JP2513396Y2 - 塗布具 - Google Patents

塗布具

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JP2513396Y2
JP2513396Y2 JP1990034851U JP3485190U JP2513396Y2 JP 2513396 Y2 JP2513396 Y2 JP 2513396Y2 JP 1990034851 U JP1990034851 U JP 1990034851U JP 3485190 U JP3485190 U JP 3485190U JP 2513396 Y2 JP2513396 Y2 JP 2513396Y2
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直樹 加藤
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は墨液、絵の具、インキなどの筆記液、アイラ
イナー、リップカラーなどの化粧液といった液体の塗布
具に関するものであり、更に詳細には、液体収容部に直
接液体を収容し軸筒の後端部をノックすることにより塗
布体に液体を供給する後端ノック式の塗布具に関する。
[従来の技術] 従来、後端ノック式塗布具としては、実公昭57−5511
4号公報に開示されているような、インキタンクの一部
に伸縮自在な蛇腹部を設け、弁杆をインキタンクの底面
迄延設し、インキタンクを押圧することによって弁を開
放するもの等が知られている。
[考案が解決しようとする課題] 液体収容部中の透過減量による筆跡のカスレ、筆記不
能である。即ち、弾性膜体を伸縮自在とするためには、
弾性膜体の厚みを薄く成形することが必要となり、この
為弾性膜体からインキ中の液体部分が気体状態で透過し
易くなる。
インキ中の液体部分の透過減量が発生すると、液体中
の固形分が上昇すると共にインキの粘度が上昇し塗布体
よりの液体吐出が低下し、筆記時カスレが発生したり著
しい場合筆記不能になるといった問題があった。特に、
製造後消費者の手に渡る迄の期間が長い場合インキの透
過減量が大きくなり、使い初めからカスレや筆記不能と
いう問題が発生してしまうという場合もあった。
本考案は、液体透過減量を極力防止し、少なくとも初
めて使用するまでは透過減量が発生しない後端ノック式
の塗布具を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記目的を達成するためになしたものであ
って、弁座部材と、この弁座部材に弾撥的に当接する弁
体とよりなる弁を液体収容部と塗布体との間に介在さ
せ、この弁の開放をなす棒状部材を前記液体収容部内の
前後方向に延在させ、軸筒後端から突出させたノック体
を押圧して前記棒状部材に前記弁開放の前進力を付与し
てなる塗布具であって、この棒状部材の後部に前記液体
収容部の壁の一部を形成する弾性膜体を固着し、この弾
性膜体内部に密閉空気層を形成してなる塗布具を要旨と
するものである。
[実施例] 以下、本考案を添付図面に基づいて詳細に説明する。
第1図に第1実施例を示す。参照符合1は軸筒であ
る。液体収容部の主体となっており、先端に弁座部材2
を取付けている。この弁座部材2に対し弾撥体3によっ
て後方付勢された弁体4が当接している。弁体4の後方
にはあまり大きくない隙間をあけて棒状部材5の先端が
位置している。
棒状部材5は軸筒1の内部を後方まで延在しており、
その後部は軸筒1の後端に取付けた尾栓6の先部中央孔
6aを貫通し、この先部中央孔6aの外周に取付けた蛇腹状
屈伸部を有する弾性膜体7の後端にて固着されている。
さらに、棒状部材5には後方に向かって拡径するテーパ
ー状の凸部5aが形成されており、この凸部5aは、先部中
央孔6a内壁に設けた周リブ6bに対し後方から当接し液密
状態を形成し、弾性膜体7内部に密閉空気層を形成して
いる。尚、前記弾性膜体7を形成する材質としてはポリ
プロピレン、ポリエチレン、ナイロン、エチレン−ビニ
ル酢酸の共重合体などを例示できる。この弾性膜体7の
外側にはノック体8が取付けられており、このノック体
8は、尾栓6の後部内壁6cに対し移動可能になってい
る。また、参照符合9は軸筒1の先部に止着する先部材
で、内部に弾撥体3の支持部材10、この支持部材10の前
方の液体一時保留用の筒状のスポンジ等よりなる多孔質
体11を収容しており、更に、多孔質体11の中央にその後
部を配置する繊維収束体などよりなる塗布体12の先端を
突出させている。
この図示の状態(未使用時)では、液体収容部中の液
体は凸部5aと周リブ6bとの液密当接により弾性膜体7内
部と隔離され、弾性膜体7内部は密閉空気層となってい
るので、液体中の成分が弾性膜体から透過していくこと
は無い。使用時、ノック体8に押圧力を付与すれば、棒
状物5は棒状物5の凸部5aが周リブ6bを乗り越えて前進
し、弁体4に当接し弁を開放して液体収容部内の液体を
塗布体12に供給する。
次に第2図に第2実施例を示す。
本例のものは、前例のものにおける凸部5aを後方に向
かって縮径するテーパー状の凸部として設け、弾性膜体
7の弾撥力によって、先部中央孔6a内壁に設けた周リブ
6bに対し前方から当接し液密状態を形成して弾性膜体7
内部に密閉空気層を形成している。第2実施例の場合、
未使用時、液体中の成分が弾性膜体から透過していかな
いことは勿論、使用時でも、ノック体8に付与した押圧
力を取り去れば棒状物5は弾性膜体7の弾撥力によって
後退し、凸部5aと周リブ6bとが当接し弾性膜体7内部に
再び密閉空気層を形成し得るので液体収容部中の液体の
弾性膜体7からの透過を低減できる。
次に第3図に第3実施例を示す。
本例のものは前例のものにおける周リブ6bの替わりに
尾栓6の先部中央孔の凸部6dを設け、棒状部材5の突起
部5aに設けた周溝5bに圧入嵌合し、弾性膜体7内部に密
閉空気層を形成したものである。
次に第4図に第4実施例を示す。
本例のものは第1実施例のものにおける尾栓6の先部
中央孔6a内壁に設けた周リブをゴム製のo−リング等の
パッキング13となし、パッキングに対し棒状部材5が密
液摺動するようになし、弾性膜体7内部に密閉空気層を
形成したものである。第4実施例の場合、液密度が高い
ので透過防止が良好であり、使用中においても透過減量
が少ない。
次に第5図に第5実施例を示す。
本例のものは、尾栓6の前端と棒状部材5の突起部5a
とに粘着シートなどのシール部材14を貼り密閉度を更に
向上したものである。
[考案の効果] 本考案に係るノック式塗布具は、弾性膜体内部に密閉
空気層を形成しているので、インキの透過減量がきわめ
て少なく筆跡のカスレや、筆記不能といった問題の発生
しない優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例の縦断面図、第2図は第2実施例の
要部縦断面図、第3図は第3実施例の要部縦断面図、第
4図は第4実施例の要部縦断面図、第5図は第5実施例
の要部縦断面図である。 1…軸筒、2…弁座部材、3…弾性体、4…弁体、5…
棒状部材、5a…突起部、6…尾栓、6a…先部中央孔、6b
…周状リブ、7…弾性膜体、8…ノック体、9…先部
材、10…支持部材、11…多孔質体、12…塗布体、13…パ
ッキング、14…シール部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁座部材と、この弁座部材に弾撥的に当接
    する弁体とよりなる弁を液体収容部と塗布体との間に介
    在させ、この弁の開放をなす棒状部材を前記液体収容部
    内の前後方向に延在させ、軸筒後端から突出させたノッ
    ク体を押圧して前記棒状部材に前記弁開放の前進力を付
    与してなる塗布具であって、この棒状部材の後部に前記
    液体収容部の壁の一部を形成する弾性膜体を固着し、こ
    の弾性膜体内部に密閉空気層を形成してなる塗布具。
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