JP2512369B2 - 半導体装置用パッケ―ジおよびその製造方法 - Google Patents

半導体装置用パッケ―ジおよびその製造方法

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JP2512369B2
JP2512369B2 JP19248992A JP19248992A JP2512369B2 JP 2512369 B2 JP2512369 B2 JP 2512369B2 JP 19248992 A JP19248992 A JP 19248992A JP 19248992 A JP19248992 A JP 19248992A JP 2512369 B2 JP2512369 B2 JP 2512369B2
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鈴木  剛
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置用パッケー
ジおよびその製造方法に関し、特に、マイクロ波等の高
周波用半導体素子を搭載する半導体装置用パッケージお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波用半導体素子を搭載す
る半導体装置用パッケージ10は、例えば、図7に示す
ような構造となっていた。
【0003】すなわち、銅製のベース20上に銅製の枠
部27がベース20と一体的に設けられ、銅製の枠部2
7の相対する2側面を貫通してそれぞれリード導出用凹
部22が設けられ、リード導出用凹部22内にはアルミ
ナ製リード接続部材30が銀ろうを介して銅製の枠部2
7と固着して設けられ、コバール製の外部導出用リード
60がアルミナ製リード接続部材30上に設けられたメ
タライズ配線142と銀ろうを介して固着され、銅製の
シールリング50が銀ろうを介して銅製の枠部27上に
固着されていた。なお、銅製の枠部27内の半導体素子
搭載部28上に半導体素子(図示せず)を搭載し、その
後半導体素子を封止するために蓋体(図示せず)をシー
ルリング50上に固着することにより、半導体装置が製
造される。
【0004】このような半導体装置用パッケージ10
は、従来、例えば、次のようにして製造されていた。な
お、図9には従来の製造方法の工程図を示す。
【0005】まず、図8に示すように、セラミックスと
してアルミナを用いたグリーンシート32、34をテー
プ成型工程、ブランクパンチング工程等を経て作成す
る。
【0006】次に、グリーンシート32の表面全面に後
に表面メタライズ144となる表面印刷パターン44を
モリブデンペーストを用いてスクリーン印刷法により形
成する。
【0007】次に、表面印刷パターン44が印刷された
グリーンシート32にパンチングにより窓孔36を形成
する(工程A)。
【0008】また、グリーンシート34の表面には後に
メタライズ配線142となる表面印刷パターン42をモ
リブデンペーストを用いてスクリーン印刷法により形成
し、グリーンシート34の裏面には後に裏面メタライズ
146となる裏面印刷パターン46をモリブデンペース
トを用いて全面にスリクーン印刷法により成型する(工
程A)。
【0009】次に、グリーンシート32およびグリーン
シート34を積層、焼成してセラミックス焼結体38を
形成する(工程B)。ここで、工程Bの右図は工程Bの
左図のXX線断面図である。
【0010】次に、セラミックス焼結体38を切断線3
9に沿ってスライシング加工して、複数のアルミナ製リ
ード接続部材30を形成する(工程C)。アルミナ製リ
ード接続部材30の凸部303上には全面に表面メタラ
イズ144が形成され、アルミナ製リード接続部材30
の肩部301、302上には選択的にメタライズ配線1
42が形成され、アルミナ製リード接続部材30の裏面
には全面に裏面メタライズ146が形成されている。
【0011】次に、アルミナ製リード接続部材30の側
面にモリブデンペーストを印刷し、その後焼成して、側
面メタライズ148を形成する(工程D)。
【0012】次に、アルミナ製リード接続部材30上に
形成されたメタライズ配線142、表面メタライズ14
4、裏面メタライズ146、側面メタライズ148上に
ディスクNiメッキを設ける。このディスクNiメッキ
はメタライズと銀ろうとのぬれ性を改善し、メタライズ
上の銀ろう流れをよくするために行われる。
【0013】次に、図7に示すように、アルミナ製リー
ド接続部材30上の裏面メタライズ146とリード導出
用凹部22の底面との間にAg−Cu箔86を、アルミ
ナ製リード接続部材30上の側面メタライズ148とリ
ード導出用凹部22の側面との間にAg−Cu箔88を
それぞれ挟んで、アルミナ製リード接続部材30をリー
ド導出用凹部22内に載置する。なお、銅製のベース2
0およびその上に一体的に設けられリード導出用凹部2
2を有する銅製の枠部27はプレス加工により形成され
ている。
【0014】また、コバール製の外部導出用リード60
の一端部をAg−Cu箔82を挟んでアルミナ製リード
接続部材30上のメタライズ配線142上に載置する。
【0015】さらに、銅製のシールリング50をAg−
Cu箔84を挟んで銅製の枠部27上およびアルミナ製
リード接続部材30上の表面メタライズ144上に載置
する。なお、銅製のシールリング50はエッチング法に
より形成されている。
【0016】次に、加熱することによりAg−Cu箔8
2、84、86および88を溶融して、銅製の枠部2
7、アルミナ製リード接続部材30、外部導出用リード
60およびシールリング50を銀ろうにより固着する。
【0017】次に、Niメッキ、Auメッキを設けるこ
とによってシールメッキを設けた後、外部導出用リード
60を所定の長さに切断する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にあ
っては、セラミックスと金属とは銀ろうによって固着さ
れているから、セラミックス側にメタライズを設ける必
要があり、そのために印刷工程や焼成工程が必要となり
工程数が増加するという問題があった。
【0019】また、メタライズと銀ろうとのぬれ性を改
善し、メタライズ上の銀ろう流れをよくするためにディ
スクNiメッキが必要であり、さらに工程数が増加する
という問題もあった。
【0020】さらに、セラミックスと金属とを銀ろうに
よって固着するために、Ag−Cu箔を用いるから、部
品数が多くなり、組み立て工程が煩雑であるという問題
もあった。
【0021】また、側面メタライズ148を形成するに
は、アルミナ製リード接続部材30の側面にモリブデン
ペースト等の導体ペーストを印刷塗布する必要があり、
その際、導体ペーストが肩部301、302上にはみ出
して肩部301、302上のメタライズ配線142とシ
ョートし易いという問題があった。
【0022】さらに、アルミナ製リード接続部材30の
凸部303上には表面メタライズ144が、アルミナ製
リード接続部材30の底面には裏面メタライズ146が
それぞれ形成されているから、表面、裏面をもはや研磨
することができず、高さ方向の寸法精度を向上させるこ
とが困難であるという問題もあった。
【0023】従って、本発明の主な目的は、このような
従来技術の課題を解決し、セラミックスと金属とを固着
するに際して、セラミックス側にさらにメタライズを設
ける必要がなく、またそのメタライズ上にディスクNi
メッキも設ける必要がなく、さらに、Ag−Cu箔も用
いる必要のない半導体装置用パッケージおよびその製造
方法を提供することにある。
【0024】また、本発明の他の目的は、セラミックス
製リード接続部材の側面にメタライズを設ける必要をな
くしてショートの発生を抑制するとともに、セラミック
ス製リード接続部材の表面および底面にもメタライズを
設ける必要をなくして、表面、裏面を研磨することによ
り高さ方向の寸法精度を向上させることができる半導体
装置用パッケージおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ベース
と、前記ベース上に設けられ半導体素子がその内部に設
置される金属製枠部と、前記金属製枠部を貫通して設け
られたリード導出部と、前記リード導出部内に設けられ
たセラミックス製のリード接続部材と、前記セラミック
ス製のリード接続部材に接続された外部導出用リードと
を有する半導体装置用パッケージにおいて、前記セラミ
ックス製のリード接続部材がCu、SnおよびAg−C
u−Ti合金を金属材料として含有する活性金属ろう材
により前記金属製枠部に固着されていることを特徴とす
る半導体装置用パッケージが得られる。
【0026】また、本発明によれば、ベースと、前記ベ
ース上に設けられ半導体素子がその内部に設置される金
属製枠部と、前記金属製枠部を貫通して設けられたリー
ド導出部と、前記リード導出部内に設けられたセラミッ
クス製のリード接続部材と、前記セラミックス製のリー
ド接続部材に接続された外部導出用リードとを有する半
導体装置用パッケージの製造方法において、前記金属製
枠部を貫通して設けられた前記リード導出部の壁面にC
u、SnおよびAg−Cu−Ti合金を金属材料として
含有する活性金属ろう材を設ける工程と、その後前記セ
ラミックス製のリード接続部材を前記活性金属ろう材を
介して前記金属製枠部に固着する工程とを有することを
特徴とする半導体装置用パッケージの製造方法が得られ
る。
【0027】前記活性金属ろう材としては、前記Cuお
よびSnをそれぞれ前記全金属材料に対して5〜15重
量%含有するとともに、前記Ag−Cu−Ti合金中の
前記Tiを該Ag−Cu−Ti合金に対して1〜10重
量%含有する活性金属ろう材が好ましくは用いられる。
【0028】
【作用】本発明においては、セラミックス製のリード接
続部材がCu、SnおよびAg−Cu−Ti合金を金属
材料として含有する活性金属ろう材により金属製枠部に
固着される。このとき、活性金属ろう材は、その溶融時
に前記Ag−Cu−Ti合金中のTiがセラミックス製
のリード接続部材に拡散することにより、セラミックス
製のリード接続部材に接合される。従って、銀ろう(A
g−Cu合金)の場合とは異なり、セラミックス製のリ
ード接続部材上にメタライズやディスクNiメッキを設
けることなく、またAg−Cu箔も用いることなく金属
製枠部とセラミックス製のリード接続部材とを直接接合
することができる。メタライズやディスクNiメッキを
設ける必要がないから、これらを設けるための工程数を
減少させることができるばかりでなく、Ag−Cu箔も
用いる必要もないから部品数も多くならず組み立て工程
も煩雑にはならない。
【0029】また、活性金属ろう材はその溶融時にセラ
ミックス製のリード接続部材に接合されるから、予めセ
ラミックス製のリード接続部材上に活性金属ろう材を設
けておく必要はなく金属製枠部上にのみ塗布等により設
けておけばよい。このように、セラミックス製のリード
接続部材上には導電体である導体ペーストや活性金属ろ
う材を印刷、塗布等する必要がないから、導体ペースト
や活性金属ろう材がはみ出して既に設けられているメタ
ライズ配線等とショートするという問題もなくなる。
【0030】さらに、このように、活性金属ろう材を用
いると、メタライズをセラミックス製のリード接続部材
上に設ける必要はないばかりか、活性金属ろう材自身も
予めセラミックス製のリード接続部材上に設けておく必
要はないから、セラミックス製のリード接続部材の表面
を研磨等することによりその寸法精度も向上させること
ができる。
【0031】なお、金属製枠部を貫通して設けられるリ
ード導出部としては、その一端が金属製枠部の表面に開
口する凹部としてもよく、金属製枠部内に設けられた貫
通孔としてもよい。
【0032】また、本発明に係る活性金属ろう材は、セ
ラミックス製のリード接続部材と外部導出用リードとの
接続にも用いることができる。この場合も好ましくは活
性金属ろう材は外部導出リード上に予め塗布等により設
けられる。
【0033】さらに、本発明に係る活性金属ろう材は、
金属製枠部と金属製のシールリングとの接続に、また
は、金属製枠部およびセラミックス製のリード接続部材
とシールリングとの接続にも用いることができる。この
場合も好ましくは活性金属ろう材はシールリング上に予
め塗布等により設けられる。
【0034】しかしながら、活性金属ろう材は予め金属
製枠部に塗布されるから、活性金属ろう材とセラミック
ス製のリード接続部材間には間隙が存在してしまうこと
になる。この間隙は荷重を加えることである程度解消さ
れるが十分でない。従って、もし、活性金属ろう材の金
属材料として、(Ag−Cu−Ti)合金のみを用い、
このような状態で昇温すれば、(Ag−Cu−Ti)合
金がセラミックス製のリード接続部材と十分にぬれてい
ない状態で昇温されることになり、(Ag−Cu−T
i)合金中のTiが金属製枠部側に一方的に拡散してし
まう。通常、金属中にTiは拡散し易く、拡散が進むと
金属の組成を脆化させてしまう。さらに、金属製枠部中
へのTiの拡散が始まると、(Ag−Cu−Ti)合金
中のTi濃度が、セラミックス製のリード接続部材側よ
り金属製枠部側の方が比較的小さくなり、セラミックス
製のリード接続部材側のTiが金属製枠部側に移動して
しまう。この状態が進行すると、(Ag−Cu−Ti)
合金が溶融してセラミックス製のリード接続部材とぬれ
状態になっても、セラミックス製のリード接続部材側に
Tiが十分存在しないために接合強度が確保できなくな
ってしまう。また、(Ag−Cu−Ti)合金の箔溶融
には高温を要するために、溶融に続く冷却時には、セラ
ミックス製のリード接続部材と金属製枠部との熱膨張係
数の差異により、セラミックス製のリード接続部材と金
属製枠部の接合界面には、残留応力が発生し、セラミッ
クス製のリード接続部材と金属製枠部の厚さによっては
残留応力の一部を取り除くために反りを生じ、また、残
留応力がより大である場合には、セラミックス製のリー
ド接続部材にクラックを生じ、この結果、接合強度が低
下してしまう。
【0035】このように、Tiは、一般には、金属製枠
部に拡散し易いものであるものの、本発明に用いる前記
活性金属ろう材はSnを含有しているから、このSnに
より金属製枠部への一方的なTi拡散が阻止される。そ
の結果、Tiの拡散により、金属製枠部が脆化するのを
防止するとともに、前記セラミックス製のリード接続部
材へもTiが十分に拡散することとなり、金属製枠部は
活性金属ろう材を介してセラミックス製のリード接続部
材に確実且つ強固に接合される。また、活性金属ろう材
が含有する前記Cuは、該活性金属ろう材の融点を調節
するためのものである。
【0036】本発明に用いられる活性金属ろう材におい
ては、Ag−Cu−Ti合金にSnとCuとを加えてい
るから、活性金属ろう材の融点が下がっており、比較的
低温で活性金属ろう材が溶融する。従って、比較的低温
でセラミックス製のリード接続部材側にTiが拡散し始
め、金属製枠部側への一方的な拡散がこの点からも防止
できる。
【0037】さらに、このように、本発明の活性金属ろ
う材の融点が下がっているから、セラミックス製のリー
ド接続部材と金属製枠部との熱膨張係数の差に起因する
残留応力も緩和される。
【0038】この場合、かかる活性金属ろう材の作用を
効果的に奏しめるためには、本発明者等の各種実験によ
れば、前記CuおよびSnをそれぞれ前記金属材料の全
体に対して5〜15重量%含有せしめるとともに、前記
Ag−Cu−Ti合金中の前記Tiを該Ag−Cu−T
i合金の全体に対して1〜10重量%含有せしめた活性
金属ろう材を用いることが好ましかった。Cu、Snの
含有量を5〜15重量%とすることにより、ろう流れが
よく、また、ぬれ性にも優れ、すが生じることがなく、
均一なろう付けを行うことができた。Ag−Cu−Ti
合金中のTiが1重量%より少ないとセラミックス製の
リード接続部材との接合性が悪くなり、10重量%を越
えると、金属製枠部中にTiが拡散しすぎ、金属製枠部
がもろくなってしまった。なお、TiをTi単体の粉末
ではなく、Ag−Cu−Ti合金の形で用いたのは次の
理由による。すなわち、Ti粉末は活性力が高く、ま
た、TiHの形で用いても、600℃以上ではH2 を放
出し、活性Tiとなり、周囲のC、H、N等と反応して
安定な化合物を形成してしまい、もはやセラミックス製
のリード接続部材と反応することができなくなるからで
ある。
【0039】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1乃至図4を参照
して説明する。図1は本発明の第1の実施例である半導
体装置用パッケージおよびその製造方法を説明するため
の分解斜視図、図2は本実施例の半導体装置用パッケー
ジを説明するための斜視図、図3は半導体装置用パッケ
ージに用いられるアルミナ製リード接続部材の製造方法
を説明するための工程図、図4は本実施例の半導体装置
用パッケージの製造方法を説明するための工程図であ
る。
【0040】図1を参照すれば、銅製のベース20上に
銅製の枠部27がベース20と一体的に設けられ、銅製
の枠部27の相対する2側面を貫通してそれぞれリード
導出用凹部22が設けられ、リード導出用凹部22内に
はアルミナ製リード接続部材30が活性金属ろう材7
4、76を介して銅製の枠部27と固着して設けられ、
コバール製の外部導出用リード60がアルミナ製リード
接続部材30上に設けられたメタライズ配線142と活
性金属ろう材72を介して固着され、銅製のシールリン
グ50が活性金属ろう材78を介して銅製の枠部27上
およびアルミナ製リード接続部材30上に固着されて、
図2に示す半導体装置用パッケージ10となる。
【0041】なお、銅製の枠部27内の半導体素子搭載
部28上に半導体素子(図示せず)を搭載し、その後半
導体素子を封止するために蓋体(図示せず)をシールリ
ング50上に固着することにより、半導体装置が製造さ
れる。
【0042】このような半導体装置用パッケージ10の
製造方法を、次に、図1、図3を参照しつつ図4に従っ
て説明する。
【0043】まず、図3に示すように、セラミックスと
してアルミナを用いたグリーンシート32、34をテー
プ成型工程、ブランクパンチング工程等を経て作成す
る。
【0044】次に、グリーンシート32にパンチングに
より窓孔36を形成する(工程A)。
【0045】また、グリーンシート34の表面には後に
メタライズ配線142となる表面印刷パターン42をモ
リブデンペーストを用いてスクリーン印刷法により形成
する(工程A)。
【0046】次に、グリーンシート32およびグリーン
シート34を積層、焼成してセラミックス焼結体38を
形成する(工程B)。ここで、工程Bの右図は工程Bの
左図のYY線断面図である。
【0047】次に、セラミックス焼結体38を切断線3
9に沿ってスライシング加工して、複数のアルミナ製リ
ード接続部材30を形成する(工程C)。アルミナ製リ
ード接続部材30の肩部301、302上には選択的に
メタライズ配線142が形成されている。このメタライ
ズ配線142を介して半導体装置用パッケージ10の内
部と外部の電気的接続が確保される。
【0048】次に、図1に示すように、リード導出用凹
部22の底面24および側面26に活性金属ろう材74
および76のペースト状のものをそれぞれ塗布してお
く。本実施例においては、活性金属ろう材74および7
6の塗布厚はそれぞれ20±5μm、20±5μmであ
り、接合後の厚さはそれぞれ20±7μm、20±7μ
mである。なお、リード導出用凹部22が設けられてい
る銅製の枠部27はプレス加工により銅製のベース20
と一体的に形成される。
【0049】また、コバール製の外部導出リード60の
先端部の底面にも活性金属ろう材72のペースト状のも
のを塗布しておく。本実施例においては、活性金属ろう
材72の塗布厚は15±5μmであり、接合後の厚さは
10±5μmである。
【0050】さらに、銅製のシールリング50の底面に
も活性金属ろう材78のペースト状のものを塗布してお
く。本実施例においては、活性金属ろう材78の塗布厚
は15±5μmであり、接合後の厚さは10±5μmで
ある。なお、銅製のシールリング50はエッチング法に
より形成されている。
【0051】ここで、活性金属ろう材72、74、76
および78のペースト状のものは、Cu、SnおよびA
g−Cu−Ti合金を金属材料として含有し、さらに、
これに有機バインダ、可塑剤および揮発性溶剤を混成し
たものである。そして、より詳細には、金属材料に占め
るCuおよびSnの組成を、それぞれ該金属材料の総重
量に対して5〜15重量%とし、また、Ag−Cu−T
i合金に占めるTiの組成を、該Ag−Cu−Ti合金
の総重量に対して1〜10重量%とし、Ag/Cuの割
合を72/28または85/15とし、有機バインダと
してアクリル樹脂を使用し、可塑剤としてDOP(ジ−
2−エチルヘキシル・フタレート)を使用し、揮発性溶
剤としてテルビネオールを使用したものである。
【0052】次いで、ペースト状の活性金属ろう材7
2、74、76および78中の揮発性溶剤を揮発・除去
した後に、アルミナ製リード接続部材30を活性金属ろ
う材74および76を介してリード導出用凹部22に圧
接させつつリード導出用凹部22内に載置し、コバール
製の外部導出用リード60の先端部を活性金属ろう材7
2を介してアルミナ製リード接続部材30上のメタライ
ズ配線142上に圧接させつつアルミナ製リード接続部
材30上に搭載し、さらに、銅製のシールリング50を
活性金属ろう材78を介して銅製の枠部27およびアル
ミナ製リード接続部材30に圧接させつつ銅製の枠部2
7上およびアルミナ製リード接続部材30上に載置し、
この状態で、図示しない真空炉中(10-5mmHg)で
所定の温度(炉温はろう材の融点より10〜100℃、
望ましくは20〜40℃高く設定する)まで昇温・加熱
し、次いで冷却する。
【0053】このとき、活性金属ろう材72、74、7
6および78においては、まず、有機バインダであるア
クリル樹脂が分解・除去される。加熱中、有機バインダ
が十分に分解・蒸発しないでカーボンの形で残ると、活
性状態にあるTiと反応して化合物TiCを生成してし
まう。このTiCが安定な化合物なので、Tiの活性度
が低くなり、もはや基板と反応することができなくな
る。従って、有機バインダとしては、本実施例のよう
に、蒸気圧の高いモノマーの形に分解するアクリル樹脂
を用いることが好ましい。
【0054】次いで、例えば500〜900℃、望まし
くは700〜840℃、例えば760℃で活性金属ろう
材72、74、76および78が溶融を開始する。そし
て、このように活性金属ろう材72、74、76および
78が溶融を開始すると、Ag−Cu−Ti合金中のT
iがアルミナ製リード接続部材30に拡散しアルミナ製
リード接続部材30と結合される。このとき、Snによ
り、Tiの銅製の枠部27、コバール製の外部導出用リ
ード60および銅製のシールリング50への一方的な拡
散が阻止される。従って、Ag−Cu−Ti合金中のT
iは、アルミナ製リード接続部材30にも十分に拡散
し、これにより、この加熱・溶融後の冷却を経て、アル
ミナ製リード接続部材30は銅製の枠部27に、コバー
ル製の外部導出用リード60はアルミナ製リード接続部
材30上のメタライズ配線142上に、銅製のシールリ
ング50は銅製の枠部27上およびアルミナ製リード接
続部材30上にそれぞれ活性金属ろう材74、76、7
2、78により確実且つ強固に接合・固着される。
【0055】なお、活性金属ろう材72に用いられてい
るAg−Cu−Ti合金中のTiは、メタライズ配線1
42にも十分に拡散し、これにより、コバール製の外部
導出用リード60はメタライズ配線142と確実且つ強
固に接合・固着される。
【0056】さらに、活性金属ろう材78に用いられて
いるAg−Cu−Ti合金中のTiは、銅製の枠部27
にも十分に拡散し、これにより、銅製のシールリング5
0は銅製の枠部27と確実且つ強固に接合・固着され
る。
【0057】次に、Niメッキ、Auメッキを設けるこ
とによってシールメッキを設けた後、外部導出用リード
60を所定の長さに切断する。
【0058】本実施例においては、アルミナ製リード接
続部材30の底面および側面にメタライズやディスクN
iメッキを設けることなく、またAg−Cu箔も用いる
ことなく銅製の枠部27とアルミナ製リード接続部材3
0とを活性金属ろう材74および76によって直接接合
することができる。このようにメタライズやディスクN
iメッキを設ける必要がないから、これらを設けるため
の工程数を減少させることができるばかりでなく、Ag
−Cu箔も用いる必要もないから部品数も多くならず組
み立て工程も煩雑にはならない。
【0059】また、本実施例においては、アルミナ製リ
ード接続部材30の側面上には導電体である導体ペース
トや活性金属ろう材を印刷、塗布等する必要がないか
ら、導体ペーストや活性金属ろう材がはみ出して既に設
けられているメタライズ配線142とショートするとい
う問題もない。
【0060】さらに、本実施例においては、メタライズ
や活性金属ろう材をアルミナ製リード接続部材30の上
面および底面に設ける必要はないから、アルミナ製リー
ド接続部材30の上面および底面を研磨等することによ
りその寸法精度も向上させることができる。
【0061】次に、本発明の第2の実施例を図5および
図6を参照して説明する。
【0062】本実施例においては、銅製の枠部27はそ
の底面の周囲に塗布された活性金属ろう材75によって
銅製のベース20と接合されている。
【0063】また、枠部27の側面にはリード導出用貫
通孔25が設けられている。リード導出用貫通孔25内
には円柱状のアルミナ製リード接続部材30がリード導
出用貫通孔25の壁面に設けられた活性金属ろう材73
によって固着されて設けられている。
【0064】アルミナ製リード接続部材30には、貫通
孔31が設けられており、外部導出用リード60がこの
貫通孔31を介して枠部27の外部から内部まで貫通し
て設けられている。そして、この外部導出用リード60
はその外周に設けられた活性金属ろう材71によってコ
バール製リード接続部材30と固着されている。
【0065】本実施例においても、コバール製リード接
続部材30の周囲にメタライズやディスクNiメッキを
設けることなく、またAg−Cu箔も用いることなく銅
製の枠部27とアルミナ製リード接続部材30とを活性
金属ろう材73によって直接接合することができる。こ
のようにメタライズやディスクNiメッキを設ける必要
がないから、これらを設けるための工程数を減少させる
ことができるばかりでなく、Ag−Cu箔も用いる必要
もないから部品数も多くならず組み立て工程も煩雑には
ならない。
【0066】また、本実施例においては、メタライズや
活性金属ろう材をアルミナ製リード接続部材30の周囲
に予め設ける必要はないから、アルミナ製リード接続部
材30の周囲を研磨等することによりその寸法精度も向
上させることができる。
【0067】
【発明の効果】本発明においては、セラミックス製のリ
ード接続部材がCu、SnおよびAg−Cu−Ti合金
を金属材料として含有する活性金属ろう材により金属製
枠部に固着される。このとき、活性金属ろう材は、その
溶融時に前記Ag−Cu−Ti合金中のTiがセラミッ
クス製のリード接続部材に拡散することにより、セラミ
ックス製のリード接続部材に接合される。従って、銀ろ
う(Ag−Cu合金)の場合とは異なり、セラミックス
製のリード接続部材上にメタライズやディスクNiメッ
キを設けることなく、またAg−Cu箔も用いることな
く金属製枠部とセラミックス製のリード接続部材とを直
接接合することができる。メタライズやディスクNiメ
ッキを設ける必要がないから、これらを設けるための工
程数を減少させることができるばかりでなく、Ag−C
u箔も用いる必要もないから部品数も多くならず組み立
て工程も煩雑にはならない。
【0068】また、活性金属ろう材はその溶融時にセラ
ミックス製のリード接続部材に接合されるから、予めセ
ラミックス製のリード接続部材上に設けておく必要はな
く金属製枠部上にのみ塗布等により設けておけばよい。
したがって、セラミックス製のリード接続部材上には導
電体である導体ペーストや活性金属ろう材を印刷、塗布
等する必要がないから、導体ペーストや活性金属ろう材
がはみ出して既に設けられているメタライズ配線等とシ
ョートするという問題もなくなる。
【0069】さらに、このように、活性金属ろう材を用
いると、メタライズをセラミックス製のリード接続部材
上に設ける必要がないばかりか、活性金属ろう材自身も
予めセラミックス製のリード接続部材上に設けておく必
要はないから、セラミックス製のリード接続部材の表面
を研磨等することによりその寸法精度も向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である半導体装置用パッ
ケージおよびその製造方法を説明するための分解斜視図
である。
【図2】本発明の第1の実施例の半導体装置用パッケー
ジを説明するための斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例の半導体装置用パッケー
ジに用いられるアルミナ製リード接続部材の製造方法を
説明するための工程図である。
【図4】本発明の第1の実施例の半導体装置用パッケー
ジの製造方法を説明するための工程図である。
【図5】本発明の第2の実施例の半導体装置用パッケー
ジを説明するための斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施例の半導体装置用パッケー
ジを説明するための部分分解斜視図である。
【図7】従来の半導体装置用パッケージおよびその製造
方法を説明するための分解斜視図である。
【図8】従来の半導体装置用パッケージに用いられるア
ルミナ製リード接続部材の製造方法を説明するための工
程図である。
【図9】従来の半導体装置用パッケージの製造方法を説
明するための工程図である。
【符号の説明】
10…半導体装置用パッケージ 20…ベース 22…リード導出用凹部 25…リード導出用貫通孔 27…枠部 28…半導体素子搭載部 30…アルミナ(セラミックス)製リード接続部材 50…シールリング 60…外部導出用リード 71、72、73、74、75、76、78…活性金属
ろう材 142…メタライズ配線

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースと、前記ベース上に設けられ半導体
    素子がその内部に設置される金属製枠部と、前記金属製
    枠部を貫通して設けられたリード導出部と、前記リード
    導出部内に設けられたセラミックス製のリード接続部材
    と、前記セラミックス製のリード接続部材に接続された
    外部導出用リードとを有する半導体装置用パッケージに
    おいて、前記セラミックス製のリード接続部材がCu、
    SnおよびAg−Cu−Ti合金を金属材料として含有
    する活性金属ろう材により前記金属製枠部に固着されて
    いることを特徴とする半導体装置用パッケージ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のパッケージにおいて、前記
    活性金属ろう材は、前記CuおよびSnをそれぞれ前記
    全金属材料に対して5〜15重量%含有するとともに、
    前記Ag−Cu−Ti合金中の前記Tiを該Ag−Cu
    −Ti合金に対して1〜10重量%含有することを特徴
    とする半導体装置用パッケージ。
  3. 【請求項3】ベースと、前記ベース上に設けられ半導体
    素子がその内部に設置される金属製枠部と、前記金属製
    枠部を貫通して設けられたリード導出部と、前記リード
    導出部内に設けられたセラミックス製のリード接続部材
    と、前記セラミックス製のリード接続部材に接続された
    外部導出用リードとを有する半導体装置用パッケージの
    製造方法において、前記金属製枠部を貫通して設けられ
    た前記リード導出部の壁面にCu、SnおよびAg−C
    u−Ti合金を金属材料として含有する活性金属ろう材
    を設ける工程と、その後前記セラミックス製のリード接
    続部材を前記活性金属ろう材を介して前記金属製枠部に
    固着する工程とを有することを特徴とする半導体装置用
    パッケージの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の方法において、前記活性金
    属ろう材は、前記CuおよびSnをそれぞれ前記全金属
    材料に対して5〜15重量%含有するとともに、前記A
    g−Cu−Ti合金中の前記Tiを該Ag−Cu−Ti
    合金に対して1〜10重量%含有することを特徴とする
    半導体装置用パッケージの製造方法。
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