JP2509954B2 - 高速自動仕分装置の荷物移載方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は荷物を仕分送出す無端ベルトを有した搬送
ユニットをループ形状に案内レールに沿って走行可能に
複数個無端状に連結して成る高速自動仕分装置の荷物移
載方法に関するものである。

従来の技術 従来周知の仕分装置の一例として、例えば特公昭52-4
2298号公報記載のように搬送ユニットにローラやベルト
等を設けると共に、このようなローラやベルトを駆動す
るために各搬送ユニット毎に電動機を搭載し、ローラや
ベルトを回動して、荷物を移動方向に対してほぼ直角な
左右方向のいずれかに仕分ける仕分装置が知られてい
る。

発明が解決しようとする問題点 併し乍ら、この様なローラやラベルを用いる搬送ユニ
ットを備えた仕分装置において、各搬送ユニットへの荷
物の移載が搬送ユニットの移動方向に対してほゞ直角に
横方向から移載され、荷物がインダクションコンベヤの
送込み速度の慣性を持ったまゝ送込まれて移載されるの
で、荷物が搬送ユニットのキャリィ用のコンベヤベルト
の上を滑ってベルトの摩擦によって急に止まったり、或
いは、荷物を送込み移載用のインダクションコンベヤの
対向側に設けられた止め板に当てゝ無理やりに搬送ユニ
ットの上に載せ込むようにしているために、荷物が衝突
によって転倒したり破損したりすると共に円滑な荷物の
送込み移載が行われ難く、且つ搬送コンベヤに移載され
た荷姿も一定せずに次工程にて支障を来す等の問題点が
見られる。

従って、この発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたもので、各搬送ユニットに対する荷物
の移載を円滑に行うとともに、移載された荷物の荷姿を
一定にし、仕分工程にて支障を来すことのない高速自動
仕分装置の荷物移載方法を提供することを目的とするも
のである。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、この発明は、載置した荷
物を移動方向に対してほぼ直角な左右方向のいずれかに
仕分けるための無端ベルトをそれぞれ有する複数個の搬
送ユニットを、無端状に連結してなる高速自動仕分装置
の荷物移載方法において、各搬送ユニットに荷物を移載
するためのインダクションコンベヤを、移動方向に対し
て角度をもたせて配置し、荷物の移載の際には、インダ
クションコンベヤの手前の位置から、搬送ユニットの無
端ベルトを、その上面が荷物の移載側からその反対側に
回動するように作動させ、荷物が移載されると同時に、
該無端ベルトを減速させた後、該無端ベルトを停止させ
るものである。

作用 各搬送ユニットに荷物を移載するためのインダクショ
ンコンベヤを、移動方向に対して角度をもたせて配置
し、荷物の移載の際には、インダクションコンベヤの手
前の位置から、搬送ユニットの無端ベルトを、その上面
が荷物の移載側からその反対側に回動するように作動さ
せ、荷物が移載されると同時に、該無端ベルトを減速さ
せた後、該無端ベルトを停止させるので、インダクショ
ンコンベヤにより搬送されてきた荷物は、移載側からそ
の反対側に回動する無端ベルトの上面に移載され、減速
されることにより、その慣性が抑制され、移載の際の衝
撃が緩和される。したがって、荷物を無端ベルトの所定
の位置に停止させることができるとともに、その姿勢を
容易に一定にすることができる。それゆえ、その後の仕
分けに当たって、その処理が極めて容易になる。

実施例 図面の第１乃至第４図に示される様に、この発明の荷
物移載方法が実施される高速自動仕分装置は、所要のル
ープ形状に形成されて案内レール12に沿って走行可能に
複数個の搬送ユニット10を無端状に連結して成り、搬送
ユニット10の移動方向に対して適切な角度をもって配置
されたインダクションコンベヤ18から各搬送ユニット10
に荷物が移載されて各搬送ユニット10により運ばれ、所
要の仕分位置の仕分シュート16のいずれかに適宜な仕分
指令に従って放出されて仕分けられるようになってい
る。

各搬送ユニット10は図示される様に搬送架台20と、搬
送架台20に回転可能に支持された一対のベルト用プーリ
22、23と、これらプーリ22、23に掛けられて搬送方向に
ほゞ直角な方向に移動可能な無端ベルト24と、無端ベル
ト24を仕分作動すべく駆動する電動機25と、電動機25に
電力を供給する蓄電池26と、蓄電池26から電動機25への
電力の供給を制御して無端ベルト24の作動を制御する制
御装置27とから主に構成されており、案内レール12上を
走行できるように搬送架台20の下面に複数個の走行用車
輪31が設けられると共に、案内レール12の側面に沿って
案内係合する案内ローラ32が搬送架台20から下方に延び
る支持軸33に回転可能に設けられている。電動機25によ
って無端ベルト24を駆動するために、プーリ22、23の一
方、例えばプーリ22にはタイミングベルト用のプーリ35
が同軸に設けられ、電動機25の軸にはプーリ36が設けら
れていて、これら両プーリ35、36にタイミングベルト37
が掛けられている。この電動機25を作動するために、電
力を供給する蓄電池26が搬送架台20に設けられると共
に、この蓄電池26からの電力を電動機25に所要時に供給
すべく制御作動する制御装置27が搬送架台20に設けられ
ている。尚、搬送ユニット10の無端ベルト24の代わりに
ローラを用いたり、蓄電池26の代わりに他の発電機やト
ロリー方式を用いたりすることが勿論出来る。しかしな
がら、搬送ユニット10に蓄電池26を設ける場合には、特
別なトロリーダクト給電装置や集電子が不要になるの
で、設備費や維持管理費が大いに軽減できると共に、集
電子の摺動による騒音の問題もなく、給電用トロリーダ
クトが不要になって、自動仕分装置全体の設置スペース
を縮小節約できるという効果を奏することができる。

搬送ユニット10が所要の荷物移載位置に来たときに荷
物を円滑に受取り移載出来ると共に所要の仕分位置に来
たときに仕分作動できるように、搬送架台20の上に制御
装置27が設けられると共に、搬送架台20の一方の側に移
載用信号受信センサ44′が、また両側に電動機正逆転用
信号受信センサ45、46が夫々設けられている。これに対
応して、インダクションコンベヤ18の手前の位置に移載
用信号送信器44が設けられる。また、所要の仕分位置に
は仕分けのための電動機正逆転用送信器47、48が各仕分
シュート16毎に設けられている。

また、各搬送ユニット10の搬送架台20の前部および後
部には適宜な連結部材51が設けられていて隣接の搬送ユ
ニット10と無端状に連結されるようになっている。更
に、各搬送ユニット10は搬送架台20の底部にドグブロッ
ク53が設けられていて、適宜な電動機により駆動される
駆動装置（図示しない）によりドグブロック53を介して
駆動されるようになっている。

この高速自動仕分装置の荷物移載方法について以下説
明する。

インダクションコンベヤ18からの荷物の移載に際し
て、先ず搬送ユニット10はインダクションコンベヤ18の
手前の位置にて移載用信号送信器44からの信号を移載用
信号受信センサ44′が受けて、制御装置27によって所定
の電力が蓄電池26から電動機25に供給されて無端ベルト
24が上面が荷物の移載側からその反対側へ回動するよう
に作動され、この状態にてインダクションコンベヤ18か
ら荷物が搬送ユニット10の無端ベルト24の上に移載され
ると同時に、制御装置27によって電力が制御されて無端
ベルト24が減速されて荷物の慣性が好適に抑えられた後
に、電力の供給が停止されて無端ベルト24が停止され、
荷物が搬送ユニット10の無端ベルト24の上に、衝撃もな
く円滑に且つほゞ一定した荷姿にて好適に移載される。
この無端ベルト24上に移載された荷物の仕分けは、荷物
に表示された各種コードに従ってコンピュータの様な適
宜な電子制御装置によって所定の仕分位置の電動機正逆
転用信号送信器47、48に所要の指令信号が作用される。

インダクションコンベヤ18から移載された荷物を載置
して走行する各搬送ユニット10が案内レール12に沿って
走行されて所定の仕分位置に到達したときに、電子制御
位置（図示しない）からの指令信号により所定の仕分位
置の仕分シュート16部分に設けられた電動機正逆転用信
号送信器47または48が信号を発信し、搬送ユニット10の
電動機正逆転用信号受信センサ45または46がこの信号を
受信する。従って、搬送ユニット10の電動機正逆転用信
号受信センサ45または46のこの信号の受信によって、制
御装置27を介して蓄電池26から電力が電動機25に供給さ
れて電動機25が正転または逆転作動される。この電動機
25の作動によってプーリ36、タイミングベルト37を介し
てプーリ35が回転されるので、プーリ35と同軸のベルト
用プーリ22が回転されて無端ベルト24が所定方向に駆動
され、無端ベルト24に積載された荷物が所定の仕分シュ
ート16に仕分けられる。荷物の仕分終了後は、制御装置
27の回路内に組込まれたタイマによって一定時間経過後
に制御装置27の回路がオフになり、電動機25への電力の
供給が遮断されて無端ベルト24が停止される。

発明の効果 この発明によれば、各搬送ユニットに荷物を移載する
ためのインダクションコンベヤを、搬送ユニットの移動
方向に対して角度をもたせて配置し、荷物の移載の際に
は、インダクションコンベヤの手前の位置から、搬送ユ
ニットの無端ベルトを、その上面が荷物の移載側からそ
の反対側に回動するように作動させ、荷物が移載される
と同時に、該無端ベルトを減速させた後、該無端ベルト
を停止させるので、仕分けすべき荷物を慣性を抑制して
搬送ユニットの上に移載でき、移載の際の衝撃もなく円
滑にかつほぼ一定した荷姿にて載置することができる。
したがって、所定の仕分位置において容易にかつ正確に
荷物を仕分けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の荷物移載方法を実施する高速自動仕
分装置の全体を示す概略平面図、第２図は幾つかの搬送
ユニットの連結状態を示す側面図、第３図および第４図
は搬送ユニットを夫々示す正面図および平面図である。
図中、10:搬送ユニット、12:案内レール、16:仕分シュ
ート、18:インダクションコンベヤ、20:搬送架台、22、
23:ベルト用プーリ、24:無端ベルト、25:電動機、26:蓄
電池、27:制御装置、31:車輪、32:案内ローラ、35、36:
プーリ、43:タイミングベルト、44:移載用信号送信器、
44′：移載用信号受信センサ、45、46:電動機正逆転用
信号受信センサ、47、48:電動機正逆転用信号送信器。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】載置した荷物を移動方向に対してほぼ直角
   な左右方向のいずれかに仕分けるための無端ベルトをそ
   れぞれ有する複数個の搬送ユニットを、無端状に連結し
   てなる高速自動仕分装置の荷物移載方法において、各搬
   送ユニットに荷物を移載するためのインダクションコン
   ベヤを、搬送ユニットの移動方向に対して角度をもたせ
   て配置し、荷物の移載の際には、インダクションコンベ
   ヤの手前の位置から、搬送ユニットの無端ベルトを、そ
   の上面が荷物の移載側からその反対側に回動するように
   作動させ、荷物が移載されると同時に、該無端ベルトを
   減速させた後、該無端ベルトを停止させることを特徴と
   する高速仕分装置の荷物移載方法。