JP2506435Y2 - 換気装置 - Google Patents

換気装置

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JP2506435Y2
JP2506435Y2 JP1993036176U JP3617693U JP2506435Y2 JP 2506435 Y2 JP2506435 Y2 JP 2506435Y2 JP 1993036176 U JP1993036176 U JP 1993036176U JP 3617693 U JP3617693 U JP 3617693U JP 2506435 Y2 JP2506435 Y2 JP 2506435Y2
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得司 佐原
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佐原ブレス工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、換気口の開閉を,手
動,自動の両方で行うことができる換気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サッシ戸等の上部または下部に設置され
た細長い換気装置は公知である。この換気装置を用いれ
ば、サッシ戸を閉めたままで換気を行うことができる。
この換気装置は、実開昭51ー69447号公報,実開
昭51ー109940号公報,実公平4ー29027号
公報,実公平4ー29028号公報に示すように、換気
板を手動操作することにより、本体の換気口を開閉して
いる。しかし、上記換気装置では、所望の換気を得るた
めに、使用者が頻繁に手動による操作を行わなければな
らず、面倒であった。
【0003】そこで、実開昭60ー117988号公報
に示すように、温度環境に応じて換気口の開閉を行う自
動制御手段を備えた換気装置が開発されている。詳述す
ると、複数の換気口を有する本体に、換気口と同形状の
複数の開口を有する換気板がスライド可能に設けられて
いる。換気板は開口が換気口と合致しない閉じ位置か
ら、開口が換気口と合致する開き位置まで移動可能であ
る。自動制御手段は、換気板を開き位置方向に付勢する
形状記憶合金製のコイルスプリングと、閉じ位置方向に
付勢するバイアスコイルスプリングとを有している。温
度が下がって、形状記憶合金製のコイルスプリングの弾
性力が弱まった時には、バイアススプリングの力で換気
板を閉じ位置方向に移動させ、温度が上がって形状記憶
合金製のコイルスプリングの弾性力が強まった時には、
換気板を開き位置方向に移動させるのである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記実開昭6
0ー117988号の換気装置では、居住者の意志とは
無関係に、形状記憶合金製のコイルスプリングおよびバ
イアススプリングの特性と温度環境によって、一義的に
換気状態が決定されるため、居住者にとって常に良好な
換気状態であるとは限らない。すなわち、冷暖房等の室
内空調状態や居住者の体調等により、居住者にとって望
ましい換気状態が変化するからである。また、暴風雨時
に閉じておきたいにも拘わらず温度環境よっては開き状
態になっていることもあるし、排煙を要する時には開い
ておきたいにも拘わらず、温度環境によっては閉じてい
ることがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の考案は、
(イ)換気口を有する本体と、(ロ)上記換気口を開閉
する換気板と、(ハ)上記換気板に連携され、直線的に
往復移動することにより換気板を開閉させる移動部材
と、(ニ)上記移動部材をいずれか一方向に付勢する形
状記憶合金製のコイルスプリングと、他方向に付勢する
バイアスコイルスプリングとを有し、環境温度に応じて
移動部材を移動させて換気板の開閉動作を行う自動制御
手段と、を備えた換気装置において、さらに、(ホ)上
記移動部材を、換気板の閉じ位置に対応した位置で上記
2つのコイルスプリングのうちの一方の弾性力に抗して
本体に係止し、換気板の開き位置に対応した位置で他方
のコイルスプリングの弾性力に抗して本体に係止する係
止手段、を備えたことを特徴とする。請求項2の考案
は、請求項1に記載の換気装置において、上記係止手段
は操作部材を備え、この操作部材は、上記移動部材に連
携され、閉じモード位置と開きモード位置との間で移動
することにより、移動部材を上記往復移動方向に強制的
に移動させるものであり、上記係止手段は、上記操作部
材を閉じモード位置で本体に係止することにより、この
操作部材と連携された移動部材を換気板の閉じ位置に対
応した位置で係止し、操作部材を開きモード位置で本体
に係止することにより、移動部材を換気板の開き位置に
対応した位置で係止することを特徴とする。請求項3の
考案は、請求項2に記載の換気装置において、上記係止
手段は、上記操作部材と上記移動部材のうちの一方に形
成された係止突起と、他方に形成された一対の係止部と
を含んでおり、上記係合突起が上記一対の係止部間に上
記移動部材の往復移動方向に遊びを有するようにして配
置され、上記操作部材が閉じモード位置にある時、係合
突起が一方の係止部に当たることにより上記移動部材を
換気板の閉じ位置に対応した位置に係止し、上記操作部
材が開きモード位置にある時、係合突起が他方の係止部
に当たることにより上記移動部材を換気板の開き位置に
対応した位置に係止することを特徴とする。請求項4の
考案は、請求項3に記載の換気装置において、上記係止
手段は、操作部材を上記閉じモード位置と開きモード位
置の中間の自動モード位置でも係止し、操作部材が上記
自動モード位置にある時、上記係合突起と一対の係止部
との間の遊びにより移動部材を換気板の閉じ位置に対応
した位置から換気板の開き位置に対応した位置まで移動
可能とすることを特徴とする。請求項5の考案は、請求
項2〜4に記載の換気装置において、上記係止手段は、
上記操作部材に設けられた板バネと、上記本体側に設け
られ板バネが選択的に係合する少なくとも2つの係合部
とを有することを特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1の考案では、自動制御手段の形状記憶
合金製のコイルスプリングとバイアスコイルスプリング
の釣り合いにより、温度環境に応じて自動換気を行うこ
とができる。しかも、係止手段により、移動部材をコイ
ルスプリングの弾性力に抗して本体に係止することによ
り、換気板を閉じ位置と開き位置で固定することができ
る。請求項2の考案では、操作部材を手動操作すること
により、強制的に移動部材を移動させて、換気板を閉じ
位置,開き位置にすることができる。そして、操作部材
を本体に係止することにより、換気板を閉じ位置,開き
位置で固定することができる。請求項3の考案では、操
作部材と移動部材が遊びを介して連携しているので、操
作部材が閉じモード位置と開きモード位置の中間位置に
ある状態で、上記環境温度に基づく自動換気を行うこと
ができる。請求項4の考案では、操作部材が閉じモード
位置と開きモード位置の中間の自動モード位置に係止さ
れた状態で、上記自動換気を行うことができる。また、
閉じ状態,開き状態,自動換気状態のいずれの状態にあ
るかを、居住者は操作部材の位置で確認することができ
る。請求項5の考案では、操作部材の係止に板ばねを用
いるので、居住者が操作部材を移動させて換気板を開閉
すれば足り、換気板の閉じ位置および開き位置の維持の
ために特別な操作を必要としない。
【0007】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。まず、図1(正面図),図2(背面図),図4
(断面図)を参照しながら、換気装置の概略を説明す
る。換気装置は長く延びる金属製型材からなる本体10
を備えている。本体10は室内側の正面壁11と、この
正面壁11の上部に形成された上側連結部12と、正面
壁11の下部に形成された下側連結部13とを有してい
る。正面壁11には、多数の換気口14が本体10の長
手方向に並んで形成されている。本体10の上側連結部
12と下側連結部13間には、上記正面壁11と平行を
なして対峙する金属製型材の背板15が嵌め込まれてい
る。なお、背板15には多数の通気孔16が形成されて
いる。本体10の両端にはキャップ17が取り付けられ
ている。
【0008】本体10内には換気口14を開閉するため
の換気板20が収容されている。換気板20は上下に幅
広の鍔部21を有している。換気板20は、図4,図6
に示すように、上下2個ずつ計4個のカム部材25を介
して本体10に支持されている。詳述すると、換気板2
0の上側鍔部21の2カ所および下側鍔部21の2カ所
には、カムフォロア22が取り付けられており、これら
カムフォロア22は、本体10の正面壁11の裏面に固
定されたカム部材25のカム溝26に収容されている。
カム溝26は、特に図7に良く示すように、本体10の
長手方向に対して傾斜するとともに水平に延びる傾斜部
26aと、この傾斜部26aの正面壁11側の一端に連
なり本体の長手方向に延びる短い第1直線部26bと、
傾斜部26aの他端に連なり本体の長手方向に延びる短
い第2直線部26cとを有している。換気板20が図7
中右側に移動すると、カム溝26の傾斜部26aとカム
フォロア22とのカム作用により、換気板20が本体1
0の正面壁11との平行状態を保ちながら正面壁11に
近付き、やがて図7(A)に示すように換気板20の鍔
部21が正面壁11に当たって換気口14を閉じる。換
気板20が図7中左側に移動すると、同様のカム作用に
より換気板20が本体10の正面壁11から遠のき、換
気口14が開く。なお、カム溝26が上記第1,第2の
直線部26b,26cを有しているので、換気板26
は、図7(A)の全閉状態を維持しながら短いストロー
クだけ本体10の長手方向に移動可能であるとともに、
図7(B)の全開状態を維持しながら短いストロークだ
け移動可能である。
【0009】次に、上記換気板20を本体10の長手方
向に移動させて換気動作を行わせる構造について説明す
る。図5に示すように、本体10の正面壁11の裏面に
は、長板形状のガイド部材30が取り付けられている。
このガイド部材30は本体10の一部として提供され
る。このガイド部材30には、長板形状の移動部材40
が本体10の長手方向に移動可能に支持されている。移
動部材40の端部は、連結部材50を介して換気板20
の端部に連結されている。したがって、移動部材40の
移動に追随して換気板20が移動するようになってい
る。
【0010】上記移動部材40は、次のようにして上記
ガイド部材30に支持されている。すなわち、ガイド部
材30には一対のガイド突起31が正面壁11と直交す
る方向に突出して形成されており、他方、移動部材40
には、本体10の長手方向に延びる細長い一対のガイド
穴41が形成されている。一対のガイド穴41に一対の
ガイド突起31を遊びを有して収容させることにより、
移動部材40はガイド部材30に移動可能に支持されて
いる。ガイド突起31の先端には、移動部材40の脱落
を防止するストッパ32が固定されている。
【0011】上記移動部材40は、次のようにして換気
板20に連結されている。連結部材の50の一端には爪
51が形成されており、この爪51が移動部材40の端
部に形成された穴42に挿入されることにより、両者が
連結されている。連結部材50の他端部には凸部52が
形成されており、この凸部52が換気板20に形成され
た穴23に挿入されることにより、両者が連結されてい
る。なお、換気板20は連結部材50に対して正面壁1
1と直交する方向に移動可能である。
【0012】図1に示すように、正面壁11には、連結
部材50に対応した位置に表示穴11aが形成されてい
る。上記連結部材50の室内側の面は、本体11の長手
方向に区分けされた2つの領域を有し、これら領域は異
なる色に着色されている。上記換気板20が閉じ状態に
ある時、一方の領域が表示穴11aに表れ、換気板20
が半開状態ないしは全開状態にある時、他方の領域が表
示穴11aに表れる。
【0013】上記移動部材40は、自動制御手段60に
より温度環境に応じて位置制御される。詳述すると、こ
の自動制御手段60は、形状記憶合金製のコイルスプリ
ング61(以下、形状記憶スプリングと称す)と、バイ
アスコイルスプリング62(以下、バイアススプリング
と称す)を備えている。本実施例では、形状記憶スプリ
ング61は、移動部材40を図5中左方向に付勢し、ひ
いては換気板20を開き方向に付勢している。バイアス
スプリング62は、移動部材40を右方向に付勢し、ひ
いては換気板20を閉じ方向に付勢している。上記形状
記憶スプリングは、温度が低下するにしたがって、弾性
力がほぼリニアに減少する特性を有している。したがっ
て、移動部材40は、温度環境に応じて両スプリング6
1,62の弾性力が均衡する位置になるように制御され
る。上記バイアススプリング62と形状記憶スプリング
61は、上下に配置され互いに平行をなしている。形状
記憶スプリング61は、移動部材40の右端部近傍に形
成された引掛部40aとガイド部材30の左端部に圧入
されたピン35との間に引っ張り状態で掛けられてい
る。バイアススプリング62は、移動部材40の左端部
近傍に形成された引掛部40bとガイド部材30に圧入
されたピン36との間に引っ張り状態で掛けられてい
る。なお、図5,図10に示すように、ガイド部材30
には本体10の長手方向に沿って多数の取り付け穴A〜
Jが配列されており、上記ピン36はこれら穴A〜Jの
いずれか一つに選択的に圧入されている。
【0014】上記移動部材40,換気板20は、図1,
図3に示すように、正面壁11の右端近傍に設けられた
操作部材70の手動操作によっても移動される。詳述す
ると、正面壁11には、本体10の長手方向に沿って延
びる長穴11bが形成されており、この長穴11bに対
応して、操作部材70が本体10の長手方向にスライド
可能に配置されている。特に図3,図9に良く示すよう
に、操作部材70は、正面壁11の裏面とガイド部材3
0との間の偏平な空間に収容され本体10の長手方向に
延びる板形状のベース部71(図3において破線で示
す)と、ベース部71の正面中央部に形成されたつまみ
部72と、図9に示すようにベース部71の裏面中央部
に形成された矩形の凸部73と、この凸部73からさら
に突出する係合突起74とを備えている。上記つまみ部
72は、正面壁11の長穴11bに遊びを有して収容さ
れており、室内側に露出されている。図3に示すよう
に、正面壁11の室内側の面には、長穴11bの下側に
おいて、ラベル80が貼ってあり、「閉」,「自動」,
「開」の表示がなされている。操作部材70のつまみ部
72が「閉」,「自動」,「開」の表示位置に合致した
時、操作部材70はそれぞれ後述する閉じモード位置,
自動モード位置,開きモード位置にある。
【0015】図5に示すように、上記操作部材70の係
合突起74は、移動部材40の中央に形成された本体1
0の長手方向に延びる係合穴43に、遊びを有して収容
されている。係合穴43の両端縁43a,43bは、後
述する作用をなす係止部として提供されている。
【0016】図9に示すように、操作部材70のベース
部71の裏面にはバネ支持部75が形成されており、こ
のバネ支持部75には板バネ76の両端が支持されてい
る。この板ばね76の中央部はバネ支持部75から上方
に突出している。他方、図8に示すように、ガイド部材
30には操作部材70の凸部73の移動を許容する長穴
33が形成され、その室内側の面にはバネ支持部75を
移動可能に収容する凹部34が形成されている。この凹
部34の上面には3つの円弧状の凹部34a,34b,
34c(係合部)が形成されている。操作部材70が自
動モード位置にある時、すなわちつまみ部72がラベル
80の「自動」の位置にある時には、板バネ76の中央
部が中央の凹部34bに嵌まり込んでいる。同様に、操
作部材70が閉じモード位置にある時には、板バネ76
は凹部34aに嵌まり込んでおり、操作部材70が開き
モード位置にある時には、板バネ76は凹部34cに嵌
まり込んでいる。上記操作部材70と、操作部材70の
係合突起74と、移動部材40の係合穴43の両側縁4
3a,43bと、板バネ76と、ガイド部材30の凹部
34a,34b,34cとで、係止手段90が構成され
ている。
【0017】上記構成において、まず自動モードでの換
気作用について説明する。この場合には、操作部材70
は上述したように板バネ76(図9)と中央の凹部34
b(図8)の係合により自動モード位置に維持され、図
11(A)〜(C)に示すように操作部材70の係合突
起74は基準位置Rにある。他方、移動部材40は本体
10の長手方向に移動可能であり、その位置は、形状記
憶スプリング61とバイアススプリング62の弾性力の
釣り合いにより決定され、ひいては換気板20の開度も
決定される。
【0018】例えば、環境温度が25°Cの時には、図
11(A)に示すように、係合穴43の中央部が係合突
起74と一致するように移動部材43が位置しており、
換気板20のカムフォロア22がカム部材25のカム溝
26において傾斜部26aの中央に位置しているため、
換気板20は半開き状態にある。
【0019】温度が低下すると、形状記憶スプリング6
1の弾性力が弱まるので、移動部材40,換気板20は
図5〜図7,図11中右方向に移動し、換気板20の開
度が減少する。温度がさらに低下して図11(B)に示
すように移動部材40がさらに右方向に移動すると、カ
ムフォロア22がカム溝26の傾斜部26aの正面壁1
1側の端に至り、換気板20が全閉状態となる。この時
図11(B)に示すように、係合穴43の端縁43bが
係合突起74に当たるので、移動部材および換気板20
の右方向の移動は規制され、カムフォロア22が第1直
線部26bに移行するのを阻止されている。
【0020】上記とは逆に温度が上昇すると、形状記憶
スプリング61の弾性力が強まるので、移動部材40,
換気板20は図5〜図7,図11中左方向に移動し、換
気板20の開き度が増大する。温度がさらに上昇して図
11(C)に示すように移動部材40がさらに左方向に
移動すると、カムフォロア22がカム溝26の傾斜部2
6aの正面壁11から離れた方の端に至り、換気板20
が全開状態となる。この時図11(C)に示すように、
係合穴43の端縁43aが係合突起74に当たるので、
移動部材40および換気板20の左方向の移動は規制さ
れ、カムフォロア22が第2直線部26cに移行するの
を阻止されている。
【0021】上記のように、操作部材70のつまみ部7
2を「自動」の位置にして、自動モードにした時には、
形状記憶スプリング61とバイアススプリング62によ
り、温度環境に応じて換気板20を自動制御することが
できる。居住者は、上記操作部材70のつまみ部72の
位置から、自動モード状態にあることを確認することが
できる。
【0022】暴風雨の際には、温度環境とは無関係に換
気板20を全閉状態にすることが要求される。この場
合、操作部材70を図1,図3において左方向(図5〜
図7,図11において右方向)に移動させ、そのつまみ
部72を「閉」の表示位置に一致させる。この操作部材
70の移動の過程で、板バネ76と中央の凹部34bの
係合状態が外れ、操作部材70の係合突起74が係合穴
43の端縁43aに当たり、さらに移動部材40,換気
板20が図5〜図7,図11中右方向に移動され、換気
板20が全閉状態になる。この時、板バネ76が係合凹
部34aに嵌まり込むので、操作者が操作部材70から
手を離しても、形状記憶スプリング61の弾性力に抗し
て操作部材70は閉じモード位置に維持され、ひいては
移動部材40が操作部材70の閉じモード位置に対応し
た位置に維持され,換気板20が全閉状態を維持され
る。なお、操作部材70が閉じモード位置にある時、カ
ムフォロア22がカム溝26の第1直線部26bに入り
込むので、強風でも安定して換気板20の閉じ状態を維
持できる。
【0023】排煙を行いたい場合には、温度環境とは無
関係に換気板20を全開状態にすることが要求される。
この場合、操作部材70を図1,図3において右方向
(図5〜図7,図11において左方向)に移動させ、そ
のつまみ部72を「開」の表示位置に一致させる。この
操作部材70の移動の過程で、操作部材70の係合突起
74が係合穴43の端縁43bに当たることにより、移
動部材40,換気板20が図5〜図7,図11中左方向
に移動され、換気板20が全開状態になる。この時、板
バネ76が凹部34cに嵌まり込むので、バイアススプ
リング62の弾性力に抗して操作部材70は開きモード
位置に維持され、ひいては換気板20が全開状態で維持
される。なお、操作部材70が開きモード位置にある
時、カムフォロア22がカム溝26の第2直線部26c
に入り込むので、強風でも安定して換気板20の開き状
態を維持できる。
【0024】なお、上記形状記憶スプリング61は製造
誤差により弾性力にばらつきがあるが、バイアススプリ
ング62を支持するピン36の圧入位置を穴A〜Jから
選んで、バイアススプリング62の弾性力を形状記憶ス
プリング61の弾性力に応じて調節することにより、温
度に対する移動部材40のバランス位置を換気装置毎に
等しくすることができ、ひいては等しい温度ー換気特性
を得ることができる。なお、居住者の好みに応じて温度
ー換気特性を変えることもできる。
【0025】本考案は上記実施例に制約されず種々の態
様が可能である。例えば、操作部材と移動部材は遊びを
有さずに連結し、操作部材と移動部材が常に一緒に移動
するように構成してもよい。この場合、図12に示すガ
イド部材30’が用いられる。このガイド部材30’の
凹部34’の上面には、1対の凸部35a’,34c’
(係合部)が形成されている。図9の操作部材70の板
バネ76は、凹部34’の上面から離れている。操作部
材70が閉じモード位置にある時、板バネ76の中央部
は右側の凸部34a’の右側面に接しており、操作部材
70が開きモード位置にある時、板バネ76の中央部は
左側の凸部34c’の左側面に接している。なお、この
実施例では操作部材と移動部材は一体に形成されていて
もよい。
【0026】また、移動部材に係合穴は形成されなくて
もよい。この場合移動部材の室内側の面に、本体の長手
方向に離れた一対の係止部を突設し、これら一対の係止
部間に操作部材の係合突起を遊びを有して配置すれば、
最初の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0027】換気板の上縁が本体に回動可能にかつ本体
の長手方向にスライド可能に支持され、下縁が上記実施
例と似たカム部材により支持されていてもよい。この場
合、換気板は、本体の長手方向に移動する過程で回動し
て開閉動作をなす。換気板の上縁が本体に回動のみ可能
に支持され、下縁が上記実施例と似たカム部材により支
持されていてもよい。この場合、移動部材の移動に追随
してカム部材が本体の長手方向に沿って移動し、このカ
ム部材の移動の過程で換気板が回動して開閉を行う。換
気板は、本体の換気口と同形状の開口を有し、本体に対
してスライド可能に支持されていてもよい。換気板は移
動部材に追随して本体の長手方向に移動することにより
開閉動作を行う。この場合、換気板は移動部材と一体に
形成されていてもよい。
【0028】前述の実施例において、形状記憶スプリン
グは、主に背板の通気孔から流入する空気の温度の影響
を受けるが、室内側の空気温度の影響を受けるようにし
てもよい。この場合、本体の正面壁に形状記憶スプリン
グに対応して室内空気の流通を許容する穴を形成すると
ともに、形状記憶スプリングを正面壁の裏面に固定され
たカバー板によって覆い、背板の通気孔から流入する空
気から遮断する。係止手段は、移動部材に設けられた板
バネと本体側に形成された係合部を有していてもよい。
【0029】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1の考案に
よれば、温度環境に応じて自動換気制御を行うことがで
き、必要に応じて換気板を開閉位置で固定することがで
きる。請求項2の考案によれば、操作部材を手動操作す
ることにより、強制的に移動部材を移動させて、換気板
を閉じ位置,開き位置にすることができる。そして、操
作部材を本体に係止することにより、換気板を閉じ位
置,開き位置で固定することができる。請求項3の考案
によれば、操作部材と移動部材が遊びを介して連携して
いるので、操作部材が閉じモード位置と開きモード位置
の中間位置にある状態で、上記環境温度に基づく自動換
気を行うことができる。請求項4の考案によれば、操作
部材が閉じモード位置と開きモード位置の中間の自動モ
ード位置に係止された状態で、上記自動換気を行うこと
ができる。また、閉じ状態,開き状態,自動換気状態の
いずれの状態にあるかを、居住者は操作部材の位置で確
認することができる。請求項5の考案によれば、換気板
の閉じ位置および開き位置の固定のために特別な操作を
必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる換気装置の正面図である。
【図2】換気装置の背面図である。
【図3】操作部材の拡大正面図である。
【図4】図1中IVーIV線に沿う換気装置の断面図であ
る。
【図5】背板を取り外した状態の換気装置の要部背面図
である。
【図6】背板を取り外した状態の換気装置の他の要部背
面図である。
【図7】図6中VIIーVII線に沿う断面図であり、(A)
は換気板の閉じ状態,(B)は換気板の開き状態をそれ
ぞれ示す。
【図8】ガイド板を室内側から見た図である。
【図9】操作部材を室外側から見た図である。
【図10】バイアススプリングの支持状態を示す図5中
XーX線に沿う断面図である。
【図11】操作部材の係合突起と移動部材の係合穴の位
置関係を示す図であり、(A)は自動モードで換気板が
半開き状態の時の位置関係、(B)は自動モードで換気
板が全閉状態の時の位置関係、(C)は自動モードで換
気板が全開状態の時の位置関係、(D)は閉じモードで
の位置関係、(E)は開きモードでの位置関係、をそれ
ぞれ示す。
【図12】他の態様をなすガイド部材を室内側から見た
図である。
【符号の説明】
10 … 本体 14 … 換気口 20 … 換気板 34a,34b,34c … 係合部(ガイド部材の凹
部) 40 … 移動部材 43a,43b … 係止部(係合穴の両端縁) 60 … 自動制御手段 61 … 形状記憶合金製のコイルスプリング 62 … バイアスコイルスプリング 70 … 操作部材 74 … 係合突起 76 … 板バネ 90 … 係止手段

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)換気口を有する本体と、 (ロ)上記換気口を開閉する換気板と、 (ハ)上記換気板に連携され、直線的に往復移動するこ
    とにより換気板を開閉させる移動部材と、 (ニ)上記移動部材をいずれか一方向に付勢する形状記
    憶合金製のコイルスプリングと、他方向に付勢するバイ
    アスコイルスプリングとを有し、環境温度に応じて移動
    部材を移動させて換気板の開閉動作を行う自動制御手段
    と、 を備えた換気装置において、さらに、(ホ) 上記移動部材を、換気板の閉じ位置に対応した位
    置で上記2つのコイルスプリングのうちの一方の弾性力
    に抗して本体に係止し、換気板の開き位置に対応した位
    置で他方のコイルスプリングの弾性力に抗して本体に係
    止する係止手段、を備えたことを特徴とする換気装置。
  2. 【請求項2】上記係止手段は操作部材を備え、この操作
    部材は、上記移動部材に連携され、閉じモード位置と開
    きモード位置との間で移動することにより、移動部材を
    上記往復移動方向に強制的に移動させるものであり、 上記係止手段は、上記操作部材を閉じモード位置で本体
    に係止することにより、この操作部材と連携された移動
    部材を換気板の閉じ位置に対応した位置で係止し、操作
    部材を開きモード位置で本体に係止することにより、移
    動部材を換気板の開き位置に対応した位置で係止するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
  3. 【請求項3】上記係止手段は、上記操作部材と上記移動
    部材のうちの一方に形成された係止突起と、他方に形成
    された一対の係止部とを含んでおり、 上記係合突起が上記一対の係止部間に上記移動部材の往
    復移動方向に遊びを有するようにして配置され、 上記操作部材が閉じモード位置にある時、係合突起が一
    方の係止部に当たることにより上記移動部材を換気板の
    閉じ位置に対応した位置に係止し、 上記操作部材が開きモード位置にある時、係合突起が他
    方の係止部に当たることにより上記移動部材を換気板の
    開き位置に対応した位置に係止することを特徴とする請
    求項2に記載の換気装置。
  4. 【請求項4】上記係止手段は、操作部材を上記閉じモー
    ド位置と開きモード位置の中間の自動モード位置でも係
    止し、操作部材が上記自動モード位置にある時、上記係
    合突起と一対の係止部との間の遊びにより移動部材を換
    気板の閉じ位置に対応した位置から換気板の開き位置に
    対応した位置まで移動可能とすることを特徴とする請求
    項3に記載の換気装置。
  5. 【請求項5】上記係止手段は、上記操作部材に設けられ
    た板バネと、上記本体側に設けられ板バネが選択的に係
    合する少なくとも2つの係合部とを有することを特徴と
    する請求項2〜4に記載の換気装置。
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