JP2006066752A - セラミック回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属回路板同士を接続する導体における抵抗発熱による多量の熱の発生を有効に防止し、金属回路板に実装される半導体素子等の電子部品を常に正常かつ安定に作動させること。
【解決手段】 貫通孔2を有するセラミック基板1の上下面に第一の活性金属ろう材4を介して金属回路板5を取着して成るとともに、貫通孔2の内面に上下の第一の活性金属ろう材4同士を電気的に接続する第二の活性金属ろう材3が被着されたセラミック回路基板であって、第一の活性金属ろう材4は、銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材とから成り、第二の活性金属ろう材3は、ろう材と、活性金属材と、ろう材よりも融点の高い金属粉末とから成る。
【選択図】 図1

Description

本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板の両面に金属回路板を取着してこれらの金属回路板をセラミック基板の貫通孔内に配置したろう材で接続したセラミック回路基板に関する。
近年、パワーモジュール用基板やスイッチングモジュール用基板等の回路基板として、セラミック基板11上に活性金属ろう材13を介して銅等から成る金属回路板14を接合させたセラミック回路基板が用いられている。
また、これらのセラミック回路基板は、金属回路板14の実装密度を高めるためにセラミック基板11の上下両面に金属回路板14を接合されており、これら上下両面の金属回路板14間をセラミック基板11に設けた貫通孔12内に配置されているろう材13で電気的に接続することが行われている。
かかるセラミック回路基板は、具体的には以下の方法によって製作される。
まず、電気絶縁性のセラミックス材料から成り、厚み方向に貫通する貫通孔12を設けたセラミック基板11を準備し、次にセラミック基板11の貫通孔12内に活性金属ろう材ペースト(Ag−Cu−Ti−InペーストまたはAg−Cu−Tiペースト)を配置するとともに、セラミック基板11の上下両面の所定パターンに印刷塗布する。
次にセラミック基板11上に活性金属ろう材ペーストを間に挟んで銅等から成る金属回路板14を載置する。
そして、セラミック基板11の貫通孔12内に配置されている活性金属ろう材ペーストと、セラミック基板11と金属回路板14との間に配されている活性金属ろう材ペーストとを非酸化性雰囲気中にて約800℃の温度に加熱して活性金属ろう材13を溶融させ、この活性金属ろう材13でセラミック基板11と金属回路板14とを接合することによって製作される。
特開平6−13726号公報 特開平6−120635号公報 特開平11−340600号公報
しかしながら、従来のセラミック回路基板では、セラミック基板11の上下両面に接合されている金属回路板14同士を電気的に接続する貫通孔12に配置されている活性金属ろう材13が、加熱溶融した時に貫通孔12底部に流れ込みやすく貫通孔12上部内側の活性金属ろう材13の厚みが部分的に薄くなりやすいため、その導通抵抗が高くなりやすかった。
このため、金属回路板14および貫通孔12内の活性金属ろう材13に電流が流れると、貫通孔12上部内側の活性金属ろう材13の厚みが薄くなっている部分で抵抗発熱し、その熱が金属回路板14上に半田等の接着材を介して接着固定される半導体素子等の電子部品に作用し、電子部品を安定に作動させることができないという問題点を有していた。
従って、本発明は上記問題点を鑑みて完成されたものであり、その目的は、金属回路板同士を接続する導体における抵抗発熱による多量の熱の発生を有効に防止し、金属回路板に実装される半導体素子等の電子部品を常に正常かつ安定に作動させることができるセラミック回路基板である。
本発明のセラミック回路基板は、貫通孔を有するセラミック基板の上下面に第一の活性金属ろう材を介して金属回路板を取着して成るとともに、前記貫通孔の内面に上下の前記第一の活性金属ろう材同士を電気的に接続する第二の活性金属ろう材が被着されたセラミック回路基板であって、前記第一の活性金属ろう材は、銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材とから成り、前記第二の活性金属ろう材は、前記ろう材と、前記活性金属材と、前記ろう材よりも融点の高い金属粉末とから成ることを特徴とするセラミック回路基板であることを特徴とする。
本発明のセラミック回路基板は、貫通孔を有するセラミック基板の上下面に第一の活性金属ろう材を介して金属回路板を取着して成るとともに、前記貫通孔の内面に上下の前記第一の活性金属ろう材同士を電気的に接続する第二の活性金属ろう材が被着されたセラミック回路基板であって、前記第一および第二の活性金属ろう材は、銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材と、前記ろう材よりも融点の高い金属粉末とから成り、該金属粉末は、前記第二の活性金属ろう材における含有率が前記第一の活性金属ろう材における含有率よりも高いことを特徴とするセラミック回路基板であることを特徴とする。
本発明のセラミック回路基板は、前記第二の活性金属ろう材は、前記貫通孔の前記セラミック基板の上下面側の開口の縁部にそれぞれ延出していることを特徴とする。
本発明の第一の発明であるセラミック回路基板は、貫通孔を有するセラミック基板の上下面に前記貫通孔を塞ぐように金属回路板を取着させるとともにセラミック基板の貫通孔内に配置する活性金属ろう材層が銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材とから成り、かつ内部にろう材の融点より高い融点を有する高い金属粉末とから成ることにより、セラミック基板両面に印刷塗布された第一の活性金属ろう材を加熱溶融させ金属回路板を接合させる際にろう材が液層温度以上の温度に加熱されて溶融したとしても貫通孔内の第二の活性金属ろう材内部に含有されているろう材の融点より高い融点を有する金属粉末との接触による抵抗によって粘度が高くなり、その結果、貫通孔内の第二の活性金属ろう材が貫通孔底部に大きく流れ込むことはなく、貫通孔内側壁面の第二の活性金属ろう材の厚みが部分的に薄くなるのが抑制され、その導通抵抗が高くなるのが効果的に防止される。
本発明の第二の発明であるセラミック回路基板は好ましくは貫通孔を有するセラミック基板の上下面に第一の活性金属ろう材を介して金属回路板を取着して成るとともに、貫通孔の内面に上下の第一の活性金属ろう材同士を電気的に接続する第二の活性金属ろう材が被着されたセラミック回路基板であって、第一および第二の活性金属ろう材は、銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材と、ろう材よりも融点の高い金属粉末とから成り、その金属粉末は、第二の活性金属ろう材における含有率が前記第一の活性金属ろう材における含有率よりも高いことにより、セラミック基板両面に印刷塗布された第一の活性金属ろう材を加熱溶融させ金属回路板を接合させる際にろう材が液層温度以上の温度に加熱されて溶融したとしても、貫通孔内の第二の活性金属ろう材内部に含有されているろう材の融点より高い融点を有する金属粉末との接触による抵抗によってより粘度が高くなり、その結果、貫通孔内の第二の活性金属ろう材が貫通孔底部に大きく流れ込むことはなく、貫通孔内側壁面の第二の活性金属ろう材の厚みが部分的に薄くなるのが抑制され、その導通抵抗が高くなるのがより効果的に防止される。
また、第一の活性金属ろう材にも金属粉末が含まれているため、第一の活性金属ろう材の流動も有効に抑制することができ、第一の活性金属ろう材の厚みを均一にすることができる。
本発明のセラミック回路基板は好ましくは第二の活性金属ろう材は、貫通孔のセラミック基板の上下面側の開口の縁部にそれぞれ延出していることを特徴とするセラミック回路基板であることより、セラミック基板両面に印刷塗布された第一の活性金属ろう材を加熱溶融させ金属回路板を接合させる際にろう材が液層温度以上の温度に加熱されて溶融したとしても、第二の活性金属ろう材が開口の縁部に延出しているため、第一の活性金属ろう材が貫通孔内に入り難いため、貫通孔内の第二の活性金属ろう材は粘度が低くならず、貫通孔底部に大きく流れ込むことはなく、貫通孔内側壁面の第二の活性金属ろう材の厚みが部分的に薄くなるのが抑制され、その導通抵抗が高くなるのがより効果的に防止される。
その結果、金属回路板および貫通孔内の活性金属ろう材に電流が流れたとしても貫通孔内に配置された活性金属ろう材で抵抗発熱が起こり、多量の熱を発生することは無く、金属回路板上に半田等の接着材を介して接着固定される半導体素子等の電子部品は常に適温となり、長期にわたって正常かつ安定に作動させることが可能となる。
次に本発明のセラミック回路基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のセラミック回路基板の実施の形態の一例の断面図である。図1に示すように、1はセラミック基板、2は貫通孔、3は第二の活性金属ろう材、4は第一の活性金属ろう材、5は金属回路板である。
セラミック基板1は通常は略四角形状であり、金属回路板5を支持する支持部材として機能し、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体等の電気絶縁材料で形成されている。
セラミック基板1は、例えば窒化珪素質焼結体から成る場合であれば、窒化珪素,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸化イットリウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,可塑剤,溶剤を添加混合して泥漿物に従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成し、次にこのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施して所定形状となすとともに、必要に応じて複数枚を積層して成形体となし、しかる後、これを窒化雰囲気等の非酸化性雰囲気にて1600〜2000℃の温度で焼成することによって製作される。
次に金属回路板5を製作する。金属回路板5は銅から成り、銅のインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すことによって、例えば500μmの厚みで、所定パターンに形成される。
金属回路板5が銅から成る場合は、これを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。無酸素銅は第一の活性金属ろう材4を介してセラミック基板1に取着する際に銅の表面が銅中に存在する酸素により酸化されることなく第一の活性金属ろう材4との濡れ性が良好となるので、金属回路板5のセラミック基板1への第一の活性金属ろう材4を介しての取着接合が強固となる。従って、金属回路板5は、銅から成る場合はこれを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。
次に活性金属ろう材ペーストを製作する。第二の活性金属ろう材ペーストは、銀粉末と銅粉末または銀−銅合金粉末から成るろう材粉末と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材を第二の活性金属ろう材3の金属成分全体に対し例えば2〜5質量%含有させ、ろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末を第二の活性金属ろう材3の金属成分全体に対して例えば20〜40質量%含有させたものに、適当な有機溶剤、溶媒を添加混合し、混練することによって製作される。
また、第一の活性金属ろう材ペーストは、銀粉末と銅粉末または銀−銅合金粉末から成るろう材粉末と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材を第一の活性金属ろう材4の金属成分全体に対し例えば2〜5質量%含有させ、適当な有機溶剤、溶媒を添加混合し、混練することによって製作される。
次にセラミック基板1の貫通穴2内の内側に第二の活性金属ろう材ペーストを従来周知のスクリーン垂れ込み印刷法を用いて印刷塗布する。
次にセラミック基板1の上下面に第一の活性金属ろう材ペーストを従来周知のスクリーン印刷法を用いて、例えば30〜50μmの厚さで所定パターンに印刷塗布するとともに、所定パターンに印刷塗布された第一の活性金属ろう材ペースト上に金属回路板5を載置する。
そしてセラミック基板1と金属回路板5との間に配されている第一および第二の活性金属ろう材ペーストを、金属回路板5に1平方cmあたり50〜100gの加重をかけながら非酸化性雰囲気中にて約800℃の温度に加熱し、第一および第二の活性金属ろう材ペーストの有機溶剤や溶媒を気散させるとともにろう材を溶融せしめセラミック基板1の上下面と金属回路板5を接合させることによって、セラミック基板1の上下面に金属回路板5が取着されることとなる。
本発明の第一の発明であるセラミック回路基板においては、第二の活性金属ろう材3が銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも一種から成るろう材と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材を例えば2〜5質量%含有したものとより成り、かつ内部にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末を例えば20〜40質量%含有しており、貫通孔2内に配置されることが重要である。
これは貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末を含有していないと、セラミック基板1の上下両面に金属回路板5を接合するために、非酸化性雰囲気中にて約800℃の温度に加熱して第一活性金属ろう材4を溶融させ、この第一の活性金属ろう材4でセラミック基板1と金属回路板5とを接合する際、貫通孔2内に配置されている第二の活性金属ろう材3が溶融した時に貫通孔2底部に流れ込みやすく貫通孔2上部内側の第二の活性金属ろう材3の厚みが部分的に薄くなりやすいため、その導通抵抗が高くなり、このため金属回路板5および貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3に電流が流れると、貫通孔2上部内側の第二の活性金属ろう材3の厚みが薄くなっている部分で抵抗発熱し、その熱が金属回路板5上に半田等の接着材を介して接着固定される半導体素子等の電子部品に作用し、電子部品を安定に作動させることができないのである。
これに対して、本発明においては貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末を第二の活性金属ろう材3の金属成分全体の例えば20〜40質量%含有することにより、第二の活性金属ろう材3が液層温度以上の温度に加熱されて溶融したとしても貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3内部に含有されているろう材の融点より高い融点を有する金属粉末との接触による抵抗によって粘度が高くなり、その結果、貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3が貫通孔2底部に大きく流れ込むことはなく、貫通孔2内側壁面の第二の活性金属ろう材3の厚みが部分的に薄くなるのが抑制され、その導通抵抗が高くなるのが効果的に防止される。
貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末の含有量が第二の活性金属ろう材3の金属成分全体の20質量%未満だと、ろう材溶融中に起こるろう材と金属粉末との接触による抵抗が小さく、第二の活性金属ろう材3の粘度があまり変化なく、その結果、貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3が貫通孔2底部に大きく流れ込みやすくなる。また貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末の含有量が40質量%を越えると貫通孔2内壁に対する第二の活性金属ろう材3の接合面積が狭くなり、貫通孔2内壁に対する接合強度が低下しやすくなる。従って、金属粉末の含有率は第二の活性金属ろう材の金属成分全体の20〜40質量%の範囲が好ましい。
なお、第一および第二の活性金属ろう材4,3の銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも一種から成るろう材は銀と銅のろう材全体に対して共晶域である銀が72質量%と銅が28質量%含有しているのが好ましい。
また、第一および第二の活性金属ろう材4,3の銀粉末と銅粉末または銀−銅合金粉末から成るろう材粉末の粒径は1μm未満になるとろう材粉末の比表面積が大きくなってろう材粉末表面に形成される酸化皮膜中に多くの酸素が存在し、酸素によって第一および第二の活性金属ろう材4,3のセラミック基板1や金属回路板5に対する濡れ性が低下して、セラミック基板1と金属回路板5との接合強度が低下しやすくなる。したがって、ろう材粉末の粒径は1μm以上としておくことが好ましい。
更にチタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材粉末はろう材をセラミック基板1に強固に接合する作用をなし、活性金属材粉末が第一および第二の活性金属ろう材4,3の金属成分全体の2質量%未満となると活性金属材の絶対量が不足してろう材をセラミック基板1に強固に接合させることが困難になり、また第一および第二の活性金属ろう材4,3の金属成分全体の5質量%を越えると活性金属材とセラミック基板1との間に脆弱な反応層が厚く形成され、結果的に第一および第二の活性金属ろう材4,3とセラミック基板1との接合強度が低下しやすくなる。したがって、活性金属材の含有率は第一および第二の活性金属ろう材4,3の金属成分全体の2〜5質量%の範囲にしておくことが好ましい。
本発明の第二の発明であるセラミック回路基板においては、第二の活性金属ろう材3は銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材を第二の活性金属ろう材3の金属成分全体の例えば2〜5質量%含有したものとより成り、かつ内部にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末を第一の活性金属ろう材4における含有率よりも高い含有率を有しており、貫通孔2内に配置されることが重要である。
これは貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末を第一の活性金属ろう材4における含有率よりも高い含有率を有することにより、第一および第二の活性金属ろう材4,3が液層温度以上の温度に加熱されて溶融したとしても貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3内部に含有されているろう材の融点より高い融点を有する金属粉末との接触による抵抗によって粘度が高くなり、その結果、貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3が貫通孔2底部に大きく流れ込むことはなく、貫通孔2内側壁面の第二の活性金属ろう材3の厚みが部分的に薄くなるのが抑制され、その導通抵抗が高くなるのが効果的に防止される。
貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末の含有量が第二の活性金属ろう材3の金属成分全体の20質量%未満だと、第二の活性金属ろう材3の溶融中に起こるろう材と金属粉末との接触による抵抗が小さく、第二の活性金属ろう材3の粘度があまり変化なく、その結果、貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3が貫通孔2底部に大きく流れ込みやすくなる。また貫通孔2内に配置する第二の活性金属ろう材3中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末の含有量が第二の活性金属ろう材3の金属成分全体の40質量%を越えると貫通孔2内壁に対する第二の活性金属ろう材3の接合面積が狭くなり、貫通孔2内壁に対する接合強度が低下しやすくなる。従って、金属粉末の含有量は第二の活性金属ろう材の金属成分全体の20〜40質量%の範囲が好ましい。
第一の活性金属ろう材4中にろう材の融点より高い融点を有する平均粒径が例えば1〜10μmの金属粉末の含有量が第一の活性金属ろう材4の金属成分全体の20質量%を越えるとセラミック基板1および金属回路板5に対するろう材の接合面積が狭くなってセラミック基板1への金属回路板5の接合強度が低下しやすくなる。したがって金属粉末の含有量は第一の活性金属ろう材4の金属成分全体の20質量%未満が好ましい。
なお、第一および第二の活性金属ろう材4,3の銀と銅との混合物および銀−銅合金から成るろう材は銀と銅のろう材全体に対して共晶域である銀が72質量%と銅が28質量%含有しているのが好ましい。
また、第一および第二の活性金属ろう材4,3の銀粉末と銅粉末または銀−銅合金粉末から成るろう材粉末の粒径は1μm未満になるとろう材粉末の比表面積が大きくなってろう材粉末表面に形成される酸化皮膜中に多くの酸素が存在し、酸素によって第一および第二の活性金属ろう材4,3のセラミック基板1や金属回路板5に対する濡れ性が低下して、セラミック基板1と金属回路板5との接合強度が低下しやすくなる。したがって、ろう材粉末の粒径は1μm以上としておくことが好ましい。
更にチタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材粉末はろう材をセラミック基板1に強固に接合する作用をなし、活性金属材粉末が第一および第二の活性金属ろう材4,3の金属成分全体の2質量%未満となると活性金属材の絶対量が不足して第一および第二の活性金属ろう材4,3をセラミック基板1に強固に接合させることが困難になり、また5質量%を越えると活性金属材とセラミック基板1との間に脆弱な反応層が厚く形成され、結果的にろう材とセラミック基板1との接合強度が低下しやすくなる。したがって、活性金属材の含有量は2〜5質量%の範囲にしておくことが好ましい。
本発明のセラミック回路基板においては、第二の活性金属ろう材3は、貫通孔2のセラミック基板1の上下面側の開口の縁部にそれぞれ0.1〜0.5mm延出しているのが好ましい。これにより、セラミック基板1両面に印刷塗布された第一の活性金属ろう材4を加熱溶融させ金属回路板5を接合させる際に第一の活性金属ろう材4が液層温度以上の温度に加熱されて溶融したとしても、第二の活性金属ろう材3が開口の縁部に延出しているため、第一の活性金属ろう材4が貫通孔2内に入り難いため、貫通孔2内の第二の活性金属ろう材3は粘度が低くならず、貫通孔2底部に大きく流れ込むことはなく、貫通孔2内側壁面の第二の活性金属ろう材3の厚みが部分的に薄くなるのが抑制され、その導通抵抗が高くなるのがより効果的に防止される。
第二の活性金属ろう材3が、貫通孔2のセラミック基板1の上下面側の開口の縁部にそれぞれ0.1mm未満の延出の場合、第一の活性金属ろう材4が貫通穴2内に入り込みやすく、貫通穴2内のろう材の粘度の低下がおこりやすくなる。また、0.5mmを越えるとセラミック基板1と金属回路板5間の接合に関して、ろう材の接合面積が狭くなりセラミック基板1への金属回路板5の接合強度が低下しやすくなる。したがって第二の活性金属ろう材3の貫通孔2のセラミック基板1の上下面側の開口の縁部への延出は0.1〜0.5mmの範囲が好ましい。
本発明において、第一および第二の活性金属ろう材に用いられる銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種からなるろう材よりも融点の高い金属粉末は、その融点が上記ろう材の融点の2倍以上であるのがよい。このような金属粉末としては、例えば、モリブデン等が挙げられる。
なお、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことは何等差し支えない。
本発明のセラミック回路基板の実施の形態の一例を示す断面図である。 従来のセラミック回路基板の断面図である。
符号の説明
1:セラミック基板
2:貫通孔
3:第二の活性金属ろう材
4:第一の活性金属ろう材
5:金属回路板

Claims (3)

  1. 貫通孔を有するセラミック基板の上下面に第一の活性金属ろう材を介して金属回路板を取着して成るとともに、前記貫通孔の内面に上下の前記第一の活性金属ろう材同士を電気的に接続する第二の活性金属ろう材が被着されたセラミック回路基板であって、前記第一の活性金属ろう材は、銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材とから成り、前記第二の活性金属ろう材は、前記ろう材と、前記活性金属材と、前記ろう材よりも融点の高い金属粉末とから成ることを特徴とするセラミック回路基板。
  2. 貫通孔を有するセラミック基板の上下面に第一の活性金属ろう材を介して金属回路板を取着して成るとともに、前記貫通孔の内面に上下の前記第一の活性金属ろう材同士を電気的に接続する第二の活性金属ろう材が被着されたセラミック回路基板であって、前記第一および第二の活性金属ろう材は、銀と銅との混合物および銀−銅合金の少なくとも1種から成るろう材と、チタン,ジルコニウム,ハフニウムおよびこれらの水素化物の少なくとも1種から成る活性金属材と、前記ろう材よりも融点の高い金属粉末とから成り、該金属粉末は、前記第二の活性金属ろう材における含有率が前記第一の活性金属ろう材における含有率よりも高いことを特徴とするセラミック回路基板。
  3. 前記第二の活性金属ろう材は、前記貫通孔の前記セラミック基板の上下面側の開口の縁部にそれぞれ延出していることを特徴とする請求項1または請求項2記載のセラミック回路基板。
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