JP2508171Y2 - 飲料缶等の運搬用保持具 - Google Patents

飲料缶等の運搬用保持具

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JP2508171Y2
JP2508171Y2 JP1993050306U JP5030693U JP2508171Y2 JP 2508171 Y2 JP2508171 Y2 JP 2508171Y2 JP 1993050306 U JP1993050306 U JP 1993050306U JP 5030693 U JP5030693 U JP 5030693U JP 2508171 Y2 JP2508171 Y2 JP 2508171Y2
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公之 松浦
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、清涼飲料やビール等の
アルコール飲料等の飲料缶等の運搬用保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】複数本の飲料缶を一度に持ち運べるよう
これらを束ねるものとして、従来、例えば図10に示す保
持具がある。これは、材質として合成樹脂などを用いた
薄板10による本体部からプレス成型により複数個、図示
の例では6個のキャップ状の保持部11を縦横に並列して
膨出し、保持部11間に位置させて本体部に手提げハンド
ル挿通用の孔12を形成し、この孔12に手提げバンド13の
端部を挿入している。
【0003】この手提げバンド13は一例として軟質プラ
スチック等の弾性材を使用し、両端にプレート状のスト
ッパー14を一体的に形成するもので、手提げバンド13の
端部を孔12に挿入するには、ストッパー14が手提げバン
ド13の長さ方向と同方向になるようにストッパー14の付
け根を折り曲げて、全体を一本の紐状にし、この状態で
ストッパー14と手提げバンド13とを同時に孔12に差し込
む。
【0004】そして、挿入後はストッパー14はその弾力
により復位し、手提げバンド13とは角度を有して本体部
の裏側に係止し、孔12から抜け出ることはない。なお、
手提げバンド13に対するストッパー14の形成角度は、こ
れを直角とせずに、ストッパー14を手提げバンド13の長
さ方向に折り曲げやすいよう、最初からある程度の角度
を設けて手提げバンド13に対してストッパー14を斜めに
形成しておく。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】手提げバンドの端部を
ストッパーとともに孔に挿入する際、ストッパーの付け
根を折り曲げる必要があり、しかも、この折り曲げた状
態を維持しながら挿入しなければならず、作業性がよく
ない。また、ストッパーが少しでも挿入しやすいように
バンドに対して斜めに形成してあるため、挿入後も、ス
トッパーが本体部の裏側で斜めの状態となり、本体部の
裏面に全面が密着せず、バンドが本体部から垂直に立ち
上がりにくく不安定な状態での運搬となる。さらに、本
体部はプレス成型で形成しているため、中に飲料の詰ま
った重量のある飲料缶を吊支する場合に、強度的な問題
が生じる。
【0006】本考案は前記従来例の不都合を解消し、把
手がつかみやすく、またこの把手と薄板状の本体部との
係合は外れることなく、装着後は安定した状態で運搬で
き、飲料缶の荷重に充分耐えられ、また、非運搬時や不
使用時には邪魔にならず、積み重ねも可能な飲料缶等の
運搬用保持具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は前記目的を達成
するため、薄板状の本体部からキャップ状の保持部を複
数個連続的に膨出するとともに、この保持部間に位置さ
せて本体部から手提げハンドルの係止部を適宜間隔で2
個膨出し、該係止部は他の部分に比較して肉厚に形成し
たトンネル状部からなり、このトンネル状部の一端に相
互に外向きとなるように手提げハンドルの端部挿入用の
開口を形成し、このトンネル状部の中空内部の開口に近
い位置に内壁に沿って突条を形成し、このトンネル状部
の開口側の上部に切欠きを形成して係止部内に係合され
た手提げハンドルを垂直状態に保持するストッパーと
し、前記手提げハンドルは、合成樹脂製の細棒体を略U
字状にしてその左右両端を相互に内向きとなるように折
り曲げ、この折り曲げ部の先端を拡径して抜け出し防止
用のストッパーとし、この抜け出し防止用のストッパー
を前記係止部内で突条よりも奥側に位置させ、この手提
げハンドルは前記係止部の開口から出たところで立ち上
がるようにしたこと、および、本体部は射出成型で形成
することを要旨とするものである。
【0008】
【作用】請求項1記載の本考案によれば、抜け出し防止
用のストッパーが係止部内の突条に係止されて手提げハ
ンドルは起伏のために回動させても抜け出すことがな
く、また、運搬時などに手提げハンドルを起こすと、係
止部の開口側の上部に形成した切欠きをストッパーとし
て、ここに手提げハンドルの立ち上がり部を嵌めること
で垂直状態に保持させることができる。しかも、本体部
の保持部に係合した最大で6個の飲料缶の荷重が手提げ
ハンドルの付け根から垂直状態を保持するストッパーを
介して係止部に加わっても、係止部が肉厚なのでこの部
分は補強されたものとして、飲料缶の荷重に充分耐えら
れる。なお、手提げハンドルは、合成樹脂製の細棒体で
あることから形状が変形しづらく、スリムなので手への
フィット感がよく、略U字状なので手を入れやすい。そ
して、非運搬時や不使用時は、手提げハンドルを本体部
の上面に水平に倒して重ねれば、保持部間の隙間に入り
込みここに収納されるから、邪魔にならず、積み重ねも
可能となる。
【0009】請求項2記載の本考案によれば、前記作用
に加えて、本体部を射出成型で形成するので、プレス成
型に比較して強度が大きく、飲料の詰まっている缶を複
数個同時に吊支しても安定状態で運搬できる強度の高い
ものが得られる。
【0010】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の飲料缶等の運搬保持具の実施
例を示す平面図、図2は同上裏面図、図3は同上縦断正
面図、図4は図2のA−A線断面図で、図中1は保持具
の本体部を示し、この本体部1から複数個、図示の例で
は6個の保持部2を2列に並べて連続的に上方に膨出す
るとともに、この2列の保持部2間に位置させて本体部
1から手提げハンドルの係止部3を適宜間隔で2個膨出
した。これら本体部1、保持部2、係止部3は射出成型
により一体成形する。
【0011】本体部1は、材質としてポリプロチレン又
はポリエチレンを用い、周縁に立下がり部1aを形成し
た断面略コ字形の薄板で形成するものであり、上面には
補強用のリブ1bを縦横列に適宜間隔で複数本形成す
る。
【0012】この本体部1から上方に膨出させて形成す
る保持部2は上方に向かって僅かにすぼまるようなテー
パー状の立上がり部を本体部1の上面から形成して台形
部2aを形成し、この上面にさらに円形の突出部2bを
形成するもので、台形部2aの内壁に、図8に示すよう
な係止突起2cを適宜間隔で複数個突設した。
【0013】かかる本体部1のほぼ中央で保持部2,2
間に位置させて2個の手提げハンドル4を係合する係止
部3を膨出する。この係止部3は、一端に相互に外向き
となるように開口3aを形成し、また他端を閉塞した断
面逆U字形のトンネル状部3bであり、該トンネル状部
3bの中空の内部の開口3aに近い位置に、内壁に沿っ
てU字形に突条3cを突設し、開口3a側のトンネル状
部3bの上部を円弧状に切欠いてストッパー3dを形成
する。該ストッパー3dは、保持部2内に係合された手
提げハンドル4を垂直状態に保持するためのものであ
る。
【0014】この係止部3が形成される部分は、保持具
を射出成型する際のゲートともなる個所で、他の部分に
比較して肉厚に形成される。
【0015】図中4は、手提げハンドルで、合成樹脂製
の細棒部を略U字状にして、その左右両端を相互に内向
きとなるように約90度に折り曲げ、この折り曲げ部の先
端を拡径してこれを断面円形または鍔状からなる抜け出
し防止用のストッパー5とした。
【0016】この手提げハンドル4を係止部3に係止す
るには、両端のストッパー5を係止部3の開口3aから
トンネル状部3b内に水平に押し込み、先端のストッパ
ー5が突条3cに当たったならば、突条3cに抗してさ
らに押し込む。これにより、ストッパー5が突条3cの
裏側に入り込み、トンネル状部3bの内部奥深く挿入さ
れる。
【0017】このストッパー5の係止部3内への挿入
は、両端のストッパー5を指先で両側から同時に押し込
むだけの簡単な動作で足り、挿入後は、ストッパー5は
突条3cに係止して開口3aから抜け出ることはなく、
手提げハンドル4が係止部3に取り付けられる。
【0018】そして、挿入状態で、手提げハンドル4を
本体部1に対して垂直に立ち上げた状態と水平に倒した
状態では、ストッパー5はトンネル状部3bの内部で約
90度回動するが、いずれの状態でもストッパー5とト
ンネル状部3bの内壁及び突条3cとの相対的関係は変
わらず、ストッパー5はトンネル状部3bの内壁及び突
条3cに当接するから、安定した状態で手提げハンドル
4が本体部1に取り付けられる。また、抜け出し防止用
のストッパー5を前記係止部3内で突条3cよりも奥側
に位置させているので、手提げハンドル4は前記係止部
3の開口3aから出たところで立ち上がって、この立ち
上がり部が垂直状態を保持するストッパー3dに係合可
能なものである。
【0019】飲料缶6を保持具に取り付けるには、保持
部2の台形部2a内に下方から飲料缶6の上部を差し込
めば、係止突起2cで飲料缶6の上部が係止されて保持
部2で保持される。
【0020】このようにして図9の使用状態図に示すよ
うに、6個の飲料缶6を保持部2で係止し、手提げハン
ドル4を垂直に引き上げて本体部1を持ち上げれば、6
個の飲料缶6は保持部2で吊支された状態で運ばれる。
このとき、手提げハンドル4の下部側面は円弧状の切欠
きによるストッパー3dに嵌合し、垂直に保持される。
また、6個の飲料缶6の荷重は手提げハンドル4の付け
根であるストッパー5を介して係止部3に加わるが、こ
の係止部3の周囲は肉厚に形成してあるから、結果とし
て補強され、飲料缶6の荷重に充分耐えられる。
【0021】また、前記のように手提げハンドル4を起
立させた状態では手提げハンドル4はストッパー3dに
嵌合して垂直状態を保持するから、工場での出荷ライン
において、飲料缶6を機械で保持部2に係止するととも
に、ロボットなどの機械で手提げハンドル4をつかむこ
とも可能となり、自動化の促進に役立つ。
【0022】非運搬時や不使用時は、手提げハンドル4
を本体部1の上面に水平に倒して重ねれば、保持部2の
台形部2a間の隙間に入り込みここに収納されるから、
邪魔にならず、保持具の積み重ねも可能である。そし
て、この場合、手提げハンドル4はほぼ全長が台形部2
aの外周面に接するかたちとなるから、台形部2aの周
面がストッパーとして作用し、手提げハンドル4の収納
時の移動が阻止される。
【0023】
【考案の効果】以上述べたように本考案の飲料缶等の運
搬保持具は、抜け出し防止用のストッパーが係止部内の
突条に係止されて手提げハンドルは起伏のために回動さ
せても抜け出すことがなく安全である。また、運搬時な
どに手提げハンドルを起こすと、係止部の開口側の上部
に形成した切欠きをストッパーとして、ここに手提げハ
ンドルの立ち上がり部を嵌めることで垂直状態に保持さ
せることができ、手をすぐに入れることができて便利で
あり、運搬も安定した状態で行える。しかも、本体部の
保持部に係合した最大で6個の飲料缶の荷重が手提げハ
ンドルの付け根から垂直状態を保持するストッパーを介
して係止部に加わっても、係止部が肉厚なのでこの部分
は補強されたものとして、飲料缶の荷重に充分耐えられ
る。そして、非運搬時や不使用時は、手提げハンドルを
本体部の上面に水平に倒して重ねれば、保持部間の隙間
に入り込みここに収納されるから、邪魔にならず、積み
重ねも可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の実施例を示
す平面図である。
【図2】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の実施例を示
す裏面図である。
【図3】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の実施例を示
す縦断正面図である。
【図4】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の実施例を示
す図2のA−A線断面図である。
【図5】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の係止部の縦
断正面図である。
【図6】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の係止部の側
面図である。
【図7】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の係止部の裏
面図である。
【図8】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の図2のB−
B線断面図である。
【図9】本考案の飲料缶等の運搬用保持具の使用状態を
示す斜視図である。
【図10】従来の飲料缶等の運搬用保持具の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…本体部 1a…立下がり
部 1b…リブ 2…保持部 2a…台形部 2b…突出部 2c…係止突起 3…係止部 3a…開口 3b…トンネル
状部 3c…突条 3d…ストッパ
ー 4…手提げハンドル 5…ストッパー 6…飲料缶 10…薄板 11…保持部 12…孔 13…手提げバンド 14…ストッパー

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状の本体部からキャップ状の保持部
    を複数個連続的に膨出するとともに、この保持部間に位
    置させて本体部から手提げハンドルの係止部を適宜間隔
    で2個膨出し、該係止部は他の部分に比較して肉厚に形
    成したトンネル状部からなり、このトンネル状部の一端
    に相互に外向きとなるように手提げハンドルの端部挿入
    用の開口を形成し、このトンネル状部の中空内部の開口
    に近い位置に内壁に沿って突条を形成し、このトンネル
    状部の開口側の上部に切欠きを形成して係止部内に係合
    された手提げハンドルを垂直状態に保持するストッパー
    とし、前記手提げハンドルは、合成樹脂製の細棒体を略
    U字状にしてその左右両端を相互に内向きとなるように
    折り曲げ、この折り曲げ部の先端を拡径して抜け出し防
    止用のストッパーとし、この抜け出し防止用のストッパ
    ーを前記係止部内で突条よりも奥側に位置させ、この手
    提げハンドルは前記係止部の開口から出たところで立ち
    上がるようにしたことを特徴とした飲料缶等の運搬用保
    持具。
  2. 【請求項2】本体部は射出成型で形成する請求項1記載
    の飲料缶等の運搬用保持具。
JP1993050306U 1993-09-16 1993-09-16 飲料缶等の運搬用保持具 Expired - Lifetime JP2508171Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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