JP2513283B2 - アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法 - Google Patents

アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法

Info

Publication number
JP2513283B2
JP2513283B2 JP63240270A JP24027088A JP2513283B2 JP 2513283 B2 JP2513283 B2 JP 2513283B2 JP 63240270 A JP63240270 A JP 63240270A JP 24027088 A JP24027088 A JP 24027088A JP 2513283 B2 JP2513283 B2 JP 2513283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
palladium
reaction
alkadienols
catalyst
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63240270A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0288536A (ja
Inventor
啓一 佐藤
裕二 河原木
陽子 三須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP63240270A priority Critical patent/JP2513283B2/ja
Publication of JPH0288536A publication Critical patent/JPH0288536A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2513283B2 publication Critical patent/JP2513283B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルカジエノール類の製造方法に係り、詳し
くはパラジウム化合物の存在下に、共役アルカジエンと
水とを反応させて、該共役アルカジエンの水和二量化物
であるアルカジエノール類を製造する方法に関するもの
である。
[従来の技術] アルカジエノール類のうち、特にオクタジエノール
は、n−オクタノール及びそのエステル等を製造するた
めの中間体として、化学工業的に重要な化合物である。
従来、アルカジエノール類の製造法としては、パラジ
ウム化合物、ホスフィン又はホスファイトよりなる触媒
並びに二酸化炭素の存在下で共役アルカジエンと水とを
反応させる方法(特公昭50−10565)が提案されてい
る。この方法によりアルカジエノール類を製造するため
の反応を液相系で行なう場合においては、上記触媒成分
に共役アルカジエンと水とを同時に接触させ、生成する
アルカジエノール類を蒸留等の手段により触媒から分離
する作業が連続的にあるいは回分的に実施される。そし
て、少なくともパラジウム化合物とホスフィン、ホスフ
ァイトとを含有する触媒液は再び反応に循環使用され
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このよう共役アルカジエンと水とから
アルカジエノール類を製造する反応においては、アルカ
ジエノールとアルカジエンとの副反応によりジアルカジ
エルエーテル類等の高沸点物質が生成し、これが循環使
用される触媒液中に次第に蓄積することは不可避であ
る。この触媒液中に蓄積する高沸点物質はそれ自体不必
要な希釈物質であるばかりでなく、触媒活性に対して化
学的な抑制作用を示したり、あるいは徒らに触媒液の粘
度を上昇させて反応の進行を著しく阻害するようにな
る。
触媒液中にはパラジウム、ホスフィンあるいはホスフ
ァイト等の高価な物質が含有されているので、これらの
触媒成分を有効に利用しない場合の経済的損失は極めて
大きい。それ故、触媒活性を損なうことなく、経済的な
手段で、蓄積した高沸点物質を触媒液から分離、除去す
ることは、本方法によるアルカジエノール類の製造を工
業的に有利に実施するための最も重要な課題の一つのな
る。
本発明は上記従来の問題点を解決し、パラジウム化合
物の存在下に共役アルカジエンと水とからアルカジエノ
ール類を製造する反応において、副生する高沸物質であ
るジアルカジエニルエーテル類とパラジウム触媒と触媒
としての有効性を損なうことなく効率的に分離し、触媒
を再利用することができるアルカジエノール類の製造方
法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のアルカジエノール類の製造方法は、パラジウ
ム化合物の存在下に共役アルカジエンと水とを反応させ
てアルカジエノール類を製造する方法において、前記反
応により得られる反応生成液の少なくとも一部から、含
有されるアルカジエノール類の一部又は大部分を分離し
て、高沸点副性物であるジアルカジエニルエーテル類と
パラジウム化合物とを含む溶液を得、次いで該溶液を90
℃を超える温度で加熱した後、再び前記反応系へ供する
ことを特徴とする。
即ち、本発明者らは、前記従来の実情に鑑み、パラジ
ウム化合物の存在下に共役アルカジエンと水とからアル
カジエノール類を製造する反応において、副生する高沸
点物質であるジアルカジエニルエーテル類とパラジウム
触媒との分離法について鋭意研究を重ねた結果、少なく
ともジアルカジエニルエーテル類とパラジウム触媒を含
む溶液を90℃よりも高められた温度に加熱することによ
りジアルカジエニルエーテル類がアルカトリエン等の軽
沸成分に分解し、パラジウム触媒と容易に分離し得るこ
とを見い出し本発明を完成した。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明方法により水と反応させてアルカジエノール類
を製造し得る共役アルカジエンとしては、1,3−ブタジ
エン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、ク
ロロプレン、1,3−オクタジエン等が挙げられる。
本発明方法において主触媒として使用されるパラジウ
ム化合物の形態及びその原子価状態については必ずしも
限定的ではない。例えば、パラジウム黒、担体付パラジ
ウム金属等の金属パラジウム、ビス(t−ブチルイソニ
トリル)パラジウム(0)、ビス(t−アミルイソニト
リル)パラジウム(0)、ビス(シクロヘキシルイソニ
トリル)パラジウム(0)、ビス(フェニルイソニトリ
ル)パラジウム(0)、ビス(p−トリルイソニトリ
ル)パラジウム(0)、ビス(2,6−ジメチルフェニル
イソニトリル)パラジウム(0)、テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(ト
リフェニルホスファイト)パラジウム(0)、トリス
(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、(1,
5−シクロオクタジエン)(無水マレイン酸)パラジウ
ム(0)、ビス(ノルボルネン)(無水マレイン酸)パ
ラジウム(0)、ビス(無水マレイン酸)(ノルボルネ
ン)パラジウム(0)、(ジベンジリデンアセトン)
(ビピリジル)パラジウム(0)、(p−ベンゾキノ
ン)(o−フェナンスロリン)パラジウム(0)等の0
価パラジウム錯体、塩化パラジウム(II)、硝酸パラジ
ウム(II)、テトラアンミンジクロロパラジウム(I
I)、ジナトリウムテトラクロロパラジウム(II)等の
パラジウム無機塩、酢酸パラジウム(II)、安息香酸パ
ラジウム(II)、α−ピコリン酸パラジウム(II)等の
パラジウムカルボン酸塩、ビス(アセチルアセトン)パ
ラジウム(II)、ビス(8−オキシキノリン)パラジウ
ム(II)等のパラジウムキレート化合物、ビス(アリ
ル)パラジウム(II)、(η−アリル)(η−シクロペ
ンダジエニル)パラジウム(II)、(η−シクロペンタ
ジエニル)(1,5−シクロオクダジエン)パラジウム(I
I)テトラフルオロ硼酸塩、ビス(ベンゾニトリル)パ
ラジウム(II)酢酸塩、ジ−μ−クロロビス(トリフェ
ニルホスフィン)二パラジウム(II)、ビス(トリ−n
−ブチルホスフィン)パラジウム(II)酢酸塩、2,2′
−ビピリジルパラジウム(II)酢酸塩等の2価パラジウ
ム錯体等が挙げられる。
これらのパラジウム化合物の使用量は広範囲に可変で
あるが、通常、共役アルカジエン1モル当たりパラジウ
ム原子に換算して0.00001〜1グラム原子、好ましくは
0.0001〜0.5グラム原子の範囲で適宜決定される。
本発明で助触媒として使用されるホスフィン又はホス
ファイトとしては、トリ−n−オクチルホスフィン、ト
リブチルホスフィン、ジメチル−n−オクチルホスフィ
ン等のトリアルキルホスフィン、トリシクロヘキシルホ
スフィン等のトリシクロアルキルホスフィン、トリフェ
ニルホスフィン、トリトリルホスフィン、ジフェニル−
p−クロロフェニルホスフィン、トリス(p−メトキシ
フェニル)ホスフィン等のトリアリールホスフィン、ジ
フェニルエチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィ
ン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタン等の第三級アルキル−
アリールホスフィン及びこれらに対応するホスファイ
ト、ジエトキシフェニルホスフィン、エトキシフェニル
ホスフィン、ジメトキシフェニルホスフィン、ジイソプ
ロポキシフェニルホスフィン、ビス(2−ブトキシ)フ
ェニルホスフィン等のアルコキシアリールホスフィン、
ジフェノキシエチルホスフィン等のアリーロキシアルキ
ルホスフィン、ジエチルアミノプロピルジフェニルホス
フィン、モルホリノプロピルジフェニルホスフィン、エ
チルスルホニルエチルジフェニルホスフィン等のヘテロ
原子を含むホスフィン、あるいは下記一般式[I]又は
[II]で示される環式ホスファイト等が挙げられる。
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれメチル、エチル、ノニ
ル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル等のア
リール基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒド
ロキシペンチル等のヒドロキシアルキル基、エトキシメ
チル等のアルコキスアルキル基、フェノキシメチル等の
アリーロキシアルキル基、又はアセトキシメチル、アセ
トキシペンチル等のアシルオキシアルキル基を表わ
す。) これらのホスフィン又はホスファイトは、通常、パラ
ジウム1グラム原子に対して0.1〜100モル程度、好まし
くは0.1〜10モル程度の割合で使用されるが、必ずしも
上記範囲に限定されるものではない。
また、本発明方法において使用される二酸化炭素は、
反応系で二酸化炭素として存在するものであれば良く、
特にその供給形態は問わない。例えば、分子状の二酸化
炭素、炭酸、炭酸塩、重炭酸塩、或いは二酸化炭素又は
炭酸アミンとの付加物等が挙げられる。二酸化炭素の使
用量の上限は経済的理由により決定されるものであり、
過剰に使用することは特に反応を阻害するものではな
い。通常、二酸化炭素はパラジウム1グラム原子につい
て1モル以上、好ましくは10モル以上使用される。
本発明方法を実施するにあたって、反応溶媒は必ずし
も必要としないが、反応をより円滑に行なうためには溶
媒を使用するのが好適である。使用し得る溶媒として
は、ジエチエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチ
レングリコールジメチルエーテル等のエーテ類、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソ
プロピルケトン、エチル−n−ブチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリ
ル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等のアルカン類、ヘキセン、オクテン等の
アルケル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類、ニトロベンゼン、ニトロメチン等のニトロ化合物、
ピリジン、α−ピコリン等のピリジン誘導体、アセトア
ミド、プロピオンアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセト
アミド等が挙げられる。その他、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノール、t−ブタノール、n−オクタノ
ール等のアルコール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸等のカルボン酸類などが例示される。これらのうち、
特に低級アルコールを使用した場合はアルコキシオクタ
ジエン等の副性物の生成を伴ない、低級カルボン酸を使
用した場合はアシルオキシオクタジエン等の副生物の生
成を伴ない、反応系を複雑にするので共に注意を要す
る。
本発明により共役アルカジエンと水とを反応させるた
めの反応温度は、室温から180℃程度の広い範囲から選
択することができるが、50〜130℃の温度範囲を選ぶの
がより一般的である。また、反応圧力は常圧から200kg/
cm2程度までの範囲内で選択される。この際、二酸化炭
素の他に窒素、ヘリウム、アルゴン等の反応に不活性な
気体を共存させることも可能である。
本発明においては、以上に説明した反応原料及び反応
条件にて共役アルカジエンを水和二量化してアルカジエ
ノール類を生成させる。この反応により得られる反応生
成液中には、触媒、主生成物であるアルカジエノール
類、アルカトリエン類等の軽沸点副性物、ジアルカジエ
ニルエーテル、有機カルボン酸及びエステル類等の高沸
点副生物、その他場合により溶媒或いは未反応の水又は
共役アルカジエン等が含有されている。軽沸点副生物及
び高沸点副生物の生成量は、反応条件に依存し、通常共
役アルカジエン基準でそれぞれ数モルパーセント内外で
ある。
本発明方法においては、このような反応生成液の少な
くとも一部から、主生成物であるアルカジエノール類の
一部又は大部分を分離して得られる、ジアルカジエニル
エーテル類及びパラジウム化合物等を含む溶液を、90℃
を超える温度に加熱した後、再び反応系へ供する。
このジアルカジエニルエーテル類等の高沸点副生物と
パラジウム化合物を含む溶液を90℃よりも高い温度、好
ましくは100℃以上の温度、特に好ましくは110℃以上の
温度に加熱することにより、高沸点副生物であるジアル
カジエニルエーテル類等は、低沸点成分であるアルカト
リエン類及び水等の分解される。このため、これらは蒸
留等の公知技術により容易に分離することができ、パラ
ジウム化合物を含有する溶液を回収することができる。
なお、前記加熱温度が90℃以下では、ジアルカジエニ
ルエーテル類等の高沸点副性物の分解速度が極めて遅く
好ましくない。また、加熱温度が160℃を超える場合に
は、含有されるパラジウム触媒の劣化が生じ、再び反応
系に使用した場合の反応成績が低下する等の不具合が生
じるため、加熱操作は通常の場合160℃以下で行なうの
が好ましい。
この加熱温度は、前記共役アルカジエンと水との反応
温度より高くても低くでも良く、反応温度とこの加熱温
度とに相関関係はない。即ち、反応系においては、原料
の共役アルカジエン及び水の他、二酸化炭素などが存在
するが、上記加熱操作時においては、これらのものが系
内存在しないため、加熱効果が高く、反応温度よりもこ
の加熱操作の温度が低い場合であっても、十分に本発明
の目的を達成することができる。 このような加熱操作
は、加圧、常圧及び減圧のいずれでも行なうことができ
るが、減圧下において、分解生成物を留去しながら行な
うのが好ましい。この場合の減圧度は分解生成物を留去
できれば良く特に制限されるものではないが、通常は1
〜200mmHgの範囲で選択される。
なお、本発明においては、上記加熱操作を行なうにあ
たって、例えば、上記反応生成液を減圧下にて液温90℃
以下で蒸留することにより、含有されるアルカジエノー
ル類の一部又は大部分、その他の低沸点成分を分離し
て、ジアルカジエニルエーテル類等の高沸点副生物とパ
ラジウム化合物とを含む濃縮溶液にする。
加熱操作に供る反応生成液中に含有されるアルカジエ
ノール類は、前記加熱操作において分解するため、アル
カジエノール類の収率を高めるためには、この反応生成
液中のアルカジエノール類を加熱操作に先立ち、なるべ
く多く分離しておくことか望ましいが、アルカジエノー
ル類は加熱操作に何ら影響を及ぼすものではなく、本発
明で目的とする副生高沸点物質の循環、蓄積の防止及び
触媒の回収再利用の観点からは、必ずしもアルカジエノ
ール類非存在下で加熱操作を行う必要はない。
本発明において、加熱操作を行なって得られるパラジ
ウム化合物を含有する溶液は、その一部又は全部を、再
び共役アルカジエンと水との反応系に有効に供すること
ができる。
[作用] 90℃を超える加熱により、ジアルカジエニルエーテル
類等の高沸点物質はアルカトリエン等の軽沸成分に効率
的に分解し、容易に分離し得るようになる。
従って、本発明の方法によれば、有害な高沸点物質の
循環、蓄積を防止して、高価触媒を反応に循環再使用す
ることができる。高沸点物質を分解除去して得られる溶
液中のパラジウム触媒は、再度反応系に供した場合、本
来の触媒活性を有効に発揮する高活性触媒として作用す
る。
[実施例] 次に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例1 1,3−ブタジエン0.5モル、水1モル、二酸化炭素0.6
モル、ビス(アセチルアセトン)パラジウム0.5ミリモ
ル、トリフェニルホスフィン2.0ミルモル及びジメチル
ホルムアミド63mlの混合物を内容積0.3のステンレス
製電磁誘導回転式オートクレーブ中にて90℃で3時間反
応させた。
得られた反応生成液にトリフェニルホスフィン1.0ミ
リモルを添加し、浴温90℃、圧力1.8mmHgで蒸留してオ
クタジエニルアルコールを留去した。その後、浴温120
℃、圧力1.8mmHgで加熱操作を15行なった。
得れた蒸留釜残を再びオートクレーブに入れ、1,3−
ブタジエン0.5モル、水1モル、二酸化炭素0.6モル及び
ジメチルホルムアミド63mlを新たに供給し、上記と同様
の条件で反応を行なった。この操作を繰り返し、4回反
応を行なった。各反応にり得られた反応生成液をガスク
ロマトグラフィーで分析した結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1において得られた反応生成液にトリフェニル
ホスフィン1.0ミリモルを添加し、浴温90℃、圧力0.1mm
Hgで蒸留してオクタジエニルアルコールを留去した後、
90℃より高い温度での加熱操作は行なわなかったこと以
外は同様の手法で4回反応を行なった。各反応により得
られた反応生成液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果を第2表に示す。
実施例2,3 実施例1において得られた反応生成液にトリフェニル
ホスフィン1.0ミリモリを添加し、浴温90℃、圧力1.8mm
Hgで蒸留してオクタジエニルアルコールを留去した後、
第3表に示す条件にて加熱操作を行なった以外は同様の
手法で4回反応を行なった。各反応により得られた反応
生成液をガスクロマトグラフィーで分析した結果を第3
表に示す。
以上の結果から、反応生成液を90℃を超える温度にて
加熱処理することにより、高沸点副生物を効率的に分解
除去し、パラジウム錯体をその触媒活性を損なうことな
く、有効に再使用することができること明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明のアルカジエノール類の製
造方法によれば、パラジウム化合物の存在下に共役アル
カジエンと水とを反応させてアルカジエノール類を製造
する反応において得られる反応生成液中の高沸点副生物
であるジアルカジエニルエーテル類等を特定条件にて加
熱分解することによりパラジウム化合物を含む溶液と分
離することができる。そして、このパラジウム化合物を
含む溶液を再び前記反応に供することにより、高沸点副
生物の蓄積を伴なうことなく、かつ本質的な触媒活性の
劣化を伴なうことなく、パラジウム化合物を繰り返しア
ルカジエノール類の製造に利用することができる。
従って、本発明の方法によれば、触媒の効率的な回収
再使用が可能となり、経済的、工業的に極めて有利であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭54−32411(JP,A) 特開 昭54−144306(JP,A) 特開 昭56−145235(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラジウム化合物の存在下に共役アルカジ
    エンと水とを反応させてアルカジエノール類を製造する
    方法において、前記反応により得られる反応生成液の少
    なくとも一部から、含有されるアルカジエノール類の一
    部又は大部分を分離して、高沸点副生物であるジアルカ
    ジエニルエーテル類とパラジウム化合物とを含む溶液を
    得、次いで該溶液を90℃を超える温度で加熱した後、再
    び前記反応系へ供することを特徴とするアルカジエノー
    ル類の製造方法。
JP63240270A 1988-09-26 1988-09-26 アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法 Expired - Fee Related JP2513283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63240270A JP2513283B2 (ja) 1988-09-26 1988-09-26 アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63240270A JP2513283B2 (ja) 1988-09-26 1988-09-26 アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0288536A JPH0288536A (ja) 1990-03-28
JP2513283B2 true JP2513283B2 (ja) 1996-07-03

Family

ID=17056995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63240270A Expired - Fee Related JP2513283B2 (ja) 1988-09-26 1988-09-26 アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2513283B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5491745A (en) * 1991-02-20 1996-02-13 Uniden America Corporation Method and apparatus for a dual mode keypad permitting one-touch telephone number dialing
US5600034A (en) * 1994-11-28 1997-02-04 Mitsubishi Chemical Corporation Method for producing allyl alcohols
DE102004029732A1 (de) 2004-06-21 2006-01-19 Basf Ag Hilfsmittel enthaltend Cyclohexanpolycarbonsäurederivate
US20120220678A1 (en) 2009-11-03 2012-08-30 Christof Mehler Thermoplastic compositions having improved flowability
ES2522843T3 (es) 2010-06-01 2014-11-18 Basf Se Procedimiento para la preparación de composiciones de polímero de estireno expandibles

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0288536A (ja) 1990-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0361304B1 (en) Method for producing alkadienols
JP2513283B2 (ja) アルカジエ―ルノ―ル類の製造方法
US5021589A (en) Method for producing a lactone
JPH0778054B2 (ja) ラクトン類の製造方法
CN1074406C (zh) 由烯烃的羰基化制备羧酸的方法
US5283377A (en) Method for producing octadienols
JP3498468B2 (ja) アルカジエノール類の製造方法
US5600034A (en) Method for producing allyl alcohols
JP3444059B2 (ja) アリルアルコール類の製造方法
US4334117A (en) Process for producing alkadienes
Consiglio et al. Simultaneous asymmetric hydrogenation and hydroformylation by chiral platinum complexes
JP2727661B2 (ja) アルカジエノール類の製造方法
JP3498457B2 (ja) アルカジエノール類の連続的製造方法
JP3614852B2 (ja) アルカジエノール類の製造方法
JP4053325B2 (ja) ホスホニウム塩、その製造方法およびその用途
JP3443908B2 (ja) アリルアルコール類の製造方法
JPH11228469A (ja) アルカジエノール類の製造方法
JPH11189556A (ja) アルカジエノール類の製造方法
JPH06287155A (ja) アルカジエノール類の製造方法
JP3278925B2 (ja) オクタジエノール類の製造方法及びパラジウム錯体
EP0370563B1 (en) Preparation of conjugated dienes
JPH09143110A (ja) アルカジエノール類の製造方法
US5583271A (en) Method for continuously producing alkadienols
JP2001096165A (ja) パラジウム錯体の溶解方法
JP3467826B2 (ja) アルカジエノール類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees