JP2507782B2 - 光学記録媒体 - Google Patents
光学記録媒体Info
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- JP2507782B2 JP2507782B2 JP63137072A JP13707288A JP2507782B2 JP 2507782 B2 JP2507782 B2 JP 2507782B2 JP 63137072 A JP63137072 A JP 63137072A JP 13707288 A JP13707288 A JP 13707288A JP 2507782 B2 JP2507782 B2 JP 2507782B2
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- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/24—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
- G11B7/241—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
- G11B7/242—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers
- G11B7/244—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only
- G11B7/246—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing dyes
- G11B7/248—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of recording layers comprising organic materials only containing dyes porphines; azaporphines, e.g. phthalocyanines
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は,レーザー光線によって情報を書き込んだ
り,読取ったりすることが可能な光学記録媒体に関す
る。
り,読取ったりすることが可能な光学記録媒体に関す
る。
(従来の技術) レーザー光線を用いて情報を記録する媒体には種々の
ものがあるが,その1つにレーザー光線を基板上の記録
層に照射することによって,照射部分を局部的に加熱
し,融解,蒸発または分解などの物理的変化をおこさせ
情報を記録するものがある。
ものがあるが,その1つにレーザー光線を基板上の記録
層に照射することによって,照射部分を局部的に加熱
し,融解,蒸発または分解などの物理的変化をおこさせ
情報を記録するものがある。
これまで,基板上の記録層として,As,Te,Se,Tiなどの
金属や合金の薄膜層が使用されてきた。このような記録
層を有する光学記録媒体は,一般に比較的書き込み感度
が高く,また記録再生の光学系が小型にできる半導体レ
ーザーにも適用することができるが,熱伝導率が大き
い,反射率が小さいなどの理由で記録時にレーザー光線
のエネルギーを効率よく利用できず,高速走査で記録す
るには大出力のレーザー光線が必要となる場合があっ
た。また,これらの記録層は化学的に不安定であり,空
気中で劣化することがあった。
金属や合金の薄膜層が使用されてきた。このような記録
層を有する光学記録媒体は,一般に比較的書き込み感度
が高く,また記録再生の光学系が小型にできる半導体レ
ーザーにも適用することができるが,熱伝導率が大き
い,反射率が小さいなどの理由で記録時にレーザー光線
のエネルギーを効率よく利用できず,高速走査で記録す
るには大出力のレーザー光線が必要となる場合があっ
た。また,これらの記録層は化学的に不安定であり,空
気中で劣化することがあった。
このような理由から,近年,比較的長波長(例えば78
0nm以上)のレーザー光線を用いて,基板上の有機薄膜
層に情報を書き込んだり読み取ったりする光学記録媒体
の研究がなされている。
0nm以上)のレーザー光線を用いて,基板上の有機薄膜
層に情報を書き込んだり読み取ったりする光学記録媒体
の研究がなされている。
このような有機薄膜層は,半導体レーザーを用いて融
解,蒸発または分解などによって容易に小さな凹部(ピ
ット)を形成できる利点を持っている。
解,蒸発または分解などによって容易に小さな凹部(ピ
ット)を形成できる利点を持っている。
有機薄膜層を基板の上に形成させ,レーザー光線を用
いて情報を記録,再生する光学記録媒体としては,特開
昭57−82093号公報,特開昭58−56892号公報,特開昭60
−89842号公報,特開昭60−150243号公報などに記載の
ものが知られている。しかしながら,半導体レーザー光
線に対して吸収係数が大きい,記録感度の高い,光学記
録媒体として完全に満足できるものは開発されていない
のが実情である。
いて情報を記録,再生する光学記録媒体としては,特開
昭57−82093号公報,特開昭58−56892号公報,特開昭60
−89842号公報,特開昭60−150243号公報などに記載の
ものが知られている。しかしながら,半導体レーザー光
線に対して吸収係数が大きい,記録感度の高い,光学記
録媒体として完全に満足できるものは開発されていない
のが実情である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは,基板上に,特定のフタロシアニン系化
合物を含有する記録層を有する光学記録媒体が種々の優
れた特性を有することを見出し,本発明を完成したもの
で,本発明は,化学的,物理的に安定で,レーザー光線
で高感度で記録再生できる,安価な特定のフタロシアニ
ン系化合物を用いた光学記録媒体を提供するものであ
る。
合物を含有する記録層を有する光学記録媒体が種々の優
れた特性を有することを見出し,本発明を完成したもの
で,本発明は,化学的,物理的に安定で,レーザー光線
で高感度で記録再生できる,安価な特定のフタロシアニ
ン系化合物を用いた光学記録媒体を提供するものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は,基板上に下記一般式〔I〕で示される特定
のフタロシアニン系化合物を含有する有機薄膜層を記録
層として有することを特徴とする光学記録媒体である。
のフタロシアニン系化合物を含有する有機薄膜層を記録
層として有することを特徴とする光学記録媒体である。
〔式中,A1,A2,A3は,それぞれ独立に,置換基を有して
もよいベンゼン環またはナフタリン環を表わす。ただ
し,A1,A2,A3が同時にナフタリン環になることはない。
もよいベンゼン環またはナフタリン環を表わす。ただ
し,A1,A2,A3が同時にナフタリン環になることはない。
Mは,水素原子,ハロゲン原子または酸素原子を有し
てもよい金属原子,または(OR5)p,(OSiR6R7R8)q,
〔OSiR6R7(OR8)〕qを有してもよい金属原子を表わ
す。
てもよい金属原子,または(OR5)p,(OSiR6R7R8)q,
〔OSiR6R7(OR8)〕qを有してもよい金属原子を表わ
す。
(ここで,R5,R6,R7,R8は,水素原子,置換もしくは未置
換の脂肪族炭化水素基,置換もしくは未置換の芳香族炭
化水素基,または置換もしくは未置換の芳香族複素環基
を表わす。p,qは0ないし2の整数を表わす。) R1,R2,R3,それぞれ独立に,フェノール性水酸基,ア
ミノ基,アルキルアミノ基を有するカップラー残基を表
わす。
換の脂肪族炭化水素基,置換もしくは未置換の芳香族炭
化水素基,または置換もしくは未置換の芳香族複素環基
を表わす。p,qは0ないし2の整数を表わす。) R1,R2,R3,それぞれ独立に,フェノール性水酸基,ア
ミノ基,アルキルアミノ基を有するカップラー残基を表
わす。
R4は,水素原子,ハロゲン原子,シアノ基,ニトロ
基,カルボン酸基,スルホン酸基,置換もしくは未置換
の脂肪族炭化水素基,置換もしくは未置換の芳香族炭化
水素基,置換もしくは未置換の芳香族複素環基,−OR9, −NHCOR17,−CO2R18,−N=N−R19 (ここでR9ないしR19は,R5,R6,R7,R8と同様の置換基を
表わす。) k,l,mは,それぞれ独立に0〜4の整数を表わす。た
だし,k,l,mが同時に0になることはない。
基,カルボン酸基,スルホン酸基,置換もしくは未置換
の脂肪族炭化水素基,置換もしくは未置換の芳香族炭化
水素基,置換もしくは未置換の芳香族複素環基,−OR9, −NHCOR17,−CO2R18,−N=N−R19 (ここでR9ないしR19は,R5,R6,R7,R8と同様の置換基を
表わす。) k,l,mは,それぞれ独立に0〜4の整数を表わす。た
だし,k,l,mが同時に0になることはない。
nは0〜4の整数を表わす。〕 置換基について,さらに詳細に説明すると,R1,R2,R3
は,それぞれ独立に,水素原子,フェノール性水酸基,
アミノ基またはアルキルアミノ基を有するカップラー成
分になりうるベンゼン環またはナフタリン環であり,ア
ルキルアミノ基としてはモノメチルアミノ基,モノエチ
ルアミノ基,モノオクチルアミノ基,,モノステアリルア
ミノ基,ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基,ジブチ
ルアミノ基,ジオクチルアミノ基などであるが,これら
の置換基に限られるものではない。また,上記のカップ
ラー成分になりうるベンゼン環またはナフタリン環に
は,フェノール性水酸基,アミノ基,アルキルアミノ基
の他に,ハロゲン原子,カルボン酸基,スルホン酸基,
ニトロ基,アルキル基,アルコキシ基などの置換基があ
ってもよい。
は,それぞれ独立に,水素原子,フェノール性水酸基,
アミノ基またはアルキルアミノ基を有するカップラー成
分になりうるベンゼン環またはナフタリン環であり,ア
ルキルアミノ基としてはモノメチルアミノ基,モノエチ
ルアミノ基,モノオクチルアミノ基,,モノステアリルア
ミノ基,ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基,ジブチ
ルアミノ基,ジオクチルアミノ基などであるが,これら
の置換基に限られるものではない。また,上記のカップ
ラー成分になりうるベンゼン環またはナフタリン環に
は,フェノール性水酸基,アミノ基,アルキルアミノ基
の他に,ハロゲン原子,カルボン酸基,スルホン酸基,
ニトロ基,アルキル基,アルコキシ基などの置換基があ
ってもよい。
ハロゲン原子としては塩素,臭素,ヨウ素,アルキル
基としてはメチル基,エチル基,n−ブチル基,tert−ブ
チル基,ステアリル基,アルコキシ基としてはメトキシ
基,エトキシ基,n−ブトキシ基,ステアリルオキシ基な
どであるが,これらの置換基に限られるものではない。
基としてはメチル基,エチル基,n−ブチル基,tert−ブ
チル基,ステアリル基,アルコキシ基としてはメトキシ
基,エトキシ基,n−ブトキシ基,ステアリルオキシ基な
どであるが,これらの置換基に限られるものではない。
Mは,H2,Na2,Li2,Cu,Fe,Co,Ni,Zn,Mn,Sn,Pb,Si,Ge,M
g,Al−Cl,In−Cl,Ti=O,V=Oなどを表わすが,その
他,フタロシアニンと金属キレートを形成する多数の金
属を包含する。
g,Al−Cl,In−Cl,Ti=O,V=Oなどを表わすが,その
他,フタロシアニンと金属キレートを形成する多数の金
属を包含する。
上記一般式〔I〕で表わされるフタロシアニン系化合
物は,可視領域から近赤外領域に大きな吸収を有し,半
導体レーザー光線による記録再生に好適である。
物は,可視領域から近赤外領域に大きな吸収を有し,半
導体レーザー光線による記録再生に好適である。
本発明で使用する上記一般式〔I〕で表わされるフタ
ロシアニン系化合物は,一般には下記一般式〔II〕およ
び一般式〔III〕で示されるオルソジシアノ化合物の混
合物と各種金属塩(無金属フタロシアニンの場合は使用
しない)とを好ましくは有機溶媒中で加熱することによ
り製造することができる。
ロシアニン系化合物は,一般には下記一般式〔II〕およ
び一般式〔III〕で示されるオルソジシアノ化合物の混
合物と各種金属塩(無金属フタロシアニンの場合は使用
しない)とを好ましくは有機溶媒中で加熱することによ
り製造することができる。
〔式中,R4およびnは,一般式〔I〕におけるR4および
nと同様のものを表わす。〕 〔式中,環Aは,一般式〔I〕におけるA1,A2,A3を表わ
し,Rは,一般式〔I〕におけるR1,R2,R3を表わし,jは,
一般式〔I〕におけるk,l,mを表わす。〕 また,一般式〔I〕のフタロシアニン系化合物は,フ
タル酸類,フタルイミド類を出発原料としても製造する
ことができる。
nと同様のものを表わす。〕 〔式中,環Aは,一般式〔I〕におけるA1,A2,A3を表わ
し,Rは,一般式〔I〕におけるR1,R2,R3を表わし,jは,
一般式〔I〕におけるk,l,mを表わす。〕 また,一般式〔I〕のフタロシアニン系化合物は,フ
タル酸類,フタルイミド類を出発原料としても製造する
ことができる。
これらのフタロシアニン系化合物の製造にはアルコー
ル類,グリコール類,キシレン,キノリン,α−クロル
ナフタレン,ニトロベンゼン,スルホラン,N−Nジメチ
ルホルムアミドなど通常の有機溶媒を使用することがで
きるが,無溶媒でも得られる。
ル類,グリコール類,キシレン,キノリン,α−クロル
ナフタレン,ニトロベンゼン,スルホラン,N−Nジメチ
ルホルムアミドなど通常の有機溶媒を使用することがで
きるが,無溶媒でも得られる。
また,触媒としてアルカリやジアザビシクロウンデセ
ン,シクロヘキシルアミンなどの有機アミンを使用した
方が好ましい場合がある。
ン,シクロヘキシルアミンなどの有機アミンを使用した
方が好ましい場合がある。
また,原料となる金属塩としては種々の金属塩が使用
できる。
できる。
本発明において用いられる基板としては,信号の書き
込みや読み出しを行なうための光の透過率が,好ましく
は85%以上であり,かつ光学異方性の小さいものが望ま
しい。例えば,ガラス,アクリル樹脂,ポリカーボネー
ト樹脂,ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂,塩化ビニ
ル系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ポリスチレン系樹脂,ポ
リオレフィン樹脂(ポリ−4−メチルペンテン等),ポ
リエーテルスルホン樹脂などの熱可塑性樹脂やエポキシ
樹脂,アリル樹脂などの熱硬化樹脂からなる基板があげ
られる。これらの中では,成形のしやすさ,案内溝やア
ドレス信号などの付与のしやすさなどから前記した熱可
塑性樹脂製のものが好ましく,光学特性や機械的特性か
らアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が特に望まし
い。
込みや読み出しを行なうための光の透過率が,好ましく
は85%以上であり,かつ光学異方性の小さいものが望ま
しい。例えば,ガラス,アクリル樹脂,ポリカーボネー
ト樹脂,ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂,塩化ビニ
ル系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ポリスチレン系樹脂,ポ
リオレフィン樹脂(ポリ−4−メチルペンテン等),ポ
リエーテルスルホン樹脂などの熱可塑性樹脂やエポキシ
樹脂,アリル樹脂などの熱硬化樹脂からなる基板があげ
られる。これらの中では,成形のしやすさ,案内溝やア
ドレス信号などの付与のしやすさなどから前記した熱可
塑性樹脂製のものが好ましく,光学特性や機械的特性か
らアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂が特に望まし
い。
本発明においては,これらの基板の厚さは,特に制限
がなく,板状でもフィルム状でも良い。また,その形状
は,円形状やカード状でもよく,その大きさには特に制
限はない。
がなく,板状でもフィルム状でも良い。また,その形状
は,円形状やカード状でもよく,その大きさには特に制
限はない。
また,基板には,記録および呼び出しの際の位置制御
のための案内溝やアドレス信号や各種マークなどのプリ
フォーマット用の凹凸を通常有しているが,これらの凹
凸は前記したような熱可塑性樹脂を成形(射出,圧縮な
ど)する際にスタンパーなどを用いて付与するのが,好
ましい。
のための案内溝やアドレス信号や各種マークなどのプリ
フォーマット用の凹凸を通常有しているが,これらの凹
凸は前記したような熱可塑性樹脂を成形(射出,圧縮な
ど)する際にスタンパーなどを用いて付与するのが,好
ましい。
本発明の光学記録媒体において,フタロシアニン系化
合物を含有する記録層を基板上に定着する方法として
は,例えば真空蒸着法,スパッタリング法,イオンプレ
ート法およびLB法(ラングミュアブロジェット法)など
の方法があるが,これらの方法は操作が煩雑であり,か
つ生産性の点で劣るので,いわゆる塗布による方法が最
も好ましい。塗布法によって記録層を形成する場合に
は,フタロシアニン系化合物をアルコール類,ケトン
類,アミド類,スルホキシド類,エーテル類,エステル
類,脂肪族ハロゲン化炭化水素類,芳香族炭化水素類な
ど通常の有機溶媒に分散または溶解して塗布する。この
際,フタロシアニン系化合物のアミノ基と有機酸とによ
る造塩体を形成させることにより溶解性が増大するた
め,上記の有機溶媒中に,酢酸,プロピオン酸,酪酸,
オレイン酸,ステアリン酸などの有機酸を混合して使用
することもできる。また,このとき,必要に応じて,高
分子バインダーを加えてもよい。高分子バインダーとし
ては,塩化ビニル系樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル
樹脂,ポリアミド樹脂,ポリカーボネート樹脂,エポキ
シ樹脂,メタクリル樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ニトロセ
ルロース,フェノール樹脂などがあげられる。その際,
フタロシアニン系化合物に対する高分子バインダーの比
率は10wt%以下が好ましい。
合物を含有する記録層を基板上に定着する方法として
は,例えば真空蒸着法,スパッタリング法,イオンプレ
ート法およびLB法(ラングミュアブロジェット法)など
の方法があるが,これらの方法は操作が煩雑であり,か
つ生産性の点で劣るので,いわゆる塗布による方法が最
も好ましい。塗布法によって記録層を形成する場合に
は,フタロシアニン系化合物をアルコール類,ケトン
類,アミド類,スルホキシド類,エーテル類,エステル
類,脂肪族ハロゲン化炭化水素類,芳香族炭化水素類な
ど通常の有機溶媒に分散または溶解して塗布する。この
際,フタロシアニン系化合物のアミノ基と有機酸とによ
る造塩体を形成させることにより溶解性が増大するた
め,上記の有機溶媒中に,酢酸,プロピオン酸,酪酸,
オレイン酸,ステアリン酸などの有機酸を混合して使用
することもできる。また,このとき,必要に応じて,高
分子バインダーを加えてもよい。高分子バインダーとし
ては,塩化ビニル系樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル
樹脂,ポリアミド樹脂,ポリカーボネート樹脂,エポキ
シ樹脂,メタクリル樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ニトロセ
ルロース,フェノール樹脂などがあげられる。その際,
フタロシアニン系化合物に対する高分子バインダーの比
率は10wt%以下が好ましい。
また,本発明に用いられるフタロシアニン系化合物
に,他の色素を混合分散あるいは混合溶解して使用する
こともできる。混合して使用できる色素としては,すで
に公知の例えば,芳香族または不飽和脂肪族ジアミン系
金属錯体,芳香族または不飽和脂肪族ジチオール系金属
錯体,フタロシアニン系錯体,ナフタロシアニン系錯
体,スクアリウム系色素,ナフトキノン系錯体,アント
ラキノン系色素やポリメチン系色素などがあげられる。
に,他の色素を混合分散あるいは混合溶解して使用する
こともできる。混合して使用できる色素としては,すで
に公知の例えば,芳香族または不飽和脂肪族ジアミン系
金属錯体,芳香族または不飽和脂肪族ジチオール系金属
錯体,フタロシアニン系錯体,ナフタロシアニン系錯
体,スクアリウム系色素,ナフトキノン系錯体,アント
ラキノン系色素やポリメチン系色素などがあげられる。
基板上に形成するフタロシアニン系化合物を含有する
記録層の厚さは,10μm以下,好ましくは500Å〜2μm
である。また塗布した後,クロロホルム,テトラヒドロ
フラン,トルエンなどの有機溶媒の蒸気にさらすことに
よって,薄膜の吸収波長が長波長にシフトし,半導体レ
ーザーの発振波長域の光に対する感度を著しく向上させ
ることができる場合もある。
記録層の厚さは,10μm以下,好ましくは500Å〜2μm
である。また塗布した後,クロロホルム,テトラヒドロ
フラン,トルエンなどの有機溶媒の蒸気にさらすことに
よって,薄膜の吸収波長が長波長にシフトし,半導体レ
ーザーの発振波長域の光に対する感度を著しく向上させ
ることができる場合もある。
また,これらの記録層を保護するために,Al2O3,SiO2,
SiO,SnOなどの無機化合物を蒸着して保護層を設けても
よい。また,保護層として,高分子を塗布してもよい。
SiO,SnOなどの無機化合物を蒸着して保護層を設けても
よい。また,保護層として,高分子を塗布してもよい。
上記のようにして得られた記録媒体への記録は,基板
上に設けた記録層に1μm程度に集束したレーザー光,
好ましくは半導体レーザー光を照射することにより行な
う。レーザー光の照射された部分は,レーザーエネルギ
ーの吸収による分解,蒸発,溶融などの記録層の熱的な
状態変化が生じる。読み取りは,記録層の熱的な状態変
化が生じた部分と生じていない部分との反射率の差を読
み取ることにより行なう。
上に設けた記録層に1μm程度に集束したレーザー光,
好ましくは半導体レーザー光を照射することにより行な
う。レーザー光の照射された部分は,レーザーエネルギ
ーの吸収による分解,蒸発,溶融などの記録層の熱的な
状態変化が生じる。読み取りは,記録層の熱的な状態変
化が生じた部分と生じていない部分との反射率の差を読
み取ることにより行なう。
光源としては,He−Neレーザー,Arレーザー,半導体レ
ーザーなどの各種レーザーを用いることができるが,価
格,大きさの点で半導体レーザーが特に好ましい。半導
体レーザーとしては,中心波長830nm,780nmのおびそれ
より短波長のレーザーを使用することができる。
ーザーなどの各種レーザーを用いることができるが,価
格,大きさの点で半導体レーザーが特に好ましい。半導
体レーザーとしては,中心波長830nm,780nmのおびそれ
より短波長のレーザーを使用することができる。
次に,本発明を実施例により,さらに具体的に説明す
るが,本発明は,以下の実施例に限定されるものではな
い。例中,部とは重量部である。
るが,本発明は,以下の実施例に限定されるものではな
い。例中,部とは重量部である。
実施例 1 パイレックス(Corning Glass Works社製,商品名)
製基板上に,フタロシアニン系化合物(a)3.0部とク
ロロホルム97.0部からなる溶液を滴下した後,1000rpmの
速度で15秒間回転させ,80℃で20分間乾燥させ記録媒体
を得た。
製基板上に,フタロシアニン系化合物(a)3.0部とク
ロロホルム97.0部からなる溶液を滴下した後,1000rpmの
速度で15秒間回転させ,80℃で20分間乾燥させ記録媒体
を得た。
得られた記録媒体は,記録層の厚さ900Å,最大吸収
波長790nm,830nmの波長の光に対する反射率26%であっ
た。
波長790nm,830nmの波長の光に対する反射率26%であっ
た。
得られた光学記録媒体をターンテーブル上に取りつけ
ターンテーブルを1800rpmで回転させながら,1.0μmに
集中した830nmのレーザーを5mW,8MHzで照射して記録を
行なった。
ターンテーブルを1800rpmで回転させながら,1.0μmに
集中した830nmのレーザーを5mW,8MHzで照射して記録を
行なった。
記録を行なった光学記録媒体表面を走査型電子顕微鏡
で観察したところ,鮮明なピットの形成が認められた。
また,この光学記録媒体に830nm,0.4nWのレーザー光を
照射し,反射光の検出を行なったところ,C/N比が48dBで
あった。
で観察したところ,鮮明なピットの形成が認められた。
また,この光学記録媒体に830nm,0.4nWのレーザー光を
照射し,反射光の検出を行なったところ,C/N比が48dBで
あった。
実施例 2 ポリカーボネート樹脂製基板上に,フタロシアニン系
化合物(b)2.0部と,メチルセロソルブ98.0部からな
る溶液を滴下した後,700rpmの速度で20秒間回転させ,
減圧下80℃で30分間乾燥させて記録媒体を得た。
化合物(b)2.0部と,メチルセロソルブ98.0部からな
る溶液を滴下した後,700rpmの速度で20秒間回転させ,
減圧下80℃で30分間乾燥させて記録媒体を得た。
得られた記録媒体は,記録層の厚さ600Å,最大吸収
波長は800nm,830nmの波長の光に対する反射率22%であ
った。
波長は800nm,830nmの波長の光に対する反射率22%であ
った。
また得られた記録媒体に実施例1と同様にして記録を
行なったところ,記録層表面に鮮明なピット形成が認め
られ,C/N比は45dBであった。
行なったところ,記録層表面に鮮明なピット形成が認め
られ,C/N比は45dBであった。
実施例3〜14 実施例1と同様な方法により,パイレックス製基板上
にフタロシアニン系化合物(c)〜(n)を塗布乾燥さ
せて記録媒体を得た。
にフタロシアニン系化合物(c)〜(n)を塗布乾燥さ
せて記録媒体を得た。
得られた記録媒体の記録層の最大吸収波長および830n
mの波長光に対する反射率,およびこの記録媒体に実施
例1におけると同様な記録再生を行なった結果を表1に
示す。
mの波長光に対する反射率,およびこの記録媒体に実施
例1におけると同様な記録再生を行なった結果を表1に
示す。
〔発明の効果〕 本発明の光学記録媒体は,以上のような構成よりな
り,化学的,物理的に安定で,レーザー光線で高感度で
記録再生できる特徴を有する。
り,化学的,物理的に安定で,レーザー光線で高感度で
記録再生できる特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−139789(JP,A) 特開 昭63−158294(JP,A) 特開 昭63−293090(JP,A) 特開 平1−103494(JP,A) 特開 昭62−121940(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】基板上に下記一般式〔I〕で示されるフタ
ロシアニン系化合物の少なくとも1種以上を含有する有
機薄膜層を有することを特徴とする光学記録媒体。 〔式中,A1,A2,A3は,それぞれ独立に,置換基を有して
もよいベンゼン環またはナフタリン環を表わす。ただ
し,A1,A2,A3が同時にナフタリン環になることはない。 Mは,水素原子,ハロゲン原子または酸素原子を有して
もよい金属原子,または(OR5)p,(OSiR6R7R8)q,〔OS
iR6R7(OR8)〕qを有してもよい金属原子を表わす。 (ここで,R5,R6,R7,R8は,水素原子,置換もしくは未置
換の脂肪族炭化水素基,置換もしくは未置換の芳香族炭
化水素基,または置換もしくは未置換の芳香族複素環基
を表わす。p,qは0ないし2の整数を表わす。) R1,R2,R3は,それぞれ独立に,フェノール性水酸基,ア
ミノ基,アルキルアミノ基を有するカップラー残基を表
わす。 R4は,水素原子,ハロゲン原子,シアノ基,ニトロ基,
カルボン酸基,スルホン酸基,置換もしくは未置換の脂
肪族炭化水素基,置換もしくは未置換の芳香族炭化水素
基,置換もしくは未置換の芳香族複素環基, −NHCOR17,−CO2R18,−N=N−R19 (ここでR9ないしR19はR5,R6,R7,R8と同様の置換基を表
わす。) k,l,mは,それぞれ独立に0〜4の整数を表わす。ただ
し,k,l,mが同時に0になることはない。 nは0〜4の整数を表わす。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63137072A JP2507782B2 (ja) | 1987-10-30 | 1988-06-03 | 光学記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-273362 | 1987-10-30 | ||
JP27336287 | 1987-10-30 | ||
JP63137072A JP2507782B2 (ja) | 1987-10-30 | 1988-06-03 | 光学記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02570A JPH02570A (ja) | 1990-01-05 |
JP2507782B2 true JP2507782B2 (ja) | 1996-06-19 |
Family
ID=26470498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63137072A Expired - Lifetime JP2507782B2 (ja) | 1987-10-30 | 1988-06-03 | 光学記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2507782B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4948745A (en) * | 1989-05-22 | 1990-08-14 | Motorola, Inc. | Process for elevated source/drain field effect structure |
JPH0747695B2 (ja) * | 1990-08-24 | 1995-05-24 | 東北大学長 | 選択的位置にベンゾ置換した可溶性フタロシアニン錯体の製造方法 |
JP3933551B2 (ja) | 2002-09-27 | 2007-06-20 | 本田技研工業株式会社 | 多板式クラッチ |
-
1988
- 1988-06-03 JP JP63137072A patent/JP2507782B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02570A (ja) | 1990-01-05 |
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