JP2004345299A - 竹と間伐材との複合集成材 - Google Patents
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Abstract
【課題】間伐材の有効活用ができなかった。
【解決手段】生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接合した竹集成板と、間伐材を細長の板状に形成した木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成した。間伐材を製材した木材の外周を、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板で囲い、その木材と竹集成板とを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接合した竹集成板と、間伐材を細長の板状に形成した木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成した。間伐材を製材した木材の外周を、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板で囲い、その木材と竹集成板とを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は竹と間伐材との複合材に関するものであり、五年生(生えてから五年目)の竹から切り出した竹材と、間伐材から切り出した木材とを組み合わせた竹材と間伐材の複合集成材であって、建築物の床材、壁材、天井材、柱等の建築用内外材料、家具用面材、芯材等に使用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、床材、壁材、柱等の建築材には各種のものがあり、天然の木材、合板、集成材等がある。集成材にも各種形状、構造のものがあり、木を利用したものに限らず竹を利用した集成材もある(特許文献1参照)。竹には、竹特有の美観と風合いがあり、体裁が良く、伸縮性が少なく、耐久性、強靭性に優れ、脱臭効果も高いという利点がある。特に、五年生の竹が建築材に適するとしてよく用いられている。木の場合は古くから建築材として用いられているが、建築材等の材料とする木材にも、材料の採りやすさ、強度等の面から、十分に成長した成木が用いられることが多い。
【0003】
【特許文献1】
特開平2000−291236号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の建築材には、集成材の場合、その構成は木材のみ又は竹材のみであって、木材と竹材の両方を組み合わせて、両者の利点を利用したものは無かった。特に、木材による集成材の場合、通常は十分に成長した成木が用いられることが多く、間伐材は小径であって強度の点で成木に劣るため、用いられることはほとんどなかった。このため、間伐材の活用が求められているにも拘わらず、十分な利用がなされていないのが現状であった。また、竹材だけを使用した集成材の場合、竹の高い密度がために、集成材が重くなるという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、竹材と木材の両方の長所を有効利用し、特に木材として間伐材を利用して、間伐剤を有効活用することにある。
【0006】
本件出願の請求項1記載の竹と間伐材との複合集成材は、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接合した竹集成板と、間伐材を板状にした木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成したことを特徴とするものである。
【0007】
本件出願の請求項2記載の竹と間伐材との複合集成材は、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板と、間伐材を板目又は柾目に切り出して細長の板状に形成した木材を幅方向に複数枚並べて配置した木材層と、木材層の下に配置した当て板とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。
【0008】
本件出願の請求項3記載の竹と間伐材との複合集成材は、前記した竹と間伐材との複合集成材において、木材層が、複数枚並べて配置した木材を接着剤で接合した木材集成板であるか、又は、複数枚の木材を間隔をあけて配置したものである。
【0009】
本件出願の竹と間伐材との複合集成材は次のようにすることが出来る。竹集成板と木材層とを夫々の継ぎ目又は配列間隔を横にずらして積層すること。竹集成板と木材層とを直交して積層すること。木材層を二層以上積層し、二層以上の木材層の継ぎ目又は間隔をずらして配列すること。最上層のみ又は最上層と最下層の双方を竹集成板とすること。最上層の竹集成板をそれより下層の木材又は竹材より幅の広い一枚ものとすること。
【0010】
本件出願の他の竹と間伐材との複合集成材は、孟宗竹から取り出したテープ状の竹材をあじろ編みした竹製編材と、間伐材を板状に成形した木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。本件出願の竹と間伐材との複合集成材は次のようにすることも出来る。複合集成材の外周面に同外周面よりも外側に突出する嵌合突部を形成し、竹材の外周面のうち嵌合突部が形成された外周面と異なる外周面に、その外周面よりも内側に窪んで他の複合集成材の嵌合突部を嵌入可能な嵌合凹部を形成すること。最下層の底面に凹溝を形成すること。
【0011】
本件出願の他の竹と間伐材との複合集成材は、間伐材を製材した木材の外周を、孟宗竹を横挽き又は縦挽きして板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板で囲い、その木材と竹集成板とを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。本件出願の竹と間伐材との複合集成材は次のようにすることも出来る。間伐材を製材した木材が複数本集合すること。間伐材を製材した木材の外側の竹集成板が二層以上積層すること。
【0012】
本件出願の他の竹と間伐材との複合集成材は、前記した竹と間伐材との複合集成材において、最上層、又は最上層と最下層の両層、又は外周層の竹材の表面に塗料を塗装したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態1)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の実施形態の一例を図1(a)(b)を参照して説明する。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の寸法は、用途に応じて選択できるが、図1に示すものは、幅900mm、長さ1800mmのサイズとしたものであり、そのままのサイズで床材や壁材や天井材に使用したり、それを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。図1(a)(b)の竹と間伐材との複合集成材50は、細長の竹材1をその幅方向に二枚以上並べて接合した竹集成板2を最上層と最下層とに備え、その間に間伐材を利用した木材層4が配置され、積層された竹集成板2と木材層4の積層重合部6を人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着してある。人体に有害な化学物質には、例えばホルマリン等がある。さらに、本発明で使用する接着剤は、WHO(世界保健機関)の規格に合致した接着剤であることが望ましい。
【0014】
前記竹集成板2は生えてから五年目の孟宗竹を横挽きと縦挽きして厚さ数mm、幅数cmの細長の方形板状に形成した竹材1を、後述するようにかび止め処理した後、図1(b)に示すように同竹材1の幅方向に二枚以上並べ、竹材1の側面に接着剤を塗布して竹材1の並んだ方向に加圧接着して一枚の竹集成板2を形成したものである。原材料の孟宗竹には生えてから五年目のものを用いることが望ましい。生えてから四年目までの孟宗竹は含水率、糖分の含有率が高く、変形やかびの発生の原因となり、六年目以降の孟宗竹は、密度が下がって強度等に問題が発生し易いところ、五年目の孟宗竹は含水率、糖分の含有率が共に低下して、密度が高まり弾力性が向上し、かびや虫も発生しにくいためである。
【0015】
前記木材層4は間伐材を板目と柾目とに切り出して厚さ数mm、幅数cmの細長の方形板状に形成した木材3を、後述するようにかび止め処理した後、図1(b)に示すように竹集成板2の長手方向に二枚以上並べて直交させて配置してある。間伐材の木の種類は任意であって、所望に応じて一種の間伐材を用いることも、数種の間伐材を組み合わせて用いることも可能である。木材層4の木材3は竹と間伐材との複合集成材50とした後の膨張を考慮して隙間をあけて配置して、木材層4が膨張すると隣接する木材3間の隙間が塞がれるようにしてある。
【0016】
図2に示す竹と間伐材との複合集成板50は最上層と最下層を前記竹集成板2とし、中間層に前記木材3を並べて配置して人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着した接着剤で接着した木材層4を配置し、上下の竹集成板2と木材層4の継ぎ目5をずらして積層し、それらの積層重合部6を人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着してある。本実施形態では、最上層の竹集成板2の竹材1はいずれも、竹の節目模様(表皮側)が表面になるように積層されている。
【0017】
本実施形態では、竹と間伐材との複合集成材50の形成に使用する竹材1及び木材3の寸法、集成板を形成する竹材1及び木材3の枚数、竹集成板2、木材層4の積層数等は任意に選択することができる。竹と間伐材との複合集成材50は上下の竹材又は木材の継ぎ目5を直交させて積層するものに限らず、図2(a)(b)に示すように、上下の竹材又は木材の継ぎ目5をずらして積層することもできる。使用する複数枚の竹材1及び木材3は全て同じ寸法のものでも異なる寸法のものでもよい。
【0018】
この実施形態の竹と間伐材との複合集成材50では、竹と間伐材との複合集成材50の中間層は、間伐材を方形板状に製材した木材3を幅方向に二枚以上並べた木材層4としてあるが、中間層はこれには限らず、間伐材を横挽き又は縦挽きして竹集成材2と同様の幅、長さ、厚さとした一枚の板材とすることもできる。その場合は中間層が一枚ものの板材であるため、最上層と最下層の竹集成板の接着が強固になる。
【0019】
この実施形態の竹と間伐材との複合集成材50では、最下層に竹集成板2を用いてあるが、用途や使用目的に合わせて最下層を木材層4とし、最上層のみに竹集成板2を用いることもできる。
【0020】
竹と間伐材との複合集成材50の形成方法は各種考えられる。例えば、竹材1の側面と木材3の側面とに接着剤を塗布し、その竹材1と木材3とを上下に重ねながら横に並べて、竹材1と木材3の積層重合部6を一枚づつ接着すると共に、横に並べた竹材1の側面同士、木材3の側面同士を一枚づつ接着する方法とか、前記のように重ねながら並べた竹材1と木材3をまとめて加圧接着する方法がある。その場合も、接着剤は人体に有害な化学物質が含まれていないものを用いる。
【0021】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態2)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の他の実施形態を図5を参照して説明する。この実施形態の竹と間伐材との複合集成材50も床材や壁材、或いは家具の面材等として使用するのに適するものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の寸法も、前記実施形態1と同様に用途に応じて選択できるが、図5に示すものは、幅900mm、長さ1800mmのサイズとしたものであり、そのままのサイズで床材や壁材や天井材に使用したり、それを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の基本的構成については前記実施形態1に記載の複合集成材50と共通するが、図5に示すように、最上層及び最下層の竹集成板2の部分において実施形態1とは異なる。図5では最上層及び最下層が中間層の木材3よりも幅の広い1枚ものの竹板1となっている。この竹板1は幅の広い一枚ものの板であるので、竹の節等にばらつきがなく、竹特有の美感と風合いを十分に発揮する。また、本実施形態においては、図5には図示していないが、所望に応じて、最上層の竹集成板2のみを幅の広い1枚ものの竹板1とすることもできる。
【0022】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態3)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の第3の実施形態を図6を参照して説明する。本実施形態の複合集成材50も床材とか壁材、或いは家具の表材等として使用するのに適するものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の寸法も、前記実施形態1と同様に用途に応じて選択できるが、図6に示すものは、幅900mm、長さ1800mmのサイズとしたものであり、そのままのサイズで床材や壁材や天井材に使用したり、それを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50も基本的構成については前記実施形態1の竹と間伐材との複合集成材50と共通するが、図6に示すように、最上層及び最下層の竹集成板2が実施形態1と異なる。図6の最上層及び最下層は複数本のテープ状の竹材1をあじろ編みした竹製編材30としてある。あじろ編みは、幅約1.5cm、厚さ約0.3mm程度のテープ状の竹材1を斜め又は縦横に編む編み方である。竹製編材30があじろ編みになっているので竹細工的な美感と風合いを発揮するばかりでなく、あじろ編み特有のしなり、可撓性といった特性が得られる。あじろ編みに用いる竹材1はテープ状に成形するため、原材料として使用する孟宗竹は、五年生のもの以外のものでもよく、五年生のものと同様に使用することができる。本実施形態におけるあじろ編みは、上記の他にも種々の編み方が可能であり、例えば、テープ状の竹材1を二本並列に並べて、二本ずつ編んだものや、テープ状の竹材1を二本置きに斜め又は縦横に編んだものとすること等も可能である。また、テープ状の竹材1の寸法は、上記のものに限られず、所望の幅及び厚さとすることができる。また、竹製編材30は、図7に示すように、複数枚重ねて積層することも可能である。
【0023】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態4)
本発明の複合集成材の他の実施形態を、図3を参照して説明する。図3の竹と間伐材との複合集成材50は、前記複合集成材の実施形態1に記載の竹と間伐材との複合集成材50から切り出したものであり、その寸法は、用途に応じて選択できるが、図3に示すものは幅90mm、長さ910mmに形成されている。
【0024】
本実施形態の竹と間伐材との複合集成材50は、最上層の竹集成板2の表面に、塗料による塗装仕上げが施されている。この塗装仕上げは最上層の竹集成板2の竹材1の表面を研磨した後に行なうのが良い。この塗装には、乾燥によって硬化する塗料として任意の種類の塗料を使用することができるが、例えば一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料や、二液性硬化型ウレタン樹脂塗料等を使用することができる。
【0025】
図3(b)に示すように最下層の竹集成板2の底面には凹溝7が形成されている。この凹溝7を形成することにより、それを敷く床が多少凸凹していても水平に敷き易くなる。また、床に敷設した後は凹溝7が通気路となり、通気性が良くなって、竹材1にかびが生えにくくなる。
【0026】
図3の竹と間伐材との複合集成材50はその外周面10のうち、竹材1の配列方向の外周面10に、その外周面10よりも外側に突出する嵌合突部8を形成し、反対側の外周面10にその外周面10より内側に窪んで他の複合集成材の嵌合突部8を嵌入可能な嵌合凹部9を形成し、更に、竹材1の長手方向一端の外周面10にも嵌合凹部9を形成してある。嵌合突部8と嵌合凹部9の数や形成する位置は図示したものに限らず、例えば、竹と間伐材との複合集成材50の二辺に嵌合凹部9を形成する等しても良い。嵌合突部8と嵌合凹部9は、後述するサネ切り加工によると形成し易い。
【0027】
本実施形態では、竹と間伐材との複合集成材50は、前記実施形態1の竹と間伐材との複合集成材50から任意の形状に切り出して形成したが、複合集成材の形成方法はこれには限られず、所望の複合集成材が、竹と間伐材との複合集成材50よりも大きい場合は複合集成材50を貼り合わせたり組み合わせたりしてして形成すること等もできる。また、例えば壁材や天井材等として使用する場合、竹と間伐材との複合集成材50は特に切ったり加工したりする必要もなく、そのまま使用可能である場合もある。
【0028】
図4に示す竹と間伐材との複合集成材50には、床に釘を打ち込んで床に固定するための釘孔13があけられている。釘孔13は嵌合突部8から外側に向けて斜め下向きに開けてある。釘孔13の数、間隔は竹と間伐材との複合集成材50の長さにもよるが、例えば、切り出した竹と間伐材との複合集成材50の長さが910mmの時は、290mm間隔で3個形成するのが、釘打ち作業の面からも、安定性の面からも望ましい。釘孔13は必ずしも必要ではない。
【0029】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態5)
本発明の複合集成材の他の実施形態を、図7を参照して説明する。図7の竹と間伐材との複合集成材50は、前記実施形態4と同様に、前記複合集成材の実施形態2に記載の竹と間伐材との複合集成材50から切り出したものであり、その寸法は、用途に応じて選択できるが、図7に示すものは幅90mm、長さ910mmに形成されている。なお、本実施形態の竹と間伐材との複合集成材50は、基本的構成については前記実施形態4に記載の複合集成材50に共通する。
【0030】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態6)
本発明の複合集成材の他の実施形態を、図8を参照して説明する。図8の竹と間伐材との複合集成材50は、前記実施形態4と同様に、前記実施形態3に記載の竹と間伐材との複合集成材50から切り出したものであり、その寸法は、用途に応じて選択できるが、図8に示すものは幅90mm、長さ910mmに形成されている。なお、本実施形態の竹と間伐材との複合集成材50は、基本的構成については前記実施形態4に記載の複合集成材50に共通する。
【0031】
実施形態4〜6に示す竹と間伐材との複合集成材の場合、最下層の竹集成板2又は木材層4の裏面にシート状の消音材14を貼り付けることもできる。消音材は汎用されているものとか、それらを改良したどのような消音材であってもよい。消音材を張り付けた竹と間伐材との複合集成材の場合は二階の床材に使用するのに適し、二階の床材に使用すると階下に音が響きにくくなる。
【0032】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態7)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の実施形態の一例を図9を参照して説明する。本発明の竹と間伐材との複合集成材は図9に示すように角柱状に成形したものであって、その寸法は用途に応じて選択でき、そのままのサイズで柱材や梁材に使用したり、それらを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。この竹と間伐材との複合集成材50は間伐材を製材し、後述するようにかび止め処理した角材11を四本組み合わせて接着して芯材12とし、その芯材12の外周面に、竹集成板2を二枚ずつ積層し、その積層重合部6を人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。竹集成板2は前記の竹集成板と同様に竹材1を二枚以上並べて接合したものである。
【0033】
前記芯材12は間伐材を製材して断面数cm平方の正方形の角棒状に形成した角材11を図9に示すように四本接合して一本としてある。角材11の本数や並べ方は前記のものには限られず、所望する柱材の形状や大きさに応じて任意の組合わせとすることが出来る。竹集成板2の積層方法も図9に図示する二層のものに限られず、芯材12の外周を覆うことができる並べ方であれば、所望に応じて、単層や、三層以上や、それ以外の並べ方とすることもできる。
【0034】
上記の各実施形態において、木材3及び角材11に使用する間伐材の木の種類は、建築に使用可能な種類の木であればどのようなものであってもよく、例えば杉、栂、檜等がある。
【0035】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態8)
上記の竹と間伐材との複合集成材50は、所望に応じて、竹と間伐材との複合集成材50を切り出したり、加工したり等することによって、柱材や梁材等の複合集成材を形成することができる。
【0036】
(本発明の複合集成材の製造方法の説明)
本発明の複合集成材の製造方法は各種考えられるが、その一例として次の様な方法がある。なお、ここでは複合集成材を床材とする場合について説明するが、複合集成材が柱材や天井材や壁材等であっても加工の基本的な手順は床材と同様である。本発明の竹材1の原材料としては生えてから五年目の孟宗竹を使用する。生えてから五年目の竹は含水率、糖分の含有率が共に低下するので、密度が高まり弾力性が向上し、かびや虫も発生しにくくなる。以下では孟宗竹を例として説明する。また本発明の木材3の原材料としては、間伐材を用いる。間伐材の木の種類は建築に使用可能な種類の木であればどのようなものであってもよく、例えば杉、栂、檜等、がある。また、異なる種類の間伐材を組合わせて使用することも可能である。
【0037】
(1)原材料加工
1.直径200mm、肉厚10mm以上の、生えてから五年目の新鮮な孟宗竹を検品し(第1回目の検品)、原材料倉庫に収納・保管する。管理体制としては、竹山の伐採権を取得し、原竹の生長年数を記録し、伐採した原竹は直ちに加工する。ここで原竹の直径、肉厚は前記の数値に限定されない。
2.必要な長さに応じて原竹を横方向に切る。(使用設備名称:原竹裁断機)
3.図10(a)に示すように、横方向に切った原竹15を規定寸法の幅に縦方向に切って竹片16を形成する。(使用設備名称:原竹縦割り機)
4.縦方向に切り出して形成した竹片16の皮を剥き、節を取り除き、長方形に加工して竹材1とする。(使用設備名称:四面自動鉋盤)竹片16から竹材1を切り出す方法には、図10(b)に示すように肉厚方向に幅をとって竹材1を切り出す縦挽きと、図10(c)に示すように肉厚方向に厚さをとって竹材1を切り出す横挽きとがある。縦挽きと横挽きとは、所望に応じて使い分けることが可能である。
5.竹材1を水温摂氏70度、濃度30%の次亜塩素酸ソーダ液に60分程度浸漬し(実質的には煮沸するのと同じ)、その後に中和剤に浸漬して漂白、殺菌、防虫、カビ止め等の処理を施す。(使用設備名称:ステンレス製タンク)
6.竹材1を摂氏40度〜60度の設定温度で、1週間低温除湿方式により含水率6〜8%にまで乾燥させる。(使用設備名称:蒸気式乾燥装置)
7.竹材1を保温室内で一定の温度で保温する。(使用設備名称:保温ルーム)
以上1〜7の工程は一日の内に連続して行なうものとする。
8.木材3については間伐材を板目又は柾目に製材して板状にしたり、角材にしたりしておく。この場合、必要なカビ止め処理をはじめとして各種処理をし、更に、所定の湿度まで乾燥させておく。
【0038】
(2)集成材加工
1.前記のように乾燥した竹材1と木材3とを色分け等して2回目の検品作業を行ない、半製品倉庫に保管する。
2.乾燥した竹材1と木材3とを、四隅が直角になるように20mm前後の幅にカットした上で四面が平らになるように鉋をかける。(使用設備名称:四面自動鉋盤)
3.竹材1について、厳重な検品作業(第3回目)を行ない、人体に有害な物質を含まない二液性水性接着剤を竹材1に均一に塗布して数枚を継ぎ合わせする。この時、摂氏110度で210Kg/cm2の圧力を5分間掛けて一枚の竹集成板2を作製する。(使用設備名称:両面自動糊付け機と高周波装置、或は自動投入式で自動糊付け装置付の側圧油圧ホットプレス)
4.前記竹集成板2の両面を研磨して余分な接着剤を落とし、表面を平らにする。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
5.前記竹集成板2を最下層とし、その上に、上下両面に二液性接着剤(前記と同様に人体に有害な化学物質が含まれていない)を均一に塗布した前記木材3を1mm〜5mm程度の隙間を設けて複数枚配置して木材層4を形成する。この木材3の配置方向は下の竹集成板2の竹材1の向きと直交する向きにして配置する。その上に竹集成板2を重ねて最上層とする。その後、摂氏110度、圧力10Kg/cm2 の条件で15分間に亙って加圧処理すると、竹と間伐剤との複合集成材50となる。その後、竹と間伐剤との複合集成材50のたわみを少なくするために冷圧処理をする。(使用設備名称:両面自動糊付け機とブロック用油圧コールドプレス)この場合、竹集成板2が一枚だけでは反りが激しいが、竹集成板2と木材層を3層以上にすると反りが少なくなる。以上1〜6の工程も一日の内に連続して行なうものとする。このようにして成形された竹と間伐剤との複合集成材50は、使用中に水分を含んで膨張し、前記木材層4の木材3間の隙間が塞がれることがある。
【0039】
(3)フローリング加工
1.複合集成材50を規定の幅に縦割りにする。(使用設備名称:リップソー&自動縦丸鋸盤)
2.複合集成材50を規定の長さに横挽きする。(使用設備名称:カットソー&自動縦丸鋸盤)
3.複合集成材50の幅方向両端をサネ切りし、裏面の溝及び表面に鉋をかける。(使用設備名称:七軸モルダー&ユニマット23E)
4.複合集成材50の幅方向両端のサネ切り部分を加工する。(使用設備名称:ダブルテノーナー)
以上(1)〜(3)の工程で素地の複合集成材50が出来上がる。消費者の好みや必要に応じて、加工をここまでで留めて出荷しても良い。
【0040】
(4)1回目塗装
1.前記素地の複合集成材50を#180のサンドペーパー(これは数値が大きくなる程目が細かくなる。)で研磨する(素地研磨)。この工程は、次の塗装の際、塗料の定着を良くするために行なうものである。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
2.下塗りとして、複合集成材50の最上層の表面に一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料を塗装する。(使用設備名称:ロールコーター式塗装ライン)
3.紫外線照射装置により、塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
4.複合集成材50の最下層の表面を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料により、防カビ密閉塗装する。(使用設備名称:ロールコーター式塗装ライン)
5.紫外線照射装置により塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
6.サネ切りの口(四周面)を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料により、防水、防カビ密閉塗装する。(使用設備名称:エアスプレーガン)
7.紫外線照射装置により、塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
【0041】
(5)2回目塗装
1.複合集成材50の塗膜を#240のサンドペーパーで研磨する。この工程も、次の塗装の際に塗料の定着を良くするために行なうものである。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
2.複合集成材50の最上層の表面を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料により塗装する(中塗り)。(使用設備名称:ロールコーター或はフローコーター塗装ライン)
3.紫外線照射装置により塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
【0042】
(6)3回目塗装
1.複合集成材50の塗膜を#400のサンドペーパーにて研磨する。この工程も、次の塗装の際に塗料の定着を良くするために行なうものである。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
2.複合集成材50の最上層の表面を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料で塗装する(上塗り)。(使用設備名称:フローコーター塗装ライン)
3.紫外線照射装置により、塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
この場合の加工色調は所望のものとすることができるが、竹の色調を生かすためにはホワイト又はブラウンとするのが望ましい。いずれの色の場合も艶あり仕上げにすることも、艶無し仕上げにすることもできる。又、複合集成材50は、前記3回目塗装後は硬度3H〜4H程度となり、その表面に傷が付きにくくなる。
【0043】
複合集成材50の仕上げ寸法の一例は、厚さT=15mm、幅W=90mm、長さL=910mm程度とすることができる。長さは455mm、606mm、758mm、910mm、1820mmにすると用途が広がる。勿論これ以外の寸法でも良い。
【0044】
(本発明の複合集成材の耐摩耗試験方法)
本発明の複合集成材の耐摩耗試験は例えば次のようにして行なう。なお、ここでも複合集成材が床材である場合について説明するが、複合集成材が柱材や天井材や壁材等であっても試験の基本的な手順は床材と同様である。
(1)複合集成材の表面に減摩剤を振り掛けた上で、試験機の1つのアーム毎に500gずつ、合計1kgの荷重を掛けてサンドペーパーで複合集成材の表面をこする。
(2)アームの回転数500回毎にサンドペーパーを取替えながら、複合集成材の塗装が取り除かれるまでその表面をこする。
(3)塗装が完全に取り除かれるまでのアームの回転数をチェックして複合集成材の耐摩耗性を調べる。複合集成材の表面の塗装が取り除かれるまでのアームの回転数が500回転以上の場合は家庭用に適し、1000回転以上の場合は体育館や店舗等に適する。
【0045】
(本発明の複合集成材の使用例)
本発明の複合集成材は例えば床材として使用することができる。以下に、床暖房システムと組合わせて床材として使用する場合について図11に基づいて説明する。
【0046】
図11に示すものは厚さ12mm程度の防炎合板を用いた床ベース22に、深さ4mm程度の凹部23を形成し、その凹部23の上に厚さ2〜3mmの断熱材24を敷き、その上にポリエステルフィルムに導電性発熱塗料をコーティングした厚さ1mm程度の面状発熱体25を敷き、更にその上に発明の複合集成材50を敷いてある。面状発熱体25は幅25cm、長さ70cm或は160cmのものが使用されており、図示されていないがリード線が取付けられている。この場合の複合集成材には例えば縦及び横が20cm程度の正方形のものを使用し、それを竹の繊維方向が縦横になる様に交互に配列して全体で市松模様になるようにしてある。複合集成材の配列はこれ以外の配列とすることもできる。
【0047】
また、本発明の複合集成材は、コンクリート床の上に直張りすることもできる。
【0048】
【発明の効果】
本件出願の第1の複合集成材には次のような効果がある。
(1)竹を使用しているので、弾力性や耐久性が木のみの集成材に比べて高く、例えば床材の場合、エアロビクス、バスケット等の激しい運動をする体育館等の床材として使用するのに適する。
(2)竹は脱臭効果があるので汗が付着し易い体育館の床材として使用するのに適する。
(3)木を使用しているので、複合集成材の重量が竹のみの集成材に比べて軽く、建材として使用する場合、持ち運びに要する労力が少なく済み、作業効率が向上する。
(4)また、木と竹を同時に使用して形成しているので、前記の木と竹の長所が同時に発揮される。
(5)原材料に生えてから五年目の竹を用いる場合、弾力性が向上し、かびや虫が発生しにくく、竹独自の風合いが出易い上、若竹を伐採しないので環境破壊につながらない。また、原材料に間伐材を用いるので、複合集成材を軽く形成できるだけでなく、小径で強度の劣る間伐材を有効に活用することができ、成木を伐採しないので環境破壊につながらない。従って、木、竹両面から環境を守ることに資する。
(6)人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤を使用するので、人体に悪影響もなく安心して製造、使用が可能となる。
【0049】
本件出願の第2の複合集成材には、上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)間伐材を板目又は柾目に切り出して細長の板状に形成した木材を幅方向に複数枚並べて配置した木材層を備えたので、間伐材の中でも、特に径が小さすぎる等、従来全く商品価値のなかった間伐材を切り出すことによって複合集成材の材料として利用することができ、幅広い形状、種類の間伐材を有効利用することができる。
(2)最下層に木の一枚ものの当て板を配置したので、木材層との接合がより強固になり、複合集成材全体の強度が増す。
【0050】
本件出願の第3の複合集成材には、上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)木材層が複数枚並べて配置した木材を接着剤で接合した木材集成板であるので、膨張率の低い木を密に接合させて強固な複合集成材を形成することができる。
(2)木材層が複数枚の木材を間隔をあけて配置したものであるので、複合集成材の形成後に木が膨張した場合であっても、複合集成材の変形や破損を軽減することができる。
【0051】
本件出願の第4の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)上下の竹材又は木材の継ぎ目を横にずらして積層するので、上下の竹材又は木材の接合が強固になる。
【0052】
本件出願の第5の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)上下の竹材又は木材の継ぎ目を直交させて積層するので、上下の竹材又は木材の接合が強固になる。
【0053】
本件出願の第6の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)木材層が二層以上積層されているので、より複合集成材を強固に形成することができる。また、木材層が増えるので、厚い複合集成材を、重くすることなく形成することができる。
(2)さらに、二層以上の木材層は継ぎ目又は間隔をずらして配列されているので、木材層同士を強固に接合することができ、複合集成材を強固に形成することができる。
【0054】
本件出願の第7の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)複合集成材のうち、最上層のみ又は最上層と最下層の双方を竹集成板としたので、複合集成材を何層に構成した場合であっても、中間層は木材で構成されるため、複合集成材を軽量に形成することができる。
(2)また、最上層は竹材であるので、複合集成材は軽量であっても、弾力性、耐久性、脱臭効果等の竹の諸効果も効果的に発揮することができる。
(3)床材や柱材等の場合、表面に表れる最上層が竹材であるので、常に竹特有の美観と風合いを楽しむことができる。
【0055】
本件出願の第8の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)最上層の竹集成板を、それより下層の木材又は竹材より幅の広い一枚ものとして形成したので、最上層の竹集成板と下層の木材層又は竹集成板との接着が強固になる。
(2)また、最上層の竹集成板が一枚ものであるため、竹の節目がそろうため、独特の美感を見る者に与えるという効果もある。
【0056】
本件出願の第9の複合集成材には次のような効果がある。
(1)最上層の竹集成板を、竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を交互にあじろ編みにして形成したので、縦、横、いずれの方向への衝撃にも強い複合集成材を形成することができる。
(2)また、この場合も、最上層の竹集成板があじろ編みであるため、篭のような独特の美感を見る者に与えるという効果もある。
(3)また、あじろ編みにする場合、竹材をテープ状とするため、原料の孟宗竹は五年生のもの以外のものも使用でき、種々の竹材を使用することができるので、種々の竹を有効に使用することができる。
【0057】
本件出願の第10の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)複合集成材の配列方向及び長手方向の外周面に、嵌合突部と該嵌合突部を嵌入可能な嵌合凹部を形成したので、床材等の場合、隣接する複合集成材の嵌合突部と嵌合凹部とを嵌合させることにより、多数枚の複合集成材を手軽に連結して敷設することができ、複合集成材同士の連結が容易且つ確実になり、位置ずれもしにくくなる。
【0058】
本件出願の第11の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)最下層の竹集成板又は木材層の底面に凹溝を形成したので、例えば床材や天井板の場合、複合集成材を敷く床や天井が多少凸凹していても水平に敷きやすくなるといった、複合集成材の設置の際に固定がしやすくなる効果がある。
【0059】
本件出願の第12の複合集成材には次のような効果がある。
(1)竹を使用しているので、柱材に適し、弾力性や耐久性が木のみの集成材に比べて高く、エアロビクス、バスケット等の激しい運動をする体育館等の柱材として使用するのに適する。
(2)竹は脱臭効果があるので汗が付着し易い体育館の柱材として使用するのに適する。
(3)木を使用しているので、複合集成材の重量が竹のみの集成材に比べて軽く、建材として使用する場合、持ち運びに要する労力が少なく済み、作業効率が向上する。
(4)また、木と竹を同時に使用して形成しているので、前記の木と竹の長所が同時に発揮される。
(5)原材料に生えてから五年目の竹を用いるので、弾力性が向上し、かびや虫が発生しにくく、竹独自の風合いが出易い上、若竹を伐採しないので環境破壊につながらない。また、原材料に間伐材を用いるので、複合集成材を軽く形成できるだけでなく、小径で強度の劣る間伐材を有効に活用することができ、成木を伐採しないので環境破壊につながらない。従って、木、竹両面から環境を守ることに資する。
(6)人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤を使用するので、人体に悪影響もなく安心して製造、使用が可能となる。
【0060】
本件出願の第13の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)間伐材を製材した木材を複数本集合させたので、間伐材の中でも、特に径が小さすぎる等、従来全く商品価値のなかった間伐材を切り出すことによって複合集成材の材料として利用することができ、幅広い形状、種類の間伐材を有効利用することができる。
【0061】
本件出願の第14の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)間伐材を製材した木材の外側の竹集成板を二層以上積層させたので、複合集成材の表面をより強固に形成することができ、脱臭等の竹特有の効果も有効に発揮させることができる。
【0062】
本件出願の第15の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)複合集成材の最上層又は最上層と最下層の竹材の表面に乾燥することによって硬化する塗料が塗装されているので、見た目に美しい色合いとなり、また、表面が硬化することで日焼けしにくくなり、傷がつきにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の複合集成材の第1の実施形態を示す斜視図、(b)は(a)に示す複合集成材の端面図。
【図2】(a)は本発明の複合集成材の第1の実施形態の他の例を示す斜視図、(b)は(a)に示す複合集成材の端面図。
【図3】(a)は本発明の複合集成材の第4の実施形態の他の例を示す斜視図、(b)は(a)に示す複合集成材の端面図。
【図4】(a)は本発明の複合集成材の第4の実施形態を示す一部欠きの斜視図、(b)は(a)のX−X断面図。
【図5】本発明の複合集成材の第2の実施形態を示す斜視図。
【図6】本発明の複合集成材の第3の実施形態を示す斜視図。
【図7】本発明の複合集成材の第5の実施形態を示す平面図。
【図8】本発明の複合集成材の第6の実施形態を示す斜視図。
【図9】本発明の複合集成材の第7の実施形態を示す端面斜視図。
【図10】(a)、(b)(c)は本発明の複合集成材に使用される竹材を孟宗竹から取り出す場合の説明図。
【図11】本発明の複合集成材を床暖房システムと組み合わせて使用した床構造の断面側面図。
【符号の説明】
1 竹材
2 竹集成板
3 木材
4 木材層
7 凹溝
8 嵌合突部
9 嵌合凹部
10 外周面
30 竹製編材
50 複合集成材
【発明の属する技術分野】
本発明は竹と間伐材との複合材に関するものであり、五年生(生えてから五年目)の竹から切り出した竹材と、間伐材から切り出した木材とを組み合わせた竹材と間伐材の複合集成材であって、建築物の床材、壁材、天井材、柱等の建築用内外材料、家具用面材、芯材等に使用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、床材、壁材、柱等の建築材には各種のものがあり、天然の木材、合板、集成材等がある。集成材にも各種形状、構造のものがあり、木を利用したものに限らず竹を利用した集成材もある(特許文献1参照)。竹には、竹特有の美観と風合いがあり、体裁が良く、伸縮性が少なく、耐久性、強靭性に優れ、脱臭効果も高いという利点がある。特に、五年生の竹が建築材に適するとしてよく用いられている。木の場合は古くから建築材として用いられているが、建築材等の材料とする木材にも、材料の採りやすさ、強度等の面から、十分に成長した成木が用いられることが多い。
【0003】
【特許文献1】
特開平2000−291236号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の建築材には、集成材の場合、その構成は木材のみ又は竹材のみであって、木材と竹材の両方を組み合わせて、両者の利点を利用したものは無かった。特に、木材による集成材の場合、通常は十分に成長した成木が用いられることが多く、間伐材は小径であって強度の点で成木に劣るため、用いられることはほとんどなかった。このため、間伐材の活用が求められているにも拘わらず、十分な利用がなされていないのが現状であった。また、竹材だけを使用した集成材の場合、竹の高い密度がために、集成材が重くなるという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、竹材と木材の両方の長所を有効利用し、特に木材として間伐材を利用して、間伐剤を有効活用することにある。
【0006】
本件出願の請求項1記載の竹と間伐材との複合集成材は、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接合した竹集成板と、間伐材を板状にした木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成したことを特徴とするものである。
【0007】
本件出願の請求項2記載の竹と間伐材との複合集成材は、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板と、間伐材を板目又は柾目に切り出して細長の板状に形成した木材を幅方向に複数枚並べて配置した木材層と、木材層の下に配置した当て板とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。
【0008】
本件出願の請求項3記載の竹と間伐材との複合集成材は、前記した竹と間伐材との複合集成材において、木材層が、複数枚並べて配置した木材を接着剤で接合した木材集成板であるか、又は、複数枚の木材を間隔をあけて配置したものである。
【0009】
本件出願の竹と間伐材との複合集成材は次のようにすることが出来る。竹集成板と木材層とを夫々の継ぎ目又は配列間隔を横にずらして積層すること。竹集成板と木材層とを直交して積層すること。木材層を二層以上積層し、二層以上の木材層の継ぎ目又は間隔をずらして配列すること。最上層のみ又は最上層と最下層の双方を竹集成板とすること。最上層の竹集成板をそれより下層の木材又は竹材より幅の広い一枚ものとすること。
【0010】
本件出願の他の竹と間伐材との複合集成材は、孟宗竹から取り出したテープ状の竹材をあじろ編みした竹製編材と、間伐材を板状に成形した木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。本件出願の竹と間伐材との複合集成材は次のようにすることも出来る。複合集成材の外周面に同外周面よりも外側に突出する嵌合突部を形成し、竹材の外周面のうち嵌合突部が形成された外周面と異なる外周面に、その外周面よりも内側に窪んで他の複合集成材の嵌合突部を嵌入可能な嵌合凹部を形成すること。最下層の底面に凹溝を形成すること。
【0011】
本件出願の他の竹と間伐材との複合集成材は、間伐材を製材した木材の外周を、孟宗竹を横挽き又は縦挽きして板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板で囲い、その木材と竹集成板とを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。本件出願の竹と間伐材との複合集成材は次のようにすることも出来る。間伐材を製材した木材が複数本集合すること。間伐材を製材した木材の外側の竹集成板が二層以上積層すること。
【0012】
本件出願の他の竹と間伐材との複合集成材は、前記した竹と間伐材との複合集成材において、最上層、又は最上層と最下層の両層、又は外周層の竹材の表面に塗料を塗装したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態1)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の実施形態の一例を図1(a)(b)を参照して説明する。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の寸法は、用途に応じて選択できるが、図1に示すものは、幅900mm、長さ1800mmのサイズとしたものであり、そのままのサイズで床材や壁材や天井材に使用したり、それを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。図1(a)(b)の竹と間伐材との複合集成材50は、細長の竹材1をその幅方向に二枚以上並べて接合した竹集成板2を最上層と最下層とに備え、その間に間伐材を利用した木材層4が配置され、積層された竹集成板2と木材層4の積層重合部6を人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着してある。人体に有害な化学物質には、例えばホルマリン等がある。さらに、本発明で使用する接着剤は、WHO(世界保健機関)の規格に合致した接着剤であることが望ましい。
【0014】
前記竹集成板2は生えてから五年目の孟宗竹を横挽きと縦挽きして厚さ数mm、幅数cmの細長の方形板状に形成した竹材1を、後述するようにかび止め処理した後、図1(b)に示すように同竹材1の幅方向に二枚以上並べ、竹材1の側面に接着剤を塗布して竹材1の並んだ方向に加圧接着して一枚の竹集成板2を形成したものである。原材料の孟宗竹には生えてから五年目のものを用いることが望ましい。生えてから四年目までの孟宗竹は含水率、糖分の含有率が高く、変形やかびの発生の原因となり、六年目以降の孟宗竹は、密度が下がって強度等に問題が発生し易いところ、五年目の孟宗竹は含水率、糖分の含有率が共に低下して、密度が高まり弾力性が向上し、かびや虫も発生しにくいためである。
【0015】
前記木材層4は間伐材を板目と柾目とに切り出して厚さ数mm、幅数cmの細長の方形板状に形成した木材3を、後述するようにかび止め処理した後、図1(b)に示すように竹集成板2の長手方向に二枚以上並べて直交させて配置してある。間伐材の木の種類は任意であって、所望に応じて一種の間伐材を用いることも、数種の間伐材を組み合わせて用いることも可能である。木材層4の木材3は竹と間伐材との複合集成材50とした後の膨張を考慮して隙間をあけて配置して、木材層4が膨張すると隣接する木材3間の隙間が塞がれるようにしてある。
【0016】
図2に示す竹と間伐材との複合集成板50は最上層と最下層を前記竹集成板2とし、中間層に前記木材3を並べて配置して人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着した接着剤で接着した木材層4を配置し、上下の竹集成板2と木材層4の継ぎ目5をずらして積層し、それらの積層重合部6を人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着してある。本実施形態では、最上層の竹集成板2の竹材1はいずれも、竹の節目模様(表皮側)が表面になるように積層されている。
【0017】
本実施形態では、竹と間伐材との複合集成材50の形成に使用する竹材1及び木材3の寸法、集成板を形成する竹材1及び木材3の枚数、竹集成板2、木材層4の積層数等は任意に選択することができる。竹と間伐材との複合集成材50は上下の竹材又は木材の継ぎ目5を直交させて積層するものに限らず、図2(a)(b)に示すように、上下の竹材又は木材の継ぎ目5をずらして積層することもできる。使用する複数枚の竹材1及び木材3は全て同じ寸法のものでも異なる寸法のものでもよい。
【0018】
この実施形態の竹と間伐材との複合集成材50では、竹と間伐材との複合集成材50の中間層は、間伐材を方形板状に製材した木材3を幅方向に二枚以上並べた木材層4としてあるが、中間層はこれには限らず、間伐材を横挽き又は縦挽きして竹集成材2と同様の幅、長さ、厚さとした一枚の板材とすることもできる。その場合は中間層が一枚ものの板材であるため、最上層と最下層の竹集成板の接着が強固になる。
【0019】
この実施形態の竹と間伐材との複合集成材50では、最下層に竹集成板2を用いてあるが、用途や使用目的に合わせて最下層を木材層4とし、最上層のみに竹集成板2を用いることもできる。
【0020】
竹と間伐材との複合集成材50の形成方法は各種考えられる。例えば、竹材1の側面と木材3の側面とに接着剤を塗布し、その竹材1と木材3とを上下に重ねながら横に並べて、竹材1と木材3の積層重合部6を一枚づつ接着すると共に、横に並べた竹材1の側面同士、木材3の側面同士を一枚づつ接着する方法とか、前記のように重ねながら並べた竹材1と木材3をまとめて加圧接着する方法がある。その場合も、接着剤は人体に有害な化学物質が含まれていないものを用いる。
【0021】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態2)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の他の実施形態を図5を参照して説明する。この実施形態の竹と間伐材との複合集成材50も床材や壁材、或いは家具の面材等として使用するのに適するものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の寸法も、前記実施形態1と同様に用途に応じて選択できるが、図5に示すものは、幅900mm、長さ1800mmのサイズとしたものであり、そのままのサイズで床材や壁材や天井材に使用したり、それを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の基本的構成については前記実施形態1に記載の複合集成材50と共通するが、図5に示すように、最上層及び最下層の竹集成板2の部分において実施形態1とは異なる。図5では最上層及び最下層が中間層の木材3よりも幅の広い1枚ものの竹板1となっている。この竹板1は幅の広い一枚ものの板であるので、竹の節等にばらつきがなく、竹特有の美感と風合いを十分に発揮する。また、本実施形態においては、図5には図示していないが、所望に応じて、最上層の竹集成板2のみを幅の広い1枚ものの竹板1とすることもできる。
【0022】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態3)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の第3の実施形態を図6を参照して説明する。本実施形態の複合集成材50も床材とか壁材、或いは家具の表材等として使用するのに適するものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50の寸法も、前記実施形態1と同様に用途に応じて選択できるが、図6に示すものは、幅900mm、長さ1800mmのサイズとしたものであり、そのままのサイズで床材や壁材や天井材に使用したり、それを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。本発明の竹と間伐材との複合集成材50も基本的構成については前記実施形態1の竹と間伐材との複合集成材50と共通するが、図6に示すように、最上層及び最下層の竹集成板2が実施形態1と異なる。図6の最上層及び最下層は複数本のテープ状の竹材1をあじろ編みした竹製編材30としてある。あじろ編みは、幅約1.5cm、厚さ約0.3mm程度のテープ状の竹材1を斜め又は縦横に編む編み方である。竹製編材30があじろ編みになっているので竹細工的な美感と風合いを発揮するばかりでなく、あじろ編み特有のしなり、可撓性といった特性が得られる。あじろ編みに用いる竹材1はテープ状に成形するため、原材料として使用する孟宗竹は、五年生のもの以外のものでもよく、五年生のものと同様に使用することができる。本実施形態におけるあじろ編みは、上記の他にも種々の編み方が可能であり、例えば、テープ状の竹材1を二本並列に並べて、二本ずつ編んだものや、テープ状の竹材1を二本置きに斜め又は縦横に編んだものとすること等も可能である。また、テープ状の竹材1の寸法は、上記のものに限られず、所望の幅及び厚さとすることができる。また、竹製編材30は、図7に示すように、複数枚重ねて積層することも可能である。
【0023】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態4)
本発明の複合集成材の他の実施形態を、図3を参照して説明する。図3の竹と間伐材との複合集成材50は、前記複合集成材の実施形態1に記載の竹と間伐材との複合集成材50から切り出したものであり、その寸法は、用途に応じて選択できるが、図3に示すものは幅90mm、長さ910mmに形成されている。
【0024】
本実施形態の竹と間伐材との複合集成材50は、最上層の竹集成板2の表面に、塗料による塗装仕上げが施されている。この塗装仕上げは最上層の竹集成板2の竹材1の表面を研磨した後に行なうのが良い。この塗装には、乾燥によって硬化する塗料として任意の種類の塗料を使用することができるが、例えば一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料や、二液性硬化型ウレタン樹脂塗料等を使用することができる。
【0025】
図3(b)に示すように最下層の竹集成板2の底面には凹溝7が形成されている。この凹溝7を形成することにより、それを敷く床が多少凸凹していても水平に敷き易くなる。また、床に敷設した後は凹溝7が通気路となり、通気性が良くなって、竹材1にかびが生えにくくなる。
【0026】
図3の竹と間伐材との複合集成材50はその外周面10のうち、竹材1の配列方向の外周面10に、その外周面10よりも外側に突出する嵌合突部8を形成し、反対側の外周面10にその外周面10より内側に窪んで他の複合集成材の嵌合突部8を嵌入可能な嵌合凹部9を形成し、更に、竹材1の長手方向一端の外周面10にも嵌合凹部9を形成してある。嵌合突部8と嵌合凹部9の数や形成する位置は図示したものに限らず、例えば、竹と間伐材との複合集成材50の二辺に嵌合凹部9を形成する等しても良い。嵌合突部8と嵌合凹部9は、後述するサネ切り加工によると形成し易い。
【0027】
本実施形態では、竹と間伐材との複合集成材50は、前記実施形態1の竹と間伐材との複合集成材50から任意の形状に切り出して形成したが、複合集成材の形成方法はこれには限られず、所望の複合集成材が、竹と間伐材との複合集成材50よりも大きい場合は複合集成材50を貼り合わせたり組み合わせたりしてして形成すること等もできる。また、例えば壁材や天井材等として使用する場合、竹と間伐材との複合集成材50は特に切ったり加工したりする必要もなく、そのまま使用可能である場合もある。
【0028】
図4に示す竹と間伐材との複合集成材50には、床に釘を打ち込んで床に固定するための釘孔13があけられている。釘孔13は嵌合突部8から外側に向けて斜め下向きに開けてある。釘孔13の数、間隔は竹と間伐材との複合集成材50の長さにもよるが、例えば、切り出した竹と間伐材との複合集成材50の長さが910mmの時は、290mm間隔で3個形成するのが、釘打ち作業の面からも、安定性の面からも望ましい。釘孔13は必ずしも必要ではない。
【0029】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態5)
本発明の複合集成材の他の実施形態を、図7を参照して説明する。図7の竹と間伐材との複合集成材50は、前記実施形態4と同様に、前記複合集成材の実施形態2に記載の竹と間伐材との複合集成材50から切り出したものであり、その寸法は、用途に応じて選択できるが、図7に示すものは幅90mm、長さ910mmに形成されている。なお、本実施形態の竹と間伐材との複合集成材50は、基本的構成については前記実施形態4に記載の複合集成材50に共通する。
【0030】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態6)
本発明の複合集成材の他の実施形態を、図8を参照して説明する。図8の竹と間伐材との複合集成材50は、前記実施形態4と同様に、前記実施形態3に記載の竹と間伐材との複合集成材50から切り出したものであり、その寸法は、用途に応じて選択できるが、図8に示すものは幅90mm、長さ910mmに形成されている。なお、本実施形態の竹と間伐材との複合集成材50は、基本的構成については前記実施形態4に記載の複合集成材50に共通する。
【0031】
実施形態4〜6に示す竹と間伐材との複合集成材の場合、最下層の竹集成板2又は木材層4の裏面にシート状の消音材14を貼り付けることもできる。消音材は汎用されているものとか、それらを改良したどのような消音材であってもよい。消音材を張り付けた竹と間伐材との複合集成材の場合は二階の床材に使用するのに適し、二階の床材に使用すると階下に音が響きにくくなる。
【0032】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態7)
本発明の竹と間伐材との複合集成材の実施形態の一例を図9を参照して説明する。本発明の竹と間伐材との複合集成材は図9に示すように角柱状に成形したものであって、その寸法は用途に応じて選択でき、そのままのサイズで柱材や梁材に使用したり、それらを所望のサイズに切断して使用したりすることができるものである。この竹と間伐材との複合集成材50は間伐材を製材し、後述するようにかび止め処理した角材11を四本組み合わせて接着して芯材12とし、その芯材12の外周面に、竹集成板2を二枚ずつ積層し、その積層重合部6を人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したものである。竹集成板2は前記の竹集成板と同様に竹材1を二枚以上並べて接合したものである。
【0033】
前記芯材12は間伐材を製材して断面数cm平方の正方形の角棒状に形成した角材11を図9に示すように四本接合して一本としてある。角材11の本数や並べ方は前記のものには限られず、所望する柱材の形状や大きさに応じて任意の組合わせとすることが出来る。竹集成板2の積層方法も図9に図示する二層のものに限られず、芯材12の外周を覆うことができる並べ方であれば、所望に応じて、単層や、三層以上や、それ以外の並べ方とすることもできる。
【0034】
上記の各実施形態において、木材3及び角材11に使用する間伐材の木の種類は、建築に使用可能な種類の木であればどのようなものであってもよく、例えば杉、栂、檜等がある。
【0035】
(竹と間伐材との複合集成材の実施形態8)
上記の竹と間伐材との複合集成材50は、所望に応じて、竹と間伐材との複合集成材50を切り出したり、加工したり等することによって、柱材や梁材等の複合集成材を形成することができる。
【0036】
(本発明の複合集成材の製造方法の説明)
本発明の複合集成材の製造方法は各種考えられるが、その一例として次の様な方法がある。なお、ここでは複合集成材を床材とする場合について説明するが、複合集成材が柱材や天井材や壁材等であっても加工の基本的な手順は床材と同様である。本発明の竹材1の原材料としては生えてから五年目の孟宗竹を使用する。生えてから五年目の竹は含水率、糖分の含有率が共に低下するので、密度が高まり弾力性が向上し、かびや虫も発生しにくくなる。以下では孟宗竹を例として説明する。また本発明の木材3の原材料としては、間伐材を用いる。間伐材の木の種類は建築に使用可能な種類の木であればどのようなものであってもよく、例えば杉、栂、檜等、がある。また、異なる種類の間伐材を組合わせて使用することも可能である。
【0037】
(1)原材料加工
1.直径200mm、肉厚10mm以上の、生えてから五年目の新鮮な孟宗竹を検品し(第1回目の検品)、原材料倉庫に収納・保管する。管理体制としては、竹山の伐採権を取得し、原竹の生長年数を記録し、伐採した原竹は直ちに加工する。ここで原竹の直径、肉厚は前記の数値に限定されない。
2.必要な長さに応じて原竹を横方向に切る。(使用設備名称:原竹裁断機)
3.図10(a)に示すように、横方向に切った原竹15を規定寸法の幅に縦方向に切って竹片16を形成する。(使用設備名称:原竹縦割り機)
4.縦方向に切り出して形成した竹片16の皮を剥き、節を取り除き、長方形に加工して竹材1とする。(使用設備名称:四面自動鉋盤)竹片16から竹材1を切り出す方法には、図10(b)に示すように肉厚方向に幅をとって竹材1を切り出す縦挽きと、図10(c)に示すように肉厚方向に厚さをとって竹材1を切り出す横挽きとがある。縦挽きと横挽きとは、所望に応じて使い分けることが可能である。
5.竹材1を水温摂氏70度、濃度30%の次亜塩素酸ソーダ液に60分程度浸漬し(実質的には煮沸するのと同じ)、その後に中和剤に浸漬して漂白、殺菌、防虫、カビ止め等の処理を施す。(使用設備名称:ステンレス製タンク)
6.竹材1を摂氏40度〜60度の設定温度で、1週間低温除湿方式により含水率6〜8%にまで乾燥させる。(使用設備名称:蒸気式乾燥装置)
7.竹材1を保温室内で一定の温度で保温する。(使用設備名称:保温ルーム)
以上1〜7の工程は一日の内に連続して行なうものとする。
8.木材3については間伐材を板目又は柾目に製材して板状にしたり、角材にしたりしておく。この場合、必要なカビ止め処理をはじめとして各種処理をし、更に、所定の湿度まで乾燥させておく。
【0038】
(2)集成材加工
1.前記のように乾燥した竹材1と木材3とを色分け等して2回目の検品作業を行ない、半製品倉庫に保管する。
2.乾燥した竹材1と木材3とを、四隅が直角になるように20mm前後の幅にカットした上で四面が平らになるように鉋をかける。(使用設備名称:四面自動鉋盤)
3.竹材1について、厳重な検品作業(第3回目)を行ない、人体に有害な物質を含まない二液性水性接着剤を竹材1に均一に塗布して数枚を継ぎ合わせする。この時、摂氏110度で210Kg/cm2の圧力を5分間掛けて一枚の竹集成板2を作製する。(使用設備名称:両面自動糊付け機と高周波装置、或は自動投入式で自動糊付け装置付の側圧油圧ホットプレス)
4.前記竹集成板2の両面を研磨して余分な接着剤を落とし、表面を平らにする。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
5.前記竹集成板2を最下層とし、その上に、上下両面に二液性接着剤(前記と同様に人体に有害な化学物質が含まれていない)を均一に塗布した前記木材3を1mm〜5mm程度の隙間を設けて複数枚配置して木材層4を形成する。この木材3の配置方向は下の竹集成板2の竹材1の向きと直交する向きにして配置する。その上に竹集成板2を重ねて最上層とする。その後、摂氏110度、圧力10Kg/cm2 の条件で15分間に亙って加圧処理すると、竹と間伐剤との複合集成材50となる。その後、竹と間伐剤との複合集成材50のたわみを少なくするために冷圧処理をする。(使用設備名称:両面自動糊付け機とブロック用油圧コールドプレス)この場合、竹集成板2が一枚だけでは反りが激しいが、竹集成板2と木材層を3層以上にすると反りが少なくなる。以上1〜6の工程も一日の内に連続して行なうものとする。このようにして成形された竹と間伐剤との複合集成材50は、使用中に水分を含んで膨張し、前記木材層4の木材3間の隙間が塞がれることがある。
【0039】
(3)フローリング加工
1.複合集成材50を規定の幅に縦割りにする。(使用設備名称:リップソー&自動縦丸鋸盤)
2.複合集成材50を規定の長さに横挽きする。(使用設備名称:カットソー&自動縦丸鋸盤)
3.複合集成材50の幅方向両端をサネ切りし、裏面の溝及び表面に鉋をかける。(使用設備名称:七軸モルダー&ユニマット23E)
4.複合集成材50の幅方向両端のサネ切り部分を加工する。(使用設備名称:ダブルテノーナー)
以上(1)〜(3)の工程で素地の複合集成材50が出来上がる。消費者の好みや必要に応じて、加工をここまでで留めて出荷しても良い。
【0040】
(4)1回目塗装
1.前記素地の複合集成材50を#180のサンドペーパー(これは数値が大きくなる程目が細かくなる。)で研磨する(素地研磨)。この工程は、次の塗装の際、塗料の定着を良くするために行なうものである。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
2.下塗りとして、複合集成材50の最上層の表面に一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料を塗装する。(使用設備名称:ロールコーター式塗装ライン)
3.紫外線照射装置により、塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
4.複合集成材50の最下層の表面を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料により、防カビ密閉塗装する。(使用設備名称:ロールコーター式塗装ライン)
5.紫外線照射装置により塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
6.サネ切りの口(四周面)を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料により、防水、防カビ密閉塗装する。(使用設備名称:エアスプレーガン)
7.紫外線照射装置により、塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
【0041】
(5)2回目塗装
1.複合集成材50の塗膜を#240のサンドペーパーで研磨する。この工程も、次の塗装の際に塗料の定着を良くするために行なうものである。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
2.複合集成材50の最上層の表面を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料により塗装する(中塗り)。(使用設備名称:ロールコーター或はフローコーター塗装ライン)
3.紫外線照射装置により塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
【0042】
(6)3回目塗装
1.複合集成材50の塗膜を#400のサンドペーパーにて研磨する。この工程も、次の塗装の際に塗料の定着を良くするために行なうものである。(使用設備名称:ワイドベルトサンダー)
2.複合集成材50の最上層の表面を一液型ポリウレタン系UV硬化型樹脂塗料又は二液性硬化型ウレタン樹脂塗料で塗装する(上塗り)。(使用設備名称:フローコーター塗装ライン)
3.紫外線照射装置により、塗料を瞬間的に硬化させる。(使用設備名称:紫外線照射機)
この場合の加工色調は所望のものとすることができるが、竹の色調を生かすためにはホワイト又はブラウンとするのが望ましい。いずれの色の場合も艶あり仕上げにすることも、艶無し仕上げにすることもできる。又、複合集成材50は、前記3回目塗装後は硬度3H〜4H程度となり、その表面に傷が付きにくくなる。
【0043】
複合集成材50の仕上げ寸法の一例は、厚さT=15mm、幅W=90mm、長さL=910mm程度とすることができる。長さは455mm、606mm、758mm、910mm、1820mmにすると用途が広がる。勿論これ以外の寸法でも良い。
【0044】
(本発明の複合集成材の耐摩耗試験方法)
本発明の複合集成材の耐摩耗試験は例えば次のようにして行なう。なお、ここでも複合集成材が床材である場合について説明するが、複合集成材が柱材や天井材や壁材等であっても試験の基本的な手順は床材と同様である。
(1)複合集成材の表面に減摩剤を振り掛けた上で、試験機の1つのアーム毎に500gずつ、合計1kgの荷重を掛けてサンドペーパーで複合集成材の表面をこする。
(2)アームの回転数500回毎にサンドペーパーを取替えながら、複合集成材の塗装が取り除かれるまでその表面をこする。
(3)塗装が完全に取り除かれるまでのアームの回転数をチェックして複合集成材の耐摩耗性を調べる。複合集成材の表面の塗装が取り除かれるまでのアームの回転数が500回転以上の場合は家庭用に適し、1000回転以上の場合は体育館や店舗等に適する。
【0045】
(本発明の複合集成材の使用例)
本発明の複合集成材は例えば床材として使用することができる。以下に、床暖房システムと組合わせて床材として使用する場合について図11に基づいて説明する。
【0046】
図11に示すものは厚さ12mm程度の防炎合板を用いた床ベース22に、深さ4mm程度の凹部23を形成し、その凹部23の上に厚さ2〜3mmの断熱材24を敷き、その上にポリエステルフィルムに導電性発熱塗料をコーティングした厚さ1mm程度の面状発熱体25を敷き、更にその上に発明の複合集成材50を敷いてある。面状発熱体25は幅25cm、長さ70cm或は160cmのものが使用されており、図示されていないがリード線が取付けられている。この場合の複合集成材には例えば縦及び横が20cm程度の正方形のものを使用し、それを竹の繊維方向が縦横になる様に交互に配列して全体で市松模様になるようにしてある。複合集成材の配列はこれ以外の配列とすることもできる。
【0047】
また、本発明の複合集成材は、コンクリート床の上に直張りすることもできる。
【0048】
【発明の効果】
本件出願の第1の複合集成材には次のような効果がある。
(1)竹を使用しているので、弾力性や耐久性が木のみの集成材に比べて高く、例えば床材の場合、エアロビクス、バスケット等の激しい運動をする体育館等の床材として使用するのに適する。
(2)竹は脱臭効果があるので汗が付着し易い体育館の床材として使用するのに適する。
(3)木を使用しているので、複合集成材の重量が竹のみの集成材に比べて軽く、建材として使用する場合、持ち運びに要する労力が少なく済み、作業効率が向上する。
(4)また、木と竹を同時に使用して形成しているので、前記の木と竹の長所が同時に発揮される。
(5)原材料に生えてから五年目の竹を用いる場合、弾力性が向上し、かびや虫が発生しにくく、竹独自の風合いが出易い上、若竹を伐採しないので環境破壊につながらない。また、原材料に間伐材を用いるので、複合集成材を軽く形成できるだけでなく、小径で強度の劣る間伐材を有効に活用することができ、成木を伐採しないので環境破壊につながらない。従って、木、竹両面から環境を守ることに資する。
(6)人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤を使用するので、人体に悪影響もなく安心して製造、使用が可能となる。
【0049】
本件出願の第2の複合集成材には、上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)間伐材を板目又は柾目に切り出して細長の板状に形成した木材を幅方向に複数枚並べて配置した木材層を備えたので、間伐材の中でも、特に径が小さすぎる等、従来全く商品価値のなかった間伐材を切り出すことによって複合集成材の材料として利用することができ、幅広い形状、種類の間伐材を有効利用することができる。
(2)最下層に木の一枚ものの当て板を配置したので、木材層との接合がより強固になり、複合集成材全体の強度が増す。
【0050】
本件出願の第3の複合集成材には、上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)木材層が複数枚並べて配置した木材を接着剤で接合した木材集成板であるので、膨張率の低い木を密に接合させて強固な複合集成材を形成することができる。
(2)木材層が複数枚の木材を間隔をあけて配置したものであるので、複合集成材の形成後に木が膨張した場合であっても、複合集成材の変形や破損を軽減することができる。
【0051】
本件出願の第4の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)上下の竹材又は木材の継ぎ目を横にずらして積層するので、上下の竹材又は木材の接合が強固になる。
【0052】
本件出願の第5の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)上下の竹材又は木材の継ぎ目を直交させて積層するので、上下の竹材又は木材の接合が強固になる。
【0053】
本件出願の第6の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)木材層が二層以上積層されているので、より複合集成材を強固に形成することができる。また、木材層が増えるので、厚い複合集成材を、重くすることなく形成することができる。
(2)さらに、二層以上の木材層は継ぎ目又は間隔をずらして配列されているので、木材層同士を強固に接合することができ、複合集成材を強固に形成することができる。
【0054】
本件出願の第7の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)複合集成材のうち、最上層のみ又は最上層と最下層の双方を竹集成板としたので、複合集成材を何層に構成した場合であっても、中間層は木材で構成されるため、複合集成材を軽量に形成することができる。
(2)また、最上層は竹材であるので、複合集成材は軽量であっても、弾力性、耐久性、脱臭効果等の竹の諸効果も効果的に発揮することができる。
(3)床材や柱材等の場合、表面に表れる最上層が竹材であるので、常に竹特有の美観と風合いを楽しむことができる。
【0055】
本件出願の第8の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)最上層の竹集成板を、それより下層の木材又は竹材より幅の広い一枚ものとして形成したので、最上層の竹集成板と下層の木材層又は竹集成板との接着が強固になる。
(2)また、最上層の竹集成板が一枚ものであるため、竹の節目がそろうため、独特の美感を見る者に与えるという効果もある。
【0056】
本件出願の第9の複合集成材には次のような効果がある。
(1)最上層の竹集成板を、竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を交互にあじろ編みにして形成したので、縦、横、いずれの方向への衝撃にも強い複合集成材を形成することができる。
(2)また、この場合も、最上層の竹集成板があじろ編みであるため、篭のような独特の美感を見る者に与えるという効果もある。
(3)また、あじろ編みにする場合、竹材をテープ状とするため、原料の孟宗竹は五年生のもの以外のものも使用でき、種々の竹材を使用することができるので、種々の竹を有効に使用することができる。
【0057】
本件出願の第10の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)複合集成材の配列方向及び長手方向の外周面に、嵌合突部と該嵌合突部を嵌入可能な嵌合凹部を形成したので、床材等の場合、隣接する複合集成材の嵌合突部と嵌合凹部とを嵌合させることにより、多数枚の複合集成材を手軽に連結して敷設することができ、複合集成材同士の連結が容易且つ確実になり、位置ずれもしにくくなる。
【0058】
本件出願の第11の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)最下層の竹集成板又は木材層の底面に凹溝を形成したので、例えば床材や天井板の場合、複合集成材を敷く床や天井が多少凸凹していても水平に敷きやすくなるといった、複合集成材の設置の際に固定がしやすくなる効果がある。
【0059】
本件出願の第12の複合集成材には次のような効果がある。
(1)竹を使用しているので、柱材に適し、弾力性や耐久性が木のみの集成材に比べて高く、エアロビクス、バスケット等の激しい運動をする体育館等の柱材として使用するのに適する。
(2)竹は脱臭効果があるので汗が付着し易い体育館の柱材として使用するのに適する。
(3)木を使用しているので、複合集成材の重量が竹のみの集成材に比べて軽く、建材として使用する場合、持ち運びに要する労力が少なく済み、作業効率が向上する。
(4)また、木と竹を同時に使用して形成しているので、前記の木と竹の長所が同時に発揮される。
(5)原材料に生えてから五年目の竹を用いるので、弾力性が向上し、かびや虫が発生しにくく、竹独自の風合いが出易い上、若竹を伐採しないので環境破壊につながらない。また、原材料に間伐材を用いるので、複合集成材を軽く形成できるだけでなく、小径で強度の劣る間伐材を有効に活用することができ、成木を伐採しないので環境破壊につながらない。従って、木、竹両面から環境を守ることに資する。
(6)人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤を使用するので、人体に悪影響もなく安心して製造、使用が可能となる。
【0060】
本件出願の第13の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)間伐材を製材した木材を複数本集合させたので、間伐材の中でも、特に径が小さすぎる等、従来全く商品価値のなかった間伐材を切り出すことによって複合集成材の材料として利用することができ、幅広い形状、種類の間伐材を有効利用することができる。
【0061】
本件出願の第14の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)間伐材を製材した木材の外側の竹集成板を二層以上積層させたので、複合集成材の表面をより強固に形成することができ、脱臭等の竹特有の効果も有効に発揮させることができる。
【0062】
本件出願の第15の複合集成材には上記のものに加えて次のような効果がある。
(1)複合集成材の最上層又は最上層と最下層の竹材の表面に乾燥することによって硬化する塗料が塗装されているので、見た目に美しい色合いとなり、また、表面が硬化することで日焼けしにくくなり、傷がつきにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の複合集成材の第1の実施形態を示す斜視図、(b)は(a)に示す複合集成材の端面図。
【図2】(a)は本発明の複合集成材の第1の実施形態の他の例を示す斜視図、(b)は(a)に示す複合集成材の端面図。
【図3】(a)は本発明の複合集成材の第4の実施形態の他の例を示す斜視図、(b)は(a)に示す複合集成材の端面図。
【図4】(a)は本発明の複合集成材の第4の実施形態を示す一部欠きの斜視図、(b)は(a)のX−X断面図。
【図5】本発明の複合集成材の第2の実施形態を示す斜視図。
【図6】本発明の複合集成材の第3の実施形態を示す斜視図。
【図7】本発明の複合集成材の第5の実施形態を示す平面図。
【図8】本発明の複合集成材の第6の実施形態を示す斜視図。
【図9】本発明の複合集成材の第7の実施形態を示す端面斜視図。
【図10】(a)、(b)(c)は本発明の複合集成材に使用される竹材を孟宗竹から取り出す場合の説明図。
【図11】本発明の複合集成材を床暖房システムと組み合わせて使用した床構造の断面側面図。
【符号の説明】
1 竹材
2 竹集成板
3 木材
4 木材層
7 凹溝
8 嵌合突部
9 嵌合凹部
10 外周面
30 竹製編材
50 複合集成材
Claims (15)
- 孟宗竹を横挽き又は縦挽きして板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接合した竹集成板と、間伐材を板状にした木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成したことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 孟宗竹を横挽き又は縦挽きして板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板と、間伐材を板目又は柾目に切り出して細長の板状に形成した木材を幅方向に複数枚並べて配置した木材層と、木材層の下に配置した当て板とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着して形成したことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1又は請求項2に記載の竹と間伐材との複合集成材において、木材層は複数枚並べて配置した木材を接着剤で接合した木材集成板であるか、又は、複数枚の木材を間隔をあけて配置したものであることを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、竹集成板と木材層とは夫々の継ぎ目又は配列間隔を横にずらして積層されたことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、竹集成板と木材層とは直交して積層されたことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、木材層が二層以上積層され、二層以上の木材層は継ぎ目又は間隔をずらして配列されたことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、最上層のみ又は最上層と最下層の双方が竹集成板であることを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、最上層の竹集成板を、それより下層の木材又は竹材より幅の広い一枚ものとして形成したことを特徴とする複合集成材。
- 孟宗竹から取り出した細長のテープ状の竹材をあじろ編みした竹製編材と、間伐材を板状に成形した木材とを積層し、それらを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、外周面に同外周面よりも外側に突出する嵌合突部を形成し、竹材の外周面のうち嵌合突部が形成された外周面と異なる外周面に、その外周面よりも内側に窪んで他の複合集成材の嵌合突部を嵌入可能な嵌合凹部が形成されたことを特徴とする複合集成材。
- 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、最下層の底面に凹溝が形成されたことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 間伐材を製材した木材の外周を、生えてから5年目の孟宗竹を横挽き又は縦挽きして細長の板状に形成した竹材を幅方向に複数枚並べて接着剤で接合した竹集成板で囲い、その木材と竹集成板とを人体に有害な化学物質が含まれていない接着剤で接着したことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項12記載の竹と間伐材との複合集成材において、間伐材を製材した木材が複数本集合されたことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項12又は請求項13記載の竹と間伐材との複合集成材において、間伐材を製材した木材の外側の竹集成板が二層以上積層されたことを特徴とする竹と間伐材との複合集成材。
- 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の竹と間伐材との複合集成材において、最上層、又は最上層と最下層の両層、又は外周層の竹材の表面に塗料が塗装されたことを特徴とする複合集成材。
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