JP2510794B2 - 屋根パネル用玉掛具 - Google Patents

屋根パネル用玉掛具

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JP2510794B2 JP9156691A JP9156691A JP2510794B2 JP 2510794 B2 JP2510794 B2 JP 2510794B2 JP 9156691 A JP9156691 A JP 9156691A JP 9156691 A JP9156691 A JP 9156691A JP 2510794 B2 JP2510794 B2 JP 2510794B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプレハブ住宅等
に用いられる屋根パネルを吊り上げて、屋根を構築する
際に用いられる玉掛具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プレハブ住宅の建築現場におい
て、屋根パネルAを水平に吊り上げる際には、たとえ
ば、図5に示すような玉掛具Bを用いていた。
【0003】この玉掛具Bは、一端に屋根パネルAを掛
ける吊り金物1が取り付けられた4本の鎖2と、これら
の鎖2が絡み合わないように四隅に一本ずつ鎖2から分
岐した鎖2aを係止した枠体3とからなり、上記鎖2の
他端は、一つの金属環4に掛止されて一つにまとめられ
ている。そして、この金属環4は、クレーン等のフック
を掛けるためのものである。
【0004】また、上記鎖2は、その中央部に鎖接続金
具2bが設けられており、該鎖接続金具2bにより2本の
鎖2が一本に接続されるとともに、接続する際に、鎖2
の長さを調整するようになっている。これは、屋根パネ
ルAを吊り上げる際に、屋根パネルAの棟側aを吊り上
げる鎖2の長さを軒側bを吊り上げる鎖2の長さより短
くすることにより、屋根パネルAを屋根の傾斜に合わせ
て傾斜させて吊り上げるようにするためである。このよ
うに予め傾斜をつけて吊り上げることにより、屋根パネ
ルAを容易に屋根に設置することができる。なお、屋根
パネルAの棟側aの鎖2の長さを調整した際に余った鎖
2が長く邪魔となるので、余った鎖2が枠体3にかけら
れている。
【0005】上記鎖2の一端に設けられた釣り金物1
は、コの字状に形成されており、吊り金物1の上端部に
は、鎖2を掛けるためのリング1aが設けられ、吊り金
物1の他端部は、屋根パネルAの側面に設けられた挿入
孔に挿入されて、屋根パネルAを掛止するようになって
いる。
【0006】なお、屋根パネルAは、たとえば、屋根の
傾斜に沿った縦芯材6aと、この縦芯材6aと直角な横
芯材6bとを、格子状に組んだ枠体7と、枠体7の上面
に貼設された面材8とからなるものである。また、縦芯
材6aは、軸組工法において屋根を支える垂木となる部
分であり、強度を持たせるために、横芯材6bより厚く
なっており、枠体7の上面側は面板8を貼設するため
に、縦芯材6aと横芯材と6bが同じレベルにされ、枠
体7の下面側は、横芯材6bより縦芯材6aが突出した
構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
玉掛具Bによる吊り上げ方法では、屋根パネルAの側面
より吊り金物1が突出する構成となるので、すでに設置
された屋根パネルAの隣に、屋根パネルAの側面同士が
当接するように設置しようとすると、側面から突出する
吊り金物1が邪魔となる。
【0008】そこで、屋根パネルAの片側の側面から吊
り金物1を外してから、屋根パネルAを屋根上に設置す
る必要があった。従って、足場の安定しない屋根上で、
屋根パネルA同士の間に手を挟まないように屋根パネル
Aの片側を手で支えながら吊り金物1を取り外して、屋
根パネルAを屋根に設置しなければならず、屋根上での
作業が繁雑になるという問題があった。
【0009】また、近年のプレハブ住宅の現場作業を効
率化するために、屋根パネルAには、予めその上面の面
材8に防水材等の屋根材を貼り付けておく場合がある。
この場合に、隣接する屋根パネルA同士の接合端面と、
屋根材同士の接合端面とが同一平面上に重なっている
と、雨漏り等の原因になる可能性があるので、予め屋根
パネルA上に屋根材を貼設する際に、屋根材の位置を屋
根パネルAに対して左右にずらすことにより、雨漏りを
防止する必要がある。この際には、屋根パネルAの一側
面側から屋根材が突出することになり、屋根パネルAの
側面に吊り金物1を掛止する際に突出した屋根材が邪魔
になるという難点があった。
【0010】また、屋根パネルA側面を吊り金物1によ
り掛止して吊り上げた場合には、上述のような問題があ
るので、屋根パネルA端面を吊り金物1により係止する
ようにすることが考えられる。しかし、屋根パネルA端
面を掛止するようにした場合には、屋根パネルAを上述
のように傾斜した状態に吊り上げた際に、吊り金物1の
掛止された棟側の端面を構成する横芯材6bが屋根パネ
ルAを引き上げる形となる。従って、棟側端面を構成す
る横芯材6bと縦芯材6aおよび面板8とを引き離すよ
うに力がかかることになる。すなわち、棟側端面を構成
する芯材6bが屋根パネルAから外れるように力がかか
るため、上記芯材6と屋根パネルAとの接合を補強する
必要があるという問題点があった。
【0011】また、屋根パネルAの軒側端面からは、上
記屋根材等が突出して設けられており、吊り金物を屋根
パネルAの端面を構成する横芯材6b掛けた際に、突出
した屋根材等を破損する可能性があった。そして、屋根
の施工の効率化のために工場等において屋根パネルに、
屋根材だけではなく、ドーマ等の艤装を施した状態で、
該屋根パネルを吊り上げる可能性もあり、通常の屋根パ
ネルAよりも重い艤装屋根パネルにおいては、従来の玉
掛具bで吊り上げた場合に、芯材6a、6bに大きな負
荷がかかり艤装屋根パネルの芯材6a、6bを破損する
恐れがある。
【0012】また、たとえば屋根面の片方の傾斜方向の
長さが通常の屋根パネルAの2枚分ある場合に、2枚の
屋根パネルを傾斜方向に接続して延ばした状態で設置す
ることにより、屋根の施工の効率化を図る可能性もある
が、この場合も、2枚分の重さの屋根パネルを吊り上げ
ることになり、屋根パネルAの芯材6a、6bを破損す
る恐れがある。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、屋根パネルを吊り上げて屋根に設置する際に、設
置の邪魔になることがなく、かつ、屋根パネルの棟側及
び軒側の芯材等を傷つけることがない屋根パネル用玉掛
具を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、この発明は、屋根パネルの軒側端部に掛けられる
少なくとも2つの第1の吊り金物と、上記屋根パネルの
棟側端部に設けられる少なくとも2つの第2の吊り金物
と、これら第1及び第2の吊り金物にそれぞれ掛止さ
れ、屋根パネル上方から屋根パネルを吊る線状部材とを
具備してなり、上記第1の吊り金物は、上記屋根パネル
の軒側端部を上下から挟み込む上部延出部及び下部延出
部と、これら上部延出部の一端と下部延出の一端を上下
に接続する接続部とから側面視して略コ字状に形成さ
れ、上記上部延出部の他端部に、上記線上部材を掛止す
る掛止孔が設けられ、上記接続部に、上記屋根パネル端
面に向かって突出して該屋根パネル端面を係止する爪が
設けられ、上記第2の吊り金物は、細板状に形成され、
上記棟側端部の縦芯材の裏面に、該縦芯材に沿って、屋
根パネル端面より第2の吊り金物の一端部を突出して接
着され、上記一端部が上方に折曲されとともに上記一端
部に上記線状部材を掛止する掛止孔が設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0015】
【作用】この発明にかかる屋根パネル用吊り金物を使用
するには、屋根パネルの棟側の端部の縦芯材下面に、上
記第2の吊り金物をその一端部を屋根パネル端面から突
出した状態で接着する。そして、上記一端部を上方に折
曲し、一端部の掛止孔に線状部材を掛止して吊り上げ
る。従って、第2の吊り金物が、屋根パネル端面を構成
する横芯材を引き上げる構成ではなく、縦芯材を引き上
げる構成なので、逆に上記横芯材の補強の役割を果たす
ことになり、上記横芯材が引き上げられることにより外
れたり、破損したりするのを防止することができる。
【0016】次に、屋根パネル軒側端部に、略コ字状の
第1の吊り金物をの凹部を嵌め込むようにして掛ける。
この際に、第1の吊り金物の接続部から突出する爪が屋
根パネル端面を掛止するので、屋根材等が突出していて
も、屋根材を破損することがない。また、上記爪ととも
に屋根パネルの下面を第1の吊り金物の下部延出部が支
持しているので、屋根パネル端面を構成する横芯材に大
きな負荷がかかることがなく、横芯材の破損を防止す
る。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1ないし図4は、本発明の一実施例を示
す図面であって、図1はドーマ10が設けられた艤装屋
根パネルCを吊り上げた状態を示し、図2は屋根の傾斜
方向に沿って接合された2枚の屋根パネルA,Aを吊り
上げた状態を示したものである。図3は第1の吊り金物
11を示し、図4は第2の吊り金物12を示すものであ
る。
【0018】なお、上記従来例と同様の構成要素につい
ては、同一の符号を付してその説明を省略する。また、
本実施例の屋根パネルA,Cには、予め防水材としての
屋根材Eが貼設されており、この屋根材Eは、左右に隣
接して配置される屋根パネルA,Cの接合端面と屋根材
Eの接合端面がずれるように、屋根パネルAに対して図
1中右方にずらして貼設されている。また、図5に示す
ように、屋根パネルA、Cを設置して屋根を構成した後
に、屋根パネルA,Cの棟側端部は、棟包み等により覆
われて隠れるようになっている。
【0019】さらに、屋根パネルA,Cの軒側端面に
は、唐草等が設けられるので、屋根材Eは、屋根パネル
A,C端面より突出して貼設されている。また、本実施
例の屋根パネルA,Cの棟側端面には、屋根の棟におい
て、両側の傾斜面から屋根パネルA,C同士を傾斜した
状態で、接合するための断面三角形の結合棟木が設けら
れている。さらに、軒側端面には、断面三角形の框材が
設けられている。
【0020】図1ないし図4に示すように、本実施例の
玉掛具Dは、屋根パネルA,Cの軒側端部bに掛けられ
る2つの第1の吊り金物11,11と、上記屋根パネル
A,Cの棟側端部aに設けられる2つの第2の吊り金物
12,12と、これら第1及び第2の吊り金物11,1
2にそれぞれ掛止され、屋根パネルA,C上方から屋根
パネルA,Cを吊る線状部材13とから概略構成される
ものである。
【0021】上記第1の吊り金物11は、図3に示すよ
うに、上記屋根パネルの軒側端部bを上下から挟み込む
上部延出部11a及び下部延出部11bと、これら上部
延出部11aの一端と下部延出11bの一端を上下に接
続する接続部11cとから側面視して略コ字状に形成さ
れている。
【0022】そして、上記上部延出部11aと下部延出
部11bとは、略平行に設けられている。また、上部延
出部11aと下部延出部11bとの間隔は、上記屋根パ
ネルA,Cの厚みより広くなっており、屋根パネルA,
C端部を上部延出部11aと下部延出部11bとの間に
挟み込んで吊り上げた際に、上部延出部11aが屋根パ
ネルA,C上面の屋根材E等に接触しないようになって
いる。
【0023】そして、第1の吊り金物11は、鋼製の細
板を略コ字状に折り曲げた状態で、その外周面側の上部
延出部11aから接続部11bにかけて細板長手方向の
中心線に沿って補強用リブ11dが設けられている。上
記上部延出部11aの他端部の補強用リブ11dの部分
には、補強用リブ11dを水平に貫通し、かつ、上記線
状部材13をカラビナ16を介して掛止する掛止孔11
eが設けられている。
【0024】上記接続部11eの内周面側には、上記屋
根パネルA,C端面に向かって突出して該屋根パネル
A,C端面を係止する爪11fが設けられている。この
ような構成のもとに、屋根パネルA,Cを吊り上げた際
に、下部延出部11bが屋根パネルA,C軒側端部bの
下面を支持するとともに、接続部11cの爪11fが屋
根パネルA,C軒側端部bの端面を支持するようになっ
ている。そして、本実施例の屋根パネルA,Cでは、そ
の軒側に屋根材Eが突出するとともに断面三角形の框材
14が取付られており、爪11fで屋根パネルA,C端
面を支持することにより、屋根材Eや框材14の尖った
部分を傷つけることなく屋根パネルA,Cを吊り上げる
ことができるようになっている。
【0025】上記第2の吊り金物12は、図4等に示す
ように、鋼製の細板12aを折り曲げてL字状に形成し
たものである。細板12aの上方に折り曲げられた一端
部12b側に、細板12aを貫通し、かつ、上記線状部
材13をカラビナ16を介して掛止する掛止孔12cが
形成されている。
【0026】また、細板12aの一端部を除く部分12
cには、屋根パネルA,C棟側端部aの縦芯材6aに細
板12aを取付けるための複数の透孔12dが設けられ
ている。そして、本実施例おいては、細板12aを屋根
パネルA,cの縦芯材6aに一端部12bを屋根パネル
A,C端面から突出した状態で取付け、細板12aの一
端部12bを曲げることにより、第2の吊り金物12を
形成している。
【0027】なお、上記屋根パネルA,Cの棟側端面a
に設けられた結合棟木15は、第2の吊り金物12を取
付ける部分に切欠部が設けられており、細板12aの他
の部分12cに対して、一端部12bを略直角に曲げる
ことができるようになっている。
【0028】上記線状部材13は、鎖、ワイヤー等であ
り、本実施例では、鎖を用いている。そして、4本の線
状部材13の一端がそれぞれ、第1及び第2の吊り金物
11,12の掛止孔にカラビナ16を介して掛止される
ようになっている。第1の吊り金物11に掛止された線
状部材13の他端は、屋根パネルA,Cよりも短い棒体
17の一端に設けられたリング17aに取付けられてい
る。また、第2の吊り金物12に結び付けられた線状部
材13の一端は、上記棒体17の他端のリングに取付け
られている。そして、各線状部材13は、棒体17のリ
ング17aに挿通された状態で他端がその線状部材13
自身に掛止されるようになっており、上記従来例と同様
に各線状部材13の長さを調節して、傾きを調整できる
ようになっている。
【0029】また、棒体17の両端には、クレーン等に
接続するためのワイヤー18が取付られている。これら
2本のワイヤー18が一点でリング(図示略)で結合さ
れ、このリングにクレーン等のフックを掛けて吊り上げ
るよになっている。また、図2に示すように、2枚の屋
根パネルA,Aを屋根の傾斜方向に接合した状態で吊り
上げる際には、ジョイント用の帯金物20を用いてい
る。この帯金物20は、細板状に形成され、その側面に
釘等により縦芯材6aの側面に接着するための透孔20
aが複数設けられている。そして、帯金物20は、その
幅が縦芯材6aと横芯材6bの厚みより僅かに短い長さ
に形成されている。
【0030】また、上記屋根パネルAの縦横芯材6a,
6bは縦芯材6aに比較して横芯材6bの厚みが薄くな
っており、屋根パネルAの下面側では、縦芯材6aの下
部が横芯材6bよりも突出した状態になっている。そし
て、帯金物20は、2枚の屋根パネルAの接合部分の複
数の縦芯材6a同士がつき合わされた部分において、上
記縦芯材6a同士の側面に掛け渡された状態で、釘等に
より接合されている(図2に帯金物20を一つだけ図
示)。また、帯金物20は、縦芯材6aの横芯材6bよ
り下に突出した部分で、かつ帯金物20自体が、縦芯材
6aの下面より下に突出しないように縦芯材6aの側面
に取付けられている。
【0031】そして、接合すべき屋根パネルA,A同士
は、その端面を構成する横芯材6b,6b同士が釘等に
より接続されており、帯金物20は、屋根パネルA,A
同士の接合とその接合の補強を兼ねるものである。上記
のような第1及び第2の吊り金物を使用して、屋根パネ
ルAを吊り上げて建設中の住宅の屋根に設置する場合に
ついて以下に説明する。
【0032】まず、屋根パネルA,Cに第2の吊り金物
12を取り付ける。この際には、上記のように、第2の
吊り金物12を屋根パネルA,C棟側端部aの左右の縦
芯材6aに取付ける。次に、線状部材13をカラビナを
介して第2の吊り金物12に取付けると共に、予め線状
部材13を取付けられた第1の吊り金物11を屋根パネ
ルア,Cの軒側端部bに嵌合させる。この際に第1の吊
り金物11の嵌合位置は、軒側端部bの縦芯材6あがあ
る位置にする。この状態で上記棒体17に取付けられた
鎖18のリングにクレーンのフックを掛け屋根パネル
A,Cを吊り上げる。この際に、各第1及び第2の吊り
金物11,12に結合された線状部材13の長さを調整
して屋根パネルA,Cが、構築すべき屋根の傾斜と同じ
傾斜に傾けられるようにする。
【0033】このように傾斜を付けられた状態で、吊り
上げられると、屋根の棟側の端部は、第2の吊り金物1
2により斜上方に引っ張られるように力が働くが、第2
の吊り金物12が、縦芯材6aに取付けられているの
で、屋根パネルA,Cの端面を構成する横芯材6bを引
っ張って、横芯材6bが面板8や縦芯材6bから引き剥
がされるように力がかかることがない。
【0034】また、第1の吊り金物11は、その下部延
出部11bで屋根パネルA,C軒側端部bの下面(縦芯
材6aの下面)を支持するとともに、接続部11cの内
面から突出する爪11fが屋根パネルA,Cの端面の一
部を接続部11cから離れた状態で支持するので、屋根
パネルA,C端面から屋根材Eや唐草が突出した構造に
なっていても、突出した部分を痛めることがない。
【0035】そして、屋根上に順次屋根パネルA,Cを
設置していく。この際に、第1及び第2の吊り金物1
1,12は、屋根パネルA,Cの側面側に突出していな
いので、隣に既に屋根パネルA,Cが設置された状態で
も、一端玉掛具Dを外すことなく、屋根パネルA,Cの
設置位置にそのままクレーンで吊り上げた状態で載置す
ることができる。玉掛具Dを外す際には、屋根パネル
A,Cの軒側については、第1の吊り金物11ごと外
す。屋根パネルA,Cの棟側については、第2の吊り金
物12を取付けたままで、線状部材13だけ取り外す。
この際に第2の吊り金物12の一端部12b側が屋根パ
ネルA,C上に突出した状態になるが、屋根の棟側の部
分は、防水及び装飾用の棟包により最終的に覆われて隠
されるので何ら問題がない。
【0036】本実施例の玉掛具Dによれば、屋根パネル
A,Cを吊り上げて建築物の屋根となる部分に順次設置
する際に、第1及び第2の吊り金物11,12が屋根パ
ネルA,C側面より突出することがないので、既に設置
された隣接すべき屋根パネルA,Cに第1及び第2の吊
り金物11,11が引っ掛かって、第1及び第2の吊り
金物11,12が屋根パネルA,Cの設置の邪魔となる
ことがない。
【0037】そして、上記第1の吊り金物11は、屋根
パネルA,Cを吊り上げた際の傾斜の下になる軒側端部
bを、該軒側端部bの下面を支持する下部延出部11b
と、軒側端部bの端面を支持する接続部11cの爪11
fとで、吊り上げるので、第1の吊り金物11が接触す
るのは、軒側端部bの下面と先端の尖った爪11fが支
持する端面の極く一部だけであり、屋根材E等が、端面
から突出して設けられていても、これを破損することが
ない。また、屋根パネルA,Cの端面を構成する芯材6
bに大きな負荷がかかることがないので、屋根パネル
A,Cの芯材6bを破損することもない。
【0038】そして、第2の吊り金物12は、屋根パネ
ルA,C棟側端部aの縦芯材6aの下面に取付けられる
構成なので、棟側端部aを吊り上げる状態になっても、
屋根パネルA,Cの端面を構成する横芯材6bを屋根パ
ネルA,Cの面板8や、縦芯材6aから引き剥がす方向
に力がかかることがなく、また、屋根パネルA,C端面
を構成する横芯材6bだけに大きな負荷がかかることも
なく、屋根パネルA,Cの端部が破損するのを防止する
ことができる。
【0039】また、第2の吊り金物12は、屋根パネル
A,Cを設置した際に、棟包みに覆われてしまうので、
第2の吊り金物12を取付けたままにしておいても、外
観上全く問題ない。そこで、屋根パネルA,Cを載置し
た際に屋根パネルA,Cの下になってしまい、屋根パネ
ルA,Cを載置した後には取り外すのが困難な第2の吊
り金物12を取り外す必要がないので、屋根の設置作業
を簡略化することができる。
【0040】また、屋根の傾斜方向に沿って2枚の屋根
パネルA,Cを接合した状態で、屋根パネルAを吊り上
げる際に、帯上金物20を用いて、屋根パネルAの接合
部を補強しておくことにより、一体になった2枚の屋根
パネルAをその両端部で持ち上げる構成として、屋根パ
ネルAの接合部に大きな負荷がかかる吊り上げ方法とし
ても、問題なく2枚の屋根パネルAを持ち上げることが
できる。
【0041】また、帯金物20は、縦芯材6aと横芯材
6bの厚みの差よりも僅かに細い幅で形成され、2枚の
屋根パネルAの接続部11cの縦芯材6a同士の横芯材
6bより突出した部分の側面に掛け渡された状態で接続
されているので、縦芯材6aに容易に取付けることがで
きる。
【0042】また屋根パネルAを設置する際も、邪魔に
ならず取り外す必要がないので、取付けたままで屋根パ
ネルAを設置して、そのまま屋根の補強材として利用す
ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
おいては、屋根パネルを吊り上げて建築物の屋根となる
部分に順次設置する際に、玉掛具の吊り金物が屋根パネ
ル側面より突出することがないので、既に設置された隣
接すべき屋根パネルに吊り金物が引っ掛かって、吊り金
物が屋根パネルの設置の邪魔となることがない。従っ
て、吊り金物を外すことなく、屋根パネルを玉掛具で吊
り上げた状態で設置することができ、屋根パネルの設置
作業を容易に行うことができる。
【0044】そして、第1の吊り金物は、その下部延出
部が屋根パネル軒側端部下面と、接続部から突出した爪
が屋根パネル軒側端面の一部を支持するので、軒側端面
から屋根材等が突出した構成となっていても、これら突
出した部分を傷付けることがない。また、屋根パネル端
面を構成する芯材に大きな負荷がかかることがないの
で、上記芯材が破損することもない。
【0045】そして、第2の吊り金物は、屋根パネルの
棟側端部の縦芯材に接合されるので、屋根パネルを吊り
上げた際に、屋根パネルの端面を構成する横芯材を屋根
パネルの面材や、縦芯材から引き剥がすような力がかか
ることがなく、屋根パネルを破損するようなことがな
い。また、屋根パネル端面を構成する芯材に大きな負荷
がかかることがないので、上記芯材が破損することもな
い。
【0046】また、第2の吊り金物は、屋根パネルを設
置した後に、屋根パネルの棟側端部が棟包みに覆われて
隠れてしまい、特に取り外す必要がなく、付けたまま
で、屋根の構築ができるので、屋根パネルの設置作業を
簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記実施例の玉掛具を用いて艤装を施した屋根
パネルを吊り上げた状態を示す斜視図である。
【図2】上記玉掛具を用いて接合された屋根パネルを吊
り上げた状態を示す一部を切欠した側面図である。
【図3】上記玉掛具の第1の吊り金物を示す斜視図であ
る。
【図4】上記玉掛具の第2の吊り金物を示す斜視図であ
る。
【図5】上記従来の玉掛具を示す斜視図である。
【符号の説明】
6a 縦芯材 6b 横芯材 7 枠体 8 面板 11 第1の吊り金物 11a 上部延出部 11b 下部延出部 11c 接続部 11e 掛止孔 11f 爪 12 第2の吊り金物 12b 一端部 12c 掛止孔 13 線状部材 A 屋根パネル C 屋根パネル D 玉掛具 a 棟側端部 b 軒側端部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根の傾斜に沿う縦芯材と該縦芯材に直
    角な横芯材とが格子状に組まれた枠体の片面に面板を貼
    設してなる屋根パネルをクレーン等によって吊り上げる
    ための玉掛具であって、上記屋根パネルの軒側端部に掛
    けられる少なくとも2つの第1の吊り金物と、上記屋根
    パネルの棟側端部に設けられる少なくとも2つの第2の
    吊り金物と、これら第1及び第2の吊り金物にそれぞれ
    掛止され、屋根パネル上方から屋根パネルを吊る線状部
    材とを具備してなり、上記第1の吊り金物は、上記屋根
    パネルの軒側端部を上下から挟み込む上部延出部及び下
    部延出部と、これら上部延出部の一端と下部延出の一端
    とを上下に接続する接続部とから側面視して略コ字状に
    形成され、上記上部延出部の他端部に、上記線上部材を
    掛止する掛止孔が設けられ、上記接続部に、上記屋根パ
    ネル端面に向かって突出して該屋根パネル端面を係止す
    る爪が設けられ、上記第2の吊り金物は、細板状に形成
    され、上記棟側端部の縦芯材の裏面に、該縦芯材に沿っ
    て、屋根パネル端面より第2の吊り金物の一端部を突出
    して接着され、上記一端部が上方に折曲されとともに上
    記一端部に上記線状部材を掛止する掛止孔が設けられて
    いることを特徴とする屋根パネル用玉掛具。
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