JP2504087B2 - 生理活性物質固定化用担体の製造法 - Google Patents

生理活性物質固定化用担体の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生理活性物質固定化用担体の製造法に関す
る。更に詳しくは、生理活性物質固定化に用いられる含
フッ素重合体成形品担体の製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来から各種の生理活性物質を担体上に固定化し、例
えばバイオセンサ用膜、アフィニティクロマトグラフィ
ー、バイオリアクタ用担体などの用途に用いることが行
われている。
一方、従来から人工血管、カテーテル、人工臓器など
の材料として用いられている、テトラフルオロエチレン
樹脂によって代表される樹脂状またはエラストマー状の
含フッ素重合体に、例えばヘパリン、ウロキナーゼなど
を固定化することができれば、生体材料の問題点となっ
ている抗血栓性の特性を付与することができるなどの効
果が期待できる。
即ち、耐有機溶剤性、耐薬品性、耐熱性、酸素透過性
などの性質ですぐれた特性を示す含フッ素重合体に、生
化学的特性を更に付加することができれば、それの応用
範囲が質的にもまた量的にも飛躍的に拡大することが期
待される。
そのための一つの手段として、まず含フッ素重合体成
形品の表面に官能性基を導入し、それを足掛りとして各
種の生理活性物質をそこに固定化することが考えられる
が、含フッ素重合体に通常の有機合成反応によって官能
性基を導入することはほぼ不可能である。
具体的には、例えばテトラフルオロエチレン樹脂では
C−F結合力が大きく、またF原子がC−C結合の周囲
をくまなく埋めていて、C−F結合に対する他の原子団
からのアタックに対する立体障害となっているため、そ
こにアミノ基などの官能性基を導入した上で酵素などを
固定させることはほぼ不可能であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで本発明者らは、含フッ素重合体成形品表面に官
能性基を有機合成反応によってではなく、他の方法によ
って形成せしめることを種々検討した結果、不活性ガス
雰囲気中および含窒素化合物ガス雰囲気中で順次プラズ
マ処理することにより、そこにアミノ基が効率的に導入
されることを見出し、かかる課題を効果的に解決するこ
とができた。
〔課題点を解決するための手段〕
従って、本発明は生理活性物質固定化用担体の製造法
に係り、生理活性物質固定化用担体の製造は、含フッ素
重合体成形品表面を不活性ガス雰囲気中および含窒素化
合物ガス雰囲気中で順次プラズマ処理した後、ジアルデ
ヒド化合物と処理することにより行われる。
含フッ素重合体成形品としては、樹脂状またはエスト
ラマー状の含フッ素重合体の成形品、一般には膜状、シ
ート状、板状のものなとが用いられる。成形品を形成す
る含フッ素重合体としては、好ましくはテトラフルオロ
エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)が用いら
れるが、この他にポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロペン共重合体なども用いられ
る。
不活性ガスとしては、アルゴン、窒素、ヘリウムなど
が用いられ、好ましくはアルゴンが用いられる。また、
含窒素化合物としては、アンモニア、揮発性アミン化合
物などが用いられ、好ましくはアンモニアが用いられ
る。
これらのガス雰囲気中でのプラズマ処理は、例えば真
空ポンプ、リークバルブおよびメインバルブに接続さ
れ、真空計を備えたチューブ状プラズマ反応容器内に含
フッ素重合体成形品を収容し、反応容器内の圧力を約0.
001〜1Torrとした後バルブを開き、反応容器内にガスを
約0.01〜5Torrの圧力になる迄導入し、このようにして
反応容器内にガスを充満させたら、高周波発生装置(1
3.56MHz)およびマッチングユニットからなる高周波電
源を用いて、有効電力約10〜100W、グロー放電時間約1
〜60分間の条件下で、反応容器の端部細径円筒部に捲回
された発振コイルからプラズマ照射することにより行わ
れる。反応容器としては、上記チューブ状のもの以外
に、ベルジャー型なども用いることができる。また、放
電電極としては、上記コイル状のもの以外に、外部もし
くは内部平行電極板を用いることもできる。
具体的なプラズマ処理条件は、各プラズマ処理工程に
おけるグロー放電時間と有効電力との組合せによって決
められ、後記実施例の表に示されるように、アンモニア
ガス雰囲気中での処理条件が一定の場合にはアルゴンガ
ス雰囲気中での時間および/または電力が大きい程アミ
ノ基導入量が多くなり、またアルゴンガス雰囲気中での
処理条件が一定の場合には特に電力量が大きい程アミノ
基導入量が多くなる。ただし、アミノ基の導入量は、一
般に成形品表面1m2当り約1〜20μM程度であれば生理
活性物質の固定化を有効に達成せしめるので、過度のプ
ラズマ処理は成形品自体の変質を防止する上からも避け
なければならない。
このような一連のプラズマ処理によって、この担体表
面にはアミノ基が導入されているので、それを利用して
の生理活性物質の固定化が一般にアルデヒド処理を経て
行われる。
アルデヒド処理は、一般にグルタルアルデヒドなどの
ジアルデヒドの水溶液(濃度約0.5〜5%)中に浸漬す
ることによって行われるが、ガス状としたジアルデヒド
化合物雰囲気中でのプラズマ処理によってもそれを行な
うことができる。
ジアルデヒド化合物の一方のアルデヒド基は、担体表
面上に導入されたアミノ基と反応して結合するが、他方
のアルデヒド基はそれを利用してアミノ基を有する生理
活性物質を結合、固定化させる。
生理活性物質としては、例えばインベルターゼ、ウレ
アーゼ、クレアチニンディミナーゼ、クレアチニンアミ
ドヒドロラーゼ、グルコースオキシダーゼ、パーオキシ
ダーゼ、ヘキソキナーゼ、カタラーゼ、G−6−Pデヒ
ドロゲナーゼ、グルタメートデヒドロゲナーゼ、ウロキ
ナーゼ、ウリカーゼ、コレステロールオキシダーゼ、コ
レステロールエステルヒドロラーゼ、アデノシントリフ
ォスファターゼ、アルカリフォスファターゼ、ホスホリ
パーゼGなどの酵素、各種酵母、糸状菌、放線菌、バク
テリアなどの微生物、抗生物質、抗原抗体、ホルモン、
レセプター、ヘパリン、カルモジュリン、生体組織など
が挙げられ、また人工酵素としの鉄−フタロシアニン錯
体などにも適用される。
これらの生理活性物質の固定化は、一般に濃度約0.1
〜10mg/mlの生理活性物質水溶液中に約3〜5℃または
室温下にアルデヒド処理担体を浸漬することによって行
われる。
〔発明の効果〕
本発明方法により、各種生理活性物質を固定化可能な
含フッ素重合体成形品担体が得られ、各種のすぐれた性
質を有する含フッ素重合体に更に生化学的特性を付加さ
せることができる。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 市販テトラフルオロエチレン樹脂膜(厚さ0.2mm)を
容量結合型プラズマ発生装置内に置き、アルゴンガス圧
力0.1Torr、電力25〜100W、時間15〜45分間の条件下
で、プラズマ処理を行った。次いで、アンモニアガス圧
力0.2Torr、電力30〜60W、時間1〜10分間の条件下でプ
ラズマ処理を行った。いずれも、13.56MHzの高周波が用
いられている。
このようにしてプラズマ処理された樹脂膜の表面は、
水に対しての濡れ角が大きく変化し、表面が疎水性から
親水性になっており、そこに導入されたアミノ基の量を
ニンヒドリン法で定量すると、次のような結果が得られ
た。
次いで、No.6の試料について、ジアルデヒド化合物処
理を行った後、酵素の固定化を行なった。即ち、この試
料を1%グルタルアルデヒド水溶液中に室温下で24時間
浸漬し、水洗後1mg/mlの濃度のインベルターゼ水溶液中
に4℃で24時間浸漬した。
その後、pH7.0のリン酸緩衝液で洗浄し、固定化イン
ベルターゼ量をケルダール窒素分析法で測定したとこ
ろ、樹脂膜表面1m2当り20mgのインベルターゼが結合さ
れていることが分った。
また、この固定化酵素の活性を、ネルソン−ソモギィ
法により測定したところ、同量の非結合酵素の活性に対
する相対的な活性が95%であるという結果が得られた。
実施例2 市販の酸素通過性テトラフルオロエチレン樹脂膜(厚
さ0.1mm)について、実施例1のNo.6と同一条件でのプ
ラズマ処理およびグルタルアルデヒド処理を行った後、
乾燥重量で1mg/ml濃度の酵母(サッカロマイセツ セレ
ヴィジェ、対数増殖期集菌)水溶液中に室温下で24時間
浸漬した。
この酵母固定化膜をクラーク型酸素電極に装着し、10
mg/ml濃度のグルコース水溶液に対する応答をみたとこ
ろ、溶存酸素の減少がみられ、固定化酵母としての活性
を有していることが示された。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含フッ素重合体成形品表面を不活性ガス雰
    囲気中および含窒素化合物ガス雰囲気中で順次プラズマ
    処理した後、ジアルデヒド化合物で処理することを特徴
    とする生理活性物質固定化用担体の製造法。
  2. 【請求項2】含フッ素重合体成形品がテトラフルオロエ
    チレン樹脂成形品である特許請求の範囲第1項記載の生
    理活性物質固定化用担体の製造法。
  3. 【請求項3】不活性ガスがアルゴンである特許請求の範
    囲第1項記載の生理活性物質固定化用担体の製造法。
  4. 【請求項4】含窒素化合物ガスがアンモニアである特許
    請求の範囲第1項記載の生理活性物質固定化用担体の製
    造法。
JP62316199A 1987-12-16 1987-12-16 生理活性物質固定化用担体の製造法 Expired - Lifetime JP2504087B2 (ja)

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