JP2512958Y2 - 電動式シャツタ巻上機のブレ―キ兼用手動巻上装置 - Google Patents

電動式シャツタ巻上機のブレ―キ兼用手動巻上装置

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JP2512958Y2
JP2512958Y2 JP284189U JP284189U JP2512958Y2 JP 2512958 Y2 JP2512958 Y2 JP 2512958Y2 JP 284189 U JP284189 U JP 284189U JP 284189 U JP284189 U JP 284189U JP 2512958 Y2 JP2512958 Y2 JP 2512958Y2
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富治郎 上杉
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株式会社上杉工業
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は建物のシャッタを開閉駆動する電動式シャ
ッタ巻上機に関し、さらに詳しくはその巻上機のブレー
キ兼用手動巻上装置の改良に関するものである。
〈背景技術〉 この種の電動式シャッタ巻上機は例えば第5図に示す
ように巻上用駆動モータ1の一側部に減速機2を、他側
部にブレーキ兼用手動巻上装置10を接続し、減速機2の
出力軸3aをシャッタ巻取ドラム4の支軸5に伝動手段6
を介して伝動連結して成る。
通常時はモータ1を駆動することにより、シャッタ7
をシャッタ巻取ドラム4に巻き上げて開き、あるいは繰
り出して閉じる。
また、停電時にはブレーキ兼用手動巻上装置10の巻上
操作用チェーン15を手動操作することによりモータ1等
を介してシャッタ7を巻き上げて開き、あるいは繰り出
して閉じる。
なお第5図において、符号8はシャッタ収納ケースで
あり、巻上操作用チェーン15は、通常、シャッタ収納ケ
ース8に付設されている棚8aに載置されており、非常時
に棚8aより下ろして使用される。
そして、上記ブレーキ兼用手動巻上装置10は、基本的
には第3図〜第4図に示すような構造になっている。な
お、第3図はブレーキ兼用手動巻上装置の縦断面図、第
4図は第3図のIV−IV線矢視断面図である。
即ち、このブレーキ兼用手動巻上装置10はケーシング
11内にモータ制動用回転板12、チェーンホイル13、及び
制動板16を同心直列状に配置し、ケーシング11に対して
回転板12を回転のみ自在に枢支し、チェーンホイル13を
回転及び軸心方向へ摺動自在に枢支し、制動板16を軸心
方向へ摺動のみ自在に支持し、 制動板16を制動用ばね18でチェーンホイル13を介して
回転板12に押し付けて摩擦接触させることにより回転板
12を制動可能に構成し、 チェーンホイル13を制動解除装置20で回転板12から引
き離すことにより回転板12を制動解除可能に構成し、 チェーンホイル13の下側でケーシング11の底壁に一対
のチェーン案内孔11b・11bをあけ、巻上操作用チェーン
15を両チェーン案内孔11bに通過させてチェーンホイル1
3に巻き掛け、チェーンホイル13とケーシング11とに亙
って逆回転防止装置25を設けて構成されている。
つまり、電動操作においては、制動解除装置20で回転
板12の制動を解除してから、駆動モータ1でシャッタ7
を巻き上げ又は繰り出した後、再び制動する。
停電時の手動操作においては、制動を解除することな
く、つまり、チェーンホイル13に制動板16を当接させた
状態で、巻上操作用チェーン15によりシャッタ7の巻き
上げを行い、シャッタ7の巻降ろしは、制動解除装置20
の揺動レバー22を手動操作することにより、チェーンホ
イル13から制動板16を離間させ、シャッタ7の自重又は
引手棒(図示せず)等でシャッタ7を下降させる。その
後チェーンホイル13に制動板16を当接させてチェーンホ
イル13を介して回転板12にブレーキをかける。なお、逆
回転防止装置25は、第4図において、チェーンホイル13
を一方向(巻き上げ方向)にしか回転できないように
し、併せて後述するような事故の誘発を防止するために
設けられている。
〈従来の技術〉 そこで従来では、上記ブレーキ兼用手動巻上装置10に
おいて、逆回転防止装置25は、第3図及び第4図に示す
ように、逆止爪26と、チェーンホイル13の一側面に固設
された逆止用係合板30とから成り、逆止爪26はケーシン
グ11の上壁に逆止爪組込孔27をあけ、その組込孔27に逆
止爪26を挿入して逆止用係合板30の上周面に臨ませてケ
ーシング11に支持させ、逆止用係合板30はその外周面に
多数の係合爪28を形成して成り、係合爪28に逆止爪26を
自重による係合付勢力で係合させるように構成されてい
る。
〈考案が解決しようとする課題〉 上記構成より成る従来例のものは、チェーンの絡みつ
きを解消するものであるが、以下のような難点がある。
イ.逆止爪26を係合させる逆止用係合板30を新たに付設
する必要があるため部品点数が増え、コスト高につく。
ロ.逆止用係合板30の係合爪28を逆止爪26と係合させる
には、係合爪28の背を高くする必要があるため、逆止用
係合板30の外径をチェーンホイル13の外径より一まわり
大きくしなければならず、また、逆止用係合板30をチェ
ーンホイル13の側面に固設するには、その軸心方向の寸
法が大きくなることから、既存のケーシングを簡単に改
造するだけでは実施できず、一まわり大きなケーシング
を必要とする。
ハ.また、電動式シャッタ巻上機は右勝手と左勝手と、
どちらにでも使用できるが、その使い方に合わせて逆止
爪26の逆止方向を選択する必要がある。この選択を間違
えて組み付けた場合には工事現場で逆止爪の方向を正し
く付け変える必要が生じる。かかる場合に、前記従来例
のものは逆止爪がケーシングの上壁に固定されているた
め天井が邪魔になり、巻上機全体を取り外して逆止爪の
方向を付け変える必要がある。従って逆止爪の付けかえ
作業は容易ではない。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、上記難点を解消することを課題とするもの
で、以下のように構成される。
即ち、前記従来の電動式シャッタ巻上機のブレーキ兼
用手動巻上機において、一対のチェーン案内孔11b同士
の中間位置でケーシング11の底壁に逆止爪組込孔27を開
口し逆止爪26を逆止爪組込孔27に挿入してチェーンホイ
ル13の下周面に臨ませてケーシング11に支持させ、 逆回転防止装置25の係合爪28はチェーンホイル13の外
周面に形成されたチェーン咬合溝14の周方向の複数箇所
に位置するチェーン伝動接当爪部14bで兼用させ、チェ
ーン咬合溝14に逆止爪26を係合付勢手段29で係入させて
チェーン伝動接当爪部14bに係合させるように構成した
ことを特徴とするものである。
〈作用〉 本考案では逆止爪26がチェーンホイル13の下周面に臨
む状態で配置されており、この状態ではチェーン15が逆
止爪26と干渉することはない。従って、逆止爪26はチェ
ーンホイル13の咬合溝14に係入してチェーン伝動接当爪
部14bに係合し、チェーンホイル13を巻き上げ回転可能
に、かつ逆回転阻止する。
これにより、従来例の逆止用係合板は不要となり、こ
れに伴って従来例のような一まわり大きいケーシングも
不要となる。また、逆止爪の方向を変える場合でも、下
側から付け変える事ができる。
〈実施例〉 第1図は本考案の一実施例を示す電動式シャッタ巻上
機の要部縦断面図、第2図はそのII−II線矢視断面図で
ある。
なお、これらの図において、第3図及び第4図に示し
た同一部材については、同一符号を付してなるべく重複
する説明を省く。
この電動式シャッタ巻上機は、従来例と同様、駆動モ
ータ1と駆動モータ1の駆動軸1aに接続された減速器2
及びブレーキ兼用手動巻上装置10を具備して成る。
減速器2は内部に減速機構3及びその出力軸3aで作動
するリレー接点回路3bを備え、減速機構3は駆動モータ
1の駆動軸1aの回転速度を減じて駆動力を強め、かつ比
較的弱い制動力でシャッタ7の開閉を制動することがで
きるように、またリレー接点回路3bで後述する制動解除
装置20のソレノイド21をオン・オフ制御するように構成
されている。
ブレーキ兼用手動巻上装置10は、逆回転防止装置25を
除き、従来例と同様の構成を備えている。
即ち、ケーシング11内に、巻上げモータ制動用回転板
12、チェーンホイル13及び制動板16を同心直列状に配置
し、制動板16を制動用ばね18でチェーンホイル13を介し
て回転板12に押し付けて回転板12を制動可能に構成し、
チェーンホイル13を制動解除装置20で回転板12から引き
離すことにより回転板12を制動解除可能に構成されてい
る。
回転板12は駆動モータ1の駆動軸1aの一端に固定され
ており、その一側面に遠心力でケーシング11の内周面と
摩擦接触するブレーキ用ウエイトライニング12aが設け
られている。
チェーンホイル13は制動解除装置20の作動軸23の一端
に固定されており、その作動軸23を介して軸心方向へ摺
動動自在かつ、回転自在に支持され、巻上操作用チェー
ン15を巻き掛けてある。このチェーンホイル13の外周面
にはチェーン咬合溝14が周方向に形成されており、この
チェーン咬合溝14はチェーン凹入部14aとチェーン伝動
接当爪部14bとから成り、チエーン15をチエーン伝動接
当爪部14bに掛止接当させてチェーンホイル13をシャッ
タ巻上げ方向(矢印A)へ正転させるように構成されて
いる。
一対のチェーン案内孔11b・11bは、断面が十字状に形
成されており、巻上操作用チェーン15を十字孔11bで案
内するように構成されている。
制動板16は、ケーシング11の左側壁よりピン17・17を
水平に突出させてこのピン17により軸心方向へ摺動のみ
自在に支持し、制動板16を制動用ばね18でチェーンホイ
ル13を介して回転板12へ押しつけるように構成されてい
る。
なお、回転板12、チェーンホイル13、及び制動板16の
各摩擦接触面にはブレーキライニング19が貼着されてい
る。
制動解除装置20は、第1図に示すように、ソレノイド
21と、揺動支軸Pで揺動自在に軸支され、ソレノイド21
の出力軸21aに連結された揺動アーム22と、ケーシング1
1に回転自在に枢支された作動軸23とを具備している。
上記作動軸23は、その一端がチェーンホイル13の回転
中心部に固設され、チェーンホイル13を回転自在に枢支
するとともに、揺動アーム22の揺動支軸Pに近い部分を
貫通したその他端部には、平ワッシャ31及び二重ナット
32が装着され、平ワッシャ31を介して揺動アーム22の受
止当接部22aで回転自在に受け止められている。また、
揺動支軸Pはケーシング11の外端面に固定した軸支具33
に軸支されている。つまり、制動用ばね18に抗して揺動
アーム22をソレノイド21又は手動により矢印B方向へ揺
動操作して作動軸23を引き出すことにより、チェーンホ
イル13を回転板12から引き離し、制動解除するように構
成されている。
なお、手動でシャッター7を開くには、制動状態のま
まチェーンホイル13を巻き上げ、手動でシャッター7を
閉じるには、第1図中の揺動アーム22を矢印B方向へ手
動操作して制動板16による制動を解除し、自重又は引手
棒でシャッター7を繰り出すように構成されている。
逆回転防止装置25は、従来例と同様に、チェーンホイ
ル13を一方向(巻き上げ方向)にしか回転できないよう
にし、併せて以下のような事故の誘発を防止するために
設けられている。
即ち、シャッタ7を繰り出して閉じるとき、当初は制
動板16による制動を解除した状態でシャッタ7を繰り出
すが、繰り出したシャッタ7の長さに比例してその自重
による大きな下降力が累積的に加算され、シャッタ7の
下降の勢いが強くなる。従って、ブレーキをかけない状
態のままでシャッタ7を繰り出すと、当該シャッタ7の
下端が大きな衝撃力で床面に衝突して衝撃音を発生し、
ときには故障を誘発する。そこで上記不都合を解消する
ため、シャッタ7の繰り出しの終期には、逆回転防止装
置25で逆回転阻止状態にしたチェーンホイル13に制動板
16を圧接し、当該チェーンホイル13を介して回転板12に
ブレーキをかけるのである。
一方、逆回転防止装置25がない場合には、シャッタ7
の繰り出しの終期において制動板16により単にブレーキ
をかけるだけでは、チェーンホイル13が回転板12に連れ
回される。このため、チェーンホイル13の急回転による
衝撃力でチェーン15がチェーンホイル13から外れて絡み
付き、ケーシング11の下壁のチェーン案内孔11bにチェ
ーン15が詰まり、チェーンホイル13をロックしてしまう
ことがある。チェーンホイル13がロックされると、次回
のシャッタ巻き上げ開始時に、制動解除が不能になり、
制動解除装置20のソレノイド21やこれへの給電用リレー
等が、過電流により焼損する虞れがある。
上記逆回転防止装置25は、このような事故の誘発を防
止するうえで不可欠である。以下、本考案に係る特徴的
構造について説明する。
本考案では逆回転防止装置25が逆止爪26と、チェーン
ホイル13のチェーン伝動接当爪部14bで兼用させた係合
爪(28)とから成る。
逆止爪26は一対のチェーン案内孔11b・11bの中間位置
でケーシング11の底壁に逆止爪組込孔27をあけ、その組
込孔27に挿入してチェーンホイル13の下周面に臨ませて
ケーシング11に支持させ、係合付勢手段である巻きばね
29でチェーン咬合溝14aに係入させ、チェーン伝動接当
爪部14b(28)と係合させるように構成されている。
つまり、逆止爪26をチェーンホイル13の下周面に臨ま
せることで、チェーン15と咬合っていないチェーン伝動
接当爪部14bを逆回転防止用係合爪28として兼用させる
のである。
なお、上記実施例では係合付勢手段を巻きばね29で構
成したものについて例示したが、これに代えて逆止爪に
錘を付設し、係合付勢力を付与するようにしたものでも
よい。また、上記実施例では制動解除装置20がソレノイ
ド21で作動するものについて例示したがこれに限るもの
ではなく、他のアクチェーターを用いることもできる。
その他、多様な変形を加えて本考案を実施し得ることは
多言を要しない。
〈考案の効果〉 以上の説明で明らかなように、本考案では逆回転防止
装置の逆止爪をチェーンホイルの下側に臨ませて配置
し、逆止爪と係合する係合爪をチェーンホイルのチェー
ン伝動接当爪部で兼用させるように構成したので、以下
の効果を奏する。
イ.従来例で必要としていた逆止用係合板を省略でき、
部品点数を減らせる。
ロ.逆止用係合板を省略できるから、従来例のように一
まわり大きなケーシングを必要とせず、既存品の簡単な
改造で安価に実施できる。
ハ.逆止爪の逆止方向を間違えたまま、電動式シャッタ
巻上機を建物に据え付けてしまった場合において、逆止
爪の逆止方向を変更するときに、逆止爪は下側から簡単
に着脱でき、巻上機を建物から取り外す必要が無くなる
ので、その逆止方向の変更作業を簡単に能率良く行え
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す電動式シャッタ巻上機
の要部縦断面図、第2図はそのII−II線矢視断面図、第
3図は従来例を示す第1図相当図、第4図は第3図のIV
−IV線矢視断面図、第5図は電動式シャッタ巻上機の使
用状態を示す正面図である。 10…ブレーキ兼用手動巻上装置、11…ケーシング、11b
…チェーン案内孔、12…モータ制動用回転板、13…チェ
ーンホイル、14…チェーン咬合溝、14b…チェーン伝動
接当爪部、15…巻上操作用チェーン、16…制動板、18…
制動用ばね、20…制動解除装置、25…逆回転防止装置、
26…逆止爪、27…逆止爪組込孔、28…係合爪、29…係合
付勢手段。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング11内にモータ制動用回転板12、
    チェーンホイル13、及び制動板16を同心直列状に配置
    し、ケーシング11に対して回転板12を回転のみ自在に枢
    支し、チェーンホイル13を回転及び軸心方向へ摺動自在
    に枢支し、制動板16を軸心方向へ摺動のみ自在に支持
    し、 制動板16を制動用ばね18でチェーンホイル13を介して回
    転板12に押し付けて摩擦接触させることにより回転板12
    を制動可能に構成し、チェーンホイル13を制動解除装置
    20で回転板12から引き離すことにより回転板12を制動解
    除可能に構成し、 チェーンホイル13の下側でケーシング11の底壁に一対の
    チェーン案内孔11b・11bをあけ、巻上操作用チェーン15
    を両チェーン案内孔11bに通過させてチェーンホイル13
    に巻き掛け、 チェーンホイル13とケーシング11とに亙って逆回転防止
    装置25を設け、逆回転防止装置25は逆止爪26を係合付勢
    手段29で係合爪28に係合させるように構成し、逆止爪26
    をケーシング11に支持させ、係合爪28をチェーンホイル
    13に固設して構成した電動式シャッタ巻上機のブレーキ
    兼用手動巻上装置において、 一対のチェーン案内孔11b同士の中間位置でケーシング1
    1の底壁に逆止爪組込孔27を開口し逆止爪26を逆止爪組
    込孔27に挿入してチェーンホイル13の下周面に臨ませて
    ケーシング11に支持させ、 逆回転防止装置25の係合爪28はチェーンホイル13の外周
    面に形成されたチェーン咬合溝14の周方向の複数箇所に
    位置するチェーン伝動接当爪部14bで兼用させ、チェー
    ン咬合溝14に逆止爪26を係合付勢手段29で係入させてチ
    ェーン伝動接当爪部14bに係合させるように構成したこ
    とを特徴とする電動式シャッタ巻上機のブレーキ兼用手
    動巻上装置
JP284189U 1989-01-13 1989-01-13 電動式シャツタ巻上機のブレ―キ兼用手動巻上装置 Expired - Lifetime JP2512958Y2 (ja)

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