JPH0646905Y2 - 高速自動仕分装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は高速自動仕分装置、特に荷物を仕分送出する
無端ベルトを有する搬送ユニットをループ形状に案内レ
ールに沿って走行可能に複数個無端状に連結して成る高
速自動仕分装置に関するものである。

従来の技術 従来の仕分装置の一例として、例えば荷物を仕分送出す
る無端ベルトを有する複数個の搬送ユニットを無端ルー
プ形状に連結して成り、各搬送ユニットに仕分用無端ベ
ルトを駆動するための電動機と、この電動機に制御装置
を介して電力を供給するための発電機とを夫々搭載し、
仕分用無端ベルトを搬送方向と直角な方向に作動して荷
物を仕分る高速自動仕分装置が先に提案されている。

考案が解決しようとする問題点 しかし乍ら、この様な仕分装置においては、各搬送ユニ
ットに発電機と電動機が対で搭載されているために発電
機が故障したり或は走行案内レールの凹凸による発電機
駆動用の車輪のすべり等の不都合がある場合に、駆動用
の電動機に適正な電力が供給できない事態が発生して搬
送ユニットの無端ベルトが仕分位置にて駆動されずに仕
分けが出来ないことがある。

従って、この考案の目的はこの様な従来における問題点
を解決するために、各搬送ユニットの電動機には常に必
要な電力が供給される様に各搬送ユニットの制御装置入
力側端子を並列に接続して駆動用電動機のための電力を
各搬送ユニットにて共有できるようにして常に所望の仕
分位置にて確実に仕分作動できる高速自動仕分装置を提
供することにある。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、この考案は、載置した荷物
を移送方向に対し直角な左右両方向のいずれかに仕分送
出する無端ベルトを設けた搬送ユニットが無端状に連結
され、所定の仕分位置にて所要の搬送ユニットの無端ベ
ルトを仕分作動するために、無端ベルトを駆動する電動
機とこの電動機への電力の供給を制御する制御装置とが
各搬送ユニットに設けられ、前記制御装置へ電力を供給
するために、搬送ユニットの移動力によって駆動される
発電機が所定の搬送ユニットに搭載された、適宜の駆動
装置により駆動される高速自動仕分装置において、発電
機が搭載された搬送ユニットを含む複数の搬送ユニット
の前記制御装置の電力入力側端子を並列に接続したもの
である。作用 発電機が搭載された搬送ユニットを含む複数の搬送ユニ
ットの制御装置の電力入力側端子が並列に接続されてい
るので、故障したりあるいは車輪がすべって発電能力が
低下した発電機を搭載している搬送ユニットや、さらに
は、発電機を搭載しない搬送ユニットがある場合にも、
それらの制御装置に電力を供給することができ、このよ
うな搬送ユニットにおいても、無端ベルトを駆動して、
所要の仕分位置にて確実に仕分作動ができる。また、搭
載する発電機の数を減らして、全体の搬送ユニットの重
量を低減させることができ、設備や維持管理費を大幅に
削減することができる。

この考案の他の目的と特長および利点は以下の添付図面
に沿っての詳細な説明から明らかになろう。

実施例 図面の第１図乃至第６図にはこの考案の高速自動仕分装
置が示されており、所要のループ形状に形成されて案内
レール12に沿って走行可能に複数個の搬送ユニット10を
無端状に連結して成り、各搬送ユニット10により搬送さ
れた荷物が所要の仕分位置の仕分シュート16の左右いず
れかにコンピュータのような電子制御装置による仕分指
令に従って放出され仕分けられるようになっている。

各搬送ユニット10は第２乃至５図に明示される様に搬送
架台20と、搬送架台20に回転可能に支持された一対のベ
ルト用プーリ22、23と、これらプーリ22、23に掛けられ
て搬送方向に直角な方向に移動可能な無端ベルト24と、
無端ベルト24を仕分作動すべく駆動する電動機25と、電
動機25に電力を供給すべく発電する発電機26と、発電機
26から電動機25への電力の供給を制御する制御装置27と
から主に構成され、案内レール12上を走行できるように
搬送架台20の下面に複数個の走行用車輪31が設けられる
と共に案内レール12の側面に沿って案内係合する案内ロ
ーラ32が搬送架台20から下方に延びる支持軸33に回転可
能に設けられている。電動機25により無端ベルト24を駆
動するためにプーリ22、23の一方、例えばプーリ22にタ
イミングベルト用のプーリ35が、また電動機25の回転軸
にプーリ36が設けられ、これら両プーリ35、36にタイミ
ングベルト37が掛けられている。この電動機25を作動す
るための電力を生じる発電機26が搬送架台20に設けられ
ると共に、この発電機26によって発電された電力を電動
機25に所要時に供給すべく制御作動する制御装置27が搬
送架台20に設けられている。発電機26は搬送ユニット10
が図示されない駆動装置によって駆動される際の移動力
を利用して発電を行うよう第３、４図に示される如く走
行用車輪31の１つに同軸に設けられたプーリ41と、発電
機26のプーリ42にタイミングベルト43が掛けられてい
て、搬送ユニット10が駆動されるときに車輪31の回転に
よって発電機26を作動して発電が行われる。

搬送ユニット10が所要の仕分位置にきたときに、無端ベ
ルト24を仕分作動するために発電機26から電動機25に電
力を供給するよう制御装置27を制御作動すべく搬送架台
10の両側に電動機正転用および逆転用信号受信センサ4
5、46が設けられており、所要の仕分位置に設けられた
電動機正転用および逆転用信号送信器47、48からの信号
を受けて制御装置27によって発電機26からの電力が電動
機25に通電されて電動機25が正転または逆転されるよう
になっている。

搬送ユニット10における電動機25、発電機26、制御装置
27の電気回路図が第６図に示されている。制御装置27は
通常の構成をなすもので、充電回路60、トルク発生回路
61、回転時間発生回路62、回転方向判別回路63、トルク
制限回路64、加速度調整回路65、電動機動作指令回路66
を有している。この様な電動機25、発電機26、制御装置
27を夫々有する各搬送ユニット10は電線70により各制御
装置27の給電側端子68が並列に接続されている。

また、各搬送ユニット10の搬送架台20の前部および後部
には適宜な連結部材51が設けられていて隣接の搬送ユニ
ット10と連結されるようになっている。更に、各搬送ユ
ニット10は搬送架台20の底部にドグブロック53が設けら
れていて、適宜な電動機により駆動される駆動装置（図
示しない）によりドグブロック53を介して駆動されるよ
うになっている。

この様に適宜な駆動装置（図示しない）によって走行駆
動される搬送ユニット10は、案内レール12に沿って走行
回転する車輪31の１つにより発電機26が駆動されて発電
が行われ、必要時に電動機25に電力が供給されて無端ベ
ルト24が駆動されて仕分作動されるのであるが、発電機
26が故障したり或は発電機駆動用の車輪31が辷ったり回
転しなくなったりして発電が行われない不都合があって
も、これに対処できるように第２図に示される如く電線
70により各搬送ユニット10の制御装置27の給電側端子68
が並列に接続されている。従って、搬送ユニット10の発
電機26が故障して発電が行われなくても隣接または他の
搬送ユニット10の発電機26にて発電された電力を電線70
を介して受け、何等支障なく当該搬送ユニット10の電動
機25を駆動して必要な仕分作動ができる。

また、この考案の高速自動仕分装置の別の実施例が第７
図に示されており、この実施例では無端状に連結された
搬送ユニット10を複数個づつに幾つかのグループに分
け、各グループの少なくとも１つの搬送ユニット10にの
み発電機26を搭載し、同一グループの他の搬送ユニット
10には発電機を搭載せずに各搬送ユニット10の制御装置
27の給電側端子68を電線70により並列に接続しているこ
とが、先の実施例ものと異っている。従って、グループ
毎に少なくとも１台の発電機だけを搭載することによっ
て同一グループ内の他の搬送ユニット10の電動機25を作
動できるようなっており、発電機26の数を低減して費用
の節約と重量の軽減を計かることができる。搭載される
発電機の台数は、発電機の発電容量と仕分用無端ベルト
を作動させるに必要な電力との関係から決定されるもの
である。

この様に構成されたこの考案の高速自動仕分装置におい
ては、所要のループ形状に形成された案内レール12に沿
って通常の適宜な駆動装置（図示しない）によって連結
された搬送ユニット10が駆動され、各搬送ユニット10の
走行用車輪31が案内レール12の案内面上を走行し、また
横方向の動きに対しては案内レール12の側面に沿って案
内ローラ32が案内走行する。従って、この様に走行駆動
されるこの考案の高速自動仕分装置の各搬送ユニット10
に荷物供給装置18から定形、不定形、寸法の大小を問わ
ず任意の荷物が供給されて積載され、仕分場所に向って
運ばれる。搬送される荷物の仕分けは荷物に表示された
各種コードに従ってコンピュータの様な適宜な電子制御
装置によって所定の仕分位置の電動機正逆転用信号送信
器47、48に所要の指令信号が作用される。

荷物供給装置18から供給された荷物を載置して走行する
各搬送ユニット10は案内レール12に沿って走行回転する
車輪31の１つによって発電機26が駆動され発電が行われ
る。この様に搬送ユニット10が駆動中は発電機26により
常発電されているが、電動機正逆転用信号送信器47、48
からの信号を受けるまでは搬送ユニット10の制御装置27
の回路がオフの状態になっているために発電機26により
発電が行われても電流は流れず、電動機25はまだ作動さ
れず、この様な常時発電も特に問題はない。

この様にして荷物を積載した搬送ユニット10が所定の仕
分位置の仕分シュート16部分に設けられた電動機正逆転
用信号送信器47または48が信号を発し、搬送ユニット10
の電動機正逆転用信号受信センサ45または46がこの信号
を受信し、これによって制御装置27の正転または逆転回
路がオンになり、発電機26からの電気が電動機25に通電
されて電動機25が正転または逆転作動される。この電動
機25の作動によってプーリ36、タイミングベルト37を介
してプーリ35が回転されるので、プーリ35と同軸のベル
ト用プーリ22が回転されて無端ベルト24が所定方向に駆
動され、無端ベルト24に積載された荷物が所定のシュー
ト16に仕分けられる。荷物の仕分終了後は、制御装置27
の回路内に組込まれた回転時間発生回路62によって一定
時間経過後に制御装置27の回路がオフとなり、電動機25
への電力供給が遮断されるので無端ベルト24は停止され
る。

発電機26が各搬送ユニット10に搭載された高速自動仕分
装置において、もし何等かの原因でいずれかの搬送ユニ
ット10の発電機26が故障して発電が行われなくても隣接
または他の搬送ユニット10の発電機26にて発電された電
力を、並列に接続する電線70を介して制御装置27の給電
側端子68から供給されて所要の仕分を行うことができ
る。また、幾つかのグループに搬送ユニットが分けられ
た高速自動仕分装置にては、グループ毎に少なくとも１
つの発電機26を搭載し、他の搬送ユニット10の制御装置
27の給電側端子68を電線70により並列に接続するだけ
で、同一グループ内の全ての搬送ユニット10に１つの発
電機26にて所要の電力を供給して仕分作動を行うことが
できる。これらいずれの実施例にても搬送ユニット10の
制御装置27の給電側端子68を電線70によって並列に接続
してバックアップすることができ、また各搬送ユニット
10に発電機26が搭載される場合に発電機稼動表示用の小
型ランプを取付けておけば、発電機の故障した搬送ユニ
ットを即座に見出すことができ、仕分作業完了後に発電
機の取換、修理が可能となる。

考案の効果 この様に、この考案の高速自動仕分装置に依れば、適宜
な電子制御装置からの仕分指令にもとづいて搬送ユニッ
ト搭載の電動機を確実に作動して無端ベルトを所定方向
に作動し、荷物の所定の仕分ができ、定形、不定形、寸
法の大小を問わず、どの様な荷物も搬送し仕分るようで
き、各搬送ユニットに発電機を搭載する場合には発電機
の故障があっても他の搬送ユニットの発電機から所定の
電力の供給を受けて仕分を行うことができ、グループ別
に分けられて各グループに少なくとも１つの発電機が搭
載される場合には発電機における必要の削減と重量の軽
減を計ることができ、設備費や維持管理費が大いに軽減
でき且つ騒音の問題がなく、設置スペースを縮少節約で
きる等の効果を奏するようできる。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案の高速自動仕分装置の全体を示す概略
平面図、第２図は数個の搬送ユニットを連結して示す側
面図、第３図、第４図および第５図は搬送ユニットを夫
々示す正面図、側面図および平面図、第６図は制御装置
の回路図、第７図は別の実施例での連結した搬送ユニッ
トを示す第２図と同様な図である。図中、10:搬送ユニ
ット、12:案内レール、16:シュート、18:荷物供給装
置、20:搬送架台、22,23:プーリ、24:ベルト、25:電動
機、26:発電機、27:制御装置、31:車輪、32:案内ロー
ラ、35,36,41,42:プーリ、37,43:タイミングベルト、4
5,46:電動機正逆転用信号受信センサ、47,48:電動機正
逆転用信号発信器、68:給電側端子、70:電線。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−98580（ＪＰ，Ａ) 特開 昭49−120361（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−132616（ＪＰ，Ａ) 実開 昭55−150602（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】載置した荷物を移送方向に対し直角な左右
   両方向のいずれかに仕分送出する無端ベルトを設けた搬
   送ユニットが複数個無端状に連結され、所定の仕分位置
   にて所要の搬送ユニットの無端ベルトを仕分作動するた
   めに、無端ベルトを駆動する電動機とこの電動機への電
   力の供給を制御する制御装置とが各搬送ユニットに設け
   られ、前記制御装置へ電力を供給するために、搬送ユニ
   ットの移動力によって駆動される発電機が所定の搬送ユ
   ニットに搭載された、適宜の駆動装置により駆動される
   高速自動仕分装置において、発電機が搭載された搬送ユ
   ニットを含む複数の搬送ユニットの前記制御装置の電力
   入力側端子を並列に接続したことを特徴とする高速自動
   仕分装置。