JP2514003B2 - 雲母チタン系複合材料 - Google Patents

雲母チタン系複合材料

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、明度、彩度等の色調に優れ、かつ安全性、
耐光性、耐薬品性、耐溶媒性、耐熱性等の安全性にも優
れた新規の雲母チタン系複合材料に関し、塗料、化粧
品、プラスチック、インキ、絵具、装飾品、日用雑貨、
繊維製品、セラミックス等の顔料、着色パール光沢材料
として有用であり、記録用紙の導電層や記録層、並びに
静電気防止材料などの導電性材料及び電磁波シールド材
などとしての用途も期待される雲母チタ系複合材料を提
供するものである。
(従来の技術) 従来雲母の表面を二酸化チンタで被覆した雲母チタン
系複合材料は、真珠光沢と種々の干渉色を有することか
ら、化粧品、塗料、プラスチック等の顔料として広く用
いられている。その製法としては真空蒸着処理もあるが
デュポンの特許(特公昭43−25644号公報)に見られる
ようなチタンの無機酸塩(たとえば硫酸チタンニル)の
水溶液を雲母の存在下で加水分解し、雲母表面に含水二
酸化チタンを析出させたのち加熱する方法が一般的であ
る。使用する雲母は、一般には白雲母系雲母(muscovit
e mica)を用いるが、場合によっては黒雲母などを用い
ることも可能である。また雲母はあらかじめ水粉砕し、
フルイを用いて粒子形をそろえたものを使用する。生成
した雲母チタン系複合材料は、雲母粒子表面上の二酸化
チタン被覆層の厚さによって様々な干渉色を呈する。干
渉色は二酸化チタンの量が生成物の10〜26%の場合、通
常銀色であるが、26〜40%では金色、40〜50%の範囲で
は二酸化チタン層の増加の方向で、赤色、青色、緑色へ
と変化し、さらに50〜60%では高いオーダーの干渉色が
得られる。
こうした雲母チタン系複合材料は真珠光沢と種々の淡
い干渉色を有するものの、外観色は常に白色に近く、干
渉色と一致した鮮かな外観色を呈するものは得られてい
ない。
そこで従来、様々な外観色をだすためには、生成した
雲母チタン系複合材料に酸化鉄、紺青、酸化クロム、カ
ーボンブラック、カーミンなどの着色顔料を直接添加又
は被覆して対処していた。
(発明が解決しようとする問題点) こうした着色雲母チタン系複合材料の安全性、耐光
性、耐薬品性、耐溶媒性、耐熱性等の安全性は添加ある
いは被覆している着色顔料によってきまる。例えば、青
色系雲母チタン系複合材料には主に紺青が添加されてい
るが、紺青はアルカリ溶液中で退色し、更に200〜300℃
で分解退色する。更に緑色系雲母チタン系複合材料には
酸化鉄と紺青の混合物あるいは酸化クロムが添加されて
いたが、これ等の顔料はいずれも耐薬品性、熱安定性等
に劣り、更にクロムの安全性にも問題があることから使
用範囲は限られていた。また青色、緑色の有機顔料であ
るフタロシアニンブルー、ブリリアントブルーFCFアル
ミニウムレーキ、キニザリングリーン、フタロシアニン
グリーン等は耐熱性、耐光性、耐薬品性等の安定性に劣
り、真珠光沢材料の着色にはほとんど使用されていな
い。一方カーミンを添加した赤色の雲母チタン系複合顔
料は光によって退色劣化する。更に、上記有色の雲母チ
タン系複合材料は有色顔料を添加している為、溶媒中で
色分かれを起こすなど、従来の有色雲母チタン複合材料
は種々の欠点を有していた。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記従来技術の欠点を改良すべく鋭意研
究を重ねた結果、雲母表面を二酸化チタンで被覆し、次
いでコバルト、ニッケル、銅より選ばれた1種又は2種
以上の金属粒子で被覆することにより明度、彩度等の色
調が著しく改善され、外観色と干渉色の良好なる一致を
見、かつ安定性、安全性、耐光性、耐アルカリ性、耐溶
媒性、耐熱性等の顔料特性にも優れており、更には比低
抗値等導電性及び磁性特性にも優れた複合材料が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は雲母表面が二酸化チタンで被覆さ
れ、更に該二酸化チタン被覆雲母表面が、コバルト、ニ
ッケル、銅より選ばれた1種又は2種以上の金属粒子で
被覆されてなる雲母チタン系複合材料である。
次に、本発明の構成について詳述する。
本発明で使用される雲母はどのようなものでもよく、
一般には市販品の白雲母系雲母(muscovite mica)をも
ちいるが、場合によっては黒雲母などを用いることも可
能である。粒径はとくに制限されないが、とくに真珠光
沢顔料として利用する場合には一般市販の雲母(粒径1
〜50μ程度)のなかでも粒径が小さく粒子形状ができる
だけ偏平なものが美しい色調と真珠光沢が発揮されやす
いため好ましい。
本発明の雲母表面が二酸化チタンで被覆され、更に該
二酸化チタン被覆雲母表面が、コバルト、ニッケル、銅
より選ばれた1種または2種以上の金属粒子で被覆され
てなる雲母チタン系複合材料において、金属粒子の含有
量は雲母100重量部に対して1〜60重量部である。金属
粒子の含有量が1重量部未満では得られた雲母は干渉色
は有してもこれと一致する外観色は得にくく、60重量部
を越える場合は粒子の黒化が目立ち易く好ましくはな
い。
また、本発明において、雲母上に被覆される二酸化チ
タンの総量は厚さで200オングストローム以上あること
が好ましく、さらに黒以外の色調の優れた外観色及び干
渉色を得ようとする場合には900オングストローム以上
あることが好ましい。
本発明の上記雲母チタン系複合材料は雲母表面が二酸
化チタンで被覆され、更に該二酸化チタン被覆雲母表面
がコバルト、ニッケル、銅より選ばれた1種又は2種以
上の金属粒子で被覆されてなるものであるが、このもの
を製造するには種々の方法をとることができる。例示す
れば市販の雲母チタン系顔料を強酸、塩化すず及び塩化
パラジウムから選ばれる一種又は二種以上の水溶液に分
散させ雲母チタン表面を活性させる。ろ過後該活性化雲
母チタンを無電解めっき浴に分散させ、該活性化雲母チ
タン表面を金属粒子で均一に被覆する方法があげられ
る。この際、無電解めっき浴は金属塩溶液から金属を還
元剤によって還元析出させるものであるから金属塩と還
元剤とが含まれるが、その他、液の調製上必要な他の成
分(一般的には塩)も含まれる。例示すれば錯化安定
剤、緩衝剤等である。
金属塩はめっき金属の補給源となるもので、可溶性の
塩ならばどのようなものでもよく、例えば、コバルト、
ニッケル、銅の硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、炭酸塩等が挙
げられ、これらのうちから任意の一種又は二種以上が用
いられる。
また還元剤としては次亜燐酸ソーダ、次亜硫酸ソー
ダ、無水亜硫酸ソーダ、塩化ヒドラジン、硫酸ヒドラジ
ン、シュウ酸ヒドラジン、無水亜硫酸ソーダ、ハイドロ
キノン、ハイドロサロファイド酒石酸塩、ホルマリン、
蔗糖、単糖類、グリオギザール等が挙げられ、これらの
うちから任意の一種又は二種以上が用いられる。
錯化安定剤はめっき溶中の金属塩を錯塩あるいはキレ
ートの形にして金属塩の自然分解を防ぎ安定化させ、金
沿を析出し易くするために用いるもので酒石酸塩、クエ
ン酸塩のような錯化剤やトリエタノールアミン、EDTAの
ようなキレート剤から選ばれる任意の一種又は二種以上
が用いられる。
緩衝剤としては酢酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸
等の有機酸及びこれらのナトリウム、カリウム、アンモ
ニア塩、あるいは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリムウ、重
炭酸アンモニウム等が挙げられ、これらのうちから任意
の一種又は二種以上が用いられる。
更には、デュポンの特許(特公昭43−25644号公報)
に見られるようなチタンの無機酸塩の水溶液を前述した
雲母の存在下で加水分解し、雲母粒子表面に含水二酸化
チタンを析出させ、次いで上記無電解めっき法によって
金属粒子を被覆する方法、あるいは雲母粒子表面に含水
二酸化チタンを析出させたのち加熱し雲母チタンを生成
させ、次いで上記無電解めっき法によって金属粒子を被
覆する方法等も挙げられる。
この雲母チタンを被覆している含水二酸化チタン及び
/又は二酸化チタンの量、無電解めっきする金属の種
類、量(比)、pH、反応温度等を選択することによっ
て、所望の外観色、磁性、導電性等の物性を示す雲母チ
タン系複合材料が得られる。
本発明の雲母チタン系複合材料は、明度、彩度等の色
調に優れ、かつ安全性、耐候性、耐光性、耐薬品性、対
溶媒性、耐熱性に優れる等、その効果の大なる点で画期
的で、塗料、化粧品、プラスチック、インキ、絵具、装
飾品、日用雑貨、繊維製品、セラミックス等の顔料、着
色パール光沢材料として有用であり、記録用紙の導電層
や記録層、並びに静電気防止材料などの導電性材料及び
電磁波シールド材などとしての用途も期待されるなど産
業上利用価値の大なるものがある。
(実施例) 次に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。るが、本発明
はこれに限定されるものではない。
実施例1 雲母50gをイオン交換水500gに添加して十分に攪拌し
均一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫
酸チタニル水溶液208.5gを加えて攪拌しながら加熱し3
時間沸騰させた。放冷後、ろ過水洗し、900℃で乾燥し
て二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)80gを
得た。
次に得られた雲母チンタン50gを8X10-3M塩化すず水溶
液500mlに分散させ、ろ過後5X10-4M塩化パラジウム水溶
液500mlに再度分散させた。ろ過後得られた活性化雲母
チタン50gをpH8〜10、浴温90℃に保った次亜リン酸ナト
リウム(27g/l)、ロッセル塩(268g/l)、硫酸コバル
ト(47g/l)からなる無電解コバルトめっき浴950mlに1
時間分散させた。ろ過、水洗後150℃で乾燥させ、外観
色、干渉色共に鮮やかな青色真珠光沢材料53gを得た。
この製品である青色真珠光沢材料の粒子の表面は第1
図の走査型電子顕微鏡写真に示す通りである。これによ
れば、製品である青色真珠光沢材料の粒子一個の表面が
微粒子棒状粉末で十分に被覆されている状態を観察する
ことができる。またこの製品である青色真珠光沢材料の
X線回折図(Cu−Kα線)は第2図に示す通りであり、
これによれば雲母の回折ピークの他の回折角(ブラッグ
角2θ)25.3゜付近にピークが認められる。これはアナ
ターゼ型二酸化チタンの最強ピークの(101)に相当し
ている。
更に雲母チタン粒子表面を被覆している金属コバルト
量を下記に示す方法によって決定した。
まず得られた青色真珠光沢材料(試料)をメノー製ボ
ールミルを用いて粉砕処理し、雲母を無定形化し、該無
定形化試料を蛍光X線測定によって、金属コバルトの回
折線Kα 52.18゜の強度を求め、その強度を別に求めた
雲母と金属コバルトの混合比既知の回折強度の検量線と
対比させて金属コバルトの量を求めた。また得られた青
色真珠光沢材料の二酸化チタン量は以下の方法で求め
た。
まず得られた青色真珠光沢材料(試料)をメノー製ボ
ールミルをもちいて粉砕処理し、雲母を無定形化し、該
無定形化試料をX線回折(Cu−Kα線)の粉末測定法に
より、二酸化チタンの回折の強度を求め、その強度を別
にもとめた雲母と二酸化チタンの混合比既知の回折強度
の検量線と対比させて二酸化チタンの量を求めた。
この青色真珠光沢材料は雲母100重量部に対して48.2
重量部の二酸化チタンと16.3重量部の金属コバルトを被
覆してなるものであった。
実施例2 雲母50gをイオン交換水500gに添加して十分に攪拌し
均一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫
酸チタニル水溶液312.5gを加えて攪拌しながら加熱し3
時間沸騰させた。放冷後、ろ過水洗し、900℃で乾燥し
て二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)100gを
得た。
次に得られた雲母チタン50gを8X10-3M塩化すず水溶液
500mlに分散させ、ろ過後5X10-4M塩化パラジウム水溶液
500mlに再度分散させた。ろ過後得られた活性化雲母チ
タン50gをpH8〜10、浴温80℃に保った次亜リン酸ナトリ
ウム(10g/l)、クエン酸ナトリウム(100g/l)、塩化
アンモニウム(50g/l)、塩化ニッケル(30g/l)からな
る無電解ニッケルめっき浴1200mlに分散させ、次いでホ
ルマリン(35%)を1200ml添加後更に1時間分散させ
た。ろ過、水洗後150℃で乾燥させ、外観色、干渉色共
に鮮やかな緑色真珠光沢材料54gを得た。
次に本実施例で得られた製品である緑色真珠光沢材料
に於て雲母表面を被覆している二酸化チタン、金属ニッ
ケルの量比を実施例1と同様の方法で求めた。
この緑色真珠光沢材料は雲母100重量部に対して120重
量部の二酸化チタンと16.2重量部の金属ニッケルを被覆
してなるものであった。
実施例3 雲母50gをイオン交換水500gに添加して十分に攪拌し
均一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫
酸チタニル水溶液208.5gを加えて攪拌しながら加熱し3
時間沸騰させた。放冷後、ろ過水洗し、900℃で焼成し
て二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)90gを
得た。
次に得られた雲母チタン50gを8X10-3M塩化すず水溶液
500mlに分散させ、ろ過後5X10-4M塩化パラジウム水溶液
500mlに再度分散させた。ろ過後得られた活性化雲母チ
タン50gをpH11.5、浴温22℃に保ったロッセル塩(170g/
l)、水酸化ナトリウム(50g/l)、炭酸ナトリウム(30
g/l)硫酸銅(35g/l)からなる無電解銅めっき浴1200ml
に1時間分散させた。ろ過、水洗後150℃で乾燥させ、
外観色、干渉色共に鮮やかな青色真珠光沢材料52.6gを
得た。
次に本実施例で得られた製品である青色真珠光沢材料
に於て雲母表面を被覆している二酸化チタン、金属銅の
量比を実施例1と同様の方法で求めた。
この緑色真珠光沢材料は雲母100重量部に対して77.4
重量部の二酸化チタンと8.5重量部の金属銅を被覆して
なるものであった。
実施例4 雲部50gをイオン交換水500gに添加して十分に攪拌し
均一に分散させた。得られた分散液に濃度40重量%の硫
酸チタニル水溶液130.0gを加えて攪拌しながら加熱し3
時間沸騰させた。放冷後、ろ過水洗し、900℃で焼成し
て二酸化チタンで被覆された雲母(雲母チタン)100gを
得た。
次に得られた雲母チタン50gを8X10-3M塩化すず水溶液
500mlに分散させ、ろ過後5×10-4M塩化パラジウム水溶
液500nlに再度分散させた。ろ過後得られた活性化雲母
チタン50gをpH8〜10浴温90℃に保った次亜リン酸ナトリ
ウム(27g/l)、ロッセル塩(268g/l)、硫酸コバルト
(47g/l)からなる無電解コバルトめっき浴550mlに1時
間分散させた。ろ過、水洗後150℃で乾燥させ、外観
色、干渉色共に鮮やかな赤色真珠光沢材料51.2gを得
た。この赤色真珠光沢材料は雲母100重量部に対して120
重量部の二酸化チタンと9.4重量部の金属コバルトを被
覆してなるものであった。
次に実施例1〜4でえられた本発明の製品である雲母
チタン系複合材料の色調を表1に示す。
また、市販品の組成は表3に示す通りである。
試験項目は光安定性、熱安定性、分散安定性、アルカ
リ安定性であり、試験方法と試験結果は次の通りであ
る。
(1)光安定性試験 本発明の製品である雲母チタン系複合材料及び市販の
有色雲母チタンをそれぞれタルク(浅田製粉社製)と3:
7の割合で混合し、該混合物2.5gをそれぞれ厚さ3mm、一
辺20mmの正方形アルミ製中皿に成型し、これにキセノン
ランプを30時間照射した。照射後の色調と照射前と色調
をカラーアナライザー607を用いて測色して、測色値か
ら照射前後の色差(ΔE)を求めた。
(2)熱安定性試験 本発明の製品である雲母チタン系複合材料及び市販の
有色雲母チタンをそれぞれ20ml入磁性ルツボに3g秤り取
り、大気中で200℃、300℃、400℃の各温度条件下で2
時間熱処理した。処理後の色調と処理前の色調をカラー
アナライザー607を用いて測色して、測色値から処理前
後の色差(ΔE)を求めた。
(3)分散安定性試験 本発明の製品である雲母チタン系複合材料及び市販の
有色雲母チタンをそれぞれ1.0g共栓目盛付50ml試験管に
入れ、これに0.2重量%のヘキサメタリン酸水溶液50ml
を加えて、ポリトロンにて30秒間分散させ、更にこの分
散液を超音波にて分散させた。分散後、試験管立てにて
静置し、静置直後、5分後、10分後、30分後、1時間後
の分散状態を肉眼にて観察した。
(4)アルカリ安定性試験 本発明の製品である雲母チタン系複合材料及び市販の
有色雲母チタンをそれぞれ1.5g共栓目盛付50ml試験管に
入れ、これに2N−苛性ソーダ水溶液30mlを加えて分散
後、試験管立てに静置し24時間後の色調を肉眼で観察し
た。
表4、表5の結果から明らかなように本発明の製品で
ある雲母チタン系複合材料は光安定性、熱安定性、分散
安定性、アルカリ安定性に優れたものである。即ち、光
安定性に関しては、照射前後で色差(ΔE)が0.3以下
とほとんど変わらず、肉眼ではほとんど色調の差が判別
できないのにたいして、市販品は、肉眼でもはっきりと
色調変化を起こしていることが判る。
また、熱安定性は300℃までは色差0.4以下で肉眼では
ほとんど色調の差が判別できない。400℃では若干の変
色を伴うが、これは雲母チタン表面の金属粒子が酸化さ
れて金属酸化物に変化したためである。これに対して市
販品は、クロイゾネゴールド以外色調変化がはっきりと
認められた。
分散安定性は、本発明の製品である雲母チタン系複合
材料は、1時間静置後も均一に分散しているのに対し
て、市販品では、添加されている着色顔料例えば紺青、
カーミン、酸化クロムが分離してしまい退色が認められ
た。
アルカリに対しても、本発明の製品である雲母チタン
系複合材料は、全く安定であるのに対して市販品はいず
れも不安定で徐々に退色した。以上の各試験結果から明
らかな様に、本発明の製品である雲母チタン系複合材料
は、安定性に優れた顔料特性を有するものである。
(発明の効果) 本発明の雲母チタン系複合材料は、明度、彩度等の色
調に優れ、かつ安全性、耐候性、耐光性、耐薬品性、耐
溶媒性、耐熱性に優れる等その効果の大なる点で画期的
で塗料、化粧品、プラスチック、インキ、絵具、装飾
品、日用雑貨、繊維製品、セラミックス等の顔料、着色
パール光沢材料として有用であり、記録用紙の導電層や
記録層、並びに静電気防止材料などの導電線材料及び電
磁波シールド材などとしての用途も期待されるなど産業
上利用価値の大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた青色真珠光沢材料の結晶の
構造を示す写真(走査型電子顕微鏡;72,000倍)、第2
図はそのX線回折図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】雲母表面が二酸化チタンで被覆され、さら
    に該二酸化チタン被覆雲母表面が、コバルト、ニッケ
    ル、銅より選ばれた1種または2種以上の金属粒子で被
    覆され、前記被覆金属量は、雲母100重量部に対し1〜6
    0重量部であることを特徴とする雲母チタン系複合材
    料。
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