JP6904679B2 - 吊り上げ具、吊り上げ方法および吊り上げ対象物 - Google Patents

吊り上げ具、吊り上げ方法および吊り上げ対象物 Download PDF

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Description

この発明は、外壁パネル等を吊り上げる吊り上げ具、吊り上げ方法および吊り上げ対象物に関する。
特許文献1には、垂下されたメインワイヤーと吊荷とを連結する吊り治具が開示されている。この吊り治具は、第一凹溝及び第二凹溝が並設された滑車を備え、前記メインワイヤーに吊持される滑車部と、前記第一凹溝に掛け渡された第一ワイヤー及び前記第二凹溝に掛け渡された第二ワイヤーからなるワイヤー部と、前記第一ワイヤーを取り付ける第一取付部と、前記第二ワイヤーを取り付ける第二取付部とを備え、前記第一ワイヤー及び第二ワイヤーの両端にそれぞれ取り付けられた一対の係止具と、を有している。
ところで、近年においては、各階用の小さな外壁パネルではなく、2階分或いは3階分といった多階層用の大型の外壁パネルを縦起こして建物躯体に取り付けることが考えられている。
特開2009−73593号公報
しかしながら、上記従来の吊り治具を、多階層用の大型の外壁パネルの上端に連結し、当該外壁パネルの下端を支点に縦起こそうとした場合には、上記下端と上記上端の距離が長いために外壁パネルに大きな撓みが発生する。このような大きな撓みが発生すると、外壁パネルのフレームが損傷したり、外壁面材に亀裂が入るなどの問題が生じる。一方、上記フレームの断面積を大きくして外壁パネルの剛性を高めると、外壁パネルの重量増加やコスト増を招来する。
この発明は、上記の事情に鑑み、例えば、多階層用の縦長の外壁パネルを縦起こすような場合でも、当該外壁パネルに大きな撓みが発生するのを抑制できる吊り上げ具、吊り上げ方法および吊り上げ対象物を提供することを課題とする。
この発明の吊り上げ具は、上記の課題を解決するために、吊り上げ対象物の第1高さ位置に設けられる第1引っ掛け部と、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に設けられる第2引っ掛け部と、上記第1引っ掛け部から上記第2引っ掛け部に渡って設けられるワイヤー部と、上記ワイヤー部に連結されており、上記吊り上げ対象物が縦起こされた状態で上記第1引っ掛け部に係合する係合部と、を備えることを特徴とする。
上記の構成であれば、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に設けられる第2引っ掛け部によって、上記吊り上げ対象物の全高よりも低い位置で当該吊り上げ対象物の荷重の一部を受けるので、例えば、上記吊り上げ対象物として多階層用の縦長の外壁パネルを縦起こす場合でも、当該外壁パネルに大きな撓みが発生するのを抑制することができる。そして、上記係合部が上記第1引っ掛け部に係合する状態において、吊り上げ対象物の全荷重を上記第1引っ掛け部に負担させることが可能となり、このような負担状態を形成することで、上記第2引っ掛け部を吊り上げ対象物から外すことが可能になる。
上記吊り上げ対象物の吊り起こし状態の変化に対して上記ワイヤー部の支持状態を変化させる持ち上げ支持部を備えてもよい。これによれば、吊り上げ対象物を吊り上げるときの上記ワイヤー箇所での支持位置変動を円滑に行わせることができる。
上記持ち上げ支持部は滑車であってもよい。これによれば、吊り上げ対象物を吊り上げるときの上記ワイヤー箇所での支持位置変動を上記滑車の回転によって円滑に行わせることができる。
長さが変更可能な長さ変更装置が上記第2引っ掛け部の側の上記ワイヤー部に直列に連結されていてもよい。これによれば、上記係合部が上記第1引っ掛け部に係合する状態で上記長さ変更装置によって上記第2引っ掛け部の側での上記ワイヤー部の実質長さを長くするという簡単な操作により、上記吊り上げ対象物の全荷重を上記第1引っ掛け部に負担させることができる。
上記長さ変更装置は、上記係合部に連結されていてもよい。また、上記長さ変更装置は、シリンダーと、このシリンダー内に移動可能に設けられたピストンと、上記ピストンとともに移動するプランジャと、上記ピストンで仕切られる上記シリンダー内の2室を連通させる連通パイプと、上記連通パイプによるシリンダー内の流動体の移動を制御するコック部とを備えていてもよい。
また、上記吊上げ対象物は、フレームに壁面材が取り付けられた壁パネルであり、上記第1引っ掛け部および上記第2引っ掛け部は、上記壁パネルの横方向に上記壁面材の突出量を超えて突出するようにしてもよい。
また、この発明の吊り上げ対象物は、フレームに壁面材が取り付けられた壁パネルまたは壁面材が未だ取り付けられていないフレームである吊り上げ対象物において、上記フレームの第1高さ位置に形成されており、当該フレームから横方向に突出する第1引っ掛け部が取り付けられる第1取り付け部と、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に形成されており、当該フレームから横方向に突出する第2引っ掛け部が取り付けられる第2取り付け部と、を有することを特徴とする。
上記吊り上げ対象物において、上記第2取り付け部が設けられた上記フレームの箇所に横残が設けられていてもよい。これによれば、上記第2取り付け部の箇所の剛性を高めて、当該第2取り付け部に加わる荷重で吊り上げ対象物が変形するのを抑制できる。
また、この発明の吊り上げ方法は、吊り上げ対象物の第1高さ位置と上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置とにワイヤーを掛け渡し、上記吊り上げ対象物を縦起こした後に、上記第1高さ位置の箇所だけで上記吊り上げ対象物を吊る状態を形成することを特徴とする。
上記の方法であれば、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置において、吊り上げ対象物の荷重の一部を受けるので、例えば、吊り上げ対象物として多階層用の縦長の外壁パネルを縦起こす場合でも、当該外壁パネルに大きな撓みが発生するのを抑制することができる。また、上記吊り上げ対象物が縦起こされた後に、上記第1高さ位置の箇所だけで上記吊り上げ対象物を吊る状態が形成されるので、例えば、上記第2高さ位置の箇所に設けた吊り治具を簡単に取り外すことができる。
本発明であれば、例えば、多階層用の縦長の外壁パネルを縦起こす場合でも、当該外壁パネルに大きな撓みが発生するのを抑制できるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る吊り上げ具および吊り上げ対象物を示した概略の斜視図である。 図1の吊り上げ具で吊り上げ対象物を縦起こした状態を示した概略の斜視図である。 図2の縦起こし状態で吊り上げ具における長さ変更装置の長さを長くした状態を示した概略の斜視図である。 同図(A)および同図(B)は、図1に示した吊り上げ具の長さ変更装置の構造例を示した説明図である。 図1に示した吊り上げ具の長さ変更装置に代わる機構例を示した説明図である。 同図(A)および同図(B)は、図1に示した吊り上げ具の第1引っ掛け部および係合部の他の構成例を示した説明図である。 図1に示した吊り上げ具の第2引っ掛け部および長さ変更装置の他の構成例を示した説明図である。 図1に示した持ち上げ支持部の他の例(ウィンチ)を示した説明図である。 図1に示した持ち上げ支持部の他の例(天秤部材)を示した説明図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施形態の吊り上げ具1は、吊り上げ対象物として壁パネル2を吊り上げることができる。
上記壁パネル2は、フレーム21に壁面材22が取り付けられた構造を有し、縦長(例えば、高さ8m程度)に形成されており、多階層用の大型の外壁パネルとなるものである。また、上記壁パネル2は、例えば、上記フレーム21の左右の各々の縦フレーム部21aに、第1取り付け部25および第2取り付け部26を備えている。なお、上記壁パネル2は、工場で生産され、トラック等に横配置で積まれて建築現場に搬送される。この実施形態では、上記壁パネル2は上記壁面材22を上にして積まれる。
上記第1取り付け部25は、左右の各々の縦フレーム部21aの第1高さ位置に形成されている。この第1高さ位置は、上記壁パネル2を縦起こしたときの高さ方向の位置であり、この実施形態では、上記フレーム21の上側の横フレーム部21bの高さに一致する位置またはその近傍位置としている。各第1取り付け部25には、上記吊り上げ具1における第1引っ掛け部11が、上記壁パネル2の横方向に上記壁面材22を超えて突出するように取り付けられる。
上記第2取り付け部26は、上記縦フレーム部21aの第2高さ位置に形成されている。この第2高さ位置は、上記壁パネル2を縦起こしたときの高さ方向の位置であり、上記第1高さ位置よりも低く、壁パネル2の中間位置よりも高い位置としている。この実施形態では、上記第2高さ位置は、上記フレーム21の上側の横フレーム部21bの下側に位置する横桟21cの高さに一致する位置(例えば、壁パネル2の上端から約2m程度下の位置)またはその近傍位置としている。各第2取り付け部26には、上記吊り上げ具1における第2引っ掛け部12が、上記壁パネル2の横方向に上記壁面材22を超えて突出するように取り付けられる。
上記縦フレーム部21aは、例えば、溝型鋼とされ、そのウェブ部を外側に向けて配置される。上記第1取り付け部25および第2取り付け部26は、例えば、上記縦フレーム部21aのウェブ部に形成された挿通孔である。なお、上記第1取り付け部25および第2取り付け部26の形成箇所の板厚が他の箇所よりも厚くされていてもよい。
上記吊り上げ具1は、上記第1引っ掛け部11と、上記第2引っ掛け部12と、上記第1引っ掛け部11から上記第2引っ掛け部12に渡って設けられるワイヤー部13と、上記ワイヤー部13に対して回転を生じて当該ワイヤー部13を持ち上げる滑車(持ち上げ支持部)14と、上記ワイヤー部13に連結されており、上記壁パネル2が略鉛直に縦起こされた状態で上記第1引っ掛け部11に係合する係合部15と、上記滑車14と上記第2引っ掛け部12との間で上記ワイヤー部13に直列に連結された長さ変更装置16と、上記滑車14を支持する支持棒部17と、クレーンのフック3が引っ掛けられるフック引っ掛け部18と、を備える。
各第1引っ掛け部11は、例えば、上記第1取り付け部25である挿通孔に図示しないボルト部が挿通されてナットが螺合されることで上記縦フレーム部21aに着脱可能に固定される横突出部11aと、この横突出部11aから上記壁パネル2の面外方向に突出する第1面外突出部11bと、上記第1面外突出部11bよりも横側にシフトした位置で上記横突出部11aから上記壁パネル2の面外方向に突出する第2面外突出部11cと、上記第1面外突出部11bと上記第2面外突出部11cとの間の位置で上記横突出部11aから上記壁パネル2の高さ方向に突出する縦突出部11dとを備えている。
各第2引っ掛け部12は、例えば、棒形状を有しており、上記第2取り付け部26である挿通孔に図示しないボルト部が挿通されてナットが螺合されることで上記縦フレーム部21aに着脱可能に固定される。なお、上記ナットを上記縦フレーム部21aの上記挿通孔の形成箇所に溶接等により固定しておいてもよい。
各ワイヤー部13の一端側は、上記第1引っ掛け部11の上記縦突出部11dの上部側に連結されている。また、各ワイヤー部13の下端にはフック部13aが設けられており、このフック部13aを上記第2引っ掛け部12に引っ掛けることができる。
各滑車14は、上記縦突出部11dから上記係合部15に渡るワイヤー箇所を持ち上げ、上記壁パネル2の吊り起こし状態の変化に対して上記ワイヤー部13の支持状態を変化させる。上記滑車14であれば、上記壁パネル2を吊り上げるときの上記ワイヤー箇所での支持位置変動が滑車回転によって円滑に行われる。なお、このような回転に限らず、滑りによって上記ワイヤー箇所での支持位置変動が行われるようにしてもよい。
各係合部15は、上記壁パネル2が略鉛直に吊り上げられた状態のときに上記第1引っ掛け部11に係合する位置に設けられている。また、上記係合部15は、間隔をあけて設けられた上側横棒部15aおよび下側横棒部15bと、これら上側横棒部15aと下側横棒部15bとの間に位置する縦棒部15cとを備えている。上記係合部15が上記第1引っ掛け部11に係合するときには、上記上側横棒部15aが上記第1引っ掛け部11の第1、第2面外突出部11b、11cの上側に位置し、上記下側横棒部15bが上記第1引っ掛け部11の第1、第2面外突出部11b、11cの下側に位置し、上記縦棒部15cが上記第1面外突出部11bと第2面外突出部11cとの間に位置する。
なお、上記の例では、上記係合部15の下側横棒部15bの下端面に上記ワイヤー部13の下部側途中部位が直列状に固定されているが、これに限らず、上記ワイヤー部13の下部側途中部位が、上記係合部15の中間位置に固定されてもよいし、或いは上記係合部15の上部位置に固定されてもよいし、或いは、上記係合部15の上部位置を超えて上記ワイヤー部13に固定されてもよい。
各長さ変更装置16は、その長さを変更できるように構成されたものであり、上記ワイヤー部13の下部側途中箇所において上記係合部15に直列状に連結されていることで、上記ワイヤー部13の実質長さを変更することができる。また、上記長さ変更装置16は、例えば、図4(A)および図4(B)に示すように、上記ワイヤー部13の分断部の一端側に連結されるシリンダー16aと、このシリンダー16a内に移動可能に設けられたピストン16bと、上記ピストン16bとともに移動し、上記ワイヤー部13の分断部の他端側に連結されるプランジャ16cと、上記ピストン16bで仕切られる上記シリンダー16a内の2室を連通させる連通パイプ16dと、上記連通パイプ16dによるシリンダー内流動体(作動油等)の移動を制御するコック部16eとを備えている。
上記長さ変更装置16において、上記プランジャ16cは、上記コック部16eが閉とされている状態では移動できない(長さ変更できない)。一方、上記プランジャ16cは、上記コック部16eが開とされている状態では、手動操作で移動できる(長さ変更できる)。
上記支持棒部17は、上記壁パネル2の横幅と同程度の長さを有している。上記支持棒部17の両端近傍の下面において、上記滑車14が垂下支持されている。
上記フック引っ掛け部18は、例えば、ワイヤーからなり、その端部が上記支持棒部17の上面の両端近傍に固定されている。
図1に示したように、上記壁パネル2をその下端辺を支点に吊り起こすと、上記滑車14の上側(壁パネル上側)に位置するワイヤー部13の箇所においては、上記第1引っ掛け部11の上記縦突出部11dとの間で上記壁パネル2の荷重による張力が発生し、上記滑車14の下側(壁パネル下側)に位置するワイヤー部13の箇所においては、上記第2引っ掛け部12との間で、上記係合部15、上記長さ変更装置16およびフック部13aが直列に並び、上記壁パネル2の荷重による張力が発生する。なお、この段階では、上記長さ変更装置16は、長くない状態とされている。また、上記コック部16eは閉じておく。
そして、図2に示すように、上記壁パネル2が略鉛直に縦起こされると、上記係合部15が上記第1引っ掛け部11に係合する状態が形成される。この状態では、上記係合部15から上記第2引っ掛け部12の側に位置するワイヤー部13の箇所においては、上記壁パネル2の荷重による張力が発生している状態のままである。
そして、図3に示すように、上記係合部15が上記第1引っ掛け部11に係合している状態で、上記長さ変更装置16を手動操作で長くし(上記コック部16eを開いてプランジャを引き出し)、上記係合部15の下側での上記ワイヤー部13の実質長さを長くすることで、上記係合部15で上記壁パネル2の荷重を受け止めるようになる。すなわち、上記係合部15の上記下側横棒部15bが、上記第1引っ掛け部11の第1、第2面外突出部11b、11cの下面に接触することで、上記係合部15より下側のワイヤー部13において張力が無くなり、上記第2引っ掛け部12を上記壁パネル2から簡単に取り外すことができる。このように、上記第2引っ掛け部12を壁パネル2から取り外した状態(上記第1引っ掛け部11だけで吊る状態)で、上記壁パネル2を図示しない建物躯体の壁取付箇所にクレーンを用いて移動させ、当該壁パネル2を上記建物躯体に固定する。
このように、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に設けられる第2引っ掛け部12によって上記壁パネル2の全高よりも低い位置でも当該壁パネル2の荷重の一部を受けるので、上記壁パネル2として多階層用の縦長の外壁パネルを縦起こす場合でも、当該外壁パネルに大きな撓みが発生するのを抑制することができる。そして、上記壁パネル2が縦起こされた状態で上記係合部15が上記第1引っ掛け部11に係合するので、上記壁パネル2の全荷重を上記第1引っ掛け部11に負担させることが可能になり、このような負担状態を形成することで、上記第2引っ掛け部12を上記壁パネル2から外すことができる。ここで、上記長さ変更装置16を備えていると、上記壁パネル2の全荷重を上記第1引っ掛け部11に負担させる操作を、上記長さ変更装置16の手動操作で簡単に行えるようになる。
また、上記壁パネル2の吊り起こし状態の変化に対して上記ワイヤー部13の支持状態を変化させる持ち上げ支持部として滑車14を備えると、上記壁パネル2を吊り上げるときの上記ワイヤー部13での支持位置変動を上記滑車14の回転によって円滑に行わせることができる。
なお、上記長さ変更装置16に代わる構造を採用することができる。例えば、図5に示すように、上記係合部15における上記下側横棒部15bの下面側からボルト15dをねじ込み、その先端を上面から突出させて、上記第1引っ掛け部11の第1、第2面外突出部11b、11cに接触できるようにしておく。上記係合部15が上記第1引っ掛け部11に係合する状態で上記ボルト15dの先端側を突出させて第1、第2面外突出部11b、11cに接触させることで、上記壁パネル2の全荷重を上記第1引っ掛け部11に負担させることが可能になる。
図6(A)および図6(B)は、上記第1引っ掛け部11の他の構成例を示している。この例に示す第1引っ掛け部11は、上記壁パネル2の上記フレーム21の上側の横フレーム部21bの上面部にボルト等を用いて固定されて、パネル横方向に突出するようになっている。上記横フレーム部21bは、例えば、溝型鋼からなり、そのウェブが上記上面部をなす。そして、上記縦突出部11dとなる板材には、上側のワイヤー部13の一部となるシャックル13Aが連結されている。また、第1、第2面外突出部11b、11cは、金属棒を曲げて形成されており、その先端側は壁パネル2の下方側へ傾斜している。また、壁パネル2に近い側ほど、第1、第2面外突出部11b、11cの間隔が狭くなるようにしてある。これにより、上記係合部15が第1、第2面外突出部11b、11cの根元側へとガイドされ易く、また、上記係合部15の不用意な外れも抑制される。なお、図6においては、上記係合部15をシャックルを用いて構成している。このシャックルによる係合部15の上側には、上記滑車14側のワイヤー部13が連結され、下側には上記長さ変更装置16側のワイヤー部13が連結されることになる。また、上記係合部15をシャックルを用いて構成することに限らず、例えば、棒状部材の上下両端にアイナットが設けられ、棒状部材の中間位置に上記第1、第2面外突出部11b、11cに引っ掛かる六角ナット部を有するような構造も採用できる。
図7は、上記第2引っ掛け部12およびワイヤー部13の他の構成例を示している。図1に示した構成例では、ワイヤー部13のフック部13aが上記第2引っ掛け部12に引っ掛けられるようにしたが、図7に示す構成例では、ワイヤー部13の最端部をなすシャックル13Bがボルト12aによって上記第2引っ掛け部12に連結され、上記シャックル13Bにシャックル13Cが連結され、上記シャックル13Cにシャックル13Dが連結され、このシャックル13Dが長さ変更装置16のプランジャ16cに固定されている。また、長さ変更装置16のシリンダー16aには、シャックル13Eを介してワイヤー部13が連結される。
上記壁パネル2の吊り起こし状態の変化に対して上記ワイヤー部13の支持状態を変化させる持ち上げ支持部として、上記滑車14を備えたが、これに限らない。例えば、図8に示すように、上記持ち上げ支持部としてウィンチ14Aを備えてもよい。このウィンチ14Aは、上記ワイヤー部13の上記第1引っ掛け部11の側となるワイヤー箇所の巻き上げおよび巻き戻し(長さ調節)が図示しない電動モーターにより行えるようになっている。また、上記電動モーターの回転制御を、リモートコントローラーにより行うようにしている。作業者は、上記壁パネル2の吊り上げ状態をみながら、上記ワイヤー部13の上側となるワイヤー箇所の長さ調節を、上記リモートコントローラーを操作して上記ウィンチ14Aに行わせる。
また、図9に示すように、上記ワイヤー部13を支持状態可変に持ち上げる持ち上げ支持部として天秤部材14Bを備えてもよい。なお、上記ワイヤー部13における上側部の長さと下側部の長さは等しくされており、また、これらの長さと天秤部材14Bにおける上記ワイヤー部13の上側部と下側部との連結間隔も等しくされることで、全体として正方形状をなしている。このような天秤部材14Bを備える構成でも、上記壁パネル2の吊り起こし状態の変化に対して上記ワイヤー部13の支持状態を変化させることができる。
また、上記の例では、壁面材22をフレーム21に固定した壁パネル2を吊り上げ対象物として吊り上げたが、上記フレーム21を吊り上げ対象物として吊り上げるようにしてもよい。この場合、上記第1引っ掛け部11や上記第2引っ掛け部12をフレーム21のフレーム横方向に突出させる必要は特にない。また、上記第2引っ掛け部12をフレーム21の両端ではなく、中央側に1か所設けるようにしてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :吊り上げ具
2 :壁パネル
3 :フック
11 :第1引っ掛け部
11a :横突出部
11b :第1面外突出部
11c :第2面外突出部
11d :縦突出部
12 :第2引っ掛け部
12a :ボルト
13 :ワイヤー部
13a :フック部
14 :滑車(持ち上げ支持部)
14A :ウィンチ(持ち上げ支持部)
14B :天秤部材(持ち上げ支持部)
15 :係合部
15a :上側横棒部
15b :下側横棒部
15c :縦棒部
15d :ボルト
16 :長さ変更装置
16a :シリンダー
16b :ピストン
16c :プランジャ
16d :連通パイプ
16e :コック部
17 :支持棒部
18 :フック引っ掛け部
21 :フレーム
21a :縦フレーム部
21b :横フレーム部
21c :横桟
22 :壁面材
25 :第1取り付け部
26 :第2取り付け部

Claims (10)

  1. 吊り上げ対象物の第1高さ位置に設けられる第1引っ掛け部と、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に設けられる第2引っ掛け部と、上記第1引っ掛け部から上記第2引っ掛け部に渡って設けられるワイヤー部と、上記ワイヤー部に連結されており、上記吊り上げ対象物が縦起こされた状態で上記第1引っ掛け部に係合する係合部と、を備えることを特徴とする吊り上げ具。
  2. 請求項1に記載の吊上げ具において、上記吊り上げ対象物の吊り起こし状態の変化に対して上記ワイヤー部の支持状態を変化させる持ち上げ支持部を備えることを特徴とする吊り上げ具。
  3. 請求項2に記載の吊上げ具において、上記持ち上げ支持部は滑車であることを特徴とする吊り上げ具。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吊上げ具において、長さが変更可能な長さ変更装置が上記第2引っ掛け部の側の上記ワイヤー部に直列に連結されたことを特徴とする吊り上げ具。
  5. 請求項4に記載の吊上げ具において、上記長さ変更装置は、上記係合部に連結されていることを特徴とする吊り上げ具。
  6. 請求項4または請求項5に記載の吊上げ具において、上記長さ変更装置は、シリンダーと、このシリンダー内に移動可能に設けられたピストンと、上記ピストンとともに移動するプランジャと、上記ピストンで仕切られる上記シリンダー内の2室を連通させる連通パイプと、上記連通パイプによるシリンダー内の流動体の移動を制御するコック部とを備えることを特徴とする吊り上げ具。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の吊上げ具において、上記吊上げ対象物は、フレームに壁面材が取り付けられた壁パネルであり、上記第1引っ掛け部および上記第2引っ掛け部は、上記壁パネルの横方向に上記壁面材の突出量を超えて突出することを特徴とする吊り上げ具。
  8. フレームに壁面材が取り付けられた壁パネルまたは壁面材が未だ取り付けられていないフレームである吊り上げ対象物において、上記フレームの第1高さ位置に形成されており、当該フレームから横方向に突出する第1引っ掛け部が取り付けられる第1取り付け部と、上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置に形成されており、当該フレームから横方向に突出する第2引っ掛け部が取り付けられる第2取り付け部と、を有することを特徴とする吊り上げ対象物。
  9. 請求項8に記載の吊り上げ対象物において、上記第2取り付け部が設けられた上記フレームの箇所に横残が設けられていることを特徴とする吊り上げ対象物。
  10. 吊り上げ対象物の第1高さ位置と上記第1高さ位置よりも低い第2高さ位置とにワイヤーを掛け渡し、上記吊り上げ対象物を縦起こした後に、上記第1高さ位置の箇所だけで上記吊り上げ対象物を吊る状態を形成することを特徴とする吊り上げ方法。
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