から蓋体40の両側縁を夫々持
ち上げることになる。このようにして、第16図に示すよ
うに、蓋体40は、引き出し待機位置にあるパレツトpか
ら、上方に離間した状態に偏倚され、従つて、このパレ
ツトpは、引き出し位置に引き出し可能な状態となる。 一方、引き出し位置に引き出されたパレツトpにおい
て、ロボツト12による部品xの取り出し動作が終了する
と、このパレツトpは、再び、この引き出し待機位置に
戻されてくるが、この戻されてきた時点で、エアーシリ
ンダCS2においては、第1の入力端に高圧空気が供給さ
れる。このようにして、持ち上げアーム160は、斜め下
方に押し下げられ、この押し下げ動作の途中において、
蓋体40は、引き出し待機位置に戻されたパレツトpの上
面を覆うように、パレツトpに被せられることになる。
このようにして、一連の蓋体開放動作を終了する。 引き出し部の動作 以上のように蓋体開放機構170で蓋体40を外されたパ
レツトpを引き出し待機位置から引き出し位置に引き出
し、元の引き出し待機位置に戻し入れるという、引き出
し部154における出し入れ動作を、以下に説明する。 先ず、初期状態においては、フツク186は、サーボモ
ータMS2の駆動により、搬送方向dとは逆方向に移動さ
れており、引き出し待機位置にあるパレツトpのフラン
ジ部38の第1の切り欠き部38aに係合可能な位置にもた
らされている。尚、この状態で、エアーシリンダC
S1は、フツク186を引き込んだ状態に設定されている。 このような初期状態から、蓋体40の押し上げ動作が開
始されると同時に、エアーシリンダCS1が動作して、フ
ツク186は引き出し待機位置にあるパレツトpの第1の
切り欠き部38aに係合する。この後、蓋体40の押し上げ
動作の完了に伴ない、サーボモータMS2は、前回と逆方
向に回転駆動し、この結果、フツク185は、搬送方向d
に沿つて移動する。即ち、このフツク186が係合してい
る引き出し待機位置にあるパレツトpは、上昇枠152か
ら引き出し台168上に引き出されることになる。尚、こ
の引き出されたパレツトpは、一対のスライドガイド17
8上を摺動することになる。 このようにしてスライドガイド178上を摺動しつつ、
搬送方向dに沿つて引き出されてきたパレツトpは、ス
トツパ176に当接することにより停止し、サーボモータM
S2の駆動も停止される。このようにして、パレツトp
は、引き出し位置に保持される。 この後、後述するロボツト12により、この引き出し位
置にもたらされたパレツトpから部品xの取り出し作業
を受け、この取り出し作業が終了することに伴ない、サ
ーボモータMS2は、再び逆方向に回転駆動して、フツク1
86を搬送方向dとは逆の方向に移動させる。このように
して、パレツトpは、再び、昇降枠152に向けて戻し入
れられることになる。そして、パレツトpが完全に昇降
枠152内に戻された時点で、サーボモータMS2の駆動は停
止され、パレツトpは、昇降枠152内に保持されること
になる。 この後、上述した蓋体開放機構170における蓋体40の
被せ動作が実行され、一連の出し入れ動作が完了する。 《ロボツトの説明》 次に、第1図及び第2図を参照して、上述したバツフ
ア22、エレベータ26、ストツカ24を備えた部品供給シス
テム14から部品xの供給を受けて、所定の製品を組立る
ロボツト12の構成を概略的に説明する。 ロボツトの構成 第2図に示すように、このロボツト12は、ストツカ24
の引き出し部154の下方に位置した部分を含んだ状態
で、水平に配設された組立ステージ210を備えている。
この組立ステージ210の一側には、一対の架台212が立設
されており、両架台212上には、ロボツト12のX軸(搬
送方向dに沿う方向に延出する軸)を規定するX軸ロボ
ツトアーム214が架け渡されている。また、このX軸ロ
ボツトアーム214上には、ロボツト12のY軸(搬送方向
dに直交する方向に延出する軸)を規定するY軸ロボツ
トアーム216の一端が、X軸方向に沿つて移動可能に支
持されている。 また、このY軸ロボツトアーム216の供給システム側
の側面には、ロボツト12のZ軸(垂直方向に沿つて延出
する軸)を規定するロボツトアーム218が備えられてい
る。このロボツトアーム218は、上下方向に沿つて移動
可能に構成されると共に、Y軸に沿つて移動可能及び回
転可能に構成されている。 即ち、X軸ロボツトアーム214上には、Y軸ロボツト
アーム216をX軸方向(搬送方向d)に沿つて移動させ
るためのサーボモータMR1が配設されている。また、Y
軸ロボツトアーム216上には、ロボツトハンド218をY軸
方向(搬送方向dに直交する方向)に沿つて移動させる
ためのサーボモータMR2と、Z軸方向(上下方向)に沿
つて移動させるためのサーボモータMR3と、ロボツトア
ーム218を回転させるためのサーボモータMR4とが配設さ
れている。 ここで、このロボツトハンド218の下面には、ここの
部品x1,x2,x3…に対応したフインガ220が着脱自在に取
り付けられている。このフインガ220は、対応する部品
xを把持するように構成されており、残りの部品x1,x2,
x3…に対応した他のフインガ220は、X軸ロボツトアー
ム214に設けられたフインガステーシヨン222に取り出し
自在に収容されている。尚、前述した組立ステージ210
上には、フインガ220に把持された部品xを組立るため
の組立台224が設けられている。また、前述した入力装
置18は、一方の架台212の側方に隣接されている。 ロボツトの動作 以上のように構成されるロボツト12における部品xを
用いての製品のの組立動作について説明する。 先ず、初期状態において、ロボツトハンド218は、引
き出し部154の上方に位置決めされている。この状態か
ら、所定の組立順序に従い、必要となる部品xが収納さ
れたパレツトpがストツカ24から引き出し位置まで引き
出されていくると、パレツトpが引き出し位置に位置決
めされたことが検出された時点から、サーボモータMR3
が回転駆動して、ロボツトハンド218を下降させ、フイ
ンガ220による部品xの把持動作が実行される。そし
て、部品xの把持動作が終了すると、サーボモータMR3
は、逆方向に回転駆動して、ロボツトハンド218を上昇
させ、サーボモータMR1,MR2を適宜回転駆動して、組立
台224上に移動させる。 そして、再びサーボモータMR3を回転駆動させて、ロ
ボツトハンド218を下降させ、組立台224上において、部
品xの組立動作を実行する。この組立動作が終了する
と、ロボツトフインガ220による部品xと把持状態が解
除され、サーボモータMR3が逆方向に回転駆動して、ロ
ボツトハンド218を上昇させる。この後、サーボモータM
R1,MR2が回転駆動されて、前述した初期位置に、ロボツ
トハンド218は復帰移動される。このようにして、1個
の部品xに注目した場合における一連の組立動作が完了
する。 尚、このような一連の組立動作が実行されている最中
において、ロボツトハンド218による部品xの把持を受
けたパレツトp、即ち、部品xのロボツト12への供給を
終了したパレツトpは、ロボツトハンド218がパレツト
pの上方位置から組立位置に至り、再び、このパレツト
pの上方位置まで復帰するまでの間に、次の組立工程に
おいて必要となる部品xが収納されたパレツトpとの出
し入れ動作が実行される。 ここで、前述したロボツト12における1個の部品xを
組立るために必要な時間は、パレツトpへの下降動作に
0.3秒、部品xの把持動作に0.2秒、パレツトpからの上
昇動作に0.3秒、組立台224上方への移動動作に0.5秒、
組立台224への下降動作に0.3秒、組立台224での組立動
作に0.2秒、組立台224からの上昇動作に0.3秒、そし
て、パレツトpの上方への移動動作に0.5秒必要である
ため、合計で、2.6秒に設定されている。 尚、パレツトpの出し入れ動作は、上述したロボツト
12の動作時間において、ロボツトハンド218がパレツト
pから上昇された後におけるパレツトpの上方位置か
ら、再びこの上方位置に戻されるまでに実行しなければ
ならない。換言すれば、ロボツトハンド218がパレツト
pの上方にある待機位置から下降して、パレツトp上に
おいて部品xを把持して、パレツトpの上方位置まで上
昇するまでの間は、パレツトpの出し入れ動作は禁止さ
れ、これ以外の時間で、パレツトpの出し入れ動作をし
なければならない。このため、パレツトの出し入れ動作
に許容される時間は、 0.5+0.3+0.2+0.3+0.5=1.8秒 が最大時間と規定されることになる。換言すれば、この
1.8秒内にパレツトpの出し入れ動作が完了していれ
ば、ロボツト12における組立動作を停止することなく次
の部品xの供給動作が達成されることになる。このた
め、前述したストツカ24においては、この1.8秒内にパ
レツトpの出し入れ動作が実行されるように、その動作
時間が設定されている。 《システムの動作》 以下本実施例のFACシステムの動作を如何に制御する
かについて説明する。 〈制御ユニツトの構成〉 第18図に、実施例のFACシステムを制御する制御ユニ
ツト16(第2図)のモジユール構成を示す。前述したよ
うに、本FACシステムはロボツトとストツカとエレベー
タとバツフア等を主な構成要素とする。上記これらの構
成要素は、前述したように機構的にモジユール化されて
いると共に、制御的にもモジユール化されている。即
ち、制御ユニツト16内には、ロボツトを制御するマイク
ロプロセサボード、ストツカを制御するマイクロプロセ
サボード、エレベータを制御するマイクロプロセサボー
ド、バツフアを制御するマイクロプロセサボードとい
う、4枚のマイクロプロセサボードを有し、これらのマ
イクロプロセサボードは周知のマルチバスインターフエ
ースで結合されている。4枚のマイクロプロセサボード
は、その上位に位置する管理用マイクロプロセサボード
により、システム管理がなされる。上記管理用マイクロ
プロセサには第2図に示した入出力装置18が、RS232イ
ンターフエースで接続されており、この一般的なパーソ
ナルコンピユータを援用した入出力装置18から、本FAC
システムの組立環境(例えば、パレツト内に含まれる部
品の指定、工程順等)を入力して指定する。 制御ユニツト16の内部が、第18図に示されているよう
に制御対象毎にモジユール化されていることは、本FAC
システムがその設置先の諸条件、例えば環境、制約等を
考慮して、上記モジユールをオプシヨン選択でき得るよ
うにしたものであり、更に、上記組立環境を入出力装置
18から入力して、自由に工程等の設定を変更可能にした
ことも、本FACシステムがその名に示すように、「柔軟
性に富んだ」システム環境を再編成できるようにしたも
のである。これは、FACシステムの前述の基本的構成に
ついての制御ユニツトのプログラムの説明、更に、この
基本的構成から発展した種々の機器構成の変形例、プロ
グラムの変形例についての説明から、自ずと明らかにな
るであろう。 〈組立環境の入力〉 本FACシステムの技術思想は製造だけに限定はされ
ず、究極的には、あらかじめ用意されている複数の物品
群(各物品群は同一手段の物品のみを含む)の中から、
前もつて決定されていた所定の順に従つて、1つずつ物
品を選択した上で、その選択された1つの物品を、ある
一点に向けて『供給』するというものである。そして、
上記あらかじめ用意されてある複数の物品群から、上記
一点に向けて物品を供給すると、物品群内の物品自身が
不足する。そこで、本FACシステムの技術思想は、いか
に、この物品群に対して、効率良く、しかも、上記一点
に向けての供給を止めることなく、新たな物品を『補
給』するという点に集約される。本FACシステムの技術
思想を製品組立てに適用したものが、以下詳述するとこ
ろのFACの狭義の意味でのロボツトによる自動組立てで
あり、この狭義のFACシステムでは、『物品の供給』が
ストツカによるロボツトへの『部品の供給』に相当し、
『物品の補給』が、バツフア,エレベータ(更には、無
人車,無人倉庫等も含めて)によるストツカへの新たな
部品の供給に相当する。そこで、この狭義の意味のFAC
システムにおける『組立環境』について以下説明する。 第19A図〜第19C図に、入出力装置18の表示画面を示
す。この表示画面は、操作者が付属のキーボードから種
々の組立環境を入力し、変更するための画面であると共
に、制御の推移につれての現在の制御状態を表示するた
めの画面でもある。 本FACシステムの組立環境とは、例えばパレツト情報
等であり、即ち、ある部品について、その部品名、その
部品を収容するパレツトのストツカ内の載置棚位置S、
パレツトに収容できるその部品の総個数T、そのパレツ
トの厚さH、その部品をロボツトが組上げて製品に仕上
げていくためのプログラム番号P、パレツトの所定の場
所に付されたバーコードB、その部品に使われるために
ロボツトのハンドに取付けられるフインガーの番号F等
である。本FACシステムでは、第3図に示したような規
格サイズのパレツトを用いている。従つて、部品が決ま
れば、その部品の組立プログラムP(例えば、ネジ締め
等)、その部品を収容するパレツトの規格が決まつてし
まう。パレツトが決まるとは、パレツト内の収容個数
T、部品の高さに依存するパレツトの厚さH等は決まる
ことである。 第19A図の使用部品テーブルは、工程順とは独立に、
操作者が入出力装置18のCRT表示画面を見ながら、部品
名と、その部品を収容するパレツトの総個数T、そのパ
レツトの厚さH、その部品のバーコードB、その部品の
組立てに必要なロボツトのフインガーの番号F及びプロ
グラムの番号Pを入力したものである。その他の、工程
順番号G、ストツカ棚位置Sは、後述の工程順テーブル
入力時点で、管理用モジユールのプログラム(第18図)
が自動的に操作者に替わつて入力表示し、また残個数Z
は、工程の進行に応じて変化するものであるから、この
Zも上記管理モジユールプログラムが、操作者に替つて
最新の更新された残個数を表示するものである。部品テ
ーブル入力過程で、各部品にインデツクス番号IDXが割
り当てられる。IDXが割り当てられると、本FACシステム
の工程順入力過程(第19B図)で、このIDX番号により部
品を特定できるから、部品名を直接入力するよりも楽に
なる。 第19A図に示した具体例では、部品インデツクスIDX
「1」のパレツトには、部品名が「ビス」で、パレツト
内の収納個数が38個、パレツト厚50mm、プログラム番号
が「100」と入力され、部品インデツクスIDXが「2」の
パレツトには、部品名が「ナツト」で、パレツト内の収
納個数が13個、パレツト厚25mm、プログラム番号が「20
0」と入力され、部品インデツクスIDXが「3」のパレツ
トには、部品名が「ワツシヤ」で、パレツト内の収納個
数が54個、パレツト厚100mm、プログラム番号が「300」
と入力‥‥‥となつている。 尚、上記の操作者が入力する組立環境情報は、部品が
決まれば、全て一意的に決まつてしまうものである。あ
る製品の組立てに必要な部品は通常前もつて分つている
ことであるから、従つて、それらの必要部品を収容する
パレツトやプラグラム、フインガー等も一意的に決ま
る。従つて、本FACシステムを複数台を同時に管理する
中央の生産管理用のコンピユータシステム(第18図)か
ら、これらの情報を与えても良い。 部品から製品に組立てるには部品に関する情報だけで
は足りず、どの部品をどの順で、組立てるかが重要であ
る。そこで、本FACシステムの操作者は、色々な製品を
組上げる上で、各工程で必要な全部品をリストアツプし
て、CRT上の工程順テーブル(第19B図)に入力してい
く。その入力過程で、工程順は、入力順に先頭から1,2,
3‥‥と割り当てられ、その番号は変数Gとされる。各
工程でどの部品を使うかを指示するための入力は、操作
者が部品インデツクスIDXを入力することによりなされ
る。更に、工程順テーブルには、その部品を収容するパ
レツトをストツカのどの棚位置S[G]に載置するかを
決めて入力する。このS[G]を入力する必要性は次の
点に求められる。即ち、工程が異なつても、同一部品を
使う場合があり、しかも、この同一部品は同じパレツト
に収容されているから、上記異なる工程で、同じ棚のパ
レツトを要求する場合があるからである。このようにし
て入力された工程順テーブルの具体例を第19B図に示
す。 第19B図は、複数の部品からある特定の製品を組上げ
るのに必要な部品と、その工程順を入力するために入力
表示される。工程順は、1〜64までの64工程が本FACシ
ステムで定義可能である。操作者は、工程順に沿つて、
第19A図の部品テーブルの表示を見ながら、部品IDX及び
棚位置S[G]を次々に入力していく。工程順テーブル
中のプログラム番号P,部品名は、管理プラグラムが挿入
していくものである。この工程順テーブルで、工程番号
Gと部品インデツクスIDXとが関連付けられると、部品
テーブル(第19A図)により、工程番号Gとその工程に
用いられるパレツトが関連付けられる。 尚、工程順テーブル入力のS[G]の入力は、1部品
/1工程/1棚であれば、即ち、同一種類の部品を異なる工
程で使う場合は、パレツトを載置する棚を異なるものと
するという場合は、工程順がパレツトの棚順S[G]と
なり、また部品が決まれば、そのパレツト厚さHは管理
プラグラムは部品テーブルから知れるので、操作者がS
[G]を入力しなくとも、管理プログラムが操作者に替
つて棚位置S[G]を計算してテーブルに入力すること
ができる。意図的に、同一部品を異なる工程であつても
同じ棚のパレツトから取り出すように、工程順を組む場
合に、操作者が、パレツト厚Hを考慮しながら、S
[G]を入力する必要がでてくるのである。部品テーブ
ルの入力の場合と同じように、工程順は、ある製品につ
いては前もつて生産計画で決めるものであるから、その
前もつて決めてある工程順を、中央の生産管理コンピユ
ータシステムから通信回線を介して本FACシステムに入
力してもよい。 〈部品供給の効率化の変動要因〉 さて、FACシステムでは、『物品の供給』順(即ち、
組立て順である工程順)が『物品の補給』の効率化に極
めて大きな影響を与える。本FACシステムの組立環境の
前提は、1部品/1工程である。部品の供給、部品の補給
の効率化に影響を与える要因は、パレツト厚さH[G]
及び、どのパレツトをどの棚位置S[G]に載置するか
である。パレツト厚Hは、ストツカ内に全部で何個のパ
レツトを収納可能であるかを限定してしおまう。本FAC
システムは、ストツカの最大棚数に収納可能なパレツト
数の範囲以内で、部品から製品を組立てる。従つて、パ
レツト厚Hによつて、パレツト数に制限が発生すること
は、もし、1つの製品を組立てるのに、複数工程で同じ
部品を使うのであれば、その同一部品を同一パレツトか
ら取り出すようにして、総パレツト個数を抑制させる必
要に迫られる。複数の異なる工程で同じパレツト内の部
品を取り出すようにすると、ストツカの上下移動がラン
ダムになり、ストツカのロボツトへの供給速度の低下に
連がる。このように、工程順Gと、パレツト厚さHと、
棚位置S[G]とは、効率化と大いに関係するのである
ので、工程順テーブルの作成には、これらの諸用件を勘
案して、慎重に作成する必要がある。又、収容個数T
[G]にも部品毎に決まつているから、組立てに従つ
て、空パレツトの発生頻度、発生順も影響され、空パレ
ツトの入れ換え、即ちエレベータとバツフアの動作の効
率化にも影響を与えるからである。 第17A図〜第17E図は、パレツト厚さHを同じと仮定し
て、収容総個数T[G]、棚位置S[G]が効率にどの
ように影響するかを説明するものである。第17A図は、
一番単純な例で、部品が異なつても、各工程でのパレツ
トとT[G]が同じであり、しかも、その各パレツトを
工程順に棚に載置した(即ち、S[G]が正順になつて
いる)場合である。この場合は、パレツトで部品が空に
なるのが、工程シーケンス順であり、又、ストツカの動
きも上方に一様な動きをする。 次に、組立にA部品とB部品が必要で、その組立て順
もAABとする必要があり、A部品はパレツトに10
0個収容可能であり、B部品は50個収容可能である場合
を想定する。 第17B図は、工程123で、順に各パレツトから
部品AABを取り出す場合である。この場合は、ス
トツカの動きは、上方に整然として動き、パレツト交換
頻度も少ないが、多くのパレツトを必要とするという不
都合が発生する。 第17C図は、工程1,2で、同一パレツトにある、A部品
を使うというものである。この場合は、ストツカの移動
は整然としており、パレツト交換頻度も少なく、かつ必
要パレツトのムダがない。組立の特殊性、工程順G、パ
レツトの部品収容量Tを良く考慮した理想的なものであ
る。 組立て順が、ABAの場合に、工程順、棚位置を
第17D図のようにしたときは、棚数にムダができるが、
ストツカの動きは整然とする。第17E図のようにしたと
きは、パレツトの個数にムダがなく、パレツト交換も連
続的に発生するが、ストツカの動きに激しい上下動が生
じる。 以上、具体例を上げて、組立て順、工程順G、部品個
数T[G]、棚位置S[G]が、部品の供給、補給の効
率にどのように影響するかを説明した。本FACシステム
は、この上記要素が効率に影響を与える要因を分析し
て、最適な組立て順、部品供給計画を提供するものでは
ないが、このような組立て計画、工程順が一度、操作者
若しくは生産管理コンピユータによつて決定されると、
どのような工程順,計画にも柔軟に適合でき、しかもそ
の範囲内で、最も効率良く部品をロボツトに供給し、且
つ、ストツカに部品を補給するためのものである。即
ち、工程順G、棚位置S[G]等を第21A図に示すよう
に、変数化して、柔軟に対処しようというものである。 尚、例えば第17A図のように、ストツカ内のパレツト
載置順を工程順とするように工程順テーブルを入力する
ことの目的は、本FACシステムが、変更に対する「柔軟
性」と共に、ロボツトによる組上げ動作を如何に阻害し
ないようにして効率良くロボツトに部品を供給するかを
主眼にしているからである。即ち、ストツカ内のパレツ
トの載置順は、工程順でなくとも、例えば、パレツト内
の部品が零となつて入れ換えが必要となる順に並べても
良い。しかし、本システムの主眼とするロボツトの動作
を阻害しないでロボツトに部品を供給するための制御
は、パレツト内の収納部品個数が部品によつて可変であ
り、従つて、パレツト入れ換え時期が必ずしもストツカ
内の載置順に従わず予想が困難であること、ロボツトに
よる部品ピツクミスによる部品残個数の変化に柔軟に対
応できること、また、第19B図に示したように工程順の
入力が人間工学的に適していること等から鑑みて、本実
施例では、パレツトの載置順を工程順としたのである。
従つて、ストツカ内のパレツトの載置順が工程順に並ん
でいない場合をも予想して、ロボツト、ストツカ、エレ
ベータ等の制御が適切に行なわれるように、プログラム
を修正容易にされていることが、基本構成実施例及びそ
の変形構成実施例の制御の説明により自ずと明らかとな
るであろう。 本FACシステムの第14図に示したストツカの棚板156
は、この実施例では、全部で20段用意してあり、上から
順に第1段,第2段……第20段とする。第14図,第20図
に示すように、各棚板は等間隔(約30mm)で設けられて
いる。従つて、3種類の厚さ(25mm,50mm,100mm)のパ
レツトをストツカ内に収容する場合は、例えば100mm厚
のパレツトは4つの棚板を占有してしまう。第19A図に
示した具体例では、第1工程のIDX「1」である「ビ
ス」の入つたパレツトは、第1番目の棚板上に載置さ
れ、第2工程のIDX「3」である「ワツシヤ」の入つた
パレツトは、第3番目の棚板上に載置され、第3工程の
IDX「2」である「ナツト」の入つたパレツトは、第7
番目の棚板上に載置されことになる。あるパレツトが、
どの棚板上に(即ち、第19A図のストツカ位置番号S)
に載置されるかは、前述したように、夫々のパレツトの
厚さを管理プログラムが考慮して演算して決定するか、
操作者が効率を考慮して決定して入力し、第19A図のテ
ーブルに順に表示する。 このように、操作者が部品テーブル、工程順テーブル
に所定の最低限の情報を入力すると、管理プログラム
は、部品テーブル中に、工程順、ストツカ内載置番号S
等を演算して表示してくれるので、複雑で膨大な組立環
境を極めて操作性の良く設定でき、しかも、その変更は
前記入力情報を変更するだけであるので、工程変更、部
品変更に柔軟に対応できる。 〈その他の表示要素〉 第19C図は、入出力装置の表示画面上のアイコン(絵
文字キー)である。『連続』とは、通常の連続組立/部
品供給動作モードを指示するキーであり、この『連続』
キーが押されると、管理マイクロプロセサ(第18図)内
の不図示のメモリ内のSINGLEフラグが“0"にされる。連
続動作モードに設定されて、その後『スタート』キーが
押されると、『ストツプ』キーが押されるか、異常が発
生してシステムがストツプするまで、連続的にシステム
が動作する。『シングル』とは単一動作モードであり、
このキーが押されると、前記SINGLEフラグが“1"にセツ
トされ、『スタート』キーを押す度に、単一の動作(各
モジユールによつて、その単一の動作の範囲が異なる)
が実行される。 〈制御に使用される変数〉 第21A図に、各モジユールのマイクロプロセサにより
共通に使用される(アクセスできる)共通変数(グロー
バル変数)を示す。これらの変数は二次元のアレー状に
配列されており、引数G(工程番号)により索引され
る。入れ換えフラグI[G]は、工程順G(即ち、スト
ツカ内で上からG番目の棚)のパレツトが空になつたこ
とを示すフラグである。その他の共通変数の多くは、第
19A図,第19B図に示したものと同じなので説明は省略す
る。 第21B図は、ロボツトからエレベータ及びバツフアへ
送られる入れ換パレツトの準備指示(パレツト内の残個
数Zが1個になつた時点で、エレベータ及びバツフアに
出される)を、キユーイング(待行列化)するために、
その工程番号(E1,E2,D1,D2)の退避エリアである。第2
1B図から分るように、キユーの個数は2個である。2個
としたのは、本実施例に使われている各モジユールの機
械速度(例えば、モータ速度)等を考慮すると、最悪で
もキユーが3個以上発生しないからである。もちろん、
使用するデバイスにより実際にはその速度は変化するか
ら、キユーの数を3個以上に増やしてもよい。尚、この
キユーが本実施例ではどのように使われるかは、後述す
る。 〈各モジユールの上下動範囲〉 第22A図を用いて各モジユールが上下に移動できる範
囲を説明する。 バツフアについては、床上900mmの位置で無人車から
積み上げられたパレツトをバツフア台52が受けとる。第
1の分離爪が、分離対象パレツトの1つ上のパレツトを
掛止する位置(「一時預り位置」と称する)は床上1410
mm、分離対象のパレツトを第2の分離爪が掛止する位置
(「分離位置」と称する)は床上1300mmである。但し、
上記の一時預り位置及び分離位置は公称位置であり、前
述したように、パレツトの厚さには許容誤差があり、そ
の誤差を考慮したバツフアの上下移動量制御が後述(第
25B図)するようになされる。バツフア台52の下方向の
最大降下位置は床上500mmであり、この位置をバツフア
移動制御のテイーチングの原点としている。バツフア台
のパレツトの最大積載個数は、複数個のパレツトが積み
上げられた状態で、バツフア台52が一時預り位置まで上
昇した時点で、最上段のパレツトが床上2225mmを越えな
いように、各パレツト厚等を考慮して設定される。 搬出機構76の設置位置は床上350mmである。上述した
ように、バツフア台52は最下位位置で床上500mmまで下
降し得るが、このバツフアが、搬送機構76に空パレツト
が満載されている状態での空パレツトの搬送を阻害しな
いように、搬送時にバツフア台は上昇する。 エレベータの上下動範囲について説明する。エレベー
タの最高上昇位置は、分離位置で第2の分離爪が分離対
象の部品を満載したパレツトと、スライドガイド122と
が整合する位置(「パレツト取り出し位置」)であり、
このパレツト取り出し位置をエレベータ制御のテイーチ
ング原点とする。かかる設定で、エレベータのストロー
ク範囲は800mmである。 ストツカの移動範囲について説明する。ストツカは前
述したように、30mm間隔の棚が20段あり、従つて、スト
ツカの上下の幅は600(=30×20)mmである。第1段目
の棚上のパレツトが引き出し部154に引き出されるとき
の、20段目の棚位置が最下位下降位置であり、この位置
をテイーチングの原点として、床上300mmに設定する。 ロボツトテイーチングの上下方向移動の原点は床上12
25(900+175+150)mmであり、ロボツトハンドのフイ
ンガーが引き出し部154上のパレツトから、1つの部品
を把持して、上方に移動し、更に組立て位置まで水平に
移動して、下降する。 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 ここで、第22B図を用いて、部品を満載した1つのパ
レツトが、エレベータにより、バツフアから取り出さ
れ、更に、ストツカ内の空パレツトと入れ換えされる様
子を説明する。 パレツト内の部品が1つまで減ると、ロボツトは、バ
ツフアにパレツトと分離を準備させ、エレベータには分
離位置まで移動するように指示する。すると、バツフア
により分離位置(この位置は固定である)で分離された
パレツトは、エレベータにより取り出されるのを待つ。
エレベータが分離位置(取り出し位置)まで移動してき
て、エレベータ本体内にパレツトをバツフアから取り込
むと、このエレベータは、そのスライドガイド134が、
ストツカ内で空になるであろう(或るいは、既に空にな
つた)パレツト(通常、ロボツトへの引き出し部154上
に引き出されているパレツトの1つ上に位置している)
と整合する位置まで下降して待機する。この待機位置
は、工程順、棚位置S[G]によつて異なるが、パレツ
トを工程順に上から並べた場合には、この待機位置は、
第22B図のように、実線230で表わされた位置となる。か
くして、エレベータの空パレツトの入れ換え準備が終了
する。 部品残個数が1のパレツトが再びストツカ本体内から
引き出し部154まで引き出され、この最後の1個をロボ
ツトが把持すると、パレツト内の残個数は“0"になる。
すると、ストツカとエレベータとの間のパレツトの入れ
換えが開始する。即ち、エレベータは前記待機位置状態
230で先ず、空パレツトをエレベータ下部内に引き込
む。その後、エレベータは1段下がつて、部品満載のパ
レツトを空いたストツカ棚に押出す。この押出し状態位
置を第22B図の破線232で示す。その後、エレベータは更
に下降して、空パレツトを搬送機構76上に積み上げる。
こうして、空パレツトの入れ換えを終了する。 〈各モジユールの制御の詳細説明〉 かくして、FACシステムの各モジユールの概略動作が
把握できたところで、以下各モジユールの詳細な制御動
作を、第23A図以下により説明する。尚、前述したよう
に、本制御プログラムは、第17A図〜第17E図のような場
合にも柔軟に対処できるような構造をしているので、複
雑である。そこで、以下説明する各モジユール動作の説
明においては、一般的な構成(組立て順,工程順、パレ
ツト載置順)を想定して説明し、必要に応じて、各モジ
ユールがある具体的な初期状態から出発して、その初期
状態が各モジユールによる制御により推移していく過程
を追つて説明することとする。その初期状態とは、 :ストツカ内の全棚(即ち、20個の棚全て)に、同一
厚さ厚さのパレツトが載置されており、パレツト内の部
品個数はバラバラである。 :工程もこの棚順に従つており、1つの工程は1つの
パレツト内の1つの部品のみをつかう。即ち、全工程数
Mはストツカの全棚数に等しい20工程である。 :また、バツフア台52上にも必要な予備のパレツトが
前もつて積み上げられている。 このような初期状態を擁する構成を、便宜上、『簡略
化構成例』と称することとする。この『簡略化構成例』
から出発して予想されるモジユールの動作は、 :ロボツトは各パレツトから1個/1工程の部品の組み
付け作業を行ない、 :ストツカは第1番目の棚から第20番目の棚まで、順
に上昇しつつ、引き出し部154までパレツトを引き出
し、第20番目のパレツトを引き出したら、ストツカ全体
が下がつて、再び、第1番目の棚のパレツトを引き出
す。 :エレベータ,バツフアについては、部品残個数Zが
1個若しくは0個になるのがパレツト毎にマチマチであ
るために、必ずしも、ストツカの棚順に空パレツトの入
れ換え要求が発生するものとはならない、等である。 さて、ロボツトが組立作業を開始するところから、説
明を開始する。
【ロボツト及びストツカの制御】
残個数が1になるまで ロボツトの制御は第23A図,第23B図のフローチヤート
に示されたプログラムに従つてなされる。又、ストツカ
の制御は第24A図,第24B図のフローチヤートに示された
プログラムに従つてなされる。これら2つのモジユール
を一緒に説明するのは、ストツカ内のいずれかのパレツ
トの部品の残個数Zが“1"になるまでは、エレベータ、
バツフア等は動作しないからである。 前述したように、管理用マイクロプロセサのプログラ
ムは、入出力装置18の「スタート」が押されると、各モ
ジユールのプログラムを起動する。ロボツトモジユール
のマイクロプロセサは、ステツプS8で工程番号引数Gを
“1"に初期化する。この工程番号Gが“1"であるという
ことは、ロボツトが工程番号1の部品を要求することを
意味し、即ち、ストツカに対し、ストツカの第S[1]
番目の棚のパレツトを要求することを意味する。ステツ
プS10で、前述のSINGLEフラグ(第19C図)の状態を調べ
る。SINGLEモードであれば、ステツプS10からステツプS
12に進んで、「スタート」キーが押されたときのみ、以
下の制御を実行して、単一動作を行なうようにする。以
下の説明においては、主に連続動作について説明する。 ステツプS14でストツカを起動スタートさせる。この
ような他のモジユールに対する指令は、前述のマルチバ
スを介して行なわれる。ロボツトはストツカを起動させ
たら、ステツプS16にて、ストツカがS[G]の番号の
パレツトが引き出し部154に引き出される(即ち、パレ
ツト準備完)のを待つ。 一方、ロボツトからの起動をステツプS60で待つてい
たストツカでは、この起動があると、ステツプS62に進
んで、いずれかのパレツトが引き出し部154上に既に引
き出されていないかを確認する。この確認は、引き出し
部154上の不図示のセンサによつて確認される。このよ
うな確認は、何等かの原因でストツカが停止した後の再
始動するときの確認のため、及び、SINGLEモードのとき
のためである。従つて、パレツトが既に引き出し部154
に引き出されていたのならば、ステツプS64に進んで、
この引き出されていたパレツト(どのパレツトかは、変
数Lにより知れる)がロボツトが要求していた工程G=
1のパレツトであるかを判断する。もし、ロボツト要求
のパレツトであるのならば、パレツトを引き出す必要は
ないので、ステツプS84に進んで、ロボツトに対して、
パレツト準備完了の通知をマルチバスを介して送る。ス
テツプS64で、既に引き出されていたパレツトがロボツ
ト要求の工程G(棚S[G]番目)のパレツトでなかつ
たのならば、ステツプS66でそのパレツトをストツカ内
に戻す。尚、このストツカ内への戻しの為に、エアシリ
ンダCS4及びモータMS2がどのように動作するかは前述し
てあるので、その説明は省略する。 ステツプS62でパレツトが引き出されていないと判断
されたか、既に引き出されていたパレツトがステツプS6
6で戻されたかすると、ステツプS68に進んで、ロボツト
がどのパレツトを要求しているのかを変数Lに記憶す
る。ロボツトが要求したパレツトを示す変数Gをストツ
カがLに記憶するのは、本FACシステムでロボツトとス
トツカとが、時々同期を取りつつも、基本的には独立し
て並行動作ができるようにするためである。 ステツプS70に進んで、ストツカを上下移動させて、
ロボツトが要求したパレツトを引き出し部154に整合さ
せるために必要なモータMS1の回転量を計算する。スト
ツカの各棚の原点(第22A図より、床上300mm)からの位
置は、第20図に示したように、前もつてテイーチングさ
せてある。従つて、ロボツトが要求した工程G(=L=
1)のパレツトは、Lの番号で索引したストツカ棚番号
S[L]に入つているから、第21A図に示した変数S
[L]から、L=1のS[L]を索引して、その値を引
数とするテイーチング位置TP[S[L]]を第20図のテ
イーチングポイントから探して、その値をサーボモータ
の移動量STPとする。即ち、 STP=TP[S[L]] とする。そして、ステツプS72で、その移動量に応じた
ストツカ移動を行なう。STP位置までサーボモータMS1
回転すると、ロボツトが要求したパレツトの入つた棚は
引き出し位置に達する。ステツプS74のCHフラグは、ロ
ボツトからの入れ換要求が既にあつたことを示すフラグ
であり、G=L=1の場合は入れ換え必要状態が発生す
る前であるためにリセツトしているから、ステツプS78
に進む。ステツプS78,ステツプS80で、そのパレツトの
蓋を開け、ステツプS82で、蓋を開けられたパレツトを
既述の制御により引き出し部154にまで引き出す。パレ
ツトが引き出し部154のストツパ176に当接すると、ステ
ツプS84でロボツトに対して、パレツトが引き出し部154
上で準備完了したことを通知する。そして、ストツカ
は、ロボツトによる所定の通知を待つ。 さて、ステツプS16(第23A図)でストツカからの準備
完了を待つていたロボツトは、完了通知を受けると、ス
テツプS18に進み、引き出し部154上に載置されたパレツ
ト内の部品をピツクするためにその部品上空に移動し
て、次に下降して、部品をピツクしようとする。次に、
ステツプS20で、当該工程番号Gの部品の残個数Z
[G]を1つ減らす。ステツプS22で、この残個数Zが
1になつたかを調べる。いまだ残個数Z[G]が1以上
のときは、ステツプS28で、ロボツトのフインガーが部
品をピツクできたかを調べる。部品が正常にピツクでき
なかつたとは、フインガーが部品の把持に失敗した場合
の他に、パレツト内の当該場所に部品が挿入されていな
かつた場合等である。このような場合は、部品を正常に
把持できるまで、又は残個数が1個になるまで、ステツ
プS18で、ピツクの再試行を行なう。部品のピツクが正
常に行なわれたことが確認されると、ステツプS32で、
ストツカに対し、ピツク完了の通知をストツカに返す。 ロボツト動作中及びピツク完了の通知を夫々受ける
と、ストツカ側では、ステツプS86→ステツプS88→ステ
ツプS90に進んで、引き出し部154上のパレツトをストツ
カ内に戻す。更に、ステツプS92で前記CHフラグを調べ
る。いまだ、このフラグはリセツトしているから、ステ
ツプS100に進む。ステツプS100でのI[L]は、前述し
たところのロボツトに検知されたL番目のパレツトの残
個数Zが零個になつて入れ換え要求がロボツトから出さ
れたことを示すフラグであるから、今は、このフラグは
リセツトしている。従つて、ステツプS118に進み、Lを
1つインクリメントする、即ち、 L=L+1 である。 ステツプS118からステツプS126までは、ロボツトがス
テツプS18(第23A図)でピツクした部品を組み付けてい
る間に、ストツカが次のパレツト(部品)を引き出し部
154上に準備しておくためである。即ち、ステツプS120
で、現工程が最終工程であるかを調べ、最終工程(前記
の『簡略化構成例』では、総工程数が20工程であるか
ら、L=20のとき)ではないときは、ステツプS126に進
み、ロボツトが部品をピツクしたパレツトの次のパレツ
トの棚(LはステツプS118で既に1インクリメントされ
ている)を引き出し部154位置まで移動させる量を計算
する。ステツプS128,S130は、SINGLEモードのときに、
『スタートキー』の押下毎にストツカを移動させること
を行なう制御である。ステツプS130から、第24A図のス
テツプS72に戻つて、ステツプS126で計算したSTPをモー
タMS1に送つて、次の棚を引き出し部154位置に整合させ
る。以下の制御は前述した制御を繰り返す。以上の制御
を、いずれかのパレツトの残個数Z[G]が1個になる
まで繰り返す。尚、第24B図に示したストツカの制御プ
ラグラムは、全ての工程で部品を必要とするような組立
を想定してのものである。しかし、実際には、例えば、
フインガー交換等の如く、部品を必要としない工程もあ
り得、そのような場合は、ストツカの棚移動(ステツプ
S126)は必要が無い。そこで、記述の制御変数(第21A
図等)に、当該工程が部品を必要とする工程か否かを判
別するフラグを設定(若しくは、部品インデツクスをア
ルフアベツトにする)して、ステツプS126の前で、この
フラグの値を調べ、部品を必要としない工程であれば、
ステツプS126に進まないで、ステツプS118に戻つて工程
を1つ進めるようにしてもよい。 残個数が1つになつたとき やがて、棚S[G]のパレツトの残個数Z[G]が、
ある工程Gにおいて1になる。即ち、それまでの部品残
個数が2個のパレツトから、ステツプS18で1つ部品を
ピツクすると、残個数は1個になるから、ステツプS22
からステツプS24に進み、当該工程番号Gを、エレベー
タ及びバツフアの制御プログラムで使うことができるよ
うに、工程番号変数E,Dに退避しておく。そしてステツ
プS26で、バツフア,エレベータに、もうすぐ空パレツ
トができるから、その替りのパレツトの準備を開始する
ように指示する。この入れ換え準備指示は、前述のキユ
ーエリアに格納され、もし、エレベータ,バツフアが、
前の入れ換え準備動作でビジーでなければ、エレベー
タ,バツフアが、このキユーを取り出して、入れ換え準
備動作を開始する。 バツフア,エレベータへの入れ換え準備の指示をした
後も、ロボツトは、ステツプS16で、ストツカからパレ
ツトを引き出し部154位置まで引き出したことの通知が
ある限り、ピツク動作を続ける。 一方、本実施例の制御において、ストツカがその動き
を停止するのは、ある工程G(=L)でパレツトの残個
数Zが零になつたことをロボツトが検知して、その旨が
(I[L]により)ストツカに知らされ、ストツカが、
次の工程G+1(=L+1)のパレツトを引き出し部15
4に引き出して、そのG+1のパレツトの部品をロボツ
トがピツクし、前工程Gで発見された残個数が零のパレ
ツトの入れ換作業が終了していないとき(ステツプS9
4)であるようにしている。即ち、入れ換動作が終了す
るまで、ストツカは待機するのである。これは、残個数
Z[G]が零になつた工程Gの次の工程G+1のパレツ
トには部品が残つているから、その場合はロボツトによ
る工程(G+1)の部品組立てと工程L(=G)の空パ
レツトの入れ換えを並行して行なえるようにしたためで
ある。
【パレツト入れ換え】
*バツフアによるパレツト分離* 第25A図はバツフアの制御プログラムに用いられる変
数を示す。即ち、これらの変数は、現在のバツフア台に
載置されている最上位のパレツト段の番号、バーコード
リーダーによる読取りデータ格納領域B、そして、各段
毎のパレツトの高さ情報、その部品名称等である。最上
位のパレツト段の番号は、これらの変数が、パレツトが
バツフアからエレベータによつて取り出されるに従つ
て、当該取り出されたパレツトの情報は削除されるの
で、これらの変数のどの部分が現在有効かを示すためで
ある。これらの情報は後述するように、人手を介さない
で、本FACシステムが生産管理コンピユータを介して無
人倉庫に必要パレツトを要求して、そのパレツトが無人
車からバツフアに渡された場合は、システム(第18図の
管理用マイクロプロセサのプログラム)がバツフアに与
えるようにする。反対に人手によりバツフア台52上に積
み上げる場合は、入出力装置18から上記情報を入力す
る。 さて、ロボツトが、ステツプS26(第23A図)にて、キ
ユーを介してバツフアに対し入れ換え準備を指示してい
る。この入れ換準備に必要なパレツトに対応する工程番
号は、ステツプS24でキユー内の変数Dに退避されてい
る。この入れ換準備指示をバツフアがステツプS150で受
けると、ステツプS152に進んで、入れ換が必要になるパ
レツトの部品名(若しくは部品インデツクスIDX)を、
ロボツトから知らされた工程番号Dにより、第21A図の
変数テーブルから検索する。そして、この部品名(部品
IDX)を第25A図のテーブル内にサーチすることにより、
入れ換えられる部品パレツトが何番目に詰まれたパレツ
トかを知る。そして、ステツプS154で、このパレツトの
バツフア台52からの距離(lとする)を求める。これ
は、この段のパレツトまでの全てのパレツトの厚さ(第
25A図のテーブルより知る)を合計して求め、バツフア
台52の現在位置の下端の床からの距離(mとする)を知
り、これらのm,lから、入れ換えられるべきパレツトが
分離位置に移動されるまでの移動距離を、ステツプS156
で、 {1410−(m+l)}mm から求める。ステツプS158では、この求めた移動距離だ
けバツフア台52を上下動する。この移動距離は、第7A図
を参照して、入れ換えパレツトを上から3番目のパレツ
トとしたとすると、よく理解される。 ステツプS160では、センサ80のセンス状態を調べる。
センサ80がオフしていれば、ステツプS162でこのセンサ
80がオンするまで、バツフア台52を上昇させる。ステツ
プS160で、センサ80がオンしていれば、ステツプS164で
このセンサがオフするまで下降させる。このような制御
がパレツト厚さの公差に関連して何故行なわれるかは、
既に第8A図〜第8E図に関連して詳述したので、その再説
明は省略する。 所望のパレツトが分離位置に達した段階で、確認のた
めに、バーコードリーダー74によりパレツトに付された
バーコードを読取る。ステツプS168で、この読取りデー
タRと、変数テーブル(第21A図)のB[D]とを比較
する。この比較が一致しない場合は、分離位置に移動し
てきたパレツトは入れ換え対象のパレツトの1つ上のパ
レツトであるから、ステツプS170に進んで、その1つ上
のパレツトの厚さを第25A図のテーブルから求め、ステ
ツプS172でその分だけバツフア台52を上昇させて、所望
のパレツトを分離位置に移動させる。ステツプS174,ス
テツプS176で、バーコードリードを再試行して確認す
る。ステツプS168若しくはステツプS176から、ステツプ
S178に進んで、第1の分離爪66を付勢して、ステツプS1
80で、所定距離L1(最大厚さのパレツト厚以上の距離、
第22A図の例では94mm)だけバツフア台を下降させ、第7
C図に示した状態にし、ステツプS182で第2の分離爪68
を付勢し、ステツプS184で更に所定距離L2だけ下降さ
せ、第7D図に示した如くバツフアを分離する。そして、
ステツプS186でエレベータに対しバツフア分離が完了し
たことを通知して、ステツプS188にてエレベータがこの
分離されたパレツトをエレベータ本体内に引き込むのを
待つ。 *エレベータによるパレツト引き出し* エレベータは、ストツカ内の空パレツトを入れ換えす
る必要がないときは、動作する必要がない。そして、こ
の入れ換え動作は、必ずバツフアによつて分離された部
品を満載したパレツトを、エレベータの昇降枠に取り込
む作業が最初に必要になる。従つて、エレベータの昇降
枠の通常の待機位置を、バツフアによる分離位置と整合
する位置(第22A図にも示すエレベータの原点位置)と
すると、いざ、新たなパレツトを準備せよとのロボツト
からの指示が来て、しかも、バツフア側で直ちに分離動
作が完了したようなときは、移動に要する時間無しで直
ちに昇降枠内へのパレツトの取り込みが開始できるとい
うメリツトがある。そこで、本実施例のエレベータ制御
も、第26A図のステツプS200に示すように、エレベータ
の昇降枠待機位置をバツフアによる分離位置に一致させ
ている。 さて、バツフアの動きとは独立に、ロボツトが、ステ
ツプS26(第23A図)にて、エレベータにも対して、キユ
ー(第21B図)を介して入れ換え準備を指示している。
この入れ換準備に必要なパレツトに対応する工程番号G
は、ステツプS24で前記キユー内の変数Eに退避されて
いる。この入れ換準備指示をエレベータが受けると、ス
テツプS204からステツプS206に進み、バツフアによる分
離位置でのパレツト分離完了の通知を待つ。 前述したように、バツフア側では、ステツプS186で分
離完了通知をエレベータ側に出して、その通知を出した
ままステツプS188で、エレベータがパレツトを取り込ん
でくれるのを待つている。 そこで、この通知を受けたエレベータは、ステツプS2
08でパレツト引き出し動作を行なう。この引き出し動作
は、第13A図〜第13D図に関連して詳述したように、先ず
エレベータのモータME2をA方向に回転させて、第1の
フツク108をパレツトとの掛止位置まで移動して、次に
エアシリンダCE1を駆動して、パレツトに前記フツク108
を係合し、次に前記モータME2をB方向に回転させて、
パレツトをバツフア側からエレベータ昇降枠内に取り込
むものである。バツフアからのパレツトの引き出しが完
了すると、ステツプS210でその旨の通知をバツフアに返
す。そして、ステツプS212以下に進む。 *バツフアによる上下パレツトの合体* 通知を受けたバツフアはステツプS188からステツプS1
90で第2の分離爪68を解除し、ステツプS192で、 L1+L2+H[D] だけバツフア台52を上昇させて、上下に分離されていた
パレツト群を合体して、ステツプS196で第1の分離爪66
を戻し、ステツプS150に戻つて、ロボツトからの次のパ
レツト準備指示を待つ。尚、このステツプS150でのロボ
ツトからの指示待機位置を、ステツプS192での(L1+L2
+H[D])だけ上昇した位置ではなく、原点位置(第
22A図の床上500mm)とするようにしてもよい。これは、
本実施例のようにパレツト内の部品個数がパレツトによ
つてバラバラであると、残個数が1個になる時期も(予
測は可能であるにしても)ランダムであるからである。 *エレベータの入れ換え待機位置* 入れ換え位置への移動制御の説明をする前に、入れ換
え位置はどのようにして決定されるべきかを説明する。
本FACシステムでは、如何にロボツトの動作を止めない
ように新たな部品を補給するか、且つ組立て手順の変更
に如何に容易に対処するかに主眼が置かれている。この
ような観点からみた場合に、どのように入れ換え位置を
決定するかは大きな要素になる。 さて、前述した『簡略化構成例』においては、ロボツ
トにより部品をピツクされたパレツトは上方に移動す
る。ストツカの棚送りが常に上方に行なわれることを考
慮すると、他のパレツトをロボツトが使用している最中
に、残個数Zが零のパレツトの入れ換えを行なつて、効
率化を図ろうとすると、第27A図において、引き出し部1
54に引き出されたときに、残個数が1個のときに、エレ
ベータ、バツフアにパレツト入れ換え準備指示を出して
おき、その残1個のパレツトが0個になるのは、次に引
き出し部154に引き出されたときであるから、その0個
になつたパレツトが上方に移動されて、下方のパレツト
が引き出し部154に引き出されている最中に、新たなパ
レツトと空のパレツトの入れ換えを行なうのが一番効率
的である。即ち、第27A図では、残個数0個のパレツト
が図示の位置にあるうちに、エレベータがパレツトの入
れ換えを行なつてくれればよい。そこで、エレベータが
どの程度の距離を移動下降してくれば、図示の入れ換え
位置に到達するかを考察する。 第27A図において、バツフア側の第2の分離爪68とエ
レベータのスライド122とはその高さ位置が整合してお
り、スムースな引き出しを可能にしている。134は、空
になつたパレツトをストツカの棚から引き出してスライ
ドさせるための板であり、両スライド板間の距離は固定
である。従つて、エレベータが、分離されたパレツトを
枠内に引き込んだときの、スライド板134の位置は床上
から固定距離である(第22A図参照)。そこで、エレベ
ータが空になつたパレツトをスライド板134に載せるこ
とができるように移動するには、入れ換え対象のパレツ
トが載置されている棚の番号Sは容易に知れるから、そ
の棚のテイーチング位置に至る距離がエレベータの移動
距離である。尚、第27A図では、バツフアからエレベー
タが引き出そうとしているパレツトと、残個数0個のパ
レツトとが入れ換えられようとしてあるかのように描か
れているが、これは説明の便宜上そのようになつたまで
で、『簡略化構成例』では、バツフアからパレツトがエ
レベータに引き出されようとしているときは、残個数0
個のパレツトは通常、入れ換準備指示の原因になつた残
個数1のパレツトの筈である。 工程順と、パレツトの棚の位置とが違つている場合は
どうか。このような場合は、工程がGが、1,2,3・・・
・と推移すると、スタツカはS[G]に従つて上下に移
動する。第27B図において、そのような一般例で、工程
L(=G)のパレツトがZ[G]=1となつた場合を示
す。すると、エレベータがバツフアと共に入れ換え準備
を開始して、バツフアから分離位置で、新たなパレツト
を受け取り、エレベータの待機位置へ移動しようとす
る。さてこのとき、ロボツトは既に次の工程(L+1)
のパレツトを要求しているから、ストツカの引し出し部
154には、工程L+1のパレツトが引き出されている。
このときの工程Lだつたパレツトは第27C図に示した位
置に移動してしまつている。ここで留意すべきは、工程
Gは、1からその最大値まで一巡すると、再び同じ順序
で1から開始して同じ順序に従つて、変化する。即ち、
あるサイクルの工程Lで残個数1個となつたパレツト
(S[L]に載置される)が、次の工程L+1でS[L
+1]のパレツトが引き出し部154に引き出されている
ときに、存在する位置は、工程が一巡して次のサイクル
となつて、再び工程Lが巡つてきて、残個数が1個だつ
たパレツトの残個数が零個になり、更に、工程L+1で
S[L+1]のパレツトが引き出し部154に引き出され
ているときの、工程Lのパレツトの位置に等しい。従つ
て、残個数が1個になつたときに、残個数が零個になつ
たときの入れ換え待機位置を予想することは、一向に矛
盾しないのである。 このような観点から、入れ換待機位置の演算を第27D
図を用いて説明する。第27D図の左側には、ストツカの
初期位置を示す。即ち、第1段目の棚が引き出し位置に
あるときの、第20段目の棚の床上からの距離t0は第22A
図からも300mmである。ある工程Lで棚S[L]のパレ
ツトが残個数1個になつて、更に、工程L+1でS[L
+1]のパレツトが引き出し部154に引き出されている
ときは、工程Lだつた棚のパレツトは第27D図のような
位置に移動している。この様子をエレベータ側から見れ
ば、第27D図に示すように、棚S[E+1]の棚が引き
出し位置にあるときの、棚S[E]のパレツトの位置を
演算することに等価である。即ち、第27D図から、その
入れ換え待機位置は、棚間距離が30mm、総棚数が20個で
あることを考慮すると、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t0 である。こうして、エレベータによる入れ換え待機位置
が決定される。 尚、第27C図で、工程L+1のパレツトが引き出し部1
54に引き出されて、残個数Z[L+1]が1個を検出さ
れると、2つ目の入れ換え準備指示がロボツト制御のス
テツプS26から出され、これがキユーイングされること
は前述した通りである。 *待機位置への移動* さて、エレベータ制御プログラムのステツプS212は、
残個数が1個になつた工程Eのパレツトのストツカ内の
棚位置S[E]が、ストツカ内でパレツトが積まれてい
る最終棚であるか否かを判断する。本実施例の総棚数20
段のストツカの全棚に、パレツトが積まれていれば、そ
の最終段は第20段目である。この判断の必要性は、最終
段以下には、棚そのものがないか、棚があつても、パレ
ツトが工程に編入されていない棚(従つて、パレツトが
無い)であるかも知れないからである。即ち、本実施例
では、最終段であるか否かにより、パレツトの入れ換え
位置決定のアルゴリズムを変更している。この最終段か
否かの判断は、前記S[E]の値と、変数テーブル中の
棚位置情報S(第21A図)の全ての値とを比較して、S
[E]が最大であるか否かを判断することによつてなさ
れる。 最終段になつたときの制御の説明は後に譲るとして、
今、S[E]が最終段でないと判断されたとすると、ス
テツプS214に進み、前述した入れ換え位置、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t0 を計算する。上記のようにして、入れ換え位置が決定す
ると、ステツプS216でエレベータを移動する。そして、
この入れ換え待機位置で、ストツカからの、入れ換指示
を待つ。 つまり、ロボツトが残個数1個のパレツトを検出し
て、その検出に従つて、バツフア,エレベータに入れ換
え準備指示を出し、その指示に応じて、エレベータがバ
ツフアから新たなパレツトを受けとつて、その新たなパ
レツトを待つて、入れ換え待機位置までエレベータが移
動してきたのである。 《残個数0の検出》 ロボツト側は、連続した工程のパレツトに残個数1個
を連続して発見したときは、2つまでの入れ換準備指示
を出せることは、第21B図に関連して説明した通りであ
る。即ち、それまでは、ロボツトはバツフア,エレベー
タの動作とは独立して、ストツカから次々と部品を取り
出しては組立てる作業を継続する。換言すれば、新たに
3つ目の残個数1個のパレツトを発見するまでに、少な
くとも最初に残個数1個となつたパレツトが先に零にな
る筈であるということである。 残個数0の発見はステツプS34(第23A図)で行なわれ
る。この検出があると、ステツプS36で、フラグI
[G]を1にして、次の制御を続行する。即ち、ロボツ
トは、全工程の1サイクルが一巡して、空になつたパレ
ツトと同じ部品を要求する工程に進むまでには、そのパ
レツトがストツカでエレベータにより入れ換えられるこ
とを期待している。そして、少なくとも入れ換えられて
いないときは、ステツプS16で、ストツカからの準備完
了を待つて、ロボツトは停止することになる。 *パレツト入れ換え* ストツカ側で、ロボツトがセツトしたI[G]=1を
検知するのは、ステツプS100(第24B図)に来たときで
ある。このフラグを検知したときは、前述の『簡略化構
成例』の場合において、ストツカはどのような状態にあ
るかを、第24C図により説明する。 第24C図は、ストツカの5段の各パレツト内に夫々、
最初、上から3,2,3,4,5個の部品が収容されていたとす
る。 この状態でロボツトによる組立て(全工程)が一巡す
ると、その部品個数は(2,1,2,3,5)個となる。上から
2段目のパレツトの引き出し部154への引き出し時に、
パレツト入れ換え準備指示をエレベータ,バツフアに送
つてあるのは云うまでもない。さて、次のサイクルで、
第1段目のパレツトから部品を取り出すと、この第1段
目のパレツトも残1個になるから、このパレツト準備指
示はキユーイングされる。次に、第2段目のパレツトか
ら部品を取出すと、0個になるから、この時点で、第2
段目のI[G]フラグは1にセツトされる。 この点を詳しく説明すると、この第2段目のパレツト
から最後の部品を取り出すために、ストツカがこのパレ
ツトを引き出し部154に引き出すのは、ステツプS82(第
24A図)である。そして、ステツプS82ステツプS84と
進んで、ロボツトにパレツトの引き出し完了を通知す
る。この通知を受けたロボツトでは、ステツプS16ス
テツプS18・・・・・・・・・・ステツプS36でI
[G]フラグをセツトする。 ストツカ側では、ステツプS84ステツプS86ステツ
プS88ステツプS90ステツプS92ステツプS100と進
んで、I[L]=1を検知する。換言すれば、ストツカ
側が、残個数1個になつたパレツトを引き出し部154に
引き出して、それをロボツトがピツクし、ストツカがそ
の残個数0個のパレツトを内部に戻した時点で、I
[L]=1を検出するわけである。 I[L]=1をステツプS100で検出すると、ステツプ
S102に進んで、CHフラグを“1"にする。CHフラグをセツ
トするだけで、直ちに、入れ換え動作を行なわないの
は、この時点では、ロボツト側への引き出し位置にある
ストツカ棚には残個数Zが零のパレツトが存在してお
り、一方次の工程のパレツトには部品が存在するから、
とりあえずストツカが、ロボツトへの引き出し位置にこ
の次の工程のパレツトを進めて、ロボツトの動作を阻害
しないようにし、その時点で、入れ換え要求を出せばよ
いからである。ステツプS102からステツプS104に進み、
前述のエレベータのステツプS212と同じ理由により、S
[L]が最大値であるか、即ち、残個数が零となつたパ
レツトのストツカ棚が、ストツカ内での最終棚であるか
を調べる。 最終棚でない場合には、ステツプS106に進み、残個数
が0個になつた工程番号LをレジスタPに一時退避させ
ておく。この理由は、前述の、とりあえずストツカがロ
ボツトの動作を阻害しないようにロボツトへの引き出し
位置に次の工程(L+1)のパレツトを進めるために、
元の零となつた工程番号Lを保持しておくためである。
その上で、前述のステツプS118〜ステツプS130で、工程
番号を先に進め、ステツプS72で、その次の工程の棚位
置にストツカを移動する。ステツプS74では、既にCHフ
ラグがセツトされているから、ステップS76で、エレベ
ータに空のパレツトと新たなパレツトとの入れ換え要求
を送る。 もし、この時点で、既にエレベータが新たなパレツト
を持つて入れ換え待機位置に到着していれば、ストツカ
の制御とは独立して、エレベータにより直ちにパレツト
の入れ換えが開始される筈である。前述したように、パ
レツトの入れ換え準備は、残個数が1個になつた時点で
開始されているので、ステツプS76で、エレベータに入
れ換え要求を出すときは、既にエレベータが入れ換え位
置に到着していることが大いに期待されるところであ
る。この点について第27E図を参照。 この入れ換え要求をエレベータに送つた上で、ストツ
カ制御は、ステツプS78〜ステツプS82で、残個数零のパ
レツトの次の工程のパレツトを引き出し部154上に引き
出し、ステツプS84〜ステツプS92ステツプS94で、ロ
ボツトのその次の工程のパレツトの部品を組立てを行な
わせ、ステツプS94で、パレツトの入れ換え終了を待
つ。こうして、なるべくロボツトの動作を阻害しないか
たちで、空パレツトの入れ換えが行なわれる。 エレベータの制御プログラムに戻る。ステツプS218
で、ストツカからの入れ換え要求を待つていたエレベー
タは、上記要求を受けると、ステツプS220でパレツトの
入れ換え動作を行なう。ステツプS220の具体的制御は、
第26B図のステツプS240〜ステツプS256に示されるが、
その制御による動作順序は第13A図〜第13G図に従つてい
るので、その説明は繰り返さない。第27E図,第27F図
と、第26B図の制御を関連付けると、第27E図が、ステツ
プS240〜ステツプS246に対応し、第27F図がステツプS24
8〜ステツプS256に対応する。また、βは第4図に示し
たパレツトの38の厚さであり、本実施例では12mmであ
る。 エレベータがパレツトの入れ換えが終了すると、スト
ツカ側に入れ換え完了通知を送る(ステツプS222)。こ
の通知を受けたストツカ側は、ステツプS94からステツ
プS96に進み、入れ換え対象の工程Pのパレツトの残個
数を元に戻す。そして、ステツプS98で、CHフラグをリ
セツトし、同じくI[P]もリセツトする。そして、ス
テツプS100ステツプS118に進んで、次の工程L=L+
1に進み、ステツプS120‥‥ステツプS130ステツ
プS72に戻つて、前述動作を繰り返す。 *空パレツトの積み上げ* 一方、エレベータ側では、エレベータ下部に保持した
空パレツトを搬送機構76上に積み上げる動作制御を行な
う。 即ち、ステツプS226で、前回までの空パレツトの積み
上げ高さQに、今回のパレツト高さH[E]から、パレ
ツトのエツジβを引いた値を加えて、エレベータの下降
位置を求める。即ち、下降位置は、 Q+H[E]−β である。これは、第28図を参照すると、了解される。こ
の下降位置にエレベータを移動して、エアシリンダCE4
を解除して、空パレツトを積み上げる。そして、積み上
げると、積み上げ代α(=7mm)の分だけ、パレツトは
下になるから、更新された積み上げ位置Qは、 Q=Q+H[E]−α である。次にステツプS234で、積み上げた空パレツト
が、エレベータの動きを邪魔しないかを検出するセンサ
S4(第1図のエレベータ下部に示された)位置まで達し
たかを調べる。もし達していれば、ステツプS236で搬送
機構76を駆動して、空パレツトを無人車位置まで搬送す
る。 かくして、空パレツトの入れ換えが終了し、ロボツト
の動作が停止されることなく、ロボツトへの部品供給
と、ストツカへの部品補給が絶えることなく行なわれ
る。 以上、本FACシステムの動作制御の基本形を説明した
が、本制御プログラムは、種々の点で、効率化を追及し
て、工夫を凝らしてある。 *最終棚の入れ換え* 効率化の1つの手法が、最終棚の入れ換え次における
制御手順の変更である。本FACシステムのストツカは、
総棚数20段である。従つて、工程順に上から下にパレツ
トが棚に載置されているときは、第20段目の下には、パ
レツトはない。また、全工程に使われるパレツトを全て
棚に載置しても、ストツカを満たさないような場合で
も、最下位置の棚の下にもパレツトがない。このよう
に、工程順に上から下にパレツトが棚に載置されている
ときは、前述した入れ換え位置の決定に従つて最終段の
棚の入れ換えを行なうと、次工程の棚にはパレツトがな
いにも関わらず、そのパレツトの存在しない棚を引き出
し部154位置まで、移動させて、その上の入れ換え位置
で空パレツトを入れ換えることになる。しかし、これで
は、ロボツトは、パレツトの入れ換えが終了するまで
は、ステツプS16で引き出し完了を待つたまま、組立て
作業を停止させなくてはならない。 この不都合を解消するために、第24B図のステツプS10
4〜ステツプS116と、第26A図のステツプS212,ステツプS
224がある。即ち、最終段でパレツトの入れ換えが必要
な場合は、その入れ換え位置をストツカの引き出し位置
(引き出し部154のスライド板178の位置)で行なうので
ある。この場合の入れ換え待機位置は、第27G図に示す
ように、 30×S[E]+t0 である。従つて、エレベータ側では、ステツプS212ス
テツプS224に進んで、上記の式に従つて、待機位置を演
算して、引き出し位置に移動し、ステツプS218でストツ
カからの入れ換え要求を待つ。 一方、ストツカ側では、ステツプS100で、入れ換えフ
ラグI[L]がセツトしていることを検出すると、ステ
ツプS102でCHフラグをセツトして、ステツプS104ステ
ツプS108に進んで、ストツカに対して、入れ換え要求を
出す。 その後の制御は、通常の棚位置の入れ換え動作と同じ
であるので、その説明は省略する。 このようにして、入れ換えパレツトが最終である場合
には、ストツカのロボツト側への引き出し位置にて、パ
レツトの入れ換えを行うので、ロボツトの不必要な待ち
が解消する。特に、工程順に上から下にパレツトが棚に
載置されているときに有効である。 *入れ換え準備指示のキューイング* 効率化のもう1つの工夫がキューイングである。この
キューイングは次のような背景から必要となつている。
即ち、バツフアによるパレツトの分離に要する時間やエ
レベータの入れ換え待機位置への移動時間等といつた、
入れ換え準備に要する総時間が、ロボツトの組立ての1
工程の時間に要する時間よりも短かくなるように、各モ
ジュールの動作速度(例えばモータの回転速度等)を設
定できれば、ロボツトからバツフア,エレベータに対し
て、複数の入れ換え準備指示(ステツプS26)が出され
ることはない。しかし、前者の時間が長い場合も考えら
れる。このような場合は複数の前記指示が出されること
が考えられ、そのような場合に対処するために、その指
示をキューイングする必要があるのである。例えば、連
続した2つの工程で、パレツト内の総個数も同じ場合
で、部品の消耗のし方が同じ場合は、連続して、入れ換
え準備指示が出る可能性がある。特に、上記連続した2
工程(この2工程をストツカで、LとL+1とする)
で、棚位置S[L]とS[L+1]が連続しない場合
は、ストツカの上下運動が発生し、パレツトの入れ換え
に時間がかかるのである。このような場合に、第21B図
に示すように、入れ換え準備指示をキューイングする
と、ロボツトの動作が停止されることはない。バツフア
で、1つの入れ換え準備を行なうために、パレツトの分
離を行なつて、その分離したパレツトをエレベータに渡
した後に、直ちにキューイングされている次の入れ換え
指示をキューから取り出して、次のパレツト分離動作を
行なうことができるからである。尚、本実施例では、キ
ュー個数を2個にしているが、必要に応じて増やしても
よい。 *初期稼動状態設定* 前述の制御では、ストツカにパレツトが載置されてい
ることを前提にして説明した。そこで、このストツカに
パレツトを挿入する初期化制御を第29図に従つて説明す
る。この初期設定では、ロボツト,ストツカは動作しな
いで、バツフアとエレベータが、停止しているストツカ
の棚にパレツトを挿入する。 先ず、ステツプS300でバツフアが無人車から段積みさ
れたパレツトを受けとる。ステツプS302で、カウンタn
を1にセツトする。ステツプS304で、n段目のパレツト
を分離位置まで移動し、ステツプS306でそのパレツトを
分離する。ステツプS308では、エレベータに分離完了を
通知して、ステツプS310で、エレベータによるパレツト
の引き出し完了を待つ。 一方、エレベータ側では、プログラムのスタートと同
時に、ステツプS352で、分離位置まで移動し、ステツプ
S354で、バツフアからの分離完了通知を待つている。こ
の通知があると、バツフアが設定したカウンタにより、
ストツカの棚位置を、 STP=TP[n] から演算して、その位置まで移動し、ステツプS358で、
このパレツトを棚内に押し込む。そして、ステツプS360
で移載完了をバツフアに通知して、ステツプS352で、次
のパレツトを待つ。 バツフアはこの通知を受けると、ステツプS312で、カ
ウンタnを更新する。この更新は、ステツプS300で無人
車からもらつたパレツトの厚さ情報から、今ストツカに
移載したパレツトの必要棚数を計算して、次のパレツト
を挿入する棚番号を計算するようにする。ステツプS314
では、バツフア台に残りのパレツトがあるかを判断し
て、残つていれば、次のパレツトを分離するために、ス
テツプS300に戻る。 このようにして、初期稼動状態設定が終了する。 《変形例の説明》 この発明は、上述した一実施例の構
成に限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。 以下に、上述した一実施例における種々の変形例につ
いて、詳細に説明する。尚、以下の説明において、上述
した一実施例の構成と同一の部分に関しては、同一符合
を付して、その説明を省略する。 第1の変形例の説明 先ず、上述した一実施例のバツフア22においては、ロ
ボツト12により、パレツトp内の部品xの残り個数が1
個になされたことが認識され、その後、この部品xが組
立動作に用いられてパレツトが空になされた時点で、こ
の空パレツトp′を、部品xが満載されたパレツトpと
入れ換える動作を、ロボツト12の動作を何等阻害するこ
となく実行出来るようにするために、残り個数が1個と
認識された時点で、残り個数が1個になされた部品xと
同一の部品xが満載されたパレツトpを、バツフア22か
ら取り込むことが出来るように、分離機構64を介して、
バツフア22において他のパレツトpから分離するように
構成している。 しかしながら、この発明は、上述した構成に限定さえ
ることなく、このバツフア22は分離機構64を備えること
なく、第31図乃至第34図に第1の変形例として示すよう
に、バツフア台52上に複数個段積みされたパレツトp1
p2・p3…を一括して互いに分離する段ばらし機構250を
備えるように構成しても良い。 *段ばらし機構の構成* 即ち、第31図に示すように、この段ばらし機構250
は、バツフア台52の上方において、各起立板46a,46bの
互いに対向する内面に、各々、搬送方向dに沿つて延出
した複数の分離爪取付板252が、上下方向に沿つて夫々
配設されている。ここで、互いに対向する一対の分離爪
取付板252は、各々のパレツトpのフランジ部38に上下
方向に関して掛止されないように構成されている。尚、
この第1の変形例においては、上述したバツフア台52
は、一実施例の場合と事なり、無人車20のパレツト載置
台32と同一高さ位置に固定されている。 ここで、各起立板46a,46bにおける全ての分離爪取付
板252は、各々の両端を、上下方向に沿つて延出するよ
うに対応する起立板46a,46bに固定されたガイド軸254a,
254bに沿つて、上下方向に移動可能に支持されている。
尚、各ガイド軸254a,254bの上端は、固定具256a,256bを
夫々介して、対応する起立板46a,46bの上端に固定さ
れ、下端は、バツフア台52に固定されている。 また、第32図に示すように、各分離爪取付板252の中
央部には、エアーシリンダCD1が一体に取り付けられて
おり、このエアーシリンダCD1のピストン258は下方に向
けて延出するように構成されている。このピストン258
の下端は、直下方に位置する分離爪取付板252に取り付
けられたエアーシリンダCD1の上端に固着されている。
ここで、各エアーシリンダCD1は、2本の入力端260a,26
0bを備えており、一方の入力端260aは、ピストン258よ
り上方のシリンダ室に連通し、他方の入力端260bは、ピ
ストン258より下方のシリンダ室に連通している。 一方、全てのエアーシリンダCD1の一方の入力端260a
は、一方の導入パイプ262aを介して、切り換え弁264の
一方の出力端264aに接続され、他方の入力端260bは、他
方の導入パイプ262bを介して、上述した切り換え弁264
の他方の出力端264bに接続されている。ここで、この切
り換え弁264の入力端264cは、導入パイプ262cを介し
て、図示しないコンプレツサに接続されている。 以上のような構成により、例えば、切り換え弁264に
おいて、一方の出力端264aから高圧空気が出るように、
この切り換え弁264が切り換えられている場合には、こ
の高圧空気は、一方の導入パイプ262aを介して、各エア
ーシリンダCD1のピストン258より上方のシリンダ室に導
入され、各ピストン258は下方に付勢されることにな
る。換言すれば、この高圧空気がエアーシリンダCD1
一方の入力端260aに供給されることにより、第32図に示
すように、互いに隣接する分離爪取付板252の間は広げ
られることになる。 一方、切り換え弁264において、他方の出力端264bか
ら押圧空気が出るように、この切り換え弁264が切り換
えられている場合には、この高圧空気は、他方の導入パ
イプ262bを介して、各エアーシリンダCD1のピストン258
より下方のシリンダ室に導入され、各ピストン258は上
方に付勢されることになる。換言すれば、この高圧空気
がエアーシリンダCD1の他方の入力端260bに供給される
ことにより、第33図に示すように、互いに隣接する分離
爪取付板252の間は狭められることになる。 ここで、第33図に示す狭められた状態においては、例
えば、パレツトpが、全て、厚さが25mmのパレツトp1
ある場合には、分離爪取付板252の配設ピツチは、25−
7=18mmに設定されている。また、第32図に示す広げら
れた状態においては、7mmの嵌合代から離脱させなけれ
ばならないので、分離爪取付板252の配設ピツチは、上
述した25mmより長い、例えば、30mmに設定されることに
なる。換言すれば、第33図に示す状態から、各シリンダ
CD1の一方の入力端260aに高圧空気が供給されることに
より、ピストン258は、12mmだけ下方に押し出され、分
離爪取付板252の配設ピツチが広げられることになる。 また、第34図に示すように、この段ばらし機構250
は、各分離爪取付板252の下面に、搬送方向dに直交す
る方向に沿つて進退自在に夫々設けられた分離爪266を
備えている。即ち、互いに対向する一対の分離爪266
は、各々のパレツトpのフランジ部38に下方から掛止さ
れる突出位置と、フランジ部38から離間した引き込み位
置との間で進退自在に構成されている。また、各分離爪
取付板252の下面であつて、対応する分離爪266より外方
に位置した状態で、この分離爪266を進退駆動するため
のエアーシリンダCD2が取着されている。このエアーシ
リンダCD2のピストン268は、搬送方向dに直交する方向
に沿つて往復駆動されるものであり、これの先端は、対
応する分離爪266に接続されている。 以上のような構成により、エアーシリンダCD2に高圧
空気が供給されていない状態において、ピストン168は
引き込み位置に付勢されており、全ての分離爪266は、
対応するパレツトp1のフランジ部38から離間した状態で
設定されている。ここで、エアーシリンダCD2に高圧空
気が供給されることにより、分離爪266は、引き込み位
置から突出位置まで突出され、各分離爪266は、対応す
るパレツトp1のフランジ部38に下方から掛止可能な状態
となる。 *段ばらし機構の動作* 以上のように構成される段ばらし機構250において、
以下に、その一括段ばらし動作を説明する。 先ず、バツフア台52上に、複数のパレツトp1が段積み
された状態で搬送されて来た時点で、上述したエアーシ
リンダCD2に高圧空気が供給され、分離爪266は、引き込
み位置から突出位置まで偏倚され、対応するパレツトp1
のフランジ部38に下方から掛止可能な状態に設定され
る。この後、エアーシリンダCD1の第1の入力端に高圧
空気が供給され、各分離爪266は、これの配設ピツチを
広げられるように上方に偏倚される。このようにして、
各分離爪266は、下方からフランジ部38に掛止して、各
パレツトp1は、直下方に位置するパレツトp1から側方に
引き出し可能に分離された状態に設定されることにな
る。 以上詳述したように、この第1の変形例によれば、バ
ツフア台52上に載置された複数のパレツトp1は、この段
ばらし機構250を利用することにより、一度に、全ての
パレツトp1を互いに分離して、側方に引き出し可能な状
態に設定することが出来るようになる。このため、上述
したようにして、ロボツト12から、残り個数が1個にな
されたと認識された部品と同一の部品が収納されたパレ
ツトp1が、バツフア台52上の何の高さ位置にあろうと
も、その位置からパレツトp1をエレベータ26に引き出す
ことが出来るようになり、動作時間が一実施例の分離機
構64を用いた場合と比較して、良好に短縮されることに
なる。 尚、このようなバツフアを備えたFACシステムの制御
であるが、バツフアにより分離されたパレツトのエレベ
ータへの引き出し位置も、個々のパレツトにおいて固定
されている。従つて、エレベータのパレツトの入れ換え
準備における待機位置は、どのパレツトをバツフアから
引き出すかによつて異なる。そのためには、エレベータ
側も、バツフア側と同じく、第25A図に示したような情
報ももつていれば、ロボツトからの入れ換え準備指示が
あつて、どの位置にある部品をストツカが必要としてい
るかを、この情報から知ることができる。 第2の変形例の説明 次に上述した一実施例のエレベータ26においては、入
れ換え機構96の3つのフツク108,116,126を搬送方向d
に沿つて移動させるための駆動源として、共通のサーボ
モータME2を用いるように説明したが、この発明は、こ
のような構成に限定されることなく、第35図乃至第39図
に第2の変形例として示すように、部品xの満載された
パレツトpを搬送方向dに沿つて移動させるためにフツ
ク108,116を駆動するための駆動モータと、空パレツト
P′を搬送方向dに沿つて移動させるためにフツク126
を駆動させるための駆動モータとを別々に設けるように
構成しても良い。 *エレベータの説明* 即ち、第35図に示すように、この第2の変形例に係わ
るエレベータ300は、その上面及び下面にガイド溝102,1
32が夫々形成されていないことを除いて、一実施例のエ
レベータ本体86と同様なエレベータ本体86を備えてい
る。また、入れ換え機構96は、エレベータ本体86の上板
86aの下面に取り付けられた部品xが満載されたパレツ
トpの入れ換え用の実パレツト入れ換え機構96aと、エ
レベータ本体86の下板86bの下面に取り付けられた空パ
レツトp′の入れ換え用の空パレツト入れ換え機構96b
とから構成されている。 この実パレツト入れ換え機構96aは、第36図及び第37
図に示すように、エレベータ本体86の上板86aの下面
に、一対の第1のガイド部材302a,302bを搬送方向dに
沿つて延出した状態で備えている。そして、両第1のガ
イド部材302a,302bには、第1のスライド板304が搬送方
向dに沿つて往復動可能に支持されている。 ここで、この第1のスライド板304の中央部には、後
述する第1のボールねじ306が螺合する突出部308が一体
に形成されている。この第1のボールねじ306は、その
前後両端を上板86aの下面に固定された一対の第1の回
転支持部材310a,310bを介して回転可能に支持されてい
る。また、この第1のボールねじ306は、第1のサーボ
モータM1により回転駆動するように構成されている。こ
のようにして、第1のサーボモータM1の回転軸の回転に
より、第1のボールねじ306が回転駆動され、もつて、
第1のスライド板304が搬送方向dに沿つて往復動され
ることになる。 この第1のスライド板304は、搬送方向dに直交する
方向に沿つて延出するように形成されており、この第1
のスライド板304の両端には、上述した一実施例と同様
に、バツフア22側に第1のフツク108を、エアーシリン
ダCE1を介して進退自在に、また、ストツカ24側に第2
のフツク116を、エアーシリンダCE2を介して進退自在
に、夫々備えられている。この一対の第1及び第2のフ
ツク108,116は、前述した各パレツトP1,p2,p3…のフラ
ンジ部38に形成されたエレベータ26側の第1の切り欠き
部38aと、無人車20側の第2の切り欠き部38bとに、夫
々、両側から係合可能な形状に形成されている。 ここで、エレベータ本体86の上板86aの下面には、第
1又は第2のフツク108,116に係合され、第1のサーボ
モータM1の回動駆動に応じて引き込み/押し出しされる
パレツトpを摺動自在に支持する一対の固定スライドガ
イド316が配設されている。即ち、両固定スライドガイ
ド316は、引き込み/押し出しされるパレツトpの両側
のフランジ部38の下面に摺動自在に設定されている。 尚、両固定スライドガイド316の上端縁の、エレベー
タ本体86の下板86bからの高さは、最大高さである100mm
の高さを有するパレツトp3を摺動自在に支持するに充分
な高さに設定されている。 一方、前述した空パレツト入れ換え機構96bは、エレ
ベータ本体86の下板86bの下面に、一対の第2のガイド
部材322a,322bを搬送方向dに沿つて延出した状態で備
えている。そして、両第2のガイド部材322a,322bに
は、第2のスライド板324が搬送方向dに沿つて往復動
可能に支持されている。 ここで、この第2のスライド板324の中央部には、後
述する第2のボールねじ326が螺合する突出部328が一体
に形成されている。この第2のボールねじ326は、その
前後両端を下板86bの下面に固定された一対の第2の回
転支持部材330a,330bを介して回転可能に支持されてい
る。また、この第2のボールねじ326は、第2のサーボ
モータM2により回転駆動するように構成されている。こ
のようにして、第2のサーボモータM2の回転軸の回転に
より、第2のボールねじ326が回転駆動され、もつて、
第2のスライド板324が搬送方向dに沿つて往復動され
ることになる。 この第2のスライド板324は、搬送方向dに直交する
方向に沿つて延出するように形成されており、この第2
のスライド板324の下面の両端には、ストツカ24側に第
3のフツク126を一体に備えたフツク部材332が、搬送方
向dに直交する方向に沿つてスライド可能に夫々取り付
けられている。この第3のフツク126は、前述した各パ
レツトp1,p2,p3…のフランジ部38に形成された無人車20
側の第2の切り欠き部38bに、両側から係合可能な形状
に形成されている。 一方、スライド板324の両端には、搬送方向dに直交
する方向に沿つて延出した状態で、第2のエアーシリン
ダC2が取り付けられている。この第2のエアーシリンダ
C2の第2のピストン334の先端部に、前述したフツク部
材332が接続されている。このようにして、第2のエア
ーシリンダC2の駆動に応じて、第3のフツク126は、フ
ランジ部38の第2の切り欠き部38bに係脱すべく往復駆
動されることになる。 また、エレベータ本体86の下板86bのには、この第3
のフツク126によりストツカ24から取り出された空パレ
ツトp′を摺動自在に受けるための一対の可動スライド
ガイド336が配設されている。ここで、両可動スライド
ガイド336は、ここに受けた空パレツトp′を、前述し
た搬出機構76の搬出ローラ78群上に載置するために、搬
送方向dに直交する方向に沿つて、換言すれば、ここに
受けた空パレツトp′から離脱するように、摺動可能に
設定されている。即ち、第38図及び第39図に示すよう
に、両可動スライドガイド336は、スライド部材338を夫
々介して、エレベータ本体86の下板86bの下面に、摺動
可能に取り付けられている。一方、下板86bの下面の両
側には、可動スライドガイド336を往復駆動するための
第3のエアーシリンダC3が取り付けられている。この第
3のエアーシリンダC3の第3のピストン340の先端部
に、前述した可動スライドガイド336が接続されてい
る。このようにして、第3のエアーシリンダC3の駆動に
応じて、可動スライドガイド336は空パレツトP′のフ
ランジ部38に係脱すべく往復駆動されることになる。 以上のように構成される実パレツト入れ換え機構96a
と空パレツト入れ換え機構96bとを有する入れ換え機構9
6において、パレツトp及びパレツトp′の入れ換え動
作は、第1及び第2のフツク108,116が同時に駆動され
ることを除いて、上述した一実施例における入れ換え機
構96の入れ換え動作と同様であるので、その説明を省略
する。 以上詳述したように、この第2の変形例においては、
実パレツトpの入れ換えに際しての駆動源と、空パレツ
トp′の入れ換えに際しての駆動源とを、別々のサーボ
モータM1,M2から構成するようにしても、上述した一実
施例の構成と同様の効果を奏することが出来るものであ
る。 尚、この第2の変形例に係る制御は、前記一実施例に
おいてエレベータの1つのモータにより3つのフツクを
駆動していたのを、2つのモータにより駆動していると
いうに過ぎないので、その説明は省略する。 第3の変形例の説明 次に上述した一実施例のエレベータ26においては、入
れ換え機構96の3つのフツク108,116,126を設け、実パ
レツトpの取り込み・押し出し用として、第1及び第2
のフツク108,116を上段に配設し、空パレツトp′の引
き込み用として、第3のフツク126を下断に配設するよ
うに説明したが、この発明は、このような構成に限定さ
れることなく、第40図及び第41図に第3の変形例として
示すように、この入れ換え機構350は、第3のフツクを
除去した状態で、第1及び第2のフツク108,116のみを
備えるように構成しても良い。 *入れ換え機構の説明* 即ち、第40図に示すように、このエレベータ26のエレ
ベータ本体86は、これの下板86bの中央部分が搬送方向
dに沿つて切り取り部86cが形成されており、この切り
取り部86cを介して、パレツトPが搬送方向に沿つて通
過可能な状態に形成されている。 ここで、前述したスライド板106の両端には、搬送方
向dに沿つて延出した状態で、エアーシリンダ支持板11
2が夫々固着されている。このエアーシリンダ支持板112
のバツフア22側端部には、第1のフツク108を往復駆動
するための第1のエアーシリンダCE1が取り付けられて
いる。この第1のエアーシリンダCE1の第1のピストン1
14の先端部に、前述した第1のフツク108が接続されて
いる。このようにして、第1のエアーシリンダCE1の駆
動に応じて、第1のフツク108はフランジ部38の第1の
切り欠き部38aに係脱すべく往復駆動されることにな
る。 また、このスライド板106のストツカ24側の側面の両
端部には、第2のフツク116が第2のフツクスライド部
材118を介して、スライド板106の長手軸方向に沿つて、
換言すれば、搬送方向dに直交する方向に沿つてスライ
ド可能に取り付けられている。この一対の第2のフツク
116は、前述した各パレツトp1,p2,p3…のフランジ部38
に形成された無人車20側の第2の切り欠き部38bに、両
側から係合可能な形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエアーシリ
ンダ支持板112のストツカ24側端部には、第2のフツク1
16を往復駆動するための第2のエアーシリンダCE2が取
り付けられている。この第2のエアーシリンダCE2の第
2のピストン120の先端部に、前述した第2のフツク116
が接続されている。このようにして、第2のエアーシリ
ンダCE2の駆動に応じて、第2のフツク116はフランジ部
38の第2の切り欠き部38bに係脱すべく往復駆動される
ことになる。 ここで、エレベータ本体86の下板86b上には、第1の
フツク108によりバツフア22から取り込まれた実パレツ
トp、及び、の第2のフツク116によりストツカ24から
引き込まれた空パレツトp′を摺動自在に受けるための
一対の可動スライドガイド352が配設されている。 ここで、両可動スライドガイド352は、ここに受けた
空パレツトp′を、前述した搬出機構76の搬出ローラ78
群上に載置するために、搬送方向dに直交する方向に沿
つて、換言すれば、ここに受けた空パレツトp′から離
脱するように、摺動可能に設定されている。即ち、エレ
ベータ本体86の下板86b上には、搬送方向dに直交する
方向に沿つて可動スライドガイド352を摺動支持するた
めに、スライド部材354が取り付けられている。 また、下板86b上には、切り取り部86cの搬送方向dに
沿う両側縁の中央部に隣接した状態で、可動スライドガ
イド352を往復駆動するための第4のエアーシリンダCE4
が取り付けられている。この第4のエアーシリンダCE4
の第4のピストン256の先端部に、前述した可動スライ
ドガイド352が接続されている。このようにして、第4
のエアーシリンダCE4の駆動に応じて、可動スライドガ
イド352は空パレツトp′のフランジ部38に係脱すべく
往復駆動されることになる。 以上のように、第3の変形例に係わる入れ換え機構35
0を構成することにより、この可動スライドガイド352上
に、一旦空パレツトp′をストツカ24から引き込んだ後
において、この空パレツトp′を一旦、搬出機構76上に
載置して、この入れ換え機構350から取り外すべく、下
降する。そして、このように、この入れ換え機構350か
ら空パレツトp′を離して、エレベータ本体86内が再び
空になされた状態で、今度は、バツフア22において分離
された実パレツトpを受け取るべく、上昇させて、分離
位置に隣接する高さ位置まで移動させる。この分離位置
において、バツフア22から実バレツトpを受け取り、こ
の実パレツトpを、今度は、空パレツトp′を引き込ん
で空になつたストツカ24の所定位置へ、押し出すことに
なる。 このようにして、一連のパレツトの入れ換え動作が終
了する。 *制御* 第42A図〜第42H図を用いて、この第3の変形例に係る
エレベータの動作をストツカの動きと共に説明する。こ
の変形例の制御について、ロボツト,ストツカ,バツフ
アに関しては、ロボツトがステツプS26で、前記基本実
施例の制御は修正を要しないので、ロボツトは第23A
図,第23B図を、ストツカは第24A図,第24B図を、バツ
フアは第25B図,第25C図を援用する。そして、エレベー
タについては、第42A図〜第42H図により、制御動作のシ
ーケンスを説明する。この変形例のエレベータは、基本
実施例にあつた下部の空パレツト引き出し機構が取り除
かれているので、そのために、先にストツカからの空パ
レツトの引き出し空パレツトの段積み新パレツトの
挿入というシーケンスをとる。 第42A図において、工程番号L0のパレツト(棚S
[L0]に載置)が残個数Z[L0]=1になつたとする
と、ロボツトはこの時点で、バツフア,エレベータに対
しパレツト入れ換え準備の指示を出す。この準備指示を
受けたバツフアは、前述の基本実施例のバツフア制御に
従つて工程L0(=D0)の部品名等から、その補給パレツ
トがバツフア台52の何段目に載つているかを調べ(第25
A図参照)、そのパレツトを分離位置において分離す
る。一方、入れ換え準備指示を受けた変形型エレベータ
は、その入れ換え待機位置に移動する。その待機位置と
は、工程L0におけるストツカS[L0]の位置である。こ
の待機位置にエレベータが到着したときは、第42B図に
示す如く、ストツカの工程は別の工程L′に移行してい
るであろう。工程が一巡して、前記棚S[L0]のパレツ
トがロボツトの引き出し台154位置に来たときは、残個
数Z[L0]は零になつている。すると、ここで、空パレ
ツトの、ストツカ側からエレベータ側への引き出しが行
なわれる(第42C図〜第42D図)。空パレツトをエレベー
タが取り込んだら、エレベータは下降して搬送機構76の
上に空パレツトを積み上げる(第42E図)。この状態で
は、エレベータはいかなるパレツトも保持していない。 その後、エレベータはバツフアの分離位置まで上昇
し、分離されている新たなパレツトを取り込む。この取
り込みを終了すると、エレベータは、バツフアに対し、
この取り込み終了の完了通知を送り、更に動きを停止し
て待つているストツカの、S[L0]の位置まで下降する
(第42F図)。このストツカの待機位置まで下降したエ
レベータは、新たなパレツトをストツカに押し込んで
(第42G図,AH図)、ストツカに対して入れ換え終了通知
を送る。この通知を受けたストツカはロボツト側への部
品供給を再開する。 上述したように、この第3の変形例においては、空パ
レツトP′と実パレツトpとの入れ換え動作に、前述し
た一実施例の場合と比較して多少の時間はかかるもの
の、入れ換え機構350の構成が簡略化され、コストの低
減を図ることが可能となる。 第4の変形例の説明 *構成* また、上述した一実施例の搬出機構76においては、下
降したエレベータ26から離された空パレツトp′を段積
みされた状態で保持しておき、この段積みされた数が所
定の値に至つた時点で、この搬出機構76を駆動して、バ
ツフア台52の下方、即ち、無人車20の空パレツト載置台
に隣接位置まで搬出するように構成されており、特に、
この搬出機構76は、下方で固定された状態に(上下動不
能に)設定されるように説明したが、この発明は、この
ような構成に限定されることなく、第43図乃至第44図に
第4の変形例として示すように、エレベータ26の下方に
位置する搬出機構76の部分が、上下動可能に構成され、
所謂リフト機構を備えるように構成しても良い。 即ち、第43図に示すように、この第4の変形例に係わ
る搬出機構76は、バツフア台52の下方に位置する固定搬
送機構400と、エレベータ26の下方に位置するリフト機
構402とを備えている。ここで、固定搬送機構400は、一
実施例において説明した搬送機構76と同様の構成である
ため、その説明を省略する。 一方、リフト機構402は、図示するように、エレベー
タ26を構成する支柱82a,82b,82c,82dに取り付けられた
ガイド部材88には、エレベータ本体86が取着される摺動
部材90より下方に位置した状態で、他の摺動部材404が
摺動自在に取着されている。これら4個の摺動部材404
に四隅が取着された状態で、リフト台406が上下動可能
に配設されている。このリフト台406上には、これが最
下位置にもたらされた状態で、固定搬出機構400に設け
られた搬出ローラ78a群と水平状態に整合されて配設さ
れる搬出ローラ78b群が設けられている。 また、図中、向う側の支柱82b,82dの間の空間に入り
込んだ状態で、このリフト台406の側面には、突出片408
が一体に取着されている。そして、両支柱82b,82dに架
け渡された状態で、エアーシリンダ取り付け部材410
が、水平に延出して、設けられている。このエアーシリ
ンダ取り付け部材410の上面には、ピストン412を下方に
突出した状態で、エアーシリンダCLが取り付けられてい
る。このピストン412の下端は、上述した突出片408の上
面に固着されている。 尚、このエアーシリンダCLは、これのピストン412の
突出量を任意に設定可能に、図示しないブレイキ機構を
備えているものである。また、このエアーシリンダC
Lは、通常状態において、ピストン412を最大量突出した
状態に保持されており、これに高圧空気が供給されるこ
とにより、ピストン412を引き上げるように、換言すれ
ば、突出量を減じて、リフト台406を上昇駆動させるよ
うに構成されている。 一方、上述したシリンダ取り付け部材410の下面に
は、これから下方に延出した状態で、センサ取り付け部
材414が取着されている。このセンサ取り付け部材414に
は、上下動されるリフト台406に対向可能な状態で、3
個のセンサS1、S2,S3が、上下方向に沿つて並設されて
いる。 これらセンサS1、S2,S3は、このリフト台406に載置さ
れた空パレツト群p′の最上位置のリフト位置(上昇待
機位置)を以下に述べる理由により3種類だけ変更制御
するため、換言すれば、リフト台406上にエレベータ本
体86から空パレツトp′を放つ際に、このリフト台406
を予め上昇待機させておく位置を3種類に変更制御する
ために配設されている。 即ち、第44図に示すように、最下位置にあるエレベー
タ本体86の下部に保持された空パレツトp1′,p2′,p3
の高さに応じて、基台からこの空パレツトp1′,p2′,
p3′の底面までの高さは、変化することになる。このた
め、エレベータ本体86の下部に保持された空パレツト
p1′,p2′,p3′が、リフト台406上の空パレツト群p′
の上に放たれる際におけるエレベータ本体86の下降制御
は、複雑になると共に、リフト台406をどこまで上昇さ
せればよいのかの判断が困難になる。 換言すれば、エレベータ26における空パレツトp1′,p
2′,p3′の引き込み動作が行なわれている間に、リフト
台406を所定の上昇待機位置まで上昇させておけば、エ
レベータ本体86の下降時間は、最短になされ、これ以降
の動作が、迅速に行なわれることになる。このようにし
て、これらセンサS1,S2,S3は、エレベータ本体86の下降
制御を簡略化すること、且つ、下降時間を短縮化するこ
とを目的として、リフト台406を、リフト台406上に重ね
られる空パレツトp1′,p2′,p3′の高さに応じて、極
力、上昇待機位置に待機させておく為に設けられてい
る。 このため、最上位置のセンサS1は、エレベータ本体86
が、最下位置にある状態で、エレベータ本体86の下部に
保持した空パレツトp′の高さが25mmである場合におい
て、この空パレツトp1′の下面の高さ位置から、所定距
離Lだけ下方に位置するように設定されている。 また、2番目の高さ位置にあるセンサS2は、センサ
より25mmだけ下方に位置するように設定されている。即
ち、2番目のセンサS2は、エレベータ本体86が、最下位
置にある状態で、エレベータ本体86の下部に保持した空
パレツトp′の高さが50mmである場合において、この空
パレツトp2′の下面の高さ位置から、前述した所定距離
Lだけ下方に位置するように設定されている。 更に、3番目の高さ位置にあるセンサS3は、センサS2
より50mmだけ下方に位置するように設定されている。即
ち、3番目のセンサS3は、エレベータ本体86が、最下位
置にある状態で、エレベータ本体86の下部に保持した空
パレツトp′の高さが100mmである場合において、この
空パレツトp3′の下面の高さ位置から、前述した所定距
離Lだけ下方に位置するように設定されている。 ここで、この所定距離Lは、この間隔を存した状態
で、エレベータ本体86から空パレツトp1′,p2′,p3′が
リフト台406上に載置された空パレツトp′上に放たれ
た場合において、良好に、この放たれた空パレツト
p1′,p2′,p3′がリフト台406上の空パレツトp′上に
重ねられるに充分な僅かな距離に設定されている。 このようにして、エレベータ本体86は、これに支持し
た空パレツトp1′,p2′,p3′を、リフト台406上に載置
された空パレツトp′上に移す際においては、リフト台
406が、予じめ、これに載置された空パレツトp′の最
上位置を、エレベータ本体86の最下位置及びこれに保持
した空パレツトp1′,p2′,p3′の高さに対応した上昇待
機位置にもたらされている。この結果、エレベータ本体
86は、単に、これの最下位置まで、下降動作すれば良く
なり、下降制御が簡単になると共に、下降時間が最短に
なされることになる。 *制御* 以上のように構成されたこの第4の変形例において、
以下に、その動作制御の概略を第45図を用いて説明す
る。この変形例の制御は第26A図のステツプS226〜ステ
ツプS236が変更されるものである。即ち、ストツカの制
御のステツプS76若しくはステツプS108において、空パ
レツトp′の入れ換え要求がエレベータに出されると、
エレベータ本体の方は前述した所定の動作を行なつて、
ステツプS220(第26A図)で空パレツトp′と新たなパ
レツトpとの入れ換えを行なう。 一方、リフト機構側も前記入れ換え要求をステツプS4
20(第45図)で待つていて、この要求があると、ステツ
プS422でエレベータに保持されている空パレツトの厚さ
を知る。この厚さの種類が分ると、ステツプS424で、エ
アシリンダCLを駆動して、その厚さに対応した前述の3
つのセンサS1〜S3位置のいずれかにまでリフト台406を
上昇させる。そして、ステツプS426で、待機位置到着通
知をエレベータ側に送りつつ、エレベータ側からの空パ
レツトp′放出通知を待つ。 一方、パレツト入れ換えを終了したエレベータは、ス
テツプS222(第26A図)でこの通知をストツカに送つ
て、ステツプS400(第45図)で、第43図に示した位置ま
でエレベータ本体を下降させる。そして、この位置で、
リフト機構からの待機位置到着通知を待つ。リフト機構
側からの通知があつた時点では、エレベータ下部に保持
された空パレツトp′と、リフト台406上の最上位空パ
レツトp′との距離は略Lまで近接しているのは前述し
た通りである。そこで、ステツプS404でエレベータ下部
に保持されている空パレツトを放出し、ステツプS406で
リフト機構側に放出通知を送る。 放出通知を受けたリフト機構側は、ステツプS428から
ステツプS430に進んで、リフト台406を床位置まで下降
させる。この時点で、今積み上げられた空パレツトp′
が最大高さセンサ位置に達するかを調べる。最大位置高
さに達しているとエレベータの上下動に支障をきたすか
ら、ステツプS434で、固定搬送機構400を駆動して、段
積みされた空パレツトを搬出する。 このようなエレベータ及びリフト機構の制御により、
エレベータ本体86は、単に、これの最下位置まで、下降
動作すれば良くなり、下降制御が簡単になると共に、下
降時間が最短になされることになる。 尚、前述の基本実施例のエレベータ制御においては、
空パレツトの厚さはH[L]として与えられるものであ
るが、この厚さを間違えると、エレベータ本体の破損に
つながるために、空パレツト厚さの確認手段として、次
のような付属機構を設けてもよい。即ち、エレベータ本
体86の下部に引き込まれた空パレツトp1′,p2′,p3′の
夫々の高さを検出するために、図示していないが、エレ
ベータ本体86の下部に、ここに引き込まれた空パレツト
p1′,p2′,p3′の高さを検出するためのセンサ群を設け
て、上記H[L]と、これら不図示のセンサの検出によ
る厚さ種類の判別とを照合確認するのである。 また、前記3つのセンサS1〜S3を1つに省略すること
も可能であり、そのような場合は、前記最大高さセンサ
S4と兼用にしてもよい。但し、この場合は、エレベータ
本体下部に保持された空パレツトと段積みされた空パレ
ツトとは、パレツトの厚さに応じて3通りの距離をとる
ために、エレベータ本体が更に下降して、この距離を、
空パレツトをエレベータ本体が放出しても問題無い距離
にまで短縮する必要がある。 [他の実施例] *構成* 上述した一実施例の説明においては、ロボツト12に必
要な部品xを供給するための部品供給システム14は、大
別して、無人車20から部品を受け取り、一旦収容してお
くバツフア22と、ロボツト12に隣接して設けられ、この
ロボツト12に組立に必要な部品を組立順序に応じて順次
供給するストツカ24と、このバツフア22とストツカ24と
の間に配設され、ストツカ24において不足状態となつた
部品をバツフア22からストツカ24に移送するエレベータ
26とを備えるように、構成されている。 特に、この一実施例においては、ストツカ24におい
て、部品の残り個数が無くなつて空になつたバレツト
p′を、対応する部品が満載された実パレツトpと入れ
換えるための入れ換え位置は、工程Lでロボツト12への
引き出し位置にあった空パレツトの工程L+1における
位置である。換言すれば、この入れ換え位置は、工程順
Lとその工程に対応するパレツトの棚位置S[L]によ
って規定されており、この入れ換え位置と、バツフア22
における分離位置とは、異なる高さになる場合が多い。
従って、この間で、実パレツトpをバツフア22からスト
ツカ24まで移送するためのエレベータ26が必要となる。 しかしながら、この発明は、このような一実施例の構
成に限定されることなく、第46図乃至第49図に他の実施
例と示すように構成しても良い。 即ち、他の実施例においては、バツフア22における分
離位置と、ストツカ24における入れ換え位置とを、同一
高さ位置に設定すると共に、バツフア22における分離位
置をバツフア台52の直上側に設定することにより、前述
した一実施例において必要とされたエレベータ26を不要
とすることができるものである。 以下に、他の実施例に係わるFAC10の構成を詳細に説
明する。尚、以下の説明において、上述した一実施例の
構成及び種々の変形例において用いた部材と同一部材に
関しては、同一符号を付して、その説明を省略する。 即ち、第46図に示すように、ロボツト12に必要な部品
を供給する部品供給システム14は、大別して、無人車20
から部品を受け取り、一旦、収容しておくバツフア450
と、このバツフア450とロボツト12との間に設けられ、
このロボツト12に組立に必要な部品を組立順序に応じて
順次供給するストツカ24とを備えている。 尚、このバツフア450は、上述した一実施例のバツフ
ア22と異なり、ストツカ24から空パレツトP′を一旦受
け取り、ここで分離したパレツトpをストツカ24の入れ
換え位置に押し出す機能を有していると共に、バツフア
台52上には、ストツカ22において部品個数が零になる順
序で、下からパレツトpが積み上げられている。また、
このバツフア台52は、上下位置を固定された状態で取り
付けられている。 詳細には、このバツフア450は、第47図に示すよう
に、両起立板46a,46bに挟まれた状態で、スペーサブロ
ツク452を介して、バツフア台52を、無人車20のパレツ
ト載置台32と同一高さに固定して備えている。換言すれ
ば、スペーサブロツク452が設けられた分だけ、バツフ
ア台52の側面は、対応する起立板46a,46bから離間して
いる。 このバツフア台52の上方に位置した状態で、このバツ
フア台52上に直接載置されているパレツトpを、これよ
り上側に位置するパレツト群から独立して分離するため
の分離機構454が設けられている。 この分離機構454は、両起立板46a,46bの上端に夫々固
着された取り付け部材456を備え、各取り付け部材456の
搬送方向dに沿う両端部には、ガイド軸458が互いに平
行に立ち下がつた状態で取り付けられている。そして、
搬送方向Dに沿う一対のガイド軸458の下端には、分離
爪取付板460が取着されている。各分離爪取付板460の下
面には、パレツトpのフランジ部38に下方から掛止可能
に、一対の分離爪462が、夫々、搬送方向Dに直交する
方向に沿つて進退自在に取り付けられている。 一方、各取り付け部材456の中央部には、上下方向に
沿つて延出した状態で、ボールねじ464が回転自在に軸
支されている。このボールねじ464の下端は、対応する
起立板46a,46bに固着された支持板466に回転自在に軸支
されている。ここで、前述した分離爪取付板460の中央
部には、このボールねじ464の中間部が螺合されるボー
ルねじ受け部468が設けられている。 また、図中向う側の取り付け部材456の上面には、ス
テイ470を介して、サーボモータMTが取り付けられてい
る。このサーボモータMTの駆動軸には、上述のボールね
じ464の上端が接続されており、これの回転に応じて、
ボールねじ464は、回転駆動されるよう構成されてい
る。 ここで、この駆動軸には、駆動プーリ472が同軸に取
着されている。一方、図中手前側のボールねじ464の上
端には、従動プーリ474が同軸に取着されている。そし
て、これら駆動プーリ472と従動プーリ474とには、タイ
ミングベルト476が捲回されている。このようにして、
一対のボールねじ464は、互いに同期して回転駆動され
ることになる。即ち、両分離爪取付板460、従つて、両
分離爪462は、互いに同一高さを有して、上下動される
ことになる。 そして、前述した各分離爪462を、対応する分離爪取
付板460から進退駆動するために、この分離爪取付板460
の後面には、エアーシリンダCT1が夫々設けられてい
る。このエアーシリンダCT1の図示しないピストンの先
端は、対応する分離爪462に接続されている。ここで、
各分離爪462は、一対のガイドピン478を介して進退自在
に支持されているものである。 尚、各エアーシリンダCT1は、これに高圧空気が供給
されていない状態において、対応する分離爪462をフラ
ンジ部38から離間した引き込み位置に偏倚し、高圧空気
を供給された状態において、フランジ部38に掛止可能な
突出位置に偏倚されるように構成されている。 以上のように分離機構454は構成されているので、バ
ツフア台52上に段積みされた状態の複数のパレツトp群
から、最下位置のパレツトpa、即ち、バツフア台52上に
直接載置されていて、次にストツカ24に移送されること
になされているパレツトpaを分離する場合には、先ず、
分離爪462を引き込み位置に偏倚した状態で、この分離
爪462を下から2番目のパレツトpbのフランジ部38より
直下方に隣接する位置まで、サーボモータMTを介して、
移動する。 この後、エアーシリンダCT1に高圧空気を供給して、
分離爪462を突出位置に偏倚する。これにより、各分離
爪462は、バツフア台52から2番目に位置するパレツトp
bのフランジ部38に下方から掛止可能な状態となる。こ
の状態から、サーボモータMTが起動して、分離爪取付板
460、即ち、分離爪462を上方へ移動する。 このようにして、下から2番目のパレツトpbは、この
上に重ねられたパレツトp群と共に、上昇させられるこ
とになる。換言すれば、最下位置にあるパレツトpaをバ
ツフア台52上に残した状態で、下から2番目以上のパレ
ツト群pは、持ち上げられ、最下位置のパレツトpaから
分離されることになる。従つて、分離された最下位置の
パレツトpa、換言すれば、次にストツカ24に移送される
べきパレツトpaは、搬送方向dに沿つて、独立して引き
出し可能な状態に設定される。 一方、このバツフア450は、バツフア台52の周囲に位
置した状態で、パレツトpの入れ換え機構480を備えて
いる。この入れ換え機構480は、第48図及び第49図にも
示すように、バツフア台52の下方において、一対のガイ
ド軸482a,482bを介して、搬送方向dに沿つて往復動可
能に設けられた水平なスライド板484を備えている。前
述したバツフア台52の下面の中央部には、第48図に示す
ように、搬送方向dに沿つて、ボールねじ486が両端を
回転支持部材488a,488bを介して回転自在に支持された
状態で配設されている。ここで、このスライド板484
は、一対のローラ484a,484bを介して、バツフア台52の
下面に転接するよう構成されている。 このボールねじ486は、スライド板484の中央部に一体
に形成された螺合部484cに螺合している。尚、図示して
いないが、このボールねじ486は、サーボモータにより
回転駆動され、この結果、ボールねじ486と螺合部484c
との螺合を介して、スライド板484が搬送方向dに沿つ
て往復駆動されるように構成されている。 このスライド板484の下面には、ストツカ24から空パ
レツトp′を引き込んで、バツフア台52の下部に支持す
るための一対の第1のフツク490a,490bが、搬送方向d
に直交する方向に沿つて進退自在に取り付けられてい
る。また、この下面には、第1のフツク490a,490bを夫
々往復駆動するためのエアーシリンダCT2が取着されて
いる。各エアーシリンダCT2のピストン492は、上述した
第1のフツク490a,490bに接続されている。 ここで、このエアーシリンダCT2は、これに高圧空気
が供給されていない状態において、対応する第1のフツ
ク490a,490bを、これがパレツトpのフランジ部38から
側方に離間する位置に偏倚するよう動作し、また、これ
に高圧空気が供給された状態において、対応する第1の
フツク490a,490bを、これたパレツトpのフランジ部38
の第2の切り欠き部38bに係合するよう移動するように
動作する。 一方、入れ換え機構480は、両第1のフツク490a,490b
により、ストツカ24から引き込まれてきた空パレツト
p′を受けるための可動スライドガイド494a,494b備え
ている。両可動スライドガイド494a,494bは、対応する
起立板46a,46bに、ガイドピン496a,496bを介して、搬送
方向dに直交する方向に沿つて進退自在に設けられてい
る。各可動スライドガイド494a,494bは、対応する起立
板46a,46bに固着されたエアーシリンダCT3のピストン49
8の先端に取着されている。 ここで、このエアーシリンダCT3は、これに高圧空気
が供給されていない状態において、対応する可動スライ
ドガイド494a,494bを、引き込まれた空パレツトp′の
フランジ部38に下方から掛止する突出位置に偏倚し、こ
れに高圧空気が供給された状態において、対応する可動
スライドガイド494a,494bを、引き込まれた空パレツト
p′のフランジ部38から側方に離間する引き込み位置に
偏倚するように構成されている。 また、上述した入れ換え機構480は、バツフア台52の
上部側方に位置した状態で、実パレツトpをストツカ24
に押し込むための一対の第2のフツク500a,500bを備え
ている。両第2のフツク500a,500bは、両側から実パレ
ツトpのフランジ部38の第2の切り欠き部38bに係合可
能に設けられている。ここで、両第2のフツク500a,500
bは、スライド板484に一体に接続された支持ステイ502
a,502bの上面に固着されたエアーシリンダCT4のピスト
ン504の先端に夫々取着されている。 このエアーシリンダCT4は、これに高圧空気が供給さ
れていない状態において、対応する第2のフツク500a,5
00bを、フランジ部38から側方に離間する引き込み位置
に偏倚し、これに高圧空気が供給された状態において、
対応する第2のフツク500a,500bを、フランジ部38の第
2の切り欠き部38bに係合する突出位置に偏倚するよう
構成されている。 尚、上述したように、このようなバツフア450を備え
た他の実施例におけるストツカ24は、上述した一実施例
の構成と同様であるが、その動作において、多少異なる
ものである。即ち、一実施例におけるストツカ24は、昇
降枠152における各パレツトpの引き出し位置が、引き
出し台168に各々対向できる範囲で上下動するように動
作していたが、この他の実施例におけるストツカ24は、
上述の動作を実行しつつ、更に、バツフア450の分離位
置に、昇降枠152における各パレツトpの引き出し位置
が、各々対向できるように動作するものである。 ここで、このような他の実施例においては、バツフア
台52の下部に受けた空パレツトp′を搬出機構76上に載
置させるために、この搬出機構76は、上述した一実施例
の第4の変形例において説明したリフト機構と同一構成
のリフト機構402を、バツフア台52の下方部分に備えて
いるものである。 *制御* 以上のように構成される他の実施例に係わるストツカ
24及びバツフア450についての制御動作を以下第50A図,
第50B図に基づいて説明する。尚、ロボツト側の制御
は、その概略において、第24A図,第24B図に示したプロ
グラムを援用する。これらの制御の特徴は、前記一実施
例の如きエレベータがないために、パレツト入れ換え準
備の要求がロボツトから出ても、バツフアのみがその準
備動作を行ない、ストツカ24側は、パレツト内の部品個
数が零になったことをロボツトから知らされた(入れ換
え要求フラグI[L]=1)時点で、ロボツトへの部品
供給を一時停止して(即ち、次の工程に進まないで)、
前述したバツフアによるパレツトの分離位置までストツ
カの昇降枠152を移動する。そして、この分離位置で、
空パレツトと実パレツトとの入れ換えを行なう。その
後、再び、元の工程順に従って、その工程の棚位置にあ
るパレツトを引き出し部154の引き出し位置に整合する
ようになるまで移動して、ロボツトへの部品供給を再開
するものである。 第50A図は、この他の実施例に係るストツカの制御プ
ログラムのフローチヤートである。ステツプS600ステ
ツプS608までは、ロボツトから受けた工程番号G(=
L)に従って、その番号に対応する棚位置にあるパレツ
トを引き出し台154の引き出し位置まで、ストツカ24の
昇降枠152を上下移動し、その引き出し部154位置におい
て、求められているパレツトを引き出すまでの制御を示
す。ロボツトにはステツプS610で、パレツト引き出しの
準備完了を通知して、ステツプS611で、ロボツトからの
部品ピツク完了を待つ。ピツク完了があると、ステツプ
S611からステツプS612に進み、引き出し部154上のパレ
ツトを昇降枠152内に戻し、ステツプS614で、ロボツト
により入れ換え要求フラグI[L]が“1"にセツトされ
ていないかを調べる。 このフラグがセツトされていない場合は、ステツプS6
28〜ステツプS634を実行し、更にステツプS606に戻っ
て、上記制御を、ステツプS614で、入れ換え要求フラグ
I[L]が“1"になるまで繰り替えす。 もし上記の繰り返し過程で、ロボツト側で、パレツト
の部品の残個数が1個になったパレツトが発見された
(第23A図のステツプS22)ならば、ステツプS26(第23A
図)にて、バツフア側に入れ換え準備動作の指示がなさ
れている筈である。 即ち、このような入れ換え準備指示があると、第50B
図のバツフアの制御プログラムのステツプS650から、ス
テツプS652に進んで、工程番号D(第23A図のステツプS
24で、D=Gである)から、その新たなパレツトの圧さ
H[D]を、変数テーブル(第21A図)をサーチするこ
とにより求め、ステツプS654でこの最下位位置にあるパ
レツトを分離する。即ち、H[D]までモータMTを回転
させて分離爪462を上昇し、その時点で、分離しようと
する実パレツトの一段上以上の段のパレツトを前記分離
爪462により掛止するために、エアシリンダCT1を駆動す
る。この掛止後に、更に前記モータMT1を回転させて、
分離対象のパレツトの一段上以上のパレツトを上昇させ
て、分離対象のパレツトを分離する。こうして、実パレ
ツトを他のパレツトから分離した上で、ステツプS655で
ストツカに対して分離完了通知を送出し、ステツプS656
で、ストツカからの入れ換え要求指示を待つ。 一方、ロボツトがフラグI[L]が“1"にセツトした
ことを、ストツカがステツプS614で発見すると、ステツ
プS616に進んで、S[L]の棚にある工程Lの空パレツ
トを、第50C図に示したような空引き出し位置まで上昇
させる。即ち、上昇した時点での空パレツトのある棚の
床上からの位置は、スライドガイド494a(494b)に整合
する位置である。そこで、ステツプS618でバツフアに対
し、空パレツトの入れ換え要求を通知する。そして、ス
テツプS620で、バツフア下部の引き出し機構が空パレツ
トを引き出すまで待つ。 この入れ換え要求を受けたバツフア側では、ステツプ
S658で、空パレツトの引き込み動作を行なう。即ち、エ
アシリンダCT3を駆動して、スライドガイド494aを偏倚
させる。そして不図示のモータを回転させて、第1のフ
ツク490a,490bを偏倚させていない状態で、このフツク
をストツカ内に摺動させる。そして、エアシリンダCT2
を駆動して、前記フツク490a,490bを偏倚させて空パレ
ツトをこのフツクに掛止し、不図示の前記モータを逆転
させて、空パレツトをバツフア下部に引き込む。ステツ
プS660に進み、ストツカに対して、空パレツトの引き出
しが完了したことを通知して、実パレツトの押し込み位
置に移動するようにストツカを促す。 この時点で、バツフアの制御は、2つの並行制御にな
る。即ち、ステツプS662aでの、ストツカからの上記押
出し位置移動完了通知を待つことと、ステツプS662b
で、リフト機構が、バツフアが空パレツトを放出しても
差し支えない位置まで上昇してきたことを待つことであ
る。 ここで、リフト機構402側の制御について説明する。
このリフト機構402は、前述した第4の変形例に等価な
構成を有する。これは、この他の実施例のバツフアの空
パレツト引き出し機構が固定式であるために、第43図,
第44図に示した如く、正確なリフト位置の検出が必要に
なるからである。従って、第50B図に示したリフト機構
側の制御は、第45図のそれにほとんど等しい。即ち、ス
トツカからの入れ換え要求通知をステツプS700で受けた
リフト機構402は、ステツプS702に進み、現在ストツカ
内の空パレットの厚さを調べて、ステツプS704でその厚
さに応じたセンサ位置(第43図のS1,S2,S3)までリフト
台406を上昇させる。この待機位置に到着すると、ステ
ツプS706で、その旨をバツフアに通知して、ステツプS7
08でバツフアからの空パレツト放出通知を待つ。 リフト機構402の待機位置到着と、ストツカの実パレ
ツトの押し入れ位置到着が、いずれが先に起こっても、
また、同時に起こっても構わない。 今、リフト機構402の待機位置到着が先に起こったと
して、バツフアはステツプS662bからステツプS662cに進
み、空パレツトを放出する。即ち、エアシリンダCT3
復帰させて、空パレツトの掛止を解く。ステツプS662d
でその旨をリフト機構402に通知する。この通知を受け
たリフト機構402はステツプS710に進んで、リフト台406
を床位置まで下降させて、ステツプS712,ステツプS714
での、空パレツトがリフト台上に最大高さ位置まで積み
上げられたかを調べる動作を行なう。 一方、ステツプS620でバツフアからの空パレツト引き
出し通知を待っていたストツカは、この通知があると、
第50D図に示す如く、空になった棚を実パレツトの押し
入れ位置まで上昇させる。そして、この位置に到着する
と、ステツプS624で移動完了通知をバツフアに通知し、
バツフアからの新パレツトのストツカ内への押し入れ完
了通知を待つ。 移動完了通知をステツプS662aで受けたバツフアは、
ステツプS664で実パレツトのストツカ内への押出し動作
を開始する。即ち、エアシリンダCT4を偏倚させて、フ
ツク500a,500bをパレツトのフランジに係合させ、そこ
で、不図示のモータを回転させて、この実パレツトをス
トツカの棚内に押し入れる(第50D図)。更に、エアシ
リンダCT4を復帰させ、前記モータを逆転させて、押し
入れ機構をバツフア内に戻す。ステツプS666では、スト
ツカに対し、入れ換え終了通知を送る。更に、ステツプ
S668で、モータMTを逆転させて、ガイド460,462により
持ち上げられていたパレツトをローラ54上に戻し、エア
シリンダCTを復帰させて、分離爪462との係合を解く。 このようにして、固定位置での空パレツトの引き出
し、固定分離位置での実パレツトの押し入制御が完了す
る。 尚、第50B図の制御プログラムではリフト機構402側の
上昇開始は入れ換え要求(残個数零個)であったが、パ
レツト内の残個数が1個になった時点で、行なうように
してもよい。 他の実施例の変形例 上述した他の実施例の構成においては、バツフア台52
上に載置されるパレツトp群は、ストツカ24において入
れ換え要求される順序に下から順次重ねられるよう設定
されている。このようにして、バツフア台52上において
ストツカ24に移送すべく分離されるパレツトは、バツフ
ア台52上に直接載置されているパレツトp、即ち、最下
位置にあるパレツトpに必ず規定されることになる。こ
の為、一実施例において説明したようなエレベータ26は
必要で無くなり、バツフア台52の近傍に、分離機構454
と入れ換え機構480を備えるように構成すれば良いこと
になる。 しかしながら、この発明は、上述した他の実施例の構
成に限定されることなく、第51図に他の実施例の変形例
として示すように、バツフア台52上には、任意の順番で
種々のパレツトpを載置するように構成しても良い。 即ち、第51図に示すように、他の実施例を変形例にお
いては、上述した一実施例において説明したと同一構成
のバツフア22を備えている。従つて、この変形例におい
ては、バツフア台52上に任意に段積みされた複数のパレ
ツトpから、バツフア22の第2の分離爪68において、所
定のパレツトpが分離されることになる。 一方、この変形例においては、このバツフア22の分離
位置に隣接した状態で、このバツフア22において分離さ
れたパレツトpを、分離位置と同一高さまで上昇されて
きたストツカ24に移送させるための、渡し手段の他の態
様としてのトランスフア550が備えられている。 ここで、このトランスフア550は、上述した一実施例
の構成におけるエレベータ機構において、エレベータ本
体86を、バツフア22の分離位置に隣接した状態で、且
つ、その位置を固定されと同じ状態で、備えている。即
ち、このトランスフア550においては、エレベータ本体8
6がトランスフア本体552として、4本の支柱82a〜82dに
固定された状態で備えられている。また、このトランス
フア本体552には、上述した一実施例における入れ換え
機構と同一の構成の入れ換え機構96を備えている。 換言すれば、この変形例においては、上述した他の実
施例において、バツフア450が入れ換え機構480を備えて
いたことと相違して、バツフア22から独立して、トラン
スフア550に入れ換え機構96を備えるように構成したも
のであると言うことが出来る。 以上のように、この変形例を構成することにより、バ
ツフア台52上には、任意の順番でパレツトpが載置され
ていようとも、ストツカ24の要求に従つて、バツフア22
から要求されたパレツトpを分離した上で、トランスフ
ア550を介して、分離位置と同一高さまで上昇されてき
たストツカ24の所定の入れ換え位置に、部品を満載した
パレツトpを補給することが出来るようになる。 尚、このトランスフア550の下部にストツカ24から引
き込んだ空パレツトp′を、搬出機構76上に載置させる
ために、この搬出機構76は、上述した一実施例の第4の
変形例で説明したリフト機構402を備えているものであ
る。 ここで、上述した入れ換え機構96は、一実施例におけ
る入れ換え機構と同一構成を採用するように説明した
が、これに限定されることなく、例えば、一実施例の第
2の変形例において説明した所の、実パレツト入れ換え
機構96aと空パレツト入れ換え機構96bとを独立に備える
構成を採用しても良い事は言うまでも無い。 この他の実施例の変形例に係る制御は、空パレツトの
入れ換え位置は固定であり、その位置までの移動は、エ
レベータが無いために、ストツカ側によってなされるも
のであるから、その基本動作は前述の、第50A図に示し
た制御と類似している。また、バツフアは、第6図に示
したバツフアと同じものであるために、そのバツフア側
の動作制御は第25A図〜第25C図に示した制御プログラム
を援用できる。 [その他] 〈ストツカ内でのパレツトのロツク〉 尚、上述した2つの実施例及び種々の変形例におい
て、ストツカ24内において、各棚板156に掛止されたパ
レツトpは、単にこれのフランジ部38を下方から棚板15
6により支持された状態に設定されているものである。
この為、ストツカ24がパレツトpをロボツト12に供給す
べく上下動すると、これら棚板156に支持されたパレツ
トpの支持位置がずれる可能性が有る。ここで、このよ
うにパレツトpの支持位置がずれると、引き出し部154
における出し入れ機構172のフツク186が、引き出し位置
の棚板156に支持されたパレツトpの第1の切り欠き部3
8aに係合できない事態が生じる虞が有る。この為、第52
図乃至第54図に示すように、ストツカ24内に、各パレツ
トpを支持位置にロツクするロツク機構600を備えるよ
うにすると、更に効果的である。尚、このロツク機構60
0を実効なさしめるために、第52図に示すように、各パ
レツトpの各フランジ部38の下面の後端部(即ち、搬送
方向dに関して反対側で、第2の切り欠き部38bが形成
されている側の端部)には、ロツク機構600によりロツ
クされる係止用穴部38dが形成されている。 一方、上述したロツク機構600は、第53図及び第54図
に示すように、即ち、このロツク機構600は、ストツカ2
4における昇降枠152に取り付けられているものであり、
この昇降枠152の後部において、上下方向に沿つて延出
した状態でロツクロツド602を備えている。このロツク
ロツド602は、その上下両端を、昇降枠152の後部の上下
両端に取着されたガイド部材604a,604bを介して、上下
方向に沿つて往復動可能に配設されている。 このロツクロツド602を上下方向に沿つて往復同する
ために、エアーシリンダCRが、エアーシリンダ取付板60
6を介して、昇降枠152の後部の下端に固着されている。
このエアーシリンダCRのピストン608の上端は、上述し
たロツクロツド602の下端に接続されている。ここで、
このエアーシリンダCRは、これに高圧空気が供給されて
いない状態において、ピストン608を引き込んだ位置に
偏倚され、また、高圧空気が供給された状態で、突出し
た位置に偏倚されるよう構成されている。 このように上下動されるロツクロツド602には、前述
した棚板156と同一の配設ピツチで、各々のパレツトp
に対応した状態で、ロツク部材610が取着されている。
各ロツク部材610は、ロツクロツド602に固着された取付
片610aと、この取付片610aの先端上面に上方に突出した
状態で一体に形成されたロツクピン610bとから構成され
ている。ここで、このロツクピン610bは、前述したパレ
ツトpのフランジ部38の後端下面に形成された係止用穴
部38dに挿脱自在に形成されている。 尚、各ロツクピン610bは、エアーシリンダCRが、ピス
トン608を引き込み位置に偏倚した状態で、第53図及び
第54図に示すように、夫々のパレツトpから下方に離間
するアンロツク位置に規制され、エアーシリンダCRが、
ピストン608を突出位置に偏倚した状態で、図示してい
ないが、夫々のパレツトpの係止用穴部38dに下方から
挿入されるロツク位置に規制されることになる。 ここで、このエアーシリンダCRは、ストツカ24の昇降
枠152からパレツトpが引き出し台168上に引き出される
事に先立つて、高圧空気の供給を停止されることによ
り、ロツク位置からアンロツク位置に偏倚されるように
構成されている。 以上のようにこのロツク機構600は構成されているの
で、ストツカ24内において昇降枠152が上下動している
間は、ロツク機構600のエアーシリンダCRに高圧空気が
供給された状態になされている。このため、ロツク機構
600の各ロツクピン610bは夫々のパレツトpの係止用穴
部38dに挿入され、この結果、全てのパレツトpは、こ
のロツク機構600により、棚板156上に支持された状態に
ロツクされることになる。 従つて、このロツク機構600を備えることにより、例
え、昇降枠152が上下動したとしても、パレツトpの支
持位置は良好に固定されることになる。即ち、パレツト
pが引き出される際において、確実にフツクより係合さ
れることになる。 一方、パレツトpが引き出されるために昇降枠152が
停止した状態において、エアーシリンダCRへの高圧空気
の供給は停止されることになる。このようにして、各ロ
ツクピン610bは、対応する係止用穴部38dから引き抜か
れ、各パレツトpは、棚板156上を搬送方向dに沿つて
スライド自在な状態に設定されることになる。 このようにして、このロツク機構600を備えることに
より、昇降枠152の上下動に基づくパレツトpの支持位
置のずれは発生しなくなり、引き出し部154における出
し入れ機構172のフツク186が、引き出し位置の棚板156
に支持されたパレツトpの第1の切り欠き部38aに常に
確実に係合されることになる。 尚、このロツク機構を付加しストツカにおける制御
は、次の点を新たに追加すればよい。即ち、ストツカで
目標の棚を引き出し部154の引き出し位置まで移動させ
たら、蓋40を備えたパレツトであれば、その蓋を開ける
エアシリンダCS2(第16図)を駆動して蓋を開け、更に
エアシリンダCRを駆動して、ロツクピン610を抜く。ス
テツプS82(第24A図)のパレツトの引き出し部154への
引き出しを開始するようにする。 又、ストツカの昇降ワークの上下動開始は、例えばス
テツプS72において、エアシリンダCS2(第16図)を復帰
して蓋を閉じ、更にエアシリンダCRを復帰して、ロツク
ピン610がロツク状態に復帰したことをもって開始する
ように変更する。 〈FACに対する部品補充〉 上記基本実施例のFACシステムは、ロボツトへのスト
ツカからの部品の効率的供給と、バツフアからストツカ
への部品の効率的補給という課題を達成するものであ
る。しかし、FACシステムも単体では、いずれ、ロボツ
トへの部品供給もストツカへの部品補給もできなくな
り、従って、何等かの形で、外部からFACシステムへの
部品補充が必要である。FACシステムに対する部品補充
は、前述したように、無人車及び生産管理コンピユータ
による自動補充と、人手による補充とが用意されてい
る。どちらを取るかは一概に断定できず、各々に一長一
短がある。 FACシステムに対する外部からの部品補充の契機とな
り得るものは、 :ストツカに新たなパレツトを供給したために、他の
部品のパレツトはあっても、その部品のパレツトが1つ
もなくなってしまった場合、 :搬送機構76上に積載された空パレツトが、エレベー
タの上下動を妨害する程度にまでの数になったとき。 これらの状態が発生することは、少なくとも直ちにロ
ボツトの停止に結び付くために、上記条件が発生したと
きは、直ちにパレツトのバツフアへの補充しなくてはな
らない。 その他に、バツフアにパレツトを補充する条件として
は、 :空パレツトがストツカで発生した場合にその都度、
無人車で補充するというのがある。但し、これは、無人
者によるFACと倉庫間の頻繁な往復、若しくは人手によ
る煩雑な空パレツトの入れ換えが必要となる。 ロボツトが残個数零個を検出するのは、ロボツト制御
(第23A図)のステツプS36若しくはステツプS30であ
る。そこで、この検出と同時に、新たなパレツトを補充
することを命じる補充要求をロボツトが出すようにす
る。さて、この補充要求の送り先は、1つの態様とし
て、無人車に補充を行なうように仕向ける中央生産管理
コンピユータに対してである。他の態様としては、操作
者に対して空パレツト発生を喚起するための警告灯であ
る。前者は自動補充であり、後者は人手による補充であ
る。 ところで、新たなパレツトのバツフアへの補充は、バ
ツフア台上の既存のパレツトに新たなパレツトを追加す
るためのバツフア停止動作と、搬出機構76上に積載され
ていた空パレツトをバツフア側に移すための動作が含ま
れる。従って、このパレツトの補充の準備及び実際のパ
レツトのバツフアへの補充を、何時の段階で行なうか
は、ロボツトの効率的稼動の面から重要である。 *無人車による補充* 第55A図及び第55B図を用いて、無人車による新パレツ
トの補充を説明する。 第55A図は、中央の生産管理コンピユータ及び無人車
等を含めたパレツト補給システムの概要を示す。FACが
ステツプS770で、組立てを行なっていく過程で、生産管
理コンピユータに対し、上述の補充要求を送出する。生
産管理コンピユータからの補充準備指示がなければ、ス
テツプS772からステツプS776へ進んで、FAC内のエレベ
ータの搬出機構76による空パレツトの搬出が開始されて
いないかを調べる。開始されていなければ、ステツプS7
70に戻って、組立てを続行する。 ステツプS750で、上述のロボツトからの補充要求をカ
ウントしていくとともに、その要求を記録していく。こ
れは、生産管理コンピユータが生産管理計画を把握して
いるために、1つのストツカのパレツト内に部品がなく
なっても、バツフア上には同じ部品が他のパレツトに収
容されている場合があり、このことを生産管理コンピユ
ータは認識管理しているからである。従って、ロボツト
からの補充要求が来ても、直ちにその要求に応じて無人
車による補充を行なうことはしない。その代りに、ステ
ツプS752で、生産管理コンピユータがもつところのバツ
フアに積載されているパレツトに関する追跡記録情報を
調べて、必要に応じて、ステツプS754で無人車に対し
て、発車指示を出す。 尚、ステツプS750でロボツトからの補充要求を受ける
と、直ちに無人車を発車させることはしないが、無人車
の上には倉庫から卸した要求のパレツトを積載してお
き、いつでも発車できる体制を取っておく。また、この
パレツトの無人車への積載毎に、倉庫は無人車に対し
て、パレツトに関する情報(第25A図)を与えていく。 ステツプS752における、所定状態発生の他の要素は、
例えばロボツトが部品のピツクに失敗する等して、パレ
ツト内の部品を生産計画よりも余分に消耗して、生産管
理コンピユータの予想よりも早めに搬送機構76上に、空
パレツトがエレベータの上下動を妨害するほどに積載さ
れたような場合である。 さてこのような所定状態が発生すると、ステツプS754
で無人車に対し、発車指示を出すと共に、ステツプS755
ステツプS756で、一定時間の経過監視を行なう。この
一定時間とは、無人車がFACに到達するのに必要な時間
よりも若干短い時間である。この時間が経過すると、ス
テツプS758で、FACに対して、パレツト補充の準備動作
開始を指示する。FACが複数台設置されていても、生産
管理コンピユータは、これらFACへの無人車の移動所要
時間は前もって知っている。そこで、その無人車のFAC
到着の少し前に、FACにおけ補充準備が終了していれ
ば、無人車到着時点で直ちに、無人車からの補充を開始
することができるからである。即ち、この一定時間の間
は、FAC内で補充準備を行なわないようにすることによ
り、ロボツトによる組立てを継続することができるとい
うメリツトがあるからである。 一方、無人車はステツプS762で生産管理コンピユータ
からの発車指示を受けて、FACへ向けての走行を開始し
ている。 また、FACシステムがステツプS772で、生産管理コン
ピユータからの補充準備開始指示を受けると、ステツプ
S774で、その準備動作を開始する。この準備動作の詳細
は、第55B図に示されている。一方、もしFACシステムが
自身で、補充準備動作の必要性を発見したら、ステツプ
S776ステツプS778に進んで、その準備動作を開始す
る。この準備動作が終了したら、ステツプS780で、無人
車の到着を待つ。この待ち時間は前述した理由により、
最小時間の筈である。無人車が到着すると、ステツプS7
82で無人車からバツフアへの実際にパレツトの補充を行
ない、ステツプS784で、新たに追加されたパレツトに関
する情報を、第25A図に示したメモリ領域で追加更新す
る。 補充準備について第55B図を用いて説明する。この第5
5B図は、FACシステムの管理マイクロプロセサと、搬出
機構76を制御するエレベータのマイクロプロセサと、バ
ツフアを制御するマイクロプロセサの制御プログラムの
パレツト補充に係る部分を示すものである。 管理マイクロプロセサがステツプS800で、生産管理コ
ンピユータからの補充準備指示を受けると、ステツプS8
02でエレベータ等の動作を停止させる。ステツプS804
で、バツフアに対し、バツフア台の上昇開始を指示し
て、ステツプS806でバツフアからの、上昇完了の通知を
待つ。 この上昇指示をステツプS840で受けたバツフアは、ス
テツプS842で、バツフア台を上昇させる。バツフア台を
上昇させると、もし、その時点で分離されているパレツ
トが分離爪68上に掛止されているならば、その掛止を解
除して、その分離パレツトを合体し、ステツプS846で、
バツフア台上の最下位パレツトを、前記分離爪68により
掛止させる。この掛止後ステツプS848で、バツフア台を
下降させても、パレツトは前記分離爪68に掛止されるこ
とになり、バツフア台上にはパレツトは存在しない。そ
して、ステツプS850で、搬送機構76に対してバツフア準
備完了を通知する。 この通知をステツプS822を受けた搬送機構76は、ステ
ツプS824で、ローラを回転させて、空パレツトのバツフ
ア側への移動を開始し、ステツプS826で、その通知をバ
ツフア側に送る。 この通知を受けたバツフアは、ステツプS852ステツ
プS854に進んで、無人車到着を持つ。前述したように、
無人車はすぐに到着する筈である。 無人車が到着すると、空パレツトを無人車側に渡すと
共に、無人車から新たなパレツトを受けとるという動作
を、夫々のローラを駆動して同時に行なう。ステツプS8
57では、バツフア台を新たに積載されたパレツトと共に
上昇させ、前記分離爪68に掛止されていた既存のパレツ
トと合体する。ステツプS858では、新たに追加されたパ
レツトに関する情報を、無人車から受取り、ステツプS8
60では、第25A図のメモリ内容を更新する。 こうして、新たなパレツトの補充準備を極力無人車の
到着直前に行なうようにすることにより、極力無人車の
停止時間を最小限に留めることができる。 *人手による補充* 人手によるパレツトの補充は、前述したロボツトから
の補充要求毎に警告灯を点灯して、その警告等の表示を
見た操作車が、手動で、空パレツトの排出と新パレツト
の積み上げと、パレツト情報の入出力装置18からの入力
という動作を要旨とする。 第56A図に上述の入出力装置18上での入力表示画面
を、第56B図に入力キーの配置を、第56C図に補充の動作
シーケンスの概略を示す。入力キーは第56B図に示すよ
うに、『パレツト補充キー』と、『準備完了キー』とが
ある。補充の動作概略を第56C図に従って説明する。 前述のロボツトからの補充要求があると、ステツプS9
00で警告等が点灯する。これを見た操作者が、ステツプ
S902で要求パレツトを確認し、ステツプS904で『パレツ
ト補充キー』をオンする。 このようにすると、バッファ側は、ステツプS906でバ
ツフア台を入れ換え位置(分離爪68の位置)まで移動さ
せ、既存のパレツトをこの爪に掛止する。搬出機構側76
は、ステツプS908でその上の空パレツトを排出する。 この点で、操作者は、ステツプS910でその空パレツト
を取り出し、ステツプS912で、要求されたパレツトをバ
ツフア台上に載せる。 ステツプS916では第56A図に示したような情報を入出
力装置18から入力する。これらの入力を行なう毎に、ス
テツプS918で第25A図のデータが更新され、更新された
パレツトの順序が入出力装置のCRT画面上に表示され
る。ステツプS916〜ステツプS918のルーチンは必要とな
ったパレツトの数だけ繰り返す。 ステツプS922で操作者は、『準備完了キー』をオンす
る。 こうすると、バッファ側は、ステツプS924で前記分離
爪68位置から、バツフア台上に載せられている最上段の
パレツトまでのストロークを計算し、ステツプS926で、
このストローク分の下降を開始し、新規パレツトと既存
パレツトとの合体を行なう。そして、本FACシステムは
動作を再開する。 かくして、人手によるパレツトの補充を終了する。 尚、上述した25つの実施例及び種々の変形例(以下、
単に実施例等と呼ぶ。)において、上下動可能に設けら
れたエレベータ本体86及び昇降枠152は4隅を摺動可能
に支持されるように、換言すれば、両側から支持された
状態で、摺動可能に配設されるように説明した。しかし
ながら、この発明は、このような構成に限定されること
無く、例えば、夫々エレベータ本体86及び昇降枠152に
対応する一対の支柱に摺動可能に支持、換言すれば、所
謂片持ち支持で摺動自在に配設されるように構成しても
良いことは、言うまでも無い。 また、上述した実施例等においては、1つのパレツト
pに対して、共通の部品xが複数収容されるように説明
したが、この発明は、このような構成に限定されること
無く、例えば、1つのパレツトpに、複数種類の部品
x1,x2が夫々複数個収容されるように構成しても良いこ
とは、言うまでの無い。 更に、上述した実施例等においては、バツフア22にお
けるバツフア台52上に、複数のパレツトpが段積み状態
に保持されるように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定されること無く、例えば、各パレツトpを
起立した状態で、横方向に複数並べて保持するように構
成しても良いことは言うまでも無い。 また、上述した実施例等においては、バツフア台52上
に段積みされたパレツトを分離爪により1つだけ分離す
る際において、製造誤差を吸収するために、分離位置の
調整を行なう場合には、分離爪の配設位置を固定し、バ
ツフア台52を上下動するように説明したが、この発明
は、このような構成に限定さえることなく、例えば、バ
ツフア台52を固定し、分離爪を上下動する構成にしても
良いことは、言うまでも無い。また、バツフア上に、同
じ部品を収容するパレツトが複数個積載されている場合
は、先に積載された方のパレツト(若しくは、より上位
にある方のパレツト)を優先して分離するようにしても
よい。 〈実施例の効果〉 以上説明した実施例により、次のような効果が得られ
る。 A:FACシステムにおいて得られる効果。 このFAC10は、複数の部品xを横平面内に収容するパ
レツトpを棚状に複数個収納し、これらのパレツトのな
かから所望の1つのものを、固定された引き出し位置に
引き出すために上下動を行なうストツカ24と、引き出し
位置に引き出されたパレツト24から部品xを取り出し
て、その部品xから製品に組上げるところのロボツト12
とを基本的に具備している。このため、ロボツト12は、
常に一定の引き出し位置に引き出されたパレツトpか
ら、迅速に部品の供給を受けることが出来るようにな
る。 即ち、具体的には、部品をロボツト12に供給するため
には、(1)パレツトpを引き出し部に引き出す。この
引き出し部において、ロボツトが部品の取り出し動作を
行なう;(2)パレツトをストツカ24に引き戻す;
(3)ストツカ24の昇降枠を次に供給される部品が収容
されたパレツトの収納位置が、引き出し位置に対応する
まで上下動させる:の3動作が必要となるだけである。
このようにして、ロボツト12における1部品を組立るに
要する組立動作時間は短縮されると共に、組立動作制御
が簡単化される効果が達成される。 一方、従来技術で説明した特願昭61-200949号及び61-
200905号に係わる物品供給装置においては、ストツカは
固定されており、引き出し部が上下動可能に配設されて
いる。このため、ストツカからロボツトにパレツトを供
給するためには、(1)パレツトpを引き出し部に引き
出す。(2)引き出し部をロボツトによる部品取り出し
位置まで上下動させる;この部品取り出し位置におい
て、ロボツトによる部品の取り出し動作を受ける;
(3)引き出し部を、パレツトを引き出した位置まで上
下動して戻す;(4)パレツトをストツカ24に引き戻
す;(5)引き出し部を、次に供給される部品が収容さ
れたパレツトの収納位置まで上下動させる:の5動作が
必要となるものである。 尚、次のような構成を更に具備することにより、スト
ツカ24からロボツト12への効率的な部品の供給が可能と
なる。 A-1:ロボツトへの部品の供給の効率化 A-1−:3種類の厚さを有するパレツトp1,p2,p3を、
ストツカ24の容量の許す限り、任意の組合せで収納可能
である。このようにして、各部品xの大きさに応じたパ
レツトpを選択することが出来、例えば、深いパレツト
に、背の低い部品を一層だけ収容するというような、非
効率的な収容状態が回避されることになる。 また、このパレツトpの上側の側縁には、フランジ部
38が一体に形成されている。このフランジ部38は、本
来、自身をストツカ24内において、棚板に掛止するため
に設けられているものである。しかしながら、このフラ
ンジ部38は、このような単機能を有するものでは無く、
これを搬送方向dに沿つて移動するための切り欠き部を
有するものである。そして、このパレツトpの移動にお
いては、このように、切り欠き部にフツクを係合させる
ことにより、機械的に係合した状態を介して実行される
ことになる。従つて、このパレツトpの移動は、確実に
実行されることになり、また、その停止位置も正確に規
定される効果が奏せられることになる。 特に一実施例の構成においては、第1及び第2の切り
欠き部38a,38bと、対応するフツク108,116,126との関係
が、互いに相補的に係合する略等脚台形の形状に形成さ
れている。このようにして、多少パレツトpの位置がず
れていようとも、確実にフツクは切り欠き部に係合する
ことになる。また、この係合状態は、フツクの台形形状
における斜面が、切り欠き部の台形形状における斜面に
当接した状態で保持されることになる。即ち、フツクが
切り欠き部に係合した状態において、フツクと切り欠き
部との間には、間隙が生じていない状態となる。このよ
うにして、フツクが搬送方向dに沿つて移動することに
より、パレツトを搬送する際において、フツクの動きが
そのままパレツトに伝えられ、パレツトに何等衝撃が与
えられずに、スムースにパレツトは搬送されることにな
る。 A-1−:製品組立てに必要な部品、その組立てに要
する工程順、各工程毎にそれらの部品をどの棚のパレツ
トpに収容されているものを選ぶかは、任意に選択、変
更可能であり、例えば、工程順に従つて部品を、上から
順に、1パレツト/1部品という形態で収容可能であり、
また、例えば、同一パレツトpから異なる複数工程で、
同じ部品xを取り出すようにも設定できる。このよう
に、フレキシブルに組立に関するフアクタを設定できる
効果が奏せられるものである。 A-1−:工程順等は、マニユアルでも、ホストコン
ピユータからの自動でも設定できるので、例えば、工場
等の規模に応じて、多様に対応できることになる。ま
た、工場等の現場においても、製品の特殊性に対応し
て、変更が可能であり、使い勝手の良いものである。 A-1−:ストツカ内に収納されている各パレツト内
に部品残個数Zを、ロボツトが管理することにより、パ
レツトの入れ換え準備動作開始の契機、空パレツトの入
れ換え動作開始の契機を、ロボツト自身が管理できる。
即ち、組立て主体であるロボツトが、上記動作開始の契
機を管理することにより、組立てに支障を来さないよい
ような最適な開始タイミングを、ロボツト自身が選択で
きる。 A-2:部品の補給の効率化 基本構成として、前述したストツカ24の他に、このス
トツカ24に対して、部品を補給するためのバツフア22を
備えている。そして、ストツカ24にバツフア22から必要
な部品xを補給する際には、先ず、ストツカ24おいてロ
ボツト12に部品を供給したために空になつたパレツトを
引き出して、搬出すると共に、この引き出しにより空に
なつた収納位置に、バツフアから実パレツトを取り出し
て入れ換えることにより、常に、ストツカ24において部
品が無くならない状態を実現している。 特に、所定のパレツトpにおいて部品xが用い尽され
て空となるパレツトの入れ替えの必要性(残個数1個)
を予測判断し、それが必要になるであろうと判断される
ときは、空となるパレツトの代りに新たなパレツトを準
備(入れ換え準備)することにより、部品補給の効率化
が図られている。 この効率化は基本的に、予備のパレツトを複数個用意
しておき、この中から用い尽された部品xと同一部品を
収容するパレツトpを選択分離する機能を有するバツフ
ア22により達成されるものである。ここで、このバツフ
アが上記入れ換え準備を指示されると、上記パレツトp
の選択分離を行なうことにより達成される。このように
して、パレツトpにおける残個数が零個になつても、そ
の時点において、入れ換え準備が完了しているので、直
ちに入れ換え動作が行なわれ、トータルのパレツトpの
入れ替え時間が短縮化され、ロボツト12の停止の防止、
若しくは、停止してもその時間の最小化が図れる効果が
奏せられるものである。かかる効果は、下記の具体的態
様により、より明確化されることになる。 A-2−:バツフア22における分離位置に関して、次
の効果が達成される。即ち、 A-2−−1:分離位置が所定位置に固定されている場
合には、分離すべきパレツトpのみが、その分離位置で
分離されることになる。この為、分離された後におい
て、この分離を外すことにより、再び、残されたパレツ
トを段積み状態に設定することが出来、その後、任意の
高さ位置にあるパレツトが分離出来ることになる。 尚、この所定位置に設定される分離位置は、2種類設
定されるものである。即ち、 A-2−−1-a:この分離位置が、バツフア台52より上
方の任意の高さ位置に設定されている場合には、バツフ
ア台52上に段積みされたパレツトpの中から、任意のパ
レツトが選択されて分離されることになる。 尚、バツフア台52上に段積みされたパレツトは、各々
が製造誤差を有しているものであるので、分離位置にお
ける分離しようとするパレツトの高さが、正確に規定さ
れないことになる。この為、この実施例においては、分
離位置を正確に規定するためのセンサ80を備えているの
で、例え、この製造誤差が累積されたとしても、確実に
所望のパレツトpが分離されることになる。 A-2−−1-b:この分離位置が、バツフア台52上に直
接載置されているパレツトを分離するよう規定されてい
る場合には、このバツフア台52上に載置されているパレ
ツトpは、下から順次、ストツカ24において入れ換え要
求される順番で重ねられている。このように構成するこ
とにより、後述するように、バツフア22自身が入れ換え
機能を具備することが出来るようになり、エレベータ26
を不要とする構成を実現できる故羽賀が奏せられるもの
である。 A-2−−2:分離位置が、バツフア台52上に段積みさ
れている全てのパレツトpに対して設定されている場合
には、分離動作に伴なつて、一括して全てのパレツトが
分離されることになる。このようにして、任意のパレツ
トを引き出して、空パレツトと入れ換えることが可能と
なり、入れ換え動作の簡略化が達成されることになる。 A-2−:A-2の分離機能を有するバツフア22とストツ
カ24との間で、入れ替え準備動作が行なわれる際に、バ
ツフア22におけるパレツトの分離位置と、ストツカ24内
の空パレツトと棚位置とを整合させる必要がある。この
整合の態様として、下記のものがある。 A-2−−1:ストツカ24が移動(上下動)機能を有
し、パレツトpの分離位置がバツフア22において固定で
ある場合には、バツフア22における分離位置とストツカ
24における空パレツトp′の棚位置とが整合するよう
に、ストツカ24自身が分離位置に隣接する位置まで移動
する。このようにして、ストツカ24自身が実パレツトを
もらい受けに行くので、空パレツトの入れ換え時間は、
短く設定される効果が達成されることになる。 A-2−−2:前記A-2で説明した分離の機能を具備する
バツフア22と、入れ換え準備指示がある毎に、バツフア
22の分離位置とストツカ24での入れ換え位置との間を上
下往復して、分離されたパレツトをストツカ24まで運ぶ
エレベータ26との組合せで、入れ替え準備を行なうこと
が出来る。この場合、A-2−−1で説明したように、
ストツカ24が自ら実パレツトをもらい受け動作をするこ
とが無いので、ストツカ24におけるロボツト12へのパレ
ツトの引き出し動作が損なわれることが無くなる効果が
達成されることになる。 A-2−:前記A-2で説明した分離機能を有するバツフ
ア22と、このバツフア22に隣接した状態で、その分離位
置に固定的に位置する入れ換え機能を有するトランスフ
ア550と、トランスフア550に隣接する位置まで上下移動
を行なうストツカ24とを備えることによつても、同様な
効果が奏せられることになる。 A-2−:バツフア台上に積載されているパレツトに
関する識別情報をメモリ内に記憶することにより、バツ
フアからストツカへの補給が容易確実となる。即ち、バ
ツフアから新たなパレツトを必要となる順序は、バツフ
ア台上に積載されている順序とは無関係であるからであ
る。従つて、バツフア台にパレツトを補充するときは、
個々の補充されるパレツトの識別をバツフアに与えるだ
けでよくなり、補充パレツトの積載順序を意識する必要
がなくなるという効果がある。その結果、無人倉庫にお
ける交換パレツトの無人車への積載順序、人手による、
バツフア台上への補充積載順序等に対する配慮が不要と
なり、作業の効率化が図れる。 逆に、このようなメモリ情報がなくとも、バツフア台
上に、前もつて分っているところの空パレツトの発生順
に、実パレツトが積載されていれば、問題ない。 A-3:空パレツトと実パレツトとの入れ換え動作の効率化 入れ換準備を行なつた後に、空パレツトp′と新たな
パレツトpとの実際の入れ換え動作を行なう構成によ
り、入れ換え動作の効率化が達成されることになる。こ
の入れ換え動作を実行する態様として、次の3つの態様
が有る。 A-3−:ストツカ24と、上下移動するエレベータ26
と、任意順序で段積みされたパレツトpの分離機構を有
するバツフア22とを備え、前記エレベータ26が入れ換え
機構96を具備する構成により、上述した効果が達成され
るものである。 A-3−:ストツカ24と、任意順序で段積みされたパ
レツトpを、固定された分離位置で分離する分離機構を
有するバツフア22と、固定分離位置に隣接して設けられ
たトランスフア550とを具備し、このトランスフア550が
入れ換え機構96を具備する構成により、上述した効果が
達成されるものである。 A-3−:ストツカ24と、所定の取り出し順序で段積
みされたパレツトpを、固定された分離位置で分離する
バツフア22とを具備し、このバツフア22に入れ換え機構
480を具備する構成により、上述した効果が達成される
ものである。 A-3−:この入れ換え機構96は、フツク108,116.126
を用いて、パレツトpの切り欠き部38a,38bに機械的に
係合した状態で、パレツトpを移動させるように構成さ
れている。このようにして、入れ換え動作においては、
パレツトpは、確実に移動されることになると共に、そ
の停止位置が正確に規定され、入れ換え動作が確実に実
行されることになる効果が達成される。 ここで、フツクの個数に応じて、2つの態様が有る。
即ち、 A-3−−1:パレツトpの第1の切り欠き部38aに係合
してパレツトpをバツフア22から取り出すための第1の
フツク108と、パレツトpの第2の切り欠き部38aに係合
して、パレツトpをストツカ24に押し出すための第2の
フツク116と,空パレツトp′をストツカ24から引き込
むための第3のフツク126との、3個のフツクを備える
構成においては、第3のフツク126を第2のフツク116の
直下方に位置付け、一体に移動するよう構成することに
より、第1のフツク108の移動ストロークと、第2のフ
ツク116の移動ストロークとを同一距離に設定すること
が出来、入れ換え機構96の構成の簡略化と、入れ換え動
作の制御が簡単になる効果が達成さえることになる。 尚、フツクの駆動源として、以下の2つの態様が有
る。即ち、 A-3−−1-a:3個のフツクを共通のスライド板106に
取り付けることとし、このスライド板106を1つの駆動
モータにより往復駆動することにより、3つのフツクが
1つの駆動源で駆動されることになり、制御の簡略化が
図られる効果が達成されることになる。 A-3−−1-b:第1及び第2のフツク108,116である2
個のフツクを第1の駆動モータで往復駆動し、第3のフ
ツク126を第2の駆動モータで往復駆動する構成によ
り、駆動モータの数は、上述したA-3−−1-aの場合よ
り増すものの、夫々の駆動のための構成は簡略化される
効果が得られるものである。 A-3−−2:パレツトpの第1の切り欠き部38aに係合
してパレツトpをバツフア22から取り出すための第1の
フツク108と、パレツトpの第2の切り欠き部38aに係合
して、パレツトpをストツカ24に押し出すと共に、空パ
レツトp′をストツカ24から引き込むための第2のフツ
ク116との、2個のフツクを備える構成においても、こ
の入れ換え機構96は機能するものである。但し、この場
合において、第2のフツク116が、2つの動作を果たす
ために、その動作時間は、上述したA-3−−1の場合
と比較して長くなるものである。しかしながら、簡単な
構成で、安価に製造される効果が達成されるものであ
る。 A-4:空パレツトの搬出動作の効率化: ストツカ24から空パレツトp′を引き出して、ここに
実パレツトpを押し入れて入れ換え動作を実行すると、
必ず、FACシステム10内に、空パレツトp′が生じるこ
とになる。ここで、この実施例においては、この空パレ
ツトp′用の搬出機構76を備えているので、この空パレ
ツトp′が、所定数以下において、良好に搬出されるの
で、所定数以上に段積みされて、次の入れ換え動作が阻
害されない効果が達成されることになる。 この搬出動作においては、空パレツトp′を搬出機構
76上に積み上げるに際して、以下に述べるような種々の
態様が有る。 A-4−:エレベータ24のエレベータ本体86自身が搬
出機構76直上方、または、搬出機構76上に既に積み上げ
られた空パレツトp′の直上方まで下降して、エレベー
タ本体86の下部に支持された空パレツトp′を搬出機構
76上に積み上げる。このように構成することにより、原
則として、パレツトの入れ換え動作を阻害することな
く、空パレツトp′は、搬出機構76において積み重ねら
れることになる。 A-4−:搬出機構76が、リフト機構402を備えてお
り、このリフト機構402が上昇して、入れ換え機構96に
支持されている空パルツトp′を、このリフト機構402
に詰み重ねるよう動作する。このようにして、A-4−
の場合の比較して、更に、入れ換え動作を阻害する可能
性が減少する効果が奏せられることになる。 尚、このリフト機構402を備える構成において、以下
に述べる2種類の態様が存在する。 A-4−−1:このリフト機構402が、エレベータ本体86
の下方に配設されている場合には、エレベータ本体86に
空パレツトp′が引き込まれるまでの間に、このリフト
機構402が、所定位置まで上昇して、待機することが出
来るので、エレベータ本体86の下降時間を短く設定する
ことが出来ることになる。このようにして、空パレツト
p′を搬出する動作に必要な時間が短縮化されることに
より、次の入れ換え動作が遅延されることが回避される
ことになる効果が達成される。 A-4−−2:このリフト機構402が、エレベータ本体86
の下方に配設されているのでは無い場合には、以下の2
つの態様が有る。 即ち、 A-4−−2-a:バツフア22の分離位置に隣接した状態
で固定した位置に設けられたトランスフア550の下方こ
リフト機構402が配設されている場合には、空パレツト
p′が引き出されて支持されるトランスフア550のトラ
ンスフア552が、位置固定であるため、この空パレツト
p′を搬出機構76上に重ねるために、このリフト機構40
2は必須の構成要件となる。 A-4−−2-b:バツフア22が入れ換え機能を備える状
態において、このバツフア台52の下方にリフト機構402
が配設されいる場合には、空パレツトp′が引き出され
て支持されるバツフア台52が、位置固定であるため、こ
の空パレツトp′を搬出機構76上に重ねるために、この
リフト機構402は必須の構成要件となる。 A-4−:上述したA-4−において説明したように、
リフト機構402を備える場合において、センサS1,S2,S3
を設けることにより、以下の2つの効果が達成されるこ
とになる。即ち、 A-4−−1:このセンサS1,S2,S3が、リフト機構402の
上昇位置を規定するために用いられる場合において、こ
の上昇位置は、リフト機構402上に重ねられる空パレツ
トp′の高さに応じて変化するものである。即ち、パレ
ツトp′の高さに関係無く、最大高さのパレツトp3を重
ねられるように所定の上昇位置を規定すると、最小高さ
を有するパレツトp1を重ねる場合において、この最小高
さを有するパレツトp1の底面と、リフト機構402または
このリフト機構402上に載置されているパレツトの最上
位置との間に、かなり大きい間隙が生じることになる。
この為、この間隙を介して空パレツトp1′を重ねようと
すると、この空パレツトp1′の姿勢が崩れて、良好に重
ねられない事態が生じることになる可能性が有る。 しかしながら、センサS1,S2,S3により、各パレツトの
高さに応じた最適の上昇位置が規定されているので、上
述した問題は生じることなく、確実にこの空パレツト
p′は、リフト機構402上に重ねられる効果が達成され
ることになる。 A-4−−2:このセンサS1,S2,S3が、リフト機構402の
上昇位置を規定するために用いられる場合において、更
に、エレベータ本体86の下方にこのリフト機構402が配
設されている場合には、このセンサS1,S2,S3が、エレベ
ータ本体86の最下位置において、空パレツトp′を受け
取るべく、リフト機構402の上昇位置を規定している事
により、エレベータ本体86から空パレツトp′を搬出機
構76に移すために必要なエレベータ本体86の下降時間が
最小に設定されることになる。このようにして、空パレ
ツトp′を搬出機構76に移す為に必要な時間が短縮され
て、次の入れ換え動作を遅らせる可能性が減少する効果
が達成されることになる。 A-5:パレツトに蓋体40を被せておく事による効果: 内部に収容した部品xを取り出すために、上面が開放
されたパレツトpを用いて、部品xを搬送する場合にお
いて、この収容した部品が、搬送途中、又は、バツフア
22及びストツカ24内での収納中において、埃等からの汚
れから守るために、各パレツトpには、蓋体40が設けら
れており、この蓋体40は、上面開口を、開放可能に閉塞
するものである。このように各パレツトpに蓋体40が取
り付けられているので、内部に収容された部品xは、埃
等からの汚れから確実に守られる効果が奏せられるもの
である。 A-5−:ここで、この蓋体40は、ストツカ24におい
て、パレツトpがロボツト12への引き出し位置にもたら
されている間を除いた全ての期間において、パレツトp
を覆つているものである。このようにして、パレツトp
の上面が開放されている期間は、これから部品xが取り
出されるために、必要となる開放期間である引き出し期
間に限定されているので、埃等のパレツトp内への侵入
は、最小限に押えられ、部品xの埃等による汚れは、極
力防止される効果が得られるものである。 A-5−:この蓋体40がパレツトpから取り外される
場合において、蓋体開放機構170における持ち上げアー
ム160は、斜め下方から直線的に斜め上方に移動して、
パレツトpの第3の切り欠き部38cを介して蓋体40の側
縁に下方から係合して、蓋体40を上方に持ち上げるよう
にしている。このような持ち上げアーム160の直線的な
移動は、これの駆動源を1つで済ませることを許容する
ものであり、持ち上げ動作時間の短縮化を達成すると共
に、コストの低廉化を達成する効果を奏するものであ
る。 尚、このようにパレツトpの第3の切り欠き部38cを
通過した持ち上げアーム160は、蓋体40をこのように持
ち上げた状態において、パレツトpの搬送方向に沿う移
動を何等阻害しないように構成されていることは、言う
までも無い。 A-6:ストツカ内におけるパレツトのロツク ストツカ24内において、各パレツトpは、上下駆動さ
れる昇降枠152の対応する棚板156上に支持されている状
態に設定されているものである。ここで、この棚板156
上に支持されている状態において、各パレツトpは、ロ
ツク機構600により、棚板156上での搬送方向に沿う動き
を係止されている。このようにして、例え、昇降枠152
が上下動することにより振動等に基づいて、各パレツト
pが搬送方向に沿う移動力を受けようとも、ロツク機構
600によりロツクされているので、各パレツトpは、対
応する棚板156上の所定の位置に確実に係止されること
になる。 この結果、昇降枠152が停止した状態において、この
ロツク機構600によるロツクが解除された状態におい
て、常に各パレツトpは、所定の位置にもたらされてお
り、各パレツトのロボツト12への引き出し動作や、空に
なつた場合の引き込み動作が、確実に実行されることに
なる効果が達成されることになる。 B:工程変更の容易性の効果 上記項目で述べたFAC実施例の効果は、ロボツト,ス
トツカ,エレベータ,バツフア,リフト機構等を色々と
組合せた場合の主にハードウエアとそれを制御する制御
プログラムとの構成からみた効果である。制御プログラ
ム等のソフトウエアはその変更容易性にも特徴があるべ
きであるから、そこで、本FACに用いられている制御プ
ログラムが変更に対してどのように柔軟性を有するかと
いう観点からの効果をみる。 即ち、実施例において、工程という変数Gにより、そ
の工程に使われる部品を関連付けている。パレツトとパ
レツトを収納する棚位置を、変数Sによつて関連付け、
この棚位置変数Sを上記工程Gによつて、配列化(S
[G])している。かくして、工程棚位置パレツト
部品という関連が明確化されている。従つて、この配
列を変換するだけで、工程が変り、しかも、工程が変つ
ても、パレツトを収納した棚位置の変更は必要ない。ま
た、制御プログラムの変更も必要がないという効果があ
る。 さらに、上記配列を入力装置のCRT画面上に表示して
いるので、その工程等の変更は極めて容易であるという
効果もある。 C:外部からFACへの補充の効率化の効果 本FACシステムは、ストツカからロボツトへの固定位
置での部品供給、バツフアからストツカへの部品補給を
基本とし、供給、補給の単位はパレツト単位である。従
つて、FACシステム内に部品がなくなれば、外部から部
品を満載した新たなパレツトを補充する必要がある。 本FACシステムは、部品供給という過程と、部品のパ
レツトを介して補給という過程とを独立したものにして
いる。この2つの過程を独立にすることにより、ストツ
カへの補給ができなくなつたからといつて、直ちにスト
ツカからロボツトへの供給が止るわけではなくなる。そ
して、部品補充を、FAC側での準備過程(バツフア台上
の既存パレツトを全て情報に掛止する過程と、エレベー
タ下に積載されている空パレツトを搬出する過程)と、
FACとこのFACに部品を供給する外部(無人車)とが共同
で動作する実際の補充過程とに分割して、上記部品補給
という過程を、パレツト補充の上記準備過程に一致させ
たことにより、部品補充全体の時間が短縮化され、結果
的に、無人車の停止する時間が短くなるという効果が得
られる。また、人手による補充においても、その手間は
かかるものの、前記Bに記した効果と加味されて、新た
なパレツトの補充によつて増えたバツフア台上のパレツ
トに関する情報の更新が容易になる。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明の物品供給装置において
は、一時貯蔵手段から収納手段に対して補給されるべき
収容箱は、検出手段が収納手段内の収容箱に収容されて
いる物品の残個数を検出し、その残個数が所定の値に達
したものが入れ替えの対象となる。一方、入れ替えられ
るべき新たな収容箱は、検出手段が収納手段内の収容箱
に収容されている物品の残個数を検出することにより特
定され、その特定された収容箱にある物品の同じ物品を
収容する収容箱を一時貯蔵手段において他の収容箱から
分離する。 かくして、収納手段内の消耗した収容箱が収容する物
品と、一時貯蔵手段において分離された収容箱が収容す
る物品とは同じものとなり、新旧の収容箱の入れ替えが
効率よく矛盾することなく行うことができる。 しかも、入れ替えられるべき収容箱は物品の残個数の
検出に基づくことにより、収納手段における消耗しよう
とする収容箱は任意であって良く、従って、一時貯蔵手
段への収容箱の補充が収納手段における物品の消耗の進
展に拘束されない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる一実施例のFACシステムの全
体構成を概略的に示す正面図; 第2図は第1図に示すFACシステムの全体構成を概略的
に示す斜視図; 第3図は部品が収納されるパレツトの構成を示す斜視
図; 第4図は3種類の高さを有するパレツトの形状を示す正
面図; 第5図はパレツトの段積み状態を示す断面図; 第6図はバツフアの構成を示す斜視図; 第7A図乃至第7D図は、バツフアにおける所定のパレツト
paの分離動作を順次示す正面図; 第8A図乃至第8E図は、バツフアの分離動作における位置
修正動作を順次示す正面図; 第9図はエレベータの構成を示す斜視図; 第10図はエレベータにおけるエレベータ本体を、入れ換
え機構と共に示す側面図;第11図はエレベータ本体を一
部破断した状態で、入れ換え機構の構成を示す正面図; 第12図は入れ換え機構を取り出した状態で示す斜視図; 第13A図乃至第13G図は、エレベータにおける入れ換え動
作を順次示す正面図; 第14図はストツカの構成を示す斜視図; 第15図は蓋体開放機構の構成を示す側面図; 第16図は蓋体開放機構における蓋体を持ち上げた状態を
示す側面図; 第17A図乃至第17E図は、工程順及び棚の載置順によっ
て、ストツカーなどの動きが変化することを説明する
図; 第18図は、実施例の制御部の構成及び、それと生産管理
コンピユータ等との接続関係を示した図; 第19A図乃至第19C図は、入力装置への入力メニュー及び
その表示状態を示す図; 第20図は、ストツカーの各棚位置のテイーチングを説明
する図; 第21A図は、各制御モジュールで共通に使われる変数を
説明する図; 第21B図は、キューの構成を説明する図; 第22A図及び第22B図は、FACシステムシステムにおける
各モジュール動作の上下位置関係を説明する図; 第23A図及び第23B図は、ロボット制御プログラムのフロ
ーチヤート; 第24A図及び第24B図は、ストツカー制御プログラムのフ
ローチヤート; 第24C図は、ストツカー制御において、工程番号が変遷
する様子を説明する図; 第25A図は、バッファ制御に使われる変数の構成を説明
する図; 第25B図及び第25C図はバッファ制御プログラムにのフロ
ーチャート; 第26A図及び第26B図は、エレベータ制御プログラムのフ
ローチヤート; 第27A図乃至第27G図は、パレツト入れ換え動作をエレベ
ータ中心にして順次説明する図; 第28図は、搬送機構への空パレツトの積み上げを説明す
る図; 第29図は、システムを初期稼動状態に設定する制御のフ
ローチヤート; 第30図は第1の変形例に係る制御プログラムのフローチ
ヤート; 第31図は第1の変形例に係わるバツフアの構成を概略的
に示す斜視図; 第32図は第31図に示した段ばらし機構における分離爪の
配設ピツチが最大に設定された状態を示す正面図; 第33図は第31図に示した段ばらし機構における分離爪の
配設ピツチが最小に設定された状態を示す正面図; 第34図は段ばらし機構の構成を示す側面図; 第35図は第2の変形例に係わるエレベータの構成を概略
的に示す斜視図; 第36図は第35図に示したエレベータにおける実パレツト
入れ換え機構の構成を示す底面図; 第37図は第36図に示す実パレツト入れ換え機構の構成を
示す側面図; 第38図は第35図に示す空パレツト入れ換え機構の構成を
示す底面図; 第39図は第38図に示す空パレツト入れ換え機構の構成を
示す側面図; 第40図は第3の変形例における入れ換え機構の構成を示
す側面図; 第41図は第40図に示す入れ換え機構を、部分的に破断し
て示す正面図; 第42A図乃至第42H図は、第3の変形例の動作を簡略化し
た状態で、順次示す正面図; 第43図は第4の変形例におけるリフト機構を備えたバツ
フアを示す斜視図; 第44図は第43図に示すセンサの配設位置を示す側面図; 第45図は第4の変形例におけるエレベータ及びリフト機
構の制御フローチヤート; 第46図は、この発明に係わる他の実施例の概略構成を示
す斜視図; 第47図は第47図に示すバツフアにおけるバツフア台回り
の構成を示す斜視図; 第48図は第48図に示すバツフア台の下面の状態を示す底
面図; 第49図はバツフア台に設けられた入れ換え機構の構成を
示す側面図; 第50A図及び第50B図は、共に、他の実施例に係る制御プ
ログラムのフローチヤート; 第50C図及び第50D図は、共に、他の実施例におけるパレ
ツトの入れ換え動作のシーケンスを示す図; 第51図は他の実施例の変形例の構成を概略的に示す斜視
図、 第52図はパレツトのフランジ部の下面に係止用穴部を形
成した場合を示す斜視図: 第53図はストツカ内のパレツトの支持位置をロツクする
ためのロツク機構の構成を示す正面図; 第54図は第53図に示すロツク機構の側面図; 第55A図,第55B図は夫々、バツフアへのパレツトの無人
車を介した補充動作に係る制御プログラムを示すフロー
チヤート; 第56A図,第56B図は夫々、バツフアへのパレツトの人手
を介した補充に係る動作における入力表示を示す図;そ
して、 第56C図は、バツフアへのパレツトの人手を介した補充
に係る動作のシーケンスを示す図である。 図中、10……フレキシブル・アツセンブリング・センタ
(FACシステム)、12……ロボツト、14……部品供給シ
ステム、16……制御ユニツト、18……入力装置、20……
無人車、22……バツフア、24……ストツカ、26……エレ
ベータ、d……搬送方向、 無人車20関係 28……筺体、30……車輪、32……パレツト載置台、32a
……搬出ローラ、34……空パレツト載置台、34a……搬
入ローラ、 パレツトp(p1,p2,p3…)関係 36……パレツト本体、38……フランジ部、38a……第1
の切り欠き部、38b……第2の切り欠き部、38c……第3
の切り欠き部、40……蓋体、x(x1,x2,x3…)……部
品、B……バーコード、 バツフア22関係 42……基台、44a〜44d……支柱、46a;46b……起立板、4
8……ガイド部材、50……摺動部材、52……バツフア
台、52a……突出片、54……搬入ローラ群、56……ロー
ラガイド、58……スリツト、60……ボールねじ、62……
エンコーダ、64……分離機構、66……第1の分離爪、68
……第2の分離爪、70……支持ロツド、72……接続板、
74……バーコードリーダ、76……搬出機構、78……搬出
ローラ、80……センサ、B……バーコード、CB1;CB2
…エアーシリンダ、MB……サーボモータ、 エレベータ26関係 82a〜82d……支柱、84……連結部材、86……エレベータ
本体、88……ガイド部材、90……摺動部材、92……ボー
ルねじ、94……エンコーダ、96……入れ換え機構、98…
…ステイ、100……揺動アーム、100a……長溝、102……
ガイド溝、104……ガイドピン、106……スライド板、10
8……第1のフツク、110……第1のフツクスライド部
材、112……エアーシリンダ用支持板、114……第1のピ
ストン、116……第2のフツク、118……第2のフツクス
ライド部材、120……第2のピストン、122……固定スラ
イドガイド、124……取り付け板、126……第3のフツ
ク、128……第3のフツクスライド部材、130……第3の
ピストン、132……ガイド溝、134……可動スライドガイ
ド、136……スライド部材、138……エアーシリンダ用支
持板、140……第4のピストン、230……空パレツト引き
出し位置にあるエレベータ本体、232……実パレツト押
し出し位置にあるエレベータ本体、A;B……サーボモー
タの回転方向、CE1;CE2;CE3;CE4……エアーシリンダ、M
E1……サーボモータ、ME2……サーボモータ、 ストツカ24関係 142……基台、144a〜144d……支柱、146……連結枠、14
8……ガイド部材、150……摺動部材、152……昇降枠、1
54……引き出し部、156…棚板、158……切り欠き部、16
0……持ち上げアーム、160a……本体部、160b……上
面、160c……突起部、162……突出片、164……ボールね
じ、166……エンコーダ、168……引き出し台、170……
蓋体開放機構、172……出し入れ機構、174……支持ステ
イ、176……ストツパ、178……スライドガイド、180…
…ガイド部材、182……摺動部材、184……支持板、186
……フツク、188……駆動ローラ、190……アイドルロー
ラ、192……エンドレスベルト、194……連結軸、196…
…従動ローラ、198……ステイ、200……駆動軸、202…
…駆動ローラ、204……エンドレスベルト、206……ピス
トン、208a;208b……入力端、 ロボツト12関係 210……組立ステージ、212……架台、214……X軸ロボ
ツトアーム、216……Y軸ロボツトアーム、218……ロボ
ツトハンド、220……フインガ、222……フインガステー
シヨン、224……組立台、CS1;CS2……エアーシリンダ、
MS1……サーボモータ、MS2……サーボモータ、 第1の変形例関係 250……段ばらし機構、252……分離爪取付板、254a;254
b……ガイド軸、256a;256b……固定具、258……ピスト
ン、260a;260b……入力端、262a;262b;262c……導入パ
イプ、264a;264b……出力端、264c……入力端、266……
分離爪、268……ピストン、CD1;CD2……エアーシリン
ダ、 第2の変形例関係 86a……エレベータ本体86の上板、86b……エレベータ本
体86の下板、96a……実パレツト入れ換え機構、96b……
空パレツト入れ換え機構、300……エレベータ、302a;30
2b……第1のガイド部材、304……第1のスライド板、3
06……第1のボール軸、308……突出部、310a;310b……
第1の回転支持部材、316……固定スライドガイド、322
a;322b……第2のガイド部材、324……第2のスライド
板、326……第2のボール軸、328……突出部、330a;330
b……第2の回転支持部材、332……フツク部材、334…
…第2のピストン、336……可動スライドガイド、338…
…スライド部材、340……第3のピストン、C1;C2;C3
…エアーシリンダ、M1;M2……サーボモータ、 第3の変形例関係 350……入れ換え機構、352……可動スライドガイド、35
4……スライドガイド、356……第4のピストン、 第4の変形例関係 400……固定搬送機構、402……リフト機構、404……摺
動部材、406……リフト台、408……突出片、410……エ
アーシリンダ取り付け部材、412……ピストン、414……
センサ取り付け部材、S1;S2;S3……センサ、 他の実施例関係 450……バツフア、452……スペーサブロツク、454……
分離機構、456……取り付け部材、458……ガイド軸、46
0……分離爪取付板、462……分離爪、464……ボールね
じ、468……ボールねじ受け部、470……ステイ、472…
…駆動プーリ、474……従動プーリ、476……タイミング
ベルト、480……入れ換え機構、482a;482b……ガイド
軸、484……スライド板、484a;484b……ローラ、484c…
…螺合部、486……ボールねじ、488a;488b……回転支持
部材、490a;490b……第1のフツク、492……ピストン、
494a;494b……ガイドピン、496a;496b……ガイドピン、
498……ピストン、500a;500b……第2のフツク、502a;5
02b……支持ステイ、504……ピストン、 他の実施例の変形例関係 550……トランスフア、552……トランスフア本体、 その他関係 38d……パレツトのフランジ部38の下面に形成された係
止用穴部、600……ロツク機構、602……ロツクロツド、
604a:604b……ガイド部材、606……エアーシリンダ取付
板、608……ピストン、610……ロツク部材、610a……取
付片、610b……ロツクピン、CR……エアーシリンダであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敏弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 安原 正輝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 稲葉 良平 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−206709(JP,A) 特開 昭60−52418(JP,A) 特開 昭61−265224(JP,A) 特開 昭61−145035(JP,A) 特開 昭61−121398(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工または組立などの作業を行うロボット
    に物品を供給するために、複数の物品を収納した収納箱
    を前記ロボットの動作領域内に移送する物品供給装置で
    あって、 物品を複数収容した複数の収容箱を収納した本体を有す
    る収納手段であって、前記ロボットが特定の収容箱内の
    物品を取り出すことができるように、前記特定の収容箱
    を前記ロボットの前記動作領域内の所定の供給位置にま
    で前記本体から取り出し、その後にその特定の収容箱を
    前記本体に戻す収納手段と、 この物品供給装置の外部から収容箱の補充を受け、その
    補充された複数の収容箱を一時貯蔵する一時貯蔵手段
    と、 前記収納手段に戻された前記特定の収容箱内の物品の残
    個数を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された前記特定の収容箱に対応
    した前記特定の物品を収容した任意の収容箱を、前記一
    時貯蔵手段に貯蔵された他の複数の収容箱から分離する
    分離手段と、 前記収納手段内の前記特定の収容箱内の残個数が所定値
    に達したならば、その特定の収容箱を、前記分離手段に
    よって分離された収容箱と入れ替える入れ替え手段とを
    具備することを特徴とした物品供給装置。
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