JP2511152B2 - ガス放電型表示パネルの製造方法 - Google Patents
ガス放電型表示パネルの製造方法Info
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- JP2511152B2 JP2511152B2 JP1253836A JP25383689A JP2511152B2 JP 2511152 B2 JP2511152 B2 JP 2511152B2 JP 1253836 A JP1253836 A JP 1253836A JP 25383689 A JP25383689 A JP 25383689A JP 2511152 B2 JP2511152 B2 JP 2511152B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガス放電型表示パネルのカソード電極の製
造方法に関するものである。
造方法に関するものである。
〔従来の技術〕 従来のガス放電型表示パネルとしては特公昭63−6285
8号公報に記載のものがある。この表示パネルは、2枚
の基板間に放電空間を有し、この放電空間内で対向する
電極間にプラズマ放電を生じさせて表示するものであ
る。そして、カソード電極の材料としては、Niを主成分
とした材料が用いられている。
8号公報に記載のものがある。この表示パネルは、2枚
の基板間に放電空間を有し、この放電空間内で対向する
電極間にプラズマ放電を生じさせて表示するものであ
る。そして、カソード電極の材料としては、Niを主成分
とした材料が用いられている。
また、カソード電極の材料として耐スパッタ性に優れ
た六ホウ化ランタン(LaB6)を用いる研究がテレビジョ
ン学会技術報告、昭和63年11月24日発表、ディクシー株
式会社、淡路則之他著、「印刷法LaB6陰極を用いたDCプ
ラズマディスプレイ」、第43〜48頁に記載されている。
第2図はこの報告によるカソード電極部分の構造を示す
断面図である。同図に示されるように、この従来例で
は、基板11上にNi電極12を有し、この上にLaB6からなる
材料粒子と、ビークルと、バインダとしての低融点ガラ
スとを混合して得られたペーストをスクリーン印刷し、
これを乾燥し、500〜600℃で焼結して被膜13を形成して
いる。
た六ホウ化ランタン(LaB6)を用いる研究がテレビジョ
ン学会技術報告、昭和63年11月24日発表、ディクシー株
式会社、淡路則之他著、「印刷法LaB6陰極を用いたDCプ
ラズマディスプレイ」、第43〜48頁に記載されている。
第2図はこの報告によるカソード電極部分の構造を示す
断面図である。同図に示されるように、この従来例で
は、基板11上にNi電極12を有し、この上にLaB6からなる
材料粒子と、ビークルと、バインダとしての低融点ガラ
スとを混合して得られたペーストをスクリーン印刷し、
これを乾燥し、500〜600℃で焼結して被膜13を形成して
いる。
しかしながら、上記いずれの従来例においても、放電
に際してこのイオン衝撃によりカソード電極が劣化する
ことを防ぐために、イオン衝撃に対して緩衝作用を持つ
水銀を放電空間内に封入することが不可欠であった。そ
して、この水銀は電極面積に応じた一定以上の量が必要
となるが、大型の表示パネルでは水銀拡散の均一化が困
難であるため水銀量の少ない部分が生じ、このような部
分の電極劣化が製品寿命を短くしているという問題があ
った。
に際してこのイオン衝撃によりカソード電極が劣化する
ことを防ぐために、イオン衝撃に対して緩衝作用を持つ
水銀を放電空間内に封入することが不可欠であった。そ
して、この水銀は電極面積に応じた一定以上の量が必要
となるが、大型の表示パネルでは水銀拡散の均一化が困
難であるため水銀量の少ない部分が生じ、このような部
分の電極劣化が製品寿命を短くしているという問題があ
った。
また、第2図の従来例は被膜に低融点ガラスを含むの
で、500℃以上の焼成が必要であり、酸化されにくい材
料粒子を選択しなければならないという制約があるとい
う問題があった。また、下地電極であるNi電極との導通
を保つため低融点ガラスの量やその焼成温度に制限があ
るため、製作が困難であるという問題があった。
で、500℃以上の焼成が必要であり、酸化されにくい材
料粒子を選択しなければならないという制約があるとい
う問題があった。また、下地電極であるNi電極との導通
を保つため低融点ガラスの量やその焼成温度に制限があ
るため、製作が困難であるという問題があった。
そこで、本発明は上記したような従来技術の課題を解
決ずるためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、製品寿命の長いガス放電型表示パネルを、容易に
製作することができる製造方法を提供することにある。
決ずるためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、製品寿命の長いガス放電型表示パネルを、容易に
製作することができる製造方法を提供することにある。
本発明によるガス放電型表示パネルの製造方法は、絶
縁基板上に金属を含む下地電極を形成する工程と、ヒド
ロキシシラン化合物のアルコール溶液、Siの有機酸金属
塩の有機溶媒溶液、及びSiアルコキシドの有機溶媒溶液
の中のいずれか一つの溶液と、金属或いは合金の粉末と
を含むペーストを上記下地電極上に塗布し、乾燥し、焼
成して上地電極を形成する工程とを有することを特徴と
している。
縁基板上に金属を含む下地電極を形成する工程と、ヒド
ロキシシラン化合物のアルコール溶液、Siの有機酸金属
塩の有機溶媒溶液、及びSiアルコキシドの有機溶媒溶液
の中のいずれか一つの溶液と、金属或いは合金の粉末と
を含むペーストを上記下地電極上に塗布し、乾燥し、焼
成して上地電極を形成する工程とを有することを特徴と
している。
本発明においては、ヒドロキシシラン化合物のアルコ
ール溶液、Siの有機酸金属塩の有機溶媒溶液、及びSiア
ルコキシドの有機溶媒溶液の中のいずれか一つの溶液
と、金属或いは合金の粉末とを含むペーストを塗布し、
乾燥し、焼成して上地電極を形成している。このような
成分のペーストを焼成すると、液体であるペーストから
固体であるSiO2が生成され、このSiO2は金属或いは合金
の粉末をつなぐバインダとして機能する。また、上記ペ
ーストからSiO2バインダを生成するための焼成温度は、
ペーストに含まれるオイル成分を焼結して除去する温度
であれば十分であり(例えば、340℃)、従来の低融点
ガラスをバインダとする場合の焼成温度(500℃以上)
よりはるかに低くすることができる。また、焼成により
SiO2が生成された後には、SiO2が高温に耐える特性を有
するので、イオンの衝撃による上地電極表面の劣化が生
じにくい。
ール溶液、Siの有機酸金属塩の有機溶媒溶液、及びSiア
ルコキシドの有機溶媒溶液の中のいずれか一つの溶液
と、金属或いは合金の粉末とを含むペーストを塗布し、
乾燥し、焼成して上地電極を形成している。このような
成分のペーストを焼成すると、液体であるペーストから
固体であるSiO2が生成され、このSiO2は金属或いは合金
の粉末をつなぐバインダとして機能する。また、上記ペ
ーストからSiO2バインダを生成するための焼成温度は、
ペーストに含まれるオイル成分を焼結して除去する温度
であれば十分であり(例えば、340℃)、従来の低融点
ガラスをバインダとする場合の焼成温度(500℃以上)
よりはるかに低くすることができる。また、焼成により
SiO2が生成された後には、SiO2が高温に耐える特性を有
するので、イオンの衝撃による上地電極表面の劣化が生
じにくい。
〔実施例〕 以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第3図は本発明に係る製造方法により製作されたガス
放電型表示パネルの一例を示す斜視図である。同図に示
されるように、この表示パネルは、複数本のカソード電
極2(例えば、膜厚28μm)と隔壁3とを有する背面ガ
ラス1(例えば、厚さ3mm)と、複数本のアノード電極
5(例えば、膜厚27μm)を有する前面ガラス4と対向
配置させ、隔壁3により区分される放電セルにおいてカ
ソード電極2とアノード電極5とを対向(例えば、150
μm間隔)させて構成されている。そして、放電セルに
は、NeにAr(0.3%)を混合した放電ガスを300Torr封入
する。尚、2aはカソード電極2に接続される接続端子
(例えば、膜厚13μm)である。
放電型表示パネルの一例を示す斜視図である。同図に示
されるように、この表示パネルは、複数本のカソード電
極2(例えば、膜厚28μm)と隔壁3とを有する背面ガ
ラス1(例えば、厚さ3mm)と、複数本のアノード電極
5(例えば、膜厚27μm)を有する前面ガラス4と対向
配置させ、隔壁3により区分される放電セルにおいてカ
ソード電極2とアノード電極5とを対向(例えば、150
μm間隔)させて構成されている。そして、放電セルに
は、NeにAr(0.3%)を混合した放電ガスを300Torr封入
する。尚、2aはカソード電極2に接続される接続端子
(例えば、膜厚13μm)である。
第1図(a)、(b)は第3図のカソード電極部分を
示すものであり、同図(a)は第3図のI−I線断面
図、同図(b)は第3図のII−II線断面図である。
示すものであり、同図(a)は第3図のI−I線断面
図、同図(b)は第3図のII−II線断面図である。
第1図に基づき本実施例のカソード電極2について説
明すると、このカソード電極2はNi(ESL(Electro−sc
ience Laboratories Inc.)社製、商品番号:#2554)
を含む下地電極6と、この下地電極6を覆うように形成
されたSiO2を含む上地電極7とを有している。そして、
この上地電極7は下地電極6上にSiO2を含有するペース
トを塗布し、これを乾燥し、340℃で焼成(この温度は
ペーストに含まれるオイル成分を焼結して除去する温度
であり、SiO2の焼成温度は200℃程度である)して形成
される。ここで、塗布されるペーストとしては、例え
ば、次の組成(ペーストとペースト)のものがあ
る。
明すると、このカソード電極2はNi(ESL(Electro−sc
ience Laboratories Inc.)社製、商品番号:#2554)
を含む下地電極6と、この下地電極6を覆うように形成
されたSiO2を含む上地電極7とを有している。そして、
この上地電極7は下地電極6上にSiO2を含有するペース
トを塗布し、これを乾燥し、340℃で焼成(この温度は
ペーストに含まれるオイル成分を焼結して除去する温度
であり、SiO2の焼成温度は200℃程度である)して形成
される。ここで、塗布されるペーストとしては、例え
ば、次の組成(ペーストとペースト)のものがあ
る。
ペースト コバルト粉末(フルウチ化学社製、製品番号:COM−23
010A)100gと、ビークル(ESL社製、製品番号:#405)
100gと、SiO2系被膜形成用塗布液(東京応化工業社製、
ヒドロキシシラン化合物のアルコール溶液、商品番号:O
CDtype−7−20000)5〜20gを混合したもの。
010A)100gと、ビークル(ESL社製、製品番号:#405)
100gと、SiO2系被膜形成用塗布液(東京応化工業社製、
ヒドロキシシラン化合物のアルコール溶液、商品番号:O
CDtype−7−20000)5〜20gを混合したもの。
ペースト LaB2粉末(日本新金属株式会社製、粒径1.8μm)125
gと、ビークル(ESL社製、製品番号:#405)100gと、S
iO2系被膜形成用塗布液(東京応化工業社製、ヒドロキ
シシラン化合物のアルコール溶液、商品番号:OCDtype−
7−20000)5〜20gを混合したもの。
gと、ビークル(ESL社製、製品番号:#405)100gと、S
iO2系被膜形成用塗布液(東京応化工業社製、ヒドロキ
シシラン化合物のアルコール溶液、商品番号:OCDtype−
7−20000)5〜20gを混合したもの。
ここで、SiO2系被膜形成用塗布液(以下、OCDと略
す)の量を増加させると、粒子の下地に対する密着性や
粒子間の結合力は強くなり、印刷性が低下し(ビークル
の割合が低くなるため)、放電電圧が高くなる。また、
OCDの量を減少させると放電電圧は低くなるが、粒子間
の結合が弱くなり、放電の広がりも低下する。従って、
用いる粒子及びビークルの粘度などによりOCDの量を適
宜調節する。また、SiO2系被膜形成用塗布液としては、
上記ヒドロキシシラン化合物のアルコール溶液の他に、
Siの有機酸金属塩(例えば、オクチル酸けい素)の有機
溶媒(エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシ
レン等)溶液やSiアルコキシド(例えば、シリコンエト
キシド)の有機溶媒(エタノール、イソプロパノール、
トルエン、キシレン等)溶液がある。
す)の量を増加させると、粒子の下地に対する密着性や
粒子間の結合力は強くなり、印刷性が低下し(ビークル
の割合が低くなるため)、放電電圧が高くなる。また、
OCDの量を減少させると放電電圧は低くなるが、粒子間
の結合が弱くなり、放電の広がりも低下する。従って、
用いる粒子及びビークルの粘度などによりOCDの量を適
宜調節する。また、SiO2系被膜形成用塗布液としては、
上記ヒドロキシシラン化合物のアルコール溶液の他に、
Siの有機酸金属塩(例えば、オクチル酸けい素)の有機
溶媒(エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシ
レン等)溶液やSiアルコキシド(例えば、シリコンエト
キシド)の有機溶媒(エタノール、イソプロパノール、
トルエン、キシレン等)溶液がある。
尚、第1図(b)において、8は接続端子2aとカソー
ド電極2との接続部を覆うカソードオーバコードであ
る。
ド電極2との接続部を覆うカソードオーバコードであ
る。
また、第4図は第1図の表示パネルの製造工程を示す
フローチャートである。この表示パネルの製造は以下の
ようになされる。
フローチャートである。この表示パネルの製造は以下の
ようになされる。
先ず、同図に示されるステップ10,11により、背面ガ
ラス上にNiペーストを塗布し、これを乾燥、焼成して下
地電極を形成し、次に銀ペースト(ESL社製、商晶番
号:#590)を塗布し、これを乾燥、焼成して端子電極2
aを形成する。次のステップ12により放電に寄与する部
分のみを露出させ、且つ、シール部を封着するためのオ
ーバコート8(Dupont社製、商品番号:9741)を形成す
る。次のステップ13により放電セルに封入ガスを導入す
ためのガラス製の排気管を設置し鉛ガラスに460℃の熱
処理を加えて固定する。その後、ステップ14により下地
電極上にSiO2を含有するペーストを塗布し、これを乾燥
し、340℃で焼成して上地電極を形成する。
ラス上にNiペーストを塗布し、これを乾燥、焼成して下
地電極を形成し、次に銀ペースト(ESL社製、商晶番
号:#590)を塗布し、これを乾燥、焼成して端子電極2
aを形成する。次のステップ12により放電に寄与する部
分のみを露出させ、且つ、シール部を封着するためのオ
ーバコート8(Dupont社製、商品番号:9741)を形成す
る。次のステップ13により放電セルに封入ガスを導入す
ためのガラス製の排気管を設置し鉛ガラスに460℃の熱
処理を加えて固定する。その後、ステップ14により下地
電極上にSiO2を含有するペーストを塗布し、これを乾燥
し、340℃で焼成して上地電極を形成する。
一方、ステップ20乃至23により、前面ガラス上にNiベ
ースよりアノード電極を形成し、銀ペーストよりアノー
ド端子を形成し、遮光膜(奥野製薬社製、商品名:オク
ノ503)を備え付け、封止用のオーバコートを備えたス
ペーサリブを形成する。
ースよりアノード電極を形成し、銀ペーストよりアノー
ド端子を形成し、遮光膜(奥野製薬社製、商品名:オク
ノ503)を備え付け、封止用のオーバコートを備えたス
ペーサリブを形成する。
そして、ステップ30乃至33により、上記背面ガラスと
前面ガラスを重ね、周囲を封着し、放電ガスを封入し
て、表示パネルを完成させる。
前面ガラスを重ね、周囲を封着し、放電ガスを封入し
て、表示パネルを完成させる。
次に、本実施例により製造された表示パネルの性能を
確認するための実験例について説明する。
確認するための実験例について説明する。
実験1 上地電極をコバルト粉末を含むペーストの組成とし
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを拡散させて、印加電圧対放電電流特性を測定し
た。第5図はこの測定結果を示すグラフである。
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを拡散させて、印加電圧対放電電流特性を測定し
た。第5図はこの測定結果を示すグラフである。
実験2 上地電極をコバルト粉末を含むペーストの組成とし
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを封入しない状態で、印加電圧対放電電流特性を
測定した。第6図はこの測定結果を示すグラフである。
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを封入しない状態で、印加電圧対放電電流特性を
測定した。第6図はこの測定結果を示すグラフである。
第5図及び第6図よりペーストとペーストの場合
には、Ni厚膜による場合よりも印加電圧に対しての放電
電流が大きくなることが確認された。ここで、放電電流
の増加は輝度と効率の向上を意味するので、Ni厚膜のみ
の場合に比べて放電特性が向上したことが確認された。
には、Ni厚膜による場合よりも印加電圧に対しての放電
電流が大きくなることが確認された。ここで、放電電流
の増加は輝度と効率の向上を意味するので、Ni厚膜のみ
の場合に比べて放電特性が向上したことが確認された。
また、第5図と第6図の比較よりHg封入の有無による
放電電流特性の違いが小さく、Hgを封入しなくても良好
な放電電流特性が得られることが確認された。
放電電流特性の違いが小さく、Hgを封入しなくても良好
な放電電流特性が得られることが確認された。
さらに、本実施例により製造された表示パネルの寿命
試験(実験3、4)を実施した。
試験(実験3、4)を実施した。
実験3 上地電極をコバルト粉末を含むペーストの組成とし
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを拡散(250℃、2時間)させて、放電広がりの
経時変化を観測した。
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを拡散(250℃、2時間)させて、放電広がりの
経時変化を観測した。
いずれの表示パネルについても放電の広がりは良好で
あり、1ケ月経過後であっても電極劣化は生じなかっ
た。
あり、1ケ月経過後であっても電極劣化は生じなかっ
た。
実験4 上地電極をコバルト粉末を含むペーストの組成とし
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを封入せず、放電広がりの経時変化を観測した。
た場合(実施例)と、上地電極をLaB6粉末を含むペース
トの組成とした場合(実施例)と、カソード電極をNi
厚膜のみで形成した場合(従来例)について、放電セル
内にHgを封入せず、放電広がりの経時変化を観測した。
ペーストとペーストについては、変化がみられ
ず、放電の広がりは良好であり、1ケ月経過後であって
も電極劣化は生じなかった。
ず、放電の広がりは良好であり、1ケ月経過後であって
も電極劣化は生じなかった。
これは本実施例の上地電極が鉛ガラスの代わりにSiO2
を用いたことによるものであり、このSiO2は高温に強
く、耐スパッタ性が高いからである。尚、通常のペース
ト(金属粉、ビークル、鉛ガラスから成る)にSiO2を加
えても、長寿命化の効果が確認された。
を用いたことによるものであり、このSiO2は高温に強
く、耐スパッタ性が高いからである。尚、通常のペース
ト(金属粉、ビークル、鉛ガラスから成る)にSiO2を加
えても、長寿命化の効果が確認された。
これに対し、Ni厚膜のみの場合はエージングの後、測
定を行い、250Vで寿命試験を行った結果(8インチパネ
ル640×400、線順次駆動Ne−Ar混合ガスを封入)1日
で、輝度むらが生じ、寿命となった。
定を行い、250Vで寿命試験を行った結果(8インチパネ
ル640×400、線順次駆動Ne−Ar混合ガスを封入)1日
で、輝度むらが生じ、寿命となった。
以上の結果より、Hgが封入されていなければNi厚膜の
寿命は大巾に縮まるが、コバルト又はLaB6粉末とSiO2を
含有する電極では劣化が生じにくいことが確認された。
よって、本実施例によれば、Hgを含まなくとも、優れた
特性と、長寿命を得ることができる。また、本実施例に
おいては低温の焼成工程で済むSiO2をバインダとしてい
るので、酸化されにくい金属でなければならないという
材料粒子選択上の制約がなく、また、焼成温度が低いの
で製作が容易である。
寿命は大巾に縮まるが、コバルト又はLaB6粉末とSiO2を
含有する電極では劣化が生じにくいことが確認された。
よって、本実施例によれば、Hgを含まなくとも、優れた
特性と、長寿命を得ることができる。また、本実施例に
おいては低温の焼成工程で済むSiO2をバインダとしてい
るので、酸化されにくい金属でなければならないという
材料粒子選択上の制約がなく、また、焼成温度が低いの
で製作が容易である。
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、低
温の焼成によりSiO2バインダを生成するペーストを用い
ているので、製作が容易であり、また、酸化されやすい
コバルト粉末などを用いたペーストにより上地電極を形
成することができるという効果がある。
温の焼成によりSiO2バインダを生成するペーストを用い
ているので、製作が容易であり、また、酸化されやすい
コバルト粉末などを用いたペーストにより上地電極を形
成することができるという効果がある。
また、本発明の製造方法による電極はSiO2をバインダ
として機能させているので、良好な放電の広がりが得ら
れ、また、SiO2は一旦焼成した後には高温に耐える特性
を有するので、イオンの衝撃による上地電極表面の劣化
が生じにくく、水銀を含めなくても、表示パネルの長寿
命化を図ることができるという効果がある。
として機能させているので、良好な放電の広がりが得ら
れ、また、SiO2は一旦焼成した後には高温に耐える特性
を有するので、イオンの衝撃による上地電極表面の劣化
が生じにくく、水銀を含めなくても、表示パネルの長寿
命化を図ることができるという効果がある。
第1図(a)、(b)は本発明に係る製造方法により製
造されたガス放電型表示パネルの一例のカソード電極部
分を示す断面図、 第2図は従来のカソード電極の構造を示す断面図、 第3図は第1図のガス放電型表示パネルの斜視図、 第4図は第1図の表示パネルを製造する工程を示すフロ
ーチャート、 第5図は本実施例の製造方法の効果を確認するための実
験結果(Hgを封入させた場合)を示すグラフ、 第6図は本実施例の製造方法の効果を確認するための実
験結果(Hgを封入しない場合)を示すグラフである。 1……背面ガラス、2……カソード電極、3……隔壁、
4……前面ガラス、5……アノード電極、6……下地電
極、7……上地電極。
造されたガス放電型表示パネルの一例のカソード電極部
分を示す断面図、 第2図は従来のカソード電極の構造を示す断面図、 第3図は第1図のガス放電型表示パネルの斜視図、 第4図は第1図の表示パネルを製造する工程を示すフロ
ーチャート、 第5図は本実施例の製造方法の効果を確認するための実
験結果(Hgを封入させた場合)を示すグラフ、 第6図は本実施例の製造方法の効果を確認するための実
験結果(Hgを封入しない場合)を示すグラフである。 1……背面ガラス、2……カソード電極、3……隔壁、
4……前面ガラス、5……アノード電極、6……下地電
極、7……上地電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−938(JP,A) 実開 昭64−13655(JP,U) 特表 昭60−501632(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】絶縁基板上に金属を含む下地電極を形成す
る工程と、 ヒドロキシシラン化合物のアルコール溶液、Siの有機酸
金属塩の有機溶媒溶液、及びSiアルコキシドの有機溶媒
溶液の中のいずれか一つの溶液と、金属或いは合金の粉
末とを含むペーストを上記下地電極上に塗布し、乾燥
し、焼成して上地電極を形成する工程と を有することを特徴とするガス放電型表示パネルの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1253836A JP2511152B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | ガス放電型表示パネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1253836A JP2511152B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | ガス放電型表示パネルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03116630A JPH03116630A (ja) | 1991-05-17 |
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