JP3614852B2 - アルカジエノール類の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、アルカジエノール類の製造方法に係り、詳しくは、パラジウム化合物触媒存在下に、共役アルカジエンと水とを反応させ、得られた反応混合物を蒸留分離し、且つ、生じた缶出液を相分離することから成る、該共役アルカジエンの水和二量化物であるアルカジエノール類を製造する方法に関するものである。
背景技術
アルカジエノール類のうち、特に、オクタジエノールは、n−オクタノール及びそのエステル等を製造するための中間体として、化学工業的に重要な化合物である。
従来、アルカジエノール類の製造法としては、パラジウム化合物とホスフィン又はホスファイトよりなる触媒ならびに二酸化炭素の存在下で共役アルカジエンと水とを反応させる方法が知られている。
例えば、特開昭54−144306号は、「非水溶性パラジウム化合物およびホスフィンまたはホスファイトよりなる触媒、二酸化炭素ならびに有機溶媒の存在下、1,3−ブタジエンを水と反応させてオタタジエノールを生成させる水和二量化反応工程、水和二量化反応において得られる反応生成液(反応混合物)から低沸点副生物、水および有機溶媒を分離してオクタジエノール、高沸点副生物および触媒を含む成分を得る低沸物分離工程、前記のオクタジエノール、高沸点副生物および触媒を含む成分をフラッシュ蒸留してオクタジエノールを含む留分と高沸点副生物および触媒を含む高沸物とに分離するフラッシュ蒸留工程、前記高沸物より高沸点副生物を分離して触媒を含む触媒液を得る触媒回収工程およびフラッシュ蒸留工程において得られるオクタジエノールを含む留分を蒸留して1,7−オクタジエン−3−オールおよび高沸点物質を分離し、2,7−オクタジエン−1−オールを精製するオクタジエノール精留工程を含むことを特徴とする2,7−オクタジエン−1−オールの製造方法」を提案している。
上述の方法における低沸点物分離工程は、反応混合物から、副生物である1,3,7−オクタトリエン及びアセトン等の低沸点溶媒を除去するために、110℃以下で行なわれる。また、蒸留釜残液は、有機相および水相から成り、該蒸留釜残液から分離された水相は、水和二量化反応工程に循環される旨が記載されている。
反応混合物から低沸点物を除去する為の蒸留分離工程において、蒸留温度が高くなると、例えば120℃以上になると、生成したアルカジエノールが分解および/または重合して収率が低下し且つパラジウム触媒がメタル化する。このようなアルカジエノール類およびパラジウム触媒のロスは、高い蒸留温度に起因するばかりでなく、蒸留に必要な熱の供給方法によって影響される。
通常、蒸留に必要な熱は、シェルタイプ釜、チューブタイプ釜またはジャケット釜などの熱交換器によって蒸留塔の塔底液に間接的に供給される。このような熱の供給方式(間接加熱)では、熱交換器内に塔底液の温度よりも通常30℃程度以上高められた熱媒体を通すことにより塔底液を加熱するため、熱交換器の塔底液に接している伝熱面表面の温度は、塔底液の温度よりも高く、例えば、120℃以上となる。従って、間接加熱の場合は、熱交換器の伝熱面での局部加熱による、アルカジエノール類の分解および/または重合ならびにパラジウム触媒のメタル化を避け難く、アルカジエノール類およびパラジウム触媒のロスが極めて大きくなる。
すなわち、特開昭54−144306号に記載されている方法は、塔底液中に水が存在するため、塔底液の温度を制限し得る点については有効ではあるが、間接加熱で蒸留分離を行なうため、熱交換器の伝熱面での局部加熱により、アルカジエノール類およびパラジウム触媒がロスする欠点がある。
上述の欠点を解決するため、本発明者等の鋭意研究の結果、パラジウム触媒の存在下、共役アルカジエンと水とを反応溶媒中で反応させ、反応混合物から反応溶媒を蒸留分離し、得られた缶出液を相分離することから成るアルカジエノール類を製造方法において、熱媒体として、加熱水および/または水蒸気を蒸留塔内に直接供給しながら、塔底液の温度を120℃以下として反応混合物を蒸留するならば、アルカジエノール類が分解および/または重合することなく且つパラジウム触媒もメタル化することなく、その結果、アルカジエノール類およびパラジウム触媒のロスが殆ど生じないことを見出した。
発明の開示
本発明は、上記知見に基づいて成されたものであり、その目的は、パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とを反応溶媒中で反応させてアルカジエノール類を製造するに当たり、アルカジエノール類とパラジウム触媒がロスすることなく、反応溶媒を反応混合物から容易に分離し得る、改良されたアルカジエノール類の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、工業的有利なアルカジエノール類の製造方法を提供することにある。
上記の目的は、次の本発明によって達成される。
(1)パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とを反応溶媒中で反応させ、次いで、蒸留塔内に熱媒体として加熱水および水蒸気の一方または両者を直接供給しながら、蒸留塔の塔底液の温度が120℃以下の条件下で反応混合物を蒸留して反応混合物から反応溶媒を分離し、そして、得られた缶出液を相分離することを特徴とするアルカジエノールの製造方法。
(2)パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とをより低沸点の反応溶媒中で反応させ、蒸留塔の缶出液を相分離して得られた水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱後に熱媒体として蒸留塔に循環しながら、蒸留塔の塔底液中に缶出液が常温で相分離し得るに十分な量の水を存在させ、且つ、塔底液の温度が120℃以下の条件下で反応混合物を蒸留して反応混合物から低沸点反応溶媒を分離し、そして、得られた缶出液を相分離することを特徴とするアルカジエノール類の製造方法。
(3)パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とを水溶性低沸点反応溶媒中で反応させ、反応混合物を蒸留塔の中段に供給しながら、且つ、蒸留塔の缶出液を相分離して得られた水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱して形成した加熱水と水蒸気(スチーム)から成る熱媒体を蒸留塔の塔底液に直接導入しながら、塔底液中の水相の割合が20〜98重量%、塔底液の温度が30〜120℃で且つ蒸留塔内の圧力が0.1〜2atmの条件下に反応混合物を蒸留分離し、そして、得られた缶出液を相分離することを特徴とするアルカジエノール類の製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法により水と反応させてアルカジエノール類を製造し得る共役アルカジエンとしては、1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、1,3−オクタジエン等が挙げられる。
原料が1,3−ブタジエンである場合、通常容易に入手可能のものとして、精製1,3−ブタジエン及び所謂BBP(ブタン−ブタジエン−生成物)、すなわち、ナフサ分解生成物中のC4留分混合物などが挙げられる。
BBPを原料とする場合は、原料BBP中に含有されるアセチレン類およびアレン類を予め分離除去しておくことが望ましい。1,3−ブタジエン原料中のアセチレン類およびアレン類の総濃度は、可能な限り低いことが望ましいが、通常1,3−ブタジエンに対して1.0重量%以下程度が好ましい。アセチレン類およびアレン類を低減化する方法は、特に限定されず、公知の諸法が適宜採用可能である。
一方、他の原料である水としては、水和二量化反応に影響を与えない程度の純度の水が適宜使用される。水の使用量については、特に限定的ではないが、共役アルカジエンの1モルに対し、通常0.5〜10モル、好ましくは1〜5モルの範囲から選択される。
特に、後述の蒸留分離処理を考慮するに、塔底部の温度を所定の温度以下、すなわち、120℃以下に抑制するためには、水和二量化反応に必要とされる水の量よりも過剰に使用することが好ましい。
本発明方法において、パラジウム触媒として使用されるパラジウム化合物の形態およびその原子価状態は、必ずしも限定されるものではない。例えば、パラジウム黒、担体付パラジウム金属などの金属パラジウム;ビス(t−ブチルイソニトリル)パラジウム(0)、ビス(t−アミルイソニトリル)パラジウム(0)、ビス(シクロヘキシルイソニトリル)パラジウム(0)、ビス(フェニルイソニトリル)パラジウム(0)、ビス(p−トリルイソニトリル)パラジウム(0)、ビス(2,6−ジメチルフェニルイソニトリル)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、(1,5−シクロオクタジエン)(無水マレイン酸)パラジウム(0)、ビス(ノルボルネン)(無水マレイン酸)パラジウム(0)、ビス(無水マレイン酸)(ノルボルネン)パラジウム(0)、(ジベンジリデンアセトン)(ビピリジル)パラジウム(0)、(p−ベンゾキノン)(o−フェナンスロリン)パラジウム(0)等の0価パラジウム錯体;テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリトリルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリキシリル)パラジウム(0)、ビス(トリメシチルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリテトラメチルフェニル)パラジウム(0)、ビス(トリメチルメトキシフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のホスフィン化合物を配位子として持つテトラキス(ホスフィン)パラジウム、トリス(ホスフィン)パラジウム、ビス(ホスフィン)パラジウム錯体および対応するホスファイト化合物を配位子として持つテトラキス(ホスファイト)パラジウム、トリス(ホスファイト)パラジウム、ビス(ホスファイト)パラジウム錯体;塩化パラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)、テトラアンミンジクロロパラジウム(II)、ジナトリウムテトラクロロパラジウム(II)等のパラジウム無機塩;酢酸パラジウム(II)、安息香酸パラジウム(II)、α−ピコリン酸パラジウム(II)等のパラジウムカルボン酸塩;ビス(アセチルアセトン)パラジウム(II)、ビス(8−オキシキノリン)パラジウム(II)等のパラジウムキレート化合物;ビス(アリル)パラジウム(II)、(η−アリル)(η−シクロペンタジエニル)パラジウム(II)、(η−シクロペンタジエニル)(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(II)テトラフルオロ硼酸塩、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)酢酸塩、ジ−μ−クロロ−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)二パラジウム(II)、ビス(トリ−n−ブチルホスフィン)パラジウム(II)酢酸塩、2,2−ビピリジルパラジウム(II)酢酸塩等の2価パラジウム錯体などが挙げられる。
上記の中では、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリトリルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリキシリル)パラジウム(0)、ビス(トリメチルメトキシフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、ビス(アセチルアセトン)パラジウム(II)が好ましい。
パラジウム化合物の使用量は、通常、共役アルカジエン1モル当たりパラジウム原子に換算して0.00001〜1グラム原子、好ましくは0.0001〜0.5グラム原子の範囲で適宜決定される。
また、パラジウム触媒と共にホスフィン類またはホスファイト類を助触媒として使用してもよい。該助触媒として使用されるホスフィン類またはホスファイト類としては、トリ−n−オクチルホスフィン、トリブチルホスフィン、ジメチル−n−オクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン及びこれらに対応するホスファイト;トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシクロアルキルホスフィン;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、ジフェニル−p−クロロフェニルホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、ジ(トリル)(フェニル)ホスフィン、(トリル)ジ(フェニル)ホスフィン、トリ(エチルフェニル)ホスフィン、ジ(エチルフェニル)(フェニル)ホスフィン、(エチルフェニル)ジ(フェニル)ホスフィン、トリ(キシリル)ホスフィン、トリ(メシチル)ホスフィン、トリ(テトラメチルフェニル)ホスフィン、等のトリアリールホスフィン及びこれらに対応するホスファイト;ジフェニルエチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン等の第三級アルキル−アリールホスフィン及びこれらに対応するホスファイト;ジエトキシフェニルホスフィン、エトキシジフェニルホスフィン、ジメトキシフェニルホスフィン、ジイソプロポキシフェニルホスフィン、ビス(2−ブトキシ)フェニルホスフィン、トリ(メチルメトキシフェニル)ホスフィン等のアルコキシアリールホスフィン及びこれに対応するホスファイト;ジフェノキシエチルホスフィン等のアリーロキシアルキルホスフィン;ジエチルアミノプロピルジフェニルホスフィン、モルホリノプロピルジフェニルホスフィン、エチルスルホニルエチルジフェニルホスフィン等のヘテロ原子を含むホスフィン等が挙げられる。
上記の中では、トリフェニルホスフィン、トリ(トリル)ホスフィン、ジ(トリル)(フェニル)ホスフィン、(トリル)ジ(フェニル)ホスフィン、トリ(エチルフェニル)ホスフィン、ジ(エチルフェニル)(フェニル)ホスフィン、(エチルフェニル)ジ(フェニル)ホスフィン、トリ(キシリル)ホスフィン、トリ(メシチル)ホスフィン、トリ(テトラメチルフェニル)ホスフィン、トリ(メチルメトキシフェニル)ホスフィン等の疎水性ホスフィンが好ましい。
また、下記式(I)で示される水溶性ホスフィン類も使用し得る。
(式中、Aはフェニル基、Mはアルカリ金属を示し、mは0〜2の整数でnは1〜3の整数でm+n=3を満足するものである。)
更に、下記式(II)又は(III)で示される環式ホスファイト類も使用し得る。
(式中、R1,R2及びR3は、それぞれ、メチル、エチル、ノニル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル等のアリール基、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシペンチル等のヒドロキシアルキル基、エトキシメチル等のアルコキシアルキル基、フェノキシメチル等のアリーロキシアルキル基、または、アセトキシメチル、アセトキシペンチル等のアシルオキシアルキル基を表わす。)
ホスフィン類またはホスファイト類は、通常、パラジウム1グラム原子に対して0.1〜100モル程度、好ましくは0.1〜10モル程度の割合で使用されるが、必ずしも、上記範囲に限定されるものではない。
後述する如く、蒸留塔の塔底部から流出した缶出液を水相と有機相とに相分離し、水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱後に溶媒分離の蒸留塔にリサイクルする場合には、助触媒として疎水性ホスフィン類を使用するのが有利である。本発明において使用される反応溶媒は、後述の蒸留条件の選定と反応溶媒の分離効率の観点から、水より低沸点の溶媒の使用が好ましいが、水より高沸点の溶媒または水と共沸混合物を形成する溶媒も使用することが出来る。例えば、水より低沸点の溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、t−ブタノール等のアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等のアルカン類、ヘキセン等のアルケン類が挙げられ、水と共沸組成を形成する溶媒としては、ジオキサン、トリオキサン、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、t−アミルアルコール、酢酸ブチル、酪酸ブチル、トルエン、キシレン、ブチルエーテル等が挙げられる。
特に、反応および後述の蒸留分離をより円滑に行なうため、共役ジエン及び水の両者を少なくとも部分的に溶解し得るエーテル類、ケトン類、アルコール類の如き水溶性低沸点溶媒が好ましい。その中でも、テトラヒドロフラン、アセトン、t−ブタノールが特に好ましい。
反応温度は、室温から約180℃までの広い範囲から選択することが出来るが、好ましくは50〜130℃、より好ましくは60〜100℃の範囲である。また、反応圧力は、常圧から約200kg/cm2までの広い範囲から選択することが出来るが、3〜70kg/cm2が好ましい。反応に際しては、特公昭50−10565号公報に開示されているように、反応系内にCO2を共存させてもよく、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを共存させることも可能である。
反応混合物は、触媒、反応溶媒、未反応の水および共役アルカジエン、主生成物であるアルカジエノール類の他に、アルカトリエン類などの低沸点副生成物、ジアルカジエニルエーテル、有機カルボン酸、エステル等の高沸点副生成物を含んでいる。低沸点副生成物および高沸点副生成物の含有量は、反応条件に依存するが、通常、共役アルカジエン基準でそれぞれ数モルパーセント及び数十モルパーセント内外である。
本発明において、反応混合物から反応溶媒を蒸留分離してアルカジエノール類を回収する蒸留設備としては、回分式でもよいが、通常は連続式の設備が使用される。また、塔構造としては、充填塔、泡鐘塔、多孔板塔などの何れであってもよい。そして、充填塔は工業的実施において有利に使用される。
本発明においては、熱媒体として加熱水および/またはスチームを蒸留塔に直接供給しながら、蒸留塔の塔底液の温度が120℃以下の条件下で反応混合物を蒸留し、反応混合物から反応溶媒を分離することが重要である。
熱媒体としては、30℃以上の熱水および/または蒸留塔の操作圧における沸点ないしは120℃までの温度のスチームが好適に使用される。更に、後述する相分離工程で分離された水相からの水溶液の少なくとも一部を30℃以上に加熱して蒸留塔に循環するのが好ましい。特に、熱媒体として、相分離工程で分離された水相からの水溶液の少なくとも一部を熱交換器(加熱器)を通して蒸留塔に供給する場合は、その一部をスチームに変換するのが好ましく、スチーム量としては、熱交換器に供給される水量の3〜95重量%の範囲とするのが一層好ましい。そして、熱媒体としての加熱水および/またはスチームは、蒸留塔の熱源として利用し得る限り、蒸留塔の塔底以外の位置に供給し得るが、通常は、蒸留塔の塔底に供給される。
蒸留分離の熱媒体として、加熱水および/またはスチームを使用し、これを蒸留塔に直接導入することにより、熱交換器などを使用した間接加熱によって起る伝熱表面の局部加熱に起因するアルカジエノール類の分解および/または重合とパラジウム触媒のメタル化を防ぐことが出来る。
また、熱媒体として、蒸留塔から缶出液の相分離工程で分離された水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱して蒸留塔に直接導入することにより、アルカジエノール類の分解および/または重合とパラジウム触媒のメタル化を防ぐことが出来ると共に、蒸留し、相分離した後の排水処理負荷を軽減することが出来る。
特に、熱媒体として、蒸留塔からの缶出液の相分離工程で分離された水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱して熱水およびスチームに変換し、これを蒸留塔に直接導入することにより、アルカジエノール類の分解および/または重合とパラジウム触媒のメタル化を防ぐことが出来ると共に、蒸留し、相分離した後の水の排水処理負荷を軽減することが出来、しかも、相分離された水を加熱するための熱交換器の伝熱面へのハルツの付着による汚れを防ぐことが出来、且つ、スチームにより容易に塔底液を所定の温度に加熱することが出来る。
本発明において、缶出液中の水相の量(全体に対する相分離された水相の割合)は、20重量%以上、好ましくは20〜98重量%、より好ましくは30〜97重量%の範囲に調整するのがよい。
本発明の蒸留処理は、蒸留塔の塔底液中に水相が存在し、且つ、塔底液の温度が120℃以下の条件で行なう。塔底液温度が120℃を超えると、目的物のアルカジエノール類が分解および/または重合することがある。塔底液の温度は30〜110℃の範囲が好ましく、50〜105℃の範囲が特に好ましい。
また、本発明の蒸留処理は、蒸留塔内の圧力が2atm以下、好ましくは0.1〜1.8atm、更に好ましくは0.35〜1.5atmで行なう。工業的実施においては、蒸留塔内の圧力が低すぎると、減圧制御の問題が生じたり、低沸点溶媒を使用した場合に、該溶媒の凝縮回収のための冷却負荷などの問題が生じる。従って、工業的実施においては、減圧や加圧のための特別の設備を必要としない常圧蒸留が有利である。
適切な蒸留条件は、供給段の位置、還流比などの条件を適宜選択することによって実現することが出来る。また、水より高沸点の溶媒の場合は、必要に応じ、溶媒と沸点の低い共沸混合物を形成し得る成分を添加する、いわゆる共沸蒸留を利用し、蒸留塔の塔頂から主として溶媒を留出させることにより、缶出液中に水相を残存させることが出来る。
反応混合物の蒸留塔への供給は、いわゆる中段供給が好ましい。すなわち、蒸留塔の塔底液中に水溶性低沸点溶媒が実質的に存在しないようにするため、供給段の下の回収部に所定の段数を設ける。回収部の理論段数は、水溶性低沸点溶媒として、例えば、アセトンを使用した場合は1段以上、テトラヒドロフランを使用した場合は2段以上、t−ブタノールを使用した場合は3段以上とするのがよい。
反応混合物を蒸留塔の中段に供給することにより、蒸留塔の塔底液に反応溶媒が実質的に存在しない様にすることが出来る。従って、得られた缶出液からアルカジエノール類を相分離などの容易且つ簡単な方法にて回収することが出来る。本発明の方法では蒸留分離した溶媒の少なくとも一部を反応系へ循環して再利用することが出来る。
一方、蒸留塔からの缶出液は、冷却した後またはそのまま静置して水相と有機相とに相分離処理する。相分離された水相からの水溶液の水の少なくとも一部は、リボイラー等の熱交換器により加熱され、リサイクルポンプを通して蒸留塔内に循環される。
なお、本発明で言う水相とは、水を主成分とし、有機物を主成分とする相とは均一相を作らない相であり、飽和溶解度以下の有機、無機物質等が溶解していてもよい。また、有機相とは、アルカジエノール類等の有機物を主成分とする相であり、水を主成分とする相と均一相をつくらない相であり、飽和溶解度以下の水、触媒などが溶解していてもよい。
次に、本発明の好ましい方法を図1に基づいて説明する。
反応槽11において、反応溶媒中、パラジウム触媒の存在下、共役アルカジエンと水とを反応させ、反応混合物を反応混合物貯蔵槽1に送る。貯蔵槽1から反応混合物を蒸留塔2の中段に供給し、反応溶媒の蒸留分離を行ない、蒸留塔2の塔頂部から反応溶媒を回収溶媒3として抜出す。回収溶媒3の一部をリサイクル溶媒液14として反応槽11に循環する。蒸留塔2の塔底部から流出液を缶出液12として抜出し、油水分離器(相分離器)4に供給する。油水分離器4において、水相と有機相とに分離し、油水分離器4からアルカジエノールを含む有機相を反応生成物6として抜出す。一方、油水分離器4から水相も水相側流出液13として抜出す。水相側流出液13の一部を加熱器16で加熱し、循環ポンプ17により循環加熱液5として蒸留塔2に循環する。なお、図中には特に示されてはいないが、反応槽11の後にガス分離槽を設け、未反応アルカジエン、CO2を分離回収して反応槽11にリサイクルする工程を設けてもよい。
本発明方法によれば、Pd触媒、アルカジエノール類を損なうことなく効率的に溶媒を分離して循環することが出来、極めて効率的にアルカジエノール類を製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1において行なわれたアルカジエノール類の製造工程を模式的に示した図である。
図2は比較例1において行なわれたアルカジエノール類の製造工程を模式的に示した図である。
図1及び図2の各符号は次の通りである。
2 蒸留塔
4 油水分離器
5 循環加熱液
8 蒸留塔
10 缶出液
11 反応槽
12 缶出液
15 反応槽
16 加熱器
17 循環ポンプ
発明を実施するための最良の形態
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
1,3−ブタジエン1200g、水260g、ビス(アセチルアセトン)パラジウム8.7g、トリフェニルホスフィン30g及びアセトン3リットルを内容積10リットルのステンレス製電磁誘導回転式オートクレーブ中に仕込み、CO2で20kg/cm2Gまで加圧し90℃で3時間反応させた。
得られた反応混合物を図1に示すように蒸留塔2に表−1に示す速度で連続的に供給し、塔頂温度60℃、塔底温度101℃、操作圧760mmHgで蒸留を行い、塔頂留出液抜出管から溶媒のアセトンを回収溶媒3として完全に留出させ、塔底側から水相とオクタジエノールを含む有機相を塔底液12として流出させた。使用した蒸留塔は、実段数35段の多孔板塔であり、蒸留塔の塔頂から11段目(回収部段数25段)を供給段とし、還流比は0.5に設定した。
塔底液12(水相の割合:98重量%)を油水分離器4で静置して相分離し、水相側からの水溶液を加熱器16で102℃に加熱した後、循環加熱液5として蒸留塔2へ循環した。循環加熱液のリサイクル量は、1,800ml/Hrであった。加熱器16における発生スチーム量は、加熱器16に供給される水量の18重量%であった。有機相の反応生成物6を有機相抜出管から3回サンプリングして分析した。表−1に蒸留塔2に供給した反応混合物の量および各成分の濃度、有機相抜出管からサンプリングした試料(サンプルNo.1−1〜1−3)の量および各成分濃度をそれぞれ示す。
オクタジエーノルの回収率を求めた結果、それぞれ、102%、96%、99%であった。このとき、蒸留塔内はいずれも清浄であり、Pdのメタル化は観察されなかった。なお、各成分の濃度の分析は、ガスクロマトグラフィーで行なった。
実施例2
塔頂温度35℃、塔底温度78℃、操作圧300mmHg、蒸留塔の熱媒体として、水相からの水溶液を加熱器16で80℃に加熱した後、循環加熱液5として蒸留塔2に循環した以外は、実施例1と同様に蒸留を行った。使用した蒸留塔は、実段数35段の多孔板塔であり、蒸留塔の塔頂から11段目を供給段とし、還流比は0.5に設定した。反応混合物の組成を表−2に示す。塔底液中の水相の割合は97重量%であった。また、相分離後の有機相を3回サンプリングして分析した結果、オクタジエノールの回収率は、それぞれ、99%、99%、98%であった。各成分の分析値を表−2に示す。実施例1と同じく塔内はいずれも清浄であり、Pdのメタル化は認められなかった。
実施例3
トリフェニルホスフィン30gに代えて、トリ(o−トリル)ホスフィン35gを使用した以外は、実施例1と同様に操作した。塔底液中の水相の割合は、97重量%であった。また、相分離後の有機相をサンプリングして分析した結果、オクタジエノールの回収率は99%であった。各成分の分析値を表−3に示す。実施例1と同様に塔内は清浄であり、Pdのメタル化は認められなかった。
実施例4〜7
蒸留操作を表−4に示した条件下で行なった以外は、実施例1と同様に操作した。反応混合物の組成、塔底液中の水相の割合、相分離後の有機相の組成およびオクタジエノールの回収率を表−4に示す。実施例1と同様に塔内はいずれも清浄であり、Pdのメタル化は認められなかった。
実施例8
水相からの水溶液をリサイクルする代わりに、102℃の加熱水を900g/Hrで供給した以外は、実施例1と同様に操作した。反応混合物の組成、塔底液中の水相の割合、相分離後の有機相の組成およびオクタジエノールの回収率を表−4に示す。実施例1と同じく塔内は清浄であり、Pdのメタル化は認められなかった。
実施例9
実施例1と同様にして得られた反応混合物を、内径40mm、充填層高さ5,000mmのステンレス製充填塔に供給し、実施例1に準じて蒸留を行った。充填材は、6mmのマクマホンであり、H.E.T.P.は、300mmであった。反応混合物の供給位置は、充填塔の下方から1,300mmの位置とし、塔底液を相分離した後、水相からの水溶液を100℃に加熱し、3,000ml/Hrで蒸留塔にリサイクルした。蒸留塔の塔頂温度は56℃、塔底温度は99℃、操作圧は760mmHgであり、塔底液中の水相の割合は90重量%であった。相分離後の有機相をサンプリングして分析した結果、オクタジエノールの回収率は99%であった。各成分の分析結果を表−7に示す。実施例1と同じく塔内は清浄であり、Pdのメタル化は認められなかった。
比較例1
1,3−ブタジエン1945g、水865g、ビス(アセチルアセトン)パラジウム7.5g、トリフェニルホスフィン25.8g、N,N−ジメチルホルムアミド2.3リットルを内容積10リットルのステンレス製電磁誘導回転式オートクレーブ15中に仕込み、CO2で20kg/cm2Gまで加圧し、90℃で3時間反応させた。
得られた反応混合物を図2に示すように蒸留塔8に表−5に示す速度で連続的に供給し、塔底部を180℃の熱媒オイルで間接加熱し、大気圧下で塔頂温度100℃、塔底温度160℃の条件で蒸留を行ない、塔頂留出液抜出管から水とオクタトリエンを主成分とする低沸点成分9を留出させ、次いで、操作圧を1mmHgに変更し、塔頂温度27℃、塔底温度72℃、の条件下で蒸留を行ない、N,N−ジメチルホルムアミドを留出させ、その他の成分を塔底流出液抜出管から缶出液10として流出させた。
缶出液10には水相はなく有機相のみであったが、有機相には黒い沈澱物があり、蒸留塔内も黒変していた。この沈澱物を原子吸光法で分析した結果、Pdであることが判明した。また、缶出液10を3回サンプリングし、それぞれ、塔頂から流出させたN,N−ジメチルホルムアミドと混合して分析した。オクタジエノールの回収率は、それぞれ、62%、63%、58%と極めて悪かった。表−5に分析値を示す。
比較例2
実施例1と同様に反応を行い、得られた反応混合物を図2の蒸留装置において、塔底部を130℃の熱媒オイルで間接加熱し、大気圧下、塔頂温度56℃、塔底温度101℃の条件で蒸留を行ない、塔頂からアセトンを流出させ、塔底から水相と有機相を流出させた。
塔底流出液をサンプリングし、相分離後、有機相を分析し、オクタジエノールの回収率を求めた。有機相と水相の重量比は、有機相94に対し水相6であった。各成分の分析値を表−6に示す。オクタジエノールの回収率は70%しかなく、蒸留塔の塔底部にはPdがメタル化し、黒くメッキした様な汚れがあった。
産業上の利用可能性
本発明の製造方法は、アルカジエノール類の分解および/または重合がなく、パラジウム触媒のメタル化がないため、アルカジエノール類およびパラジウム触媒のロスが抑制され、目的物のアルカジエノール類を高収率で製造することが出来る。
Claims (9)
- パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とを反応溶媒中で反応させ、次いで、蒸留塔内に熱媒体として加熱水および水蒸気の一方または両者を直接供給しながら、蒸留塔の塔底液の温度が120℃以下の条件下で反応混合物を蒸留してパラジウム触媒を含有す る反応混合物から反応溶媒を分離し、そして、得られた缶出液を相分離することを特徴とするアルカジエノール類の製造方法。
- 反応溶媒がエーテル類、ケトン類、アルコール類またはそれらの混合物から選ばれる水溶性で且つ水より沸点の低い溶媒である請求項1に記載のアルカジエノール類の製造方法。
- 該反応溶媒がアセトン、テトラヒドロフラン、t−ブタノール又はそれらの混合物である請求項2に記載のアルカジエノール類の製造方法。
- 反応混合物を蒸留塔の中段に供給することにより、蒸留塔の塔底液中に反応溶媒が実質的に存在しない状態で反応混合物を蒸留する請求項1に記載のアルカジエノール類の製造方法。
- 該熱媒体が缶出液を相分離して得られた水相からの水溶液の少なくとも一部であり且つ加熱された後に蒸留塔に循環される循環液である請求項1に記載のアルカジエノール類の製造方法。
- 該循環液が加熱水と水蒸気である請求項5に記載のアルカジエノール類の製造方法。
- 蒸留塔内の圧力が2気圧以下である請求項1に記載のアルカジエノール類の製造方法。
- パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とを水より低沸点の反応溶媒中で反応させ、蒸留塔の缶出液を相分離して得られた水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱後に熱媒体として蒸留塔に循環しながら、蒸留塔の塔底液中に缶出液が常温で相分離し得るに十分な量の水を存在させ、且つ、塔底液の温度が120℃以下の条件下で反応混合物を蒸留してパラジウム触媒 を含有する反応混合物から低沸点反応溶媒を分離し、そして、得られた缶出液を相分離することを特徴とするアルカジエノール類の製造方法。
- パラジウム触媒の存在下で共役アルカジエンと水とを水溶性低沸点反応溶媒中で反応させ、パラジ ウム触媒を含有する反応混合物を蒸留塔の中段に供給しながら、且つ、蒸留塔の缶出液を相分離して得られた水相からの水溶液の少なくとも一部を加熱して形成した加熱水と水蒸気(スチーム)から成る熱媒体を蒸留塔の塔底液に直接導入しながら、蒸留塔の塔底液中の水相の割合が20〜98重量%、塔底液の温度が30〜120℃で且つ蒸留塔内の圧力が0.1〜2atmの条件下に反応混合物を蒸留分離し、そして、得られた缶出液を相分離することを特徴とするアルカジエノール類の製造方法。
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