JP4516848B2 - 複合木質構造材及び複合木質構造材の製造方法 - Google Patents

複合木質構造材及び複合木質構造材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複合木質構造材及び複合木質構造材の製造方法に関し、特に、複数の集成材ブロックを集成し接合してなる大断面積の複合木質構造材及び複合木質構造材の製造方法に関する。
近年の建築基準法の改正に伴い、木造建築物においても、建築基準法に掲げられる基準に適合するものであれば、高さ、規模に対する制限を受けずに、より高層の建物の建築が可能になり、このため、建築メーカー等においては、各種の集成材やエンジニアウッドを用いた各種の木造建築物の開発が盛んに行われている。
このような木造建築物においては、長期荷重に対する耐力を維持するために必要な断面積を確保するとともに、火炎に晒されて表面が炭化しても、長期荷重を支持することができる木材の開発が必要になっている。
例えば、ひき板等からなる単材を複数集成し、隣接する単材間を接着剤(レゾルシノール樹脂接着剤)によって一体に接合することにより集成材ブロックを形成し、このような集成材ブロックを複数集成し、隣接する集成材ブロック間をボルト等によって一体に接合することにより、所定の断面積(例えば、40cm×40cm以上)に形成した複合木質構造材が提案されている。
しかし、上記のような複合木質構造材にあっては、集成材ブロックの相手方集成材ブロックとの接合面に±0.5mm程度のギャップ(凹凸)が存在しているため、火災が発生して複合木質構造材が火炎に晒された場合に、集成材ブロック間のギャップを介して火炎が内部に侵入し、長期荷重を支持するのに十分な耐力が得られなくなる虞がある。また、必要な接着耐力を確保するために製造中に圧締力が必要な接着剤に対して、ギャップが埋められない場合には、必要な圧締力を接着層にかけることができないので、必要な接着耐力が得られないという問題もある。
上記のような問題に対処するため、集成材ブロックの単材間と同様に、隣接する集成材ブロック間を接着剤(耐火性の高いレゾルシノール樹脂接着剤)によって接合した複合木質構造材が提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
特開2001−232609号公報 特開平10−217211号公報 特開2000−73544号公報
しかし、上記のような構成の複合木質構造材にあっては、レゾルシノール樹脂接着剤は粘度が低いため、ギャップを完全に埋めることが困難であり、火炎が内部に侵入するのを避けられない。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、隣接する集成材ブロック間のギャップを完全に埋めることができ、火災の発生時に火炎に晒されても、隣接する集成材ブロック間を介して内部に火炎が侵入するようなことはなく、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる複合木質構造材及び複合木質構造材の製造方法を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、木材又は異種材からなる単材を複数集成し、隣接する単材間を接合してなる高剛性集成材ブロックを複数集成し、隣接する高剛性集成材ブロック間を接合してなる複合木質構造材であって、前記隣接する高剛性集成材ブロック間に、該高剛性集成材ブロックよりも剛性の低い不陸吸収材を介装させ、該不陸吸収材を介装させた状態で隣接する高剛性集成材ブロック間を接着剤により接合し、前記不陸吸収材の全部又は一部は、高熱容量材、断熱材、又は熱慣性の大きい木材から形成される異種材からなることを特徴とする。
本発明による複合木質構造材によれば、高剛性集成材ブロック間の不陸吸収材によって高剛性集成材ブロックの相手方高剛性集成材ブロックとの接合面のギャップ(凹凸)を吸収することができるので、高剛性集成材ブロック間を気密に接合することができる。また、不陸吸収材の緩衝機能により高剛性集成材ブロック間の気密状態を維持し続けることができる。従って、火災の発生によって火炎に晒されても、高剛性集成材ブロック間の接合部を介して火炎が内部に侵入するようなことはなく、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。さらに、必要な接着耐力を確保するために製造中に圧締力が必要な接着剤に対して、接合面のギャップを埋めることができない場合には、必要な圧締力を接着層にかけることができないので、必要な接着耐力が得られないが、本発明では、ギャップを埋めることができるので、レゾルシノール等の圧締力が必要な接着剤に対しても有効である。
また、火災の発生によって火炎に晒されても、不陸吸収材の異種材からなる部分の一部又は全部が燃焼するようなことはないので、異種材の一部又は全部を荷重支持部として機能させることにより、長期荷重を支持し続けることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の複合木質構造材であって、前記高剛性集成材ブロックの外側に、少なくとも1つの不陸吸収材を接合したことを特徴とする。
本発明による複合木質構造材によれば、高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の外側の面に生じるギャップ(凹凸)も吸収することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の複合木質構造材であって、前記接着剤は、レゾルシノール樹脂接着剤であることを特徴とする。
本発明による複合木質構造材によれば、高剛性集成材ブロック間の接合、及び高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の面への不陸吸収材の接合に耐火性能の高いレゾルシノール樹脂接着剤を使用することができるので、火災の際に火炎や熱によって接合部にひび割れが生じるのを防止できる。
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の複合木質構造材であって、前記複合木質構造材の芯部には、木材からなる荷重支持部が配置され、前記荷重支持部を囲むように、前記異種材からなる燃え止まり部が配置されていることを特徴とする。
本発明による複合木質構造材によれば、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の複合木質構造材であって、前記燃え止まり部の外側に、当該燃え止まり部を囲むように木材からなる燃え代部が配置されていることを特徴とする。
本発明による複合木質構造材によれば、火災の発生によって木材からなる燃え代部が燃焼し全て消失した場合でも、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部の一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
請求項6に係る発明は、木材又は異種材からなる複数の単材を集成し、隣接する単材間を接合してなる高剛性集成材ブロックを複数集成し、隣接する高剛性集成材ブロック間に該高剛性集成材ブロックよりも剛性の低い不陸吸収材を介装させ、該不陸吸収材と該不陸吸収材に隣接する高剛性集成材ブロックとの間をそれぞれ接着剤を介して一体に接合する複合木質構造材の製造方法であって、前記不陸吸収材の全部又は一部に、高熱容量材、断熱材、又は熱慣性の大きい木材から形成される異種材を設けることを特徴とする。
本発明による複合木質構造材の製造方法によれば、高剛性集成材ブロック間の不陸吸収材によって高剛性集成材ブロックの相手方高剛性集成材ブロックとの接合面のギャップ(凹凸)を吸収することができるので、高剛性集成材ブロック間を気密に接合することができる。また、不陸吸収材の緩衝機能により高剛性集成材ブロック間の気密状態を維持し続けることができる。従って、火災の発生によって火炎に晒されても、高剛性集成材ブロック間の接合部を介して火炎が内部に侵入するようなことはなく、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。さらに、必要な接着耐力を確保するために製造中に圧締力が必要な接着剤に対して、接合面のギャップを埋めることができない場合には、必要な圧締力を接着層にかけることができないので、必要な接着耐力が得られないが、本発明では、ギャップを埋めることができるので、レゾルシノール等の圧締力が必要な接着剤に対しても有効である。
また、火災の発生によって火炎に晒されても、不陸吸収材の異種材からなる部分の一部又は全部が燃焼するようなことはないので、異種材の一部又は全部を荷重支持部として機能させることにより、長期荷重を支持し続けることができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の複合木質構造材の製造方法であって、前記高剛性集成材ブロックの外側に、少なくとも1つの不陸吸収材を接合したことを特徴とする。
本発明による複合木質構造材の製造方法によれば、高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の外側の面に生じるギャップ(凹凸)も吸収することができる。
請求項8に係る発明は、請求項6又は7に記載の複合木質構造材の製造方法であって、前記接着剤は、レゾルシノール樹脂接着剤であることを特徴とする。
本発明による複合木質構造材の製造方法によれば、高剛性集成材ブロック間の接合、及び高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の面への不陸吸収材の接合に耐火性能の高いレゾルシノール樹脂接着剤を使用することができるので、火災の際に火炎や熱によって接合部にひび割れが生じるのを防止できる。
請求項9に係る発明は、請求項6から8のいずれか1項に記載の複合木質構造材の製造方法であって、前記複合木質構造材の芯部に、木材からなる荷重支持部を配置し、前記荷重支持部を囲むように、前記異種材からなる燃え止まり部を配置することを特徴とする。
本発明による複合木質構造材の製造方法によれば、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の複合木質構造材の製造方法であって、前記燃え止まり部の外側に、当該燃え止まり部を囲むように木材からなる燃え代部を配置することを特徴とする。
本発明による複合木質構造材の製造方法によれば、火災の発生によって木材からなる燃え代部が燃焼し全て消失した場合でも、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部の一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
以上、説明したように、本発明の請求項1に記載の複合木質構造材によれば、高剛性集成材ブロック間の不陸吸収材によって高剛性集成材ブロックの相手方高剛性集成材ブロックとの接合面のギャップ(凹凸)を吸収することができるので、高剛性集成材ブロック間を気密に接合することができる。また、不陸吸収材の緩衝機能により高剛性集成材ブロック間の気密状態を維持し続けることができる。従って、火災の発生によって火炎に晒されても、高剛性集成材ブロック間の接合部を介して火炎が内部に侵入するようなことはなく、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。さらに、必要な接着耐力を確保するために製造中に圧締力が必要な接着剤に対して、接合面のギャップを埋めることができない場合には、必要な圧締力を接着層にかけることができないので、必要な接着耐力が得られないが、本発明では、ギャップを埋めることができるので、レゾルシノール等の圧締力が必要な接着剤に対しても有効である。
また、火災の発生によって火炎に晒されても、不陸吸収材の異種材からなる部分の一部又は全部が燃焼するようなことはないので、異種材の一部又は全部を荷重支持部として機能させることにより、長期荷重を支持し続けることができる。
また、本発明の請求項2に記載の複合木質構造材によれば、高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の外側の面に生じるギャップ(凹凸)も吸収することができる。
さらに、本発明の請求項3に記載の複合木質構造材によれば、高剛性集成材ブロック間の接合、及び高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の面への不陸吸収材の接合に耐火性能の高いレゾルシノール樹脂接着剤を使用することができるので、火災の際に火炎や熱によって接合部にひび割れが生じるのを防止できる。
さらに、本発明の請求項4に記載の複合木質構造材によれば、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部の一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
さらに、本発明の請求項5に記載の複合木質構造材によれば、火災の発生によって木材からなる燃え代部が燃焼し全て消失した場合でも、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部の一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
さらに、本発明の請求項6に記載の木質構造材の製造方法によれば、高剛性集成材ブロック間の不陸吸収材によって高剛性集成材ブロックの相手方高剛性集成材ブロックとの接合面のギャップ(凹凸)を吸収することができるので、高剛性集成材ブロック間を気密に接合することができる。また、不陸吸収材の緩衝機能により高剛性集成材ブロック間の気密状態を維持し続けることができる。従って、火災の発生によって火炎に晒されても、高剛性集成材ブロック間の接合部を介して火炎が内部に侵入するようなことはなく、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。さらに、必要な接着耐力を確保するために製造中に圧締力が必要な接着剤に対して、接合面のギャップを埋めることができない場合には、必要な圧締力を接着層にかけることができないので、必要な接着耐力が得られないが、本発明では、ギャップを埋めることができるので、レゾルシノール等の圧締力が必要な接着剤に対しても有効である。
また、火災の発生によって火炎に晒されても、不陸吸収材の異種材からなる部分の一部又は全部が燃焼するようなことはないので、異種材の一部又は全部を荷重支持部として機能させることにより、長期荷重を支持し続けることができる。
さらに、本発明の請求項7に記載の複合木質構造材の製造方法によれば、高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の外側の面に生じるギャップ(凹凸)も吸収することができる。
さらに、本発明の請求項8に記載の複合木質構造材の製造方法によれば、高剛性集成材ブロック間の接合、及び高剛性集成材ブロックの接合面と反対側の面への不陸吸収材の接合に耐火性能の高いレゾルシノール樹脂接着剤を使用することができるので、火災の際に火炎や熱によって接合部にひび割れが生じるのを防止できる。
さらに、本発明の請求項9に記載の複合木質構造材の製造方法によれば、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
さらに、本発明の請求項10に記載の複合木質構造材の製造方法によれば、火災の発生によって木材からなる燃え代部が燃焼し全て消失した場合でも、燃え止り部の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部の内側の木材からなる荷重支持部が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部の一部又は全部及び荷重支持部によって長期荷重を支持し続けることができる。
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1には、本発明による複合木質構造材の第1の実施の形態が示されていて、この複合木質構造材1は、ひき板等からなる単材3を複数集成し、隣接する単材3、3間を接着剤4を介して一体に接合することにより高剛性集成材ブロック2を形成し、このような高剛性集成材ブロック2を複数集成し、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間にそれぞれ不陸吸収材6を介装させ、各不陸吸収材6と各高剛性集成材ブロック2との間を接着剤4を介して一体に接合することにより、断面略矩形状に形成したものである。
ここで、「高剛性集成材ブロック」は、50mmの幅の木材を単材として集成した集成材ブロックより剛性の高い集成材ブロックであって、集成材ブロックとは、50mm以上の幅の木材を単材として集成したブロックや、木材を単板から構成したLVLのような幅50mm以上のブロックや、木材の単材の代わりに高熱容量材、断熱材、熱慣性の大きい木材等の異種材を一部あるいは全部に用いるブロックをいう。また、「不陸吸収材」は、高剛性集成材ブロックよりも剛性の低い低剛性の集成材ブロックあるいは単材であって、木材よりも柔らかい材質からなるもの、あるいは50mm以下の幅を有する該集成材ブロックあるいは単材をいう。また、また、不陸吸収材の「不陸」とは、製作誤差による凹凸、反り、曲がり等を意味する。
各高剛性集成材ブロック2は、所定の幅、厚さ、長さのひき板等の単材3を同一方向に複数枚集成し、隣接する単材3、3間を接着剤4(レゾルシノール樹脂接着剤)を介して一体に接合することにより、所定の幅、厚さ、長さの平板状に形成したものであって、この実施の形態においては、両外側に配置される高剛性集成材ブロック2、2の厚さをその内側に配置される高剛性集成材ブロック2、2の厚さよりも薄く形成している。
各高剛性集成材ブロック2を構成する単材3としては、米松、唐松、檜、杉、あすなろ等の一般の木造建築の柱材として使用される樹種が用いられる。また、単材3の1本当たりの断面積が小さいため、これらの樹種の間伐材を用いることもできる。
外側の高剛性集成材ブロック2と内側の高剛性集成材ブロック2との間、及び内側の高剛性集成材ブロック2、2間にそれぞれ介装される不陸吸収材6は、各高剛性集成材ブロック2の厚さよりも薄く、かつ各高剛性集成材ブロック2よりも剛性の低い材料から形成される。
不陸吸収材の剛性を調整するには、その厚みを調整することによって調整してもよいし、柔らかい材質のものを使用することにより調整してもよい。
隣接する高剛性集成材ブロック2、2間に不陸吸収材6をそれぞれ介装させた状態で、各不陸吸収材6と各高剛性集成材ブロック2との間をレゾルシノール樹脂接着剤4によって一体に接合することにより、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間が不陸吸収材6を介して一体に接合される。
この場合、各不陸吸収材6は、各高剛性集成材ブロック2よりも剛性が低いので、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間の接合の際に、両高剛性集成材ブロック2、2間を圧接することにより、各不陸吸収材6が各高剛性集成材ブロック2の相手方高剛性集成材ブロック2との接合面のギャップ(凹凸)を吸収し、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間が不陸吸収材6を介して気密に接合される。そして、この不陸吸収材6は緩衝機能を有しているので、粘性の低いレゾルシノール樹脂接着剤4であっても、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間の気密状態を維持し続けることができる。
不陸吸収材6を構成する材料としては、高剛性集成材ブロック2よりも剛性が低いものであれば特に制限はなく、例えば、高剛性集成材ブロック2を構成するひき板等の単材3を用いてもよい。また、不陸吸収材6一部に、例えば、高熱容量材、断熱材、熱慣性の大きい木材、繊維方向を異ならせた木材等の異種材を用いて、耐火性能を向上させてもよい。
高熱容量材としては、例えば、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント等の無機質材料、各種の金属材料の他、中空矩形断面の金属製のパイプ内に無機材料、液体金属、水、無機水和塩、消石灰等の蓄熱材料を充填して一体化したもの等が挙げられる。また、断熱材としては、例えば、不燃木材、難燃処理材、珪酸カルシウム板、ロックウール、グラスウール等が挙げられる。
また、熱慣性の大きい木材として、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等が挙げられる。
上記のように構成したこの実施の形態による複合木質構造材1にあっては、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間に剛性の低い不陸吸収材6を介装させ、不陸吸収材6と各高剛性集成材ブロック2との間をレゾルシノール樹脂接着剤4を介して一体に接合しているので、隣接する高剛性集成材ブロック2の相手方高剛性集成材ブロック2との接合面のギャップ(凹凸)を不陸吸収材6によって吸収することができるとともに、不陸吸収材6によって緩衝機能を発揮させることができる。
従って、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間を気密に接合することができるので、火災が発生した場合に、火炎が隣接する高剛性集成材ブロック2、2間の接合部5を介して内部に侵入するのを阻止でき、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。
なお、上記の複合木質構造材1においては、外側の高剛性集成材ブロック2の厚さと不陸吸収材6の厚さのそれぞれが50mm以下になるように、各高剛性集成材ブロック2及び不陸吸収材6の寸法を設定している。なお、外側の高剛性集成材ブロック2は、50mm以下の幅の低剛性ブロックとしてもよい。
なお、前記の説明においては、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間に不陸吸収材6をそれぞれ介装させたが、最外側の高剛性集成材ブロック2の外側の接合面と反対側の外面2aに、図2(a)(b)に示すように、1つ又は複数の不陸吸収材6を接合してもよい。すなわち、低剛性の不陸吸収材6を介装させても、高剛性集成材ブロック2の一方の面(内面)側の不陸になじむだけで、他方の面(外面)側に不陸の影響を残す場合があるからであり、このような場合に、外面2a側にも不陸吸収材6を接合することにより、外面2a側の不陸も吸収することができる。
図3には、本発明による複合木質構造材の第2の実施の形態が示されていて、この複合木質構造材は、図中、左右に位置する不陸吸収材6、6の長手方向の両端部を除く中央部部分を異種材によって形成するとともに、中央部に位置する不陸吸収材6の長手方向の中央部、及び中央部から所定の間隔を隔てた両端部を単材3によって形成し、左側の不陸吸収材6の異種材の両端部、中央部の不陸吸収材6の単材の両端部、及び右側の不陸吸収材6の異種材の両端部間を左右方向に連結する単材3及び不陸吸収材6の部分を異種材によって構成し、芯部に木材からなる断面略矩形状の荷重支持部12を配置し、その外側に荷重支持部12を囲むように異種材からなる断面略角環状の燃え止り部13を配置し、さらに、燃え止り部13の外側に燃え止り部13を囲むように木材からなる断面略角環状の燃え代部14を配置したものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
そして、この実施の形態による複合木質構造材にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様に、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間に剛性の低い不陸吸収材6を介装させ、不陸吸収材6と各高剛性集成材ブロック2との間をレゾルシノール接着剤4を介して一体に接合しているので、隣接する高剛性集成材ブロック2の相手方高剛性集成材ブロック2との接合面のギャップ(凹凸)を不陸吸収材6によって吸収することができるとともに、不陸吸収材6によって緩衝機能を発揮させることができる。
従って、隣接する高剛性集成材ブロック2、2間を気密に接合することができるので、火災が発生した場合に、火炎が隣接する高剛性集成材ブロック2、2間の接合部5を介して内部に侵入するのを阻止でき、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。
さらに、この実施の形態においては、芯部に位置する荷重支持部12を囲むように燃え止り部13を配置し、燃え止り部13の外側に燃え止り部13を囲むように燃え代部14を配置しているので、火災の発生によって燃え代部14が燃焼し全て消失した場合でも、燃え止り部13の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部13の内側の荷重支持部12が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部13の一部又は全部及び荷重支持部12によって長期荷重を支持し続けることができる。
図4には、本発明による複合木質構造材の第3の実施の形態が示されていて、この複合木質構造材11は、芯部に断面略矩形状の荷重支持部12を設けるとともに、その外側に荷重支持部12を囲むように断面略角環状の燃え止り部13を設け、さらに、燃え止り部13の外側に燃え止り部13を囲むように断面略角環状の燃え代部14を設けたものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
すなわち、この複合木質構造材11は、図中左側に配置される第1高剛性集成材ブロック15と、その右側に配置される第2高剛性集成材ブロック19と、その右側に配置される第3高剛性集成材ブロック20と、その右側に配置される第4高剛性集成材ブロック21と、第1高剛性集成材ブロック15と第2高剛性集成材ブロック19との間に介装される第1不陸吸収材22と、第2高剛性集成材ブロック19と第3高剛性集成材ブロック20との間に介装される第2不陸吸収材25と、第3高剛性集成材ブロック20と第4高剛性集成材ブロック21との間に介装される第3不陸吸収材26とから構成されている。
第1高剛性集成材ブロック15は、第1の実施の形態の単材3と同様の構成の単材16を複数集成して、隣接する単材16、16間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合することにより板状に形成したものであって、この第1高剛性集成材ブロック15によって燃え代部14の一部が構成される。
第1不陸吸収材22は、第1の実施の形態の不陸吸収材6を構成する異種材と同様の構成の異種材23を複数集成して、隣接する異種材23、23間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して接合するとともに、両端の異種材23の外側にその異種材23よりも大幅の異種材23を右端部が右方向に突出するように集成して、両異種材23、23間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して接合し、さらに、外側の異種材23の外側に内側の異種材23と同一幅の単材16をそれぞれ集成して、各単材16と各異種材23との間をそれぞれレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合することにより板状に形成したものである。
この場合、第1不陸吸収材22は、第1高剛性集成材ブロック15及び後述する第2高剛性集成材ブロック19よりも剛性が低く設定されるとともに、異種材23からなる部分によって燃え止り部13の一部が構成され、その外側の単材16からなる部分によって燃え代部14の一部が構成されている。
第2高剛性集成材ブロック19は、第1高剛性集成材ブロック15の単材16よりも大幅の複数の単材16を集成して、隣接する単材16、16間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合するとともに、両端の単材16の外側にそれぞれ単材16よりも小幅の異種材23を幅方向の両端面が単材16よりも内方に凹むように集成して、各異種材23と各単材16との間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合し、さらに、両端の異種材23の外側にそれぞれ内側の単材16と同一幅の複数の単材16を集成して、各異種材23と単材16との間及び隣接する単材16、16間をそれぞれレゾルシノール樹脂接着剤17を介して接合することにより、板状に形成したものである。
この場合、内側の複数の単材16によって荷重支持部12の一部が構成され、その外側の異種材23によって燃え止り部13の一部が構成され、その外側の複数の単材16によって燃え代部14の一部が構成されている。
第2不陸吸収材25は、複数の単材16を集成して、隣接する単材16、16間をレゾルシノール樹脂接着剤17によって接合するとともに、両端の単材16の外側にその単材16よりも大幅の異種材23を両端部が左右方向に突出するように集成して、単材16と異種材23との間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合し、さらに、各異種材23の外側に内側の単材16と同一幅の単材16をそれぞれ集成して、各単材16と各異種材23との間をレゾルシノール樹脂接着剤17をそれぞれ接合して板状に形成したものである。
この場合、第2不陸吸収材25は、第2高剛性集成材ブロック19及び後述する第3高剛性集成材ブロック20よりも剛性が低く設定されるとともに、内側及び外側の異種材23の部分によって燃え止り部13の一部が構成され、外側の単材16によって燃え代部14の一部が構成されている。
第3高剛性集成材ブロック20は、第2高剛性集成材ブロック19と同様の構成であり、第3不陸吸収材26は、第1不陸吸収材22と向きが逆なだけで同様の構成であり、第4高剛性集成材ブロック21は第1高剛性集成材ブロック19と同様の構成であるので、それらの詳細な説明は省略する。
上記のように構成したこの実施の形態による複合木質構造材11にあっても、前記第1の実施の形態に示す複合木質構造材1と同様に、第1高剛性集成材ブロック15と第2高剛性集成材ブロック19との間にそれらよりも剛性の低い第1不陸吸収材22を介装させ、第2高剛性集成材ブロック19と第3高剛性集成材ブロック20との間にそれらよりも剛性の低い第2不陸吸収材25を介装させ、第3高剛性集成材ブロック20と第4高剛性集成材ブロック21との間にそれらよりも剛性の低い第3不陸吸収材26を介装させ、各不陸吸収材22、25、26と各高剛性集成材ブロック15、19、20、21との間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介してそれぞれ一体に接合しているので、隣接する高剛性集成材ブロック15、19、20、21の相手方高剛性集成材ブロック15、19、20、21との接合面のギャップ(凹凸)を各不陸吸収材22、25、26によって吸収することができるとともに、各不陸吸収材22、25、26によって緩衝機能を発揮させることができる。
従って、隣接する高剛性集成材ブロック15―19、19−20、20−21間を気密に接合することができるので、火災が発生した場合に、火炎が隣接する高剛性集成材ブロック15―19、19−20、20−21間の接合部18を介して内部に侵入するのを阻止でき、長期荷重を支持するのに十分な耐力を維持し続けることができる。
また、この実施の形態においては、前記第2の実施の形態に示すものと同様に、芯部に位置する荷重支持部12を囲むように燃え止り部13を配置し、燃え止り部13の外側に燃え止り部13を囲むように燃え代部14を配置しているので、火災の発生によって燃え代部14が燃焼し全て消失した場合でも、燃え止り部13の一部又は全部が燃焼することはないので、燃え止り部13の内側の荷重支持部12が燃焼するのを阻止でき、燃え止り部13の一部又は全部及び荷重支持部12によって長期荷重を支持し続けることができる。
図5には、本発明による複合木質構造材の製造方法の第1の実施の形態が示されていて、この複合木質構造材の製造方法は、図1に示す第1の実施の形態の複合木質構造材1の製造に適用したものである。
すなわち、まず、複数の単材3を集成し、隣接する単材3、3間をレゾルシノール樹脂接着剤4を介して一体に接合することにより、板状の高剛性集成材ブロック2を2つ形成し、一方を第1高剛性集成材ブロック7とし、他方を第4高剛性集成材ブロック10とする。
次に、第1及び第4高剛性集成材ブロック7、10よりも大幅の単材3を複数集成し、隣接する単材3、3間をレゾルシノール樹脂接着剤4を介して一体に接合することにより、板状の高剛性集成材ブロック2を2つ形成し、一方を第2集成材ブロック高剛性8とし、他方を第3高剛性集成材ブロック9とする。
そして、第1高剛性集成材ブロック7、第2高剛性集成材ブロック8、第3高剛性集成材ブロック9、第4高剛性集成材ブロック10をそれらの順に集成し、第1高剛性集成材ブロック7と第2高剛性集成材ブロック8との間、第2高剛性集成材ブロック8と第3高剛性集成材ブロック9との間、第3高剛性集成材ブロック9と第4高剛性集成材ブロック10との間に、各高剛性集成材ブロック7、8、9、10よりも剛性の低い異種材からなる不陸吸収材6をそれぞれ介装させる。
そして、各不陸吸収材6と各高剛性集成材ブロック7、8、9、10との間をレゾルシノール樹脂接着4を介して一体に接合することにより、図1に示すような断面略矩形状の複合木質構造材1を形成することができる。
図6には、本発明による複合木質構造材の製造方法の第2の実施の形態が示されていて、この複合木質構造材の製造方法は、図4に示す第3の実施の形態の複合木質構造材11の製造に適用したものである。
すなわち、まず、複数の単材16を集成して、隣接する単材16、16間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合することにより、板状の高剛性集成材ブロック15、21を形成し、一方を第1高剛性集成材ブロック15とし、他方を第4高剛性集成材ブロック21とする。
次に、複数の異種材23を集成して、隣接する異種材23、23間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して接合するとともに、両端の異種材23の外側にその異種材23よりも大幅の異種材23を右端部が右方向に突出するように集成し、両異種材23、23間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して接合し、さらに、外側の両異種材23の外側に内側の異種材23と同一幅の単材16をそれぞれ集成し、各単材16と各異種材23との間をそれぞれレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合することにより板状の2つの不陸吸収材22、26を形成し、一方を第1不陸吸収材22とし、他方を第3不陸吸収材26とする。
なお、第1不陸吸収材22及び第3不陸吸収材26は、隣接する異種材23、23間、外側の異種材23と単材16との間を接着せずに、異種材23、単材16の各々を相手方高剛性集成ブロック15に直接に接着するようにしてもよい。
次に、第1及び4高剛性集成材ブロック15、21の単材16よりも大幅の単材16を複数集成し、隣接する単材16、16間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合するとともに、両端の単材16の外側にそれぞれ単材16よりも小幅の異種材23を幅方向の両端面が単材16よりも内方に凹むように集成し、各異種材23と各単材16との間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合し、さらに、外側の異種材23の外側にそれぞれ内側の単材16と同一幅の複数の単材16を集成し、各異種材23と単材16との間及び隣接する単材16、16間をそれぞれレゾルシノール樹脂接着剤17を介して接合することにより2つの板状の高剛性集成材ブロック19、20を形成し、一方を第2高剛性集成材ブロック19とし、他方を第3高剛性集成材ブロック20とする。
次に、複数の単材16を集成し、隣接する単材16、16間をレゾルシノール樹脂接着剤17によって接合するとともに、両端の単材16、16の外側にその単材16よりも大幅の異種材23を両端部が左右方向に突出するように集成し、単材16と異種材23との間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合し、さらに、異種材23の外側に内側の単材16と同一幅の単材16をそれぞれ集成し、各単材16と各異種材23との間をレゾルシノール樹脂接着剤17を介してそれぞれ一体に接合し、板状の不陸吸収材25を形成し、この不陸吸収材を第2不陸吸収材25とする。
そして、第1高剛性集成材ブロック15、第1不陸吸収材22、第2高剛性集成材ブロック19、第2不陸吸収材25、第3高剛性集成材ブロック20、第3不陸吸収材26(第1不陸吸収材22と逆向き)、第4高剛性集成材ブロック21をそれらの順に集成し、第1高剛性集成材ブロック15と第1不陸吸収材22との間、第1不陸吸収材22と第2高剛性集成材ブロック19との間、第2高剛性集成材ブロック19と第2不陸吸収材25との間、第2不陸吸収材25と第3高剛性集成材ブロック20との間、第3高剛性集成材ブロック20と第3不陸吸収材26との間、3不陸吸収材26と第4高剛性集成材ブロック21との間をそれぞれレゾルシノール樹脂接着剤17を介して一体に接合する。
このようにして、図3に示すような、中心部に断面略矩形状の荷重支持部12が配置され、その外側に荷重支持部12を囲むように断面略角環状の燃え止り部13が配置され、その外側に燃え止り部13を囲むように断面略角環状の燃え代部14が配置される断面略矩形状の複合木質構造材11が製造される。
なお、前記の説明においては、本発明による複合木質構造材を木造建築物の柱に適用したが、梁、壁、床等に適用してもよいものであり、その場合にも同様の作用効果を奏するものである。
本発明による複合木質構造材の第1の実施の形態を示した平面図である。 第1の実施の形態の変形例を示した説明図である。 本発明による複合木質構造材の第2の実施の形態を示した平面図である。 本発明による複合木質構造材の第3の実施の形態を示した平面図である。 本発明による複合木質構造材の製造方法の第1の実施の形態を示した平面図である。 本発明による複合木質構造材の製造方法の第2の実施の形態を示した平面図である。
符号の説明
1 複合木質構造材
2 高剛性集成材ブロック
2a 外面
3、16 単材
4、17 接着剤
5、18、24 接合部
6 不陸吸収材
7、15 第1高剛性集成材ブロック
8、19 第2高剛性集成材ブロック
9、29 第3高剛性集成材ブロック
10 第4集成材ブロック
11 複合木質構造材
12 荷重支持部
13 燃え止り部
14 燃え代部
21 第4集成材ブロック
22 第1不陸吸収材
23 異種材
25 第2不陸吸収材
26 第3不陸吸収材

Claims (10)

  1. 木材又は異種材からなる単材を複数集成し、隣接する単材間を接合してなる高剛性集成材ブロックを複数集成し、隣接する高剛性集成材ブロック間を接合してなる複合木質構造材であって、
    前記隣接する高剛性集成材ブロック間に、該高剛性集成材ブロックよりも剛性の低い不陸吸収材を介装させ、該不陸吸収材を介装させた状態で隣接する高剛性集成材ブロック間を接着剤により接合し、
    前記不陸吸収材の全部又は一部は、高熱容量材、断熱材、又は熱慣性の大きい木材から形成される異種材からなることを特徴とする複合木質構造材。
  2. 前記高剛性集成材ブロックの外側に、少なくとも1つの不陸吸収材を接合したことを特徴とする請求項1に記載の複合木質構造材。
  3. 前記接着剤は、レゾルシノール樹脂接着剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合木質構造材。
  4. 前記複合木質構造材の芯部には、木材からなる荷重支持部が配置され、
    前記荷重支持部を囲むように、前記異種材からなる燃え止まり部が配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の複合木質構造材。
  5. 前記燃え止まり部の外側に、当該燃え止まり部を囲むように木材からなる燃え代部が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の複合木質構造材。
  6. 木材又は異種材からなる複数の単材を集成し、隣接する単材間を接合してなる高剛性集成材ブロックを複数集成し、隣接する高剛性集成材ブロック間に該高剛性集成材ブロックよりも剛性の低い不陸吸収材を介装させ、該不陸吸収材と該不陸吸収材に隣接する高剛性集成材ブロックとの間をそれぞれ接着剤を介して一体に接合する複合木質構造材の製造方法であって、
    前記不陸吸収材の全部又は一部に、高熱容量材、断熱材、又は熱慣性の大きい木材から形成される異種材を設けることを特徴とする複合木質構造材の製造方法。
  7. 前記高剛性集成材ブロックの外側に、少なくとも1つの不陸吸収材を接合したことを特徴とする請求項6に記載の複合木質構造材の製造方法。
  8. 前記接着剤は、レゾルシノール樹脂接着剤であることを特徴とする請求項6又は7に記載の複合木質構造材の製造方法。
  9. 前記複合木質構造材の芯部に、木材からなる荷重支持部を配置し、
    前記荷重支持部を囲むように、前記異種材からなる燃え止まり部を配置することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の複合木質構造材の製造方法。
  10. 前記燃え止まり部の外側に、当該燃え止まり部を囲むように木材からなる燃え代部を配置することを特徴とする請求項9に記載の複合木質構造材の製造方法。
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