JP2504501B2 - 新規マクロライド化合物およびその製造法 - Google Patents

新規マクロライド化合物およびその製造法

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JP2504501B2
JP2504501B2 JP100788A JP100788A JP2504501B2 JP 2504501 B2 JP2504501 B2 JP 2504501B2 JP 100788 A JP100788 A JP 100788A JP 100788 A JP100788 A JP 100788A JP 2504501 B2 JP2504501 B2 JP 2504501B2
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恵子 中川
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、新規マクロライド化合物およびその製造
法に関するものであり、さらに詳しくはミルベマイシン
類およびその類縁体ならびにそれらの製造法に関するも
のである。ミルベマイシンは、一連のマクロライド化合
物であって、特開昭50-29742号公報、同56-32481号公報
等により公知の、下記式(III)の化合物である。
式中、TおよびUは水素原子を示し、Yはメチル、エ
チルまたはイソプロピル基を示し、それぞれミルベマイ
シンA3、ミルベマイシンA4およびミルベマイシンDと称
されている。TおよびUが水素原子を示し、Yがsec-ブ
チルである化合物は、特開昭54-145699号公報等に記載
されたミルベマイシン類縁体である。Tが水素原子であ
り、Uが4′‐(α‐L-オレアンドロシル)‐α‐L-オ
レアンドロシロキシ基であり、そしてYがイソプロピル
基またはsec-ブチルである化合物は、特開昭54-61198号
公報に記載された化合物であり、それぞれ22,23-ジヒド
ロアベルメクチンB1bおよびB1aと称されている。また、
Uが水素原子であり、Tが水酸基であり、そしてYが1-
メチル‐1-プロペニル基、1-メチル−1-ブテニル基また
は1,3-ジメチル‐1-ブテニル基である化合物は、特開昭
61-10589号公報に記載された化合物であり、LL-F28249
αとして知られている。さらにまた、TおよびUが水素
原子であり、そしてYが1-メチル‐1-プロペニル基、1-
メチル‐1-ブテニル基または1,3-ジメチル‐1-ブテニル
基である化合物は、特開昭61-280496号公報に記載され
た化合物である。これらの化合物は、いずれも殺虫、殺
ダニおよび駆虫活性を有することが知られている。
本発明者等は、これらミルベマイシン類およびその類
縁体の13-位における種々の誘導体の合成を意図し、そ
のための重要な中間体である13-ヒドロキシ化合物の製
造法を検討の結果、化学的方法によって、効率よく13位
を水酸化することに成功した(特開昭61-103884号公報
参照)。
本発明者等は、さらに、上記ミルベマイシン類および
その類縁体を、微生物学的変換により13位を水酸化する
ことを試み、後記のある種の微生物またはそれが産生す
る酵素を用いて効率よく13位を水酸化することを見出し
て本発明を完成した。
特開昭61-233686号公報には22,23-ジヒドロアベルメ
クチンアグリコン、または13-デオキシ‐22,23-ジヒド
ロアベルメクチンアグリコンの微生物変換が開示されて
いるが、後述の通り、本願発明とは、使用する微生物も
水酸化される位置もかなり異なる。
本発明によれば、下記の一般式(II)で表わされる化
合物を基質とし、このものを下記の一般式(I)で表わ
される化合物に変換しうる、ストレプトミセス属、アミ
コラータ属、アブシジア属、カニンガメラ属、ゴングロ
ネラ属、モルチェレラ属、リゾープス属、ムコール属、
チゴリンクス属、シンセファラストラム属またはアクチ
ノムコール属に属する微生物を、一般式(II)で表わさ
れる化合物を基質として含有する培地中で培養するか、
または、これらの微生物の培養菌体もしくは酵素抽出液
を一般式(II)で表わされる化合物と接触させることに
より、一般式(I)で表わされる化合物を製造すること
ができる。
(式中、Tは水素原子、水酸基またはオキソ基を示し、
WおよびXはメチル基またはヒドロキシメチル基を示
し、Yは、Tが水素原子のときは、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、sec-ブチル基、1-メチル‐1-プロ
ペニル基、1-メチル‐1-ブテニル基または1,3-ジメチル
‐1-ブテニル基を示し、そしてTが水酸基のときは、1-
メチル‐1-プロペニル基、1-メチル‐1-ブテニル基また
は1,3-ジメチル‐1-ブテニル基を示し、Zは水酸基また
はヒドロキシイミノ基を示す。): (式中、Vは水素原子または水酸基を示し、T,W,X,Yお
よびZは前記と同意義を示す。)。
本発明の方法は、一般式(II)の化合物の微生物によ
る水酸化に関するものである。本発明の方法において、
13位のメチレンは常に水酸化される。これに対して、24
位のメチンおよびそれに結合した30位のメチル基は常に
水酸化されるわけではなく、場合によっては、水酸化さ
れないこともある。そして、4位、12位に結合したメチ
ル基および25位に結合したY基は水酸化を受けない。ま
た、8位、10位、14位の二重結合は、いずれもエポキシ
化などの酸化を受けない。本発明の方法の出発物質であ
る一般式(II)の化合物のうち、Tが水素原子であり、
WとXとがメチル基であり、そしてZがヒドロキシイミ
ノ基である化合物は特開昭59-108785号公報により公知
である。また、Tが水素原子であり、Wがヒドロキシメ
チル基であり、Xがメチル基であり、そしてZが水酸基
である化合物は、J.Am.Chem.Soc.,99(1977)pp5526等
に記載された、二酸化セレン/t-ブチルヒドロパーオキ
サイドを用いる酸化反応により5-ケトミルベマイシン類
の29位へ水酸基を導入した後、水素化ホウ素ナトリウム
による5位のケトンの還元により製造することが出来
る。
さらにまた、Tが水素原子または水酸基であり、Wが
メチル基であり、Xがヒドロキシメチル基であり、そし
てZが水酸基である化合物は、たとえば微工研菌寄第61
81号、6182号、または6183号であるアミコラータ.オー
トトロフィカ(Amycolata autotrophica)を用いる微
生物変換により、ミルベマイシン類を水酸化することに
よって製造することができる。これらの寄託菌は、寄託
当時はNocardia sp.SANK 62871,Nocardia sp.SANK 6288
1 およびNocardia sp.SANK 62981とそれぞれ称されてお
り、それ等の菌学的性質は特開昭58-89191号公報に記載
されているが、菌体成分の相違により、現在ではノカル
デイア属(genus Nocardia)から独立してアミコラータ
属(genus Amycolata)を形成している(International
Journal of Systematic Bacteriology,Vol.36,No.1,p.
29,1986)。
本発明の方法において用いられる微生物は、ストレプ
トミセス属(genus Streptomyces)、アミコラータ属
(genus Amycolata)、アブシジア属(genus Absidi
a)、カニンガメラ属(genus Cunninghamella)、ゴン
グロネラ属(genus Gongronella)、モルチェレラ属(g
enus Mortierella)、リゾープス属(genus Rhizopu
s)、ムコール属(genus Mucor)、チゴリンクス属(ge
nus Zygorhynchus)、シンセファラストラム属(genus
Syncephalastrum)またはアクチノムコール属(genus A
ctinomucor)に属する微生物であって、一般式(II)の
化合物を一般式(I)の化合物へ変換し得る微生物であ
る。本発明の方法において用いられる微生物の種類と、
その代表的な菌株であって公的な菌株分譲機関に保存さ
れた菌株はつぎのとおりである。Streptomyces carbophilus FERM BP-1145,Streptomyces cavourensis FERM P-9171,Streptomyces jumonjinensis FERM BP-1140,Streptomyces roseochromogenes IFO 3411,Streptomyces ornatus KCC S-0502,Streptomyces puniceus KCC S-0406,Streptomyces spectabilis KCC S-0832,Streptomyces vinaceusKCC S-0849,Streptomyces lavendulae subsp.grasserius KCC S-05
56,Streptomyces acidoresistans KCC S-0713,Streptomyces flavochromogenes KCC S-0752,Streptmyces argenteolus KCC S-0623,Streptomyces roseus IFO 12818,Streptomyces halstedii NRRL 2138,Streptomyces purpurascens KCC S-0509,Streptomyces spiroverticillatus KCC S-0609,Streptomyces lipmanii KCC S-0590,Amycolata autotrophica FERM P-6182,Absidia coerulea IFO 4423,Absidia glauca IFO 4003,Absidia corymbifera IFO 4009,Absidia corymbifera IFO 8084,Cunninghamella echinulata ATCC 9244,Gongronella butleri IFO 8080,Gongronella butleri IFO 8081,Mortierella vinacea IFO 6738,Rhizopus circinans ATCC 1225,Syncephalastrum racemosum IFO 4827,Mucor bacilliformis IFO 6414,Mucor hiemalis CBS 244.35,Mucor hiemalis IFO 6754Mucor hiemalis IFO 5834Mucor recurvus IFO 8093Mucor refescens IFO 8637Mucor subtilissimus IFO 6338Zygorhynchus moelleri IFO 4833Actinomucor elegans ATCC 6476 これらの微生物のうちで、Streptomyces cavourensi
s SANK 67386(微工研菌寄第9171号)、Streptomyces
carbophilus SANK 62585(微工研条寄第1145号)および
Cunninghamella echinulata ATCC 9244は本発明の方法
に最も好ましい。
放線菌SANK 67386株(微工研菌寄第9171号)の菌学的
性状は次の通りである。
1.形態学的特徴 ISP〔インターナショナル・ストレプトマイセス・プ
ロジェクト(International Streptmyces Project)〕
規定の培地上、28℃、14日間培養後、顕微鏡下観察で
は、SANK 67386株の基生菌糸は分枝して良く伸長し、気
菌糸は単純分枝である。胞子鎖の形態は直〜曲状を示
す。胞子鎖の表面構造は平滑状を示す。また気菌糸の車
軸分枝、菌核、基生菌糸の断裂、胞子のうなどの特殊器
官は観察されなかった。
2.各種培養基上の諸性質 各種培養基上で28℃、14日間培養後の性状は第1表に
示す通りである。色調の表示は日本色彩研究所版、“標
準色票”のカラーチップ・ナンバーを表わす。
3.生理学的性状 ゼラチン(26℃)、ミルク(26,37℃)を除いて全て2
8℃で培養した。培養後2日ないし21の間に観察した生
理学的性状を表2に示す。
第 2 表 澱粉の水解 陽 性 ゼラチンの液化 陽 性 硝酸塩の還元 陽 性 ミルクの凝固 陰 性 ミルクのペプトン化 陽 性 生育適正温度(培地1) 17〜37° メラニン様色素生産性 培 地 2 陰 性 培 地 3 陽 性 培 地 4 陽 性 培地1:イースト・麦芽寒天(ISP 2) 培地2:トリプトン・イーストエキス ブロス(ISP 1) 培地3:ペプトン・イーストエキス・鉄寒天(ISP 6) 培地4:チロシン寒天(ISP 7) また、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地を使用して、
14日間培養後の炭素源の資化性を表3に示す。
第 3 表 D-グルコース + L-アラビノース + D-キシロース + イノシトール − D-マンニトール + D-フルクトース + L-ラムノース − シユクロース − ラフイノース − 対 照 − +;資化する、−;資化しない 4.菌体成分について SANK 67386株の細胞壁はビー・ベツカーらの方法〔B.
Becker et al.,アプライド・マイクロバイオロジー(Ap
plied Microbiology),12巻,421〜423頁,1964年〕に従
い検討した結果、L,L-ジアミノピメリン酸およびグリシ
ンが検出されたことから、細胞壁タイプIであることが
確認された。また、SANK 67386株の全細胞中の糖成分を
エム・ピー・レシエバリエの方法〔M.P.Lechevalier,ジ
ャーナル・オブ・ラボラトリィ・アンド・クリニカル・
メディシン(Journal of Laboratory and Clinical Med
icine),71巻,934頁,1968年〕に従い検討した結果、特
徴的なパターンは認められなかった。
以上、本菌株は放線菌の中でもストレプトマイセス・
カボウレンシスに極めて近縁の菌学的諸性状を示したた
め、ストレプトマイセスカボウレンシス(Streptomyces
cavourensis)SANK 67386(微工研菌寄第9171号)と
同定した。
なお、SANK 67386株の同定はISP〔ジ・インターナシ
ョナル・ストレプトマイセス・プロジェクト(The Inte
rnational Streptomyces Project)〕基準、バージーズ
・マニュアル(Bergey′s Manual of Determinative Ba
cteriology)第8版、ジ・アクチノミセイテス(The Ac
tinomycetes)第2巻および放線菌に関する最近の文献
によって行った。
以上、SANK 67386株について説明したが、放線菌の諸
性質は一定したものでなく、自然的、人工的に容易に変
化することは周知のとおりであり、本発明で使用しうる
菌株はストレプトマイセス属に属し、一般式(II)の化
合物を一般式(I)の化合物へ変換し得る菌株すべてを
包含するものである。
さらにストレプトミセス・カルボフイラス(Streptom
yces carbophilus)SANK 62585(微工研条寄第1145
号)株の菌学的性状は次の通りである。
1.形態学的特徴 形態はISP〔インターナショナル・ストレプトマイセ
ス・プロジェクト(International Streptomyces Proje
ct)〕規定の培地上、28℃、14日間培養後、顕微鏡下で
観察した。SANK 62585株の基生菌糸は分枝して良く伸長
し、気菌糸は単純分枝である。
SANK 62585株の胞子鎖の形態は通常直状〜曲状である
が螺旋状を示す場合もある。胞子鎖の表面構造は平滑
(smooth)を示す。また気菌糸の車軸分枝、菌核、基生
菌糸の断裂、胞子のうなどの特殊器官は観察されなかっ
た。
2.各種培養基上の諸性質 各種培養基上で28℃、14日間培養後の性状は第4表に
示す通りである。色調の表示は日本色彩研究所版、“標
準色票”のカラーチップ・ナンバーを表わす。
3.生理学的性質 SANK 62585株の生理学的性質は第5表に示す通りであ
る。
第 5 表 SANK62585株の性状 澱粉の水解 陽 性 ゼラチンの液化 陰 性 硝酸塩の還元 陽 性 ミルクの凝固 陽 性 ミルクのペプトン化 陽 性 生育温度範囲(培地1)* 4〜45℃ 生育適正温度(培地1) 15〜33℃ メラニン様色素生産性(培地2) 陰 性 (培地3) 疑陽性** (培地4) 陰 性 *:培地1;イーストエキス・麦芽エキス寒天(ISP2) 2;トリプトン・イーストエキス・ブロス(ISP
1) 3;ペプトン・イーストエキス・鉄寒天(ISP6) 4;チロシン寒天(ISP7) **:培養後期にメラニン様色素が生産される場合もあ
る。
また、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地を使用して、
14日間培養後の炭素源、即ちD-グルコース、L-アラビノ
ース、D-キシロース、イノシトール、D-マンニトール、
D-フルクトース、L-ラムノース、シユクロース、ラフイ
ノース、セロビオース、トレハロースの資化性を調べ
た。SANK 62585株の炭素源無添加の対照培地でも良好に
生育がみられるため、正確な資化性を記述することは困
難である。しかしながら、D-グルコース、D-キシロー
ス、イノシトール、ラフイノース、セロビオース、トレ
ハロース添加培地では無添加対照培地に比べ著しく良好
な生育がみられた。
4.菌体成分について SANK 62585株の細胞壁はビー・ベッカーらの方法〔B.
Becker et al.,アプライド・マイクロバイオロジー(Ap
plied Microbiology),12巻,421〜423頁,1964年〕に従
い検討した結果、L,L-ジアミノピメリン酸およびグリシ
ンが検出されたことから、細胞壁タイプIであることが
確認された。また、SANK 62585株の全細胞中の糖成分を
エム・ピー・レシエバリエの方法〔M.P.Lechevalier,ジ
ャーナル・オブ・ラボラトリイ・アンド・クリニカル・
メデイシン(Journal of Laboratory and Clinical Med
icine),71巻,934頁,1968年〕に従い検討した結果、特
徴的なパターンは認められなかった。
以上のことから、本菌株は放線菌の中でもストレプト
ミセス属に属する新種と判断されたためストレプトミセ
ス・カルボフイラス(Streptomycescarbophilus)SANK
62585(微工研条寄第1145号)と命名された。なお、本
菌株は以前ストレプトミセス・エスピー(Streptomyces
sp.)SANK 62585(微工研条寄第1145号)として寄託さ
れていたものである。
また、SANK 62585株の同定はISP〔ジ・インターナシ
ョナル・ストレプトマイセス・プロジェクト(The Inte
rnational Streptomyces Project)〕基準;バージーズ
・マニュアル(Bergey′s Manual of Determinative Ba
cteriology)版;エス・エイ・ワックスマン(S.A.Waks
man)著ジ・アクチノミセイテス(The Actinomycetes)
第2巻および放線菌に関する最近の文献によって行っ
た。
以上、SANK 62585株について説明したが、放線菌の諸
性質は一定したものでなく、自然的、人工的に容易に変
化することは周知のとおりであり、本発明で使用しうる
菌株はストレプトミセス属に属し、一般式(II)の化合
物を一般式(I)の化合物へ変換し得る菌株すべてを包
含するものである。
本発明の方法は、種々の態様で実施することが出来
る。たとえば、(1)微生物を培養した培地中で基質で
ある式(II)の化合物を接触させる方法、(2)微生物
を培養した培地から菌体を集め、これに式(II)の化合
物を接触させる方法、(3)菌体から調製された無細胞
抽出物を式(II)の化合物と接触させる方法等をあげる
ことができる。
変換菌の培養は、通常微生物が利用出来る栄養物を含
有する培地中で培養することにより行なわれる。栄養源
としては、一般の放線菌の培養に使用される公知のもの
を使用することが出来る。
たとえば、炭素源としては、グルコース、シュクロー
ス、マルトース、乳糖、澱粉、グリセリン、水飴、糖
蜜、大豆油等が使用される。
また、窒素源としては、大豆粉、小麦はい芽、肉粉、
魚粉、肉エキス、ペプトン、コーンステイープリカー、
乾燥酵母、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩等が
使用される。その他、必要に応じて、食塩、塩化カリウ
ム、炭酸カルシウム、燐酸塩等の無機塩のほか、菌の発
育を助け、前記の水酸化能を有する酵素の生産を促進す
る添加物、たとえば酵母エキスや麦芽エキス等を適宜組
み合わせて使用することが出来る。培養は好気的条件下
で行なわれ、培養温度は20-40℃、好適には、26-30℃で
ある。
(1)法は、式(II)の化合物を添加して培養するこ
とにより行なわれる。添加の時期は、使用する変換菌の
至適培養条件、特に培養装置、培地組成、培養温度等に
より異なるが、変換菌の水酸化能が高まり始める時期が
よく、通常は変換菌の培養開始後1-5日経過した時点が
好ましい。原料化合物、すなわち基質の添加量は、培地
に対して0.01-5.0%、好ましくは0.025-2.0%である。
原料化合物添加後の培養は、好気的条件下、上記の培
養温度で行なわれる。培養期間は、原料化合物の添加後
1-8日程度である。
(2)法は、上記(1)の方法により変換菌を少量の
基質の存在下で培養し、変換菌の水酸化能が最大となる
まで培養することにより行なわれる。
すなわち、水酸化能は培地の種類、温度等によって異
なるが、通常は培養開始後2〜3日で最大となるので、
この時点で培養を終了する。集菌は培養物を遠心分離、
過等の方法に付すことによって行なわれる。集菌され
た変換菌菌体は、通常、生理食塩水、緩衝液等で洗浄し
て使用するのが好ましい。このようにして得られた変換
菌菌体を原料化合物と接触させるには、通常は水性媒体
中、例えばpH5-9の燐酸緩衝液中で行なわれる。接触に
よる反応は、通常20〜45℃、好適には25-30℃で行なわ
れる。基質の濃度は、通常培地に対して0.01-5.0%であ
る。反応時間は、基質濃度、反応温度等によるが、通常
は1-5日位である。
(3)法での無細胞抽出液は、上記の方法で得られた
変換菌菌体を水性媒体、たとえばpH5-9の燐酸緩衝液に
懸濁させ、物理的、化学的または生化学的手法を適用
し、たとえば、磨砕、超音波処理等によって菌体破砕物
として、または有機溶媒、界面活性剤、酵素処理等によ
って菌体溶解液として得られる。このようにして得られ
た無細胞抽出液を原料化合物と接触させるには、上記の
変換菌菌体と接触させる方法と同様にして行なわれる。
変換反応終了後、目的化合物は生成物から既知の方法
で採取、分離、精製することができる。たとえば、得ら
れた生成物を過し、得られた液を酢酸エチルのよう
な、水と混和しにくい有機溶媒で抽出し、抽出液から溶
媒を留去したのち、得られた粗目的化合物をシリカゲ
ル、アルミナ等を用いたカラムクロマトグラフィーに付
し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製す
ることができる。
式(II)の化合物の出発原料である天然のミルベマイ
シン類は、発酵生産物であって、多数の類縁体が種々の
割合で生産され、そして、各類縁体は単離された後にま
たは混合物のままで反応に付される。それゆえ、式(I
I)の化合物は単一化合物もしくはそれらの混合物の何
れでもありうる。
従って、式(I)の化合物も単一化合物もしくはそれ
らの混合物として生産されうる。一般式(I)で表わさ
れる化合物のうち、下記の式(Ia)で表わされる化合物
はそれ自体新規であり、本発明の一部を構成する: (式中、Tは水素原子、水酸基またはオキソ基を示し、
Yaは1-メチル‐1-プロペニル基、1-メチル‐1-プテニル
基または1,3-ジメチル‐1-ブテニル基を示す)。
式(I)の化合物は、それ自体殺虫、殺ダニおよび駆
虫活性を有し、または殺虫、殺ダニおよび駆虫活性を有
する他の化合物、殊に13-エステル誘導体の合成中間体
として有用である。
式(I)の化合物は、果樹、野菜及び花きに寄生する
ナミハダニ(Tetranychus),リンゴハダニ(Panonychu
s)およびサビダニ等の成虫、幼虫及び卵、動物に寄生
するマダニ科(Ixodidae)、ワクモ科(Dermanyssida
e)およびヒゼンダニ科(Sarcoptidae)等に対して優れ
た殺ダニ活性を有している。
さらに、ヒツジバエ(Oestrus)、キンバエ(Lucili
a)、ウシバエ(Hypoderma)、ウマバエ(Gautrophilu
s)等、およびノミ、シラミ等の動物や鳥類の外部寄生
虫;ゴキブリ、イエバエ等の衛生害虫;その他、アブラ
ムシ類、鱗し目幼虫等の各種農園芸害虫に対して活性を
有している。さらにまた、土壌中のネコブセンチュウ
(Meloidogyne)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelen
chus)、ネダニ(Rhizoglyphus)等に対しても活性を有
している。
また、式(I)の化合物は、植物に害を与える昆虫、
特に植物を摂取することによって害を与える昆虫に対し
ても活性を有している。
さらにまた、式(I)の化合物は、動物及び人間の駆
虫剤として、優れた殺寄生虫活性を有している。とく
に、豚、羊、山羊、牛、馬、犬、猫および鶏のような家
畜、家禽類およびペットに感染する線虫に対しても有効
である。
式(I)の化合物を農園芸用に使用するときは、粉
剤、水和剤、乳剤等のこの分野で周知の製剤に調製して
使用される。必要に応じて、水で希釈されて使用される
ときは、有効成分の濃度は、およそ1-10ppm程度であ
る。
式(I)の化合物を動物用駆虫剤に使用するときは、
粉剤、錠剤、カプセル、注射剤等のこの分野で周知の製
剤に調製して使用される。経口的に投与されるときは、
投与量は、およそ体重1kgあたり0.01-100mg、好適には
0.5-50mg程度である。
次に、本発明を参考例および実施例によって更に具体
的に説明する。
参考例1 下記の組成の培地100mlを含有する500ml容三角フラス
コ6本に、アミコラータ・オートトロフイカ(A. auto
trophica:微工研菌寄第6183号)を植菌し、28℃、220r
pmで振とう培養した。4日後に、ミルベマイシンA4をそ
の5%ジオキサン溶液を用いて、最終濃度で0.05%にな
るように添加し、更に1日間28℃、220rpmで培養した。
培地組成 グルコース 1.0% 酵母エキス 0.3% 麦芽エキス 0.3% ペプトン 0.5% 水道水 残(pH無修正) 培養終了後、反応液を酢酸エチル600mlで2回抽出
し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮し
た。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、30-ヒドロキシミルベマイシンA4(式II:T=水素原
子、W=メチル基、X=ヒドロキシメチル基、Y=エチ
ル基、Z=水酸基)を114.6mg(収率37.1%)得た。さ
らに、ミルベマイシンA4を64.8mg(回収率21.6%)回収
した。
質量スペクトル(m/z):558(M+),540,430、412、37
2、314、280、211、183 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:1.00(d,3H,J
=7.0Hz,C28H3),1.01(t,3H,J=7.0Hz,C32H3),1.52
(s,3H,C29H3),1.87(br.s,3H,C26H3),3.26(m,1H,C2
H),3.33(dt,1H,J=28.85Hz,C25H),3.45-3.65(m,1H,
C17H),3.49(dd,1H,J=6.0,10.6Hz,C30H),3.63(dd,1
H,J=4.4,10.6Hz,C30H),3.95(d,1H,J=6.2Hz,C6H),
4.05(br.s,1H,C7OH),4.28(br.s,1H,C5H) 参考例2 二酸化セレン(0.45g)、t-ブチルヒドロパ−オキシ
ド(7.5ml、酢酸エチル3モル溶液)および乾燥塩化メ
チレン(10ml)の混合物を、室温で15分間攪拌したの
ち、5-ケトミルベマイシンA4(2.0g)の乾燥塩化メチレ
ン溶液(10ml)をゆっくりと加えた。室温で48時間攪拌
したのち、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗い、無水酢酸マグネシウムで乾
燥したのち濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して、0.21g(収率10.2%)の29-ヒド
ロキシ‐5-ケトミルベマイシンA4を得た。このもの40mg
のメタノール溶液(3ml)に、室温で水素化ホウ素ナト
リウム(4mg)を加え、15分間攪拌した。反応終了後、
反応液を濃縮し、残さを分取薄層クロマトグラフィー
(メルク社製、Art 5717、20cm×20cm、厚さ2mm、ヘキ
サン/酢酸エチル1:1)で精製し、33mg(収率82%)の2
9-ヒドロキシミルベマイシンA4(式II:T=水素原子、W
=ヒドロキシメチル基、X=メチル基、Y=エチル基、
Z=水酸基)を得た。
質量スペクトル(m/z):558(M+),540 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3+D2O)ppm:3.93(d,
1H,J=12.2Hz,C29H),3.96(d,1H,J=6.4Hz,C6H),4.26
(d,1H,J=12.2Hz,C29H),4.29(br.s.1H,C5H) 実施例1 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ6本に、ストレプトミセス・カルボフィル
ス(Streptomyces carbophilus:微工研条寄BP-1145
号)を植菌し、28℃、220rpmで回転振とう培養した。3
日後に、ミルベマイシンA4をその5%ジオキサン溶液を
用いて、最終濃度で0.1%になるように添加し、更に3
日間28℃、220rpmで培養した。培養終了後、反応液を酢
酸エチル500mlで2回抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥したのち濃縮した。残さ(420mg)をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、13-ヒドロキ
シミルベマイシンA4(式I:W=X=メチル基、T=V=
水素原子、Y=エチル基、Z=水酸基)を37mg(収率7.
2%)得た。さらに、ミルベマイシンA4を217mg(回収率
43.4%)回収した。
質量スペクトル(m/z):558(M+),540,430,279,261 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:0.87(d,3H,J
=7.0Hz,C30H3),0.99(t,3H,J=6.2Hz,C32H3),1.13
(d,3H,J=6.6Hz,C28H3),1.59(s,3H,C29H3),1.88
(s,3H,C26H3),3.08(dt,1H,J=2.2,8.0Hz,C25H),3.7
2(d,1H,J=9.9Hz,C13H),3.96(d,1H,J=6.2Hz,C6H),
4.03(s,1H,C7OH) 実施例2 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ5本に、ストレプトマイセス・カボウレン
シス(Streptomyces cavourensis)SANK 67386(微工
研菌寄第9171号)を植菌し、28℃、220rpmで振とう培養
した。3日後にミルベマイシンA4をその5%ジオキサン
溶液を用いて、最終濃度で0.05%になるように添加し、
更に、7日間28℃、220rpmで培養した。培養終了後、反
応液を遠心分離し、菌体と上清とに分けた。上清を酢酸
エチル300mlで3回抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥したのち濃縮した。菌体は80%メタノール水溶
液100mlで2回抽出し、メタノールを蒸発したのち上清
と同様に酢酸エチルで抽出し濃縮した。菌体と上清とか
らの抽出物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、
13-ヒドロキシミルベマイシンA4を92.9mg(収率36.1
%)、13,29-ジヒドロキシミルベマイシンA4(式I:T=
V=水素原子、W=ヒドロキシメチル基、X=メチル
基、Y=エチル基、Z=水酸基)を43.4mg(収率16.4
%)得た。さらにミルベマイシンA4を35mg(回収率14
%)回収した。13-ヒドロキシ体のスペクトル的性状は
実施例1のそれと一致した。
13,29-ジヒドロキシ体 質量スペクトル(m/z):556(M+‐H2O),295,195,16
7,151 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:0.83(d,3H,J
=6.5Hz,C30H3),0.99(t,3H,J=7.5Hz,C32H3),1.18
(d,3H,J=6.5Hz,C28H3),1.87(s,3H、C26H3),3.07
(dt,1H,J=2.0,8.9Hz,C25H),3.26(m,1H,C2H),3.55-
3.65(m,1H,C17H),3.78(d,1H,J=10.1,Hz,C13H),3.9
6(d,1H,J=6.4Hz,C6H),4.03(s,1H,C7OH),4.12(d,1
H,J=12.5Hz,C29H),4.29(d,1H,J=5.2Hz,C5H),4.47
(d,1H,J=12.5Hz,C29H) 実施例3 実施例1の方法に従って、ミルベマイシンA4を基質と
し、下記の種々の微生物を用いて13-ヒドロキシミルベ
マイシンA4を得た。ただし、基質であるミルベマイシン
A4は最終濃度で0.05%になるように添加した。
微生物 変換率 Absidia coerulea IFO 4423 +4A. glauca IFO 4003 +3A. corymbifera IFO 4009 +1A. corymbifera IFO 8084 +1Gongronella butleri IFO 8080 +3G. butleri IFO 8081 +2Mortierella vinacea IFO 6738 +1Rhizopus circinans ATCC 1225 +4Mucor hiemalis IFO 5834 +2M. hiemalis IFO 6754 +1M. hiemalis CBS 244.35 +1M. bacilliformis IFO 6414 +1M. recuruus IFO 8093 +3M. refescens IFO 8637 +2M. subtilissimus IFO 6338 +1Zygorhynchus moelleri IFO 4833 +1Syncephalastrum racemosum IFO 4827 +1Actinomucor elegans ATCC 6476 +2Streptomyces jumonjinensis FERM P-1545 +3S. roseochromogenes IFO 3411 +4S. ornatus KCC S-0502 +4S. puniceus KCC S-0406 +2S. spectabilis KCC S-0832 +1S. vinaceus KCC S-0849 +3S. lavendulae subsp.grasserius KCC S-0556 +4S. acidoreistans KCC S-0713 +3S. flavochromogenes KCC S-0752 +2S. argenteolus KCC S-0623 +1S. roseus IFO 12818 +1S. halstedii NRRL 2138 +1S. purpurascens KCC S-0509 +2S. spiroverticillatus KCC S-0609 +2S. lipmanii KCC S-0590 +2Amycolata autotrophica FERM P-6182 +1 なお、変換率はつぎの基準による: +1:0.5-5.0% +2:5.0-10.0% +3:10.0-30.0% +4:30.0-50.0% 実施例4 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ7本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC 9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
3日後に、シルベマイシンA4をその5%ジオキサン溶
液を用いて最終濃度で0.05%になるように添加し、更に
7日間26℃、220rpmで培養した。培養終了後、反応液を
吸引過し、菌体と液とに分けた。液を酢酸エチル
400mlで3回抽出し、抽出液を無水酢酸ナトリウムで乾
燥したのち濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、13-ヒドロキシミルベマイシンA4
を93.6mg(収率26.0%)得た。残りのフラクションを分
取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メルク社製、Ar
t 5744,20×20cm,厚さ0.5mm,酢酸エチルで展開)で精製
し、13,24-ジヒドロキシミルベマイシンA4(式I:T=水
素原子、V=Z=水酸基、W=X=メチル基、Y=エチ
ル基)を5mg(収率1.34%)、13,30-ジヒドロキシミル
ベマイシンA4(式I:T=V=水素原子、W=メチル基、
X=ヒドロキシメチル基、Y=エチル基、Z=水酸基)
を0.6mg(収率0.16%)得た。
13,24-ジヒドロキシ体 質量スペクトル(m/z):574(M+),556,295 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:1.04(t,3H,J
=7.3Hz,C32H3),1.13(s,3H,C30H3),1.14(d,3H,J=
5.5Hz,C27H3),3.33(dd,1H,J=3.1,10.1Hz,C25H),3.7
2(d,1H,J=9.9Hz,C13H),3.91(s,1H,C7OH),3.96(d,
1H,J=6.2Hz,C6H) 13,30-ジヒドロキシ体 質量スペクトル(m/z):574(M+),556,640,295,277,
211,183,151 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:1.01(t,3H,J
=7.3Hz,C32H3),1.13(d,3H,J=6.4Hz,C28H3),1.58
(s,3H,C29H3),1.88(s,3H,C26H3),3.28(m,1H,C
2H),3.35(dt,1H,J=3.2,10.2Hz,C25H),3.51(dd,1H,
J=6.2,11.0Hz,C30H),3.5-3.65(m,1H,C17H),3.68(d
d,1H,J=4.2,11.0Hz,C30H),3.71(d,1H,J=10.1Hz,C13
H),3.96(d,1H,J=6.0Hz,C6H),3.99(s,1H,C7OH),4.
29(br.s,1H,C5H) 実施例5 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ11本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC 9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
3日後に、ミルベマイシンA3をその5%ジオキサン溶
液を用いて最終濃度で0.05%になるように添加し、更に
8日間26℃、220rpmで培養した。培養終了後、反応液を
吸引過し、菌体と液とに分けた。液を酢酸エチル
600mlで3回抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾
燥したのち濃縮した。菌体を80%メタノール水溶液300m
lで2回抽出し、メタノールを蒸発させた後、液と同
様に酢酸エチルで抽出し、濃縮した。菌体と液とから
の抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、13-ヒドロキシミルベマイシンA3(式I:T=V=水素
原子、W=X=Y=メチル基、Z=水酸基)を125.1mg
(収率22.1%)を得た。またミルベマイシンA3を188.0m
g(回収率34.2%)回収した。
質量スペクトル(m/z):544(M+),526,416,266,181,
151 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:0.83(d,3H,J
=6.5Hz,C30H3),1.13(d,3H,J=6.4Hz,C28H3),1.15
(d,3H,J=6.0Hz,C31H3),1.58(s,3H,C29H3),1.87
(s,3H,C26H3),3.20-3.31(m,2H,C2H,C25H),3.49-3.
62(m,1H,C17H),3.71(d,1H,J=9.7Hz,C13H),3.98
(d,1H,J=6.3Hz,C6H),4.03(s,1H,C7OH),4.29(t,1
H,J=6.0Hz,C5H) 実施例6 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ5本にストレプトマイセス・カボウレンシ
ス(Streptomyces cavourensis)SANK 67386(微工研
菌寄第9171号)を植菌し、28℃、220rpmで振とう培養し
た。3日後にミルベマイシンA3をその5%ジオキサン溶
液を用いて、最終濃度で0.05%になるように添加し、更
に、7日間28℃、220rpmで培養した。培養終了後、反応
液を酢酸エチル500mlで3回抽出し、抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥したのち濃縮した。残さをシリカゲル
クロマトグラフィーで精製し、13-ヒドロキシミルベマ
イシンA3を45mg(収率17.5%)、13,29-ジヒドロキシミ
ルベマイシンA3(式I:T=V=水素原子、W=ヒドロキ
シメチル基、X=Y=メチル基、Z=水酸基)を4mg
(収率1.5%)得た。さらに、ミルベマイシンA3を33mg
(回収率13%)回収した。13-ヒドロキシ体のスペクト
ル的性状は、実施例5のそれと一致した。
13,29-ジヒドロキシ体 質量スペクトル(m/z):542(M+‐H2O),281,181,153 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:0.86(d,1H,J
=7.6Hz,C30H3),1.15(d,3H,J=6.4Hz,C28H3),1.18
(d,3H,J=6.5Hz,C31H3),3.78(d,1H,J=10.1Hz,C
13H),3.96(d,1H,J=6.4Hz,C6H),4.03(br.s,1H,C7O
H),4.13(d,1H,J=12.3Hz,C29H),4.30(br.s,1H,C
5H),4.48(d,1H,J=12.3Hz,C29H) 実施例7 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ3本に、ストレプトミセス・カルボフィル
ス(Streptomyces carbophilus:微工研条寄BP-1145
号)を植菌し、28℃、220rpmで振とう培養した。3日後
に、5-ケトミルベマイシンA4 5-オキシム(式II:T=水
素原子、W=X=メチル基、Y=エチル基、Z=ヒドロ
キシイミノ基)300mgをその10%ジオキサン溶液を用い
て、最終濃度で0.1%になるように添加し、更に3日間2
8℃、220rpmで培養した。培養終了後、反応液を酢酸エ
チル300mlで2回抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウム
で乾燥したのち濃縮した。残さ510mgをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、13-ヒドロキシ‐5-ケ
トミルベマイシンA4 5-オキシム(式I:T=V=水素原
子、W=X=メチル基、Y=エチル基、Z=ヒドロキシ
イミノ基)を4mg(収率1%)得た。更に、5-ケトミル
ベマイシンA4 5-オキシムを150mg(回収率50%)回収し
た。
質量スペクトル(m/z):571(M+),553,279,195,167 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:0.86(d,3H,J
=6.6Hz,C30H3),0.99(t,3H,J=7.3Hz,C32H3),1.13
(d,3H,J=6.6Hz,C28H3),1.58(s,3H,C29H3),1.94
(m,3H,C26H3),3.74(d,1H,J=9.9Hz,C13H),3.94(s,
1H,C7OH),4.67(s,1H,C6H) 実施例8 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ10本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
3日後に、5−ケトミルベマイシンA4 5-オキシムを
その5%ジオキサン溶液を用いて最終濃度で0.05%にな
るように添加し、更に7日間26℃、220rpmで培養した。
培養終了後、反応液を吸引過し、菌体と液とに分け
た。液を酢酸エチル500mlで3回抽出し、抽出液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮した。菌体を80%
メタノール水溶液300mlで2回抽出し、メタノールを蒸
発させた後、液と同様に酢酸エチルで抽出し、濃縮し
た。菌体と液とからの抽出物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、13-ヒドロキシ‐5-ケトミル
ベマイシンA4 5-オキシムを92.6mg(収率18.0%)、13,
24-ジヒドロキシ‐5-ケトミルベマイシンA4 5-オキシム
(式I:T=水素原子、V=水酸基、W=X=メチル基、
Y=エチル基、Z=ヒドロキシイミノ基)を27.6mg(収
率5.2%)、そして13,30-ジヒドロキシ‐5-ケトミルベ
マイシンA4 5-オキシム(式I:T=V=水素原子、W=メ
チル基、X=ヒドロキシメチル基、Y=エチル基、Z=
ヒドロキシイミノ基)を5.8mg(収率1.1%)を得た。
13,24-ジヒドロキシ‐5-オキシム体 質量スペクトル(m/z):587(M+),569,553,295,277,
211,195,183 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:1.04(t,3H,J
=7.3Hz,C32H3),1.13(s,3H,C30H3),1.14(d,3H,J=
5.1Hz,C28H3),1.59(s,3H,C29H3),1.94(s,3H,C
26H3),3.73(d,1H,J=9.5Hz,C13H),3.84(s,1H,C7O
H),4.67(s,1H,C6H) 13,30-ジヒドロキシ‐5-オキシム体 質量スペクトル(m/z):587(M+),569,553,295,277,
211,195,183 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:1.02(t,3H,J
=7.1Hz,C32H3),1.13(d,3H,J=6.6Hz,C28H3),3.51
(dd,1H,J=11.0,4.0Hz,C30H3),3.5-3.6(m,1H,C
10H),3.64(dd,1H,J=11.0,4.0Hz,C30H),3.90(s,1H,
C7OH),4.67(s,1H,C6H) 実施例9 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ1本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
3日後に、29-ヒドロキシミルベマイシンA4をその5
%ジオキサン溶液を用いて最終濃度で0.029%になるよ
うに添加し、更に4日間26℃、220rpmで培養した。培養
終了後、反応液を吸収過し、菌体と液とに分けた。
液を酢酸エチル100mlで3回抽出し、抽出液を無水硫
酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮した。残さをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、13,29-ジヒドロ
キシミルベマイシンA4(式I:T=V=水素原子、W=ヒ
ドロキシメチル基、X=メチル基、Y=エチル基、Z=
水酸基)を4.8mg(収率16.1%)得た。13,29-ジヒドロ
キシ体のスペクトル性状は実施例2のそれと一致した。
実施例10 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ2本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
3日後に、30-ヒドロキシミルベマイシンA4をその5%
ジオキサン溶液を用いて最終濃度で0.045%になるよう
に添加し、更に4日間26℃、220rpmで培養した。培養終
了後、反応液を吸引過し、菌体と液とに分けた。
液を酢酸エチル200mlで3回抽出し、抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥したのち濃縮した。菌体を80%メタノ
ール水溶液50mlで2回抽出し、メタノールを蒸発させた
後、液と同様に酢酸エチルで抽出し、濃縮した。菌体
と液とからの抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し、13,30-ジヒドロキシミルベマイシンA4
(式I:T=V=水素原子、W=メチル基、X=ヒドロキ
シメチル基、Y=エチル基、Z=水酸基)を31.6mg(収
率34.1%)得た。
質量スペクトル(m/z):574(M+),556,540,295,277,
211,183,151 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:1.01(t,3H,J
=7.3Hz,C32H3),1.13(d,3H,J=6.4Hz,C28H3),1.58
(s,3H,C29H3),1.88(s,3H,C26H3),3.51(dd,1H,J=
6.2,11.0Hz,C30H),3.5-3.65(m,1H,C17H),3.68(dd,1
H,J=4.2,11.0Hz,C30H),3.71(d,1H,J=10.1Hz,C
13H),3.96(d,1H,J=6.0Hz,C6H),3.99(s,1H,C7OH),
4.29(br.s,1H,C5H) 実施例11 参考例1と同一の組成の培地100mlを含有する500ml容
三角フラスコ1本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
2日後に、LL-F 28249α(式II:T=Z=水酸基、W=
X=メチル基、Y=1,3-ジメチル‐1-ブテニル基)をそ
の5%ジオキサン溶液を用いて最終濃度で0.05%になる
ように添加し、更に5日間26℃、220rpmで培養した。培
養終了後、反応液を吸引過し、菌体と液とに分け
た。液を酢酸エチル100mlで3回抽出し、抽出液を無
水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃縮した。菌体を80%
メタノール水溶液50mlで2回抽出し、メタノールを蒸発
させた後、液と同様に酢酸エチルで抽出し、濃縮し
た。菌体と液とからの抽出物を分取薄層シリカゲルク
ロマトグラフィー(メルク社製、Art 5744,20×20cm,厚
さ0.5mm,酢酸エチルで展開)で精製し、13-ヒドロキシL
L-F 28249α(式I:T=Z=水酸基、V=水素原子、W=
X=メチル基、Y=1,3-ジメチル‐1-ブテニル基)を1.
1mg(収率2.1%)得た。
またLL-F 28249αを8mg(回収率16%)回収した。
質量スペクトル(m/z):628(M+),610,264 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:0.80(d,3H,J
=6.4Hz),0.95(d,3H,J=6.9Hz),1.05(d,2H,J=6.9H
z),1.13(d,3H,J=6.9Hz),3.72(d,1H,J=9.7Hz,C
13H) 実施例12 参考例1と同一の組成の培地20mlを含有する100ml容
三角フラスコ10本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
2日後に23-デオキシLL-F 28249α(式II:T=水素原
子、W=X=メチル基、Y=1,3-ジメチル‐1-ブテニ
ル、Z=水酸基)をその5%ジオキサン溶液を用いて最
終濃度で0.05%になるように添加し、更に5日間26℃、
220rpmで培養した。培養終了後、反応液を吸引過し、
菌体と液とに分けた。液を酢酸エチル100mlで3回
抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃
縮した。菌体を80%メタノール水溶液50mlで2回抽出
し、メタノールを蒸発させた後、液と同様に酢酸エチ
ルで抽出し、濃縮した。菌体と液とからの抽出物を分
取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メルク社製、Ar
t 5744,20×20cm,厚さ0.5mm,酢酸エチルで展開)で精製
し、13-ヒドロキシ‐23-デオキシLL-F 28249α(式I:T
=V=水素原子、W=X=メチル基、Y=1,3-ジメチル
‐1-ブテニル基、Z=水酸基)を1.6mg(収率3.1%)得
た。
また23-デオキシLL-F 28249αを6.2mg(回収率12.4
%)回収した。
質量スペクトル(m/z):612(M+),594,576,333,261,
221,179,151,95 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3)ppm:3.27(q,1H,J
=2.4Hz,C2H),3.42(d,1H,J=8.9Hz,C25H),3.55(m,1
H,C17H),3.72(d,1H,J=10.1Hz,C13H),3.96(d,1H,J
=6.4Hz,C6H),4.29(m,1H,C5H),4.69(s,2H,C27H2),
5.13(dd,1H,J=8.9Hz,1.2Hz,C32H),5.22〜5.39(m,3
H,C11H,C19H,C15H),5.42(m,1H,C3H),5.74〜5.84
(m,2H,C9H,C10H) 実施例13 参考例1と同一の組成の培地20mlを含有する100ml容
三角フラスコ10本に、カニンガメラ・エキヌラータ(Cu
nninghamella echinulata ATCC9244)を植菌し、26
℃、220rpmで振とう培養した。
2日後に、23-ケトLL-F 28249α(式II:T=オキソ
基、W=X=メチル基、Y=1,3-ジメチル‐1-ブテニル
基、Z=水酸基)をその5%ジオキサン溶液を用いて最
終濃度で0.05%になるように添加し、更に5日間26℃、
220rpmで培養した。培養終了後、反応液を吸引過し、
菌体と液とに分けた。液を酢酸エチル100mlで3回
抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち濃
縮した。菌体を80%メタノール水溶液50mlで2回抽出
し、メタノールを蒸発させた後、液と同様に酢酸エチ
ルで抽出し、濃縮した。菌体と液とからの抽出物を分
取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メルク社製、Ar
t 5744,20×20cm,厚さ0.5mm,酢酸エチルで展開)で精製
し、13-ヒドロキシ‐23-ケトLL-F 28249α(式I:T=オ
キソ基、V=水素原子、W=X=メチル基、Y=1,3-ジ
メチル‐1-ブテニル基、Zは水酸基)を1.2mg(収率2.3
%)得た。
また23-ケトLL-F 28249αを5.4mg(回収率10.8%)回
収した。
質量スペクトル(m/z):626(M+),608,590,572,347,
261,235,151 核磁気共鳴スペクトルδ(CDCl3+D2O)ppm:2.50(s,
2H,C22H),3.28(q,1H,J=2.4Hz,C2H),3.50(m,1H,C17
H),3.70(d,1H,J=9.7Hz,C25H),3.71(d,1H,J=10.5H
z,C13H),3.95(d,1H,J=6.1Hz,C6H),4.29(d,1H,J=
6.1Hz,C5H),4.69(s,2H,C27H2),5.18〜5.22(m,2H,C
32H,C15H),5.27〜5.39(m,2H,C11H,C19H),5.42(b
r.s,1H,C3H),5.74〜5.85(m,2H,C9H,C10H) 実施例14 実施例1の方法に従って、ストレプトミセス・カルボ
フィルス(Streptomyces carbophilus:微工研条寄BP-
1145号)を培養し、3日後に5,000g、10分間の遠心分離
により菌体を分離した。この湿菌体4gを0.8%食塩水で
2回洗浄し、同様の条件で遠心分離した後、2mMのジチ
オスレイトールと20%(v/v)のグリセリンを含有する8
0mMトリスー塩酸緩衝液(pH7.4)8mlに懸濁させた。こ
のものを、氷冷下、超音波発生装置を用いて300Wの出力
で5分間処理し、ついで20,000gで15分間遠心分離し、
その上清を粗酵素抽出液とした。下記の組成の酵素反応
液1mlを20ml容の三角フラスコに入れ、ミルベマイシンA
4をその5%ジオキサン溶液を用いて最終濃度で0.1%に
なるように添加し、振とうしながら30℃で2時間反応さ
せた。
酵素反応液組成 粗酵素抽出液0.7ml ニコチン酸アイドアデニン ジヌクレオチド(NADP)0.26mM グルコース‐6-リン酸14mM グルコース‐6-リン酸 デヒドロゲナーゼ0.5ユニット 塩化マグネシウム2.5mM フェレドキシン‐NADP レダクターゼ0.025ユニット フェレドキシン(ホウレンソウ)0.025mg 塩化第一鉄 1mM 反応後、反応液を下記の条件で高速液体クロマトグラ
フィーにより分析した結果、13-ヒドロキシミルベマイ
シンA4 0.046mgの生成を確認した。
また、反応液中に0.50mgのミルベマイシンA4が残存し
ていた。
高速液体クロマトグラフィーの分析条件 カラム:センシューパックODS-1251-P (4.6mm×250mm) 溶媒: 75%アセトニトリル 流速: 1.2ml/min 注入量:5μl 検出器:UV 240nm
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:465) C12R 1:465) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:56) C12R 1:56) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:65) C12R 1:65) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:645) C12R 1:645) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:845) C12R 1:845) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:785) C12R 1:785) (72)発明者 佐藤 一雄 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内 (72)発明者 塚本 芳久 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(II)で表わされる化合物を
    基質とし、このものを下記の一般式(I)で表わされる
    化合物に変換しうる、ストレプトミセス属、アミコラー
    タ属、アブシジア属、カニンガメラ属、ゴングロネラ
    属、モルチェレラ属、リゾープス属、ムコール属、チゴ
    リンクス属、シンセファラストラム属またはアクチノム
    コール属に属する微生物を、一般式(II)で表わされる
    化合物を基質として含有する培地中で培養するか、又
    は、これらの微生物の培養菌体もくしは酵素抽出液を一
    般式(II)で表わされる化合物と接触させて一般式
    (I)で表わされる化合物に変換し、ついで一般式
    (I)で表わされる化合物を採取することを特徴とする
    一般式(I)で表わされる化合物の製造法: (式中、Tは水素原子、水酸基またはオキソ基を示し、
    WおよびXはメチル基またはヒドロキシメチル基を示
    し、Yは、Tが水素原子のときは、メチル基、エチル
    基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−メチル−1
    −プロペニル基、1−メチル−1−ブテニル基または1,
    3−ジメチル−1−ブテニル基を示し、そしてTが水酸
    基またはオキソ基のときは、1−メチル−1−プロペニ
    ル基、1−メチル−1−ブテニル基または1,3−ジメチ
    ル−1−ブテニル基を示し、Zは水酸基またはヒドロキ
    シイミノ基を示す。): (式中、Vは水素原子または水酸基を示し、T,W,X,Yお
    よびZは前記と同意義を示す。)。
  2. 【請求項2】下記の一般式(Ia)で表わされる化合物: (式中、Tは水素原子、水酸基またはオキソ基を示し、
    Yaは1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−1−
    ブテニル基または1,3−ジメチル−1−ブテニル基を示
    す)。
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