JP2511357Y2 - フュ―エルタンク取付構造 - Google Patents

フュ―エルタンク取付構造

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JP2511357Y2
JP2511357Y2 JP10472890U JP10472890U JP2511357Y2 JP 2511357 Y2 JP2511357 Y2 JP 2511357Y2 JP 10472890 U JP10472890 U JP 10472890U JP 10472890 U JP10472890 U JP 10472890U JP 2511357 Y2 JP2511357 Y2 JP 2511357Y2
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、乗用車などのようにフューエルタンクがリ
ヤシートの下部に配設されている車両に適用されるフュ
ーエルタンク取付構造に関する。
従来の技術 セダンやハッチバック車のような乗用車においては、
フューエルタンクをリヤシートの下部に配置しておくの
が一般的である。そこで、従来のフューエルタンク取付
構造を第4図ないし第8図に基づいて説明する。
第4図はリヤシートを取付けるフロアパネルの斜視図
であって、2はフロントフロアパネル、3はリヤフロア
パネル、10はバックボーン、8′はフロントフロアサイ
ドメンバ、4′はシートクロスメンバを各々示してお
り、リヤフロアパネル3の下面に溶接されたシートクロ
スメンバ4′によって車幅方向へ連続するボックス断面
5′が形成されている。このボックス断面5′は、車体
後部の剛性を確保するうえで、重要な役割を果たしてい
る。そして、第4図のV-V線に沿う断面図である第5図
に示す如く、フューエルタンク1の車体前側端部は、所
要の数のタンクブラケット11を介してフロアパネル下面
に支持されている。このタンクブラケット11は、リヤフ
ロアパネル3の下面及びシートクロスメンバ4′の縦壁
4′aに溶接されており、その水平面11aを下方に向け
て貫通するウエルドボルト6にフューエルタンク1のフ
ランジ部1aがナット7で締付けられて固定されている。
なお、第6図は第5図のVI方向から見た図、第7図は
シートクロスメンバの概略形状例を示す斜視図、第8図
はタンクブラケットの概略形状例を示す斜視図であり、
また、12はスペアタイヤ格納用の凹部を示している。
考案が解決しようとする課題 ところで、前述した従来構造によれば、シートクロス
メンバの縦壁に重ねて溶接したタンクブラケットを利用
してフューエルタンクを取付けているため、タンクブラ
ケットのスペース分だけフューエルタンクの取付位置を
後退させる必要があった。このため、シートクロスメン
バとフューエルタンクとの間には、第5図に示す如く、
比較的大きな隙間Sが生じてしまい、従って限られたス
ペースを有効に活用してできるだけ大きなタンク容量を
確保するには不利な取付構造であった。また、この隙間
Sを有効に活用するため、フューエルタンクの下部を前
方へ膨らませたようなタンク形状も考えられるが、この
ような形状では、フューエルタンクの取付作業が全くで
きなかったり、あるいは、作業が困難となる不都合があ
った。
そこで、本考案の目的は、フューエルタンクの車体前
側端部の車体への取付構造を工夫することにより、シー
トクロスメンバとフューエルタンクとの間に存在する隙
間をなくし、その分だけタンク容量を増加させることの
できるフューエルタンク取付構造を提供することにあ
る。
課題を解決するための手段 本考案は、前述した課題を解決するもので、車両のフ
ロントフロアパネルより高い位置に配設され湾曲部によ
り前期フロントフロアパネルに結合されたリヤフロアパ
ネルと、前記リヤフロアパネルの下に設けられ下面が前
記フロントフロアパネルとリヤフロアパネルの間に位置
し前記湾曲部と共にボックス断面を形成し車両側方に延
びたシートクロスメンバと、前記リヤフロアパネルの下
に設けられ前方のフランジ部が前記シートクロスメンバ
の下面に結合されるフューエルタンクと、前記フロント
フロアパネルの下面に設けられ後方へ延長した部材が前
記シートクロスメンバに結合される補強部材とを備えた
ことを特徴とするフューエルタンク取付構造である。
作用 前述した本考案の手段によれば、シートクロスメンバ
の下面を利用して直接フューエルタンクを取付けるた
め、シートクロスメンバの縦壁に重ねて溶接していたタ
ンクブラケットが不要となり、これによって空いたスペ
ース分だけフューエルタンクの設置スペースを増やすこ
とができる。すなわち、スペースの有効利用によって設
置スペースが増加した分だけ、容量の大きなフューエル
タンクを採用することができるようになる。
また、シートクロスメンバの下面をフロントフロアパ
ネルとリヤフロアパネルの間に位置せしめたことによ
り、同下面が上方へ移動してシートクロスメンバの縦壁
が短くなり、このぶんだけリヤフロアパネルの湾曲部と
共に形成しているボックス断面は小型化する。しかし、
フロントフロアパネルの下面に設けられ後方へ延長した
部材がシートクロスメンバと連結される補強部材を備え
ているので、ボックス断面の小型化に伴う強度の低下分
をこのような構造によって補強することができる。
実施例 以下、本考案によるフューエルタンク取付構造の一実
施例を第1図ないし第3図に基づいて説明する。第1図
はフューエルタンクの車体前側端部取付構造を示す断面
図であって従来例の第5図と対応しており、また、第2
図は第1図のII方向から見た図、第3図は第1図のシー
トクロスメンバの概略形状例を示す斜視図である。
図によれば、フューエルタンク1は、フロントフロア
パネル2の後端部とリヤフロアパネル3の前端部とが接
合されて成るフロアパネルの下に、特にリヤフロアパネ
ル3の下側に配設されている。リヤフロアパネル3は、
フロントフロアパネル2より高い位置に配設され、前端
側に設けられた湾曲部によりフロントフロアパネル2に
結合されている。また、このリヤフロアパネル3の湾曲
部は、同リヤフロアパネル3の下方に設けられて下面に
溶接された略L字形断面のシートクロスメンバ4と共
に、車両側方(車幅方向)へ連続して延びるボックス断
面5を形成している。なお、このボックス断面5は、車
体後部の剛性確保にとって重要な部分である。
さて、本考案では、上述したボックス断面5を形成す
る略L字形断面のシートクロスメンバ4の縦壁4aを短く
して下面4bを上方に移動させ、同下面4bがフロントフロ
アパネル2とリヤフロアパネル3との間に位置するよう
にしている。そして、シートクロスメンバ4の下面4bに
は、頭部を溶接して下方へ貫通させたウエルドボルト6
をフューエルタンク1の支持部材として設けている。こ
のウエルドボルト6は、バックボーンとなる凸部4cの左
右に1本ずつ配設されているが、必要に応じて適宜その
数を変更してもよい。このウエルドボルト6に対してフ
ューエルタンク1の前方のフランジ部1aに穿設された取
付穴を通し、ナット7で締付けて固定する。
また、フロントフロアパネル2の剛性向上を目的とし
て、同フロントフロアパネル2の下面には補強部材とな
るフロントフロアサイドメンバ8が設けられている。こ
のフロントフロアサイドメンバ8は、車体前後方向に延
びる溝形断面の部材であり、バックボーン10をはさんで
左右に2本配置され、各々がフロントフロアパネル2の
下面に溶接されている。フロントフロアサイドメンバ8
の後端部はフロントフロアパネル2の後端部と略一致し
ているが、同後端部にかぶせるようにして別体のエクテ
ンション部材9の一端を連結し、さらに、同エクテンシ
ョン部材9の他端をシートクロスメンバ4の縦壁4aに溶
接してある。これによって、フロントフロアサイドメン
バ8を後方へ延長してシートクロスメンバ4に結合した
のと同様の構造となる。なお、エクテンション部材9は
フロントフロアサイドメンバ8と一体であってもよい。
次に、上述したフューエルタンク取付構造の作用を説
明する。フューエルタンク1の車体前側端部は、上方に
移動させたシートクロスメンバ4の下面4bにフランジ部
1aが直接支持されるため、従来使用していたタンクブラ
ケットの取付スペースが不要となってその分だけフュー
エルタンクの設置スペースが増加する。このため、フュ
ーエルタンク1の前側壁面を車体前方に移動させること
ができ、この移動分だけスペースを有効に利用すればタ
ンク容量の増加が可能となる。
一方、シートクロスメンバ4の縦壁4aを短くしたこと
によってボックス断面5が小型化し、強度面では不利に
なることがある。しかし、フロントフロアサイドメンバ
8とシートクロスメンバ4とをエクステンション部材9
によって連結したため、ボックス断面5の小型化による
強度低下分を補強でき、必要な車体剛性を損うことなく
フューエルタンク1の容量アップを実現している。そし
て、ボックス断面5の小型化を最小限とするためには、
フューエルタンク1のフランジ部1aをできるだけ低い位
置にしたタンク形状が好ましく、これによって十分な大
きさのボックス断面5を確保できる場合には、エクステ
ンション部材9による補強が必ずしも必要となるわけで
はない。
なお、上述したフューエルタンク取付構造において
は、車体の主要構成部材であり高精度に組立てられてい
るシートクロスメンバ4にフューエルタンクを直接取付
けるため、フューエルタンク1自体の取付精度が向上
し、さらには、タンクブラケットが不要になるなどして
車体の軽量化にも有効である。また、上述した実施例に
おいては、フューエルタンク1のフランジ部1aをウエル
ドボルト6及びナット7で直接締付けて支持する構造を
示したが、他の実施例ではバンドなどでフューエルタン
ク1を保持する構造であってもよく、この場合にはバン
ドの端部をシートクロスメンバ4の下面4bに設けた支持
部材に固定することになる。
考案の効果 前述した本考案のフューエルタンク取付構造によれ
ば、限られたスペースを有効に活用し、しかも車体剛性
を低下させることなくフューエルタンクの容量アップを
実現できる。これに加えて、本考案のフューエルタンク
取付構造は、車体の軽量化やフューエルタンクの取付精
度向上にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるフューエルタンク取付構造の一実
施例を示す断面図、第2図は第1図II方向から見た図、
第3図は第1図のシートクロスメンバの概略形状例を示
す斜視図、第4図はリヤシート取付部付近のフロアパネ
ルを示す斜視図、第5図は第4図のV-V線に沿う従来例
を示す断面図、第6図は第5図のVI方向から見た図、第
7図は第5図のシートクロスメンバの概略形状例を示す
斜視図、第8図は同じくタンクブラケットの概略形状例
を示す斜視図である。 1……フューエルタンク、1a……フランジ部、2……フ
ロントフロアパネル、3……リヤフロアパネル、4……
シートクロスメンバ、4a……縦壁、4b……下面、5……
ボックス断面、6……ウエルドボルト、7……ナット、
8……フロントフロアサイドメンバ、9……エクステン
ション部材、10……バックボーン、11……タンクブラケ
ット。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のフロントフロアパネルより高い位置
    に配設され湾曲部により前記フロントフロアパネルに結
    合されたリヤフロアパネルと、前記リヤフロアパネルの
    下に設けられ下面が前記フロントフロアパネルとリヤフ
    ロアパネルの間に位置し前記湾曲部と共にボックス断面
    を形成し車両側方に延びたシートクロスメンバと、前記
    リヤフロアパネルの下に設けられ前方のフランジ部が前
    記シートクロスメンバの下面に結合されるフューエルタ
    ンクと、前記フロントフロアパネルの下面に設けられ後
    方へ延長した部材が前記シートクロスメンバに結合され
    る補強部材とを備えたことを特徴とするフューエルタン
    ク取付構造。
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