JPH0333641Y2

JPH0333641Y2 -

Info

Publication number: JPH0333641Y2
Application number: JP11004183U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-14
Filing date: 1983-07-14
Publication date: 1991-07-17
Also published as: JPS6018934U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本案は、合成樹脂製樽状容器に係る。

「従来の技術」壜壁が肉薄となつて材料が節約でき、しかも械
械的強度に優れたものとすることができることか
ら、生ビール等の炭酸飲料用容器として金属製に
代えて合成樹脂材を二軸延伸させた樽状容器が盛
んに用いられている。

この種樽状容器は1.5以上の大形であり、飲
料物を収納した場合かなりの重量となり、手掛り
がないと持運びに不自由する。そこで近来、容器
に持運び用の把手を付した把手付きのものが急速
に普及している。

しかし、この把手付きとした場合、把手の部分
が壜形から外方に突出し形状のものが多く、箱詰
め等の荷造り或いは保管等の取扱いにおいて、把
手が邪魔となつた。

そして、そのような不都合を解消するため、例
えば、実開昭58−79531号公報の考案は、全体形
状を樽形とし、かつ胴部後面上部と下部とに角筒
形の保持部を付設した容器体と、上記保持部内に
嵌合可能に形成した取付板部を握り部の上下両端
から起立すると共に、上下両取付板部の上部に、
上記保持部上面に係合可能な肉厚部を形成した把
手とで形成し、需要者等において、保持部に取付
部を挿通係止させて、把手を容器に装着させるよ
うにしている。

「考案が解決しようとする課題」上記従来例は、流通過程では、把手が邪魔とな
るから容器体に把手を装着しないでおき、需要者
等が把手を使用する際に容器体を装着するように
している。よつて、流通過程では、容器体と把手
とが別個に取扱われるので、把手が紛失し易い不
都合があり、また、そのように、把手を使用する
際に、該把手を容器体に装着する必要があるため
不便であつた。

本案は、そのような不都合を解消して、容器体
装着状態でも流通過程で把手が邪魔とならず、し
かも消費者が使用する際は容易に把手を引き出せ
るよう設けたものである。

「課題を解決するための手段」容器胴体部３外面の下部および上部に周設した
締め輪を形どつた第１、第２突出周帯１０，９の
上下対応個所に、適宜の間隔を隔ててかつ周方向
に並ぶ一対の第１、第２係合孔１６，１５を、少
なくともそれらの片方は長孔として上下方向に貫
通させて穿設し、一方、板状の握り部１８の上下
両端部からそれぞれ左右に、常時は羽根を広げた
ように左右に並んで位置しかつ前方への折曲げが
可能な第１、第２取付部２４，２３を一体に突出
し、これら第１、第２取付部から第１、第２係合
軸２８，２７を突設した把手１２を設け、第１、
第２係合軸２８，２７をこれ等両係合軸に対応す
る第１、第２係合孔１６，１５に嵌合させて、把
手１２を容器体１に取付け、該把手後面を、第１
突出周帯１０外周面と第２突出周帯９外周面とを
両端部とする仮想円筒の後面とほぼ一致させた。

「作用」流通過程においては、把手１２を容器胴体部３
後面に添わせ、把手が後方に突出して邪魔となら
ないようにしておく。また、容器を持運びすると
きは、第１図ｂ、第２図ｂ、第３図ｂのように、
第１、第２取付部２４，２３を前方へ折曲げさせ
て握り部１８を後方へ引き出し、該握り部を握持
する。

「実施例」先ず、第１図ａ，ｂで示す実施例について説明
すると、１は、例えば飽和ポリエステル樹脂製の
コールドパリソンを二軸延伸させて形成した合成
樹脂製の壜、つまり容器体で、底部２は球面状に
下方に膨出形成されている。３，４，５は容器体
１のそれぞれ胴部、肩部、口頚部、そして６は該
口頚部５に螺合されたキヤツプであり、口頚部５
外面には外向きフランジ１１Ａを付設している。

上記胴部３下端外面には、容器体１を安定的に
起立させるための筒状の脚台７を嵌合させてい
る。該脚台の外面上端には、樽状の締め輪を形ど
つた第１突出周帯１０を周設すると共に、該第１
突出周帯の後部に、上面および後面に開口する第
１凹部１４を形成し、該第１凹部の底壁に一対の
第１係合孔１６，１６を穿設している。該第１係
合孔は、長孔状であつて、第１凹部の底壁を上下
方向に貫通しかつ周方向に並べたものである。ま
た、脚台７の内面には、容器体底部２下面を支持
するための受板を設けておくとよい。

上記胴部３の上端外面には、筒状の上部嵌合部
材８を嵌合させ、該上部嵌合部材の外面下端に、
既述第１突出周帯１０と同様に、樽の締め輪を形
どつた第２突出周帯９を周設し、当該上部嵌合部
材８と既述脚台７とで容器の外形を樽状の粧いと
している。また、その第２突出周帯９の後部に
は、上面および後面に開口する第２凹部１３を形
成し、該第２凹部の底壁に長孔状で一対の第２係
合孔１５，１５を適宜間隔でかつ周方向に並べて
穿設し、それ等第２係合孔１５，１５間の第２凹
部底壁部分にＶ字形の切欠き１７を形成してい
る。また、図では示していないが、上部嵌合部材
８の上端に、中央に向うにつれ下方に弯曲垂下す
る内向きフランジを付設して、該内向きフランジ
の上面内周部を既述外向きフランジ１１Ａ下面に
係合させ、上部嵌合部材８の抜け出しを阻止して
いる。更に、上部嵌合部材８の前面を開口して差
し口１１Ｂを形成している。

上記脚台７および上部嵌合部材８の各後面に
は、把手１２の上下両部をそれぞれ連結させてい
る。該把手は、板状の握り部１８の上下両端から
第１、第２基板部２０，１９をそれぞれ前方へ突
出すると共に、それ等第１、第２基板部の左右両
部から、第１、第2V字形切欠き２２，２１によ
り形成した第１、第２肉薄ヒンジロ、イを介し、
かつ持運びしない常時は羽根を広げたように左右
に並ぶ第１、第２取付部２４，２３を前方への折
曲げ可能に突出し、それ等第１、第２取付部を既
述第１、第２凹部１４，１３底壁上面に載置させ
ている。また、第１、第２取付部２４，２３の下
面からは、下部を大外径の第１、第２係止部２
６，２５とした第１、第２係合軸２８，２７をそ
れぞれ垂下し、これ等第１、第２係合軸を既述第
１、第２係合孔１６，１５内にそれぞれ摺動自在
に嵌合させ、かつ上記第１、第２係止部２６，２
５上面を第１、第２凹部１４，１３の底壁下面に
係合させている。

また、当該把手を容器体胴部３後面に添わせた
状態では、把手の外面が、第１突出周帯１０外周
面と第２突出周帯９外周面とを両端部とする仮想
円筒の後面にほぼ一致するよう形成している。

次に、第２図ａ，ｂに示す実施例では、第１、
第２凹部１４，１３の底壁に、一方を長孔としか
つ他方を円形孔とした第１、第２係合孔１６，１
５を穿設している。

更に、第３図ａ，ｂに示す実施例は、既述第
１、第２実施例のように、第１、第２突出周帯１
０，９に第１、第２凹部１４，１３を設けず、単
に、第１、第２係合孔１６，１５のみとし、ま
た、把手１２の第２係合軸２７，２７を上向きと
し、この第２係合軸２７，２７を第２係合孔１
５，１５に下面から嵌合させるようにしたもので
ある。尚、各係合軸の係止部２５，２５，２６，
２６は省いてある。

「考案の効果」本案は、上記構成とするものであり、容器体胴
部３の上下両端部に形成した第１、第２突出周帯
１０，９に、適宜間隙で一対の、かつ少なくとも
片方を長孔とした第１、第２係合孔１６，１５を
周方向に並べて穿設し、また、把手の握り部１８
上下両端の左右両部から、前方への折曲げ可能な
第１、第２取付部２４，２３を突出し、かつ、こ
れ等第１、第２取付部から突出した第１、第２係
合軸２８，２７を上記第１、第２係合孔１６，１
５内にそれぞれ嵌合させたから、握り部１８を後
方に引出せば、該握り部前面と容器胴体部３後面
との間に握り部１８を握るに適当な間隔が形成さ
れて把手を使用することができ、よつて、ワンタ
ツチの操作で把手を使用することができて使用上
極めて便利であり、また、把手１２の後面を第１
突出周帯１０外周面と第２突出周帯９外周面とを
両端部とする仮想円筒の後面とほぼ一致させたか
ら、箱詰め等の荷造り或いは保管等の取扱いにお
いても、邪魔な突出部分がなく余分な空間を要し
ないので都合がよい。また把手１２は単純な形状
の単一部品なので、合成樹脂材の成形により簡単
に作製でき、構造的にも簡易である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案合成樹脂製樽状容器の一
実施例を示し、ａ図は把手を分解した外形斜視
図、ｂ図は持運び時を示す外形斜視図、第２図
ａ，ｂ及び第３図ａ，ｂは前記第１図ａ，ｂに対
応させて示したそれぞれ異なる実施例の外形斜視
図である。１……容器体、１２……把手。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

容器胴体部３外面の下部および上部に周設した
締め輪を形どつた第１、第２突出周帯１０，９の
上下対応個所に、適宜の間隔を隔ててかつ周方向
に並ぶ一対の第１、第２係合孔１６，１５を、少
なくともそれらの片方は長孔として上下方向に貫
通させて穿設し、一方、板状の握り部１８の上下
両端部からそれぞれ左右に、常時は羽根を広げた
ように左右に並んで位置しかつ前方への折曲げが
可能な第１、第２取付部２４，２３を一体に突出
し、これら第１、第２取付部から第１、第２係合
軸２８，２７を突設した把手１２を設け、第１、
第２係合軸２８，２７をこれ等両係合軸に対応す
る第１、第２係合孔１６，１５に嵌合させて、把
手１２を容器体１に取付け、該把手後面を、第１
突出周帯１０外周面と第２突出周帯９外周面とを
両端部とする仮想円筒の後面とほぼ一致させたこ
とを特徴とする合成樹脂製樽状容器。