JP2503923Y2 - 浴槽の排水装置 - Google Patents

浴槽の排水装置

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JP2503923Y2
JP2503923Y2 JP1989136391U JP13639189U JP2503923Y2 JP 2503923 Y2 JP2503923 Y2 JP 2503923Y2 JP 1989136391 U JP1989136391 U JP 1989136391U JP 13639189 U JP13639189 U JP 13639189U JP 2503923 Y2 JP2503923 Y2 JP 2503923Y2
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drain
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章二 井ノ口
克浩 河原
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東陶機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、浴槽の底部に設けた排水栓を手動及び駆動
装置を用いて自動操作できるようにした排水装置に関す
る。
〔従来の技術〕
浴槽に設ける排水栓には、玉鎖に排水弁を繋いだもの
の他に、浴槽の側壁に設けたハンドルによって開閉させ
るものが一般に利用されている。後者のハンドルによっ
て排水栓を開閉操作するものとしては、たとえば実公昭
61-43027号公報に記載されたものがある。
これは、浴槽の側壁の外部に溢水管を設けてその下端
部を排水栓からの流路に接続し、ハンドルと排水栓とを
連鎖させる部材を溢水管の中に通したものである。ハン
ドルは浴槽の内部の側壁に設けられ、オーバーフローを
防ぐために流路を溢水管に接続し、溢水管はオーバーフ
ローの排水と排水栓の開閉のために利用される。
従来例として掲げた公報に記載の排水装置のほか、各
種の浴槽用の排水装置は、いずれもハンドルの回転を利
用して排水栓を上下に移動させる構造である。そして、
人がハンドルを手で操作して排水栓を開いたり閉じたり
するので、排水するときと新たに水を浴槽に満たす度
に、浴室に向かう必要がある。
一方、近来になってホームオートメーションが一般家
庭にも次第に普及してきた。これは、家庭内の設備機器
等を総合的に管理し、その他の電気製品等もタイマ制御
等によって自動的に機能部の作動開始及び停止等を行お
うとするものである。
このような背景から、設備の一つとして含まれる浴室
においても、浴槽への自動給水・給湯,自動温度設定等
のシステム化をはじめ、各種の自動化が試みられてい
る。この中で、浴槽の湯を排出したり給水・給湯の自動
化に対応させるため、たとえば実開昭62-172763号公報
に記載されているように排水栓をモータやその他の駆動
装置によって自動的に作動させるようにすることも無論
考えられる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、排水栓を駆動装置によって自動化する場
合、駆動系の故障や停電等から排水栓が開かなかったり
閉じないと、浴槽が使えないばかりか他の設備機器と共
にシステム化したことが全く無駄になってしまう。この
ように、従来の手動による取り扱いの不便さを自動化に
よって解消しようとするとき、ホームオートメーション
等への対応はできても、故障等の際に新たな問題が起き
てしまう。また、手動操作ができるようにしていても駆
動系が操作力の負荷となり、手動の場合にはかなり力が
必要となって使い勝手が悪い。
そこで、本考案は、このような問題を解消し耐久性に
優れしかも手動操作の場合でも楽に使える排水装置を提
供することを目的とする。
〔問題を解決するための手段〕
本考案は、以上の目的を達成するために、浴槽の排水
口に備えた排水栓を前記排水口に開閉自在に浴槽の排水
口に備えた排水栓を前記排水口に開閉自在に組み込むと
共に、浴槽の内部に設けた手動操作型のハンドルの操作
軸と、電動機の駆動系に接続された連接軸とを手動及び
自動操作に切り換える切換え機構を設けた浴槽の排水装
置であって、前記切換え機構は、前記連接軸の回転と共
に前記操作軸を一体回転可能とすると共に、前記排水栓
を開く向きに前記ハンドルが回動するとき前記操作軸と
前記連接軸側との連動関係を解離可能としてなることを
特徴とする。
〔実施例〕
以下、図面に示す実施例により本考案の特徴を具体的
に説明する。
第1図は本考案の排水装置の要部を示す横断面図、第
2図は浴槽への取付けを示す縦断面図であり、第1図は
第2図のI−I線矢視に対応した断面である。
図において、浴槽1の外壁面に沿って溢水管20が配管
され、その上端は浴槽1の内側に臨ませて固定されてい
る。溢水管20の下端部は排水口1aに連通してその流路端
に排水栓2が含まれるように配管され、更に溢水及び排
水のための排水管20aを終端に接続している。溢水管20
の内部には、駆動系に2本のコネクタロッド21a,21b
(第4図参照)を介して連接する複数のリンクロッド21
cが収納されている。なお、21dは各リンクロッド21cに
取付けたスペーサである。更に、溢水管20の下端部には
レバー22が配置され、その一端をリンクロッド21cに連
接し、他端は補助レバー22aを介して排水栓2に連接さ
れている。
排水栓2の駆動装置3は浴槽1の壁を貫通して固定さ
れ、浴槽1の内部側に手動操作用のハンドル4を備えて
いる。第3図に浴槽1の内側からハンドル4部分を見た
正面図を示す。
ハンドル4の右側には、浴槽1からの溢水を溢水管20
に排出するためのオーバーフロー排水路が設けられる。
この排水路は、駆動装置3よりも下のレベルで溢水管20
に直結される排出管23によって形成され、その開放端に
はカバー23aを取り付けている。第5図は排出管23及び
カバー23a部分を示す概略縦断面図であり、排出管23は
浴槽1の壁を貫通して固定金具23bによって固定されて
いる。また、カバー23aは固定金具23bに設けたボス23c
にビス23dによって固定され、周壁の下側を切り欠いて
排出管23への排水路としている。
駆動装置3は、第1図に示すように、浴槽1の壁を貫
通するハウジング3aを備え、手動操作用のハンドル4及
び自動操作のための電動機5をそれぞれ排水栓2への連
動系に連接している。
ハンドル4の背部には操作軸4aが一体化され、ハウジ
ング3aに設けた軸受3bによってこの操作軸4aをハウジン
グ3aと同軸配置として回転自在に支持している。また、
操作軸4aの先端には、手動及び自動操作を操作軸4aの回
転に連動させて切り換える切換え機構が切換えチャンバ
6の内部に設けられる。一方、電動機5はハウジング3a
から突き出したギヤボックス5aの一端に固定され、内蔵
したギヤトレインによって減速される出力軸5bを操作軸
4aと同軸配置している。そして、切換えチャンバ6の端
面には、ピン3cによってコネクタロッド21aが連接さ
れ、切換えチャンバ6の回転によってこのコネクタロッ
ド21aを作動させて排出栓2を開閉させる。
操作軸4aと出力軸5bとの間には連接軸7が同軸上に組
み込まれ、この連接軸7によって電動機5からの駆動力
を切換えチャンバ6に伝達する。連接軸7は一端に形成
したスプライン7aによって電動機5側の出力軸5bに接続
され、他端の軸部7bを操作軸4aに軸線方向に開けた連接
孔4bに回転自在に挿入している。また、軸部7bの基端に
は平歯車7cが設けられ、これを切換チャンバ6の中に切
換機構要素として組み込んでいる。
第6図は第1図のII-II線矢視位置での断面図であ
り、切換チャンバ6の内部には平歯車7cの歯と歯の間に
嵌まり込む移動子8が半径方向に2個収納されている。
そして、操作軸4aにはこれらの移動子8を半径方向へ移
動させるためのカム9を設けている。移動子8は、第7
図に示すように、一端にカム9との摺動面8aを平板状に
形成し、他端には平歯7cの歯と歯の間に嵌まり込む突起
8bを設けている。また、カム9は図示のように軸線方向
に見て偏平な形状を持ち、径の大小を利用してカム9が
回転したときに移動子8を切換チャンバ6の中で半径方
向へ移動させる。また、切換チャンバ6の中には移動子
8を案内するガイド6aが設けられると共に、移動子8を
操作軸4a側に付勢する板バネ6bが組み込まれている。
なお、電動機5への通電や回転方向の切換(排水栓の
開閉)は浴室の壁等に設けた操作盤(図示せず)によっ
て行うほか、浴室だけでなく台所等の集中管理式として
作動させるようにしてもよい。
以上の構成において、排水栓2が閉じているときは第
6図(a)の状態に維持されれいる。つまり、カム9は
水平に寝た姿勢をとりその周面に衝き当たっている移動
子8は板バネ6bによって中心側へ押され、突起8bが平歯
車7cの歯と歯との間に嵌まり込んでいる。このため、連
接軸7が回転すると移動子8もこれに連動するようにな
り、連接軸7の回転が切換チャンバ6に伝達される。し
たがって、電動機5を作動させると、出力軸5bが回転し
て連接軸7を一体回転させ、平歯車7c及び移動子8によ
って切換チャンバ6に回転が伝達される。そして、コネ
クタロッド21cを押し下げる方向へ切換チャンバ6を回
転させると、第2図においてレバー22が反時計方向へ傾
き、これによって排水栓2を上に移動させて開くことが
できる。また、排水栓2を閉じるときは出力軸5bの回転
方向を逆にすることによって自動的に操作できる。
このような自動操作のとき、ハンドル4は操作軸4aに
よって切換チャンバ6に一体化されているので、ハンド
ル4も同時に回転する。このため、自動操作の場合で
も、第3図のようにハンドル4の表面に開,閉等の表示
を施しておけば排水栓2の状況を知ることができる。
一方、手動操作するときは、第3図においてハンドル
4を反時計方向へ回転させる。このとき、第6図(b)
のように偏平なカム9が起立するようになり、移動子8
を外側へ移動させる。この移動により、突起8bが平歯車
7cから離れて連接軸7側と切換チャンバ6側とが切り離
されて、連動関係がなくなる。そして、ハンドル4を更
に回転させると、切換チャンバ6の回転角度も大きくな
り、ピン3bによって連接したコネクタロッド21cを押し
下げて排水栓2を開くことができる。逆に、排水栓2を
閉じるときは、ハンドル4を第3図において時計方向へ
回転させればよく、最終的には第6図(a)の状態に戻
る。
以上のように、電動機5を用いた場合でもハンドル4
による手動操作の場合でも、駆動装置3に組み込んだ切
換チャンバ6内の機能によって、自動及び手動操作によ
って排水栓2を開閉させることができる。
第8図から第11図は他の実施例を示すものである。
第8図において、電動機5の出力軸に直結される駆動
環10の中に、ハンドル4への操作軸11の先端に設けた切
換え機構12が着脱可能に組み込まれている。駆動環10は
第9図に示すように、内歯車10aを切換え機構12に臨む
面に形成したものである。また、切換え機構12は、操作
軸11の先端に固定したベースプレート13,これに揺動可
能に連接された複数のピン14及びこれらのピン14を外側
へ向けて付勢するスプリング15を備えている。ピン14
は、第10図に示すようにベースプレート13の縁部に一端
を連接し、他端を駆動環10側へ曲げて係合部14aとして
いる。そして、この係合部14aの中途は、駆動環10及び
操作軸11と一体となって回転するガイドプレート16のス
リット16aの中に挿入されている。
ピン14はスプリング15によって付勢されているので、
排水栓2を閉じている通常の間は第8図及び第10図の姿
勢となっている。そして、電動機5を作動させて駆動環
10を回転させると、内歯車10aに嵌まり込んでいるピン1
4により駆動環10の回転がハンドル4側の操作軸11に伝
達される。操作軸11にはコネクタロッド21cを連接する
アーム11aが設けられ、操作軸11の回転によって排水栓
2を押し上げて開くことができる。
一方、手動操作をするときはハンドル4によってベー
スプレート13を第10図において反時計方向へ回転させ
る。第11図はピン14の動きを模式的に示すもので、ベー
スプレート13が反時計方向へ回転するとこれに連接され
たピン14の基端部も反時計方向へ動く。このとき、図示
のようにピン14はベースプレート13との連接点で折れ曲
がり、先端の係合部14aが内歯車10aから抜け出る位置に
達する。これにより、駆動環10と操作軸11との連動関係
が切り離され、更にハンドル4を回転させて操作軸11の
アーム11aを旋回させることにより、排水栓2を開くこ
とができる。
また、ハンドル4を逆転させると、第11図(b)から
同図(a)のようにピン14が動作し、その係合部14aが
内歯車10aの中に嵌まり込んで元の状態に戻る。
〔考案の効果〕
以上に説明したように、本考案では、手動操作用のハ
ンドルに加えて電動機を排水栓の開閉駆動系に組み込む
と共に、手動及び自動操作の切換えをハンドル側の操作
軸と電動機側からの連接軸との間に切換え機構を設け、
この切換え機構によって、電動機駆動によるときは操作
軸を連接軸と一体に回転させ、排水栓を開く向きにハン
ドルを回転させると操作軸を連接軸と無縁として回転で
きるように切り換えることができる。このため、ハンド
ルによる手動操作に加えて駆動系による自動操作が行
え、駆動系が故障したり停電したりしても手動側に切り
換えることによって排水及び溜水できる。また、ハンド
ルの回転によって自動操作から手動操作に簡単に換えら
れるので、使い勝手もよく、クラッチ板等の摩擦式以外
のリンクやカム機構を採用すれば、スリップ等を生じる
ことなく確実に排水栓を開閉させることができる。更
に、ハンドルは自動操作のときも回転するので、表面に
開,閉等の表示を設けておけば、自動操作のときの排水
栓の状況も簡単に確認できる。そして、更に駆動系の負
荷の影響を受けることなく軽いタッチで手動操作でき、
使い勝手も格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の排水装置の要部を示す横断面図、第2
図は浴槽への配置を示す縦断面図、第3図は浴槽の内部
から見たハンドル部分の正面図、第4図は駆動装置とコ
ネクタロッドへの連接を示す図、第5図は排出管とカバ
ー部分の縦断面図、第6図(a)は自動操作のときの駆
動装置の内部を示す図、第6図(b)は手動操作のとき
の図、第7図は駆動装置の要部の分解斜視図、第8図は
他の実施例を示す要部の縦断面図、第9図は駆動環の正
面図、第10図は切換え機構の概略正面図、第11図は手
動,自動の切換え操作の説明図である。 1:浴槽、1a:排水口 2:排水栓 3:駆動装置、3a:ハウジング 3b:軸受、3c:ピン 4:ハンドル、4a:操作軸 4b:連接孔 5:電動機、5a:ギヤボックス 5b:出力軸 6:切換チャンバ(切換え機構) 6a:ガイド、6b:板バネ 7:連接軸、7a:スプライン 7b:軸部、7c:平歯車 8:移動子、8a:摺動面 8b:突起 9:カム 10:駆動環、10a:内歯車 11:操作軸、11a:アーム 12:切換え機構、13:ベースプレート 14:ピン、14a:係合部 15:スプリング 16:ガイドプレート、16a:スリット 21a,21b:コネクタロッド 21c:リンクロッド、21d:スペーサ 22:レバー、22a:補助レバー 23:排出管、23a:カバー

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】浴槽の排水口に備えた排水栓を前記排水口
    に開閉自在に組み込むと共に、浴槽の内部に設けた手動
    操作型のハンドルの操作軸と、電動機の駆動系に接続さ
    れた連接軸とを手動及び自動操作に切り換える切換え機
    構を設けた浴槽の排水装置であって、前記切換え機構
    は、前記連接軸の回転と共に前記操作軸を一体回転可能
    とすると共に、前記排水栓を開く向きに前記ハンドルが
    回動するとき前記操作軸と前記連接軸側との連動関係を
    解離可能としてなる浴槽の排水装置。
JP1989136391U 1989-11-24 1989-11-24 浴槽の排水装置 Expired - Lifetime JP2503923Y2 (ja)

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