JP2508699B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2508699B2 JP7659487A JP7659487A JP2508699B2 JP 2508699 B2 JP2508699 B2 JP 2508699B2 JP 7659487 A JP7659487 A JP 7659487A JP 7659487 A JP7659487 A JP 7659487A JP 2508699 B2 JP2508699 B2 JP 2508699B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる常温硬化性樹脂組成物に
関し、さらに詳細には、特定のフルオロオレフィン系共
重合体と、さらに1分子中に加水分解性シリル基とエポ
キシ基を併有する化合物および硬化触媒とを必須の成分
として含んで成る、常温で湿気硬化性を有する樹脂組成
物に関する。
かかる構成になる本発明組成物は、アルミニウム系金
属およびステンレスに対する付着性に優れるので、かか
る基材を使用した建材、建築物等の塗料用をはじめとし
て、自動車のエナメル塗料、メタリックベース塗料また
はクリヤー塗料の如き各種自動車用塗料として、ガラス
もしくはセラミック製品の表面保護膜として、さらには
シーリング用樹脂組成物として利用できるが、特にこれ
らのみに限定されるものではない。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは先に、特願昭60−223479号公報に示され
るように加水分解性シリル基を含有するフルオロオレフ
ィン系共重合体、溶剤類および硬化触媒を含んで成る極
めて耐候性に優れた硬化物を形成する樹脂組成物に関す
る特許を出願した。かかる組成物をアルミニウム系金属
あるいはステンレスに塗布し、硬化せしめて得られる塗
膜はその初期の付着性は優れるものの、長期間多湿条件
下に放置した場合には付着性が著しく低下する欠点があ
り、これらの基材の被覆用として使用する上では限界が
あった。
〔問題を解決するための手段〕
かかる現状に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、加水分解
性シリル基を含有する特定のフルオロオレフィン系重合
体に、1分子中にエポキシ基と加水分解性シリル基とを
併有する化合物および硬化触媒を配合して成る組成物は
アルミニウム系金属、ステンレスに塗布した場合、長時
間の多湿条件下に放置した後でも極めて付着性に優れた
硬化物を形成することを見い出し、本発明を完成させる
に至った。
すなわち、本発明はフルオロオレフィン、加水分解性
シリル基を有するビニル系単量体およびカルボン酸ビニ
ルを必須の単量体成分として、必要により、前記各単量
体成分と共重合可能な他のビニル単量体をも共重合させ
て得られるフルオロオレフィン系共重合体(A)成分
と、1分子中にエポキシ基と加水分解性シリル基とを併
有する化合物(B)成分と、加水分解性シリル基の加水
分解−縮合用触媒(C)成分とを必須の成分として含ん
で成る硬化性樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
本発明において使用する前記ビニル系重合体(A)成
分を構成するフルオロオレフィンとしては、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロ
モトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、
ヘキサフルオロプロピレン、またはトリフルオロメチル
・トリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチル
・トリフルオロビニルエーテル、ヘプタフルオロプロピ
ル・トリフルオロビニルエーテル、ヘプタフルオロプロ
ピル・トリフルオロビニルエーテル、トリフルオロエチ
ル・トリフルオロビニルエーテル、テトラフルオロプロ
ピル・トリフルオロビニルエーテルもしくはペンタフル
オロブチル、トリフルオロビニルエーテルの如き(パ
ー)フルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテルな
どが代表的なものであり、就中、テトラフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンま
たはヘキサフルオロプロピレンの使用が好ましい。これ
らのフルオロオレフィン単量体は単独でも2種以上の併
用であってもよい。
次に、本発明で使用される加水分解性シリル基を有す
るビニル単量体とは、次の一般式(I) で示されるハロシリル基、アルコキシシリル基、アシロ
キシシリル基、フェノキシシリル基、メルカプトシリル
基、アミノシリル基、イミノオキシシリル基またはアル
ケニルオキシシリル基などの如き加水分解され易い官能
基を含有する単量体を指称する。
かかる単量体のうち、硬化時に好ましくない揮発分を
発生しないという点から、アルコキシシリル基、イミノ
オキシシリル基またはアルケニルオキシシリル基を特に
好ましい。
このような加水分解性シリル基含有ビニル単量体の具
体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニル
メチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス(β
−メトキシエトキシ)シラン、トリメトキシシリルエチ
ルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエ
ーテル、トリメトキシシリルブチルビニルエーテル、メ
チルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメト
キシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリ
ルプロピルビニルエーテル、ビニルトリイソプロペニル
オキシシラン、ビニルメチルジイソプロペニルオキシシ
ラン、トリイソプロペニルオキシシリルエチルビニルエ
ーテル、トリイソプロペニルオキシシリルプロピルビニ
ルエーテル、トリイソプロペニルオキシシリルブチルビ
ニルエーテル、ビニルトリス(ジメチルイミノオキシ)
シラン、ビニルトリス(メチルエチルイミノオキシ)シ
ラン、ビニルメチルビス(ジメチルイミノオキシ)シラ
ン、ビニルジメチル(ジメチルイミノオキシ)シラン、
トリス(ジメチルイミノオキシ)シリルエチルビニルエ
ーテル、メチルビス(ジメチルイミノオキシ)シリルエ
チルビニルエーテルトリス(ジメチルイミノオキシ)シ
リルブチルビニルエーテル、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソ
プロペニルオキシシランまたはγ−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピルトリス(ジメチルイミノオキシシラ
ン)などが挙げられる。
これらのうち、フルオロオレフィン類およびカルボン
酸ビニルエステル類が共存する重合系で共重合し易く、
フルオロオレフィン系重合体(A)中に効率的に加水分
解性シリル基を導入できる点からは、加水分解性シリル
基を有するビニルシラン類および加水分解性シリル基を
有するビニルエーテル類が特に好ましい。これらの加水
分解性シリル基を有する単量体は単独でも2種以上の併
用であってもよい。
次に、本発明で使用されるカルボン酸ビニルとして
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニルまたはステアリン酸ビニルの如き
直鎖状のカルボン酸ビニル;イソ酪酸ビニルまたは2−
メチルブタン酸ビニルの如きsec−アルキル基を有する
カルボン酸ビニル;ビニル−2,2−ジメチルプロパノエ
ート、ビニル−2,2−ジメチルブタノエート、ビニル−
2,2−ジメチルペンタノエート、ビニル−2,2−ジメチル
ヘキサノエート、ビニル−2,2−ジエチルブタノエー
ト、ビニル−2−エチル−2−メチルブタノエート、ビ
ニル−2−エチル−2−メチルペンタノエートもしくは
ビニル−3−クロロ−2,2−ジメチルプロパノエート、
またはシエル化学社製のC9なるtert−アルキルカルボン
酸混合物のビニルエステル、同上社のC10なるtert−ア
ルキルカルボン酸混合物のビニルエステルもしくは同上
社のC11なるtert−アルキルカルボン酸混合物のビニル
エステルの如きtert−アルキルカルボン酸のビニルエス
テル;シクロヘキサンカルボン酸ビニル、4−メチルシ
クロヘキサンカルボン酸ビニル、4−tert−ブチルカル
ボン酸ビニルまたはシクロペンタンカルボン酸ビニルの
如き脂環族カルボン酸のビニルエステル;あるいは安息
香酸ビニル、4−メチル安息香酸ビニル、4−tert−ブ
チル安息香酸ビニル、4−クロロ安息香酸ビニルまたは
ナフタレン−2−カルボン酸ビニルの如き芳香族カルボ
ン酸のビニルエステル類がある。
かかるカルボン酸ビニルのうち塗膜の硬度の点からは
C5〜C18なるtert−アルキルカルボン酸のビニルエステ
ル、脂環族カルボン酸のビニルエステルおよび芳香族カ
ルボン酸のビニルエステルから選ばれる少なくとも一種
を全単量体の5重量%以上使用することが好ましい。
本発明においては、ビニル系共重合体(A)成分の構
成モノマーとして、前記した必須の単量体成分の他に、
必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル単量体を
用いることができる。この共重合可能な他のビニルエ単
量体としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペ
ンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、
h−オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニ
ルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、クロロエチ
ルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルまたはフェ
ニルエチルビニルエーテルの如きアルキルビニルエーテ
ルもしくは置換アルキルビニルエーテル類;シクロペン
チルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルま
たはメチルシクロヘキシルビニルエーテルの如きシクロ
アルキルビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルビニル
エーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテルもし
くは4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如きヒドロ
キシアルキルビニルエーテル類;トリフルオロメチルビ
ニルエーテル、ペンタフルオロエチルビニルエーテル、
テトラフルオロエチルビニルエーテル、テトラフルオロ
プロピルビニルエーテル、ヘプタフルオロプロピルビニ
ルエーテルの如き(パー)フルオロアルキルビニルエー
テル類;エチレン、プロピレンもしくはブテン−1の如
きα−オレフィン類;塩化ビニルもしくは塩化ビニリデ
ンの如き、フルオロオレフィンを除く各種ハロゲン化オ
レフィン類;スチレン、α−メチルスチレンもしくはビ
ニルトルエンの如き芳香族ビニル化合物;メチルメタア
クリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタアク
リレートもしくはシクロヘキシルメタアクリレートの如
きメタアクリル酸エステル類;メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレートもしくはシクロ
ヘキシルアクリレートの如きアクリル酸エステル類;ア
リルアルコールもしくはアリルグリシジルエーテル;フ
マル酸もしくはマレイン酸の如き、不飽和結合含有多塩
基酸のジ−ないしはモノエステル;(メタ)アクリロニ
トリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミドもしくはN−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミドの如き含窒素単量体類;または(無
水)マレイン酸もしくは(無水)イタコン酸の如き不飽
和結合含有(無水)多塩基酸;さらには(メタ)アクリ
ル酸エステル類などがある。
かかる共重合可能なビニル単量体のうち、本発明のフ
ルオロオレフィン系共重合体(A)成分を調製する際の
重合収率を高めて加水分解性シリル基を効率的に共重合
体(A)中に導入し、かつ硬化物の透明性を向上させる
点からすれば、(置換)アルキルビニルエーテルまたは
シクロアルキルビニルエーテル類の少なくとも一種を、
就中、付着性なる特性を損なわない範囲内で使用するこ
とが好ましい。
前記した各単量体成分から当該フルオロオレフィン系
共重合体(A)成分を調製するに際して、ビニル系共重
合体(A)成分の収率、耐候性および本発明組成物のポ
ットライフなどの点から、使用する各単量体成分の比率
としてはフルオロオレフィンが10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%、加水分解性シリル基を有するビニル系
単量体が1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、カル
ボン酸ビニルが5〜70重量%、好ましくは10〜65重量
%、そして共重合可能な他のビニル単量体0〜50重量%
に管理される。
以上に掲げられた各単量体類から、当該共重合体
(A)を得るには、ラジカル重合開始剤を用いて、塊状
重合または溶液重合などの公知の技術を駆使して重合さ
せればよい。
かかるラジカル重合開始剤としては、アセチルパーオ
キサイドもしくはベンゾイルパーオキサイドの如きジア
シルパーオキサイド類;メチルエチルケトンパーオキサ
イドもしくはシクロヘキサノンパーオキシサイド類の如
きケトンパーオキサイド類;過酸化水素、t−ブチルハ
イドロパーオキサイドもしくはクメンハイドロパーオキ
サイドの如きハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチ
ルパーオキサイドもしくはジクミルパーオキサイドの如
きジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキアセ
テートもしくはt−ブチルパーオキシピバレートの如き
アルキルパーオキシエステル類;アゾビスイソブチロニ
トリルもしくはアゾビスイソバレロニトリルの如きアゾ
系開始剤類;または過硫酸アンモニウムもしくは過硫酸
カリウムの如き過硫酸塩などが用いられ、さらに必要に
応じて亜硫酸水素ナトリウムもしくはピロ亜鉛酸ナトリ
ウムの如き無機の還元剤、またはナフテン酸コバルトも
しくはジメチルアニリンの如き有機の還元剤もまた用い
られる。
共重合反応方法としては、前記した如き公知の各種方
法が可能だが、そのうちでも、溶液加圧重合が簡便であ
る。そのさいに用いられる溶剤としては、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンもしくはオクタ
ンの如き炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチルもしくは
酢酸ブチルの如きエステル系;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンも
しくはメチルアミルケトンの如きケトン系;ジメチルホ
ルムアミドもしくはジメチルアセトアミドの如きアミド
系;メタノール、エタノール、i−プロパノール、n−
ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノールもしく
はエチレングリコールモノアルキルエーテルの如きアル
コール系溶剤またはこれらの混合物の如きものが使用で
きるが、得られる共重合体の保存安定性を向上させる目
的で、アルコール系溶剤を含む溶剤を用いることが好ま
しい。またかかる溶剤中には、反応系に存在する微量の
水分を除去する目的でオルトぎ酸トリメチル、オルトぎ
酸トリエチル、オルトぎ酸トリブチルの如きオルトぎ酸
トリアルキル類;オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸ト
リエチルもしくはオルト酢酸トリブチルの如きオルト酢
酸トリアルキル類;オルト硼酸トリメチル、オルト硼酸
トリエチルもしくはオルト硼酸トリブチルの如きオルト
硼酸トリアルキル類;テトラメチルシリケート、テトラ
エチルシリケート、テトラブチルシリケート、テトラ
(2−メトキシエチル)シリケートもしくはテトラ(2
−クロロエチル)シリケートの如きテトラ(置換)アル
キルシリケート類;テトラフェニルシリケートもしくは
テトラベンジルシリケートの如き上記テトラ(置換)ア
ルキルシリケート類の同効物質;「エチルシリケート4
0」〔日本コルコート(株)製の、テトラエチルシリケ
ートのテトラマー、ペンタマーおよびヘキサマーの混合
物)の如き上記テトラ(置換)アルキルシリケート類ま
たはその同効物質の縮合物(たとえば、ダイマー、トリ
マー、テトラマー、ペンタマーもしくはヘキサマー)な
どの加水分解性エステル化合物の1種または2種以上の
混合物を、あるいは重合用溶剤および共重合に供する単
量体にイソシアネート基と反応性を有する活性水素を含
有しない場合にあっては、ベンゼンスルフォニルイソシ
アネート、p−トルエンスルフォニルイソシアネート、
フェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシア
ネート、2,4−トルエンジイソシアネート、m−キシリ
レンジイソシアネートまたはヘキサメチレンジイソシア
ネート、好ましくはベンゼンスルフォニルイソシアネー
ト、p−トルエンスルフォニルイソシアネート、フェニ
ルイソシアネートまたはp−クロロフェニルイソシアネ
ートの如きモノイソシアネート類を共存させて重合反応
せしめることができる。
また、この重合に際しては、分子量調節剤としてラウ
リルメルカプタン、オクチルメルカプタン、2−メルカ
プトエタノール、α−メチルスチレンダイマーまたはγ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランの如き各種の
連鎖移動剤も使用することができる。
共重合反応の際の反応温度としては、−20〜130℃な
る範囲内が好適であり、また反応初期圧力としては0.5
〜100kg/cm2なる範囲内が適当である。
このようにして得られるフルオロオレフィン系共重合
体(A)の数平均分子量としては、1,000〜50,000、好
ましくは3,000〜30,000なる範囲内が適当である。
次に、本発明を構成する(B)成分たる1分子中にエ
ポキシ基と加水分解性シリル基とを併有する化合物とし
ては、これら両種の官能基を併有するビニル系重合体や
エポキシ基含有シランカップリング剤などが代表的なも
のであるが、このうち、少量の添加で顕著な付着性向上
効果が得られる点からすればエポキシ基含有シランカッ
プリング剤が特に好ましい。
ここにおいて、かかる加水分解性シリル基の具体例と
しては、前記した共重合体(A)を調製する際に使用さ
れる加水分解性シリル基含有単量体に含まれるハロシリ
ル基、アルコキシシリル基、アシロキシシリル基、フェ
ノキシシリル基、メルカプトシリル基、アミノシリル
基、イミノオキシシリル基またはアルケニルオキシシリ
ルなどがある。これらのシリル基のうち、硬化時に好ま
しくない揮発分を発生しないという点からはアルコキシ
シリル基、イミノオキシシリル基またはアルケニルオキ
シシリル基が特に好ましい。
かかる加水分解性シリル基とエポキシ基とを併有する
シランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシド
キシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシエチルトリエトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グ
リシドキシエチルトリイソプロペニルオキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリイソプロペニルオキシシラ
ン、γ−グリシドキシブチルトリイソプロペニルオキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリイミノオキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシランもしくはβ−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリス(ジメチルイミノオキシ)シラン、γ
−グリシドキシプロピルトリス(メチルエチルイミノオ
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルビス
(ジメチルイミノオキシ)シラン、あるいはγ−イソシ
アナートプロピルトリメトキシシランもしくはγ−イソ
シアナートプロピルトリイミノオキシシランの如きイソ
シアナート基含有シランカップリング剤とグリシドール
(2,3−エポキシ−1−プロパノール)との反応生成
物、またはγ−アミノプロピルトリメトキシシランの如
きアミノ基含有シランカップリング剤と公知慣用のジエ
ポキシ化合物との付加物などが挙げられる。
さらに、本発明の組成物を構成する前記(C)成分た
る加水分解性シリル基の加水分解−縮合用触媒として
は、前述した加水分解性シリル基含有フルオロオレフィ
ン系共重合体(A)の加水分解用ないしは縮合反応用と
して公知慣用の触媒をそのまま使用すればよく、かかる
硬化触媒の代表例としてはブチルアミン、ジブチルアミ
ン、ヘキシルアミン、t−ブチルアミン、エチレンジア
ミン、トリエチルアミン、イソホロンジアミン、イミダ
ゾール、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムもしくはナトリウムメチラートの如き塩基性化合
物;テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタ
ネート、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、オクチル酸コバ
ルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテ
ン酸鉛、ナフテン酸コバルト、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレー
トもしくはジブチル錫マレートの如き含金属化合物;ま
たはp−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、
モノアルキル燐酸、ジアルキル燐酸、β−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートの燐酸エステル、モノアルキ
ル亜燐酸もしくはアルキル亜燐酸の如き酸性化合物など
が挙げられる。
以上に掲げられた必須三成分から本発明の組成物を得
るには、共重合体(A)成分の固型分100重量部に対し
て(B)成分を0.1〜200重量部、好ましくは0.3〜100重
量部配合し、さらに(A)成分と(B)成分の固型分の
合計100重量部に対して(C)成分を0.001〜10重量部、
好ましくは0.01〜5重量部配合すれば良い。
この様にして本発明組成物が得られるが、上記必須成
分の他に溶剤、各種樹脂類、流動調整剤、色分れ防止
剤、酸化防止剤または紫外線吸収剤などを加えることが
できる。
本発明組成物は、(A)成分調整時に使用した前記各
種溶剤類を加えて有機溶剤溶液タイプの組成物として使
用できるし、(A)成分調製時に、溶剤も兼ねて(B)
成分を共存させておいて重合を行なうことにより、いわ
ゆる有機溶剤を含有しない組成物としても使用すること
ができる。
顔料の代表例としては、酸化チタン、炭酸カルシウム
またはカーボンブラックなどの無機系顔料、フタロシア
ニン系、キナクリドン系もしくはアゾ系などの有機系顔
料をはじめ、本発明者らが先に発明して特開昭60−5175
3号明細書に開示されているような、あらかじめ樹脂類
で顔料を処理加工した分散顔料などが挙げられる。
各種樹脂類としては、通常塗料用樹脂として用いられ
ているものであれば特に限定されることなく使用できる
が、そのうちでも特に代表的なものとしてはスチレンを
含んでいてもよい(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステ
ル性樹脂、アルキッド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、ポリイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂あ
るいは塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニ
ル系樹脂またはニトロセルロース、セルロースアセテー
トブチレートなどの繊維素系樹脂、ケトン樹脂、石油樹
脂、さらにはポリエチレンもしくはポリプロピレンなど
のポリオレフィン類の塩素化物、本発明者らが先に発明
して特開昭58−168625号明細書に開示されているような
アルコキシシラン変性樹脂、テトラフルオロエチレン、
クロロトリフルオロエチレンまたはこれらと共重合でき
る単量体類を共重合して得られる、本発明の(A)成分
を除く各種のふっ素樹脂類などが挙げられる。
かくして得られる硬化性樹脂組成物は、常法によりア
ルミニウム系金属やステンレス等の基材に塗布し、室温
で数日間乾燥させることにより、あるいは60〜150℃で
1分間ないしは30分間程度焼付けることにより、前記の
如き各種基材に対して極めてすぐれた付着性を有する硬
化物を与えるものである。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により一
層具体的に説明するが、特に断りのない限り部および%
はすべて重量基準であるものとする。
参考例1〔加水分解性シリル基含有フルオロオレフィン
系重合体(A)の調製例〕 窒素で置換した内容積2のステンレス製オートクレ
ーブにビニル2,2−ジメチルプロパノエート550g、ビニ
ルトリメトキシシラン50g、メチルイソブチルケトン200
g、メタノール20g、オルトギ酸メチル30g、t−ブチル
パーオキシピバレート7gおよびクロロトリフルオロエチ
レン400gを仕込んだのち、同温度に16時間保持して不揮
発分が76.1%で、かつ数平均分子量が18,000なる加水分
解性シリル基を含有するフルオロオレフィン系共重合体
の溶液を得た。以下、これをA−1と略称する。不揮発
分から計算した重合率は95.1%であった。この共重合体
溶液を減圧下に加熱することにより揮発分を除去して得
られた樹脂固型分のガラス転移温度は56℃であった(昇
温スピード10℃/minの条件でDSCにより測定した)。
参考例2〜8(同上) 単量体として第1表に示されるようなものを使用する
以外は、参考例1と同様に重合を行なって加水分解性シ
リル基を含有するフルオロオレフィン系重合体A−2〜
A−8の溶液を得た。不揮発分から計算した重合率およ
び性状のデータを同表に示す。
実施例1〜8 参考例1〜8で得たフルオロオレフィン共重合体(A
−1)〜(A−8)に、第2表に所定の如く、(B)成
分、(C)成分およびキシレン/メチルイソブチルケト
ン/酢酸ブチル/メタノール=50/20/20/10(重量比)
なる混合溶剤を加えて不揮発分65%のクリヤー塗料を得
た。
次いで、トルエンで脱脂した、それぞれ0.8mm厚の未
処理アルミニウム板(JIS H4000,A1050P)、アルミサッ
シ板(JIS H4100,A6063S)、ステンレス鋼板(JIS H430
5)に乾燥膜厚が約40μmになるようにドクターブレー
ドを使用して塗布したのち、25℃、相対湿度60%の雰囲
気中に7日間放置して硬化塗膜を得た。このようにして
得た硬化塗膜を沸水に10時間浸漬したのち、ゴバン目−
セロハンテープ剥離試験を行ない付着性を評価した。結
果を同表にまとめて示す。
比較例1−8 第2表に記載したように、(B)成分を使用しない以
外は実施例1〜8と同様にして不揮発分65%のクリヤー
塗料を得た。次いで、これらの実施例と同様に基材に塗
布したのち、各実施例と同様にして付着性を評価した。
結果を同表にまとめて示す。
〔発明の効果〕
本発明はアルミニウム系金属およびステンレス鋼板に
対して優れた付着性を有する。したがって、本発明の硬
化性樹脂組成物は、これらの各種金属の被覆用をはじ
め、シーリング剤用などとして極めて有用なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−187749(JP,A) 特開 昭62−116673(JP,A) 特開 昭62−81409(JP,A) 特開 昭61−60748(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)フルオロオレフィン、加水分解性シ
    リル基を有するビニル系単量体およびカルボン酸ビニル
    を必須の単量体成分として、必要により前記単量体成分
    と共重合可能な他のビニル単量体をも共重合させて得ら
    れるフルオロオレフィン系共重合体と、 (B)1分子中にエポキシ基と加水分解性シリル基とを
    併有する化合物と、 (C)加水分解性シリル基の加水分解−縮合用触媒 とを含んで成る、硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記フルオロオレフィンが、テトラフルオ
    ロエチレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエ
    チレンおよびヘキサフルオロプロピレンよりなる群から
    選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とす
    る、第1項記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記カルボン酸ビニルが、tert−アルキル
    カルボン酸のビニルエステルであることを特徴とする、
    第1項記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記カルボン酸ビニルが、脂環族カルボン
    酸のビニルエステルであることを特徴とする、第1項記
    載の硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記カルボン酸ビニルが、芳香族カルボン
    酸のビニルエステルであることを特徴とする、第1項記
    載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記加水分解性シリル基を有するビニル単
    量体が、加水分解性シリル基を有するビニルシランであ
    ることを特徴とする、第1項記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】前記加水分解性シリル基を有するビニル単
    量体が、加水分解性シリル基を有するビニルエーテルで
    あることを特徴とする、第1項記載の硬化性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】前記した共重合可能な他のビニル単量体
    が、アルキルビニルエーテルであることを特徴とする、
    第1項記載の硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】前記した共重合可能な他のビニル単量体
    が、シクロアルキルビニルエーテルであることを特徴と
    する、第1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】前記した共重合可能な他のビニル単量体
    が、アルキルビニルエーテルとシクロアルキルビニルエ
    ーテルとの併用になるものであることを特徴とする、第
    1項に記載の硬化性樹脂組成物。
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