JP2510276B2 - 床板材の目地構造 - Google Patents

床板材の目地構造

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JP2510276B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建物の床部分を構成する床板材の目地構造
に関する。
(従来の技術) 従来の板材の目地構造としては、例えば、実公昭63−
9689号公報等に記載されているようなものが知られてい
る。
この従来構造は、隣接する板材の相互に対向する側面
に、それぞれ凹部が形成され、該凹部には、凹部の内面
形状に沿ったシール材が設けられている。そして、板材
は、該シール材を互いに突き合せた状態で接合され、該
シール材間に形成される空隙内に、耐火材が設けられた
構造となっていた。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このような従来の目地構造を有する板材を
床板材として使用すると、耐火材がシール材によって上
下から挟まれることになる。また、炎は上に燃え上がる
ので、床板材は下階における火災発生時に下面から火を
あびる場合が殆どである。しかしながら、このような従
来の目地構造にあっては、耐火材がシール材によって上
下から挟まれているので、火災発生時には最初に耐火材
より下側に位置するシール材が燃焼する可能性が高い。
従って、火災が小火で済んだとしても、シール材が燃焼
することにより防水機能が半減するという問題があっ
た。
本発明は上記のような問題に着目し、耐火材によって
シール材を完全に保護し、小火発生後もシール材の防水
機能が低下することのない床板材の目地構造を提供する
ことを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の床板材の目地構
造は、コンクリートを素材とした床板材が目地幅を確保
して複数配設され、該床板材の目地にシール材を鋼板間
に挟み込んでなる耐振プレートと耐火材とが設けられて
いる床板材の目地構造であって、前記耐火材が、前記耐
振プレートの下側に配設されているものである。
(作 用) 従って、本発明の床板材の目地構造では、耐振プレー
トの鋼板間に挟み込まれているシール材で防水機能が確
保され、耐火材で耐火構造が確保されるとともに耐振プ
レートの鋼板によって耐火機能の向上を図ることがで
き、また、耐振プレートの鋼板によって床板材のたわみ
及びそのたわみによる振動が阻止される。
そして、耐火材がシール材の下側に配設されているの
で、火災発生時には、耐火材が最初に炎を受けてシール
材を保護する。
(実施例) 以下、第1図及び第2図に基き、本発明実施例の床板
材の目地構造について詳述する。
まず、第1図は床板材を接合する前の状態を示し、第
2図は床板材を接合した後の状態を示している。尚、図
中1は床板材、2は耐振プレート、3は耐火材である。
前記床板材1は、コンクリートを素材としたもので、
複数の床板材1が所定の目地幅wを確保して接合され、
建物の床部分を構成する。尚、前記床板材1は、鉄筋コ
ンクリートでもよいし、無筋コンクリートでもよい。ま
た、コンクリートの種類としては、ポルトランドセメン
トを使用した通常のコンクリートの他、軽量発泡コンク
リート等でもよい。
耐振プレート2は、二枚の鋼板21,21(厚さは例えば
3.2mmとする)の間にシール材としてのブチルゴムシー
ト22を挟み込んだもので、前記床板材1の目地に設けら
れる。この耐振プレート2は、前記床板材1の側面形状
よりやや小さく形成されており、一側面が床板材1の上
面1aと面一に揃うように配置されている。
耐火材3は、セラミックファイバーを素材とした耐火
性を有するもので、前記床板材1の目地に前記耐振プレ
ート2と平行に設けられる。また、この耐火材は、前記
耐振プレート2の下側に配置されており、床板材1の下
面1bより下側へ突出しないように設けられている。
次に、施工手順について説明する。
まず、隣接する床板材1,1の相互に対向する側面1c,1c
のうち、一方の側面1cに耐振プレート2及び耐火材3を
耐火接着剤により接着する。この時、耐火材3は耐振プ
レート2の下側へ配置させる。そして、第1図に示すよ
うに、他方の床板材1の側面1cに耐振プレート2及び耐
火材3を押し付けるようにして両方の床板材1,1を接合
する。順次この作業を繰り返し、床部分を構成してい
く。
そうすると、各床板材1の目地には、上側に耐振プレ
ート2が設けられ、下側に耐火材3が設けられることに
なる。
そして、耐振プレート2のブチルゴムシート22によっ
て防水機能が確保でき、鋼板21によって床板材1のたわ
み及びそのたわみによる振動が防止できる。
また、耐火材3によって耐火機能が確保でき、耐振プ
レート2の鋼板21によって耐火機能の向上を図ることも
できる。
また、予め床板材1に耐振プレート2及び耐火材3を
接着しておく乾式工法を用いることにより、現場におけ
る接着乾燥工程を省くことができ、作業効率が向上す
る。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発
明に含まれる。
例えば、実施例では、耐火材としてセラミックファイ
バーを用いたが、ロックウール等他の耐火材料を用いて
もよい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の床板材の目地構造
にあっては、耐火材で耐振プレートの鋼板間に挟み込ん
でなるシール材を下側から完全に保護しているので、火
災発生後もシール材の防水機能が低下することがなく、
また、シール材を挟み込んでいる鋼板によって、耐火機
能の向上が図られるとともに床板材のたわみ及びそのた
わみによる振動が阻止されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の床板材の目地構造を示す斜視
図、第2図は実施例の目地構造を示す縦断面図である。 1……床板材 1a……上面 1b……下面 1c……側面 2……耐振プレート 22……ブチルゴムシート(シール材) 3……耐火材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートを素材とした床板材が目地幅
    を確保して複数配設され、該床板材の目地にシール材を
    鋼板間に挟み込んでなる耐振プレートと耐火材とが設け
    られている床板材の目地構造であって、前記耐火材が、
    前記耐振プレートの下側に配設されていることを特徴と
    する床板材の目地構造。
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